DAIGO「IS学園?」(176)

daigo(ちょっとガチ無いでしょ~)

daigo(俺以外全員女子じゃないっスかぁ~)

山田「……君。daigoくんっ」

daigo「はい?なんスか先生」

山田「自己紹介、あ、から始まって、今だなんだよね。だから自己紹介してくれるかな?駄目かな?」

daigo「先生腰低すぎッスよ~?教師たるもの、もっと堂々としてないと」

山田「は、はい……//」

daigo「えーっと。daigoッス。よろしくお願いします」ガタッ

女子達「……」

daigo(な、なんスかそのもっといろいろ喋ってよみたいな視線は!?)

daigo「……。」

daigo「以上でウィッシュ☆」

ガツン

daigo「いってェ~……!」

千冬「お前は挨拶もまともにできんのか」

daigo「あぁ~!?千冬姉じゃないッスか!?」

千冬「学校では織斑先生と呼べ」ガツン

daigo「いっつぅ……」

daigo(先生してたんスかぁ……ガチで初耳ッス)

休み時間

箒「ちょっといいか」

daigo「え?箒ちゃんじゃないッスか!」

箒「屋上で話そう」

~屋上~

daigo「ガチで箒ちゃんじゃないッスかぁ~」

箒「……」

daigo「そういえば、去年剣道の大会で優勝したらしいッスね。マジリスペクトっす」

箒「な、なんでそんなこと知ってるんだ!?」

daigo「元総理の息子たる者、新聞くらい読むッスよ」

daigo「あー、あと」

箒「な、何だ!?」

daigo「マジお久ッス。すぐ箒ちゃんって分かったッスよ」

箒「よ、よくも覚えているものだな……」


daigo「いやぁ、忘れないッスよ。幼馴染のことくらい」

キーンコーンカーンコーン

daigo「あ。俺たちも戻りましょうか」

箒「わ、わかっている」

~教室~

山田「――で、あるからして、isの運用は……」

daigo「……」

daigo(お、俺だけッスか?みんな分かるんスか?)

daigo(このアクティブなんちゃらとか、広域うんちゃらとか、どういう意味なんスか?)

daigo(隣の子はノート真面目にとってるし。ま、俺は新しい歌の歌詞でもかんがえますかぁ~)

山田「daigo君、ここまでで分からない所はありますか?」

daigo「え?」

daigo(やべぇ、良い歌詞浮かんできてまったく聞いてなかったぁ~)

山田「私は先生ですから、何でも聞いて下さいね」

daigo「何でもッスか?」

daigo「じゃあここ、もっと激しいロックな感じでいきたいんスけど、なんか良いフレーズありませんかねぇ~?」

山田「だ、daigo君!?ちゃんと授業を……」

daigo「ええ~?でも、全然わかんないんスよ~」

千冬「織斑、入学前の参考書はちゃんと読んだか?」

daigo「ああ、アレなら古いコード集と間違えて捨てたッスけど」

スぱぁん!

千冬「必読と書いてあっただろうが馬鹿者」

千冬「後で再発行してやるから一週間以内に覚えろ。いいな」

daigo「うえぇ~?一週間であの分厚さはマジ無いッスわぁ~」

千冬「やれと言っている」ギロ

daigo「ウィッシュ☆」

daigo(昔からisについて聞いても何も教えてくれなかったクセにひどいッスよぉ)

千冬「貴様、自分は望んでここにいないと思っているな?」

daigo「確かにぃ」

千冬「望む望まざるにかかわらず、人は集団の中で生きていかなければならない。それすら放棄するなら、まずは人間である事をやめるんだな」

daigo「……」

daigo(今のセリフ、歌詞に使えそうッスねぇ。メモメモ)

>>5孫だごめん

daigo「ふあぁ~」

セシリア「ちょっと、よろしくて?」

daigo「え?何スか?」

セシリア「まぁ!?なんですのそのお返事。私に話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないかしら?」

daigo「申し訳無いんスけど、俺あんたの事知らないんスよ~」

セシリア「知らない?このセシリア・オルコットを?イギリスの代表候補性にして、入試主席のこの私を!?」

daigo「えぇ!?入試主席ぃ!?スゴイじゃないッスか!」

セシリア「え?」

daigo「しかも代表候補生って、単語から想像するにまさか超エリートさんじゃぁ?」

セシリア「えぇ、まぁ……」

daigo「すっげぇ~。マジリスペクトっすよぉ!」

セシリア「//」

daigo「で、そのオルコットさんがこんな俺に何の用ッスか?」

セシリア「えっと……ちょ、ちょっとあなたに興味があって」

daigo「マジっすか?何でも聞いちゃって下さいよぉ~」

セシリア「その……だ、daigoさんは入試の結果はどうだったんですの?」

daigo「いやあ、散々ッスよ。あ、でも教官倒したんスよ、俺」

セシリア「きょ、教官を!?」

daigo「たまたまッスけどね~」

セシリア「……」ゴゴゴゴゴゴ……

daigo「あれ?どうしたんスか?オルコットさん」

セシリア「中々やるようですわね!でも私は負けませんわよ!?」タッタッタ……

daigo「え?行っちゃった」

daigo「はぁ~、友達になれると思ったのにぃ~」

千冬「では、クラス代表を決める。役割はさっき言った通りだ。自薦、他薦は問わん」

daigo(ここはパスっすねぇ。バンドの練習時間減っちゃうし)

女子「daigo君がいいと思います!」

女子「私も!」

女子「私も!」

daigo(ふざけんなよカスども)

daigo「お、俺ッスかぁ!?パスパス!ジョー・モンタナばりのパスっす!」

千冬「織斑、席に着け邪魔だ。自薦他薦は問わんと言った。このままじゃ無投票当選だぞ」

daigo「えぇ!?」

セシリア「お待ちな……」

daigo「じゃあ俺がオルコットさんを推薦するッス!」

セシリア「え」

千冬「ほう、何故だ」

daigo「千冬姉知らないんすか?」

千冬「織斑先生と呼べ」ガツン

daigo「……織斑先生知らないんすか?オルコットさん、超エリートなんスよ。クラス代表としてふさわしいじゃないッスか」

千冬「ほう、お前は戦う前から尻尾を振って負けを認めると」

daigo「」ぷっちーん

daigo「いくら織斑先生でも今のは聞き捨てならないッスねぇ~。俺だってやる時はやる男だと自負してますよぉ」

千冬「じゃあ、決闘だな」

daigo「いいッスよ。四の五の言うより分かりやすいじゃないッスか」

千冬「いいな、オルコット」

セシリア「は、はい……」

~放課後~

daigo「うぅ~千冬姉の挑発にあぁも簡単に乗るなんて、俺もガキっすね」

daigo「勉強しないと、マジやばいかもなぁ」

daigo(ん?1025室……ここッスね)

ガチャ

daigo「うおお~。おじいちゃんの部屋並みに綺麗じゃないッスか!」

daigo「防音してるんスかね?歌っても大丈夫かな?」

箒「誰かいるのか?ああ、同室の子か」

daigo(シャワー室から誰かの声?)

箒「こんな恰好ですまないな。私は篠ノ之……」ガチャ

daigo「箒ちゃんじゃないッスか!?いやぁ、同室の子が知ってる人で良かったッスよぉ」

箒「……」プルプル

箒「成敗してくれる!!」

daigo「えぇ~!」

~次の日~

daigo「箒ちゃん期限直してくださいよぉ~」

箒「黙れ」

daigo「はぁ~。あ、そうだ」

daigo「じゃあ俺歌いますよ。箒ちゃんのために。聞いて下さいbreakerzで、光」

箒「わ、わかった!許すから歌うな!やめろ!」

daigo「マジっすか?」

daigo「箒ちゃん笑うと可愛いんスから、笑顔の方が良いッスよ」

箒「う、うるさい……//」

セシリア「」イライラ

山田「……であり」

daigo(昨日よりは分かるッスねぇ。さすがおじいちゃんのdna)

山田「つまり、isはパートナーのようなものだと思ってください」

daigo(分かってきたことだし、質問でもかましますかぁ)

女子「先生、つまりそれって彼氏彼女の……」

daigo「先生、それってつまりバンドでいうギター&ヴォーカルみたいな?それともギターとベースの醸し出す……」

山田「ええと……私は音楽の経験が無いので……」

daigo「マジっすか?じゃあ今度俺のギター貸すんで、セッションしましょうよぉ」

山田「あの……」

千冬「織斑、少し黙れ」

daigo「うぃっしゅ……」シュン

寝る♪

~休み時間~

daigo「あー、腹減ったなぁ」

女子「ねえねえdaigo君、千冬お姉さまって自宅ではどんな感じなの!?」

daigo「そうっすねぇ。一緒にヴァンガったりしてくれますけど、案外だらしな」

スパンっ!

千冬「休み時間は終わりだ、散れ」

daigo「なんで俺が叩かれなきゃいかないんすかぁ」

千冬「知るか。それより織斑、お前のisだが準備に時間がかかる。予備機が無いから、学園で専用機を用意するそうだ」

daigo「へ?」

女子「専用機?一年のこの時期に?」

女子「つまりそれって政府からの援助が……」

女子「いいなぁー!」

daigo「? 扇風機なら俺もう持ってますけど」

千冬「専用機だ」

daigo「専用機?」

千冬「はぁ……。教科書6ページを読んでみろ」

daigo「ええと……フラッシュファイトとは、通常のヴァンガードファイトとは違い、デッキが半分の25枚で構成された初心者用の」

千冬「それじゃない

daigo「えぇ?これっすか?」

千冬「それだ」

daigo「んー……」

千冬「?」

daigo「……」

千冬「音読だ!」

daigo「えぇ~!?俺無駄に喉を酷使したくないっスよ~」

千冬「やれと言っている」ギロリ

daigo「現在、幅広く国家・企業に技術提供が――」

千冬「そういうことだ」

daigo(ブラックボックス……何か歌詞に使えそうだなぁ)

千冬「つまり、お前の場合状況が状況なのでデータ収集を目的に専用機が用意される。理解できたか?」

daigo「アンダスタンドっスよ」

daigo(整理しますか
1、 isは世界に思ってたより無かった
2、 コアは箒ちゃんの姉さんしかつくれない。超リスペクト
3、 俺は特別待遇。けどモルモット)

女子「あのー、篠ノ之さんって博士の関係者なんでしょうか?」

千冬「そうだ、あいつの妹だ」

女子達「ええ!?」

daigo(あちゃ~カミングアウトしていいんスか?)

女子「すごーい」

女子「今篠ノ之はかせ何処にいるの!?」

女子「今度操縦教えてよ!」

箒「あの人は関係ない!」

女子達「……」

箒「大声を出してすまない。けど私はあの人じゃない。教えられることは何もない」

しーん

daigo(あんな大声出して喉大丈夫ッスかね?後でのど飴あげようっと)

千冬「んんっ!山田先生、授業を」

山田「は、はい」

休み時間

セシリア「あなたにも専用機が用意されると聞いて安心しましたわ」

daigo「オルコットさんじゃないッスかぁ」

セシリア「さすがに訓練機相手では、勝負は見え見えですものね」

daigo「オルコットさんも専用機持ってるんスか?」

セシリア「あたりまえでしょう。私は代表候補生なのですから」

daigo「すっげぇ~」

セシリア「さっき授業でも言っていたでしょう。世界にisは467機。つまり、専用機を持つ者は全世界60億人超の中でエリート中のエリートなのですわ!」

daigo「そうなんスか……」

セシリア「そうですわ」

daigo「isって467機しかないんスね」

セシリア「そ、そこはさっき貴方が音読した部分にも書いてあったでしょう!?」

箒(こいつ大丈夫かな……)

~昼休み~

daigo「箒ちゃん」

箒「……」

daigo「……篠ノ之さん」

箒「なんだ」

daigo「isについて俺に教えてくださいよぉ~。このままじゃオルコットさんにまけちゃいそうッス」

箒「私には関係無い」

daigo「はあ……今からでも頼みに行って、決闘方法ヴァンガに変えてもらおうかなぁ」

先輩「ねえ、君、噂の子でしょ?」

daigo「え?」

箒(む)

先輩「今度、代表候補生の子と戦うんだって?」

daigo「よく知ってますね」

先輩「でも君、素人だよね?is稼働時間どのくらい?」

daigo「20分くらいスかね~。あ、でもヴァンガなら3000時間以上やりこんでますけどぉ」

先輩「わたしが教えてあげようか?isについて」

daigo「マジっすか?いやあ、うれし」

箒「結構です。私が教えることになっているので」

daigo(えぇ~?箒ちゃんマジ反抗期だったじゃないッスか)

先輩「あなたが?でも私三年生。私の方が」

箒「私は篠ノ之束の妹です」

先輩「!? そ、そう。なら仕方ないわね」タッタッタ

daigo「箒ちゃん教えてくれすんスか?」

箒「そう言っている」

daigo「いやぁ、恩に切ります」

箒「今日の放課後」

daigo「へ?」

箒「今日の放課後、剣道場に来い」

daigo「え?なんでッスか?あ、ヴァンガるんすね」

箒「腕がなまってないか見てやる」

daigo「よっしゃぁ、じゃあ俺今から寮戻ってデッキの最終調整して来ま~す」タッタッタ

箒「……」

daigo(あれ?俺箒ちゃんと離れる前からヴァンガやってたっけ? まあいいか)

~放課後~

箒「ぜやあ!」

daigo「うわあ!」

箒「……どういうことだ」

daigo「へ?」ぜえぜえ

箒「どうしてここまで弱くなっている!?」

daigo「ええ……」

箒「中学では何部に所属していた」

daigo「け、軽音楽部とヴァンガ部のかけもちッス」

箒「鍛えなおす!」

daigo「いや、俺剣道小4ぶりなんスけど」

箒「稽古を怠っていたな」

daigo「ヴァンガとヴォーカルやってたらそうなりますよぉ~」

箒「is以前の問題だと言っている!」

daigo「えぇ~!?isと剣道って関係あるんスかぁ~?」

箒「戦いの雰囲気は似たようなものだろう」

daigo「へぇ~箒ちゃん物知りッスね」

箒「ふ、ふん」

daigo「っていうか全国優勝した箒ちゃんに勝てるわけないっしょ」

箒「私は女だぞ!」

daigo「今女尊男卑じゃないッスか」

箒「う、うるさい!竹刀を持て!」

daigo「俺にはスタンドマイクの方が似合うんだけどなぁ~」

~翌週、月曜~

daigo「箒ちゃん?」

箒「なんだ」

daigo「isのこと教えてくれるって話どうなったんスか?」

箒「……」

daigo「えぇ~!?そこで目そらしたらアウトっすよ~!」

箒「し、仕方ないだろう!お前のisはまだ届いてないんだから!」

daigo「はぁ~……こんなことならヴァンガってるほうが良かったなぁ」

箒「私に勝てなかったくせに文句を言うな!」

daigo「確かにぃ」

山田「daigo君daigoくんっ!来ました!」

daigo「なんスか?山田先生」

山田「daigo君のisです!」

daigo「マジっすかぁ!ヤベぇテンション上がってきたでしょ~!」

千冬「織斑、すぐに準備をしろ。アリーナを使用できる時間は限られているからな」

daigo「これが……俺のis」

千冬「白式だ」

daigo「黒い薔薇?」

千冬「白式だ」

daigo「ピンとこない名前ッスねぇ~。ま、いいかぁ」

千冬「daigo、気分は悪くないか?」

daigo「オールオッケーっす。いつでもいけますわ」

千冬「そうか」

daigo「箒ちゃん」

箒「な、なんだ」

daいgo「ちょっくら行ってくるッス」

箒「ああ、勝ってこい!」

daigo「よーっし。stand up!!」

セシリア「逃げずに来ましたわね!」

daigo「ここで逃げたら、天国のおじいちゃんに顔向けできないッスから」

セシリア「最後のチャンスをあげますわ」

daigo「チャンス?」

セシリア「私が一方的な勝利を収めるのは自明の理。ボロボロの惨めな姿をさらしたくないのなら、今ここで降参する方がよくってよ」

daigo「……オルコットさん」

セシリア「はい?」

daigo「ヴァンガアード・ファイターは……ファイト時のマナーとして、常に相手を尊重することが大事なんスよ」

セシリア「え?」

daigo「今のセリフ、到底ファイト前のファイターのセリフじゃないでしょ。ファイターの風上にもおけないッスよ!」

セシリア(ば、ばんがーど?)

daigo「いきますよ!stand up!!」

セシリア「よ、よくわかりませんが……私も負けませんわよ!」

セシリア「――27分。よくもちましたわね」

daigo「マジあたんねぇッスわ」

daigo(くっそぉ……まさか武器がこの剣一つとか。無いッスわぁ)

セシリア「ではフィナーレと参りましょう!」

daigo(でも、俺だってヴァンガってやしなってきた洞察力は負けてないっしょ!)

daigo「ウィッシュ!!」キンッ!

セシリア「なっ!?」

daigo「この武器は毎ターンオーナーがアタックを宣言しないかぎりアタックできない!しかも、その時オルコットさんは同じバトルフェイズ中に他の武器でアタック宣言できない。制御に集中しないといけないからッスね」

セシリア(半分何を言ってるか分かりませんでしたが、どうやらバレたようですわね……!)

daigo(これ勝てるっしょ。良いとこみせちゃいますかぁ!)

セシリア「……」ニヤニヤ

daigo「よっしゃあ!」

セシリア「――かかりましたわ」

daigo「へ」

セシリア「おあいにく様!ブルー・ティアーズは六機あってよ!」

daigo「ええぇ~!?↑」

どかーーーーん

モニタールーム

箒「daigo!!」

山田「あぁ!」

千冬「――ふん。機体に救われたな、bakamonoめ

daigo「……あれ?」

セシリア「なっ!?」

daigo「フォーマットとフィッティング終了?」

セシリア「あ、あなた初期設定で戦っていたっていうの!?」

daigo「マジいみふッスけど……やっと俺専用の機体にライドしたみたいな?」

セシリア「そんな!」

daigo「つくづく思い知らされますわ……俺はマジリスペクトな姉さんを持っちゃってるっす」

セシリア「? あ、あなた何を?」

daigo「とりあえず、千冬姉の名前からガードしちゃいますかぁ!」

daigo(……雪片二型)

daigo(千冬姉と一緒とかマジテンションあがっちゃうっしょ!

daigo「うおおおおお!」

セシリア「くっ!?」

daigo(いける――)


『試合終了――勝者、セシリア・オルコット!』


daigo「ええぇ~!?↑↑」

daigo「……俺負けたんスか?」

千冬「武器の特性もわからないうちに突っ込むからそうなるんだ」

daigo「うぃっしゅ……」

daigo「でも、なんですか?」

千冬「雪片二型のワンオフアビリティーだ。シールドエネルギーまでも攻撃に回す、お前だけの特殊能力だな」

daigo「ああ、リミットブレイク!!ッスね」

千冬「違う」

daigo「はあ」

山田「daigo君、これ、isのルールブックです。専用機持ちになるんですから、ちゃんと覚えてくださいね」

daigo「ちょっ、これヴァンガードのルールブックの十倍くらいあるじゃないッスか!


千冬「何にしても今日はこれで終わりだ。帰って休め」

daigo「はあ……初対決は負けかぁ」

箒「……」ほっ

~帰り道~

箒「お、おしかったなdaigo」

daigo「そう言ってくれるの箒ちゃんだけッスよぉ~。千冬姉なんか……」

箒「その……なんだ。負けて悔しいか?」

daigo「あたぼーじゃないッスかぁ!ヴァンガならぜってぇ負けないけど」

箒「あ、明日からはあれだな。isの訓練も入れていかないといけないな」

daigo「はぁ~ヴァンガってばっかはいられないッスねぇ~」

daigo「で、結局教えてくれるんスか?isの事」

箒「その……コホン。da、daigoは私に教えてほしいのだな?」

daigo「そうッスね」

箒「そ、そうかそうか!仕方ないやつだな、まったく!」

daigo「お願いしまウィッシュ☆」



~セシリアの部屋~

セシリア「織斑、daigo……」

――知りたい。

セシリア「なんて、ロックな殿方……」

――知りたい、daigoのことを。

~翌日~

山田「朝のshr始めまーす」

daigo「ふあぁ~」

daigo(眠さハンパねぇ)

山田「では、一年一組代表は織斑daigo君に決定です」

daigo(……ん?)

daigo「あの~先生、もっかいお願いします」

山田「クラス代表は織斑daigo君に決定です」

daigo「質問いいスか?」

山田「はい、織斑君」

daigo「俺昨日負けた気ぃするんスけど、あれ夢だったんスかね」

山田「それは」

セシリア「それは私が辞退したからですわ!」

daigo「オルコットさんが?なんでスか?」

セシリア「いえ。勝負はあなたの負けでしたが、それは考えてみれば当然のこと。なにせ私セシリア・オルコットが相手だったのですから。それは仕方のないことですわ」

daigo「いやいやいや!ガチそういうのいいスから、オルコットさんやっちゃってくださいよぉ」

daigo(めんどくさそうだったから実は嬉しかったのになぁ~)

セシリア「え?で、でも……」

daigo「俺はヴァンガで負けたら死にたくなりますけど、isならまだ日浅いですし、別に負けても怒ったり……」

千冬「……isなら別に負けても、だと?」ゴゴゴゴゴゴ

daigo「」

千冬「ちょっと来い、daigo」

山田(あ、名前で呼んだ)

~十分後~

daigo「っしゃあ!このクラスの代表は俺しかいないっしょぉ!」

山田(……daigo君、少し震えてる)

セシリア「そうと決まれば、この私がis操縦を教えてさしあげれば、みるみる内に成長を遂げ――」

箒「その必要はない。daigoの教官は私がdaigoに直接頼まれている」

セシリア「あら、あなたはisランクcの篠ノ之さん」

箒「ランクは関係ない!」

daigo「箒ちゃんランクcなんスか?俺bッスよ」

箒「う、うるさい!」

千冬「お前ら少し黙れ。お前らのランクなぞ私からすれば全てゴミだ」

~夜~

女子「というわけで、織斑君代表決定おめでとう~」

女子「おめでとう~」

daigo(めでたくねぇ……)

箒「人気者だな、daigo」

daigo「ガチでそう思うんスか?」

箒「ふん……」

新聞部「はいはーい。新聞部でーす。ずばり織斑君、クラス代表になった感想をどうぞ!」

daigo「……ボイスレコーダーやめてもらえないッスか?」

新聞部「え?」

daigo「レコーディング以外で自分の声録られたくないんスよ」

新聞部「あ、あの……」

箒「お、おいdaigo……!」

daigo「……頑張ります」

箒「」ほっ

新聞部「え~?もうちょっと良いコメント頂戴よ~」

daigo「……チッ」

箒「す、すまない。今daigoは喉を傷めてるからあまり声を出したくないんだ」

新聞部「そうなんだ~」

daigo(箒ちゃんナイスっす)

新聞部「じゃあセシリアちゃんもコメント頂戴!」

セシリア「わ、私ですか?そうですわね、ではまずどうして私が代表を」

新聞部「長そうだからいいや。じゃあ二人で握手してる写真なんかいいかな」

セシリア「最後まで聞きな……あ、握手ですか?」

daigo「箒ちゃん、帰って良いスか?」

箒「ば、ばか。機嫌を直せ。皆お前のためにだな……」

新聞部「はいはーい、daigo君お願いしまーす」

daigo「うぃーっす」

セシリア「で、では……」ギュっ

新聞部「いくよー、35×51÷24は~?」

daigo「2じゃない事は確かッスね」

パシャッ

セシリア「なんで皆さん入ってらっしゃるんですの!?」

女子「まーまー」

女子「セシリアだけはズルいっしょー?」

セシリア「むー」

daigo「あ、新聞部さん」

新聞部「はい?」

daigo「インタビュー答えた代わりに、ちょっと新聞に載せてもらいたいことあるんスけど」

新聞部「なにかな」

daigo「名探偵コナンエンディングテーマ、breakerzニューシングル、オーバーナイトnow on saleってお願いします」

新聞部「?」

daigo「いいからのせといてくださいね。じゃ」

セシリア「ちょ、ちょっとdaigoさん!あなたの就任祝いですのよ!」

daigo「えぇ~?オルコットさん代わってくださいよぉ~」

セシリア「そ、その……私のことはセシリアと呼んでくださいな?」

daigo「? なんでスか?」

セシリア「ク、クラスメートじゃないですか!」

daigo「ま、いいかぁ。セシリアさん、お休みッス」

セシリア「さんもいりませんわ!」

daigo「セシリア、お休みッス」

セシリア「え、ええ。お休みなさ……ってなに帰ろうとしていらっしゃるんですの!?」

daigo「ガチ眠いですってぇ~」

~部屋~

daigo「はぁ~疲れたぁ」

箒「……」

daigo「どうしたんスか?あ、着替えるんスね」

箒「わかってるならあっち向け!」

daigo「確かにぃ」

~次の日~

女子「ねえねえ織斑君知ってる?」

daigo「知らないッスわぁ」

女子「まだ言ってないでしょ!転校生が来るんだって!」

daigo「へえ~」

女子「中国の代表候補生なんだってさ」

daigo「セシリアと同じじゃないッスか」

セシリア「あら、私の存在を危ぶんでのッ転入かしら?」

箒「このクラスに転入するわけではないんだろう?騒ぐほどの事ではあるまい」

女子「来月のクラス対抗戦、その子が出るのかな?」

箒「daigo,お前も出なければいけないんだからな。転校生の事など気にせず、お前は自分のことだけをだな……」

daigo「大丈夫ッスよぉ~、箒ちゃんがちゃんと教えてくれれば」

女子「今のところ、専用機を持ってるクラス代表って一組と四組だけだから楽勝だよ!」

??「その情報、古いよ!」

daigo「?」

??「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」

daigo(……ん?)

daigo「箒ちゃん、誰スか?」

箒「知らん」

??「んな!?ちょっとdaigo!私よ!鈴よ!」

daigo「え?あ、あの……」

鈴「まさか忘れたの!?」

daigo「……あ!」

鈴「!」

daigo「酢豚ちゃんスか!?」

鈴「ぶっ殺すっ!!」

千冬「邪魔だ馬鹿者」スパァン

鈴「いっ……ち、千冬さん!?」

千冬「織斑先生だ。人の弟を勝手に殺すな」

鈴「は、はい……」

鈴「daigo!あとで覚えときなさいよね!」

千冬「さっさと戻れ」

鈴「はい!」

箒「……daigo、今のは誰だ?知り合いか?」

daigo「話せば長くなっちゃうんで、後で話しますわぁ」

~昼休み~

daigo「腹減ったぁ~」

箒「なぜお前も来るんだ」

セシリア「箒さんこそ、邪魔ですわよ」

daigo(今日は和食一択ッスね)

鈴「来たわね!daigo!」

daigo「とりあえずどいて下さいよぉ~。食券出せないし、通行の邪魔っスよ?」

鈴「わ、わかってるわよ!」

daigo「酢豚ちゃんラーメンすか。早く食べないと伸び……」

鈴「その呼び方止めなさいってばあ!」

daigo「いやあ、久しぶりッスね。元気してたんスか?」

鈴「してたわよ。あ、あんたこそたまにはけが病気しなさいよ」

daigo「勘弁してくださいよぉ~」

箒「daigo。そろそろどういう関係か説明してほしいんだが」

セシリア「そ、そうですわ!」

daigo「ただの幼馴染ッスよ。鳳酢豚ちゃんッス」

鈴「鈴音でしょうが!」

daigo「冗談ッスよぉ~」

箒「幼馴染?」

daigo「ああ、箒ちゃんと入れ違いだったんスよ。箒ちゃんが転校したら、鈴が転入してきたんス」

鈴「……これからよろしくね」

箒「ああ、こちらこそ」

箒(わ、私のほうが先の幼馴染だからな。大丈夫……のはずだ)

セシリア「私は」

鈴「ごめん、興味無いわ」

セシリア「なぁ!?」

鈴「daigo、あんたクラス代表なんだって?」

daigo「成り行きでなっただけッスよ」

鈴「isの操縦、私が見てあげようか」

daigo「マジすか?」

箒「その必要はない!」

セシリア「敵のほどこしは受けませんわ!」

鈴「私はdaigoに聞いてんの」

箒セシリア「daigo(さん)!!」

daigo「そこで俺に振っちゃいますかぁ~!?」

daigo「まあ、箒ちゃん達のが先だったんで、そっちにお願いしますわ」

鈴「そ、そう」

箒「」ドヤ

セシリア「」ニヤニヤ

鈴「」イラッ

daigo「そうだ鈴、久々にヴァンガろうぜ!」

鈴「え?あんたまだやってたの?」

daigo「ええぇ~!?↑やめちゃったんスか!?」

鈴「し、仕方ないわね!また始めてやるわよ!」

daigo「それでこそヴァンガード・ファイターっすよ」

箒(あのかーどげーむか?私も始めた方が良いのだろうか……)

セシリア(ふふ……この前スターターデッキを購入しましたわ!)

鈴「じゃあ、あんたの訓練終わったら話あるから行くわ」

daigo「話?なんスか?」

鈴「久々に会ったんだから、積る話もあるでしょ!」

daigo「まあそうッスね~」

鈴「また後でね!」

daigo「ウィッシュ☆」

~放課後~

セシリア「なっ!?」

箒「な、なんだ。じろじろ見るな」

daigo「箒ちゃん、どうしたんスか?そのis」

箒「訓練機だ。セシリア相手じゃ遠距離戦しかできないとぼやいていただろう」

セシリア「daigoさん!?」

daigo「いや実際そうじゃないッスか?」

セシリア「ぐぬぬ」

箒「そういうわけだ。いくぞdaigo」

セシリア「おまちなさい!納得がいきませんわ!」

箒「やるか!?」

セシリア「訓練機に後れをとるほど、甘くなくてよ!」

daigo「はあ~」

箒「daigo!何を黙って見ている!?」

daigo「どっちかの味方したら怒るっしょ?」

セシリア「当たり前ですわ!」

箒「daigo、特訓だ!私たち二人を相手にしてみろ!」

daigo「二対一はガチ無いですってぇ」

セシリア「行きますわよ!daigoさん!」

daigo「うえぇ~!?」

~~

daigo「ふう。あの二人、二対一とかマジ鬼畜としか思えないッスわ」

鈴「daigo!」

daigo「あ、鈴」

鈴「お疲れ。はい、タオルとドリンク」

daigo「マジありがたいッス」

鈴「……daigoさあ、私がいないとやっぱり寂しかった?」

daigo「まあ、ヴァンガ相手が減るのは大なり小なり寂しかったッスね」

鈴「そうじゃなくてさあ!例えば」

daigo「あ、すんません。体冷えてきたんで部屋帰りますわ。そろそろ箒ちゃんもシャワー使い終わってるだろうスから」

鈴「は?」


鈴「どういうことよ?箒って、さっきの子よね?」

daigo「俺特殊なんで、なんか部屋準備できなかったみたいなんスよ」

鈴「」

daigo「いやあ、見ず知らずの人で良かったッスわ」

鈴「お、幼馴染だったらいいわけね!」

daigo「はい?」

鈴「あとであんたの部屋行くからまってなさいよ!」

daigo「え?あ、鈴!……行っちゃった」

daigo「ま、いいかあ」

鈴「というわけだから、部屋変わって?」

箒「ふ、ふざけるな!」

daigo(うるさいなあ。録りためてたヴァンガ見たいのに)

鈴「いやあ、篠ノ之さんも男が相部屋じゃいやでしょ?気を使うし、のんびりできないし」

箒「別に嫌とは言ってない……。そ、それにこれは私とdaigoの問題だ」

鈴「ところでdaigo,約束覚えてる?」

箒「む、無視するな!ええい、こうなったら力づくで……」

daigo「箒ちゃん」

箒「な、なんだ!」

daigo「俺なら良いッスけど、生身の女の子相手に竹刀は駄目ッスよ。すぐ力に頼るのは箒ちゃんの良くないところッス。まだヴァンガで決着つける方が良いっしょ?」

箒「むぅ……」シュン

daigo「ま、鈴ならisの部分展開なんかで防いでたかもしんないスけど」

鈴「さっすがdaigo。分かってるじゃん」

箒「……」

daigo「で、鈴。なんスか約束って」

鈴「しょ、小学生の時の……」

daigo「あー、あれっすか?鈴のヴァンガの腕が上がったら」

鈴「え?」

daigo「毎日一緒にヴァンガろうぜ!ってやつッスね」

鈴「」

パシッイン!

daigo「いってぇ~!」

鈴「さいってい!全然違うじゃない!」

daigo「え、ええ~?」

鈴「女の子との約束ちゃんと覚えてないなんて男の風上にも置けない奴!犬に噛まれて死ね!」

daigo「確かにぃ」

鈴「ふん!!」

daigo「あ、鈴!」

daigo「あれ~?あっちだったんスかね」

箒「daigo、他にも約束があったのか?」

daigo「え~っと」

daigo「そうそう、鈴の料理の腕が上がったら毎日酢豚を食べさせてくれるだったっけ」

箒「!」

daigo「いやあ、俺確か昔死ぬ気で拒否った気ぃするんスけどね。さすがに毎日酢豚は無いっしょ~」

箒「daigo」

daigo「はい?」

箒「馬に蹴られて死ね!!」

daigo「ええぇ~!?↑」

~五月、クラス対抗戦~

daigo「いやあ、まさか初戦が鈴なんて、ガチでディステニーっすね」

鈴「わけわかんないこと言わないでよ!いい!?私が勝ったらなんでも言う事聞いてもらうからね!」

daigo「マジっすか。じゃあ俺が勝ったら……ま、いいかあ」

鈴「今謝るなら、少し痛めつける程度に加減してやるわよ」

daigo「うひゃあ~。太っ腹ッスね。ごめんなさい」

鈴「……ふざけないでよね!もう許さないわ!」

daigo「ちょ、話違うじゃないスか~」

『それでは、両者規定の位置についてください』

                 /.: : : :ハ: : : : ::ト 、:: : : : :|: :: :.  )   d a i g o !!!  _(
                  ./.:: ::: :::{ {:: :: :: :| _厶孑: :|:: :: : :⌒)                (
                  ,行: : : alヽ: : : ::「 , =≦、}:: : : : :.', 'レ⌒ヽノレ⌒ヽノ⌒レ⌒ヽノレ⌒
                  i: : : {. /テ.ト\:::i . l':;;:} 〉: :/: : l: }. , ク 、
          i|li.      |: : ::ト〈.{r:」  ヽl. ー' / / : : :l/ // /l
     i|liヽ/::::ヽ.ヘ===ァ  |: : : : ',.   '     _彡'1:: : : ::| ヾ/::ヾ|
.     {::{/≧===≦v:/   | : : : : i   , -、    |: : :/i/.ノノ`フ: :.丶
  スッ・・・ ::::::::::::::::::::::::::`ヽ |: : : : : iヽ   、_,)    イ: :∧::|. '/ヽ _:: :\
   γ:::::::::::::::::::i|li:::::::::::::::::::',|::∧: : :l \    イ / :/  ': '_: : : ::.ヽ: :.ヽ
  _//:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::jハ ',: : i.   l:´l=-‐7/レ'´   ヽ: : : : :.ヽ:`、

. | ll ! :::::::l::::::/|ハ::::::::∧::::i :::::::i  ',: :l  /::/|.:.:.:.:.:.:/       ',:: : : : :.', ヾ
  、ヾ|:::::::::|:::/`ト-:::::/ _,x:j::::/::::l.  '_,{_-'ン.::.:.:.:.:.:.:/          :: : : : :ム

 i|li.ヾ:::::::::|v≧z !v z≦ ./: ,. ´ ̄ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:/          i:: :: : : ::ム
    ∧::::ト “      “ ノ:/    /.:.:.:.:.:.:.:.:. : 〈              {: : : : : : :ム
    /:::::\ト ,_ ー'_ . ィ: |   イ.: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.丶   ヽ.      ',:: : : : : : :ム

     /,, -― -ー - 、,'' <.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.   ',     .マ: : :: :: :: :ム
     (   ,_ - ‐'" ̄/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:ム.  ヘ      .',、: : :: :,
   i|li.`.;ー" ` ーi|li- /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ム.  ,∧    ∧\:: :
   .i|li l       {.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.



ガギィン!

鈴「やるじゃない。初撃をふせぐなんて」

daigo(こりゃやばい)

daigo(一回距離取らせてもらいますかぁ)

鈴「――甘い!」

daigo「うわあ!?」

鈴「今のはジャブだからね!」

daigo「いってぇ~」

鈴「よくかわすじゃない。龍砲は砲身も砲弾も見えないのが特徴なのに」

daigo(……このままじゃガチ負けちゃうッスね)


――
―――

daigo「バリア無効化攻撃?」

千冬「雪片の特殊能力だな。相手のバリアを切り裂いて直接相手に攻撃を与えることができる。そうするとどうなる、篠ノ之」

箒「は、はい。絶対防御が発動して、大幅にシールドエネルギーを削ぐことができます」

daigo「ってことは、最後のアタックが通ってたら俺の勝ちだったんスか?」

千冬「あたってたらな。なぜエネルギーが切れたと思う」

daigo「その特殊能力にエネルギー使ってるとか?んなわけないッスよね」

千冬「そうだ」

daigo「ええぇ~!?↑」

千冬「つまり欠陥機だな」

daigo「マジっすか……」

千冬「言い方が悪かったな。そもそもisは完成していないんだから、欠陥も何もない。お前のisは他に比べて攻撃に特化しているという事だ」

daいgo「ないわぁ」

千冬「話は最後まで聞け。その特殊能力は、isの中ではトップラスだ。私が第一回モンドグロッソで優勝できたのもそれによるところが大きい」

daigo「俺がヴァンガの全国大会で優勝した時に良く使ってたのは」

千冬「聞いていない。とにかく、お前はそれだけを極めてみろ」

daigo「俺もデザートガンナー・シデンみたく銃使ったりしたいんスけど」

千冬「誰だそれは。それより、お前のような素人が射撃戦闘などできるものか。反動制御、弾道予測から距離の取り方、一零停止、特殊無反動旋回、それ以外にも弾丸の特性、大気の状態、相手武装に取る相互影響を含めた思考戦闘。他にもあるぞ。できるのか?お前にできるのか?」

daigo「……できるけど、今はやめときますわ」

千冬「わかればいい。一つのことを極める方が、お前には向いてるさ。なにせ、私の弟だからな」

daigo(もうヴァンガ極めてるんスけど)

―――
――


daigo「鈴」

鈴「な、何よ」

daigo「ガチでいかせてもらうんで」

鈴「そ、そんなこと当たり前じゃない!格の違いってやつを見せてやるわよ!」

daigo(こっからッスね。俺の試合は)

daigo「スタンド・アップ!」

どごーーーーん

daigo「あ~もう、なんなんすかマジで~」

鈴「daigo!試合は中止よ!今すぐピットに戻って!」

daigo「なんでスか?」

鈴「なんでって変なisが突っ込んできたのよ!」

daigo「鈴はどうするんスか?」

鈴「わ、私はあんたより強いんだからあいつを止めてくるわよ!」

daigo「へ?あのis、悪い奴なんスか」

鈴「当たり前でしょ!いきなりバリア破壊して侵入してくるなんて犯罪者よ犯罪者!」

daigo「へ~。んじゃ、とっちめますかぁ」

鈴「あ、馬鹿!?」

daigo「うひゃあ、ビーム兵器じゃないッスか。しかもセシリアのより出力上」

鈴「あんた何考えてんのよ!」

daigo「おっかねぇ」

鈴「怖いなら逃げなさい!」

daigo「女子置いて逃げるなんて千冬姉に怒られますって」

鈴「ぐ……じゃあ、私が援護してやるからアンタ突っ込みなさいよ。武器、それしかないんでしょ」

daigo「確かにぃ。じゃ、それでいきますか」

―――

鈴「何やってんのよdaigo!もう四回目よ!」

daigo「ガチ当たんないですってぇ」

鈴「めんどくさいわねこいつ」

daigo「鈴、あとエネルギーどんくらいスか?」

鈴「180くらい。で、どうすんの」

daigo「逃げたいなら逃げていいっスよ」

鈴「なっ!?逃げるわけないでしょ!」

daigo「そっすか。じゃあ俺も鈴の背中くらいならガードしてみせますわ」

鈴「……あ、ありがと」

daigo「てか、さっきから思ってたんスけど」

鈴「何よ」

daigo「あのis、機械っぽくないッスか?」

鈴「当たり前じゃない。isは機械でしょ」

daigo「じゃなくて、あれ人乗ってんスか?」

鈴「そんなの……でもあのis、私たちが話してるときは興味があるみたいに聞いてるわね。全然攻撃してこないし」

daigo「確かにぃ」

鈴「でも無人機なんてありえない」

daigo「仮に、仮に無人機だとしたら、俺勝てちゃうんスけど」

鈴「はぁ!?」

daigo「俺のリミットブレイク!、雪片二型の零落白夜で一発ッスよ。千冬姉も言ってたし」

鈴「だから、それが当たんないんでしょうが」

daigo「次のアタックは通してみせますって」

鈴「でも」

daigo「次は当てちゃうんで、鈴は俺の言う事聞いてりゃいいんスよ」

鈴「わ、分かったわよ」

daigo「じゃ、俺が合図したらあいつに向かって龍砲思いっきり打ってください」

鈴「? 当たんないわよ」

daigo「当てなくていいんで」

鈴「わけわかんない。いいわ、やってあげる」

daigo「よ~し、やっちゃいますかぁ」

箒「daigoぉ!!」

daigo「え? ほ、箒ちゃん?」

鈴「スピーカー使って何やってんのあの子……」

箒「男なら……その程度の敵に勝てずに何とする!」

daigo「箒ちゃん……」

鈴「daigo!あのis、あの子狙ってるわよ!」

daigo「うえぇ~!? 鈴、龍砲頼むッス!」

鈴「ちょ!?あんた何射線上に来てんのよ!」

daigo「いいから打ってくださいって!」

鈴「どうなっても知らないわよ!」

daigo「ウおおおお!」

鈴「龍砲を受けて加速した!?」

daigo(俺は……千冬姉を、箒ちゃんを、ヴァンガの師匠を、brearkerzの二人を、関わる人全てを――守っちゃう的な)

どかーーん

箒「daigo!」

鈴「daigo!」

daigo「いちち……狙いはどうスか?」

セシリア「完璧ですわ!」

しゅぱーん

箒「セシリア……よかった」

daigo「さっすがセシリアっすね」

セシリア「ぎりぎりのタイミングでしたわね」

daigo「セシリアならやれると思ってたッスよ」

セシリア「と、当然ですわね!何せ私はセシリア・オルコットですもの!」

daigo「何にしろ、これで――」

―ロックされています―

daigo「ええええぇぇ~!?↑」

―――
――


daigo「……ん?何やってんスか鈴」

鈴「!? お、起きてるなら言いなさいよ!」

daigo「ここは?」

鈴「保健室よ。あんた最後あのisに突っ込んで相打ちみたくなったのよ」

daigo「俺、勝てたんスか?」

鈴「ギリギリよ、ギリギリ!まったく」

daigo「……そッスか。鈴」

鈴「? 何よ」

daigo「ごめんッス、約束覚えてなくて」

鈴「べ、別にいいわよもう……」

daigo「鈴の料理の腕が上達したら、毎日酢豚を食べさせてあげる……でしたっけ」

鈴「!? お、思い出したの!?」

daigo「まあ、一応」

鈴「あわわ」

daigo「鈴、俺は」

鈴「は、はい!」

daigo「やっぱ毎日酢豚はちょっとキツイっすわぁ」

鈴「」

daigo「俺牛肉のが好きですし」

鈴「もういいわあんた……」

daigo「?」

お前ら……なんてかわいい奴らなんだ
勃起してきたぜ

セシリア「daigoさん!具合はいかg……!?」

鈴(っち)

セシリア「どうして貴女が!?daigoさんが起きるまで抜け駆けは禁止だと決めたでしょう!?」

箒「そーいうお前も、私に黙って抜け駆けしたな?」

セシリア「!? お、おほほほ……箒さん、こんにちは」

箒「何がこんにちはだ!?油断も隙もありはしない!」

鈴「あ~もう!あんたたち出てってよ!daigoは今私と話してんだから!」

箒「なんだと!」

セシリア「なんですって!」

daigo「あの~」

「「「なに!?」」」

daigo「千冬姉は?」

箒「……そういえば」

セシリア「見てませんわね」

―――
――


箒「遅い!」

daigo「そりゃないッスよぉ。こっちはケガしてたんスから」

箒「……夕ご飯」

daigo「あ、食べいきます?」

箒「その、な。私が作った」

daigo「あ、チャーハン……箒ちゃん作ったんスか?」

箒「た、食べたくないなら別に」

daigo「いっただきま~す」

箒「あ……」

daigo「……」モグモグ

daigo(あ、味しねぇ)

箒「どうだ……?」

daigo「超美味いッスよ。ミシェラン星三つッスね」

箒「そ、そうかそうか!どれ、私にも一口」

daigo「ほ、箒ちゃんにはあげないッスよ!」バクバク

箒「あ、おい!? ……そ、そんなに美味しかったか。ふふっ」

daigo「ゴチっす」

箒「その……daigo」

daigo「なんスか?」

箒「その……これからも私が作ってやろうか?」

daigo「へ?」

箒「だ、だから!私の料理を毎日食べさせてやると言っているのだ!」

daigo「いいッスよ。箒ちゃんの手間になるし」

箒「私の料理は食べたくないのか!?」

daigo「ど、どしたんスか?箒ちゃん」

箒「お前が悪いんだぞ!あんな約束をして……どう責任を取るつもりだ!?」

daigo「約束って鈴のことスか?解決しましたよ」

箒「な、なに!?」

daigo「俺がガチで謝ったんで」

箒「そのようなことで許してもらえるわけないだろう!」

daigo「そりゃ、俺としてもヴァンガで決着つけるくらいの気持ちでしたけど、許してもらえたんで」

箒「そもそも一生のことを簡単に――」

山田「daigo君、篠ノ之さんいますかー?」

daigo「はい?なんスか?」

箒「……」ブスッ

山田「はい、えーっと、お引越しです」

daigo「へ?」

箒「なっ?」

山田「正確には、篠ノ之さんが他の部屋にお引越しです」

箒「ま、まってください!それは今すぐじゃないといけませんか!?」

山田「そりゃあ、篠ノ之さんも男の子と一緒の部屋じゃ嫌でしょうし」

箒「で、でも……」チラッ

daigo「?」

daigo「箒ちゃん、俺なら大丈夫ッスよ」

箒「え?」

daigo「ヴァンガなら二つデッキあるんで、一人二役でファイトできますから」

箒「」プルプル

箒「先生!今すぐ部屋を移動します!」

山田「は、はい!」

daigo「? 俺も手伝うッスよ」

箒「いらん!この唐変木め!」

daigo「うえぇ~? なんかキレ気味ッスね……」

箒「……私がこうも気にかけているのにお前というやつは……」

daigo「?」


―――
――


daigo「一人かぁ」

daigo「はぁ~、一人ヴァンガ……おじいちゃんのせいで虐められて、一人でヴァンガってた頃思い出しますわぁ」

daigo(寝ますかぁ)

コンコン

daigo「? ウィッシュ?」

ガチャ

daigo「……」

箒「……」

daigo「忘れ物スか?」

箒「……」

daigo「どうしたんスか?とりあえず上がりますか?」

箒「いや、ここでいい」

daigo「そっすか」

箒「そうだ」

daigo「……」

箒「……」

daigo「あの……用が無いなら寝たいんスけど」

箒「よ、用ならある!」

箒「ら、来月の個人別トーナメントだが……」

daigo「?」

箒「わ、私が優勝したら――」


箒「つ、付き合ってもらう!!」


daigo「……はい?」

daigo(……ああ!ヴァンガードっすね!!)

\   \                  ./    /
  \   \  ハヽ/::::ヽ.ヘ===ァ   /    /

   \    {::{/≧===≦v:/        ./     _  -‐ ´
\        >:´:::::::::::::::::::::::::`ヽ、    /   -‐'"´
  \    γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

     _//:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
.    | ll !:::::::::l::::::/|ハ::::::::∧::::i::::::::::i         寝るよ!

     、ヾ|:::::::::|:::/\.,, :::::/.,,.x:j:::/::::l
      ヾ:::::::::|v≧z !v z≦/::::::/
       ∧::::ト ヽヽ    ヽヽ ノ:::::/! \
       /:::::\ト ,_(___ノ_ ィ::/:::|   \  \
     ./:::::::::/ /     \ |::::::|     \  \
     /:::::::::/ ./         ヽ::::::|  \   .\  \



放課後

女子「ねえ、聞いた聞いた?」

女子「何?」

女子「学年別個人トーナメントの話!」

女子「だから何よ」

女子「優勝したらなんと!――」

女子「えっ!?daigo君と!?」

daigo「俺がどうかしたんスか?」

女子達「うひゃあああああああああああ!?」

daigo「逃げられた……」

鈴「daigo~、晩飯いかない?」

daigo「おっけーッス」

鈴「うっし、行くわよ」


~食堂~

daigo「うひゃ~、このステーキガチで美味いッスね」

鈴「お金払ってんだから、美味いものつくってもらわないとね~」

daigo「うめぇ~」

鈴「あ」

箒「うっ」

daigo「へ?あ、箒ちゃんじゃないスかぁ」

箒「う、うむ」

daigo「一緒に食いましょうよ。この肉超柔らかいッスよ」

箒「い、いや私は……」

daigo「?」

箒「またな!」タッタッタ…

鈴「……」

daigo「あれ?箒ちゃーん」

鈴「……あの子顔赤くしてたけど、あんた何かあったの?」

daigo「? 別に」

鈴「本当に?」

daigo「なんもないッスよ」

鈴「ふーん。ま、いいか」

daigo(ステーキうめぇ~)


~翌日~

daigo「ふう~」

山田「はーい、皆さん静かにしてくださいね」

daigo「?」

山田「今日は皆さんにうれしいお知らせがあります」

daigo(ヴァンガが必修科目になるんスかね?)

山田「なんと転校生が来ました!しかも二名!」

daigo「なんだ……」

山田「ではどうぞ!」

がらら

シャル「シャルル・デュノアです。フランスから来ました」

女子「お、男……?」

シャル「はい、この学校に僕と同じ境遇の子がいると聞いて」

女子達「うおおおおおおおおおおおおおおおお」

女子達「っしゃあああああああああああ!!」

千冬「黙れ。静かにしろ」

シーーーン

千冬「ラウラ、次はお前だ」

ラウラ「はい教官」

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

山田「あ、あの……以上ですか?」

ラウラ「以上だ」

daigo(ぼ、ヴぉ……発音しにくいなぁ)

ラウラ「!」

daigo「?」

ラウラ「貴様が教官の……」

daigo「へ?」

ぱしん!

daigo「……いってぇ!」

ラウラ「私は認めない。貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」

daigo(なんスかこの人……)

ラウラ「なんだ」

daigo「初対面でビンタ……」

ラウラ「やるのか?」

daigo(超rockじゃないッスかぁ~)

daigo「よろしくッス」

ラウラ「!?」

セシリア(!? daigoさんはどmなんですの!?)

千冬「hrは終わりだ。各自着替えて第二グラウンドに集合。では解散」

daigo「いきますかぁ」

千冬「織斑」

daigo「なんスか?」

千冬「お前はデュノアの面倒を見てやれ」

daigo「へ?」

千冬「男はお前しかいないんだから、お前がいろいろとおしえてやれ」

daigo「ウィッシュ」

daigo「いきましょうか、デュノアさん」

シャル「う、うん」

daigo「こっちッス。女子が教室で着替えるんで、俺たちは出て行かないと命は無いッスよ」


~更衣室~

daigo「改めて、俺は織斑daigo。よろしく」

シャル「うん、僕はシャルル・デュノア。シャルルでいいよ」

daigo「フレンドリーにdaigoって呼んじゃってください」

シャル「う、うん」

daigo「早速着替えましょうか。早くしないと」

シャル「daigo、あっち向いててよ」

daigo「? そりゃあまあ、俺もあっち系じゃないスけど」

daigo「……」

daigo(でも、そんなこと言われたら見たくなるんスよねぇ)

daigo「シャルル君の胸筋はいけーん」

シャル「きゃああああああああああああああ」ムニュ

daigo「え」

シャル「」

daigo「」

―――
――



千冬「ではこれより、格闘及び射撃を含む訓練を開始する」

daigo「……」

シャル「……」

daigo(言うべきか言わざるべきか)

セシリア「daigoさん、何かお考えですの?」

daigo「えっ、い、いや別に」

セシリア「お話をちゃんと聞かないと、また怒られましてよ?」

daigo「あ、ありがとうッス」

箒(da、daigoの奴まさか今頃になって悩んでるんじゃ……)

箒(一度満面の笑みで了承したんだから、変更はダメだからな!)

daigo(柔らかかったなあ)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月22日 (日) 00:11:48   ID: hkhlJHG3

マジTKH(つづきはよ)ですわあ

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom