獣将「人間界暑すぎ」勇者「マジヤバい」(215)

隙を見てちまちま投下してく


前スレ

勇者「こたつは世界を救う」魔王「マジヤバい」
勇者「こたつは世界を救う」魔王「マジヤバい」 - SSまとめ速報
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 ミーンミンミンミンミー…

 ミィ~ンミーンミンミンミンミンミンミー…

 チリーン… チリチーン…

勇者「ただいもー」ガチャ

獣将「おかえもー」ゴロゴロ

勇者「お前……ノースリーブ一枚にパンツ丸出しで転がってんじゃねえよ」

獣将「暑いんだから見逃せ」ゴロゴロ

勇者「この間ショートパンツ買っただろ」

獣将「あぁ、忘れていた」ウッカリ


勇者「ほれ。ガリ●リ君買ってきたぞ」ガサッ

獣将「何味?」

勇者「梨。略してガリ梨」

獣将「まだあったのか」

勇者「なんか復活してた」

獣将「いい判断だ」

勇者「舌触りがたまらんのよなぁ」ビリッ

獣将「全力で同意しよう」バリッ

 チリーン… リーン…

  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/


バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・)  バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄


    ; '  ;
     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
 ( ⊃ ⊃ / ̄ ̄ ̄/__
    \/___/

>>4 か、かわいいなんて思ってないんだからね!
_

勇者 シャクシャク

獣将 シャリシャリ

勇者「アイス食ってる時って無言になるよな」

獣将「まあ食べながら喋るわけにはいかないからな」


 ミーンミンミンミンミンミー…

勇者「蝉うるせー」ッカァー

獣将「いいじゃないか、風流で」

勇者「万年真冬の魔界出身の猫魔族の言葉か」

獣将「今は人間界滞在で休暇中のただの猫だよ」

勇者「猫か」

獣将「猫にゃん」マネキネコポーズ

勇者「似合わねー」

獣将「知ってる」ゴロゴロ


獣将「畳きもちいいなー」ペター

勇者「跡がつくぞー」ゴロン

獣将「言いながらお前も寝っ転がってるじゃないか」シッポユラユラ

勇者「まあ暑いしな」

獣将「全くだ」


 チリリーン… チリンチリーン…

獣将「風が生ぬるい……」

勇者「夏だからな……」

獣将「エアコンつけないのか?」

勇者「そんな高いものうちにはありません」

獣将「高くはないだろ貧乏勇者め」

勇者「居候の分際で何を言う」


獣将「せめて扇風機くらい欲しいぞ」ゴローン

勇者「今度買いに行くかぁ」ボケー…

獣将「今からでもよくないか?」ゴロニャーン

勇者「外むっちゃくちゃ暑いんだよ」グデー…

獣将「まあ夏だからなぁ」ニャーン

勇者「夏だもんなぁ」ダラー…


 ミーンミンミンミンミー…

 チリーン… チリリーン…

獣将「…………」ボー…

勇者「…………」ボー…

獣将「…………」ボー…

勇者「…………」ボー…


勇者「腹減ったなぁ」

獣将「ソーメンしかなかったぞ」

勇者「マジで?」

獣将「あとビール」

勇者「ビールはいいやぁ……」

獣将「じゃあソーメン茹でるか」

勇者「ああ、任せた」

獣将「…………」

勇者「…………」

獣・勇「「じゃーんけーん!」」


獣将「客に料理やらせるか普通……」トントントン

勇者「じゃなくて居候な」

獣将「薬味はネギだけでいいのか?」サッサッ

勇者「充分だろ」

獣将「まあそうだな」

 グツグツグツ…

 パサッ

 クルクルクル…


勇者「そういやお前ネギ食えんの?」

獣将「焼き鳥は魔法先生が至高」

勇者「ネギマって言え。あと微妙に古い」


勇者「しかしあれだなー」

獣将「んー?」ユデカゲンチェーック

勇者「お前エプロン似合わねーよなぁ」

獣将「知ってるー」イイカンジー


勇者「にしてもいい太ももだなぁ」

獣将「堂々とセクハラ発言しないでいただきたい」

勇者「これでおっぱいが大きかったら無敵なのに……」

獣将「ぶっ殺すぞ」

獣将はスレンダー美人タイプの猫耳っ娘
-

獣将「完成っと」クルッ

勇者「ぶっ!」ブフォア!

獣将「? どうした噴き出して」

勇者「……なんでもねえ」

勇者(正面からだと裸エプロンに見えやがるッ!)


獣・勇「「いただきます」」ナムー

勇者 ズルズルズル…

獣将 ズッ チュルン

勇者「あ、七味くれ」

獣将「ほい」

獣将「……ソーメンに七味?」

勇者「別におかしくはなかろう」


 ミーンミンミンミー…

 チリンチリーン… チリーン…

獣将「侘びしいな……」ズッ チュルン

勇者「言うなよ……」ズゾゾ…


獣将「夏といえば、真っ昼間にアニメが放送していたりしたな」

勇者「あー、ヤ●トタケルとか?」

獣将「あとあれだ、聖●士星矢に似てる……なんと言ったか」

勇者「やべぇ、俺も思い出せねえ」

獣将「なんだったかなぁ、メサイアフィストだけは覚えているんだが」ウーン

勇者「てーかあれやってたの夏休みだったっけ?」

獣将「違ったか?」

勇者「いやよくわからんけど」

獣将「あとはぼ●ぼのとか」

勇者「アライグマの親父……」


獣将「俺ァなあ、青い空も嫌ェなら白い雲も嫌ェだし、清々しい空気なンざもっと嫌ェなンだよ……」

勇者「だがな、何が一番嫌ェかって言うとなァ……!」

獣・勇「「嵐の日に一日中、表にいることだ!!」」クワッ!

勇者「わかるかこの寂しさと寒さがお前にアア!?」

獣将「よくそこまで覚えてるな」

勇者「確かこんなだったろ」

勇者「あとぼ●ぼのと言えば……なぁ?」

獣将「あぁ……」

獣・勇「「しまっちゃうおじさん……」」


勇者「しまっちゃうよー……」

獣将「しまっちゃうよー……」

勇者「しまっちゃうよー……」

獣将「し ま ぁ ちゃ う よ」

獣・勇「「デュー、ワァー―~~~~……」」

勇者「あれ正直トラウマなんだけどな」

獣将「あれの後の「さあ、捕まえた」でマジ泣きしたことがある」

勇者「俺はその日の夜寝られなかったぜ……」

獣将「意外にホラーだったよな、ぼ●ぼの」

勇者「でもあの合唱がたまに聴きたくなるんだよ、何故か」

獣将「なるか……?」


勇者「ってーかお前夏の話題について来れんのな」

獣将「ああ、出身はこっちだから」

勇者「そうなのか?」

獣将「父上が人間で、昔魔界のほとりに迷い込んだ時に母上が助けたのが出会いらしい」

勇者「珍しいこともあるもんだな」

獣将「お互い強烈な一目惚れだったらしいんだが……、はぁー……」嗚呼…

勇者「どうしたよ」

獣将「いやなぁ……うちの親ラブラブすぎてなぁ……」ハァ...

勇者「あぁ、そういう……」


獣将「ところで冷やし中華にカラシってどうなんだ?」

勇者「いきなり話が720度変わったな」

獣将「それ2周しているぞ」

勇者「勢い余ってる様を表現してみた」

獣将「むしろ勢いつけてるだろう」

勇者「わさび使うよりはマシだと思う」

獣将「は?」

勇者「ん?」

獣将「あ、カラシの話か」

勇者「冷やし中華な」

獣将「そうそう、冷やし中華」


勇者「あっさり派?こってり派?」

獣将「こってり派かな。大抵ゴマだれ使うし」

勇者「冷やし中華と同じ要領で麺を冷やすじゃん」

獣将「うん」

勇者「その麺をラーメンに使うとちょうど食べ頃の温度なんだよ」

獣将「ぬるくなりそうだが……」

勇者「腹減ってる時はガッと行けるから悪くないぞ。あと暑い時期な」

獣将「ほー」

勇者「まあ具なし向けの荒業なんだが」

獣将「今度お前がいない時にやってみるか」


獣将「錦糸卵を作ろうとするだろ」

勇者「おう」

獣将「出来上がったのはスクランブルエッグでした」

勇者「何故かき混ぜた」


獣将「冷やし中華って大皿に盛るから、下の方にタレが溜まるよな」

勇者「確かに。そんで下のほうの麺がタレ吸って」

獣将「味が濃くて噴く」

勇者「噴くな噴くな」

獣将「蕎麦やそうめんのようにザルに盛ればよかろうになぁ」

勇者「それつけ麺じゃねえ?」

獣将「あ」ハッ


獣将「だべってる間に1時か……」

勇者「早いような遅いようなだな」

獣将「まだ半日もあると思うと、長いな」

勇者「映画かなにか観るか?」

獣将「それなら映画館で観たい。暑いし」

勇者「んじゃイオ●モールでも行くか」

獣将「イ●ン(笑)」

勇者「庶民の味方ナメんな」


獣将「tシャツにショートパンツ」

勇者「アロハとジーパン」

獣将「お前、サングラスかけたらチンピラにしか見えんぞ」

勇者「ほっとけ」


勇者「軽トラにする? バイクにする? それともあ・る・き?」キャハッ

獣将「軽トラの荷台で」ワクワク

勇者「捕まるっつーの」

獣将「えー……」ションボリアン

勇者「つうか直射日光で焼けるぞ」

獣将「助手席で大人しくしてます」


獣将「何故軽トラにはエアコンがあるのに部屋にはないのか」

勇者「格差社会だ」

獣将「うん、関係ないよな?」

勇者「…………」

獣将「えっ、ないよな? 関係ないよな?」


獣将「青信号ってさ」

勇者「うん?」

獣将「緑だよな」

勇者「最近は青いのもあるぞ」

獣将「マジか。それは何信号なんだ?」

勇者「いや青信号だよ」

獣将「(゚д゚)!?」


獣将「止・れ・ま」

勇者「は?」

獣将「あそこ」チョイチョイ


  ━
  止
  れ
  ま


勇者「!?」


勇者「一旦停止が一日停止になってる……」

獣将「なんて悪質な悪戯なんだ……」


※公共物損壊でしょっぴかれます。
 絶対に真似しないで下さい。


獣将「降りたくないでござる! 絶対に降りたくないでござる!」ヒシッ

勇者「どんなキャラだ。心底同意したいがもうエンジン切ったぞ」

獣将「この外道め!」ポカポカ

勇者「急いで店に駆け込めばいいんだ。あと叩くな」


獣将「暑い……灼ける……」

勇者「ほれ日傘」

獣将「気が利くな」

勇者「自分で持てよ」

獣将「やだ」

勇者「オイ」


~●オンモール~

獣将「外あっつい……」

勇者「中すずしーい」

獣将「陽が沈むまでは出たくないな」

勇者「そして閉店ギリギリまで居座る若者達」

獣将「あるあるすぎて店側が困る」

勇者「それはさておき映画だ映画」

獣将「時間が空くようなら適当に見て回ろう」


勇者「で、何を見るんだ?」

獣将「ここはやはりポケモンだろう」フンス

勇者「いい大人が……」

獣将「なんか文句あんのか」

勇者「むしろバッチこいだ」

獣将「ですよね」

勇者「無論3dsは持って来ている」スチャッ

獣将「基本だな」スチャッ


獣将「一応訊いておくぞ」

勇者「おう」

獣将「なんで女主人公なんだ」

勇者「可愛いからに決まってんだろうが!」カッ

獣将「ダメだこいつ……早く何とかしないと……」

女主人公は基本だよな


勇者「とは言ったものの……」

獣将「まだ時間があるな。ちょうど悪いタイミングだったか」

勇者「まあ暇ができたと考えるべ」

獣将「そうだな。では適当にぶらつくとしよう」

勇者「なんか見たいもんあるか?」

獣将「扇風機だッ!」カッ

勇者「そう来たか……」

>>43 イオ●モール高■で俺と握手!

以下忘れてた前置き

大体書き貯めは済んでます
ちょこちょこ追加しながら投下してるけどあんま長くならない予定です

まあそんな感じ。
風呂入って寝るんで続きはまた明日ッス ノシ


勇者「やってきました玩具コーナー」

獣将「扇風機は?」

勇者「後でいいだろ」

獣将「まあそうか」

勇者「予習がてらポケモンのグッズでも」

魔王「メロエッタたん(*´д`)ハァハァ」

勇者「よーし扇風機見に行こうか!」

獣将「だな!」

魔王「あれ、勇者だ。おーい」

勇者「クソがあああああ!」sit!

ヤバい、寝落ちしたった
-

魔王「何してんのさこんなとこで」

勇者「完全にこっちのセリフだロリコン野郎」

魔王「ふっ、照れるね」

勇者「褒めてねえよ」

魔王「まあ僕はポケモンの映画見に来たんだけどね」

勇者「ブルータス、お前もか」

獣将「どうも、ご無沙汰しております陛下」ペコリ

魔王「やっほー。どう?人間界満喫してる?」

獣将「は、まあ」

勇者「何かしこまってんだお前」

魔王「そうそう。もっと肩の力抜いてええんよ?」ヒラヒラ

獣将「そうは言いますが……」

勇者「ところでドレディアとメロエッタどっち派だ?」

魔王「その二択は悩むねぇ……やっぱりメロエッタかな」

獣将「って聞いていないし!」ガビーン

魔王「原点回帰でキルリアが一番なんだけどね」

勇者「それ原点か?ラルトスは?」

魔王「流石に小さすぎるでしょー」

勇者「そうだなぁ」

獣将「しかもなんかアレな話してるし!」

魔王「人間なら正直金銀のエトナ♀はエロかった……」

勇者「gb時代?」

魔王「year.」

勇者「魅惑のスパッツか……」

魔王「しかも振り向きっていうね」

勇者「俺的にはカンナさんが最高なんだけどな」

魔王「何故引退させた……」

勇者「引き換えにアカネやミカンやカリンという素敵な娘が増えたが」

魔王「ドット絵ってなんであんなエロいんだろう」

勇者「ところで主人公は男?女?」

魔王「選択の余地があるのかい?」

魔・勇 ガシッ!

獣将「何かが通じ合った様だ……」

勇者「…………」ジー…

魔王「…………」ジー…

獣将「? な、何だ?」ジリ…

勇者「はぁ……」フルフル

魔王「…………」ポンポン

獣将「なんだよ!?」

女神「まーくんたっだいまぁ~!」ダーイブ!

魔王「おおっと、おかえりー」キャーッチ

女神「うひひひひ、まーくんの匂いだ」クンカクンカスーハースーハー

魔王「はいはいくすぐったいから止めて」

女神「ぶー、まーくんのいけず」ブー

勇者「……登場するなりフルスロットルだなおい」

女神「あ、いたの?ごめーん存在感なさすぎて目障りだから消えて?」

勇者「軽やかに謝罪を罵倒に変換すんな!」

女神「おっ、獣将ちゃんチッス!」

獣将「どうも」ペコリ

女神「なんだいなんだいー?そんな堅くならなくってもとって食いやしないよ~?」

獣将「いえそれは、立場というものがですね……」

魔王「勇者を見て同じこと言える?」

獣将「…………」

獣将「それもそうか」ウン

勇者「どういう意味だおい。おい」

魔王「それより欲しいものは買えた?」

女神「バッチリさー!なんくるないさー!」イェーイ!

獣将「響か」

勇者「俺はやっぱ美希が一番だな」

女神「女神ちん的にはぁ、やよいは」


4人「「「「かわいいなあ!」」」」

女神「ネタが通じる楽しさよ!」イェーイ!

獣将「陛下は?」

魔王「双葉杏」キリッ

勇者「案の定……つかそれモバマスやろがい」

女神「まーくんまーくん」クイクイ

魔王「はいはい」シャガミ

女神「とうっ!」オブサリッ

 むにゅん

魔王「オウフ、たまりません」

女神「にししー、スリスリスリぃ」スリスリ

魔王「くすぐったいってば」

女神「他の女が近付かないようにまーキングしてるのだ☆」キャハッ

魔王「まーキング?」

女神「うぃ!むぎゅーっ!」ギューッ

勇者「あー……」

獣将「なんというか、ごちそうさまです……」

魔王「あはは、ごめんね2人とも」

勇者「そしておんぶ合体したまま去っていく魔王夫妻であった」

獣将「幸せオーラが目に染みる……」

勇者「ヤバい泣けてきた」ドヨーン…

獣将「なんで私ら昼間っからこんなとこいるんだろうな……」ドヨーン…

勇者「まあ家暑いし」ケロッ

獣将「そうだな」ケロッ

勇者「……というか、あまりに普通にいてツッコミ損ねたが」

獣将「……うん」

獣・勇「「魔王と女神がイオ●モールて……」」

勇者「まだ時間あるし服でも見てくか」

獣将「ついにアロハを辞める気になったか」

勇者「否!趣味の悪いアロハこそ至高だ!」キリッ

獣将「こだわり方がおかしい。あとキメ顔止めろ」

勇者「でも他の恰好した俺が想像できるか?」

獣将「…………」

勇者「な?」

勇者「水着コォ~ナァ~(脱力)」

獣将「服じゃないだろ」

勇者「衣類だからいいんだよ」

獣将「というか、着るアテがあるのか?」

勇者「着せるアテなら目の前に」

獣将「は?」

勇者「さあ選べ!」

獣将「いや、着ないが」

勇者「ほう……ならば俺にも考えがあるぞ」

獣将「……なんだよ」

勇者「土下座する」

獣将「ちょ、バカ止めろ!」

獣将「止めろ!わかったから止めろ!!」

勇者「誠意が通じてなによりだぜぇ」フゥ…

獣将(殴りたい……)

勇者「で、どれにするんだ?」

獣将「こう、激しく動いても問題ないやつがいいな」

勇者「あっはっは、それじゃあ全部問題なしだr」
獣将「眼潰し」どすっ

勇者「るああああああああ゙あ゙あ゙!!」ゴロゴロゴロゴロ…

獣将「誰が絶壁だ!」

獣将「誰が絶壁だ!!(泣)」カッ

  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/


バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・)  バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄


    ; '  ;
     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
 ( ⊃ ⊃ / ̄ ̄ ̄/__
    \/___/

暑い死ぬ
-

勇者「まあお前の魅力はその白くむっちりとしたふとももなんだがな」ムクリ

獣将(一瞬で回復した!?)

勇者「俺のオススメはこの青いロングパレオの水着だッ!」バッ

獣将「!?」

獣将(えっ、ふともも隠れるのにそれ!?)

勇者「ほほう、何故これを選んだかわからぬとみえる」ニヤリ

勇者「いいか!ビキニを選ぶのは素人のすることだ!」バンッ

獣将「いきなり何の話だ」

勇者「紳士たる者!パレオから覗く太もものチラリズムにこそ情熱を燃やすべきだ!」カッ

獣将「あ、なんだいつもの勇者か」ホッ

獣将「…………」

獣将(何故安心した、私……)

獣将「個人的にはワンピースタイプのほうが好きなのだが……」

勇者「馬鹿野郎、へそ出しは必須に決まってんだろうが。
 ただし競泳とスク水は除く」

獣将「暗にワンピースだけ否定してないかお前」
勇者「ワンピなんざロリの領分だろうが!
 むしろロリはワンピかスク水しか認めん!」

勇者「ちょっと背伸びしてビキニ着てみましただ!?
 水着舐めてんのかガキ共!!」

勇者「ロリの魅力はワンピスク水でこそ際立つんだよ!
 ビキニなんざ着てもコレジャナイ感がハンパねえだろうが!!」

獣将「何の話をしているんだ何のっ!」

店員「ちょっと待っていただきたい!!」ザッ

勇者「誰だテメェ!」

店員「店員です。どうもいらっしゃいませ」ペコリ

勇者「あ、どもども」ペコリ

獣将(テンションが一瞬で戻った……)

店員「お客様の主張もごもっとも。歳相応でない水着を着るなど一見愚の骨頂でありましょう」

勇者「うむ」

獣将「なんでちょっと頑固オヤジみたいになっているんだお前は」

店員「しかし、だからこそそのギャップが良い。そうは考えられませんか?」

勇者「ほう?

獣将(なんかおかしな展開になってきたな……)

店員「背伸びしてビキニ着てみました。
 正しくそのとおり、分不相応な背伸びでありましょう。

 しかし、想像してみて下さい」

勇者「何?」

獣将(あ、この水着リバーシブルなのか。……意味あるのか?)

店員「年上のお兄さんに少しでも見てもらいたいと、
 必死に“かわいい”を超えた“きれい”を目指す小学生の女の子を!!」

店員「貴方のためだけに懸命に水着を選び!
 しかし自信が持てずにもじもじしながら水着姿を披露する幼い少女をッ!!」

勇者「…………」

勇者「イイ…………」ツー…

店員「ご理解いただけて何よりです」

勇者「ありがとう店員さん。
 お陰で真の紳士にまた一歩近付くことができたよ」

店員「お客様に水着の最高の在り方をおすすめする、それが私共の仕事です」キリッ

勇・店 ガシッ

獣将「あ、終わったか?」

勇者「おう」

勇者「……時に店員さんよ」

店員「やはりパレオでしょう」

勇者「あんたわかってるな」

獣将「えっ」

獣将「なんかのせられるまま試着してみたが……」

勇者「やはり無乳が悪目立ちするな」

店員「だがそれがいい」

獣将「」

勇者「しかしさすがのプロポーション。背中、鎖骨、腕、腹、足、どれをとってもパーフェクトだ!」

店員「その中で全くといっていいほど平坦なバスト!」

勇者「バスト!」

獣将「喧嘩売ってんのかテメエら!!」

勇者「そしてパレオからチラチラと見える艶やかなふともも!」

店員「ふともも!」

店員「さらにはパレオから尻尾を出したために見える陶器のような美しい腰!」

勇者「腰!」

勇者「そして!美貌の上に愛らしさを加えるアクセントとして最高の仕事をこなす、大きな猫耳!!」

店員「猫耳!!」

勇者「猫耳ッ!!」

店員「ネ・コ・ミ・ミ!!」

勇・店「「猫耳ィイイー―――――――――ッ!!!!」」

獣将「もしもし、警察ですか?」

勇・店「「やめて!!」」

獣将「というか、女の私が言うのも何だが布切れ一枚あるかないかの差だろう」

勇者「バカー―――ッ!」ガシッ ←ふともも掴んだ

獣将「ふやぁん!?」ビクゥッ!

勇者「この至高の太ももが見えそうで見えないのが何より大切なことなんだろうがァー―――――ッ!!」

 ふにふにふにふにふにふに
 ふにふにふにふにふにふに

獣将「死ねこのセクハラ野郎ォー―――!!」ブンッ

 ゴズンッ!

勇者「あべし!」ドサァッ

勇者「前が見えねえ」

獣将「自業自得だバカ」ツンッ

店員(羨ましい……)

店員「ところで猫耳にスク水は鉄板だと思いませんか」

勇者「そこにオーバーニーソックスなんか履かせた日にゃあ俺はもう……」

獣将「よーし2人ともそこに直れ」

獣将「結局買ってしまった……」

勇者「いいじゃねえか。
 今度側近の嬢ちゃん誘ってプールでも海でも行ってこいよ」

獣将「100%邪魔なオマケが付いてくるだろうが」

勇者「両手に花だと思えばよくね?」

獣将「部下も連れて4人で行ったのに私だけ1人で眺めているだけだった時の寂しさがわかるのかお前は」

勇者「……経験済みか」

獣将「泳げないんだよ……むしろ大量の水とか怖い」

勇者「そういえば猫だった」

獣将「3人がナンパされている横で1人スルーされる切なさがお前にわかるか!」

勇者「お、おう」

獣将「声をかけられてもいかにも社交辞令的に投げやりな言葉を投げられるだけの私の気持ちがわかるか!?」

勇者「いや知らんが」

獣将「顔を見て「おっ」と声を上げた後に胸を見てあからさまに落胆されるんだぞ!?

 どいつもこいつも残念なものを見る目で見やがって……そんなに胸が大事か!!」

勇者「おい、そんなデカい声で……」

獣将「デカけりゃいいのか!?

 あんなもの歳をとれば垂れてしわくちゃになるだけだろ!

 女の価値は胸じゃないだろ糞がああああああああああああ!!!!」

勇者「落ち着けええええええええええええ!!!!」

獣将「でも側近は可愛い。嫁にしたい」

勇者「このレズ女」

獣将「失礼な。私はバイだ!」キリッ

勇者「自慢にならん!」

側近「っくち!」クシュンッ

賢者「あー、側近ちゃん大丈夫?」

側近「なんだか悪寒が……」ブルッ

賢者「館内寒かったかんねぇ」

使魔「キュイ」

「お前だって可愛いと思うだろ!」

「和菓子狂いじゃなけりゃあな……」

賢者「おろ?聞き覚えのある声が」

勇者「というか側近の嬢ちゃんはなんで太らないんだろうな」

獣将「太ってはいないが、ふっかふかだぞ?」

勇者「マジで?」

獣将「マジで」

側近「往来でなんて話してるんですか!?」

賢者「おじさんセクハラ~」

勇者「あ?何でお前らまでここに……」

側近「あまりに暇なので映画を」
賢者「デートだよっ」

側近「」
獣将「」

勇者「そうか……お前らとうとうそんな関係に……」

側近「ちょっ!信じないで!信じないで!!」

獣将「貴ッ様ああああ!私と代われ!!」

賢者「(・ω・)お断りします」

獣将「クソッ、クソッ!なんで貴様ばかり!!」

勇者「落ち着けっつーの」

側近「違いますから!一緒に遊んでるだけですから!」

賢者「それを世間一般的にはデートと呼びます」

側近「ああもう!」

勇者「まあそんな話は」ヨッコラ

勇・賢「「置いといて」」セックス

側近「」エー…

勇者「映画何見てたんだ?」

賢者「『魔界の頂点で愛を謳う』ってやつだあね」

獣将「あぁ、あの噂の」

勇者「魔王と女神がモデルの」

側近「です」

勇者「……そういや本人達いたぞ」

側近「えっ」

賢者「何してんの魔王……」

獣将「一言で言うなら」

勇者「イチャイチャしてた」

側近「うわぁ……」

勇者「あとポケモン見に来たっつってたな。俺らもだけど」

賢者「うわあ」

勇者「何だよなんか文句あんのか」

側近「いい歳してそれはちょっと……」

獣将「」グサッ

勇者(容赦ねぇな……)

勇者「っと、そろそろ時間だわ。じゃあな」

賢者「あ、ちょっと待った」

勇者「あん?」

賢者「使い魔ちゃんブランケット出して」

使魔「キュイ」ゴソゴソ

獣将「ブランケット?」

勇者「なんでまた」

側近「館内が怖ろしく寒くて……」

勇者「あぁ、そういや映画館はやたら寒いな。忘れてた」

賢者「後でママに渡して。たぶんエンカウントするから」

獣将「エンカウントてお前」

賢者「他に適切な表現がございませぬ」

勇者「会いたくねえなぁ……」

側近「時間大丈夫ですか?」

勇者「ああっと!」

獣将「~♪」

勇者「ご機嫌だな」

獣将「側近からブランケットを借りられたからな。
 これであと10年は戦える!」

勇者(嬉しそうにまぁ……)

勇者(賢者の私物だってのは黙っとくか)

魔王「あ」

勇者「ん?おお」

女神「ありゃま、奇遇。折角だし帰れ♪」

勇者「挨拶代わりに帰れをコールすんの止めろ」

獣将「お二方もこの時間でしたか」

魔王「妙な偶然もあるもんだねぇ」

勇者「…………」

勇者「なあ、座席確認していいか」

魔王「いいよー」

勇者「どんな確率だよ……」

魔王「まさかの隣席!」

女神「なんと奇遇な!」

獣将(落ち着いて見られる気がしない……!)

勇者「つかやっぱりお前は最後列なのな」

魔王「まあデカいし、邪魔じゃん?」

勇者「まあなぁ」

勇者「つーか座れるのか?」

女神「もしもの時はまーくん椅子に座るからだいじょぶだよん」

獣将「あー……」

勇者「おい、魔王」チョイチョイ

魔王「何~?」

勇者「……堪えられるのか?」ボソボソ

魔王「…………」フイッ

勇者「おい。なんとか言えよ、おい」


~館内~

勇者「とりあえず配布ポケモン入手っと」

魔王「勇者は厳選とかしないの?」

勇者「廃プレイするほど気力がねえよ」

獣将「私も精々お気に入りのポケモンで通常クリアできる程度までだな」

女神「赤緑時代にサワムラー1体で殿堂入りしまくったことがあります」ハイ

勇者「んなアホな……キクコ婆さんで止まるだろ」

女神「確かじしんか何かつけて強行突破してたね。まだ特性がなかったし」

魔王「まわしげりが無茶苦茶強かった覚えがあるなぁ」

獣将「あぁ、あれにはお世話になりました……」

女神「でも最近はとんと姿を見ないよね」

勇者「総数が増えて強いポケモンも多くなったからなー」

獣将「図鑑埋めに捕まえたポケモンもボックスで眠る運命に……」

魔王「配布ポケモンも結構な割合で埋まるよね」

勇者「そんな切ないこと言うなよ……」

勇者「しかし案の定寒いな」

獣将「ブランケットを借りておいて良かった」

魔王「女神は平気?」

女神「まーくんに抱っこされてれば心も体もぽかぽかなのだよー♪」ニヘー

勇者「はいはいごちそうさまァ!」

獣将「左側から迸るピンク色のオーラがツラい」

勇者「間に俺が挟まってやってんだから耐えろ」

【上映中】

女神「ぁ……ふ、まーくん、くすぐったいよ……」ボソボソ

女神「んっ。はぅ……」ボソボソ

女神「んぁっ、は、やっ、ん……!」ボソボソ

勇者(集中できん……ッ!!)

獣将(死ねばいいのに……!!)

【上映終了】

魔王「誠に申し訳御座いませんでした」ドゲザー

女神「うへへ、えへへへへへ♪」ツヤツヤ

勇者「ああいうことは自分らの映画見ながらやんなさい」

獣将「子供向け映画見ながらイチャイチャするとか私は何を殴ればいいんだ……」

魔王「だって眼下に桃源郷があるんだもの!」

魔王「その上女神の抱き心地が最高すぎるんだもの!!」

勇者「場をわきまえろっつってんだよ!!」

獣将「死にたい……」

女神「獣将ちゃんだいじょぶだよー、そのうちいいことあるよー」

獣将「死にたい…………」

勇者「畜生バカップルめ……ちゃんとわかってんのかあいつらは」

獣将「おかげで映画をほとんど覚えていないぞ……」

勇者「まあどうせ何言ったって聞きやしねえんだろうが……」

獣将「この後どうする?」

勇者「あー、まだ日が暮れるには早ぇな。もうちょい見て回るか」

獣将「そうだな」

※魔王と女神はイチャコラしていただけです、念のため。

勇者「そこの雑貨屋がなかなかカオスなんだよ」

獣将「具体的には?」

勇者「前門のジブリ、後門の露伴」

獣将「!?」

獣将「ウサ●ッチ……」

勇者「キ●ネンコ暴走モードのbgmをベートーベンに差し替えるとヤバい」

獣将「何してんだお前」

勇者「ヒマだったんだよ」

勇者「ボカロのcdも増えたなぁ」

獣将「dtmの利点は無茶な演奏の曲でも形にできることだな」

勇者「サーカスギャロップとかか?」

獣将「あれは元々自動演奏ピアノ専用だろうが」

勇者「ドラフォとかはdtmでなきゃコピーすら無理だろうな」

獣将「あれは規格外だろ……」

勇者「義兄曰く現役最速らしい」

獣将「そしてハーマンは」

獣・勇「「イケメン」」

獣将「●村楽器ときた」

勇者「たまにエレドラとかギターの試奏してる輩がいるぞ」

獣将「ピアノも多いな」

勇者「そっちは割と小さい子供がいじってるのをよく見る」

勇者「あと一時期入り口にけいおん!のポップが立ってた」

獣将「影響力でかいな……」

勇者「曲も作りがさほど複雑じゃないからな。
 あれで音楽始めて演奏にハマった奴も結構いる」

勇者「当然挫折して投げ出した奴も多いんだが」

獣将「それはそれで勿体ない話だな」

獣将「しかし、なんだ。イオ●なのによその店舗がかなりあるな」

勇者「駄菓子屋もあるぞ。寄ってくか?」

獣将「モール内に駄菓子屋……」

勇者「ケ●タッキーもマク●ナルドもミス●ードーナツもあるぞ」

獣将「最早なんでもありだな」

勇者「まあ●オンだし」

獣将「なるほど」

獣将「いやいやいや」

獣将「それにしても、こう……食べ物屋の話をすると腹が」

 ぐぅ~きゅるるるる……

勇者「…………」

獣将「……盛大に鳴ったなぁ」シミジミ

勇者「ははは、仕方のないやつめ」

獣将「鳴ったのはお前だろが」

勇者「サーセン」

勇者「適当にどっか寄るか……どこ行く?」

獣将「ミ●ド1択だろ」

勇者「お前甘党だったっけ?」

獣将「かの歌にも「●スドからお兄ちゃんを見守ってた」とあるだろ?」

勇者「なんでそんな古(いにしえ)のネタを知ってるんだお前は……」

勇者「しかもそれとミス●をチョイスするのと全くつながってねえし」

獣将「ツッコミがクドいぞ勇者」

勇者「なんで俺が呆れられてんの?」

獣将「ポン●ライオンを所望する!」カッ

勇者「ポ●デリングな。
 俺はやっぱオールドファッションにすっかね」

勇者「つーか別に甘党じゃねえからなぁ……」

獣将「おい勇者、さっさとこい!」カムヒア!

勇者「あーあーはしゃぎやがって……金出すの俺なんだがなぁ」

勇者「あ」

国王「げ」

獣将「ど」

勇者「う」

国王「ふ」

勇・勇「「いや何やらせんだよ」」

獣将「ノるとは思わなくてつい……」

やっべ間違えた

勇・勇「「
 ↓
勇・国「「

です。分身してどうする

勇者「何してんだよこんなとこで」

国王「城の冷房が壊れてな……」

勇者「全部?」

国王「全部」

勇者「それでイオ●かよ……」

国王「kingが単身イ●ンにいたら悪いのか」

勇者「いやダメだろ何言ってんだ」

獣将 コソコソ

勇者「そして何でお前は俺の後ろに隠れてんだ」

獣将「そいつキモいし」

国王「失礼だなオイ!?」

国王「というかなんで獣将たんと一緒にいるのかな? かな?」ギギギ

勇者「あー、こいつ今俺ん家に居候してんだよ」

国王「死ね」

勇者「なんで?」

国王「なんなの?
 お前ら付き合ってんの?
 もげるの?」

獣・勇「「はあ?」」

獣将「ないない」

勇者「ないよな」

国王「えっ」

勇者「えっ」

獣将「えっ」

国王「なにそれこわい」

国王「付き合ってもいないのに居候とかありえねえだろ!」ガンッ

勇者「テーブル叩くな」

獣将「偏見はよくないぞ」

勇者「魔族に諭される国王(笑)」

獣・勇「「m9(^д^)プギャー!」」

国王「息ぴったりじゃねえか!」ガンッ

勇者「テーブル叩くな」

獣将「そうだぞ、自重しろ」

国王「なんなの? 俺がおかしいの?」

勇者「というか何ナチュラルに同席してんだよ」

国王「さりげなく金払わせた癖にそういうこと言う?」

獣将「ごちそうさまです(棒)」

国王「せめて心を込めて言って」

勇者「ありがとうございます(暗黒微笑)」

国王 カシャッ

勇者「ちょっ写メやめろ!」ガタッ

国王「魔王に送っちゃろ」カコカコ...

勇者「やめて!!」

獣将(撮り損ねた)チッ

勇者「そもなんでお前イオ●にいるんだ?
 避暑地に別荘あったろ」

国王「孫にポケモンの映画せがまれてよ」

勇者「お前もポケモンかい……」

獣将「当の孫は?」

国王「王妃と一緒に観てる」

勇者「王妃まで何してんだ」

獣将「お前、はぶられたのか?」

国王「館内寒くて……」

獣・勇「「あー……」」

国王「まあそうじゃなくても孫はうちの嫁にべったりだから、
 俺はほぼ金出すだけなんだがな」

勇者「財布か」

獣将「切ないな」

国王「」

獣将「本人気付いてなかったようだぞ」

勇者「哀れハゲ」ナム

国王「畜生……畜生……ッ」エグエグ

勇者「泣きながら去っていったな」

獣将「何がしたかったんだあいつは」

勇者「ゲーセンでも行くか」

獣将「ならば音ゲーでセッションと行こう」

勇者「相変わらず好きだな」

獣将「無論私はギターだ」

勇者「そうくると思ってドラムスティック常備の俺である」

獣将「お前のそういうところが好きだよ」

勇者「ロング曲いつになったら入るんだろうなぁ……」

獣将「引き換えに全体的に長くなってきてないか?」

勇者「違う、長くやりたいんじゃない。
 ロング枠で収録されてた曲を叩きたいんだ」

獣将「あぁ、なるほど」

勇者「筐体が変わってからドラムがムズしろい」

獣将「ムズしろいってなんだよ」

勇者「面白い、でもムズい、だが面白い、しかしムズい」

獣将「新規に始めるには厳しくなった感はあるな」

勇者「ギターのほうもボタン増えて、押さえる方の手を動かすようになったしなぁ」

獣将「元々やっていた身としては、
 本物のギターに近い形になってネックが細くなったのは楽でいいぞ」

勇者「……そういや以前はごんぶとだったか」

獣将「腕が吊るんだよ、あれ」

獣将「さうんどぼるてくす?は面白いのか、これ」

勇者「ニコ厨歴があればまあ」

獣将「ツマミの回し方がいまいちわからん……」

勇者「二寺とポップン混ぜた感じだよな」

獣将「二寺は指がこんがらがる」

勇者「俺はポップンで腕がこんがらがる」

獣将「……腕?」

勇者「難易度高い曲とかな、半端に対応できるとあらぬ叩き方しちまって……」

獣将「こんがらがる、と」

勇者「同じ理由でドラムスティックが空を舞う」

獣将「特攻すんな」

勇者「太鼓で一度だけ鬼モードに挑んでみた」

獣将「結果は?」

勇者「あれは人間のやるモンじゃねえ」

勇者「クレーンもうちょい右じゃね?」

獣将「つか取れるのかこれ」

勇者「取ってもどこに飾る気だよ」

獣将「無論お前の部屋に」

勇者「他人の部屋にはがないフィギュアとか最悪の置き土産だなテメェ」

獣将「でも幸村好きだろ?」

勇者「大好きだ」

獣・勇 ガシッ

勇者「しかし何故女の子にしたし」

獣将「バラすにしても、もっとこう、なあ?」

勇者「ゲームのオチのために駆け足にした感が否めない」

獣将「でも好きだけどな」

勇者「うむ」

勇者「べぇさんのぬいぐるみ……」

獣将「ちょっと頭に乗せてみたい」

勇者「僕と契約して魔法少女になってよ!(裏声)」

獣将「だが断る!」

勇者「……お前、それ言ってみたかっただけだろ?」

獣将「オマエモナー」

勇者「その通り」


(´・ω・`)

獣将 モフモフ

勇者 モフモフ

獣将「あ、(・∀・)も頼む」

勇者「任せろ」
 チャリンチャリンチャリン

 ピロピロピロピロ ウィー…

勇者「はい」

獣将「トゥース」

 パシャッ

勇者「春日か」

獣将「オ●ドリー魔界組とでも書き込もう」

勇者「いや俺勇者だが。つか体格的にポジション逆じゃねえ?」

獣将「お前春日ワールド展開できるのか?」

勇者「無理」

獣将「私もだ」キリッ

勇者「オイ」ビシッ

勇者「個人的には●ードリーよりハマ●ーンの方が好きだ」

獣将「ハマのほうの演技力が尋常じゃないよな」

勇者「ハマて」

獣将「いやちょっと名前が出てこなくて」

勇者「…………なんだっけ?」

獣将「多分ハマなんとかだとは思うんだが」

勇者「ハマ……浜……濱?」

獣将「ヨコハマ買い出し紀行」

勇者「それだ!」

獣将「いや違ぇよ」ビシッ

勇者「カフェアルファは行ってみたい喫茶店のひとつだわ」

獣将「(国王が)禿げあがるほど同意」

 ダダダダダダダダダ……

国王「誰が禿げだあああぁぁぁぁぁぁ……!!」
 タタタタタタタタタ……

獣将「…………」

勇者「……走り去っていったな」

獣将「ひとついいか?」

勇者「どうぞ」

獣将「大丈夫なのか、この国」

勇者「…………うーん……」

勇者「ufoキャッチャーで無双してたら荷物があらぬ量に」

獣将「勇者の特技とは思えん……」

勇者「実は押し入れにぬいぐるみや未開封フィギュアが山積みに」

獣将「お前アホだろう」

勇者「二寺の公式フィギュアはクオリティが高い」

獣将「あれって棄てるとき分別何になるんだ?」

勇者「わからん」

獣将「寺に供養しに持って行ったらどうなるのだろう」

勇者「萌えフィギュアまみれの寺とか嫌すぎる」

獣将「雛壇とかさ」

勇者「おう」

獣将「人形どけて別のもの飾るよな」

勇者「ガンプラとか」

獣将「きん消しとか」

勇者「夏場に帰省したら猫が集ってたことがある」

獣将「猫壇か」

勇者「そして寝返りうって落ちてくるという」

獣将「なんか切ないな……」

勇者「つーかどうするよこれ」

獣将「後で適当に配ればいいだろ」

勇者「かねぇ。そろそろ食材買って帰るか」

獣将「冷やし中華食いたい」

勇者「また麺か」

獣将「うどんでもいいぞ」

勇者「麺類好きだなお前」

獣将「暑いし」

勇者「あー」

獣将「たぬきときつね」

勇者「おう」

獣将「なんで?」

勇者「それを訊くのか……」

獣将「よくわからんし」

勇者「あー、狐は油揚げ、狸は天ぷらが好物だから、とか?」

獣将「本当に?」

勇者「……いや、知らんけど」

獣将「個人的にきつねは温かくないと許せない」

勇者「わからんでもないな」

獣将「油揚げだしな」

勇者「たぬきはいけるんだけどなぁ」

獣将「あれは掻き揚げ以外でもたぬきと呼ぶのか?」

勇者「いや、掻き揚げじゃなく天カスが重要らしい」

獣将「……じゃあなんで大体掻き揚げが入ってるんだろう」

勇者「天カスだけだと虚しいからじゃねえの?」

獣将「美味いと思うんだがなぁ」

勇者「蕎麦にはワサビ使うじゃん」

獣将「うん」

勇者「うどんには合わないのかね」

獣将「どうだろう……」

勇者「ソーメンにぶち込むことならあるんだが」

獣将「それ美味いのか?」

勇者「ワサビ好きならまあ。苦手なら駄目だろうが」

獣将「そういえば、寿司屋で一番高級なのはワサビらしい」

勇者「なん……だと……」

勇者「で、結局何にするよ?」

獣将「もうラーメンでよくないか?」

勇者「今までの話は何だったんだオイ」

獣将「お菓子買っていいか?」

勇者「夕餉の献立も決まってないのにか!?」ガビーン

獣将「だってどうせ一番安いやつを選ぶだけだろう?」

勇者「その通りだから反論できねえ……」


 ガラガラカラカラガラガラ…

獣将「こう……カート押してるとさあ」

勇者「おう」

獣将「加速付けてぶん投げてみたくならないか?」

勇者「止めなさい……構えるな止めろ!!」

獣将「うま●棒は!」

勇者「5本まで!」

獣将「理由:飽きるから」

勇者「あと口ん中が荒れる」

獣将「というかパッサパサになる」

勇者「パッサパサに?」

獣将「パッサパサに」

勇者「…………」

獣将「…………」

獣・勇「「パッサパサ!パッサパサ!口ん中パッサパサ!パッサパサだよ!」」←ヒゲダンスしながら

勇者「そういえばここの店駄菓子屋もあるんだよな。言ったっけ?」

獣将「言ったかも知れないが私は覚えておらん!」カッ

勇者(そんな無い胸を張って……)

獣将 ベシッ

勇者「痛っ、何をする」

獣将「邪念を感じた」

勇者「超能力者か貴様」

獣将「まあ駄菓子屋は今度にしよう」ゴソゴソ

獣将「今はこれだ」ガサッ

っ【キャラメルコーン】

勇者「まだ存在したのかそれ!」スゲェ!!

獣将「私もビックリだあっはっはっはっは!!」

勇者「キャラメルコーンと言えば」

勇者「底に溜まったピーナッツ」

獣将「邪魔者扱いされるピーナッツ」

勇者「なんかモキュモキュした食感のピーナッツ」

獣将「最後にはお父さんの酒のツマミになるピーナッツ」

勇者「食べ過ぎると鼻血が出ると言われるピーナッツ」

獣将「何故入ってるのかすらわからないピーナッツ」

勇者「ピーナッツの話しかねえのかよ!」

獣将「スナック部分の正しい呼び方がわかんねえんだよ!!」

勇者「俺もだ」ハッ

獣将「でも美味いよな」ガサッ

勇者「うん。2個は買わないけどな」ポイッ

獣将「解せぬ」

勇者「ビールはあるっつったんだよな」

獣将「と言っても未開封ひと箱と冷蔵庫に5だか6だかだが」

勇者「微妙だな。広告チェックしとくか」

獣将「主婦か」

勇者「暮らしの知恵だ」

獣将「とりあえずツマミを買おう」

勇者「キャラメルコーンのピーナッツでよくね?」

獣将「……せめて柿の種を」

勇者「冗談だからそんな切なそうな顔すんな」

勇者「風呂上がりには」

獣将「牛乳!」

勇者「俺はコーヒー牛乳派だわ」

獣将「それで変に器具があるのか」

勇者「ちなみに豆を炒るところからやってる」

獣将「おお!?」

勇者「カルピスは何で割る?」

獣将「? 水だろ?」

勇者「どっこい、牛乳で割っても美味いんだこれが」

獣将「なんと」

勇者「ただし割合を間違えると普通より甘い」

獣将「帰ったら確かめてみよう」カキン

っ【カルピス グレープ】

勇者「貴様グレープ派か」

獣将「お前は?」

勇者「プレーン!」カッ

獣将「……普通だな」

勇者「なんだと」

獣将「でもカルピスはなんかクソ暑い昼間に飲む方が美味い気がしないか?」

勇者「すげえわかる」

勇者「キンと冷えたカルピス」

獣将「結露して濡れたグラス」

勇者「ストローでかき回される氷」

獣将「暑い日差しと蝉の声」

勇者「ラジオから流れる野球中継」

獣将「青すぎる空」

勇者「見上げれば入道雲」

獣将「そよぐ風」

勇者「響く風鈴の音色」

獣将「……何故か切なくなってきたんだが」

勇者「夏ってのはそういうもんだ」

勇者「消ーえる飛」

獣将「それ以上いけない」

勇者「バカやってないでさっさと夕餉買って帰(けぇ)るか」

獣将「そうだな」

勇者「結局麺類でいいのか?」

獣将「焼きそば以外な」

勇者「焼きそばはダメなのか」

獣将「だってあれパッサパサになるだろ?」

勇者「そうだな。パッサパサに」

獣将「……」スッ

勇者「構えるな!」

獣将「チッ」

       ハ_ハ
      (゚ω゚ )
      /   \
 ───o⊂/ヽ (\つ
       /⌒_)
      |∧ /
      (ノヽ)

      ┬
  ハ_ハ (⌒)
  ( ゚д゚) cつ

 /   ∨/
⊂ )  ノ\/
 (_⌒ヽ

  ヽ ∧|
  ノノu


すまぬ間が開いた
-

勇者「しっかしこう選択肢が多いとやっぱ悩むな」

獣将「贅沢なことだな」ウン

勇者「まあその通りなんだが……」

「使い魔君3段目右から2番の肉取って」

「キュイ」

「ありがと……んー、うん、これにしよう」

勇者「……ん? 使い魔?」

「ああん?」クルッ

勇者「げっ、姉貴!?」

姉貴「おー、なんだ勇者じゃない。げ、とはなんだオイコラ」

獣将「この人がお前の姉か?」

勇者「できれば否定したい」

獣将(本当にエンカウントしたな)フム

姉貴「はっはっは、おいおい勇者ぁ、お姉様に向かって「げ」と抜かした上に随分な態度じゃんよぉ」ガシッ

勇者「しまった捕まった!」

姉貴「ホンットいい度胸ねぇ……!」ギリギリギリ…

勇者「ちょ、ギブギブギフゥ!」バンバン!

獣将「兵庫、岐阜」

姉貴「ヒョギフ!」カッ

獣将「ヒョギフ大統領!」クワッ

姉・獣「ヒョギフ大統領の貴重な産卵シーン!」ババーン

姉・獣 ガシッ

勇者「」

勇者「三途の川が見えた……」

姉貴「で、何この子? 嫁?」

獣・勇「「違う」」

勇者「なんでどいつもこいつもそっちに話をもっていきたがるんだ」

姉貴「そりゃあ、ねえ?」

獣将「私に振られても困るのだが」

姉貴「獣将さんだっけ、出来の悪い弟だけど宜しくね」

獣将「はぁ、どうも」

待ってくれてる方すみません
今日の夜辺りから再開します

骨って簡単に折れるんですね

こたつの話大好きだったぜ!!

>>150 ありがとうございます
-

姉貴「つーか何よその大荷物。また馬鹿遊びでもしてきたの?」

勇者「あー、うん、まあ」

姉貴「飾るわけでもないのによくそんだけ集めるわね」

姉貴「アンタ実家にも起きっぱなしでしょ。邪魔なんだからいい加減にしなさい」

勇者「ごめんなさい、絡まないで」ヤメテ

獣将(勇者が萎縮している……)メズラシイ

獣将(しかし……)

姉貴「絡むとは何だ絡むとは。こっちは心配してやってんのよ?」←身長150cm位 若い

勇者「いやもう心配されるような歳でもないですしおすし」←身長190cm位 むさい

獣将「すごい身長差だな」

姉貴「かわいいだろ?」ドヤァ

勇者「あ、馬鹿それ言うとこいつ頭に乗る」
姉貴「アァン!?」

姉貴「お姉様をこいつ呼ばわりたぁいい度胸だなあ!!」

勇者「しまった墓穴を掘った!」

姉貴「食らえ 黄 金 の 左 足 !!」ブンッ!!

  メメタァ!

勇者「あはぁん!」ズギュゥゥゥン!!

獣将「波紋の呼吸!?」ガビーン

姉貴「ちなみに黄金の回転も使えるわよ」

勇者「」ビクンッビクンッ

獣将「どこのツェペリさんですか……」

姉貴「人間界倭国グンマー育ちよ」

獣将「えっ、同郷!?」

姉貴「あら貴女もそうなの? 奇遇ね」

獣将「じゃあ勇者も?」

姉貴「十六で家を出たけどね」

姉貴「この木偶の坊、すぐ戻ってくるからとか言っといて全然帰ってきやしないんだから全く……」

勇者「」ビクンッビクンッ

獣将「……当の勇者はのたうっていますが」

姉貴「そのうち復活するから放っときなさい」

獣将(下衆だ……いやsだ……)

姉貴「っと、タイムセールに遅れちゃうわ。じゃね」シュバッ

獣将「え? あ、ちょ」

姉貴「肉が私を呼んでいるッ!」バヒューン

獣将「速っ!?」

勇者「ぐふっ……去ったか」フゥ...

獣将「風のような人だな……」

獣将「あ、復活したのか」

勇者「伊達に二十何年も勇者やってねえからな」

獣将「誇れることではないように思うが」

勇者「結果が出たんだからマシだろ」

獣将「それもそうか」

獣将「しかし急に現れて急に去っていったな」

勇者「付きまとわれなくて幸いだった」

獣将「そう邪険にするものでも……気持ちはわかるが」

姉貴「あ、そうだ」

獣・勇「「うおおおっ!?」」ズサアァッ

姉貴「どんだけビビりよあんたら」

勇者「前方に消えた人がいきなり背後に来れば誰でもビビるわ!!」

姉貴「説明乙。ほいこれ」ピラッ

獣将「チラシ?」

姉貴「週末の祭のやつ。うちの旦那も手伝いで出るっつーから、来い」

獣将(命令形……)

勇者「手伝えと?」

姉貴「売り上げに貢献しろって話だよスカタン。それと獣将さんに浴衣くらい買ってやりな。男だろ」

獣将「あ、いや、私は」

姉貴「んじゃまた」バヒューン

獣将「……釈明する隙もないのか」

勇者「まあ、暇だし行ってみるか」

獣将「人間界の祭は初めてだ」

勇者「そうなのか?」

獣将「昔はこっちにいたとはいえ、そう表に出られる外見でもないし」

勇者「ああ、耳と尻尾は昔から生えてるのか」

獣将「帽子やらフードやらで誤魔化して出かけることもできたんだが、窮屈でなぁ……」

勇者「あー」

勇者「あっ! ブランケット返してねえ!」

獣将「よし、パクろう」キリッ

勇者「おいコラ」

獣将「だって側近の使用済みブランケットだぞ!?」

勇者「でっけえ声でトンデモねぇこと口走るな!!」

獣将「だが姉上殿はもう去ってしまったぞ」

勇者「仕方ねえ、明日にでも持っていくか」

獣将「ならついでにゲーセンの景品類も渡してはどうだろう」

勇者「姉貴に害虫を見る目で見られそうだ……」

獣将「いいじゃないか、風流で」

勇者「お前『風流』を何だと思ってんだ」

勇者「てかふうっ……おま、風流? 何がどうにだよ」

獣将「どこぞの歌舞伎者的な」

勇者「意味わかんねえっつーの」

獣将「それより夕餉の食材を買おう」

勇者「あー……忘れかけてた」

獣将「今はなんとなくうどんの気分だ」

勇者「お前気分が二転三転してねぇ?」

獣将「猫は気まぐれと言うだろう」

勇者「都合のいいときだけ猫であることを強調すんな」

獣将「やはりうどんと言えば讃岐だな」ウン

勇者「この非国民が!!」

獣将「ええっ!?」ガーン!

勇者「…………」

獣将「…………」

獣将「あっ」ハッ

獣将「わ、私は魔族だ!」アセッ

勇者「うん知ってる」ウン

獣将「その青狸的なあたたかい目はやめろ!!」

勇者「三大うどんってあるよな」

獣将「人間って〇大って呼ぶの好きだよな」

勇者「二大愛の戦士とかな」

獣将「あそこに谷仮面がいたら私的には完璧だった」

勇者「谷ぜってぇ発勁使いだよなあれ」

獣将「単に身体能力が異常なだけじゃないか?」

勇者「それはそれで嫌だな……」

獣将「谷仮面のラスボスはもしかして渺茫の一種なのか?」

勇者「ああ、風の拳?」

獣将「そうそれ」

勇者「どうだろうな。同じヨサクルだからありえなくはない、か」

獣将「ジョンスが将棋打ってたりするしな」

勇者「エアマスターのコミックスで谷がひとコマで飛んできた時はさすがに噴いたわ」

獣将「さわんじゃねえ!! だっけ」

勇者「まあ一番好きなのはさっきやまなんだけどな」

獣将「ああ、デビルマンか……」

獣将「で、三大うどんが何だって?」

勇者「そうそう。讃岐はパッと出てくるだろ」

獣将「まあ普通は讃岐が真っ先に思い浮かぶか」

勇者「有名だしな」

獣将「香川県っていうかうどん県だもんな」

勇者「そんで後は稲庭(いなにわ)うどん」

獣将「なんだそれ?」

勇者「秋田のうどんだ。食感が滑らかでうまいぞ」

獣将「ほほう」

勇者「で、最後の一つなんだが、これが実は曖昧なんだ」

獣将「ほう」

勇者「長崎の五島うどんだとか、愛知のきしめんだとかな、イマイチ決まってないらしい」

獣将「きしめんか」

勇者「きしめんだ」

獣将「…………」

勇者「…………」

獣将「……すなーおな気持ちだ」

勇者「きしめええええええええええん!!」

獣将「うわコイツマジでやりやがった!!」

勇者「ちなみに三大うどん最後のひとつは群馬の水沢うどんも有力らしいぞ」

獣将「もう五大うどんでいいだろそれ」

勇者「そんな切ないこと言うなよ」

勇者「つーかグンマーグンマー言うけど、うち小麦の生産量全国二位だったりするからな」

獣将「うちとか言うな」

勇者「あとキャベツ。なんと全国一位」

獣将「……一面のキャベツ畑か」

勇者「キャベツに限らず野菜とか結構うまいんだぞ?」

獣将「たぶんそれどこの農家もみんな同じこと思ってるぞ」

勇者「まあ自信がなけりゃ売りになんか出せねぇわな」

勇者「で、うどんなわけだが」

獣将「なんだこれ?」

っ【ぺろっこうどん】

勇者「おっきりこみか? いや違うな、なんだこれ?」

獣将「待て、おっきりこみがまずわからない」

勇者「あぁ、群馬とか秩父のほうで食える、うどんもどきの幅広麺なんだけど」

獣将「もどきて」

勇者「一応うどんとは違う麺類だから。でもこれはうどんなんだな」

獣将「似てるのか?」

勇者「見た目は。試しに買ってみるか」

獣将「よし、調理は任せた」

勇者「……まあ昼にやらせたからいいけども」

勇者「岩手県産か……名産品なのか?」

獣将「いや聞かれても困るぞ」

勇者「それもそうか。しかし意外と幅広麺ってあるもんだな」

獣将「珍しいのか?」

勇者「俺が知る限りだと後は桐生のひもかわうどんくらいだな」

獣将「それも群馬か……狭い知識だな」

勇者「うるへー」

勇者「てかついうどんで熱くなっちまったけど、冷蔵庫すっからかんなんだよな」

獣将「ああ、忘れていた」

獣将「もう少し色々買い込むか」

勇者「とりあえず肉だな、肉」

獣将「日持ちしないだろうに。高いし」

勇者「初めてのおつかいで食材の価格を知ったあの日」

獣将「無邪気に好き嫌いしていたあの頃にはもう戻れない」

勇者「……それは良いんじゃね?」

獣将「確かに」ハッ

勇者「やっぱ肉高ェ。国産なんざまずありえねぇ」

獣将「そこで魚ですよ」

勇者「マグロ」

獣将「サンマ」

勇者「真っ先にそうくるか」

獣将「サンマって七輪で焼くイメージがあるけど」

勇者「うん」

獣将「あれ網にこびりついちゃって正直お話にならない」

勇者「そんな貴方にホイル焼き」

獣将「風情もへったくれもないな」

獣将「……ところで『へったくれ』って何だ?」

勇者「聞くなよ、知らねぇよ……」

へったくれ
そのものをとるに足りないものとして軽んじる気持ちを表す語。「もう友情も―もない」

>>174 ありがとう、少し賢くなったよ
-

獣将「肉に限らず野菜も高いよな」

勇者「自分で買ったことないとわからんよなぁ」

獣将「金のない時はもやしが強い味方だ」

勇者「この前一袋五円だったことがある」

獣将「……利益出るのか?」

勇者「さあ……でも安いのはありがたい」

獣将「もやし料理って意外にレシピ多いよな」

勇者「もやしに限らず素材単体のレシピは調べると結構多いぞ。かいわれとか」

獣将「かいわれうまいよな」

勇者「昔ある理由で買い占めしたことがある」

獣将「あれは地味に愉しかったなぁ……」

勇者「ブルータス、お前もか」

勇者「とりあえず二日分くらい適当に買って様子見するか」

獣将「多めに買ってもいいんじゃないのか? 冷蔵庫デカいし」

勇者「いや、広告チェックしてなかったから今日は危険だ」

獣将「主婦か」ビシッ

勇者「……今後は似たようなモンかもしれん」

獣将「まあ諍いもないしなぁ」

勇者「平和なのはいいことだ」

獣将「うむ」

勇者「そしてさり気なく桃を入れるな。どこから持ってきた」

獣将「冷やした桃うまいだろ」

勇者「それ言ったら梨もスイカもうまいだろ」

獣将「梨はガリ梨食ったし」

勇者「桃はせめて桃缶にしてくれ。指が痒くなるから苦手だ」

獣将「しょうがないな」ヤレヤレ

勇者「金出すのは俺なんですがね」

獣将「というわけでスイカを持ってきた」ヨッ

勇者「大玉!?」

獣将「なんか値引きしてたぞ」

勇者「二人で食うには多いだろ……」

獣将「ラップして冷やしとけばよかろう」

勇者「腐らかすなよなお前」

獣将「いざとなればカブトムシの餌に」

勇者「戻してこい。カゴにつっこむな!」

勇者「ネギとこんにゃく」

獣将「下仁田名産」

勇者「よくスッと出てくるな」

獣将「上毛かるたはグンマーの嗜みだからな」ドヤァ

勇者「買わないけどな」

獣将「えー」ブー

勇者「鍋でもする気かお前」

獣将「いいじゃないか、うどんもあるし」

勇者「あ、もう鍋作る流れだこれ」

勇者「いつも思うんだが、『とうもころし』はないよなぁ」

獣将「せめて『とうろもこし』にしてほしかったな」

勇者「とうろもこし?」

獣将「とうろもこし」

勇者「とうもろこし」

獣将「とうろもこし」

勇者「とう……あれ?」

獣将「こっちのがやはりわかりづらい気がする」

勇者「トマト」

獣将「そしてキュウリ」

勇者「キュウリって栄養すっからかんらしいぜ」

獣将「うまいのに……」

勇者「その分漬け物にすると味が染みやすい、かもしれない」

獣将「トマトの漬け物ってあるんだろうか」

勇者「どうだろう。だが生が一番うまい気がする」

獣将「冷やしてそのままがぶりと」

勇者「軽く塩をかけてもイケる」

獣将「キュウリにも塩だな」

勇者「そこは味噌じゃね?」

8月中で終わる筈だったのにどうしてこうなった
-

勇者「ってモロコシだのトマトだのキュウリだのは」

獣・勇「「置いといて」」

勇者「鍋の具材だよ鍋の」

獣将「ネギは基本だな」

勇者「あと白菜」

獣将「こんにゃく」

勇者「豆腐」

獣将「モツ」

勇者「そしてモツ」

獣将「さらにモツ」

勇者「モツどんだけだよ」

獣将「なんかモツ煮でもいい気がしてきた」

勇者「なんてこと言いやがる……モツ煮食いてえ」

勇者「……で、最終的にモツ煮と鍋焼きうどんなわけだ」

獣将「モツ煮は多めに買っても困らんしな」

勇者「夏場は冷やしとかないと傷むがな」

獣将「カレーの悪夢……」

勇者「暑い中一晩寝かせようとしたばっかりに……」

獣将「……そういえばモツ煮ってどこでも売ってるものなのか?」

勇者「違うのか!?」

獣将「どうだろうか」

勇者「そば屋行くとほぼ必ずメニューにあるくらいだから全国区かと……」

獣将「そば屋のモツ煮か、うまいよな」

勇者「そばがマズいのにモツ煮はうまいとかザラだしな」

獣将「それもうモツ煮屋でよくないか?」

勇者「主食がないだろ主食が」

勇者「どうでもいいことに気付いた」

獣将「なんだ?」

勇者「姉貴のカゴん中、殆ど肉だったわ」

獣将「……ブルジョワだな」

勇者「その表現古くね?」

獣将「そんな馬鹿な」

勇者「さて……粗方買ったしそろそろ帰りますかねぇ」

獣将「ことのほか大荷物になったな」

勇者「スイカなんか買うから……」

獣将「うまいだろスイカ」

勇者「あれは買うモンじゃねえ、貰うもんだ」

獣将「えっ」

勇者「えっ」

獣将「なにそれこわい」

勇者「貴様それを言うチャンスをうかがっていたな!」

獣将「そのとおり!!」

獣将「…………」

勇者「…………」

獣将「全力で蒸し暑い」

勇者「耐えろ。軽トラまでの辛抱だ」

勇者「荷物は荷台に載せてくれ」

獣将「わかった」ヨッ

勇者「乗るな」ガシッ

獣将「あ゙ー……」ズリズリ

獣将「……車内余裕で暑いんだが」

勇者「クーラー効くまでくらい我慢しろよ」

獣将「アイスでも買えばよかったか……」

勇者「金は俺が出すんですね、わかります」

急だがもう少しで終わる。遅くても今週中くらい
-

獣将「む?」ピラッ

勇者「どうした?」

獣将「姉上殿から貰ったチラシに浴衣の割引券が……」

勇者「あー、浴衣かぁ。折角だし明日にでも買いにくるか」

獣将「そうだな、折角だし」

勇者「の前に金下ろさないとまずいな」

獣将「このくらいは自分で出すぞ?」

勇者「いやそこは男の甲斐性というか」

獣将「…………」

勇者「なんだよ?」

獣将「なんでもない」フルフル

勇者「しっかしまー、今日は色んなヤツに出くわしたな」

獣将「それもよりによってイオ●でな」

勇者「わざわざ魔界から来てるアホもいたりな」

獣将「平和すぎる……」

勇者「ホントだよ……」

獣将「それを築いた張本人から見てどうなんだ、このザマ」

勇者「せめて指導者がフラフラすんのは止めろと言いたい」

獣将「他はいいのか」

勇者「いいんじゃねえの?」

獣将(……よくよく考えてみれば)

勇者「あーくそ、表混んでんな」

獣将(こいつは私をどう思っているのだろうか)

獣将「……なあ、訊いていいか?」

勇者「あん?」

獣将「何故私を追い返さなかったんだ?」

勇者「いきなり……というか、今更だな」

獣将「まさしく今更ながら気になってな」

勇者「んー、そうだなぁ」

勇者「まあ知らねえ仲でもねぇし。追い返す理由もなかったし」

獣将「命を狙って来た、とか考えなかったのか?」

勇者「おお、その発想はなかったわ」

獣将「おいおい……」

勇者「まー、あれだわ。魔王軍がお開きになるのは聞いてたし」

勇者「実家に戻らねぇでわざわざ訪ねてきたんなら、なんかしら事情があるんだろうなってよ」

獣将「…………」

勇者「ま、お前が言わないんなら聞かないけどな。興味ねぇし」

獣将「お前な……はぁ」ハァ...

獣将「一言余計だろうに」

勇者「おー悪い悪い。っと、やべえ道間違えた」

獣将「ちょっ」

勇者「うおお、夕陽が真正面に」

獣将「……夕焼けなぞ久々に見たな」

勇者「引き篭もってばっかいるからだろ」

獣将「むぅ、それを言われると痛いな」

勇者「俺が普段どのくらい暑い思いをしてるかじっくり味わいやがれ」ククク...

獣将「というか普段何をしているのか知らん」

勇者「郵便配達のバイトだ」

獣将「勇者が何やってんだ」

獣将「…………」

勇者「…………」

獣将「昔な」

勇者「おう」

獣将「両親が大怪我して帰ってきたことがあって」

獣将「犯人はすぐ捕まったんだけどな。私はどうしても許せなくて」

勇者「うん」

獣将「で、喧嘩別れで魔王軍に飛び込んで、がむしゃらやってたら将軍にまでなっててさ」

勇者「ほー」

獣将「なんというのか……今頃になって戻るのに抵抗があるというか」

勇者「要するに気まずいと」

獣将「言ってしまえばそうだな」

勇者「アホだなーお前」

獣将「若かったんだよ……」

勇者「そこじゃねえよアホ」

獣将「ん?」

勇者「家族ってよぉ、案外待ってくれてるもんなんだよ」

勇者「ほれ、俺もえらい長いこと戻らねえで連絡もしねーでいたんだけどよ」

獣将「うむ……」

勇者「まー、戻った時にゃ、普通に迎えられたぜ?」

獣将「普通に?」

勇者「そ、普通に。なんかもう朝出て行って夜帰ってきたみたいな普通っぷり」

勇者「正直もうちょっと何かないのかと思ったけどな」

獣将「……それはさすがにお前の家だけだろう」

勇者「かもな。あーでも姉貴から制裁フルコンボは喰らったか」

獣将「それはもう自業自得だろ」

勇者「まあな」

勇者「だからあれだ。そんな無駄に気張る必要なんかねぇのよ」

勇者「引け目があるなら頭でも下げてみな。悪いようにはならねーから」

獣将「そうだろうか……」

勇者「勇者が言うんだから間違いねーんだよ」

獣将「一気に説得力が失われたのだが」

勇者「あるぇー……?」

獣将「だが……そうか。そうだな」

獣将「……一度、帰ってみるか」

勇者「おーそうしろそうしろ。なんなら付いてってやろうか?」

獣将「いやむしろ一緒に来てもらわないと困る」

勇者「あん?」

獣将「ほら、移動手段ないし」

勇者「あ、そゆことね」

獣将「実家は山の中だからなぁ。町に出るにも一苦労だったし」

勇者「俺もそうだったなー……ま、近場に沢やらなんやらあって退屈はしなかったけどな」

獣将「夏場はカニを取ったりセミを取ったり?」

勇者「そうそう。冬場は雪も積もるから坂道でソリで滑って」

獣将「そのまま坂下の畑に突っ込んだり」

勇者「あーやったやった」ケラケラ

獣将「そういえば実家はどのあたりなんだ?」

勇者「ん? あぁ、県庁所在地から某へその町突き抜けて行った先の村の山ん中だな」

獣将「…………んん? もしや●●村か?」

勇者「おーそれそれ、名前出てこんかった。よくわかったな」

獣将「いや……私の実家もそこだし」

勇者「おおっ!?」

勇者「そいつはびっくりだな」

獣将「奇妙な偶然もあるものだな……」

勇者「案外、昔会ったことがあったりしてな」

獣将「いやぁ、どうだろうな」

勇者「なかったらそれはそれでなんかアレだけどな」

獣将「なんかアレって何だよ」

勇者「いやなんか……アレだろ」

獣将「まったくわからんのだが……」

勇者「アレっつったらアレなんだよ!」

獣将「キレるなよ……なにこいつこわい」

勇者「そうこうしてる間に着いた着いた、っと」

獣将「悪かったな、妙な話して」

勇者「あーん? なんのこっちゃ」フヒュー、フヒュー、

獣将「そこで何故すっとぼけようとする。しかも口笛吹けてないし」

勇者「こまっ以下略!」

獣将「以下略!?」

勇者「こまっけえことはいいんだよ!」

獣将「言い直した!?」

勇者「とりあえず真面目な雰囲気はうざったいのでこの話はここでカット!」カッ!

獣将「あ、はい」

勇者「さっくり荷物持って戻るぞー。牛乳温くなるし」

獣将「とっくに手遅れだと思うのだが」

勇者「何より乾麺が折れてやしないかと気が気でないぜ……」

獣将「また地味に不安になることを言うし」

勇者「あ」

獣将「今度はどうした?」

勇者「扇風機買うの忘れた」



 end


 おまけ


女神「まーくんまーくん」

魔王「はーあーい」クルッ

女神「白スク水!」ババーン

魔王「……ここがエデンか」



 fin

 大したオチでもなくすみません
 ここまで支援、読了ありがとうございます
 もうちょっと真夏の休日的な話を書きたかったのにどうしてこうなった


 今後のこと。

 この世界の人たちの日常を描く程度の話ですが、構想があと2~3あったりなかったりします
 そのうち書くかもしれません。書かないかもしれませんが
 まあ、なんかそんな感じです。


 お付き合いありがとうございました。

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