青葉「麻雀・・・ですか」 (453)

艦これのSSです。
ギャグです。

キャラ崩壊が山のように発生しますので、苦手な方はブラウザバックをお願いします。

うだうだ投下しようと思っていますのでよろしく。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425991988

提督「ああ…それもただの麻雀じゃない」

提督「賭けの対象は金じゃない…資材さ」

提督「各鎮守府から1人ずつの艦娘を選んで総当たり、決勝はその中から残った4人で戦う」

提督「これこそが海軍伝統の麻雀大会…『All for the One』」

青葉「最高にセンスのない名前ですね…」ゴクリ

提督「言ってやるな…」ゴクリ

提督「今回勝ち残った4人…すでに知っているか?」

青葉「私を誰だと思ってるんですか提督…出場艦娘からその打ち方まで、とっくにリサーチ済みですよ」ニヤッ

提督「さすがだ青葉…では心配はいらないな」ニヤッ

青葉「はい…大丈夫かと」

提督「クックック…それでは青葉…」

青葉「ええ…向かいましょうか」

提督「ああ…」



提督「…楽しみだね」ニヤッ

会場 鎮守府中央棟娯楽室


ザワザワ ザワザワ


提督「おお…すでに観客席は満員じゃないか」

青葉「自分の鎮守府の資材が一気に増えるチャンスですからね…そりゃみんな見に来ますよ」

提督「えー…お、空いてるな。青葉、あそこに座るぞ」スタスタ

青葉「あ、はい。了解です」スタスタ

ガタガタッ


提督「ふう…席があってよかったぜ」

青葉「ほんとですね…よいしょっと」


陸奥「…あら、提督?」

提督「ん?おお、加賀じゃないか。久しぶりだな」

陸奥「ええ、お久しぶりね…今日は観戦に?」

提督「ああ、ウチから一人出てるのでね」

陸奥「あら、そうなの。ご苦労様ね」

提督「いやいや、これも提督としての役割だからな」

陸奥「あらあら、そういうことじゃなくてね」

提督「? ではどういう…」






陸奥「どうせ負けるのに、わざわざご苦労様ね…と言っているのよ?」ニヤッ





提督「…ほお…?」ビキッ!




提督「どうやらずいぶんと自信があるようじゃないか…陸奥」

陸奥「『自信』?『確信』の間違いじゃないかしら?」ニヤニヤ

提督「ハッ…そのニヤケ顔がどこまで続くか見物だよ」ビキィ

陸奥「その言葉…そのままお返しするわ」ギロッ

提督「あ?」ギロッ

かががむつでむつがかがで...

青葉「提督、雑魚とのおしゃべりはそこらへんで」ニコニコ

陸奥「あら?あらあら?青葉ちゃん、今なんて言ったのかしら?」ニコニコ

青葉「『雑魚』と言ったんですよ、おばあちゃんになると耳が遠くて大変ですね」ニコニコ

陸奥「あらあらあらあらあら死にたいのならそう言ってくれればお姉さん嬉しいわあ」ニコニコニコニコ

青葉「『お姉さん』?『おばあさん』の間違いじゃないかしら?」ニヤニヤ

陸奥「…どうやら本気で死にたいようね…」ビキビキ

青葉「やだなあ、冗談ですよ冗談。おばあちゃんになると気も短くなるんですか~?」

陸奥「表に出なさい…力づくで黙らせてあげるわ」ガタッ

青葉「へえ…?」ガタッ





××『…おい、そこの戦艦と重巡』ザザッ

司会提督『喧嘩すんなら出ていけ、ここは娯楽室だ』


陸奥「…フン」ガタッ

青葉「…チッ」ガタッ


司会『…よろしい』

司会『では、時間になったようなので始めようか』

司会『選手…入場だ』


今更だが麻雀コメディとしてはムダツモより咲に似てるかも

ギャグとは言ったがそこまででもないと思う
一応訂正

提督「よし、始まったな…青葉、選手を」

青葉「はい、了解です」ペラッ



>>10 このように攻撃的な陸奥を「かがむつり」といいます
かたつむりと似ていますので気をつけてください

青葉「まずは第一鎮守府よりの参戦」


青葉「世界最強の機動部隊、一航戦が一人」


青葉「その索敵範囲から逃れられるものはいない」



??「なぜボーキサイトを食べるか…」




青葉「『マーズャン・ランキング』3位」



青葉「正規空母―――赤城」




赤城「そこに…ボーキサイトがあるからです」ドドン!

提督「これは意外だな…」

青葉「意外?ご冗談を」

青葉「たしかに赤城さんはよく食べる」

青葉「その支出は新米提督にはちと厳しい、その上浮いた話がない」

青葉「結果、彼女は『色気より食い気』というネタキャラ扱いされるようになりました」


青葉「―――ですが」


青葉「よく食べるのはよく動くから、よく動くのはよく戦うから」

青葉「浮いた話がないのは、彼女が戦うことに真面目であるが故」

青葉「そして何よりも、彼女はあの『一航戦』」



青葉「…弱いはずが、ないでしょう?」

提督「麻雀の話だよな?」

青葉「しかし提督、ご安心ください」


青葉「彼女を倒す切り札、それは『速さ』」


青葉「その能力は『彼女』しか持ちえない」



??「その程度で私に追いつくつもり?」



青葉「我が鎮守府からエントリーしたのは…この艦娘です」


青葉「『マーズャン・ランキング』6位」


青葉「駆逐艦―――島風」



島風「おっそーい!」ドドン!

提督「なるほど…こいつについては納得がいくよ」

青葉「ええ、私もこの娘以外いないと思います」

青葉「公式速力は40.37ノット」

青葉「当時世界最速の駆逐艦『島風』」

青葉「その能力を最大限に継承した彼女が本気を出せば」



青葉「―――それに追いつける艦娘など、存在しない」

提督「だから麻雀の話だよな?」

陸奥「ふうん…あなたのところからは島風ちゃんが出るのね…」

陸奥「たしかに彼女の強さは相当なものね…それは認めるわ」


陸奥「…でもね」


陸奥「『戦艦』には勝てない」

提督「…どういうことだ、それは」

陸奥「…提督、あなたは『ネルソン』という戦艦をご存知かしら」

提督「はあ?」

陸奥「『ロドニー』は?」

提督「何を…」

陸奥「『コロラド』『メリーランド』『ウェストバージニア』」

陸奥「―――――まだ世界に『核』が存在しなかったとき」


陸奥「世界の抑止力を担っていたのは、たった7隻の戦艦だった」


陸奥「その7隻は『ビッグ7』と呼ばれ、恐れられたわ」

提督「…青葉」

青葉「…はい」


青葉「1922年から15年間の間」

青葉「16インチ砲を搭載した戦艦は世界に7隻しか存在しませんでした」

青葉「アメリカに3隻、イギリスに2隻、そして…日本に2隻」

青葉「世界を席巻した7隻の1つ」


??「ビッグ7の力―――――」



青葉「『マーズャン・ランキング』4位」


青葉「戦艦―――長門」



長門「――――侮るなよ」ドドン!

陸奥「…提督」

陸奥「確かに私たちは古い船よ」

陸奥「当然、人気も新しくて大きい大和たちのほうが高い」




陸奥「でもね、私たちには矜持がある」




陸奥「存在するだけでそれは平和を生み出す『力』となった」

陸奥「たった7隻で平和への抑止力となった、その矜持が」



陸奥「だから、提督」





陸奥「ビッグ7の力―――――侮らないでね」ギロッ


提督「いやだから麻雀だって」

青葉「さあ、最後の一人ですね」

提督「ああ…まあ正直予想はついてるが」

陸奥「…奇遇ね、私も心当たりがひとつあるわ」

青葉「ですよねー…」

青葉「では最後」


司会提督『は?本当か?…えー、ここで重要なお知らせがある』ザザー


青葉「の…おおう…?」

提督「ん?なんだ?」

陸奥「トラブルかしら…?」



司令提督『…実は』

司会提督『本日一○○○より、我が鎮守府の代表となる艦娘は近海の哨戒任務にあたっていたのだが…』





司会提督『―――――帰港途中深海棲艦による襲撃に遭遇し、まだ帰還していない』ザザッ




提督「んなっ…!?」


陸奥「だ、大丈夫なのそれ…?」


青葉「…ってことは…」



司会提督『…そのため正規の代表が帰還するまでの代打ちとして』

司会提督『軽巡洋艦、夕張が代理の代表を務める!』

夕張「急な変更ですが、よろしくお願いします」ペコッ




提督「あ、青葉!」

青葉「は、はい!えっと…」ペラペラ


青葉「…軽巡洋艦でありながらその火力は重巡洋艦をも上回る」

青葉「『マーズャン・ランキング』9位…軽巡洋艦、夕張」

青葉「正規の代表ほどではないとはいえ…強敵ですね」

提督「だろうな…」

司会提督『では試合開始は現在時刻より5分後!』

司会提督『参加者は各自準備にかかれ!』


「「「「はっ!!!!」」」」ザッ!!



提督「試合直前の参加者の変更…か」

陸奥「これを吉ととるか、凶ととるかね」

提督「ええ…早速予想だにしない展開になったな」

青葉「ええ…ですが」チラッ




島風「…」ニヤァ




青葉(…あの子にとってはノロマなカモが一人増えただけでしょうけど、ね)

提督「…それと青葉」

青葉「はい?」

提督「経費で勝手にテラ○ォーマーズ買ってたのお前か」

青葉「…」

提督「…」


青葉「…しゅ、取材の資料に…」


ゴン!!!!


提督「…帰ったら始末書な」

青葉「はいぃ…」ヒリヒリ グスン

とりあえず今日はここまで
一応過去に

木曾「艦娘の前職を知りたい?」

っての書いてるんでそれ読んでくれると嬉しい
読まなくても話は分かるけれど

一応時系列的には↑の半年くらい前のお話
シリアス+オリ設定なんで苦手な人は読まないほうがいいかも



闘牌シーンある?

読んでた読んでた

ちんこは治ったか?

>>37 (咲基準で)ある

さすがにそこまでは作りこめないと思う
期待してくれていたならすまんな

>>39 おお!読んでいてくれた人か、レスありがとう

おかげさまで息子は元気だ
大学にも合格したぞ 応援ありがとうな

こんにちは >>1です
今日の更新は3時過ぎからになります

更新できるのは日中だけになりそうですが、よろしくお願いします

ぼちぼち更新していきます

提督「さて…いよいよ始まるな」

青葉「ルール、教えておきましょうか?」

提督「ああ、任せた」

青葉「はーい、了解です」


青葉「今回の対戦は東風十回戦」

青葉「開始時のポイントは3500点、点数が0点を下回ったらトビです」

青葉「ただし、0点ぴったりの場合は継続となります」

青葉「一回戦ごとに点数で順位を決め」

青葉「1位3pt、2位1pt、3位0pt、4位-2ptでポイントをつけて」

青葉「十回戦終了時にもっとも多くポイントを稼いだ鎮守府が、資材の総取りとなります」


提督「総取りってのがデカイな」

青葉「加えて東風戦ですからね、島風にはかなり有利な戦いになるでしょう」

提督「…『彼女』が帰還するまでにどれだけの差をつけられるかが勝負になるな」




東風 一回戦

親 島風


赤城 35000
島風 35000
長門 35000
夕張 35000


※以下、漢数字→萬子 ○付き数字→筒子 ローマ数字→索子 となります

>>46
3500点って少ない過ぎィ!

島風(やっと開始かー…おっそーい)

島風(さて、配牌は…)


二四六八八①ⅠⅣⅤⅦ西發發 五


島風(…發のみ確定、っと)ニヤッ


タン!

打牌 Ⅰ

>>49 oh...sorry...

提督「配牌は…比較的まとまってるな」

青葉「おそらく島風ちゃんは發のみであがるつもりでしょうね」

提督「他の面子をどうそろえるか…か」

五巡目


島風 手牌
四五六八八八ⅣⅤⅥⅦ西發發 發


島風(よしっ!聴牌!)


提督「おし、島風聴牌だな」

陸奥「さすが島風ちゃんね…速さに関しては右に出る者がいないわ」

島風「リーチっ!」タアン!


打牌 西



島風「そしてっ…!」



ズドン!



島風「ツモっ!!發のみ、300・500っ!!!」




四五六八八八ⅣⅤⅥⅦ發發發  Ⅶ

提督「よし!まずは一本場!!」

青葉「初っ端から全速力ですね!」

提督「ああ、この調子だ!いいぞ島風!」

一発裏ドラなしだとしても、
リーヅモ発でゴーニィだぞ(--#)

ごめん島風親だった

400オールで訂正です

>>58
チッチだから26本オール

>>57 再度すまん

30符3役で2000オールだ

あ、40符だ

>>59 たびたびすまない
まさか他人の手牌の点数計算をするのがこんなにも難しいことだとは…

2600オールであってます

島風「はい!2600ずつ頂戴!」


長門「…ほお」チャラッ

赤城「…」チャラッ

夕張「はい…あってるかしら?」チャラッ


島風(やたっ!この調子でどんどん連荘だ!)




東風 一回戦 東一局 一本場
親 島風

赤城 32400
島風 42800
長門 32400
夕張 32400

島風(さて、次の配牌は…っと)


二五七③③⑧⑧ⅡⅨⅨ西西北 南



提督「うーん…微妙な配牌だな…」

陸奥「ここは無理せずに…直撃は避けたほうがいいわ」

青葉「…いえ、その必要はないかと」

提督「とは言っても、この配牌じゃ…」




島風「その西、ポン!」

赤城「…どうぞ」



提督「なっ…!?」

陸奥「オタ風を…一巡目で鳴いた!?」

島風「その③もポン!」

長門「…」スッ


提督「何をしている島風!このままじゃ役なしだぞ!?」


島風「最後に⑧、ポンっ!」



島風 手牌
四五ⅨⅨ  ③③③ ⑧⑧⑧ 西西西




提督「四巡目で役なし聴牌…っ!」

陸奥「速さを追い求めた結果ね…笑っちゃうわ」




青葉「…いいえ、正しい戦略ですよ」



提督「は…っ?」



青葉「提督、先ほども申し上げました通り」


青葉「彼女の公式速力は40ノットを上回っています」



提督「…!あれはっ!」



島風 手牌
四五ⅨⅨ 西  ③③③ ⑧⑧⑧ 西西西



青葉「その性能ゆえに量産に向かなかった彼女には姉妹艦がいません」



島風「この西・・・槓っ!!!」




陸奥「まっ…まさか!」


青葉「彼女が持つ能力、『弾丸少女』はいかなる配牌からでも五巡以内に和了できる能力です」



島風「嶺上…っ!」




青葉「海であろうと、河であろうと」


青葉「そこが水の上である限り」





島風「…ツモぉっ!!!!」





青葉「彼女に追いつける船は―――――――存在しません!」







島風 手牌
四五ⅨⅨ 三  ③③③ ⑧⑧⑧ 西西西西



嶺上開花のみ
50符 1役 800オール

提督「…なんて能力だ」

陸奥「ほぼ無敵じゃないの…」ゴクリ

青葉「勿論代償もありますけどね…ぶっ続けでやると途中で一気に手が重くなります」

提督「なるほど、『燃料切れ』か」

青葉「ですが、要所要所で使えばかなりその問題も改善されますから」

青葉「現時点ではほぼ『無敵』といっても差し支えないでしょう」

提督「クックック・・・さすが島風だ、痴女みてえな恰好してるだけあるぜ」

青葉「それ関係ないですよね?」

島風「一本場で900オール、だよ!」

長門「なかなかやるじゃないか、島風」チャラッ

赤城「…」チャラッ

夕張「…はい」チャラッ


島風(んふふっ、やったやった!連荘成功っ!)

島風(でもちょっとこのままだと手が重くなるから…)

島風(次はちょっとゆっくり目で行こうっと!)



島風「よーしっ!じゃあ二本場」

         





         ≼⓪≽    ≼⓪≽










島風「おう…っ!?」ゾワッ




島風(今の…何…っ!?)タラー


島風(視線を感じた…)

島風(絶対に…逃げられないような…)


島風(まるで…)




島風(全てを…見抜かれたみたいな…っ!!!)





東風 一回戦 東一局 一本場終了
親 島風

赤城 31500
島風 45500
長門 31500
夕張 31500

どうせなら能力名にそれっぽいルビ振って欲しい

東風 一回戦 東四局
親 赤城




島風「…ツモ、300・500」パタン

赤城「一回戦終了ね」

長門「ふむ、なかなか調子が上がらなかったな」

夕張「ま、最初だしこんなもんでしょう」


一回戦 最終結果
赤城 32500
島風 45700
長門 29800
夕張 32000




提督「よしよし、まずは一位だ」

陸奥「長門姉…なかなか調子が出ないわね」

青葉「まあみなさん最初は様子見みたいでしたし…次からが勝負ですね」

提督「…本気モード、か」

青葉「そうなりますね」コクリ

>>73 考えてみるよ



青葉「ですが…どうにも気がかりですね」

提督「何がだ?」

青葉「島風ちゃんの様子、なんだか変じゃないですか?」

提督「変…って、どこが?」

青葉「なんというか…何かをしきりに気にしているみたいな…」

提督「うーん…気のせいじゃないか?」

青葉「…そうでしょうか」


青葉「そうだと、いいんですが…」

東風 二回戦 東一局
親 長門

長門 35000
島風 35000
赤城 35000
夕張 35000



島風「…」タン

島風 手牌
一四七ⅡⅡⅤⅥⅧ②④⑤北南



提督「今回は島風は見か?」

青葉「『燃料補充』でしょう、一回戦は相当突っ走りましたからね」

陸奥「ここは無理せず様子見、ってところかしらね」

提督「今のところ一番早いのは…赤城か?」



赤城「…」スッ

赤城 手牌
二三三四四五⑤⑤ⅤⅤⅤⅥⅦ 五


青葉「ドラが二ですか…もったいないですけど、一盃口もつくし二切ってリーチでしょうね」

陸奥「…いえ、どうかしらね」

提督「は?」

陸奥「予想するわ、彼女はリーチをしない」

提督「…なぜそう言い切れる」

陸奥「あら、簡単よ」





赤城「…」スッ トン





陸奥「――――――彼女が、正規空母だからよ」





赤城 手牌
三三四四五五⑤⑤ⅤⅤⅤⅥⅦ   聴牌


提督「ふん…闇聴をとったか」

青葉「でも、そんなに強調することですか?これ」

陸奥「…すぐにわかるわ」





赤城「槓ッ!!」

赤城 手牌
三三四四五五⑤⑤ⅥⅦ ⅤⅤⅤⅤ

新槓ドラ Ⅴ




提督「!?」


青葉「Ⅴを…明槓!?しかもモロ乗り!!?」

赤城「ポン!もう一つ、ポン!!」


赤城「そして…ッ!!」




ズダアアン!!




赤城「ツモッ!!!」



赤城 手牌
四四⑤⑤ ⑤ ⅤⅤⅤⅤ 五五五 三三三



対々和、三色同刻、ドラ4
8役 4000・8000

提督「一盃口リーヅモタンヤオの4役が一気に8役に…ッ!」

青葉「なるほど…明槓でドラをのせることを起点に手を作る、それが赤城さんの戦い方なんですね!」




陸奥「…惜しいけれど、違うわ」




青葉「えっ…?」

陸奥「見てごらんなさい」

赤城「ポン!チー!!」


陸奥「一航戦、赤城…その戦いにおける資材の消費量は尋常じゃないわ」





赤城「もう一個、ポン!」




陸奥「彼女が通った後には、何も残らない」

陸奥「資材も、食料も」




赤城「…ロンッ!12000点です!!」




陸奥「そして、敵も」






陸奥「敵の捨牌を喰らうことで打点を高める能力…」






赤城「ロン…一本場です」





                         ストーニー・グラトニー
陸奥「――――――それが赤城の持つ固有のスキル、『罪深き喰人』よ」






盛大にルビをミスったでござる
痛々しいでござる

訂正するでござる







陸奥「敵の捨牌を喰らうことで打点を高める能力…」






赤城「ロン…一本場です」





                                  ストーニー・グラトニー
陸奥「――――――それが赤城の持つ固有のスキル、『罪深き喰人』よ」





とりあえず一旦投下終了
今日の夜にでも更新再開できると思うので気長に待っていてくれると嬉しい

大体こんな感じの戦いが続きます
最後までお付き合いよろしゅう


麻雀って基本運ゲだよな……もしかして最後の一人って雪かz

>>89
         /:::::::ヽ /
__   _,-/:::::::::::Y

|:ヽ二=--:::::,-ー----、_ヽ   い  そ
|:::::,--' ̄ヽ ̄        >
|::-~~     ヽ        /    け  れ
ヽ        .|        /
. ヽ  _,..---ー' ̄ヾl、::::::::::::...    な  以
 ヽ/:::(        " ` `ヾヾ:ゝ
  }::::::::::〉  __,,,_   ___ ヽ    い  上
/~-、::::/_____' _____  /___`_〉、
ヾ/;>~`ー-、_f/-'エp`l)=/'l. pヽ h \

ヽ〈(.     ヽヽ、___// .|、二_//   `-、  __
 ヽへ.     `ー--" 〈---/~     ∨
  `-,、       、__  〉 ./
    |ヽ      ,...__二  /
    |ヽ     ./==、-l /
   ,-| \    ~ー---' /
  /ヾ、  丶   ~~~` ./

 _/  \  ~ヽ___,-/、

/ |\  ~\__   ノ  |/ヽ_
  |  \   __>-ー'~~ ヽヽ`-、

>>1です
10時過ぎから更新しようと思います
といってもそんなに量はないけれども

大体1時間弱くらいの更新になりそうです
よろしくお願いします

更新いきます

東風 二回戦 東三局 一本場
親 赤城

長門  24200
島風  27600
赤城  58100
夕張  30100




提督「それにしても陸奥…長門はまだ調子が出ないようだなあ?」ニヤニヤ

陸奥「あら、そう見えるかしら?」

提督「そりゃそうだろう、一回戦五局、二回戦ここまで四局」

提督「一回もあがれてないじゃないか、ん?」ニヤニヤ

陸奥「ふふふ…なかなか面白い冗談ね、提督」

陸奥「それとも忘れたの?」





陸奥「―――――私たちは、『戦艦』なのよ?」

提督「…つまり?」


陸奥「一つ、戦艦はいかなる攻撃にも耐えるべし」


陸奥「一つ、戦艦はいかなる敵にも立ち向かうべし」



陸奥「そして一つ、戦艦は一撃で敵を粉砕するべし」



陸奥「『戦艦三か条』…我々戦艦が守るべき、鉄の掟よ」

青葉「…長門さんは、ここから一気に状況をひっくり返せる能力を持っていると?」

陸奥「ええ、その通りよ」

青葉「それは…一体…?」

陸奥「…この位置からだと長門姉の手牌は見えないのよねえ」


陸奥「いいわ、ヒントだけ教えてあげる」

陸奥「長門姉の持つ能力、その名は『ナナツカサ』」


陸奥「それは『ナナ』を統べる能力よ」



青葉「『ナナ』を…?」

提督「統べる…だと?」




赤城(ここっ!!)

赤城「ポンッ!!」




陸奥「…ええ」

赤城(一旦順子を崩して刻子を一つ、雀頭を一つ!)

赤城(余剰牌を捨てながら鳴けば和了ね!!)




陸奥「かつてビッグ7の一角として名を馳せた長門型」

陸奥「その名の通り、彼女は『ナナ』を統べる」




赤城「それポン!!」

島風(ぐう…っ!前に出れない!!早く赤城さんを止めないと…っ)

陸奥「思いつかないかしら?提督」



陸奥「麻雀で、7といえば?」

提督「…まさか」




陸奥「…理解できたようね」




赤城(これで聴牌!三倍満、いただきました!!)

ッタァン!!!

打牌 北








長門「…ロンだ」パタッ







赤城「は…っ?」ピクッ






陸奥「麻雀で7、といえば答えは一つ」


陸奥「そう、字牌の数」






赤城「そ…そんな…っ!!」

島風「う…嘘…」

夕張「…」






陸奥「その能力は単純にして明快」

陸奥「一切の小細工のない、純粋な能力」



長門 手牌
西西北北東東東白白白發發發



長門「…字一色、役満だ」







陸奥「―――――――――『ナナツカサ』は、自在に字牌を集める能力よ」






東風 二回戦 東三局 一本場 終了
親 赤城

長門  60500
島風  27600
赤城  21800
夕張  30100

この能力、字一色やるよりも大三元の方がらくじゃね?知らんけど

東風 二回戦 東四局 終了
親 夕張

長門  60500
島風  27600
赤城  21800
夕張  30100



長門「全員ノーテンで二回戦終了…と」パタッ

赤城「くっ…慢心でしたね…」

島風(何とか次はギアを上げないと…追いつかれちゃう…!)

夕張「…」




提督「二回戦終了か…」

青葉「ええ…これはやっかいな能力が出てきましたね…」

陸奥「もちろん、あの能力は何時でも使えるわけじゃないわよ」

陸奥「大体十局で一局ぐらいの割合で発動する、博打能力よ」

提督「だが発動したときには…」

青葉「…やりたい放題、と」

提督「まったく…恐ろしい力だ」

長門(ふう…なんとか能力が働いてくれたな)

長門(二連続でラスはきついからな…危なかった)


赤城(たった一局でトップからラス転落なんて…)

赤城(…なんとも耐え難い屈辱です)


長門(次にこの能力が使えるのがいつになるかわからん以上…しばらく別の能力で戦うしかないな)


赤城(戦術を変えます…長門さん、この借りは必ず返しますからね)

長門(…だが)



赤城(…それにしても)






長門(あの、感じは…)




赤城(あの、悪寒は…)

         





         ≼⓪≽    ≼⓪≽








二人(あの視線は、一体――――――――?)

はい、というわけで今日の更新はここまでです
短くて申し訳ない

次は明日の夜以降になると思います
気長に待ってくれると嬉しい

>>110 まあそうなんだけど、字牌集められます感を出したかったというか
細かいところは見逃してくれ

>>1です
今日はあまり多くは更新できないと思います

6時過ぎくらいから1時間ほど更新の予定です
よろしくお願いします

ぼちぼち投下します

東風 三回戦 東一局
親 夕張

夕張  35000
島風  35000
長門  35000
赤城  35000





赤城(さて…三回戦ね)カチャッ

赤城(長門さんの字牌を集める能力は厄介だけど)

赤城(一度その能力を使った以上、しばらくはその能力の発動はないはず…!!)

赤城(この三回戦が勝負!!!)

長門(ふむ…とりあえずポイント的には1位をとったが)カチャッ

長門(あくまでこれは暫定順位…)

長門(これ以上離されまいとこの三回戦でほかの奴等も仕掛けてくるだろう)

長門(逆にここを凌げば勝機は見える…)

長門(ここが一つ勝負どころだな)

島風(うう…二回戦は全然前に出られなかったなあ)カチャッ

島風(でも今の一戦で赤城さんと長門さんが牽制しあってくれるだろうし)

島風(この三回戦は私にとってはチャンス!)

島風(一気に加速して…追い抜いちゃうんだから!!)







夕張「…皆さん準備はいいですか?」





夕張「それじゃあ…三回戦、開始です」





提督「さて…三回戦だな」

青葉「二回戦が終わった段階で長門さんが2pt、赤城さんが-1pt、島風ちゃんが3pt、夕張さんが1ptですね」

陸奥「島風ちゃんは逃げ、長門さんは追い抜き、そして赤城さんは追いつき…」

青葉「かなり白熱した戦いになりそうですね」

提督「ただ、もうお互いに手の内は晒してるからな…」

陸奥「…つまり?」

提督「島風は『弾丸少女』、赤城は『罪深き喰人』、そして長門は『ナナツカサ』」

提督「夕張はまだ動きを見せていないが…ほかの三人はもうお互いに能力がわかっているわけだ

からな」

提督「その能力をどう抑えるかが勝負に…」

陸奥「…ぷふっ…」

提督「…なんだよ、なにがおかしい」

青葉「提督…何か壮大な勘違いをされてませんか?」

提督「はあ?」








青葉「なぜ『各人の能力は一つだけだ』とお思いに?」




提督「…っ!!」




陸奥「能力は一人一つまで…随分おめでたいお考えね、提督?」クスクス

提督「ということは…奴等はまだ能力を隠し持っていると?」

青葉「当り前でしょう…たった一つの能力で話を持たせられるとでも思ってたんですか?」

提督「なにそのメタ発言」

陸奥「まあすぐにわかるわ、最初に動くのは誰かしらね?」

三巡目

赤城(…ふむ)カチャッ


赤城 手牌
一二三五六八九③④⑤Ⅷ南南 七

ドラ 五

赤城(一気通貫、平和にドラ1…狙いが絞れてきましたね)チラ

赤城(さて…)スゥ









赤城(何処にいるかしら?)





ギイン!!!!!











陸奥「…赤城さん、動いたわね」


提督「何…?何もしているようには見えないが…」


陸奥「…いえ、すでに『入って』いるわ」




陸奥「彼女の世界にね」



陸奥「提督、赤城さんの目の良さはご存知?」

提督「…いや、知らないが」

陸奥「あら、そう…結構有名な話なんだけど」



※詳しくは 木曾「艦娘の前職を知りたい?」 を読もう!

陸奥「…提督、窓の外にある見張り台は見える?」

提督「ん?…ああ、まあそれぐらいは」

陸奥「じゃあ、その上にいる艦娘は?」

提督「…誰かいる、くらいしかわからんな…赤城はあれが誰かがわかるというのか?」


陸奥「…赤城さんなら、たぶん」








陸奥「あの艦娘が持ってる双眼鏡の、傷の数を数えられるわ」






提督「…!?」




陸奥「赤城さんがすごいのはそこだけじゃないわ」

陸奥「周辺視力、動体視力、瞬間視力」

陸奥「あの人の眼はたとえるならば高性能のカメラ」

陸奥「その精度は、いかなる艦娘の追随をも許さない」




陸奥「そしてその馬鹿げた視力は、この卓上においても一切衰えることはないわ」



赤城(…ここはまだ早いわね)


赤城 手牌
一二三五六七八九③④⑤南南  聴牌


青葉「リーチ…せず?」

人いねえな

見てるから黙って投下しろ

長門 手牌
四五五六六ⅤⅦⅧ④⑤⑥北北 Ⅵ

長門「…ふむ」タン

打牌 Ⅴ



提督「長門が聴牌…しかも待ちは四と七!!」

青葉「リーチこそしませんでしたが…これでは四は…」

提督「これは赤城のミスとしか…」






赤城「…リーチ」





提督「ツモ切り…」

青葉「リーチ…っ!?」

陸奥「長門姉が狙われてるのは少し癪だけど…」



陸奥「赤城さんに狙われたら逃げられない」

陸奥「その視界に入ったものを、決して『眼』は逃しはしない」



長門(…なるほど)

長門 手牌
四五五六六ⅥⅦⅧ④⑤⑥北北 五

打牌 四

陸奥「狙ったものから狙った手で和了する」



陸奥「それが赤城さんの第二の能力」








赤城「…ロン」



赤城 手牌
一二三五六七八九③④⑤南南  四


一気通貫、立直、一発、平和、ドラ1
6役 跳満貫








陸奥「―――――――――――――その名も『緋弾の射手』よ」









東風 三回戦 東一局 終了
親 夕張

夕張  35000
島風  35000
長門  23000
赤城  47000

とりあえずここまで
なかなか話が進まない…すまん

もしかしたらまた夜にちょこっと再開するかも
期待せずに待っててほしい


>>142 レスありがとうな

(これ、ただのガン牌なんじゃ……)

>>148 ちゃうねん
どんな手牌でも狙った相手から和了する能力やねん
ガン牌みたいに相手に合わせて手牌を寄せる必要はないねん
ちゃうねん

ちゃうねん…


>>1です
今日の更新はできるかわかりません
気長に待っていてください

>>1です
今日は8時過ぎくらいからの更新となります
よろしくお願いします

すいません 闘牌がちょっとうまくいってないんでもう少し時間をください
半には更新再開できると思います

遅れました
投下始めます

赤城(よしっ!これで長門さんとは24000点差!!)


長門「ふふ…すぐに取り返されたか」


赤城「取り返した?いいえ、まだまだこれからよ」ニコッ


長門「ははは、お手柔らかにな」ガラガラ



島風(…二人ともその調子だよ)

島風(そのまま私のことを忘れてお互い殴りあっててよ)



島風(『弾丸少女』の真の力…見せてあげるから)


提督「しっかし…またチートじみた能力だな」

陸奥「ええ…でもこの能力の真に恐ろしいところは、相手が狙われてたことに気が付かないところよ」

提督「なるほど…相手は、『いい手が来たから無理に押して振り込んだ』と勘違いするわけか」

青葉「なんという…」

陸奥「まあその分代償も大きいんだけどね」

青葉「というと?」

陸奥「赤城さんの能力は『狙った相手から必ず和了できる』という能力」

陸奥「だから逆に、『狙わなかった相手から和了することはできない』という制約がつくわ」

陸奥「もっとも狙いを定めるのはある程度手が固まってからなんだけどね」

陸奥「加えて、あの能力は相手の手牌を操る能力であって」

陸奥「自分の手牌を操る能力ではないわ」

青葉「つまり、いくら狙いを定めても…」

陸奥「自分が聴牌できなければ和了は不可能、ということよ」

提督「なるほど…だから手が固まってからじゃないと狙いを定められないのか」

陸奥「だから『狙った手で』というのは少し語弊があるわね」

陸奥「しかも一度狙いをつけたら待ちを変えられなくなるから」

陸奥「守りが必然的に脆くなるのよ」

陸奥「だから、狙いをつけた後に誰かに狙われたら選択肢は二つ」

青葉「…待ちを変えずに突っ走るか、ベタオリか…ですね」

提督「狙う相手を変えられないからこその弊害化か…なかなか難しい能力だな」

青葉「ええ…もっとも」









青葉(島風ちゃんには通用しない能力…ですけどね)






東風 三回戦 東二局
親 島風

夕張  35000
島風  35000
長門  23000
赤城  47000




赤城(さて…いくら長門さんと点差をつけたとはいえ)

赤城(私の最終目標は長門さんから和了することではなく、ポイントでトップになること)

赤城(そのために、次に狙うのは…)チラッ


赤城(…あの娘ね)




ギイン!!




提督「さて、東二局だな」

青葉「今回の親は島風ちゃん…間違いなく発動させてくるでしょうね、『弾丸少女』」



島風(…あれ?)

島風 手牌
四五六七七④⑥⑧ⅠⅢⅣ東東 Ⅴ 




提督「東のみ…ドラは七だから最低三役」

青葉「…でもなあ…」チラッ



赤城「…」ニヤッ




赤城 手牌
二三四八八⑤⑤⑤⑥⑦ⅥⅦ白




青葉「…赤城さんの配牌、一向聴なんですよねえ…」

提督「…なあ、これ能力か?」

陸奥「いいえ、多分単純な運ね」

青葉「うわあ…これたぶん配牌の時点で狙いつけましたよね」

陸奥「…おそらく、狙いをつけたのはもっと前」

陸奥「配牌よりも前だと思うわ」

提督「は?だが、それだと手牌が悪かったときに『弾丸少女』に競り勝てないだろ」

陸奥「ええ、そうね」

陸奥「でも、その時点で狙いをつけておかないと五巡以内には和了できないわ」

陸奥「『緋弾の射手』は発動から直撃まで数巡のラグがあるから」


提督「…つまり、赤城は」

青葉「自分の配牌が良いことを信じて、配牌以前に能力を発動させた…と?」


陸奥「…ええ、恐ろしい勝負強さだわ」

提督「馬鹿な…嘘だろ…?そうしないと勝てないとはいえ…」ゴクリ

赤城(ふう…配牌がそろっていてよかったです)

赤城(まあたまにはこういう博打も…おっ)


一巡目 赤城 手牌
二三四八八⑤⑤⑤⑥⑦ⅥⅦ白 Ⅷ



赤城(…やりました)キリッ

提督「そしてあっさり聴牌か…」

陸奥「そして島風ちゃんは…っと」



島風 手牌
四五六七七④⑥⑧ⅤⅢⅣ東東 ⑤




提督「…」

陸奥「あらあら…」

提督「…陸奥、お前ならどれを捨てる?」

陸奥「⑧ね」

提督「だよなあ…どうしろっつうんだよ」ハア

青葉「…いいえ、大丈夫ですよ提督」

提督「どこが大丈夫なんだよ…振り込み確実だろが…」

青葉「ですから、大丈夫ですよと言ってるんです」ニヤッ




赤城(さあ島風ちゃん…振り込みなさい)

赤城(速さだけじゃ勝てないことを教えてあげる!!)グッ





提督「大丈夫って、どういう…」

青葉「…あるんですよ、島風ちゃんにも」




赤城(出しなさい…ッ!!⑧…ッ!!!)


島風「…」スッ


赤城(さあ…ッ!!!!)






青葉「―――――――――――――もう一つの能力が、ね」







トン



打牌  東








赤城「…ッ!!!??」




提督「聴牌を崩して…」

陸奥「振り込み回避ですって…!?」

青葉「ええ、これが彼女のもう一つの能力」


    ラピッド・ラビット
青葉「『脱兎が如く』、です!!」


提督「ラピッド・ラビット…だと?」

陸奥「その能力って…いったい?」

青葉「ふふふ…ご説明しましょう」

青葉「島風ちゃんの衣服が兎をイメージして作られているのはご存知ですよね?」

提督「あ、ああ…」

陸奥「じゃあ、『脱兎の如く』は兎の特性を生かした能力ということ?」

青葉「陸奥さん鋭いですね、その通りです」

提督「…?」

青葉「提督、兎の耳が長いのはなぜですか?」

提督「はあ?そりゃあ、その…外敵から身を守るために音を拾いやすくしたんじゃないのか」

青葉「そう、それが『脱兎の如く』の正体ですよ」

提督「…わからん、どういうことだ?」

陸奥「…ああ、そういうことね」

提督「分かったのか、陸奥」

陸奥「ええ、シンプルで強力な能力ね」

提督「…説明してくれるか」

陸奥「なんで私が…別にいいけれど」

陸奥「端的に言えば、『脱兎の如く』は相手のアタリ牌を止めることができる能力よ」

青葉「正確には『アタリ牌がわかる』ですけどね」

提督「えええ…それは完全にチートじゃないか…」

青葉「まあそうですね、発動すれば少なくとも直撃は避けられる強力な力です」

青葉「陸奥さんの話から察するに、赤城さんの能力『緋弾の射手』の本質は」

青葉「『相手に良いツモを与え、その余剰牌を狙う』ということです」

提督「なるほど…しかし相手が和了を放棄したときは…」

陸奥「『緋弾の射手』は不発に終わる、ということね」

提督「凄いな…この能力があれば赤城を封じ込めるじゃないか」

青葉「まあ、発動すればですけどね」

提督「この能力にも発動条件があるのか?」

青葉「条件というか…えーと、そうですねえ」キョロキョロ

青葉「…提督、向こうに見える軽空母の方、島風がアタリ牌を止めたときなんて叫んでました?」

提督「は?いや、知らん」

青葉「えー?でも、結構大きな声で叫んでましたよ?」

提督「いやだから聞いて…ああ、なるほど」

青葉「そっ、あくまでアタリ牌がわかるのはそれがアタリ牌かどうかを気にした時だけ」

青葉「だから今の能力発動はある意味運ですね」

提督「相手を警戒していたからこそ能力が発動した…ということか」

青葉「ついでに言えば、この能力は『誰のアタリ牌か』まではわかりません」

青葉「なので、コンビ打ちとかだとちょっと不便なんですよねえ」

提督「なるほど…」

陸奥「…でもそれを差し引いてもすごい能力ね」

夕張「…流局ですね、ノーテンです」

赤城「…聴牌、です」パタッ



赤城(…外した、か)

赤城(一体どうやって私の待ちを見抜いたのかは知りませんが…島風さん)

赤城「…一筋縄じゃいきませんか」ハア

島風「ざーんねん、ノーテンだよー」パタッ


島風(ふう、危なかった…聴牌してから一瞬違和感があったから能力を発動したけど)

島風(やっぱりアタリ牌だったね、⑧…赤城さんのだったか)

島風(親番流されたのは残念だけど、まあ振り込むよりは良かったかなあ)

提督「ふう…なんとかノーテン罰符だけで済んだな」

青葉「危ないところでしたねえ…『弾丸少女』を直接破られずに済んで」

提督「それにしても陸奥、お前の姉も少し足が鈍くなってないか?」

陸奥「…提督、それは冗談で言ってるのかしら?」

提督「いや、まだ第二の能力は発動していないようだからな…」

青葉「そっちの能力も博打能力なんですか?」

陸奥「んー…半分正解、半分間違いね」

青葉「なんだか釈然としませんねえ…」

島風「長門さんは?聴牌?」

長門「あ、ああすまんな」





陸奥「とりあえず、一つ言えることとして」

陸奥「長門姉の第二能力は―――――――――――――――」







長門(…ふむ)






長門 手牌
一一二二三三ⅠⅡⅢ②③⑨⑨











陸奥「―――――――――――――――――既に、発動してるわ」










長門「…ノーテンだ」パタン




どうも、今日になって初めて加賀と陸奥を間違えていたことに気づいた>>1です
申し訳ありません

本日の更新はここまでです
亀です
これまた申し訳ありません

来週中にはなんとか終わらせられるよう努力します
よろしくお願いします

あと感想よろしくです
麻雀でSSを書くなんて初めてですので、お見苦しい点などあればお願いします

赤城に狙われてる時の長門の打牌が凡夫すぎる……
ドラを切りたくないなら字牌落としで回して、勝負に行くなら追っかけするべきじゃない?

>>1です
本日の更新は3時過ぎからになると思います
なるべく今日のうちに話を進めたいのでよろしくお願いします

>>189 たしかにそうだな…申し訳ない
だが、長門は自分の持つもう一つの能力ゆえにミスしたというか…
そういうことでお茶を濁しておいてはくれまいか

>>1です そろそろ更新いくです

東風 三回戦 東二局
親 長門

夕張  34000
島風  34000
長門  22000
赤城  50000








提督「東三局…親は長門か」

青葉「長門さんとしてはここで勝負に出たいところですよね」

提督「まあそうだろう、今のところ暫定ラスは長門だしな」

陸奥「…勝負、か…」


陸奥(なんだかまるで…勝ち負けは運で決まるみたいな言い方ね)クスッ

赤城(…これは…)カチャッ


赤城 手牌
一四七⑤⑨ⅡⅤⅧⅨ北南東中


赤城(手が重い…しかも鳴きづらい…!!)

赤城(しかたありません…この局は見ですね)

島風(ああ…やっぱりだ)


島風 手牌
三八①③⑦ⅢⅥⅨ東南西北發


島風(さっきの局でやたら手が早かったと思ったら…)

島風(勝手に『弾丸少女』が発動しちゃってたんだ…なんでだろ?)

島風(でもそのせいで手が重くなっちゃってる…)

島風(…『脱兎の如く』だけ発動させて、見かなあ)

陸奥「…どうやら島風ちゃんも赤城さんも、手が重くて前に出にくいようね」

提督「ああ…これで長門は能力を使いやすくなったと見ていいのか?」

陸奥「ええ、その通りよ」

陸奥「長門姉の能力は発動に時間がかかるから…少し場所を移動しましょう」

陸奥「長門姉の手牌が見やすい位置に、ね」


   赤城/ \夕張

    /     \
          
    \     /
   島風\ /長門

  
このへん→○
に移動

提督「さて、長門の手牌は…」


長門 手牌
二三四四五七八八八⑤⑦⑦Ⅱ Ⅲ


青葉「おお、二巡目でこれですか」

提督「結構そろってるんじゃないか?」

陸奥「そうね、でも…」

陸奥「…まあ見てなさい」

三巡後


長門(…ふむ)カチャッ


長門 手牌
二三三四四五七八八八⑦⑦ 九


提督「お、ツモだな」

青葉「ですがこれだとツモのみ1500…ほかの人たちが前に出てこない今なら、和了放棄でしょう」

提督「だろうな…清一色目指して⑦切りか」

陸奥「…いいえ」


陸奥「長門姉なら、おそらく…」






長門「…ふん」トン


打牌 八





提督「…」

青葉「…驚くのにも疲れましたね」

提督「だな…」




提督「陸奥、解説を」

陸奥「なんか、だんだん投げやりになってきたわね…」

青葉「だってもう麻雀の基礎からかけ離れてますやん…これ麻雀じゃないですやん…」

陸奥「それは言ったらダメなやつじゃない…まあいいわ」ハア

陸奥「…見て」

長門 手牌
二三三四四五七八八九⑦⑦ 二

打牌 ⑦



提督「一盃口…か」

青葉「五を切ってればツモあがり…そうでなくとも⑦を切っていれば張替もスムーズだったでしょうけど…」

提督「まあドラは五だからな…切りづらかろう」

陸奥「いいえ、ここからよ」

【悲報】 長 門 、 少 牌 に 気 づ か ず

申し訳ない、⑦が一つ足りなかった
以降は訂正が入ります

二巡後



長門 手牌
二二三三四四五七八八九⑦⑦ 五




提督「ドラが…重なった!!」

青葉「しかも清一色まで…」

提督「長門はこれを狙っていたのか…!!」

青葉「…しかし、先ほどの八切りが今一つよくわかりませんねえ」

提督「あ、ああ…八を手に残しておけばツモ、清一色、ドラ2で8役だったろうに」

青葉「これはもうアホなミスとしか…」

陸奥「…いいえ、違うわ」

提督「というと?」

陸奥「長門姉は知っていたのよ」

三巡後




長門「…リーチ」

長門 手牌
二二三三四四五五七八八九⑦ 七 







陸奥「…このツモをね」





提督「立直、ツモ、平和、一盃口に清一色!!九ツモならさらに二盃口まで!!」

青葉「張り替えに張り替えてついには合計10役確定…陸奥さん、これは!?」

陸奥「そう…長門姉は知っていたの」


陸奥「過ちを犯せば、犯しただけ強くなれる」

陸奥「その過ちが大きければ、大きいほど」

陸奥「過去に傷を刻めば刻むほどに…」

陸奥「私たちは、強くなれる」



陸奥「終戦後、水爆の標的艦として、戦場で死ぬことがかなわなかった長門姉は」





陸奥「その悔しさをバネに、旧式ながらも大和型に劣らない強さを身に着けた」







          リボーン・オブ・ワルキューレ        
陸奥「能力名は 『戦乙女の激昂』」






陸奥「和了し損ねるたびに、その手牌が高くなる能力よ!!」





提督「…陸奥、さっき島風が赤城をかわしたとき」

提督「『能力はすでに発動している』、と言ったな?」

陸奥「ええ、そうね」

提督「それはつまり…」

陸奥「『和了損ねすぎた』のよ」

青葉「…なるほど」

陸奥「あの能力は『和了し損ねる』事で発動するわ」

陸奥「それ故に、タイミングをミスると最後まで和了できないことがあるの」

陸奥「高い手が入るまでのラグもまちまちだしね」

青葉「つまりさっき長門さんは、終盤になっても『和了し損ねて』しまい…」

提督「和了前に流局になった…と」

陸奥「そうなるわね」

陸奥「でも今回は違うわ」

陸奥「流局までにはまだ30牌近く残っている…この勝負、長門姉に軍配が…」





夕張「…チー」

パタン


七六八





提督「…ん?」

青葉「ここで夕張さんがチー?」

陸奥「夕張さん、初めて鳴いたわね」

青葉「一発消しでしょうか?」

提督「単純に仕掛けたんじゃないのか?」

長門(…チーか、一発が消えてしまったな)

長門(ツモは…変なツモが来なければいいが…っと)カチャッ





長門(…!!)

長門 手牌
二二三三四四五五七七八八九 六




陸奥「なっ…!?」

提督「ツモか…だが牌はまだ残ってるし、六切りでいいんじゃないか?」

陸奥「…いいえ」




長門「…ツモ、だ」パタン

長門(…やってしまったな)




陸奥「…この手、和了するしかないわ」

提督「…陸奥、これは?」

陸奥「…提督、もしこれで長門姉が和了放棄したらどうなる?」

陸奥「どうなるって…普通にそのまま九を…」

青葉「…待てない、んですよね」

提督「ん?なぜだ?」

陸奥「提督…いまの六を見逃すということはね」


陸奥「三倍満を『和了し損ねる』ということよ」

提督「…!」

裏ドラ 九

長門「…11役、三倍満だな」

赤城(また高い手…まくられた…ッ!!)

島風(ああもう…全然思い通りにいかないや)




提督「…そうなると、手牌は」

陸奥「おそらく最初に来るのは六でしょうね」

陸奥「二から八までの数牌で七対子…役満よ」

陸奥「その後は四暗刻へとツモは傾いていくでしょうね」

陸奥「そしてそれを長門姉は切るしかない」

青葉「すでにリーチをしてるから…ということですか」

陸奥「そうなるわ」

提督「なるほど…長門のミスということか」

陸奥「でも、おかしいわね…」

提督「何がだ?」

陸奥「…いつもだったら確実に九が最初に来るはずなのよ」

陸奥「あの能力の役の順列としては数え役満は通常の役満より下で」

陸奥「しかも裏ドラはなしとして順列が付くから…」

提督「…なるほど、先に九ツモが来るはずだ、と」

陸奥「ええ…一体どこで能力がバグったのかしら」

青葉「…それって…」

提督「青葉?」

青葉「…いえ」チラッ











夕張『…チー』

パタン


七六八











夕張「~♪」ガラガラ



青葉(…まさか、ですよねえ)

なるべく今日のうちに話を進めると言ったな、あれは嘘だ

とりあえずここでいったん更新は終わりです
やっぱり話が進まない…申し訳ない

今日の夜更新するかもしれない
気長に(ry

例によってご意見ご感想などお待ちしております
ちょっと長門の能力の描写がおかしいところがあるけど目をつぶってくれるとうれしい

ではまた夜に ノシ

>>1です どうやら今日の更新は無理そうです

明日の更新もおそらく不可能だと思いますので、次の更新は明後日です
長々と引き延ばしてすみません

>>1です
あまり書き溜めができてませんが、9時過ぎぐらいから更新します

でもそんなに進みません
ごめんなさい

20分ごろから投下します

いくでよ

赤城「…ツモ、2000オールです」パタン

長門「チッ…まくられたか」

夕張「…」チャラッ

島風(ああもう…中途半端に燃料切れのまま三回戦が終わっちゃった)チャラッ

提督「結局もう一回赤城がまくってトップ和了ヤメか」

青葉「これで赤城さんが2pt、長門さん4pt、島風ちゃん2pt、夕張さん1pt…」

陸奥「長門さんが一つ抜け出したわね」

提督「ああ…だがポイント的にはそこまでの差はない」

青葉「かなり混戦になってきましたね」

提督「島風の手がやたら重かったが、それは…?」

青葉「赤城さんの『緋弾の射手』の余波でしょうね」

陸奥「つくづく厄介な能力ね、それ」

陸奥「それにしても夕張さんが焼き鳥になってるのが気になるわ」

提督「何度か鳴きはあるが和了はないな」

陸奥「夕張ちゃんは能力持ちなの?」

提督「どうなんだ、青葉?」

青葉「確か持ってたと思うんですけど…あれえ…?」ペラペラ

陸奥「メモしてないの?あなたにしては珍しいわね」

青葉「おっかしいなあ…どっかに書いたと思うんですけど」パラパラ

提督「まあいい、次の一戦が始まるぞ」

陸奥「さあ、どうなるかしらね」




東風 四回戦 東一局
親 長門

長門  35000
赤城  35000
島風  35000
夕張  35000

赤城(さて…なんとか1位をとったものの…)

赤城(まだ、ポイント的には2位)

赤城(ここで手を止めるわけにはいかない!)

赤城(『罪深き喰人』も『緋弾の射手』も聴牌間近じゃないと使えない…)

赤城(その上で狙うとすれば…)チラッ

長門(さて…なんとか1位を保っているが、まだ先は長い)

長門(かといって、赤城ばかりに注意をしていると足元をすくわれる…)

長門(ふむ…私の能力は手が仕上がるまで時間がかかるしな)

長門(その上で狙うなら…)チラッ

島風(…うん、能力はあと少しで戻りそうだね)

島風(さってと…この分の遅れを取り返したいところだけど)

島風(よくよく考えたら狙うべき人は決まってるんだよね)

島風(といっても、私の能力じゃ狙い撃ちってのはできないけど)

島風(でも、意識するべきは…)チラッ







夕張「…」カチャッ








青葉「…夕張さんで間違いないでしょうね」






赤城(さて配牌は…っと)


赤城 手牌
二四五六②②⑤⑥ⅧⅧⅨ東北 三


赤城(…悪くないですね)タン




長門(…ふむ)


長門 手牌
一五七②②⑨ⅠⅡⅤⅨ東白發 南


長門(あまり良い配牌ではないが…まあよかろう)タン




島風(…うーん…あと少しなんだけどなあ)


島風 手牌
一三七九③⑦⑦ⅠⅠⅤⅦⅨ西 南


島風(ここは無理せず、『脱兎の如く』発動かなあ)タン

提督「さて、ここから見えるのは夕張と長門の手牌だが…」




夕張 手牌
一三五九④⑧⑨ⅢⅤⅥⅧ中發 北



青葉「…二人ともパッとしない配牌ですね」

提督「夕張はこれから何を目指すのか…見物だな」


夕張「…」

トン

六巡後


赤城(…来ましたよ、ぬるりと…)チャッ


赤城 手牌
二三四五六②②⑤⑥ⅧⅧⅧⅨ 七  聴牌


赤城(これであとは…狙うだけ)

赤城(そのメロン…いただきます!!)



ギイン!!











赤城(…あれ?)









提督「…なあ青葉」

青葉「…なんでしょうか」

提督「いやその…見ての通りだと思うんだが」




赤城(おかしい…なんなの?どういうこと!?)




陸奥「…ねえ、青葉さん」

青葉「…なんでしょうか」

陸奥「いえその…見ての通りなのだけれども」




赤城(夕張さんが…見えない…ッ!?)










夕張「…」

夕張 手牌
三七八九⑦ⅠⅢⅤⅧ西北中發






提督「…夕張は麻雀のルール、知ってるのか?」









赤城(おかしい…いつもならはっきりと狙いがつくのに)



赤城(まるで…スコープを覗いても敵が見当たらないような…)



赤城(…どういう、こと?)




青葉「…何か…思い出したような…」

提督「は?」

青葉「夕張さんの能力…既視感があるんですよ」

提督「しかし能力とは言っても、これは…」

陸奥「…何か狙いがあるのかしら?」

青葉「たしか…たしか…」

赤城(しまった…不用意に『狙って』しまった…ッ!!)

赤城(これでは和了ができない…まずい!!)


提督「…なんか赤城が焦っているように見えるが」

陸奥「気のせい…ではないわね」

青葉(何が…いったい…)

提督「しかし、そうこうしているうちに…」チラッ


長門(…赤城は仕掛けているのか…?)

長門(それならばなおさら…)


長門 手牌
二三六七八②②ⅠⅡⅢⅣⅤⅨ Ⅵ


長門(この手は…前に出たいな)


陸奥「…長門姉が狙い始めたわね」

五巡後

長門 手牌
二三四六七八②②ⅡⅢⅣⅤⅤ ③  聴牌


長門(…ふう)

長門「立直、だ」コトッ



提督「結構早目の段階で長門が聴牌したな」

陸奥「まあこれ以上高くするのが難しい手だものね」

提督「④でリーチ、タンヤオ、平和に三色か…ドラは⑦だから関係ないが」

陸奥「まだ牌は残ってるし…①は見逃しかしら?」


赤城(長門さんがリーチ…ますますマズいですね)

赤城(安牌もないし、手もうまく読めない…これも『緋弾の射手』の副作用ですが)

赤城(もうオリの体勢に入ってましたし…しかたありませんね)


トン  ①

提督「おっ?」

青葉「①…初っ端から出ましたけど」


長門「…」


陸奥「スルー、か」

提督「そして次の夕張は…」



夕張「…」

夕張 手牌
七八九④⑤⑥⑦⑦⑦西北中發



提督「…うわあ…」

陸奥「なにこれ…?あのバラバラの手牌がたった五巡で…」

青葉「…」

陸奥「…青葉?」

青葉「あ、いえ…」

提督「もしかして夕張の能力は手がゆっくりと集まる、とかか?」

陸奥「たしかに彼女は軽巡としては遅い方だし…ありえるかもね」

提督「さてツモは…と」







チャッ



ツモ  ⑦






提督「ドラゲナイ…」

陸奥「ドラゲナイ…」





提督「おっそろしいな…ドラ4か」

陸奥「最初のほうで意味の分からない捨て牌をしていたのが悔やまれるわね」

提督「まあここは字牌切りだろう、長門のリーチもあることだし」

陸奥「でしょうね、私が彼女ならそうするはずだけど…」










夕張「…槓」







提督「…まあ知ってたけどさ」







提督「何なん…」

青葉「…」

陸奥「リーチがいるのに槓…ドラ狙いかしら?」

提督「さて新ドラは…」



夕張「…」カチャッ

ドラ Ⅴ


陸奥「…ん?」

提督「長門に2枚乗ったか…やっちまったな」




陸奥「…まさか!!」








夕張 打牌








提督「…あ、フリテンか」

陸奥「…」

提督「直撃は避けたが…どういう切り方をしているんだあいつは」

提督「わざわざ面子を自分から崩しに行くとは…意味がわからん」

陸奥「まさか…そんな」

提督「どうした陸奥、顔色が…ってこれ…」








長門(…まずいな、これは)









提督「…『戦乙女の激昂』か!?」



陸奥「…ッ!!」ギリッ



陸奥「…提督、私のさっきの言葉覚えてるかしら」

提督「…どれだ?」

陸奥「『戦乙女の激昂』に…裏ドラは関与しない」

提督「あ、ああ…たしかにそう言ったが、それが?」

陸奥「これは逆に言えば…」


陸奥「…その他のドラは関係する、と言うことよ」


陸奥「つまり、今、長門姉は」

長門 手牌
二三四六七八②③ⅡⅢⅣⅤⅤ Ⅴ



長門(…なんとも扱いづらい能力だ)







陸奥「立直、一発、平和、三色、ドラ2の跳満を『和了し損ねた』のよ…ッ!」




提督「…!!」


長門(くっ…ビッグセブンたる私が情けない)

長門(このドラを切ればまた手は高くなる…運が良ければチャンタ移行で①が来るかもしれんが)

長門(その保証もない…)タン

長門(…ツモも捨て牌も確実に偏る…赤城に狙われなければいいが)

赤城(④でるじゃないですかやだー!!)グヌヌ



赤城(長門さんの仕掛けてる感じの雰囲気に押されてもうオリちゃってるんですよこっちはあああああ!!)



赤城(ああもう…なんで『緋弾の射手』が不発になったんでしょう)

赤城(狙撃失敗は一度で充分よ…もうこりごり五稜郭だわ)

赤城(…何を考えているのかしら、私)タン

提督「それにしても一体なんだったんだ?あの鬼ツモは」

青葉「…おそらく赤城さんの『緋弾の射手』でしょう」

提督「何だと!?」

青葉「赤城さんはおそらくダマで一度聴牌し、その際に夕張さんを狙った…」

青葉「そのための牌が、夕張さんの手牌に流れ込んだのでしょう」

青葉「何か…思い出した気がします」



青葉「…夕張さんの、能力について」





夕張「流局、ですね?」ニヤッ




というわけで今日はここまで
案の定進まなかったよ…来週中とか言ってたけどこれは終わりませんわ

来週もちょっと用事が入ってて更新できる日も少ないので、本当にいつまで続くかわからない
申し訳ない

また明日更新予定です
よろしく

>>1です
8時過ぎごろから更新しようと思います

東風 四回戦 東二局
親 赤城

長門  37000
赤城  34000
島風  34000
夕張  34000



陸奥「さて、流局で親が流れて東二局ね」

提督「…なんだか腑におちないが、まあいいか」

青葉(うう…喉元まで来てるのに思い出せない…)モンモン

陸奥「おそらくこの局もみんな夕張狙いでしょうね」

提督「だろうな」

陸奥「島風ちゃんも『弾丸少女』が発動しているみたいだし…どうなるのかしら」

赤城(さっきの局で一体何があったのかわからないけれど…)

赤城(ここで退くは一航戦として恥…ッ!!)

赤城(自分が和了できないのを覚悟で…狙うッ!!)


赤城(そして観察する…夕張さんがさっき、なにをしたのかを!!!)




ギイン!!


長門(『ナナツカサ』は…くそっ、発動せんか)

長門(となればこの局も使えるのは『戦乙女の激昂』のみか…厳しいな)

長門(…だが、ここで退くわけにはいかない)


長門(ビッグセブンの力…侮るなよ)ギラッ

島風(よしっ、『弾丸少女』発動!!)

島風(とにかくここで和了して…何とか首位をとる)

島風(理想は、夕張さんから和了すること…)

島風(そして仮にそれができなくても、『あのミス』だけはしないこと!!)


島風(この局は…私がもらっちゃうから!!)

提督「…さて、夕張の配牌だが」


夕張 手牌
四五五六六八⑤⑦ⅢⅣⅤ西西 南


陸奥「さっきと違ってかなりいい配牌ね…これは?」

提督「うーむ…もしかしたら赤城が『緋弾の射手』を発動させたのかもな」

陸奥「それは何のために?」

提督「分からん、観察か作戦か…いずれにせよ良い配牌だな」

赤城(むう…予想よりいい配牌でしたね)


赤城 手牌
二二三五⑥⑥⑦⑧⑧ⅠⅡ中發 中


赤城(しかしさっきの謎の能力不発もありますから…無理は禁物)

赤城(しっかり足場を固めていくことにしましょう)トン

島風(よしっ!これでいけるね!!)


島風 手牌
①③⑤⑤⑥⑨五八ⅢⅢⅢⅣⅨ 八


島風(えっと…一番早いのはタンヤオかな)

島風(じゃあこれから!)タン


打牌  ①





夕張「…」

すまんツモ順ミスった
このあとに>>267が来ます
念のためもう一回


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



提督「…さて、夕張の配牌だが」


夕張 手牌
四五五六六八⑤⑦ⅢⅣⅤ西西 南


陸奥「さっきと違ってかなりいい配牌ね…これは?」

提督「うーむ…もしかしたら赤城が『緋弾の射手』を発動させたのかもな」

陸奥「それは何のために?」

提督「分からん、観察か作戦か…いずれにせよ良い配牌だな」

赤城(う…發ツモですか)


赤城 手牌
二二三五⑥⑥⑦⑧⑧ⅠⅡ中中 發


赤城(一巡目で捨てちゃいましたよ…長門さんが發捨てたから)

赤城(まあいいです…捨てちゃいましょう)トン



島風(…?赤城さん、發を二枚捨ててる…)

島風(ただのミスかな?…あ、重なった)チャッ


島風 手牌
③⑤⑤⑥⑨五八八ⅢⅢⅢⅣⅨ 八


島風(うーん…發二枚切りってことは速い手なのかもしれないし)

島風(危なそうなのは先に切っておこっと)トン


打牌  五




夕張「…チー、よ」

島風「えっ?」


提督「ん?」

陸奥「チー?」



夕張 手牌
五五六八⑤⑦ⅢⅣⅤ西西  五四六


打牌 ⑦

提督「また変な鳴きだな…」

陸奥「狙いがわからないわね」

提督「これも能力に関係しているのか?」

陸奥「私に聞かないでよ、しらないわよそんなの」

提督「だよなあ…」



赤城(なんだか変な鳴きですね…鳴き一通とか?)

赤城(いえ、判断は少し早計ですね…ツモは、っと)チャッ


赤城 手牌
二二三五⑥⑥⑦⑧⑧ⅠⅡ中中 ⑦


赤城(一盃口ですか…今のうちに辺張を払っておきましょうか)


打牌 Ⅰ



島風(…あれー…?)


島風 手牌
③⑤⑤⑥⑨八八八ⅢⅢⅢⅣⅨ ②


島風(嫌な予感がする…)


打牌 ⑨



夕張「…」チャッ


夕張 手牌
五五六八⑤ⅢⅣⅤ西西 四  五四六




夕張(…これか)トン




打牌 ⑤

次巡 赤城

赤城(…うっ…これは…)チャッ


赤城 手牌
二二三五⑥⑥⑦⑦⑧⑧Ⅱ中中 Ⅰ


赤城(…一度切ってしまった牌ですからね…この牌とは縁がなかったと考えましょう)タン





島風(この流れ…やっちゃったかもしれない)チャッ


島風 手牌
②③⑤⑤⑥八八八ⅢⅢⅢⅣⅨ ⑤

打牌 Ⅸ


島風(…まずい)




夕張「…」チャッ


夕張 手牌
四五五六八ⅢⅣⅤ西西 八  五四六


夕張(…赤城さん、残念だったわね)トン


打牌 西





提督「ん…?自風を切ったな」

陸奥「ここからタンヤオかしら?」

提督「ううむ…わからんな」

次巡 赤城


赤城(…うう)チャッ


赤城 手牌
二二三五⑥⑥⑦⑦⑧⑧Ⅱ中中 三


赤城(よくよく考えたら…配牌は七対子一向聴でしたね)

赤城(先に辺張を処理しておけば良かったかな…必ず孤立した字牌から切る、私の悪い癖が…)

赤城(まあしょうがないですね、島風ちゃんの安牌だし…こっちで)


赤城「リーチ、です」トン


打牌 Ⅱ

提督「ぬ、赤城がリーチか」

陸奥「島風ちゃんを上回る速さね…でも島風ちゃんも次巡聴牌でしょうし、追っかけで問題ないでしょ」




青葉「…そうはいかないんです」

提督「え?」




島風「…っ!」

島風(赤城さんはっやーい!!…そして私は…)チャッ


島風 手牌
②③⑤⑤⑤⑥八八八ⅢⅢⅢⅣ ⑤


島風「…最ッ悪!!」ダン!



打牌 Ⅳ

訂正 ⑤→④

―――――――――――――――――――――――――――


提督「ぬ、赤城がリーチか」

陸奥「島風ちゃんを上回る速さね…でも島風ちゃんも次巡聴牌でしょうし、追っかけで問題ないでしょ」




青葉「…そうはいかないんです」

提督「え?」




島風「…っ!」

島風(赤城さんはっやーい!!…そして私は…)チャッ


島風 手牌
②③⑤⑤⑤⑥八八八ⅢⅢⅢⅣ ④


島風「…最ッ悪!!」ダン!



打牌 Ⅳ



提督「な…何をあんなに苛立っているんだ、島風は?」

青葉「提督、島風ちゃんの待ちはなんですか?」

提督「待ち?待ちは…えー、⑥と④と…」

陸奥「あとは⑦と①ね…あら、フリテンだわ」

青葉「ええ、そうなんです」

提督「だが要はロン和了ができなくなるというだけだろう?そこまで苛立つほどの問題か?」

青葉「…島風ちゃんの能力は、その強力さゆえに制限が厳しいんです」

陸奥「『燃料切れ』のこと?」

青葉「勿論それもあります…おおよそ一回能力を使うたびに四・五回手が重くなりますが」

青葉「もう一つ、『弾丸少女』には大きな制限があります」

提督「…制限?」

青葉「はい…あの能力の最大の制限にして、最大の欠点」








青葉「『弾丸少女』は…フリテンツモができないんです」







陸奥「…!!」

提督「なん…だと…ッ!?」





陸奥「それって事実上…」

青葉「…和了は、できません」

提督「馬鹿な…そんな制限があるとは…」

青葉「通常はそんな状況が発生しないように能力が働くはずなのですが…」

青葉「…『偶然そうなった』か、『島風ちゃんが判断をミスった』か…」

青葉「あるいは…」チラッ



夕張「…」


夕張 手牌
四五五六八八ⅢⅣⅤ西 五  五四六


夕張(…ふふっ)


打牌 西


……

………

………………

……………………………………




赤城「…流局ね、聴牌です」

島風「…ノーテン」パタン

長門「ふむ、私もノーテンだ」


夕張「…」


赤城「…夕張さん?」

夕張「え?ああ、はい」



夕張 手牌
四五五五六八八ⅢⅣ白  五四六



夕張「…ノーテン、ですね」


パタン

提督「…なあ、なぜ夕張は残り一巡で突然聴牌を崩したんだ?」

陸奥「だから知らないって…もうわけわかんないわ」

青葉「…」

提督「青葉?」

青葉「…うう、あと少しで出てくるんですけど…思い出せません」ハア

陸奥「夕張ちゃんの能力のこと?」

青葉「はい…今の聴牌崩しもなんとなく記憶にはあるんですけど」

提督「…ますますわからんな、どんな能力なんだ?」

陸奥「私すごく気になるんだけど…ちゃんとメモしときなさいよね、青葉」

青葉「うるさいですよババア」ボソッ

陸奥「おい」ガタッ

提督「おまっ、おちっ、落ち着けって陸奥!!」ググッ

陸奥「離して!提督離し…離しなさい!!離せッ!!!」グググググ

提督「やめろおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉおお!!!」

<ギャー ギャー ワー



長門「なんかギャラリーがうるさいな…」ガラガラ



赤城(結局夕張さんについては何もわからなかったわね…)ガラガラ

赤城(リー棒もなくすし、和了できないし…不幸だわ)ハア

扶桑(え、ちょっと)



島風(しまった…変に固まってる牌を切るんじゃなかった)ガラガラ

島風(私の能力は『速さ』以外はダメダメだから…不幸だなあ)ハア

扶桑(あの)



夕張「…お二人とも元気ないですね」ガラガラ


赤城「うーん…ちょっと調子が上がらないわよね」アハハ

赤城(誰のせいだと思ってるのよこのクソメロン!!その薄っぺらい胸部装甲デカメロンにしてから出直してきなさいよ!!!)


島風「私もなかなか速さがでなくて…調子悪いなあ」アハハ

島風(何が『元気ないですね』だこのミドリガメ!!100m10秒台で走れるようになってから出直してきてよね!!!)


夕張「あはは、まあ私もまだ一度も和了できてませんしね」ガラガラ

夕張「んー…でも赤城さんに一つアドバイスするとすれば」













夕張「必ず孤立した字牌から切る癖、やめたほうがいいとおもいますよ?」ガラッ










赤城「はっ…!?」ピタッ









夕張「あと島風ちゃんも」

夕張「フリテンリーチだったからって『最ッ悪!!』はちょっと言いすぎだよね」

島風「おうっ!!?」ビクッ


夕張「…マナーを守って礼儀よく、だからね?」ニヤッ


島風「う、うん!!そっ、そそそその通りだね!!あははは!!!」ガラガラガラガラ

長門「…島風、なぜ私が作った山を崩すのだ」

島風「えっ!!?う、あ、ごごごめんごめんすぐ作り直すー!!えへへへへへへ」ガラガラ

長門「あ、ああ…」





赤城(何…何なの今の…!?)カチャッ カチャッ


島風(手牌は倒したはずなのに…最後の手牌は見せてないはずなのに!!)カチャッ カチャッ



赤城(私は夕張さんと打つのは初めて…なのに今の目は…!?)



島風(分かるわけがない…わかるはずはないのに…でも今の目は…ッ!!!)
























         










         ≼⓪≽    ≼⓪≽



























二人(『あの目』に―――――――――――――――――そっくりだった…ッ!!!!)






というわけで今日はここまでです
本当に進まないな…

次の更新まではしばらく時間が空きます
一週間ぐらい
なので気長に待っていてくると嬉しい

ご意見ご感想お待ちしております

>>1です

なんとか時間が取れるようになれました
今日の10時過ぎから少しだけ更新します

もうしばらくお待ちください

更新いきます

提督「それにしてもリーチして流局の流れが続くな…」

陸奥「正直見てるほうとしては面白くはないわよね」

提督「ううむ…まあこういうこともあるだろう」

青葉「…」

提督「どうだ青葉、なにか思い出したか」

青葉「…名前」

陸奥「え?」

青葉「能力の名前は…たしか…」

赤城(…もうヘマはできませんね)

赤城(こうなったら下手に『緋弾の射手』で狙うよりは『罪深き喰人』のほうがいいかもしれません)

赤城(…お腹、空きましたね…)グゥ



島風(ああもう…最悪の展開)

島風(せっかくためた燃料が無駄になっちゃった…)

島風(…でも、あと一回なら無理すればいける…)

島風(無理するなら…みんなが油断してる今しかない!!)



長門(くっ…なかなか前に出られないな)

長門(こうなったら仕方がない…『ナナツカサ』の発動にかけるしかない)

長門(『戦乙女の激昂』は一旦切って…)

長門(さあこい『ナナツカサ』…!!)






夕張(…って、感じかな)


夕張(見えてるよ…全部)








夕張(―――――――――――全部、ね)










東風 四回戦 東三局
親 島風

長門  36000
赤城  36000
島風  33000
夕張  33000










赤城(配牌は…)カチャッ


赤城 手牌
五五六八③③⑤⑦ⅢⅢⅦⅧ西 北

ドラ 五


赤城(絶好の配牌…!!)

赤城(ここはとにかく和了すること…喰わせていただきましょう、その牌!!)



赤城「ポン!!!」


赤城 手牌
五五六八③③⑤⑦ⅦⅧ ⅢⅢⅢ

提督「最初に動いたのは赤城か…」

陸奥「このタイミング…おそらく『罪深き喰人』を発動させたわね」

提督「勝負しにきたようだな…」

陸奥「ええ…でもおそらくほかのみんなも勝負しに来てるはずよ」

提督「この局を誰が和了するか…それによって結果も変わってきそうだな」

長門(…これは…)


長門 手牌
一一三五七八八九南南北北白 發


長門(…中途半端に発動した…か)

長門(本来であれば字牌で暗刻ができているはずだったが…今一つ)

長門(こうなった以上狙うは…ッ!!)


長門「チー!!」


長門 手牌
一一三八九南南北北白發 七八九


長門(これしかない!!)

提督「すぐに長門も仕掛けたな」

陸奥「これは…チャンタに行ったみたいね」

提督「加えて混一、ってところか」

陸奥「二人ともかなり早くに仕掛けたわね…手牌が限定されないといいんだけど」

提督「だな…」


青葉(…『仕掛けた』?)



夕張「…」



青葉(二人とも、たまたま、夕張さんから鳴いて、『仕掛けた』…?)




青葉(偶然、でしょうか…)




三巡目


赤城(くっ…手が進みませんね…)


赤城 手牌
五五六八③③③ⅦⅦⅧ  ⅢⅢⅢ


赤城(『罪深き喰人』では喰いを我慢すればするほど手は進みやすくなりますし…)

赤城(…下手に早く仕掛けるのはミスだったかもしれませんね)

赤城(ですが親は島風ちゃん…)

赤城(暫定トップをとるためにも休んでいる暇はありません…!!)




長門(…ぐっ…)


長門 手牌
一一八九南南北北發 Ⅴ 七八九


長門(…『ナナツカサ』はあくまで字牌を操る能力)

長門(数牌がかなり限定されるチャンタ混一はそう簡単には作れない)

長門(だが…親は島風だ)

長門(暫定トップをとるためにも休んでいる暇はない…!!)

提督「…あの二人、なぜこのタイミングで仕掛けたんだ?」

陸奥「うーん…分からないわね、島風ちゃんの『弾丸少女』はすでに発動済みだし」

提督「ふむ…」



青葉(…違う)

青葉(二人は島風ちゃんの『弾丸少女』の特性を知らない)

青葉(だから二人は島風ちゃんの序盤の和了を思い描いてしまい)

青葉(『つい』早仕掛けをした)

青葉(そもそも赤城さんの『緋弾の射手』は単に打点が高くなるだけで、早仕掛けには向いてない)

青葉(それは長門さんもしかり)


青葉(しかし二人には『ここで和了すれば暫定トップになれる』という保証があった)


青葉(でも『運悪く』親は島風ちゃんだった)



青葉(だから二人は早仕掛けをした)






青葉(…これが偶然では、ないとしたら)




赤城(…!聴牌…!!)


赤城 手牌
五五六八③③③ⅦⅦⅧ 七  ⅢⅢⅢ




長門(…!聴牌…!!)


長門 手牌
一一八九南南北北發 Ⅴ 七八九



二人(もらッ…!!)











島風「――――――――――――リーチッ!!!」











青葉(この状況を作り上げたのは、誰?)






提督「はあッ!!?」

陸奥「『弾丸少女』はさっき発動させたはずじゃ…!?」

青葉「…『弾丸少女』は『5巡以内の聴牌』にも応用できます」

青葉「和了は警戒される分難しくなりますが…燃料消費が抑えられる分連続で使用することもできます」




赤城(マズい、マズいマズいマズい!!)


長門(ここで下手に島風に連荘はさせられない…最悪オリるしかない)




青葉「…しかし『弾丸少女』の特性を知らない二人は極端に島風の連荘を恐れてしまい」

提督「消極的になってしまう…か」

陸奥「そうなるとこの局…島風の独壇場ね」

青葉「それが…そうもいかないようで」

陸奥「…どういうこと?」

長門が聴牌してませんね
それどころか少牌ですね

正確にはこうですね

一一八九南南北北北發 七 七八九

青葉「本来の『弾丸少女』は和了まで能力が及びます」

青葉「ですが聴牌で止めてしまうと和了は保障されないんです」

提督「つまり島風が和了するためには…」

陸奥「…自力でアタリ牌を持ってこなければならない」

青葉「加えて言えば、長門さんも能力が完全には発動してません」

提督「完全に、とは」

青葉「いうなれば『小当たり』ですね」

青葉「配牌時点でのみある程度字牌を操作できる『下位版』の能力です」

陸奥「なるほど…ますます和了が難しくなってきたわね」

青葉「赤城さんも和了までは時間がかかりますから…無理はしないはずです」

青葉「…そして何より最悪なことに」


島風(ツモれ…ッ!!)


島風 手牌
二三四六七⑤⑤ⅢⅣⅤ東東東




青葉「島風ちゃんの和了牌…五と八は」




長門 手牌
一一七八九南南北北北 七八九



赤城 手牌
五五六七八③③③ⅦⅦ ⅢⅢⅢ



夕張 手牌
一三五八九⑧ⅠⅢⅤⅥ西發白







青葉「…他の四人がすでに持っています」


夕張「…流局ね」パタン

赤城(また…)パタン

長門(くそっ…)パタン

島風「聴牌…です…」パタン



提督「また流れた…」

陸奥「結局赤城も長門も五と八を出すのを嫌がったわね…」


青葉「…思い出しました」

青葉「夕張さんの…能力」

東風 四回戦 東三局
親 島風

長門  35000
赤城  35000
島風  35000
夕張  32000



赤城(ダメ…『緋弾の射手』も『罪深き喰人』もうまく働かない…!!)




青葉「かつて実験軽巡洋艦として作られた夕張さんは、ずば抜けた観察眼と想像を実現する構想力を持ちます」




長門(なんだこれは…『戦乙女の激昂』がうまく働かない…!!)





青葉「その『眼』は全てを見透かし、その『手』は全てを創り上げる」





島風(前に出られない…回して打つしか…!!)





青葉「彼女は何者にも勝てない」

青葉「されど何者も彼女には勝てない」



                  ザ・アナトミスト
青葉「それが彼女の能力、『無冠の異形』」









島風「…ノーテン…です」パタン

長門「同じく、だ…」パタン

赤城「…」パタン



夕張「…では、私だけですね」




夕張「聴牌、です」パタン






青葉「――――――――――自らの和了を捨て、敵の能力を封じる能力です」





東風 四回戦 東三局
親 島風

長門  34000
赤城  34000
島風  34000
夕張  35000

今日の更新はここまでとなります

あと少しですね…二・三回くらいの更新で終わるかもしれません
次の更新はまだ未定です
もう少しだけお付き合い願います

>>1です
十時以降に少しだけ更新します

>>1です
そろそろ更新します

提督「夕張…なんていやらしい能力なんだ…」

陸奥「お互いの和了を封じる…事実上勝つことも負けることもないわね」

青葉「一応制限もありますけどね」ペラペラ

提督「というと…ってお前手帳に書いてあるじゃねえか」

青葉「今使ってるやつの一個前の手帳に書いてたんですよ、忘れてました」

陸奥「ああそういう…で、制限って?」

青葉「まず当り前ですが和了はできません」

提督「まあそうだろうな」

青葉「それからここがミソなんですが…オーラスを除いて自分の点数を増やすこともできません」

陸奥「どういうこと?」

青葉「つまり流局聴牌すらできない、ということですね」フム

提督「なるほどな…」

提督「だがこんなに強力な能力なら最初から発動させればよかったんじゃないか?」

青葉「それがそうもいかなくてですね…敵の能力を分析するために数局必要なんです」

陸奥「具体的にはどれくらい?」

青葉「はっきりとはわかりませんが、強力な能力であればあるほど時間がかかります」

青葉「赤城さんクラスなら…まるまる東風戦一回くらいでしょうか」

提督「結構かかるんだな…」

青葉「まあ、能力ゆえの欠点ですね」

青葉「そして最大の欠点は…まあ、そのうちわかるでしょう」

提督「おい…もったいぶるなよ」

青葉「まあまあ、見ててください」



東風 五回戦 東一局
親 島風

島風  35000
赤城  35000
夕張  35000
長門  35000



赤城(『緋弾の射手』…ダメです、狙えません)

赤城(『罪深き喰人』…も、発動しませんね)

赤城(間違いありませんね…誰かに妨害されてます)

赤城(他の人たちの様子を見る限り、容疑者は一人)チラ


赤城(さて…どうしてくれましょうこのメロン)

島風(…やっぱり夕張さんだよね、コレ)

島風(『脱兎の如く』すらうまく動いてくれない)

島風(うーん…どうすれば逃げられるかなあ)

島風(…どうしようかなあ)


長門(多分これは…夕張あたりが小細工をしてるんだろう)

長門(さっきからやたらと邪魔ばかり入ったからな…)

長門(しかも偶然にも夕張に鳴かれて、だ)

長門(もう容疑者は一人しかいない)

長門(だが…どうしたものか)

赤城「ポン!!」カッ!


赤城(いくら能力を邪魔する能力とは言ってもどこかに隙はあるはず…)

赤城(なんにせよ何回も試さないことには…ッ!!)



長門(とにかく一度でもいいから和了する!)

長門(そして和了できた理由を考えて条件をあぶりだすしかない!!)


長門「リーチだッ!!」



島風「リーチ!!」ダァン!


島風(能力を上回るのは速さしかない!)

島風(とにかく何度も何度も攻撃を仕掛けて足元を崩す…)

島風(そのためにも…もっと速く!!)




提督「…とにかく全員で夕張に攻撃を始めたようだな」

陸奥「実際それ以外に手は見当たらないものね…せめて長門姉にだけでも『無冠の異形』の特性を伝えられたらいいんだけど」

提督「ああ…少なくともこのままだと…」




夕張「…流局です」パタン





提督「…クソつまらん戦いになりそうだからな」

すいません、なんかやたらと回線の調子が悪いので今日はここまでにさせてください
また明日にでも続きを投下します

>>1です
10時過ぎごろから更新します

更新します

東風 五回戦 東四局
親 夕張

島風  35000
赤城  36000
夕張  32000
長門  31000



赤城(ダメ…一度も攻撃が通らない)

赤城(まさかここまでとは…予想外の伏兵でしたね)



長門(くそッ…完全に能力が封じられている) 

長門(打点が高くならないうえ字牌が全く手元にこない…なんだこれは…)



島風(マズいマズいマズいマズいマズい!!)

島風(このまま点数に差がでないままだと…『彼女』が帰ってくる!!)

提督「…なんてことだ」

陸奥「三局連続で流局…完全に抑え込まれてるわね」

提督「あれだけ強力な能力持ちが三人がかりで攻撃してもびくともしない…」

青葉「いえ…正確には『撃ち落としてる』んですよ」

青葉「自分めがけて降ってくる砲弾を…相殺しているんです」

提督「…『兵装実験軽巡』か」

青葉「攻撃は最大の防御、ってところでしょうかね」

陸奥「あきれるしかないわ、ホント」ハア

夕張(ふう…なんとか逃げ切れそうね)

夕張(これでオーラスだし…最後は聴牌流局で2位か3位か)

夕張(なんとか『あの子』が返ってくるまでは持ちこたえないとね)


赤城(そうか…この子の目的は時間稼ぎ)

赤城(ハナから和了なんて考えてない)

赤城(多分彼女の能力は自分の和了を放棄する代わりに他人の能力を封じる能力…)

赤城(これは…難攻不落ね…)

夕張(さてと…あと残牌は10とちょっと)

夕張(ここを凌げばあと半分…後は『あの子』がなんとかしてくれるわね)

夕張(どんどん流して、いい気持ちぃ…なんてね)



島風(また一戦つぶされた…)

島風(変に能力を使い続けたせいでリーチすらできなくなり始めたし…どうしよう)

島風(…オリに回るかなあ)ハア



長門(なんとか聴牌まではきたが…回しに回して結局タンヤオのみ)

長門(能力が使えない以上打点も高くならん…)

長門(牌も枯れ気味だ…この局も結局夕張の手の上で踊らされていただけか…)

長門(最後の一巡…ん?)


青葉「…来ましたよ」

提督「生理か?」

陸奥「何言ってんのよ」

青葉「アホですか…違いますよ」


青葉「夕張さんの、弱点です」





長門 手牌
二三四六七八ⅢⅣⅤ③③⑤⑤ ⑤


長門(…これ)


長門「ツモ、だよな?」パタン




夕張「ッ!!!」




赤城(…!?)

島風(…これッ…!!)



提督「…なるほど、単純な話だったか」


青葉「お分かりいただけたようですね…これが『無冠の異形』の最大の欠点」


青葉「…能力を使わなければ、和了できるんですよ」

赤城(…!?)

島風(…これッ…!!)



提督「…なるほど、単純な話だったか」


青葉「お分かりいただけたようですね…これが『無冠の異形』の最大の欠点」


青葉「…能力を使わなければ、和了できるんですよ」




赤城(…そうか!!ついつい能力を崩すほうに目が行きがちだったけど…)


島風(単純に能力を使わなければ夕張さんの能力には引っかからない!!)


長門(打点は下がるが…夕張以外の三人で共闘すれば…ッ!!)





夕張(…気づかれちゃった、みたいね)ギリッ





赤城(さて…あなたの攻略法は見つけましたよ、夕張さん)

赤城(二戦にわたって私たち三人を抑え込み続けたその力…さすがと言うほかありません)

赤城(その力に敬意を払い…)





赤城(―――――――――――全力で、参ります!!)ギイン!











夕張(くっ…狙われてる…ッ!!)

夕張(これじゃ『無冠の異形』を解除できない…でも…)





長門(島風がほしいのは…これか?)トン


島風(ナイスだよ長門さん!!)



島風「ポン!!」





夕張(…和了される…ッ!)



提督「なるほど…誰かが能力を発動させて夕張の能力をつぶし」

陸奥「他の二人が協力して和了を目指す…か」

青葉「…つかまりましたね、夕張さん」




島風「ツモ!!」


長門「…ロン、1500点だ」


赤城「ツモ、3900点ですね」




提督「…まあ、よくやったほうだろ」

青葉「元々正式な代表じゃありませんでしたしね…それでここまで粘ったんですから、上々ですよ」

陸奥「…そうね」



夕張(はは…さすがにここまでか…)

夕張(一位との点差は4300点…)



夕張(…4300点差すら、私はひっくりかえせないのか)






夕張(たった…たった4300点なのに)






夕張(…聴牌すらできないのか、私は…ッ!!)ギリッ

長門「…オーラスだな」

赤城「…」

島風(早く回さないと…今のうちにポイントを稼いでおかないと…)


夕張(…また赤城さんが私を狙ってる)

夕張(能力を切るわけには…いかないわよね)


島風「…」トン


長門「ポン!!」




夕張(あ…生牌が出た)

夕張(長門さんが数牌連打してから生牌を捨てるときは…聴牌してるのよね、たしか)



島風「…」サスッ



夕張(島風ちゃんがリボンを撫でたら、それは聴牌をとるかどうかで迷ってるサイン)


夕張(そんな癖まで全部わかってるのに…)

夕張(…やっぱり麻雀の才能ないんだろうなあ、私)



長門「…来たな」



夕張(…じゃあ、あとは頼んだわよ)






長門「ツモ、だ」パタン






夕張(…いいデータ…とれたよね、きっと)














東風 六回戦 東四局 終了
親 長門

赤城  34500
長門  37200
夕張  32200
島風  36100








提督「…」

青葉「…」

陸奥「…まあ三対一だし…しょうがないわ」

提督「ああ…」





司会提督「…では第六回戦を終了とする」

司会提督「五分間の休憩ののち…」






夕張(…ごめんなさい、提督)

夕張(せっかく代理を任せてくれたのに…最後の最後でつかまっちゃった)


夕張(…でも、もう大丈夫よね)










ポーーーーーーーーーン








『哨戒部隊が入港しました、戦果報告を行います』







提督「!!」


青葉「これは…!!」


陸奥「…来たわね」ゴクリ




『哨戒部隊は帰還途中で巡洋艦多数による襲撃を受けるも』



『軽巡洋艦5隻を撃沈』






赤城(…点数を稼ぎきらなかった…ッ!)


長門(馬鹿な…このタイミングで…)


島風(…最悪!!)








『友軍の被害は大破が一隻』




『中破、小破が二隻ずつ』










夕張(…『あの子』、帰ってきたから)


















『―――――――――――――――――――無傷、一隻です』












本日はここまでです
次回の更新は未定です

気長にお待ちください

>>1です
今日の8時過ぎからまた少しだけ更新します

今日はほとんど量がありませんがお許しください

そろそろ投下します

ザワ・・・   ザワ・・・
  ザワ・・・



提督「…ついに…『あいつ』が帰ってきたのか」ゴクリ

青葉「間違いないでしょう…大破艦が出るような戦闘で無傷なんて、あの子以外にはありえません」




妖精「」チェックオワリマシタ

■■「ありがとうございます!なんにもないですか?」

妖精「」ダイジョウブ、ムキズデス




陸奥「…彼女について、詳しく」

青葉「…はい」ペラッ




青葉「…彼女の姉に、一度だけ話を伺った頃があるんです」



陽炎『ええ、そうよ…彼女は陽炎型八番艦、私の妹よ』





加古「おっ、お疲れさん!」

■■「あ、加古さん!お疲れ様です!」





陽炎『彼女は小学五年生、わずか11歳のとき飛行機事故で両親を亡くしているわ』


陽炎『やまと航空81便墜落事件…ニュースでも話題になってたわね』

陽炎『でもその時同乗していた彼女はかすり傷一つ負わず、奇跡的に助かった…それだけじゃない』


陽炎『冬の雪山で救助が来るまでの35時間を、墜落時の炎で暖をとり、散乱していた食料を食べることで彼女は生き延びた』






伊良湖「お帰りなさい!アイス食べていきます?」

■■「ごめんなさい、ちょっと用事があるんですぅ…」







陽炎『死者235名、行方不明者23名、無傷1名』


陽炎『…どう考えても異常だわ』

陽炎『その後彼女は孤児院に入り、14歳になるまでそこで過ごしたわ』


陽炎『…でもその3年間、彼女の周りでは異常な事件が絶えなかった』







曙「大丈夫!?怪我とかしてないわよね!!?」ガクガク

■■「だ、だい、じょう、ぶ、ですっ」









陽炎『不運な事故が起きて、彼女だけが生き残る』


陽炎『実に50人を超える死者が彼女の周りででたの』

陽炎『当初は幸運の女神とか呼ばれていたけど』


陽炎『3年も経つと、周囲からの目はすっかり変わっていたわ』






榛名「ちょ、ちょっと曙ちゃん振り回しすぎです!!」

■■「あう…」キュウ








陽炎『…死神、だって』


陽炎『ふざけてるわよね…本当に』

陽炎『結局彼女は半ば追い出される形で孤児院を出て』


陽炎『適性が出た駆逐艦として艦娘になったわ』


陽炎『…それが、今の彼女』







司会提督「…ん、来たか」

■■「はいっ!」







青葉「…『マーズャン・ランキング』1位」


青葉「悪霊の加護を持つ少女」










雪風「雪風、ただいま帰投しましたっ!!」










青葉「駆逐艦――――――――雪風!!」










すいません、今日はここまでです
分量が壊滅的に少なくて申し訳ありません

あと1,2回で終わると思います
最後までどうぞお付き合いください

更新するのぜ

提督「さあ終盤戦だな…」

陸奥「…というか事実上これが最終戦なんじゃ…」

青葉「いえ、まだわかりませんよ」

青葉「先ほどの夕張さん潰しの間、みなさん能力をほぼ使っていませんし…」

青葉「特に島風ちゃんは十分に燃料をためているでしょうから」

提督「なるほど…まあどっちにしてもこの一戦にかかっているな」



東風 七回戦 東一局
親 島風

島風  35000
赤城  35000
長門  35000
雪風  35000

島風(このタイミングで帰ってくるなんて…マズいなあ)

島風(でも運よく親は私…)

島風(最初に一気に加速して、置き去りにするしかない!!)


島風(『弾丸少女』…発動!!)


島風 配牌
二三三四五ⅢⅤⅦ③③⑤北西 ⑥

提督「よし二向聴!!」

陸奥「間違いなく三巡で和了ね!」


青葉「いやっ…まだです!!!」




雪風「リーチっ!!」







雪風 手牌
一一七八九ⅦⅧⅨ⑦⑦⑧⑧⑨









提督「う゛っ…」

陸奥「ダブリー…っ!?」

島風(そんな…ダブリーなんて…)



島風 配牌
二三三四五ⅢⅤⅦ③③⑤⑥西 Ⅵ



島風(まさか…追い抜かれる…?)




提督「…青葉、雪風のツモまでにかかる巡目は?」

青葉「決まってるじゃないですか…」






雪風「あ!ツモです!!」





雪風 手牌
一一七八九ⅦⅧⅨ⑦⑦⑧⑧⑨ ⑨






青葉「一巡ですよ…ッ!!」



東風 七回戦 東一局 終了
親 島風

島風  27000
赤城  31000
長門  31000
雪風  51000

雪風「ふっちんかん~♪」フンフーン


島風「…ッ」ガラガラ




提督「マズいな…今の一撃で島風がかなりのダメージを受けた」

青葉「目に見えてへこんでますね…」

陸奥「しかも今ので燃料を使ってしまったから…しばらく浮上はできないわね」

提督「…おそろしい打ち手だ」

赤城(早速見せつけてくれますね…雪風ちゃん)

赤城(島風ちゃんを追い抜いて倍満ツモ…なんて豪運なの)

赤城(だからこそ…)




ギイン!!




赤城(…今のうちにつぶしておかないと、ね)

青葉「! 赤城さんが狙いました!!」

提督「『緋弾の射手』か!?」

青葉「ええ…おそらく雪風ちゃんを狙っているのでしょうが…」

陸奥「…雪風ちゃんはどうするのかしら」



雪風「…」カチャッ

八巡目


赤城(おかしい…)カチャッ


赤城 手牌
三四五ⅡⅢⅣⅤⅦⅦ⑤⑤⑤⑥ Ⅷ


赤城(ある程度手牌が固まってきたのに…いまだに雪風ちゃんに狙いがつかない)

赤城(…まるで夕張さんの時のようね)




提督「…あ…あれ、は」

陸奥「なんなの…一体」

青葉「…そうか」

提督「何だ…青葉…」


青葉「赤城さんの能力…『緋弾の射手』は、前にも言いましたが敵の手牌を寄せる能力」

青葉「敵の手牌にアタリ牌付近の牌を集め、余剰牌を狙うというのがその能力の正体です」

青葉「つまり敵がオリているときやそもそも敵の手牌がバラバラな時は使えません…」


青葉「…ゆえに」





雪風「…ツモですっ!!」



赤城(…!?)








雪風 手牌
一九①⑨Ⅰ東南西北白發發中 Ⅸ









青葉「国士無双にも…通じません」






東風 七回戦 東二局 終了
親 赤城

島風  19000
赤城  15000
長門  23000
雪風  83000

赤城「う…」ガラガラ



長門(…何やら赤城がへこんでいるな…)

長門(まあ雪風のあの豪運を目の当たりにしては…無理もないか)

長門(そして…)カチャッ



長門 手牌
三五六ⅠⅢⅣ②②中中發發白 二




長門(役満を返すには…役満でなければな)ニタア

陸奥「『ナナツカサ』発動キタコレ!!」

提督「いやいや誰だお前」

青葉「ですが…これはたしかに大三元狙いの配牌」

提督「役満には役満を、か…このタイミングで発動とは勝負強いな」

青葉「後は雪風さんの手牌次第ですが…」チラ





雪風「~♪」フンフーン





青葉(…なんとも楽しそうですねえ)

五巡目


長門 手牌
二三四五六②②中中中發發白 白




長門(ふふ…これで一向聴)

長門(雪風もここまで動きはない…)


長門(この勝負…もらったな)ニヤッ





トン





雪風「ツモですッ!!」






長門「…っ」

提督「…なんだ、これは」



長門(ちっ…流されたか)




陸奥「冗談でしょ…」



長門(せっかくのチャンスだったが…仕方がない)




青葉「まさか…ここまでとは」



長門(まあツモ和了だっただけましか…)


長門(さて、何点だ?)

雪風「えーっと…」







雪風 手牌
ⅨⅨⅨ東東東南南南西西北北 北







雪風「8000・16000ですっ!!」





長門「―――――――ッ!!?」






東風 七回戦 東三局 終了
親 長門

島風  13000
赤城  7000
長門  7000
雪風  115000




提督「に…二連続役満…!?」

陸奥「何よこれ…わけがわからない…」

提督「これが雪風の豪運…恐ろしすぎる」


青葉「…違いますよ、提督」

青葉「彼女の真に恐ろしいところは…そこじゃないんです」


提督「…どういう、ことだ?」


青葉「見てください…」




島風(そんな…速さで負けたなんて…)


赤城(狙撃をかわして…逆に私に痛手を…!?)


長門(まさか字牌系の役満で和了されるとは…ッ!!)




青葉「…彼女は相手の能力が完全に発動した状態で高い役を和了してます」

青葉「しかも、その能力を完全にかわす形で」

雪風「最後は雪風が親ですね!!」




青葉「彼女と相対した者は、例外なくダメージを受けます」

青葉「牙を折られ、戦意を失い、心を砕かれ」

青葉「…そして、敗北する」



雪風「えっと、えっと…あれえ?」カチャカチャ



青葉「『彼女は豪運を持つから強いのではない』」

青葉「『彼女が豪運を持つから強いのだ』」

青葉「…まったくその通りですよ、陽炎さん」



雪風「あっ、これって…」




青葉「『運』を操る、それが彼女の能力」





雪風「…ごぶれえ、天和ツモです」




                         デスサイズ
青葉「能力名――――――――――『幸運の女神』」







雪風「16000オール、ですっ!!」






東風 七回戦 東四局 終了
親 雪風

島風  トビ
赤城  トビ
長門  トビ
雪風  163000

今日の更新はここまでです
正直雪風に「ごぶれえ」を言わせたかっただけな気がしてきた

次の更新でおそらく最後になると思います

もうしばらくお付き合いください

>>1です
今日ようやくギブスがとれました
やったねたえちゃん!右手が動くよ!

10時ごろから最後まで投下します
お待たせしてすみませんでした

始めるずい
コピペミスとかあれば許してくれると嬉しいずい

提督「もうだめだあ…おしまいだあ…」ガクガク

陸奥「倍満1回、役満3回…誰がどう見ても異常ね」

提督「さすがにこれは…もうどうしようもないだろ」

青葉「…いえ…あるにはあります」

陸奥「何が?」

青葉「雪風ちゃんを…止める方法です」

提督「は?あのチート能力をか?」

青葉「ええ、『禁じ手』が」

青葉「ですが…」

島風(くっ…知ってはいたけどこれは…ッ!)

赤城(なかなかにくるものがありますね…)

長門(これが『女神』…いや、『死神』か)


雪風「あ!私が最初の親ですねっ!!」


赤城(加えてここで親は雪風…これ以上調子に乗らせるわけにはいきませんね)

長門(…こうなったら徹底して雪風を狙うしかないな)チラッ

島風(雪風ちゃん狙い…かな?わかった)コクリ

提督「…まず全員で雪風を狙うようだな」

陸奥「ええ…いくら雪風ちゃんとはいえ、その強運が永遠に続くことはないはず」

提督「とにかくその隙を逃さないように攻撃し続けるしかない…か」


青葉(…運が途切れる?何をバカな)

赤城(くっ…『罪深き喰人』が働かない!!)

雪風「えっと…あ!ツモです!!」


青葉(彼女が生きてきたこの数十年の間途切れることのなかった強運が、途切れる?)


長門(『戦乙女の激昂』…ッ!!)

雪風「むう…ちょっと低めですけどロンです!!」


青葉(もしこの対局中にその強運が途切れたなら、それこそ雪風ちゃんを超える幸運…)


島風(『弾丸少女』が追い付かない…!!)

雪風「裏がのりました!倍満です!!」


青葉(…解決法は、それじゃないんです)



雪風「大三元!!みなさんのトビで終了ですね!!」



青葉(正攻法では、ないんですよ)


東風 九回戦 東一局
親 雪風

雪風 35000
長門 35000
島風 35000
赤城 35000







長門「くっ…」ガラガラ

赤城(何もできないまま焼き鳥でトビ…何年ぶりでしょうか)

島風「…」ガラッ



青葉「…ん?」

提督「どうした青葉」

青葉「いや、島風ちゃんが…」

陸奥「島風ちゃんがどうしたのよ」

青葉「…いえ、何でも」




島風「…」ガラガラガラ



雪風「…ツモです!6000オール!!」


赤城「うぐっ…」

長門(何なのだ…どうすれば止められるんだこの化け物は…ッ!!)


島風(…赤城さん、長門さん)ボソッ


赤城「!?」

長門「!?」


島風(一つだけ手を思いついたんだ)ボソボソ


赤城(…手?)ボソッ

島風(うん…うまくいくかわからないけど)ボソボソ

長門(し、しかし…)



雪風「17個集めて~♪」フンフーン



長門(この状況を打開する手があるというのか?)ボソボソ

島風(そう、だから二人にお願いがあるんだ)ボソボソ

赤城(お願い…ですか?)ボソボソ

島風(…うん)

雪風「…ツモです!6000オール!!」


赤城「うぐっ…」

長門(何なのだ…どうすれば止められるんだこの化け物は…ッ!!)


島風(…赤城さん、長門さん)ボソッ


赤城「!?」

長門「!?」


島風(一つだけ手を思いついたんだ)ボソボソ


赤城(…手?)ボソッ

島風(うん…うまくいくかわからないけど)ボソボソ

長門(し、しかし…)



雪風「17個集めて~♪」フンフーン



長門(この状況を打開する手があるというのか?)ボソボソ

島風(そう、だから二人にお願いがあるんだ)ボソボソ

赤城(お願い…ですか?)ボソボソ

島風(…うん)

島風(一瞬だけ…この場にいる全員の注意をそらしてほしい)ボソッ


長門(…!!まさかお前…ッ)



雪風「ふっちんかん~♪ふっちんかん~♪」




島風(…それしか、雪風ちゃんの勢いを止める方法はない)



島風(だから…お願い)




赤城(ッ…どうなっても知りませんよ!!)ガタッ



赤城「雪風ちゃんさっきからおかしいでしょう!!こんなツモありえません!!」バンッ!!

雪風「え、ええっ!?」

提督「な、なんだ!?」

陸奥「赤城があんなに声を荒げるなんて…そこまで追い詰められているのかしら」

青葉(…なんだか不自然ですねえ)



長門「赤城落ち着け!」ガタッ

赤城「落ち着いていられますか!?イカサマでしょうどう考えても!!」

雪風「ひっ…」

長門「赤城!!」

司会提督『おいやめろ赤城!!クソッ…』


ザワザワ エ?ナニ? タベリュ ドーシタノ?


赤城(よし、これだけ注目を集めれば…!)


長門(今だ島風!!)チラッ




島風(今ッ!!)ガッ



青葉(…ああ、気が付きましたか)










島風(『燕…返し』ッ!!)ガチャッ!!!









青葉(…チートには、チートしかないんですよねえ)

長門「赤城…いい加減落ち着け」

赤城「…くっ!!」ガタッ



ザワザワ ナンダッタンダロウ アカギサンコワカッタネ イッチバーン



提督「まさか赤城があそこまで取り乱すとはな…」

陸奥「それにしてもなんだか不自然なタイミングだったわね」


青葉(…あの一瞬)

青葉(島風ちゃんはおそらく『燕返し』を行った)

青葉(動きがあまりに速すぎてはっきりとは見えなかったけど…手動卓だったことも幸いしましたね)

青葉(彼女の強運は壊せない…)

青葉(ならば運を『操作』するしかない)

青葉(随分と無茶な方法ですけどね)

島風(手牌は…)カチャッ


島風 手牌
一二三①②③ⅠⅡⅡⅢⅢⅨⅨ


島風(よし!!)


島風「ダブルリーチッ!!」



ザワッ

提督「おお!ここで発動したか『弾丸少女』!!」

陸奥「雪風ちゃんはまだ二向聴よ!これで雪風ちゃんの流れを止められるかも!!」


青葉(…事実上、対抗策はこれしかない)

青葉(あとは結果を待つのみ…です、が)


青葉(…さて、どうなりますかね)

雪風「うむむ…なかなかツモれません…」

赤城「…あの、雪風ちゃん…さっきはごめんなさい」

雪風「あ、いえ!全然大丈夫です!!」

赤城「その…ボーキサイトが食べられなくなると思ったら焦っちゃって」

雪風「な、なんだか予想より赤城さんっぽい理由でした…」

長門「まったく、赤城はいつも食べ物の事しか頭にないからな」ハハハ

長門(…マジか?)ボソッ

赤城(いやいやいやいやいや嘘ですよ嘘)ボソッ

長門(お、おう…)





赤城(…それにしても)チラッ





島風「…ッ」


タン




長門(まだ…和了できないのか?)


雪風「うーん…ダメです、手が進みません…」

雪風「あ、そうだ!この前多摩さんから聞いた話なんですけど…」

長門「ほう、どうせ私もこの回は和了できそうにないし聞こうか」

長門(ふむ…とりあえずイカサマはばれてはいないようだな)

赤城(うう…絶対に後で陽炎ちゃんにボロクソ言われますねこれは…)

長門(そう落ち込むな赤城…)

長門「で、どういう話なんだ?」

雪風「はい!多摩さんの前の提督さんが言っていた話らしいんですけど…」

雪風「その昔、羅針盤に逆らった提督がいたそうなんです」

雪風「『なんで正しい方向を指さない羅針盤に従わなければならないんだ!!』って」

雪風「よくよく考えるとたしかにちょっと不思議ですよね、行き先がランダムに決まるって」

長門「あ、ああ…確かにそうだな」

雪風「それで、ある出撃の際にその提督は羅針盤が指した方向と違う方向に進撃したそうなんです」

雪風「全員体力は満タン、さらに全員にダメコンを積んで」

雪風「…どうなったと思います?」

赤城「…」





雪風「…全員、轟沈したそうです」



雪風「無線に、謎のノイズを残して」




長門「…そ、れは」


ゾワァッ!!!!!


島風(ッ!!?)




雪風「私思うんです、運命は存在するんだって」


赤城「あ、あの…雪風ちゃん?」



雪風「私たちはその運命に逆らうことはできます」

雪風「…でも、その運命から逃げることだけはしちゃいけないんです」ビキビキビキ!!


長門「ゆ、き…かぜ?」



島風(な…なに、この寒気…!?)ゾクッ






雪風「…『イカサマでしょうどう考えても』」



赤城「…!!」











雪風「イカサマは、どっちですか?」






長門(なんだ…この圧力は…!!)

赤城「…ッ」






島風「ひっ…!!」ガタッ













雪風「…ツモ」


パタン







雪風 手牌
一二三①②③ⅠⅡⅡⅢⅢⅨⅨ Ⅰ







雪風「6000オール、です」


提督「島風と同じ手牌…!?」

陸奥「…なんてこと…」




青葉(そんな…反則を犯しても勝てないなんて…ッ!!)

青葉(しかも島風ちゃんと同じ形での和了…)


青葉(これが…『幸運の女神』ッ!!)






赤城(な…なんですか、これは…)


長門「なん…」




島風「あ…ああッ…!」ガタガタ




雪風「…最後の一局ですね」











雪風「始めましょう、みなさん」








アカギサンアノイイカタハナイデショウ!!
イ、イヤアレハエンギデ…
ナニガエンギデスカ!!



提督「…」

長門「む…提督か」

提督「ん、ああ長門…お疲れ」

長門「なに、大したことはない…隣座るぞ」

提督「構わんよ、どうぞ」

長門「よっと…ふう」

テメーノボーキハナニイロダアアアア
ギャアアアアアアアワタシノボーキイイイイイイイイイイ



提督「…結局雪風の圧勝か」

長門「ふん…分かりきっていたことだ」

提督「まああの豪運を前にしちゃ、できることは何もないからなあ」

長門「…いや、そんなことはない」

提督「何?」

長門「勝つチャンスそのものは色々とあったさ」

長門「雪風が帰還する前に夕張を囲んで沈ませてしまえば負けることはなかったし」

長門「雪風が和了しそうになったらチョンボでつぶしてしまえば被害は少なくて済んだ」

長門「…まあ、どれも選べそうもない手段だったがな」

提督「だろうな…」

長門「…そろそろ行くとする、陸奥が心配し始めるころだ」

提督「ああ、宜しく伝えておいてくれ」

長門「うむ…じゃあな」

提督「…」フリフリ



青葉「…しれいかぁん」ヒョコ

提督「青葉か…島風は?」

青葉「それが…そのぉ」チラッ


島風「ヒグッ…あおばさん…グスッ…」


青葉「なかなか泣き止んでくれなくてですねえ…」ナデナデ

提督「島風、顔を上げろ」

島風「でもっ…でも、負けちゃって…ッ」グスッ

提督「いいんだ…よく最後まで頑張ってくれた」

島風「ごめんなさ…ごめんなさい…」

提督「…帰ったら間宮アイスを食べよう、な?だから泣き止め」

島風「…ん」コクッ

提督「よし…青葉」

青葉「車ならもう手配してますよー」

提督「そうか、助かる」

司会提督「もう帰るのか?」

提督「ああ、まあ…先に行ってろ青葉」

青葉「はい…行こ、島風ちゃん」

島風「うん…」グシグシ

提督「…今日は世話になったな」

司会提督「こっちこそ、来てくれて助かったよ」

提督「雪風は?」

司会提督「部屋で寝てる…あの力は思った以上に精神を削るらしい」

提督「…そうか、大事にしてやれ」

司会提督「そうさせてもらうさ」


ウガアアアアアアアアアアアアアアアア
ヤメテカゲロウ!アカギサンノボーキノザンリョウハモウゼロヨ!!


提督「…あと、陽炎もなんとかしてやれ」

司会提督「あ、ああ、うん…」

提督「話はそれだけか?」

司会提督「…まあ、それだけだな」

提督「ふん…また年末の定例会議で会おう」

司会提督「ああ、そうしよう」

提督「ではな」スタスタ


司会提督「…今日の賭け資材、その内送る」

提督「…」ピタッ

司会提督「島風ちゃんにも、宜しく」

提督「…そういうところ、昔からのお前の悪い癖だな」

司会提督「そうか?」

提督「そうだ」

司会提督「そうか」ニッ

提督「…失礼する、島風にアイスを奢ってやらねば」

司会提督「ああ、それじゃあ」

提督「待たせたな」スタスタ

島風「…」スウスウ

提督「…って、寝ちゃったか」ナデナデ

青葉「相当な疲労だったようです」

提督「…だいぶ無理をさせてしまったな」

青葉「そんなことないですよ、司令官が『戦え』と言ったら戦うのが私たちの役目です」

提督「…恩に着るよ」

青葉「いえいえ!それじゃあ出発しましょうか、明け方までには帰れるはずです」ガチャ

提督「そうだな、早く帰って休もう」バタン

提督 手記


『島風は鎮守府に到着しても疲労が取れず』

『結局丸一日寝ていた』

『青葉も私も疲労が残っており、翌日の事務処理を断念』

『秘書艦の筑摩には迷惑をかけた』

『結局あの後司会提督のもとから資材が輸送され』

『鎮守府の備蓄資材量は大会以前のそれに戻ることとなった』

『島風もこれを聞いて少しは罪悪感が薄れたようだ』

『以前の島風のように元気になってくれた』

『天津風とともに遊ぶ姿を窓から眺めながら』

『ここで筆をおくことにする』

提督「…こんなところか」

筑摩「失礼します…提督?お手紙が」

提督「手紙?」

筑摩「ええと…正確には何かの招待状のようですが」

提督「どれ、貸してみろ」

筑摩「あ、はい」スッ

提督「どれどれ…」ガサガサ








◇―――――――――――――――――――――――――――――――――◇
       鎮守府対抗ポーカー大会のお知らせ
◇―――――――――――――――――――――――――――――――――◇





提督「…うん?」




くぅ~疲れましたw これにて完結です!

実は、先ヅモしたらルール違反を疑われたのが始まりでした

本当は聴牌なかったのですが←

有効牌を無駄にするわけには行かないのでベタなネタで挑んでみた所存ですw

以下、麻雀牌達のみんなへのメッセジをどぞ

萬子「みんな、ツモってくれてありがとう
ちょっと使いづらいところもあったけど・・・気にしないでね!」

順子「いやーありがと!
私の見分けにくさは二十分に伝わったかな?」

筒子「ツモってくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

三元牌「ツモってくれてありがとな!
正直、作中で出た私の引きはありえないよ!」

風牌「・・・ありがと」ツモォ

では、

萬子、順子、筒子、三元牌、風牌、リー棒「皆さんありがとうございました!」

終局

萬子、順子、筒子、三元牌、風牌「って、なんでリー棒くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に和了り

あ、以上です
たったこれだけのために散々引き延ばしてすみませんでした

ちなみに右ポケットの携帯をとろうとして右手をポケットに突っ込んだ状態で右折に失敗しスリップしてそのまま倒れる、という流れで怪我しました

結果:右手小指と薬指の脱臼、手首の剥離骨折、手首から肘にかけての挫傷

一応すべて完治とまではいかないものの日常生活に支障はないレベルまでもとに戻りました
後遺症もないようでよかったです

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