安価で決めた能力で世界征服する。(40)
安価で決めた能力で世界征服する。
5
yes
把握。
この世には超能力がある。
数千人に一人の確率で存在する能力者、それを全て倒せば、俺は世界最強になれる。
世界最強なら世界征服も思うがまま。
そして今、能力者たちは一カ所に集まっている。
そう、ここ帝都東京に。
そして俺の能力は、『世界を移動するチカラ』。
能力名⬇15
世界を移動する能力名。
2
個人的にはパラレルワールド移動能力といったところか。
帝都東京の警備は厳重だ。
あくまでこの世界では、だが。
能力を発動させる。
『じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつくうねるところにすむところやぶらこうじのぶらこうじぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがんしゅーりんがんのぐーりんだいぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーのちょうきゅうめいのちょうすけ』
一瞬で景色が変わる。
それは荒廃した世界だった。
何もかもが死に絶え、絶滅した世界。
「あらよっと」
帝都東京、その廃墟に侵入する。
そして、能力者が集まっているだろう場所にたどり着いた。
『じゅげむ』
「な、貴様! いつからそこにいた!」
辺りに驚愕が広がる。
当たり前だ。
いきなり人が一人出現したのだから。
正確にはあっちの世界からこっちの世界に移動しただけだが。
「取り押さえろ!」
「無駄だ」
取り押さえようとした人を掴み、世界から弾き飛ばした。
世界を移動する能力とは単に自分自身を移動させる以外にも使い方があるものだ。
「さぁ、かかってこい能力者共!」
状況を把握したのか、戦闘系の能力者たちが出てくる。
「水よ!」
辺りの水分を吸い取り、水で出来た怪物がこちらへ向かってくる。
「無駄……って言ったよな」
俺の身体に触れた部分から異世界、パラレルワールドへ飛ばされる怪物。
「ひっ、」
「どうした?」
「ば、化け物!」
「ふん、他愛ない。……ぐっ」
途端に息が苦しくなる。
「僕の能力は酸素操作。早くしないと酸欠で死ぬよ?」
「くっ……『じゅげむ』」
一旦別世界に退避する。
「酸素操作だと。笑わせるな。そんなもので俺が倒せると思うなよ」
三時間後。
「やぁ、また会ったね」
「ああ、案外酸素操作ってのは難しい能力なんだな」
「?」
「今度はこっちからいかせてもらう!」
「な、なに?!」
「そこにいるのは、僕か……?」
「ああ、俺。酸素操作能力如きでいきがっているというから、潰しに来たぜ」
そう、異世界から酸素操作能力者と同じ人間を連れて来たのだ。
「ふん、ネタはばれている。パラレルワールドを移動出来るだけの雑魚が!」
「俺は弱いものイジメが大嫌いなんだけどよ」
「ふーん。僕は好きだよ」
「やっぱり、てめぇは俺が倒す」
そう言ったかと思うと酸素操作能力者を羽交い締めにした。
「彼のいた世界はマンガで例えるならスポーツマンガ系世界だ」
そして、密着している以上、酸素操作能力は使えない。
使えば自らも酸素を奪われてしまうからだ。
酸素操作能力者が気絶したところで、異世界から来た彼には帰ってもらった。
「さぁ、残りはどいつだ」
能力の安価⬇30 能力と能力名。
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ksk>>35
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俺の世界征服まであと少し。
そして、最後の一人が立ち上がった。
「オレの能力は『加速(アクセル)』だ」
「ふーん」
最後の敵としては悪くない。
むしろ、最後の敵としてふさわしい。
「全力で行くぞ」
別世界から取り出した銃器で相手を撃つ。
『加速』
途端にやつの姿がかき消えた。
「チッ。厄介だな」
『じゅげむ』
一旦、別世界に避難しようとしたが、
「やらせねーよ」
首すじを掴まれる。
「くっ……」
そのままヤツと共に異世界へと移動した。
移動した世界はラノベで言えばほのぼの系の世界だった。
しかし、
「加速」
『じゅげむ』
ヤツは異世界に飛ばされるので俺に触れられない。
俺は速すぎてヤツに触れられない。
だが、
「捉えたぞ!」
『じゅげむ』
ヤツのいるこの街ごと異世界へ飛ばした。
俺は勝利したのだ。
最後の能力者を倒した時、俺はボロボロだった。
幾たびの能力使用。
その反動は身体を蝕んでいた。
しかし、それでも立つ。
『あー、マイクテステス。本日は晴天なり』
世界へ向けて発信されている。
そのマイクを手に取り、宣言する。
「世界中の能力者は全て俺が倒した。つまり、俺が最強だ。分かったら素直に降伏し、我が配下となれ」
そして、一年後。
世界は変わった。
能力者の能力を戦闘ではなく、産業に活かしたことで経済は発展し、世界は生まれ変わった。
「行くか……」
俺はそうつぶやいた。
そう、まだ見ぬ世界を征服するため。
『……じゅげむ』
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