まどマギ オリジナルss (15)

注意 まどマギ設定のオリジナル糞ssです。
原作人物はキュウべえ以外いません。

登場人物は全部オリジナルです。

だいたい文章が下手です。

およそ週一程度に投稿します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1423908555

これから、僕達がこれまでに観察してきた魔法少女の誕生から結末までを、君たちにみせるよ。

といっても、これは僕達が魔法少女からエネルギーを効率的に搾取する研究の為にとった記録だからね。

大まかなところしか記録されていないんだ。つまり、断片的にしかとられていない。だって僕達の研究に人間の細かな行動は必要ないからね。

あ、もちろん大きな感情変化の部分はとってあるさ。
それじゃあ、もう説明はいいかい?

まず1人目は華麗に泳ぐことを夢みる少女の話だ。

この少女は、魔法少女としては能力も、結末までの時間も平凡だったよ。
それでも、少量ながらもエネルギーは得られたのだから、僕達は感謝しなくてはいけないね。

まあ、僕達には感謝なんて感情ないのだけどね。

ザプッ…ザプッ…

「はぁ、はぁ」

少女の手が壁に当たる。
その瞬間、ストップウォッチをみた女性が顔をしかめる。

「大丈夫?…無茶をしないで、華。」

華はプールサイドに腰を掛け、息を整える。

「いえ、私はまだいけます。コーチ、もう一度お願いします。」

時計の針は既に7時を指していた。
他の生徒は6時にはレッスンを終わりにし、それぞれ帰宅する。

「コーチ…私のタイム、半年前より…おちてますよね。」

コーチの目がたじろぐ。
非常に言い難そうだ。

おちていることなんて分かっている。
だけど、聞かずにはいられない。
僅かな可能性にかけているのだ。



半年前に、足を折った。
学校からの帰り道、自転車で坂を上っていた。
坂を上りきり、曲がろうとしたとき

…車にぶつかった。

私の左足は車と自転車に挟まれ、骨が限界を超えたのだ。

足が熱い。痛さなんて言葉にできない。
まるで熱々の鉄板を押し付けられたようだった。



あれから半年、現在。
私は漸く水泳ができるようになった。
でも、この痛みはまだ残っているし
何より、身体が鈍っている。

ああ、早く取り戻したい。
あの頃は私の泳ぎに敵う者なんていなかった。

今は次々と抜かされ、嘲笑う奴もいる。

悔しい。悔しいなんてもんじゃない。
憎い。この痛みが。嘲笑う奴ら。

全部、憎い。



ガチャン!!

施設のドアを閉める。
この施設には約10年通っている。

それなのに…。


「やあ、どうやら困っているようだね。」

白い、猫のような兎のような
こんな動物は見たことがない。
それに、喋るなんて。

「僕はキュウべえ。君の願いを何でも叶えてあげるよ。」


笑いが込み上げてくる。
そうか、私はおかしくなったのか。

願望が現実に現れるわけがない。
つまりこれは幻覚なのだ。


「七海 華。君の願いは何だい?」

「ははっ。君が私の願いを叶えてくれるの?」

側からみたら、きっと何もないところに喋りかける、変な人にみえることだろう。

「そうだよ。何でも叶えてあげられるよ。だけど、叶えてあげる代わりにお願いがあるんだ。…この街に現れる、悪い魔女を倒して欲しいんだ。」

「へえ、凝った設定なんだね。でも、君は幻覚なんだよ…私のね。」

キュウべえは こてん と首を曲げる。

「君は何を言っているんだい?これは紛れもない現実だろう?」

「…」
「じゃあさ、私のこの足…治せる?水泳だって…半年前の私に戻せるの!?」

「そんなことは容易さ。じゃあ、それが君の願いだね?」

「…うん。」

「君の願いはエントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その力を。」


光に包まれ、自然と手が前にでる。
手の中に入っていたものは、綺麗な宝石。

「それはソウルジェム。魔力の源さ。」



…現実だ。




「っ…!!」

キラリと一瞬、ソウルジェムが光る

本当に私は魔法少女になったのか。
魔女なんて倒せるのか。

疑問なんて山ほどある。
だけど、今は…!

「やるしかないよね…!」



気持ちの悪い色彩をした化け物。
鮮やかに変身する少女。

向かってくる魔女。
向かい打つ魔法少女。

魔女の口が大きく開かれる。
喰われた______

満足そうな顔をした魔女。
しかし違和感に気づく。


「ねぇ…私、人魚になりたいの。優雅に泳ぐ、優しい人魚。」

ググググ ググググ

魔女の口がこじ開けられる。


「知ってる?人魚って、力持ちなんだ。」

ギャアああ★アア□!?◎

魔女の悲鳴が響く。
上顎と下顎が離れていく。


ギチギチッ


嫌な音が鳴る。
限界が近いのだろう。

「ぅらぁあああああ!!」


バキンッ!!



強靭な、魔女の口は引き裂かれた。
魔女はそのまま何度か痙攣し、そのまま死んだ。


「ふぅ…。怖かったけど、意外となんとかなるもんだね。」


カーン…


結界の空から落ちてきたグリーフシード。

「…これって?」
「それはグリーフシード。魔女の卵さ。」

いつから居たのだろうか。
居たのならアドバイス位くれたっていいのではないか。

「君のソウルジェムを見てごらん。少し濁っているだろう?」

左足の脛あたりに埋め込まれたソウルジェム。
確かに少し黒ずんでいる。

「これはその汚れを取る為に使うんだ。」

キュウべえがグリーフシードを私のソウルジェムに近づける。

汚れだけがグリーフシードに移り
ソウルジェムが輝いた。

「汚れきったらどうなるの?」
「それはグリーフシードの話かい?ソウルジェムの話かい?」

「どっちもだよ」
「グリーフシードは限界まで貯めると魔女が孵化してしまう。だから…」

ひょいっ きゅっぷい

「こうやって処理する必要がある。」

「じゃあソウルジェムは?」

「ソウルジェムが汚れきってしまうと、魔法が使えなくなってしまうんだ。」

「じゃあ定期的に綺麗にしなくちゃいけないんだ。」

「ああそうさ。だから積極的に魔女を狩るといいよ。」

それだけ言うとキュウべえは去ってしまった。

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