ペルソナ4 the MAGATSU3 (60)
よいこです。こんばんは。
「前スレ埋めろ」との声が多かったのですが…。前回ね。
やっぱ埋め方わからんです。叱ってくださる皆様、本当にごめんなさい。
Yahoo!等で、「ss速報vip ペルソナ」と検索すると、私が今まで書いたのが全部でてきます。
毎回内容が短いのは、「長いと疲れるかな」という考えからです。
というわけで、今回も好き勝手やりまーす☆
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1424426688
前作MAGATSU2の続きでござる。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424353186←MAGATHU
ペルソナ4 the MAGATSU2(MAGATHU続編) - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1424409505/)←2
よいこです。貼れたぜ!それとHTML化もできました。今27個目のやつですよね?
~八十稲葉警察署~
堂島「…被害者は小西早紀。八十稲葉高等学校在籍だった3年生だ」
足立「堂島さん、これって…」
堂島「…第1の事件からそんなに間があいてない」
堂島「最初の事件とこの事件。同一犯のものだろうな」
堂島「今日はあらためて、山野真由美の事件について、捜査が進むはずだったんだが…」
足立「会議、潰れちゃいましたね」
堂島「ああ。だが今回は今回で遺体の発見も早かったからな…」
堂島「明日の会議は必ず行われる。そこであらためて考察を整理しよう」
堂島「…あんまりこういう言い方はしたくないが」
堂島「何も起こらなきゃいいがな」
足立「今日、このあとは?」
堂島「現場整理の応援をかるく、な」
~八十稲葉高等学校~
花村「…小西先輩」
~足立透・現場整理終了~
足立「…本当にかるかった」
足立「予想以上に早く終わっちゃったんだけど」
足立「…あっ!」
足立「そうだよ、ジュネス!」
足立「いろいろ見たいものがあったんだよねぇ~♪」
~JUNES八十稲葉店 2F~
足立(田舎のジュネスだから、とおもってたけど…)
足立(なんだよ。普通にいいトコじゃん)
足立(洋服、日用品、家電コーナー…)
足立(…家電?)
足立(…そういえば、テレビの中に手の入るアレ)
足立(うちのテレビだけ特別?それとも僕が特別?)
足立(どっちだ?)
~大型テレビ前~
足立(…誰も見てない。よし、OK)
足立(そ~っと…)
ヌププ…
足立(!!!!)
足立(これは…僕だ!!)
足立(スゴイ!スゴイよ!!)
足立(僕は特別だったんだ!!)
足立(田舎でクソつまんねー生活だと思ってたけど…)
足立「アハハ…アハハハ!!」グラッ
足立(!!ヤ…ヤバイ、バランスが…!?)ヌプ…
足立(体ごと中に…!?)ヌププ…
足立「う、うわあああああ!?」
~テレビの中~
足立「い~ってぇ…」
足立「……」
足立「…え!?ココ…」
足立「……」キョロキョロ
足立(テレビの…中?)
足立「…スゴイ、スゴイよ!」
足立「あ~、でも霧がすごくてなんもみえない…」
足立「…とにかく」
足立「探検しよう!こんな…こんな体験、滅多にできないだろうし!」
足立「アハハハハ…!」
~殺風景な部屋~
足立「…ここも霧が濃いなぁ」
足立「っていうか…」
足立「なんだこの部屋…?」
足立「いたるところにポスターが…」
足立「女…?何で全部引き裂かれてるんだろう」
足立「…なんかキモイなあ、ココ」
足立「元来た道を戻ろう」
~エントランス~
足立「面白い!面白いよ、ココ!」
足立「…でもちょ~っとぶきみなんだよな」
足立「いいや、お楽しみは後日!かーえろ♪」
足立「かえ…アレ?」
足立(そ、そうだ…どうやって帰るんだ!?)
足立「落ち着け、入ってきたところを…上じゃん!ダメじゃん!」
足立「飛べってか!?んな無茶な―」
ガサッ
足立「!?」
足立「だ、誰だ…!?」
???「……」テクテク
足立(な…なんか、謎の生き物…?)
???「キミ…だれクマ?」
足立「え…あ、足立」
???「アダッチー…?」
足立(ってオイ、普通に名乗っちゃったよ!)
???「ココでなにしてるクマ?」
足立「え、ええと…」
???「―ハッ!?分かったクマ、キミが犯人クマね!?」
足立「?」
???「最近、ココに人を放り込むヤツがいるクマ!」
足立「ぜ、全然話が見えん…」
???「お縄につきんしゃい!観念するクマ!」
足立「ちょ、ちょっとまってよ…」
足立「だいたい、お前こそなんなのさ!?」
???「クマは、クマクマよ?ここに住んでるクマ!」
???「とにかく、人を入れるのをやめんしゃい!そして君も、帰るピョコピョコクマ!」
足立「だーかーら!人の話聞けよ!」
足立「僕だって帰りたいよ!帰れないの!」
???「だーかーら、クマが出してあげるっちゅーてんの!」
足立「だーかー…へ?」
???「ホイホイっと…」
ボンッ…
足立(な、何もないところからテレビが…!?)
???「さあ、いったいった!」ギュウギュウ
足立「わ、ちょ、押すなって―」
~ジュネス2F 大型テレビ前~
足立「……」
足立「す、スゴイ体験だった…」
足立(これは…説明しがたい出来事だぞ)
足立(そういえば、あのへんなの―)
足立(人を入れる…?まさか、今僕らが担当してる事件と―)
足立「…いや、いくらなんでも。ねぇ?」
~翌日・八十稲葉警察署~
堂島「さて…事件の考察を進めるぞ」
足立「会議、よかったですよねぇ、ちゃんとあって」
堂島「まず…小西早紀の事件についてだ」
堂島「被害者は小西早紀。八十稲葉高等学校3年生」
堂島「遺体発見時刻は正午~時」
堂島「遺体は、八十稲葉市のある電柱に吊り下げられた状態で発見された」
堂島「そしてだ。ウチの鑑識が調べた結果、ある特徴が浮かんできた」
足立「『共通点』ですよね…」
堂島「そう。第1の事件の被害者・山野真由美…」
堂島「第2の事件の被害者・小西早紀」
堂島「遺体のあらゆる点でな、似てるんだよ」
・アンテナに吊り下げられていた。
・遺体に傷がない。
・鑑識の結果、毒物などは検出されなかった。
・2人とも女性。
堂島「どう考える、頭脳派」
足立「そ~っすねェ…2人ともアンテナってところは?」
足立「感電死…とか」
堂島「その場合、火傷のひとつでも残るはずだ」
堂島「人一人殺せるほどの電力だろ?」
足立「う~ん、ダメかぁ…」
堂島「…まだ少し情報不足かもしれんな。よし」
足立「げっ」
堂島「足捜査開始!」
~ジュネス八十稲葉店 2F 家電売り場~
花村陽介「……」
陽介(小西先輩…)
陽介(もう…本当にいないんだ)
陽介(先輩のいないバイトとか…)
陽介(犯人誰だよ…ゼッテ―許せねー)
陽介(…クソッ)
足立(情報によると…)
足立(第二被害者の小西早紀は、このジュネスでバイトしてた、と)
足立(何かつかめる、かな)
足立「すみませーん」
陽介「…はい?」
足立「あ、や、八十稲葉警察のものなんですけど」
足立「このあいだ起きた殺人事件、しってるかな?」
陽介「…!はい…」
足立「被害者の小西さんがここで働いてたって聞いて」
足立「事件前日、彼女ここで働いてたのかな?」
陽介「…はい。きてました」
足立「本当に!?じゃあ、何かしらないかな」
足立「彼女、変な人につきまとわれてたり、とか―」
ブツッ…
陽介・足立「!?」
足立「停電…!?」
陽介「うっわ、マジかよ…」
陽介「あ、大丈夫ッスよ。すぐもどるとおもうんで」
店員A「陽介くーん!ちょっときてくれるかな!?」
陽介「あ、ハーイ!今行くッス!」
陽介(…ヤベ、暗くてよく見えねぇ)
ドンッ
足立「おわっ…!?」
陽介「おおっ…!?」
ヌププ…
足立(…!この感覚…まさか…)
陽介「アレ?なんか…」
陽介・足立「おおおおお…!?」
~テレビの中・エントランス~
陽介「い~ってぇ…」
足立「あお…こうなったか」
陽介「…え?」
陽介「な、何だココ…!?こんなとこあったか!?」
足立「あ~、え、え~と…落ち着いて」
陽介「落ち着けったって…」
足立「あ、じ、実は僕、ここにきたことあるんだよね!」
陽介「え…そ、そうなんすか?」
足立「聞き込みのときね。だから大丈夫。別に変な所じゃないよ」
陽介「知らなかった…ジュネスにこんなところがあったなんて」
足立(そりゃ知らないさ…)
足立「と、とにかく、もとのとこにもどろう」
陽介「え…っていうか、どこからはいったんすか、ココ?」
足立(そ、そういえば…いや、まてよ?)
足立(前来た時は、たしか…そうだ!)
足立「お~い!変なのぉ~!いる~!?」
陽介(へ、変なの…?)
足立「ごめ~ん!ちょっとした手違いで、またきちゃった~!」
足立「また出してくんないかな~!?」
テクテク…
足立(お!あれは…)
???「クマ・ロケーッツ!」ビュンッ
ドカッ
足立「ぶべらっ!?」
陽介「うわあ、な、なんか飛んできたぞ!」
陽介「なんだお前…」
クマ「I'm クマ!」
足立(そ、そういえば…こないだもクマクマ言ってたよな)
足立「ってゆーか、何でいきなり体当たりするの…」
クマ「シャラップ・ラッパー、クマ!」
クマ「今日はシャドウが特に暴れてるクマ!」
クマ「騒がしくして、襲われたりしたらどないすんねん!」
陽介「な、何言ってんだこいつ…」
足立「あー、もう、なんでもいいよ!とにかく、サッサと出口を―」
ズズ…
クマ「!」
クマ「き、きちゃった!ヨヨヨ~!」
陽介「へ?…うおお!?」
陽介「く、黒い化物!?」
足立「…!」
足立(謎の空間…怪物…)
足立(…おもしれー!)
クマ「ヘイ、ミスター!何をニヤニヤしてるクマ!?」
クマ「とにかく、2人とも逃げるクマ!」
足立「へ―」
陽介「お、おう…!?」
クマ「クマについてくるクマ~!」
クマ「2人とも、ハリ―・アップ、クマ!」
陽介「ちょ、ちょっとまって…」
陽介「霧が濃くて、うまく進めねーよ!」
クマ「oh!2人とも、コレをかけるクマ!」ヒョイ
陽介「へ…メガネ?」
足立「…?」スッ
足立「アレ!?霧が…」
陽介「スッゲー!晴れて見えるぜ!」
クマ「急ぐクマよ~!」
~異様な商店街~
足立「ハア、ハア…」
陽介「ゼエ、ゼエ…」
クマ「こ、この辺なら、もう安心クマ…」
陽介「…ん?っていうか…」
陽介「え!?ここ…稲葉の商店街じゃねーか!?」
陽介「いつの間に戻ってきたんだよ…!?」
足立「…」
足立(…違う。確かによく似てるけど)
足立(ここはまだ、テレビの中だ…)
陽介「アレ…でも、なんだこの、気持ちワリー空の色…」
ズズッ…
陽介「!!!!」
足立「ちょ、ちょっとぉ!!お前、さっき安心っていったじゃん!」
クマ「ク、クマにいわれても…ただ、必死で…」
クマ「ひー!こっちくるクマ!」
クマ「下手すりゃ、マジで死にいく五秒前よ!」
陽介「どどど、どーすんだよ!?」
足立(た、確かにヤバイ…!)
足立(…仕方ない、イチバチでやってみるか…!?)
足立「2人とも、さがって!!」
陽介・クマ「!?」
ダンッ!!
クマ「ふおお!」
陽介「う、撃った…!」
シャドウA「…!」
足立「き、消えた…」
ズズズ…
クマ「ふ、増えたクマ!」
陽介「こ、今度は二匹いんぞ!?」
ダンッ!!ダンッ!!!
シャドウB「…!?」
シャドウC「…!!」
陽介「スゲー!ブッ倒したぜ!!」
陽介「刑事さん、すげーよ!!」
足立「……」
足立「…アハッ♪」
陽介「け、刑事さん…?」
足立「アハッ、アハハッ、アハハハハ…!」
足立「ヒ―ヒヒ…!ヒハッ!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ…!」
陽介・クマ「!!??」
足立(謎の化物!それを銃でぶっ殺す僕!テレビの中にある世界…!)
足立「ははははは!!クソみたいな世の中にしちゃぁ、楽しませてくれるじゃん!!」
足立「まるでヒーローみたいだよ!はははは!!」
足立「さぁ、次はどいつだよ!?ぶっ放してやる!!」
足立「もっと拳銃撃たせてよぉ!!はっはははは!!」
陽介「け、刑事さん…?」
ズズズゥン…
足立「きやがった!ははは!」
クマ「お、おおお!?でっかいのがきたクマー!」
足立「はっ、関係ないね!コイツがあれば―」
ダンッ!!
巨大シャドウ「…」
クマ「ぜ、全然効いてないクマ!」
足立「なっ―、じゃ、じゃあ!これでどうだ!?」
ダンッ!!ダンッ!!ダンッ!!
巨大シャドウ「……?」
陽介「ダ、ダメだ…」
足立「そ、そんな…」
ズズズゥン…
足立「や、やめろ…来るな!」
足立「う、うわあああああ!!」
>あーあ、つまんねぇ…。
足立「…!?」
>都会でエリートになるはずが、こんな田舎町によこされて…。
足立(頭の中に…)
>こんな面白いことに巡り合えたのにさぁ…。
足立(声が…!?)
>化物に殺されてゲームオーバー。あーあ…。
>ねぇ、今どんな気分?
足立(……)
>でも、こんなものかもね。やっぱ、『現実』だからさ。
>どんだけ勉強しても、仕事がんばっても―
>ヒーローになれそうになっても―
>退屈で、辛くて、どこまでいってもつまんない。
>そこだけは嫌でも変わらない。
>ここで終わったほうが、幸せ、的な?
足立(…そうだよ)
足立(確かにそうだ。つまらなくて、オマケに変えようがない)
足立(このまま、死んだほうが―)
>でもさ、おかしいよねぇ。
足立(え…?)
>まわりの奴らをみてみろよ。
>なんか僕よりたのしそうじゃない?
>同じ『現実』に向き合ってるはずなのに。
>不公平だよねぇ?そうだよ。
>僕、なんも悪くないし。
足立(……)
足立(……そうだよ)
>許せないよねぇ、僕の邪魔するのは。
>―せっかく、こんなに楽しいのに。
足立(そうだ…そうだよ…!)
足立(こんな…こんなトコで…)
足立(なんで僕が死ななきゃならない…!!)
足立(スッゲェむかつく!!)
>―なればこそ、目を背けるな。
足立(…!?)
>我は汝。
足立(僕は、君―)
>汝は我。
足立(君は、僕―)
>臆する理など、ない。
>声に乗せて、呼ぶのだ。
>万物を混沌に帰し、希望も絶望も、虚無へと誘う―
>禍津を、その手に。
足立「…ペ……ル……ソ……ナ……」
>我が名は―
足立「…マガツ……イザナギ……!」
足立「う…うおおおおおおおお!!」
カッ!!
>唱えよ。さあ―
足立「メギドラァ!!」
ドォォン…
巨大シャドウ「!!!!!」
>巨大シャドウは消え去った…。
クマ「ふおおおお…!」
陽介「な…なんだよ、これ…」
足立(……)
足立(この…力は…)
足立(スゴイ…!超能力まで―)
クマ「さっすが、アダッチ君!」
クマ「クマは君ならやってくれると信じてたクマ!」
クマ「な?ヨースケもそう思うだろ?」
ドンッ
クマ「ふにゃっ!」
陽介「何、急に俺にだけタメ語になってんだ!調子のんな!」
陽介「で、でも確かに…」
陽介「刑事さん!ホントすげえっす!なんなんスか、アレ!?」
足立「へ…」
陽介「あ、あれって…俺も、使えたりするんですかね!?」
足立「え、えーと…」
>それは正直、嫌かなぁ…?
足立(…!?)
>こんな面白い能力、『僕じゃなくても』使えるとか…。
足立(あ、頭が…頭が痛い…!)
>僕は特別だ。
足立(やめろ…!)
>本音を言ってみろよ。本当は―
足立「うるさい、黙れ!!」
陽介「!?」
足立「あ…」
クマ「だ、大丈夫クマか…?」
>何を考えてるんだ、早紀!
3人「!!!?」
陽介「早紀って…」
>ジュネスで働くなんて、何を考えてるんだ!
>だいたい、あそこのせいで―
陽介「こ、この声…」
陽介「こっちから聞こえる…」
クマ「ヨ、ヨースケ!どこいくんじゃ!?」
足立「ひ、一人で動いたら危ないって!」
~小西酒店~
陽介「…小西先輩の家だ」
クマ「ヨースケ、どうしたクマ…?」
>…わたし。
陽介「!小西先輩の…声…」
>ずっといえなかった…。
>私本当は、花ちゃんのこと…。
陽介「え、お、俺のこと…!?」
>ずっと…。
陽介「ずっと…!?」
>…ウザイとおもってた。
陽介「へ―」
>ジュネス店長の息子だから、構ってるだけだったのに…。
>勘違いして、一人で勝手に盛り上がってさ…。
>ホンット、ウザイ…。
陽介「な…なんだよ、それ…」
陽介「何でそんなこと言うんだよ…!」
陽介「先輩は…先輩はそんな人じゃないだろ!」
足立「…あおくせーガキ」
陽介「ああ!?」
クマ「ふ、2人とも、喧嘩しちゃダメ―」
―悲しいなあ…かわいそうだなあ、オレ。
陽介「!?」
もう一人の陽介「でも、何もかもウザイと思ってんのは、自分のほうだっつーの!」
もう一人の陽介「あははは…!」
陽介「え…!?お…俺がいる…!?」
陽介「お…お前、誰だ…!?」
陽介「お、俺はそんなこと、思ってない…」
もう一人の陽介「…あはは。よく言うぜ。いつまでそうやってカッコつけてる気だよ」
もう一人の陽介「商店街もジュネスも、全部ウゼーんだろ!?」
もう一人の陽介「そもそも、田舎暮らしがウゼーんだよな!?」
陽介「ち…違う…俺は…」
もう一人の陽介「お前は孤立すんのがコエ―から、うまくとりつくろってヘラヘラしてるだけだよ」
もう一人の陽介「一人はさみしーもんな!?みんなにチヤホヤされたいもんなぁ!?」
陽介「ち、違う…やめろ…!」
足立「……」
もう一人の陽介「なぁに焦ってんだか!俺には全部わかってんだよ!」
もう一人の陽介「俺はお前の『影』…もう一人のお前なんだよ!」
陽介「うるさい!お前なんか―」
陽介「お前なんか…俺じゃない!」
もう一人の陽介「ククク…ははははは!」
もう一人の陽介「そうさ…俺は俺だ」
もう一人の陽介「もう、お前なんかじゃない」
陽介「え―」
クマ「ま、まずいクマ!」
足立「え…なにが?」
陽介「…!」フラッ
ゴゴゴゴゴ…
陽介の影「ははははは!!」
クマ「ぎゃーーー!!でちゃったクマ!!」
陽介の影「我は影…真なる我…」
陽介の影「退屈なモノは全部ぶっ壊す!」
陽介の影「まずは…お前からだ!」
足立「……」
足立「…退屈、だってさ」
クマ「さ、さっきのやつらより俄然強そうクマ!」
足立「…ほんとさ、可愛くないよねぇ」
クマ「ア、アダッチー…?」
足立「僕が学生の頃は、勉強しかさせてもらえなかったっての…」
足立「―キミさぁ、どーせロクに勉強もしてないんだろ?顔見りゃわかるよ」
足立「その辺にゴロゴロしてた、くっだらねー奴の目だもん」
陽介の影「うるせえ!!消えちまいな!!」
足立「ケツの青いガキのくせして…!」
足立「メギドラ!!」カッ
ドドォン…
陽介の影「!?うわあああ…!」
>陽介の影は大人しくなった…。
クマ「お、おおお…!?瞬殺クマ…!」
足立「…はー。やれやれ」
陽介「う…ううん…」
クマ「ヨ、ヨースケ!気がついたクマ!」
陽介「あれ…オレ、たしか…」
足立「まったく…手のかかるガキだねぇ」
陽介「あ…」
シャドウ陽介「…」
陽介「お…お前…お前は、俺じゃ、ない…」
クマ「あれはもともと…ヨースケの中にいたものクマ…」
クマ「ヨースケが認めなかったら…またさっきっみたいに『暴走』するしかないクマよ…」
陽介「で、でも…」
足立「バカだねー」
陽介「え…」
足立「君が信じてた『自分自身』も、君が信じてた『小西早紀』も…」
足立「君が君の中で勝手に創った、君にとって都合のいい連中だろ?」
足立「勝手に信じて、勝手に裏切られて…それで彼らに文句言うって」
足立「ちょっとお門違いじゃない?」
陽介「……」
足立「月並みな台詞だけどさ…」
足立「人間、醜い部分も、奇麗な部分もある生き物…なんじゃないの?」
陽介「……」
陽介「チクショウ…ムズイな、自分と向き合うのってさ…」
陽介「分かってた…けど、どーしょもねーし、認めたくなかった…」
陽介「お前は俺で…俺はお前か」
陽介「全部ひっくるめて、俺ってことだな」
自分自身と向き合える強い心が、
『力』へと変わる…
陽介はもう一人の自分…
困難に立ち向かうための人格の鎧、『ジライヤ』を手に入れた!
フラッ…
クマ「ヨ、ヨースケ!」
足立「あーりゃりゃ、いろいろあって、疲れちゃったのかな」
~エントランス~
足立「じゃ、出口よろしく」
クマ「…アダッチー」
足立「ちょっと、早くしてよ」
クマ「…あのね、お願いがある、クマ」
足立「は?」
クマ「最近、この世界に誰かが人を放り込んでるクマ…」
足立(そういえば…言ってたな、そんなこと)
クマ「クマはココに住んでるクマ…」
クマ「ただ、ここで静かに暮したいだけ…」
クマ「アダッチー、強いクマ!人を入れさせるのを止めてほしいクマよ!」
クマ「時々こっちにきたりして、協力してほしいクマ!」
足立「えー…?でもなぁ」
足立「僕、忙しいし。そもそも関係ないし」
クマ「しょ、しょげなぁ…」
クマ「ここにいたら、そのうち死んじゃうクマよ!?」
足立「!…まった。それ、詳しく聞かして」
クマ「えーと…」
クマ「コッチで霧が晴れる日は、ソッチでは霧が出てるはずクマ…」
足立(霧…)
クマ「霧がコッチで晴れるとシャドウが暴れるから、すごく危険クマ」
クマ「クマ、いつも怖くて隠れてるんだけど…」
足立「…ねぇ、放り込まれた人、どうなったかってわかる?」
クマ「うーんと…」
クマ「最初、一人気配がして、またもう一人来て…」
クマ「そのあと、シャドウが暴れだして…」
クマ「そしたら、『人の気配』が消えたクマ」
足立(最初と…次)
足立「2人…!?」
クマ「う、うん…それくらい…」
クマ「たぶん、さっきのヨースケみたいに…自分のシャドウが暴れて…」
クマ「そのまま、抵抗できずに…」
足立「…」
足立(今、僕が当たってる事件と何か…)
足立(霧は…また調べるとして)
足立(何か事件に繋がるものが、出てくる…か?)
足立「…OK」
クマ「え?」
足立「協力するよ。人をいれさせるの」
クマ「! やったクマ!ありがとうクマ!」
足立「ただ、今日はもう…」
クマ「うん、ヨースケのこと、よろしクマ!」
クマ「バイバイクマ~!」
足立[そのあと、ガキのお守りを店員に任せて、一時帰宅]
足立[明日もまた、仕事だ]
足立[ペルソナ・テレビの中・シャドウと殺人事件と…]
足立[明日から面白…オホン]
足立[また、忙しくなりそうだ]
~第3話 禍津覚醒~
~第4話へ続く~
よいこです。毎度短い!
ですが、事件のオチからストーリー構成を鑑みると、これくらいで妥当かな、とも思います。
ちゃんと真犯人も決まってるので、まあ、大丈夫…かな?
次回もまた、勝手にやります。
それでは、違うスレにて。
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません