希「希望を思い出してほしいんや」 (30)
※遊戯王5D's146~147話ネタです。
前回のラブライブ!
穂乃果「WRGPで、凛ちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃんたちチームニューワールドと勝負した穂乃果たち!」
穂乃果「穂乃果とチームニューワールドのリーダー・真姫ちゃんとのデュエルで、」
穂乃果「なんと凛ちゃんと花陽ちゃんと真姫ちゃんが合体して希ちゃんになっちゃった!」
穂乃果「希ちゃんを倒した直後、お空にアーククレイドルが!」
穂乃果「チームA-RISEの力を借りて、アーククレイドルに乗り込む穂乃果たち!」
穂乃果「そこで、海未ちゃんとことりちゃんは希ちゃんと戦った!」
穂乃果「そして穂乃果を待っていたのは…穂乃果たちの仲間だったにこちゃんだったの……」
にこ『全てを……全てを思い出したわ……』
にこ『穂乃果……あなたが戦う相手はこの私よ!!』
穂乃果「にこちゃんと命を賭けたデュエルをして、なんとか勝った穂乃果……」
にこ『お願い……!絵里を救ってあげて……!』
にこ『穂乃果……あんたたちと過ごした日々は最高に楽しかったわ……!』
穂乃果「にこちゃんの思いを胸に……絵里ちゃんのもとに行かなきゃ!」
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閉じたドアの前に立つ海未とことり
ガチャ……
海未「ドアが開きました。」
ことり「穂乃果ちゃんが勝ったみたいだね。」
バイクに乗って海未とことりの前に辿り着く穂乃果
穂乃果「みんなお待たせ……」
海未「穂乃果、勝ったみたいですね。」
ことり「あれ?にこちゃんは?」
穂乃果「にこちゃんは……」
穂乃果「にこちゃんは……もういないよ……」
海未「どういう事ですか?」
穂乃果「にこちゃんの本当の名前はニコニー……」
穂乃果「アーククレイドルのギアを守る番人だったの……」
海未「じゃあにこは敵だったという事ですか!?」
穂乃果「それは違うよ!!」
穂乃果「にこちゃんは、自分の命を犠牲にして穂乃果を救ってくれた!」
穂乃果「それに……絵里ちゃんに対抗するための新たな境地……」
穂乃果「デルタアクセルシンクロを教えてくれたの……」
海未「許せません……!絵里!にこを自らの道具のように扱うなんて……!」
ことり「にこちゃん……」
穂乃果「にこちゃんの思いを無駄にしないためにも、行こう!絵里ちゃんの場所へ!」
海未「ええ!」
ことり「うん!」
絵里の居場所に着いた穂乃果たち!
絵里「遂にここまで来たのね……」
ことり「秋葉原を破壊なんてさせない!」
海未「未来は、この街は私たちが守ります!」
穂乃果「私は……にこちゃんと約束した!」
穂乃果「未来を絶対救うって!」
絵里「へえ、にこと……」
絵里「あなたたちに何ができるというの?」
絵里「世界を滅亡に導いたのはスクールアイドルの他ならない……」
絵里「そもそもスクールアイドルがいなければ、音ノ木坂学院が廃校になる事もなかったわ。」
絵里「そのために、私は凛・花陽・真姫を送り込んで歴史を修正させようとした……」
絵里「そして今、にこと希を使った計画も最終局面を迎えようとしているわ。」
絵里「アーククレイドルを秋葉原に落とし、スクールアイドルごと秋葉原を消滅させる……」
穂乃果「だから、にこちゃんの記憶を消したっていうの!?そんな資格があなたにあるわけない!」
穂乃果「私は、アーククレイドルを絶対に止めてみせる!」
穂乃果「みんなの住むこの街を…みんなの大好きなこの街を、絶対に守る!」
穂乃果「デュエルだよ!絵里ちゃん!」
希「待つんや、穂乃果ちゃん。」
穂乃果「希ちゃん!?」
海未「あなた……生きていたのですか!?」
希「絵里ち……キミの相手はうちや。」
穂乃果・海未・ことり「ええぇぇ~!」
海未「どうしてですか!?」
希「それが荒廃した未来を共に生きた友としての使命や。」
ことり「どういうこと?」
希「うちな、キミらとのデュエルを通して分かった事があるんや。」
希「うちはなぜ、あれほどの絶望を味わいつつも、生き続けていたのか……」
希「ご飯が満足に食べれなくて、女の子らしさに自信がなくて、感情が素直に出せなくて……」
希「それは……絶望しながらも希望を失っていなかったからや!」
希「だからうちは希望を探し求めて前に歩き続ける事ができたんや……!」
希「そしてそれを教えてくれたのはキミらや!」
希「絵里ち……うちは絵里ちにも希望を思い出してほしい!」
希「絵里ちはサーキットを完成させてアーククレイドルを出現させるために、」
希「うちの分身である凛ちゃん・花陽ちゃん・真姫ちゃんを音ノ木坂に送りこんだ。」
希「そしてにこっちを送り込んで穂乃果ちゃんたちの進化を促した。」
希「でもなんでにこっちの記憶を消したん!?」
希「それは計画の妨げにしかならないはずや。」
希「そして、今や穂乃果ちゃんたちはうちらに立ち向かうほどに進化を果たした!」
希「それこそが絵里ちの狙いだったんやろ?」
希「これほどまでに成長したあの子たちなら、未来を変えられるかもしれない!」
希「そう思ってたからにこっちを送り込んだんやろ?」
希「絵里ち……本当は穂乃果ちゃんたちに希望を抱いていたんじゃないん?」
希「ならなんで、あの子らの活動を認めてあげんのや!」
絵里「希望なんて……幻想にすぎないのよ……」
希「それは違う!お願い絵里ち!希望を思い出すんや!」
希「勝負や、絵里ち!」
ことり「でも、そんな体じゃ…!」
希「ことりちゃん。うちはキミの中に希望を見た。」
希「キミの成長……そしてそれを促したキミらの絆の力こそが、うちの探し求めていた希望なんだと……!」
希「その希望がある限り、うちは戦える……!」
ことり「でも…!」
海未「やらせてあげましょう……。それが希なりのけじめのつけ方というものでしょう。」
絵里「どうしても私と戦うというのね……」
絵里「ならば仕方がないわ……まずは希、あなたから葬り去るのみ!」
希「見てるんや、みんな。これが絵里ちの強さや。」
希&絵里「デュエル!!」
希「先攻はうちがもらう!うちのターン!」
希「うちはカードガンナーを召喚!」
カードガンナー
☆3
攻 400
穂乃果「機皇帝は使わないの!?」
希「今のうちのデッキに機皇帝は入ってへんで。」
海未「今の希は本気のはず……ですが機皇帝は使わない……」
海未「いったいどんな戦術を使うのでしょう。」
希「うちはカードガンナーの効果発動や!」
希「1ターンに1度、デッキからカードを3枚墓地に送って、墓地に送った枚数×500ポイント攻撃力アップや!」
カードガンナー
☆3 地属性 機械族
攻 400 守 400
(1):1ターンに1度、デッキの上からカードを3枚まで墓地に送って発動できる。
ターン終了時まで、このカードの攻撃力は墓地に送った枚数×500アップする。
(2):自分フィールド上のこのカードが破壊され墓地に送られた場合に発動する。
デッキからカードを1枚ドローする。
希「うちが墓地に送るのはもちろん3枚!攻撃力は1500アップや!」
カードガンナー:攻 400→攻1900
絵里「墓地を肥やして、何をするつもり?」
希「さらにうちはカードガンナーをリリースして魔法カード、モンスターゲートを発動!」
希「通常召喚できるモンスターが出るまでデッキの上からカードを墓地に送って、出たモンスターを特殊召喚するんや!」
モンスターゲート
通常魔法
(1):自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。
通常召喚可能なモンスターが出るまで自分のデッキをめくり、
そのモンスターを特殊召喚する。
それ以外のめくったカードは全て墓地へ送る。
希「うちはデッキをめくっていく!」
希「特殊召喚するモンスターはコイツや!ライトロード・アサシン ライデン!」
ライトロード・アサシン ライデン
☆4
攻1700
希「そしてめくった9枚のカードは墓地に送られるんよ。」
希「さらにライデンの効果を発動!デッキの上からカードを2枚墓地に送る!」
穂乃果「すごい勢いで自分のデッキを削ってるよ!」
海未「自分のデッキを破壊して、いったい何をするつもりです!?」
希「うちはこれでターンエンド。この瞬間、ライデンの効果でさらにデッキの上からカードが2枚墓地に送られるで。」
ライトロード・アサシン ライデン
☆4 光属性 戦士族
攻1700 守1000
(チューナー)
「ライトロード・アサシン ライデン」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
この効果で墓地へ送ったカードの中に「ライトロード」と名のついたモンスターがあった場合、
このカードの攻撃力は相手のエンドフェイズ時まで200ポイントアップする。
(2):自分のエンドフェイズ毎に発動する。
自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
希「ターンエンドや。」
絵里「本当の絶望を教えてあげるわ。私のターン、ドロー。」
絵里「私は手札からクリフォトンのモンスター効果を発動するわ。」
絵里「手札からこのカードを捨てて2000ライフポイントを支払う事で私がこのターン受ける戦闘ダメージは0となるわ。」
クリフォトン
☆1 光属性 悪魔族
攻 300 守 200
「クリフォトン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):2000LPを払い、手札からこのカードを捨てて発動できる。
このターン自分が受ける全てのダメージは0となる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
「クリフォトン」以外の「フォトン」と名のついたモンスター1体を手札から墓地へ送って発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。
絵里:LP4000→2000
穂乃果「どうしてわざわざ自分のライフを……?」
海未「ダメージを防ぎたいのなら、わざわざ自分のターンに発動する必要性はありません。」
海未「なにかありますね……」
絵里「現れなさい、私は時械神ハイロン。」
時械神ハイロン
☆10
攻 0
希「出たな、時械神ハイロン!絵里ちのエースモンスター!」
ことり「あれが絵里ちゃんのエースモンスター!?」
穂乃果「レベル10のモンスターをリリースなしで召喚するなんて!?」
絵里「時械神ハイロンは自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、リリースなしで召喚できるのよ。」
絵里「私は時械神ハイロンでライトロード・アサシン ライデンを攻撃。」
時械神ハイロン:攻 0→ライトロード・アサシン ライデン:攻1700
海未「クリフォトンの効果はこのために使っていたのですか……!」
絵里「いや、元から時械神ハイロンは戦闘で破壊されないし、バトルによるダメージを0にする効果もあるわ。」
穂乃果「なら何で……?」
ミスしました。
絵里「現れなさい、私は時械神ハイロン。」
の部分、「私は」は不要ですね。
絵里「時械神ハイロンのモンスター効果を発動。」
絵里「自分のライフが相手より下の場合、その差分のダメージを相手に与えるわ。」
時械神ハイロン
☆10 地属性 天使族
攻 0 守 0
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、
表側攻撃表示のこのカードが戦闘を行うことによって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):自分のLPが相手のLPより下の場合、このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。
自分のLPと相手のLPの差分のダメージを相手に与える。
(4):自分のスタンバイフェイズ時に発動する。フィールド上のこのカードをデッキに戻す。
海未「あえて自分のライフを減らすことで、時械神ハイロンのダメージを大きく増やす戦法ですか……。」
海未「恐ろしい戦法です……」
希「うわあああぁぁぁぁあああぁぁ!」
希:LP4000→2000
穂乃果「希ちゃん!」
絵里「時械神ハイロンは全能の神。誰にも倒す事は出来ないわ。」
希「でも負けはせえへん……希望がある限り!」
絵里「私はターンエンド。さあ、希。立ち向かってきなさい。」
希:LP2000
手札3
モンスター:ライトロード・アサシン ライデン
魔法・罠:なし
絵里:LP2000
手札4
モンスター:時械神ハイロン
魔法・罠:なし
希「うちの……ターン!ドロー!」
希「(来た……!このカードがあればうちはまだ戦える……!)」
希「(このカードは奇跡を起こす希望のカード……!)」
希「(そのためには下準備をしておかないと……!)」
希「うちはライデンのモンスター効果を発動!デッキの上からカードを2枚墓地に送る!」
希「そして速攻魔法、手札断殺を発動!」
希「お互いの手札を2枚墓地に送って、お互いにカードを2枚ドローするんや!」
手札断殺
速攻魔法
(1):お互いに手札を2枚墓地に送り、デッキからカードを2枚ドローする。
希「(よし!)」
希「うちはライデンをリリースしてもう1度モンスターゲートを発動や!」
希「デッキから通常召喚できるモンスターが来るまでカードをめくる!」
希「うちが特殊召喚するモンスターは……カードガンナー!」
カードガンナー
☆3
守 400
希「めくった5枚のカードは墓地に送るで。」
希「さらにカードガンナーのモンスター効果、発動や!」
希「デッキの上からカードを3枚墓地に送るで!」
希「そして魔法カード、成金ゴブリンを発動!」
希「うちがカードを1枚ドローする代わりに、相手は1000ライフ回復するんや。」
成金ゴブリン
通常魔法
(1):自分はデッキからカードを1枚ドローする。
その後、相手は1000ライフポイント回復する。
絵里:LP2000→3000
絵里「私のライフを回復させて、どうする気?」
穂乃果「いったい、希ちゃんの目的は何!?」
穂乃果「これ以上自分のデッキを削っていたら負けちゃうよ!」
海未「希のデッキは残り3枚……」
ことり「まるで戦略が読めないよ……」
希「うちはこれでターンエンドや!」
絵里「どう足掻こうと、あなたでは私には勝てない。絶望が深まるだけだわ。」
希「うちは絶望しない!」
希「この子らがうちに与えてくれた希望がある限り!」
絵里「私のターン、ドロー。」
絵里「この瞬間、時械神ハイロンはデッキに戻るわ。」
穂乃果「やっと時械神ハイロンが消えたよ!」
海未「これで絵里の場はがら空きになりました……」
絵里「私は第二の時械神を召喚するわ。」
希「第二の時械神やと!?」
希「時械神はハイロンだけじゃあなかったの!?」
絵里「時械神は無と無限と無限光からなる全知全能の神……」
絵里「生命そのものを司る、互いに絡み合う10の神からなるもの……」
絵里「時械神ハイロンはその1体に過ぎないのよ。」
ことり「ハイロンみたいのが10体もいるってこと!?」
絵里「来なさい、時械神ミチオン。」
時械神ミチオン
☆10
攻 0
絵里「希、あなたに思い出させてあげるわ。」
絵里「希望など幻想でしかない事を。」
絵里「時械神ミチオンでカードガンナーを攻撃。」
時械神ミチオン:攻 0→カードガンナー:守 400
絵里「時械神ミチオンが戦闘を行うことによって発生する私へのダメージは0になる。」
絵里「そして、時械神ミチオンが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、相手ライフを半分にするわ。」
時械神ミチオン
☆10 炎属性 天使族
攻 0 守 0
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、
表側攻撃表示のこのカードが戦闘を行うことによって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。 相手LPを半分にする。
(4):自分のスタンバイフェイズ時に発動する。フィールド上のこのカードをデッキに戻す。
希「うわあああぁぁぁぁああぁぁ!」
希:LP2000→1000
穂乃果「希ちゃん!」
希「大丈夫や……!」
希「うちにはライフも、希望もある……!」
絵里「あきらめが悪いのね。ならさらに追い打ちをかけてあげる。」
絵里「私は魔法カード、昼夜の大火事を発動。」
絵里「相手ライフに800ポイントダメージを与えるわ。」
昼夜の大火事
通常魔法
(1):相手に800ダメージを与える。
希「うあああああぁぁっっ!」
希:LP1000→ 200
ことり「希ちゃん!」
絵里「今、あなたの希望は途絶えようとしている……」
希「まだや!うちは希望は捨てない!まだ戦えるんや!」
絵里「なら、その希望とやらを私に見せてほしいものね。私はターンエンド。」
希:LP 200
手札2
モンスター:カードガンナー
魔法・罠:なし
絵里:LP3000
手札3
モンスター:時械神ミチオン
魔法・罠:なし
希「うちのターン……ドロー!」
希「うちはカードガンナーの効果で、デッキの残り2枚を墓地に送る!」
希「これでうちは自分のデッキを破壊した!」
ことり「何でそんな事を!?」
ことり「デッキ破壊は、普通相手にやることだよ!」
海未「ええ、相手のデッキを0にして、ドローできなくする、それがデッキ破壊……」
穂乃果「普通では考えられない戦略だよ!」
穂乃果「何か狙ってるのかなぁ!?」
海未「確かに何か狙いがあるのでしたら、希の行動は理に適っています。」
ことり「でも自分がドローできなくなったら、その時点でデュエルは負けだよ?」
ことり「それだけのリスクを負って、いったい何をするんだろう……?」
希「絵里ち……キミに奇跡を見せてあげる!」
希「希望があれば未来は変えられる事を!」
希「魔法カード、アフター・グロー!」
絵里「アフター・グロー?」
希「発動後、このカードをデッキに戻し、シャッフルする!」
希「そして次のターンのドローフェイズにこのカードをドローした時、」
希「相手に8000ポイントダメージを与える!」
アフター・グロー
通常魔法
(1):発動後、このカードをデッキに戻す。
次の自分のドローフェイズ時の通常のドローをお互いに確認し、
そのカードが「アフター・グロー」だった場合、相手に8000ダメージを与える。
ことり「そっか!自分のデッキを破壊していたのはこのためだったんだね!」
海未「今、希のデッキにあるカードはアフター・グローの1枚だけ……」
穂乃果「いくらシャッフルしても、次のターン、必ずアフター・グローをドローできるんだ!」
ことり「そしてこの効果が通れば、絵里ちゃんのライフは一気に0になって……!」
穂乃果「希ちゃんの勝ちだ!」
希「(さっきのカードガンナーの効果でうちの墓地にはダメージ・イーターが送られた……!)」
希「(ダメージ対策はバッチリや……!)」
ダメージ・イーター
☆2 闇属性 悪魔族
攻 100 守 800
(1):相手がダメージを与える魔法・罠・効果モンスターの効果を発動した時、
墓地のこのカードを除外して発動できる。
その効果はライフポイントを回復する効果になる。
この効果は相手ターンにのみ発動する事ができる。
希「(おそらく、絵里ちのモンスターに攻撃力が高いモンスターや貫通効果を持ったモンスターは入っていない……!)」
希「(これで確実にうちにターンが回って来る……!)」
希「(うちの勝ちや……!)」
穂乃果「時械神が倒せないと分かっていた希ちゃんは、初めからこれを狙ってたんだね!」
ことり「絵里ちゃんのカードを知っている希ちゃんならではの戦術だよ!」
海未「そのために自分のデッキを破壊するとは……まさに背水の陣!」
希「うちはこれでターンエンドや!」
希「絵里ち、思い出して。穂乃果ちゃんたちは十分な進化を遂げた!」
希「この子らなら信じてあげてもええんと違う?」
希「この子らこそ奇跡のチーム!」
絵里「そしてあの子たちから受け取った希望がその魔法カード、アフター・グローと言いたいわけね。」
絵里「だったら……やはりこの世界に希望なんてないのよ!」
絵里「私のターン、ドロー。」
絵里「この瞬間、時械神ミチオンは自信の効果でデッキへと戻るわ。」
絵里「私は手札から3体目の時械神、時械神ラツィオンを召喚。」
時械神ラツィオン
☆10
攻 0
希「3体目の時械神を手札に持っとったんか!」
絵里「ええ、そうよ。」
絵里「他のカードもあったけど、あえてこのカードを選んだの。」
絵里「あなたに希望を残すために。」
希「でもそんなモンスターを召喚したところで、うちの勝利は変わらない!」
絵里「強気でいられるのも今の内よ……」
絵里「希……あなたに思い知らせてあげるわ……」
絵里「本当の絶望を……」
絵里「私は時械神ラツィオンでカードガンナーを攻撃。」
時械神ラツィオン:攻 0→カードガンナー:守 400
絵里「このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、」
絵里「相手の墓地のカードを全てデッキに戻し、シャッフルする。」
希「何やと!?」
穂乃果「希ちゃんの墓地のカードは36枚……!」
墓地のカードを全てデッキに戻される希
希「あ……あぁ……」
絵里「さらにラツィオンには相手がドローした時、500ポイントダメージを与える効果があるわ。」
時械神ラツィオン
☆10 炎属性 天使族
攻 0 守 0
このカードはデッキから特殊召喚できない。
(1):自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されず、
表側攻撃表示のこのカードが戦闘を行うことによって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
(3):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に発動する。 相手の墓地のカードを全てデッキに戻す。
(4):相手がドローした時に発動する。相手に500ダメージを与える。
(5):自分のスタンバイフェイズ時に発動する。フィールド上のこのカードをデッキに戻す。
海未「500ポイント!?」
ことり「希ちゃんのライフはたった200……」
ことり「ここでアフター・グローを引けなかったら……」
絵里「私はターンエンド。」
絵里「これで希のデッキのカードは37枚。」
絵里「次の希のターン、アフター・グローをドローできれば私はその効果で8000ダメージを受けて負けるわ。」
絵里「でもそれ以外のカードをドローしたら……時械神ラツィオンの効果で500ダメージを受けてあなたの負けよ。」
希「うぅ……」
絵里「さあ、本当に希望なんてあるのか、自分の手で確かめなさい。」
絵里「どうしたの?希望がある限り奇跡は起こせるはずなんでしょ?」
絵里「現実には、常に僅かな可能性がある……」
絵里「だからこそ、人はその可能性に懸けようとする……」
絵里「かつての私がそうであったように……」
絵里「でも、現実は残酷なの。」
希「そんな事はない!希望があれば、必ず奇跡は起こる!」
希「そしてその希望は、自分のもので掴みとるものなんや!」
希「そしてうちはそれを穂乃果ちゃんたちから学んだんや!」
希「必ずアフター・グローをドローして見せる……!」
希「うちにはスピリチュアルパワーと、希望がある!」
希「うちのターン、ドロー!」
穂乃果「来たのかな……!?」
海未「お願いします……!アフター・グローをドローしてください……!」
ことり「私たちの希望……希ちゃんに届いたのかな……」
希「確認するで……!」
希「うちがドローしたのは……」
希「魔法カード、アフター・グロー!」
絵里「う、嘘でしょ!?」
希「ほんまや。見てみ、ほら。」
絵里「そんな、こんな事が……!」
絵里「奇跡が起きたというの!?」
穂乃果「本当にアフター・グローをドローしちゃった!すごいすごぉーい!」
海未「希、やりましたね……!」
ことり「希望が……希ちゃんの思いに応えたんだね……!」
絵里「馬鹿な!?37枚のカードの中からたった1枚のカードを引き当てたというの!?」
絵里「なんて恐ろしい運の持ち主なの……!希……!」
希「これは運なんかじゃない!運命や!」
希「うちの絵里ちへの思い、穂乃果ちゃんたちの街を守りたいという強い思いが、うちらを導いたんや!」
希「アフター・グローの効果!」
希「ドローフェイズ時にドローしたカードがアフター・グローだった場合、相手に8000ポイントダメージを与える!」
希「希望を思い出すんや!絵里ち!」
一筋の光が絵里を包み込む
絵里「きゃああああああぁぁぁぁあああぁぁぁ!!」
絵里:LP3000→LP 0
絵里「(これが……希望の光……!)」
絵里「(なんて温かいのかしら……!)」
絵里「う……」
希「絵里ち!大丈夫!?しっかりするんや!」
絵里「どうして私の心配を……?」
絵里「私はあなたを用済みとして処分しようとしたのよ……!」
希「そんなの決まってるやん!」
希「絵里ち!キミがうちの親友だからや!」
絵里「!!」
希「荒れ果てた未来の世界で、うちと絵里ちはずっと一緒だった……!」
希「そしてこれからも、うちは絵里ちとずっと一緒にいたい!」
絵里「希……」ポロポロ
絵里「ありがとう……」ポロポロ
希「絵里ち……うちの思い、伝わった?」
絵里「ええ……心の奥にまで、しっかりと伝わってきたわ……!」
絵里「胸に湧き上がるこの思い……これが希望なのね……!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
穂乃果「な、何この揺れは!?」
海未「アーククレイドルにいったい何が!?」
ことり「私たちは、秋葉原はいったいどうなっちゃうの!?」
希「絵里ち……これはまずいで。」
絵里「想定外の事態になってしまったわ……!」
穂乃果「今何が起きてるの!?」
希「絵里ちが負けたことで、アーククレイドルのバランスが崩れ始めてるんや。」
海未「崩壊を食い止める手段はないのですか!?」
絵里「1つだけ……あるわ。」
ことり「どうすればいいの!?」
絵里「アーククレイドルの中心部には、マイナス回転をするモーメントが埋め込まれているわ。」
希「そこに、うちと絵里ちの体内にあるプラス回転のモーメントをぶつけるんや。」
絵里「そうすれば、モーメントの回転が相殺され、アーククレイドルは消えるはずよ。」
穂乃果「待って!そんな事したら、希ちゃんと絵里ちゃんは……!」
希「残念だけど、お別れや……!」
穂乃果「そんなのやだよ!せっかく友達になれたのに!」ポロポロ
海未「そうですよ!そんなの勝手すぎますよ……!」ポロポロ
ことり「こんなお別れの仕方って、ないよ……!」ポロポロ
希「無茶言わんといて!」
希「キミらはみんなの希望……」
希「これからの未来を創っていく存在や!」
絵里「そうよ。私はあなたたちに希望を見出した。」
絵里「私たちの最後のわがままだから、止めないで。」
絵里「そして最後に……」
絵里「迷惑掛けてごめんなさい。」
絵里「そしてありがとう。」
絵里「未来を……頼んだわよ!!」
希「じゃ、絵里ち、行こうか。」
絵里「ええ。」
穂乃果「希ちゃああぁぁぁああぁあん!絵里ちゃああぁぁぁぁあああぁぁん!」
穂乃果「希ちゃんと絵里ちゃんは、自分たちの命を犠牲にアーククレイドルを消滅させました。」
穂乃果「穂乃果たちは、希ちゃんと絵里ちゃんとにこちゃんの思いを胸に、これからの未来を歩んでいこうと思います。」
穂乃果「花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん、にこちゃん、希ちゃん、絵里ちゃんが幸せに暮らせる世界を作るのが、今の穂乃果の夢です。」
穂乃果「デルタアクセルシンクロは使いませんでした。にこちゃんに申し訳ないです。」
おしまい
このSSまとめへのコメント
流石のんたんスピリチュアルやね