リオル「たすけてっ!お兄ちゃん!」
ルカリオ「またかお前ら!妹を返せ!」ビリビリ
クレセリア「そうよ、返しなさいよ!」ピリリッ
キリキザン「フン、麻痺した体で喚かれてもな・・・」
アギルダー「そこで大人しくしてるが身のためッスよ」
ルカリオ「なんだと・・・!」
ムウマージ「ふふふ、その悔しそうな顔が見れただけで満足さ」
ムウマージ「あんたたち、その子連れて撤退だよっ!」フワフワ
キリ・アギ「「アイアイサー!!」」タタタタ
ルカリオ「ま、待てっ!」
クレセリア「リオルちゃんが・・・」
ルカリオ「っ・・・くそっ、ようやくマヒが解けてきた・・・」
クレセリア「これで三回目ね、私がいながら・・・」
ルカリオ「今回も不注意が祟ったな」
クレセリア「あなたのね」
ルカリオ「だけどなぁ!リオルが『あ!ピジョンの群れだ!』って言ったのに反応した瞬間だぞ!?」
ルカリオ「いくらなんでも見切れないからな?あれは!」
クレセリア「一回目の鬼火にやられた時もそんな言い訳を・・・」
ルカリオ「だーもう!早く探すぞ!リオルはどこだ!」
クレセリア「それしきでカリカリしないでちょうだいよ・・・」
~数刻後~
ルカリオ「見つからない・・・毎度毎度どこから現れるんだ・・・?」
クレセリア「私にもさっぱりよ・・・」
クレセリア「はぁ、もう夕方よ、どうする?」
リオル「もう夕方だし、おうちかえろ?」
ルカリオ「いや、まだ日は落ちきっちゃいないからもう少し粘って・・・」
ルカリオ「・・・リオル!」ガシッ
リオル「た、ただいま!」
ルカリオ「大丈夫か?怪我はないか?何なら近所のハピナスさんの・・・」
リオル「はぁ大丈夫だから・・・早くおうちかえろ?」
クレセリア「妹にため息つかれちゃうお兄ちゃんって・・・」
ルカリオ「うるさい!・・・話は家で聞くぞ、いいな?」
リオル「はいはーい」
ルカリオ「俺の気も知らずに・・・」
~翌日~
クレセリア「・・・で、リオルちゃんは何と言ってたの?」
ルカリオ「アジトから一人で逃げ出して来たらしい」
クレセリア「場所は?」
ルカリオ「森の中を適当に走って来たから覚えてない、と」
クレセリア「はぁ・・・じゃあ依然として手がかりはゼロね」
ルカリオ「尾行が成功すれば早いんだけどね・・・」
クレセリア「夜目に紛れて頑張ったブラッキーが尽く失敗してたわ」
クレセリア「自信喪失やらからくるストレスで胃に穴が空いたって」
ルカリオ「思い詰め過ぎだろ・・・」
ルカリオ「もうあいつら担当も俺とあんただけだ」
ルカリオ「それがわかってるかのようにあいつらは、特に俺にちょっかいを出してくる」
クレセリア「今度はあなたを潰す気かしら」
ルカリオ「だろうな」
キャーーッ!
ルカリオ「悲鳴?!」
クレセリア「朝から元気なポケモンもいたもんね」
ルカリオ「さっさと行くぞ!」
<公園>
アギルダー「アニキ、人払い完了ッス」
キリキザン「でかした、これで心置きなくつじぎりの鍛練ができる」
ムウマージ「キリキザンー、シャドーボールの的になってくれない?」
キリキザン「姐さん、それは出来ないご相談だ」
ムウマージ「いいじゃない、減るもんでもなし」
キリキザン「私も鍛練したいですから」
ムウマージ「むぅ・・・」
ルカリオ「またかお前ら!」
アギルダー「うげ!もう見つかっちゃったッスか!?」
キリキザン「お前が喚かせたからだろう」
アギルダー「そうかもしんないッスけど!」
ルカリオ「せっかく遊んでいたパチリスとプラスル、マイナンを追い出したらしいな」
クレセリア「大人気ないわよ、あなたたち」
キリキザン「姐さんのシャドーボールでも当たったらどうするんだ、という話だ」
キリキザン「安全に鍛練に励むために子供を退かした、それだけだ、だろ?姐さん」
ムウマージ「・・・・・・」
キリキザン「姐さん・・・」
ムウマージ「あっ、えっ、・・・そう、だから安全に技の練習を」
キリキザン「私が全部言いましたよ、ボーッとしないでください」
ムウマージ「あ・・・ごめんなさい・・・」
ムウマージ「・・・コホン!とにかく!今からここはアタシ達の技練習場さ」
ムウマージ「邪魔してると当たっちまうよ?」
ルカリオ「公共の場所でそんな真似をするな!」
アギルダー「まぁものに当てなきゃいいんスよねー」
ルカリオ「危ないだろうが。もういい、強制退去だ」
キリキザン「・・・やるのか?」
ルカリオ「やるわけがないだろうが。クレセリア」
クレセリア「サイコキネシス・・・」ユラァ
ムウマージ「あ、あららら?」フワッ
アギルダー「姐さん、これはぶっ飛ばされるパターンッスよ」フワッ
キリキザン「チッ・・・退くか」グイッ
アギルダー「歩かないで済む分楽ッスね」フワフワ
キリキザン「ほら」グイッ
アギルダー「ぎゃーっ!天地無用ッスよ!」
ルカリオ「はぁ・・・行ったな」
クレセリア「最近では一日に一回顔を合わせるわね」
ルカリオ「よそのきのみを落とすわ、ピンポンダッシュするわ」
ルカリオ「よくネタが尽きないな・・・」
クレセリア「しかも毎回私たちの近くで起こるのよね」
ルカリオ「ありがたいようなありがたくないような・・・」
ルカリオ「・・・はぁ、よし、早く仕事終わらせて家に帰るか」
クレセリア「リオルちゃん?」
ルカリオ「目を離してる隙にさらわれたら堪らないからな・・・」
クレセリア「まぁシスコンだから心配なのもしょうがないわね」
ルカリオ「さらわれるかの心配してるだけだからね、あくまで」
クレセリア「はいはい・・・」
~そして翌日~
リオル「助けてっ!お兄ちゃん!」
ルカリオ「またお前らか!ここから出せ!」
クレセリア「はぁ・・・」
キリキザン「たまたまあった落とし穴に落ちたお前の落ち度だ」
アギルダー「アニキここで洒落ッスか!ww」
キリキザン「静かにしていろ」
アギルダー「はいッス」
キリキザン「・・・これは姐さんからのメッセージだ、受け取れ」ピラッ
ルカリオ「メッセージ・・・?」
キリキザン「確かに渡したぞ」スタスタ
アギルダー「あれ、姐さんもう居ないんスか」スタスタ
ルカリオ「おい!まずはここから出せ!」
クレセリア「焦らなくてもサイコキネシスがあるわよ・・・」
クレセリア「穴から出るよりもメッセージ、そっちの方が重要じゃない?」
ルカリオ「そうだな・・・じゃあ読むぞ?」
『妹を返して欲しければ、森の奥か、沼の辺か、丘の上に来なさい! byムウマージ』
ルカリオ「これは・・・」
クレセリア「どこかにアジトがあると見て間違いないんじゃないかしら?」
ルカリオ「俺もそう思う」
ルカリオ「じゃあ、リオルは『森の中を適当に』っていってたから、森の奥からあたってみるか」
クレセリア「そうしましょう」
ルカリオ「今日こそ懲らしめてやる・・・!」
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