リンクス戦争から20年
それを終わらせた伝説のリンクス「日高舞」
彼女自身は天才であった
非常に低いAMS適正であったが彼女のセンスのもとにそのようなものは一切の意味を持たなかった
そして彼女は世界を滅ぼした
一羽の鴉によって争いは終わり人々は空に住まいを写した・・・

そして今日、この世界は崩壊を始めた


「美希ちゃん、いい？
今回の任務はラインアークの守備部隊を撃破すること
依頼主はカラードとレイブンズアーク
美希ちゃんはラインアークの守護神が戻ってくるまでに敵ノーマルを殲滅すること」

「ACの操作はわかってるわね？」

「もちろんなの　あずｓ・・・じゃなかった　キャロル」

「気をつけてね　美希ちゃん今はいいけど　その名はばらしちゃダメ」
「はーいなの」
ふとする時の抜けたように感じる返事であったが彼女は真剣だった
カラードより貸し与えられたACは彼女によって「Relations」
そう名付けられていた

星井美希
彼女は何に対してもやる気を持たぬが何に対してもセンスを発揮する
生来の天才だった

そして三浦あずさにリンクスとして見出されたのだ
いまや数少ないオリジナルのリンクスで高木亡き後の独立傭兵部隊
765を率いてきた彼女によって

・・・メインシステム、通常モードを起動します・・・

聞き慣れた機械音声が彼女の耳に響く
レーダーの近くに3機ほどの敵性反応
速やかに所持武器の中のライフルを選択し発射する
それと同時にブースターを起動し敵機に接近する

実のところ彼女の乗るACとノーマルと呼ばれるACには大きな違いは存在しない
ただ性能が少し優位であるか程度のものにすぎない
したがって普通のACであればそのノーマルを相手にすることもかなわぬことがある
先ほど多いな違いがないと述べたがそれは性能面であり
システム面ではAMSという神経接続式インターフェイスを採用しているという違いがある
これは脳そのものをバイオコンピュータとして運用することにより人そのものに対しての反応が段違いになる

また、本来なら複雑なマニュアル操作が必要な指関節の捜査などをAMSなら瞬時に行えるのである