十代「先生ー！クロノス先生ー！」

クロノス「その声はセニョール十代なノーネ！？」

十代「校長居る？」

クロノス「鮫島校長なら例によってお出かけ中なノーネ」

十代「こいつら見学させてもいいかな？」

クロノス「それは」

柚子「お願いします！」

ユーゴ「いいじゃねえかよ？なあ」

ユート「頼む」

遊矢「頼むよ十代さんの先生！」

クロノス「・・・わかったノーネ！」

十代「さすがだぜ先生！」

十代「ここが売店な」

トメ「あら？十代ちゃんじゃないの！」

遊矢「誰？この人」

十代「トメさん」

ユーゴ「このパンはなんだよ？」

十代「ドローパンって言ってな。何が入ってるか食ってみなきゃわからないんだぜ」

柚子「みんな持ってるの？お金？」

セレナ「私は欲しくない。何がドローパンだ」

十代「俺が買ってやるよ。六つでいいか」

セレナ「だから！」

ユート「せっかくの好意を無駄にするのは良くないな」

十代「何が入ってるかワクワクしねえか？」

遊矢「トマト」

柚子「ゆず」

ユート「ナス」

ユーゴ「バナナ」

セレナ「・・・」

十代「具無しか？珍しいな」

ユーゴ「日頃の行いってやつだぜ、融合次元の奴に運なんざ来ねえって事だ」

セレナ「こんな物で張り合うつもりはない」

ユート「やめろ、彼女はもう融合次元の者ではない。そうだな十代？」

十代「ああ！」

遊矢「ここって島なんだよね？」

十代「絶海の孤島ってやつだぜ」

明日香「・・・十代？」

十代「明日香か？久しぶりだな！」

セレナ「誰だ」

遊矢「まさか十代さんの恋人！？」

十代「俺の仲間だ。ここで先生やっててな」

柚子「始めまして！」

明日香「その子達が十代の後輩？」

セレナ「私は後輩ではない。それに馴れ馴れしいぞ」

十代「バカ！明日香は怒らすとムチャクチャ怖いんだぞ！やめとけやめとけ」

遊矢「一々突っかかるなよ」

ユート「君はどうして問題を起こそうとするんだ」

ユーゴ「少しは静かにしてやがれ！」

セレナ「くっ・・・」

十代「ま、また会おうぜ明日香！ほらこっち来いよ」

十代「あそこが火山であっちはジャングルがあるんだぜ」

ユーゴ「こんなところに学校作るなんてどうかしてるぜ」

十代「次は何が見たい？」

ユート「何があるんだ？」

十代「海とか寮とか」

柚子「寮？」

十代「俺の部屋残ってるかな」

セレナ「その寮は男女共有か？」

十代「そんなわけないだろ。女子はみんなオベリスク・ブルーで・・・レイは少しだけレッドに居たか」

遊矢「レッド？ブルー？」

十代「俺はレッドで三沢はイエロー、カイザーはブルーだったぜ」

ユート「その違いは？」

十代「レッドは・・・まあ見に行くか」

ユート「こんな辺鄙な場所に寮が」

遊矢「随分と離れているな。校舎と」

十代「ここは一番成績が悪い奴らが送られるんだぜ」

ユーゴ「頭悪りいの？」

十代「勉強は苦手かな」

セレナ「オベリスク・ブルーとは随分離れているんだな。女はここには来ないだろ」

遊矢「何で？」

セレナ「成績の悪い奴らと一緒に居たくはないはずだ。それにこいつは女に縁がなさそうだ」

十代「そういや明日香が一時的に居たな。万丈目も住み着いてたし・・・あいつ部屋改造しててさ」

セレナ「あの明日香とかいう女は本当にお前の仲間なのか？男だらけの場所に女が来るか？」

ユート「君はさっきから何が言いたいんだ」

セレナ「うるさい！エクシーズは黙ってろ！」

十代「寮はこんなものでいいだろ。オベリスク・ブルーとラー・イエローはここより大きくて・・・」

明日香「十代！探したわよ！」

十代「あ、明日香・・・さっきは悪かったな、こいつ口の聞き方知らなくて」

明日香「え？そうじゃなくて・・・三沢くんが」

十代「三沢がどうしたんだ？」

明日香「重大な話があるって」

ユーゴ「十代に重大な話か・・・あいつも名前で苦労してんだろうな」

ユート「・・・」

十代「ちょっと行ってくるから待っててくれよ！」

セレナ「ま、待て！私も・・・こいつらと居るよりお前と居た方がマシだ！」

十代「何言ってんだよ。せっかくだから仲良くしとけよみんなと」

ユーゴ「俺は嫌だぜ、生意気だし何より融合女なんかと仲良くできるかってんだ」

ユート「だからそれは言わない約束だぞ」

遊矢「仲良くか・・・」

遊矢「遅いな十代さん」

ユート「思えば十代にしても遊馬にしても助けられてばかりだったな」

ユーゴ「遊星達にも借りができちまってるしよ」

セレナ「勝手に助けて勝手に満足しているだけだろ。特に十代は大馬鹿だ」

柚子「そうやって十代さんに噛み付くのはやめなさいよ！」

十代「待たせて悪かったな！」

セレナ「遅い」

十代「悪いけど遊矢さみんなを引率して先に帰ってくれよ」

遊矢「何かあったの？」

十代「またまた揉め事ってやつかな。悪りいな」

ユート「手を貸すぞ」

十代「いや大丈夫だ。俺だけでどうにかなりそうだからな」

セレナ「・・・」

十代「まあ独り立ちってわけだ。遊矢達と仲良くできるよな？」

セレナ「する気はない。うるさい奴が何処かへ行って清々する」

十代「とか何とか言ってるけど本当は仲良くなりたいんだ。よろしく頼むぜ」

ユート「任せてくれ」

遊矢「この態度が嫌だけどね」

セレナ「・・・さっさと帰るぞ。それともう帰って来なくてもいいからな」

十代「じゃあマジで帰らねえかもな」

セレナ「・・・い、いや時々は顔を出しても構わないぞ・・・こいつらはそう思っている気がする」

柚子「頑張ってね十代さん」

十代「ああ！セレナ！」

セレナ「？」

十代「ガッチャ！楽しいデュエルを沢山しろよ！」

セレナ「そんなデュエル・・・お前がそこまで言うなら・・・やってもいいかもしれない。仕方ないから」