日向「これはどういうゲームなんだ？」

七海「簡単に言うと、２対２のチームで戦って、先に戦力ゲージをゼロにしたほうが勝ちってゲーム……だよ」

日向「前やってた格闘ゲームとは違うのか？」

七海「うん、全然違うよ。格闘ゲームは自分の体力がなくなったらそこで終わりだけど、エクバは戦力ゲージがある限り再出撃できるから」

日向「えくば？」

七海「あ、エクバはエクストリームバーサスの略称だよ」

日向「あぁ……」

七海「うーん……口で言ってても分かりにくいと思うから、もう一回見てみる？」

日向「お、そうだな。いいか？」

七海「うん」

七海「えーと、じゃあ機体はわかりやすいこれで……シャッフルルームで……」

日向「七海は何を選んだんだ？」

七海「ガンダムだよ」

日向「お、あの安室が乗ってるやつか」

七海「うん、アムロ・レイが乗ってるガンダムだよ」

日向「へー……」

ﾃﾞｰﾝﾃﾞｰﾝﾃﾞｰﾝﾃﾞｰﾝﾃﾞｰﾝ
ﾃﾞｰﾃﾞｰﾃﾞﾃﾞｰ

クシャトリヤ　　　バンシィ・ノルン
2000　　　　　　　3000
　　　　　　　VS
ガンダム　　　　　ガンダムデスサイズヘル
2000　　　　　　　2500

七海「うわっ……」

日向「おぉ、なんか金ぴかのがいるな……この2000とかいう数字は？」

七海「それがコスト……あ、ごめん、ちょっと本気で行かないと負けちゃう」

日向「お、おう」

日向(てかこのコントローラー、普段使ってるやつと違ってでかいな)

七海「勝てるかなぁ……」

[真月ゥ？誰それぇ？]ﾋﾟﾘﾘｯ
[よろしくお願いします]ﾋﾟﾘﾘｯ

日向「なんだこの文字は」

七海「通信だよ。お互いのプレイヤーの戦闘中のコミュニケーション……はじまったっ」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

日向「おっ」

ﾄﾞｼｭｩﾄﾞｼｭｩ

七海「……」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

日向(普段より七海が怖い……)

七海「うぅ、ブースト差が……」

日向(集中してるし声はかけないでおくか。画面でも見てよう)

日向(……左下に数字があるな。攻撃らしきものを受けると減るからこれが体力か。右下の頻繁に減っては増えるゲージはなんだ……？左上の二本のゲージも……お、赤いほうが減った)

七海「よし、このデスサイズなら擬似タイでも……！」

日向(画面が頻繁に動いて見ずらいな……)

七海「うぅっ、ノルンのロックがこっちに……」

クシャ「」ﾁｭﾄﾞｰﾝ

七海「あっ！」

日向「あ！味方がおちた！」

七海「うーん……」

[下がるぜぇ]ﾋﾟﾘﾘｯ
[前は任せて]ﾋﾟﾘﾘｯ

七海「よし、ちょっと前に出よっと」

日向(下がる？下がるってなんだ？)

デス「ｼﾇｾﾞｪ、ｵﾚｦﾐﾀﾔﾂﾊ」ﾁｭｨｰﾝ

七海「うーん、やっぱりクシャを狙うよね、でもガラ空きだよ」ｶﾞﾁﾔｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｯ

日向(なんで攻撃するたびにこんなに機体が横に滑るんだ……？)

七海「よし、これでっ……！！」

ﾁｭｨｰﾝ！
ﾃﾞｰﾝﾃﾞﾚﾚｰﾚｰﾚｰ

日向「お、勝ったのか！」

七海「うん、なんとか……だけどね」

[ご苦労さん！遊馬巡査！]
[ありがとうございました]

日向「……なんかおかしな文字が出るなぁ」

七海「多分今組んだ人がバリアンなんだと思う……よ？」

日向「ばりあん……？」

七海「あ、ゲームとは関係ないからね？」

日向「そうか」

七海「どうかな？わかった？」

日向「うーん、あまりわからなかったな」

七海「だよねぇ。うーん……そうだ、やってみる？日向くん」

日向「え？」

七海「習うより慣れろ、だと思う、よ？」

日向「そ、そうか。いいのか？」

七海「うん、あ、でもちょっとまってね、オフラインにするから」

七海「最初からオンライン対戦は無茶だしね」

日向「？？」

七海「さ、どうぞどうぞ」ｽｽｯ

日向「お、おう……えー、と、操作は……」

七海「レバーで上下左右、左のボタンが決定、真ん中のボタンがキャンセルだよ。好きな機体を選んではじめてね」

日向「あぁ、えーと……」

七海「日向くんはガンダムをあんまり知らないし、見かけが気に入ったのを選べばいいと思う……よ？」

日向「そうか……お、これ、なんだかかっこいいな」

ストライクノワール 2500

七海「あっ……」

日向「よし、これどうかな？七海……七海？」

七海「えと、うん、いいと思う……よ？」

日向「よし、じゃあ始めるか」ﾁｭｨｰﾝ