【安価】提督が鎮守府に着任しました 2【コンマ】 (214)

安価とコンマで決定した提督がどこかの鎮守府に着任し、艦娘とキャッキャウフフするスレです

【前職】
提督はそれぞれ前職を経験しており、元警察官だったり、技術者だったり、
あるいはロボットだったり異世界人だったりします。
彼らは海軍からスカウトされる形で提督に転業してくるのです。

【属性】
提督には大きく分けて善良・中立・凶悪の3つの属性が存在します。
要するに提督の性格です。属性はストーリーの方向を大雑把に決めるものです。
善良ならばほのぼのコメディ寄り、凶悪はシリアス寄り、中立はそのどちらにも傾きます。

【好感度】
鎮守府に配属される艦娘が、提督をどの程度好意的に感じているかという数値です。
目安としては大体↓のような感じです。
01~09 殺意、不倶戴天の敵
10~19 嫌悪、無視
20~29 苦手、無関心
30~39 知り合い、友達
40~49 親友、誤解される仲
50~59 気になる
60~69 尊敬、微妙な関係
70~79 好き
80~89 運命の人
90~99 ケッコン間近

【イベント】
艦娘と交流し好感度を上げます。内容は安価。
イベントは2種類あり、それぞれ処理の方法が異なります。

【個別イベント】
イベントのメインキャラ(主役)とサイドキック(脇役)を決め、
その艦娘の好感度のみアップします。
メインキャラはコンマの数字の1/3、サイドキックはコンマの下一桁の数字だけ
好感度がアップします。
主に鎮守府内の話になり、>>1のその日の気分で裏設定が生えたり生えなかったりします。

【チームイベント】
6隻1組の艦隊規模で参加するイベントです。
全員一律で5ずつアップします。
また、余所の鎮守府にお邪魔したり、余所の提督と知り合ったりします。

【ケッコン可能状態】
好感度が100を超えた艦娘はケッコン可能状態となります。
ケッコン可能な艦娘が個別イベントのメインキャラに選ばれた場合、
二人は幸せなキスをして終了となります。

【二人は幸せなキスをして終了イベント】
要するにエンディングです。

 
大淀「提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮をお願いします」

間宮「どんな方なのでしょうか……楽しみですね」

明石「んー……書類によれば確か>>+2な人ですよ!」

大淀「ちなみに、秘書艦には>>+5さんをつけておきました」

 
 
 
提督の前職 >>+1

1.警察官
2.ギャングスター
3.ロボット
4.異邦人
 
提督の属性 >>+1コンマ以下
01~33 善良
34~66 中立
67~99 凶悪
00が出たら>>1が適当に決めます

秘書艦 >>+3
所属艦娘>>+4~8
コンマ以下が初期好感度になります

提督
前職:ギャングスター(凶悪)

艦隊所属艦娘
鬼怒:好感度12(嫌悪)
妙高:04(不倶戴天)
朝潮:93(ケッコン間近)
山雲:43(親友)
瑞鳳:56(気になる)
秋月:78(好き)



面白くなって来やがったぜ……

イベント安価

個別orチーム >>+1

メインキャラ >>+1
サイドキック >>+3~4

妙高さん殺意高すぎやしませんかね

イベント内容 >>+2

(ここは本当に鎮守府なのか……?)

では書いてきます
結構遅くなるかも

科学者から伊那人に変更されてるのな
マッドサイエンティスト提督見たかった

>>38
ちなみに「異邦人」は宇宙人とか未来人とか異世界人です

異邦人:善良とかまんまウルトラセブンになる可能性が微粒子レベルで存在していた……?

そういえばすっかり忘れてたんですけど、こういう部隊名コンマもあります
せっかくなんで>>+1のコンマで決定します

部隊名
0.ホワイト     0.スパイダー
1.レッド      1.バット
2.ブルー      2.コブラ
3.イエロー     3.リザード
4.グリーン     4.スコーピオン
5.ピンク      5.マンティス
6.パープル     6.カメレオン
7.ゴールド     7.ウルフ
8.シルバー     8.ジャガー
9.ブラック     9.アリゲーター

部隊名 「ピンク・リザード」隊

提督 :ギャングスター(凶悪)

鬼怒:12(嫌悪)
妙高:04(不倶戴天)
朝潮:93(ケッコン間近)
山雲:43(親友)
瑞鳳:56(気になる)
秋月:78(好き)


この鎮守府はもうアカン(白目)

 
――――――――――
鎮守府・執務室前

 
 
タッタッタッ……



鬼怒「ヤバいヤバい、急に呼びだしなんて」

鬼怒「あの提督、人の都合なんてお構いなしなんだから……!」イライラ

鬼怒「ホンット、なんで鬼怒が秘書艦やってんだろ……」

鬼怒「……あれ? おーい、妙高さんに秋月ー!」

妙高「あら、鬼怒ちゃん」

秋月「鬼怒さん!」

 
鬼怒「ひょっとして、妙高さんと秋月も……?」

妙高「……ええ。鬼怒ちゃんの想像通りよ」

秋月「私達、提督に呼ばれてきたんです。大事な用があるって」

鬼怒「大事な用~? ……鬼怒はそんな風に言われてないんだけどなぁ。妙高さんは?」

妙高「……『お前が来なくちゃ始まらない』ですって。冗談じゃないわよ」

秋月「鬼怒さんはなんと?」

鬼怒「『とりあえず来い。遅れるなよ』だってさ。トレーニング中だったっていうのにさ」フン

鬼怒「まあ、早く行こうよ。一応上官の命令だし」

妙高「そうね。気は進まないけど……」ハァ

 
―――――――――――
執務室

 
 
コンコンコン ガチャッ

 
 
鬼怒「失礼しまーす。鬼怒、妙高、秋月、ただいま……」カサッ


鬼怒「ん? なんか踏んだ……?」



       ____r──‐-    _____  -‐―─――――┐
      //壱万円 |                         / |
       〃      |                    /|         |   |
.      〃}  士 ┬ |   ̄ ̄ ̄      ──{/| -‐  ――┤   |
    〃((  |ヒ| ノ┐|                V|         |   |
    〃。)       |                             |   |
    /_   (十) (⌒ |                         \ |
   L二二=─ _  |── ‐-  ______  -‐  ――――く
   三三三二=── 〉====================二二二二> '′

   Ξ三三二=-  ̄// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



鬼怒「えっ!? さ、札束!?」

 
妙高「へ、部屋中にお札が散らばってる……?」

秋月「あふぅ……」クラッ バタッ

鬼怒「あーっ! 秋月が倒れたー!」

妙高「秋月ちゃん、気を確かに!」

秋月「お、おかね、いっぱい……こんなに……」グルグル



提督「ガハハハハハ! 相変わらず大金に弱ぇな、秋月は!」カラカラ

 
鬼怒「て、提督!」

妙高「……こんな大金、どうしたんですか。まさかまた良からぬ方法で……!」

提督「おおっと、勘違いすんな。こいつはこの前、株で儲けたあぶく銭よ」

鬼怒「株?」

提督「ダイマ食品って食品会社の株を売り抜けてよ、2億ほど儲けさせてもらったぜ」

提督「聞けばこのダイマ食品、この間毒物混入騒ぎがあって株価が暴落したそうじゃねぇか。可哀想にな」

提督「ま、俺のとこはその前になんとかできて運が良かったってもんよ」ハハハ

妙高「……白々しい。なんて恥知らずな」チッ

鬼怒(明らかになにか仕掛けたんだよなぁ。この人、なんで憲兵さんに捕まらないの)

 
提督「ま、今回お前達を呼んだのはだな……おい、起きろ秋月」ペチペチ

秋月「あ……ふあっ!? し、失礼しました、提督!」ガバッ

提督「秋月よ、お前って奴は本当に気が小せぇな」

提督「ほれ、小遣いだ。ちったぁ慣れとけ。そんなんじゃ銭勘定ひとつできねぇぞ」ズイッ

秋月「えっ? い、いち、じゅう、ひゃく……? ……ふぅ」バタン

提督「あっ」

鬼怒「秋月ー! しっかりしてー!」

提督「まったく、しょうがねぇ奴だな……」

 
――――――――――

 
 
提督「さて、お前達を呼んだのは他でもねぇ。今夜付き合ってもらおうと思ってな」


鬼怒「え゛っ……」

妙高「……」キッ

秋月「?」

提督「勘違いすんじゃねぇ。今夜、知り合いのパーティーに呼ばれててな」

秋月「パーティー……ですか?」

提督「ああ。だがこういう場には綺麗どころがいなきゃあ話にならねぇ。華がなくっちゃな」

提督「お前達には、俺と一緒に今夜のパーティーに出席してもらおうと思ってな」

 
妙高「お断りします。貴方の随員としてパーティーにだなんて……」

提督「まあそう言うな。これも社会の付き合いってやつよ」

提督「俺の部下としてパーティーに出席してる連中に紹介する意味もある」

提督「なあ? 俺達ゃファミリーじゃねぇか。持ちつ持たれつ、助け合いと行こうや。そうだろ秋月?」

秋月「はい! 秋月は提督の行くところなら、どこへでも!」

提督「ガハハハハハ! そうこなくっちゃな」

提督「……ま、実を言うと俺のボディガードって意味合いもあるからな」

提督「軽巡洋艦に重巡洋艦、期待の防空駆逐艦となりゃあ安心ってもんだ」

 
鬼怒「でも鬼怒達、パーティーに着ていくような服は……軍服で行けばいいの?」

提督「それならもう手配してある。お前達の部屋に今日のためのドレスが届いてる頃だ」

鬼怒「いつの間に……」

提督「着方がわからなけりゃ朝潮に聞け。あいつは何回か俺の随員としてこの手の会合に出てるからな」

提督「今日の18時に迎えの車が来る。それまでに支度しとけ。いいな」

鬼怒「りょーかーい」

秋月「了解です!」

妙高「……」

提督「妙高? 返事はどうした。親しき仲にも礼儀ありって言うよな?」

妙高「……了解しました」ギロッ

提督「よしよし、それでいいんだよ」

 
――――――――――
数時間後
パーティー会場

 
 
ブロロ……キキッ



運転手「到着です。お疲れ様でした」

提督「おう。行くぞ、お前達」

鬼怒「うわー、見るからに豪華なホテル……」

秋月「あ、秋月、りむじん? に初めて乗りました! すごく長いんですね!」

妙高「朝潮ちゃんはこういう場所に何度も連れてこられてるのね……」

鬼怒「あっ、あそこにいる人テレビで見たことある! すごい人気の女優だよね!?」

提督「なあに、この程度どうってこたぁねぇ。お前達も慣れておけよ」

 
社長「おお、提督。よくぞおいでくださいました」

提督「おう、社長さんよ。元気そうで何より」

社長「はい、おかげさまで……そちらの方は?」

提督「俺の秘書の鬼怒ってんだ。鬼怒、オオカワ建設の社長だ。挨拶しな」

鬼怒「ど、どうも。鬼怒っていいます」ペコッ

提督「社長には色々と世話になっててな。付き合いもそれなりにある」

社長「いえいえ、我が社の繁栄は提督のお力添えあっての……」

提督「これからも仲良くやってこうじゃねぇか。なんなら、軍から下請けの仕事を……」

鬼怒(うわぁ、いかにもって会話だなぁ……)

 
議員「提督殿、お久しぶりですな」

提督「やあどうも、代議士のセンセイ。紹介しましょう、俺のファミリーの一員です」

妙高「……重巡、妙高と申します」ペコッ

議員「ほう……これが艦娘ですか。いえ、実際に見るのは初めてでして」

提督「なあに、軍服を脱げば普通の女と変わりありません」

妙高(人を見世物のように……この男は)イライラ

議員「貴方のおかげで次の選挙は……」

提督「何のこれしき。それより例の法案のことですがね……」

 
オーナー「やあ、提督」

提督「よう。お前のとこの店も繁盛してるみてぇだな」

オーナー「提督が鬱陶しい連中を掃除してくれたからだよ。また遊びに……おや」

提督「紹介するぜ、秋月ってんだ。俺のファミリーよ」

秋月「は、はじめまして。秋月と申します」

オーナー「可愛い子だね……どうかな、私の店で働く気は?」

提督「冗談言っちゃいけねぇぜ。お前のいかがわしい店で働かせるにゃあ勿体ない女だ」

オーナー「それは失礼。どうも可愛い子には目がなくてね」

秋月(いかがわしい……? 長10㎝砲ちゃんなら知ってるかな?)

 
――――――――――
3時間後

 
 
提督「おっと……もうこんな時間か。そろそろ戻るとするか」


提督「仮にも軍属だからな、門限が厳しくっていけねぇや」ハハハ

妙高「当然です……そもそもこんな会合に出席すること自体」

提督「そう硬いこと言うなよ。おい鬼怒、運転手に車を回すよう言っといてくれ」

鬼怒「はーい。人遣い荒いんだから……」ブツブツ

提督「……秋月、どうした? 疲れちまったか」

秋月「す、すみません……こういう場所はなんだか落ち着かなくて」

提督「堂々としてろ。お前はファミリーの一員として、こういう場には……」

 
ドォォォォォン!!

 
 
 
提督「!?」


秋月「な、なんですか!?」

妙高「爆発……? ホテルの入り口の方です!」

鬼怒「て、テートクー! 大変、大変だよー!」

提督「鬼怒! どうした、何があった?」

鬼怒「い、いきなりリムジンが爆発して、柄の悪い人達が……」

提督「……お前達! 裏口から逃げるぞ、急げ!」

秋月「え? て、提督!?」

提督「商売敵が鉄砲玉差し向けてきたんだよ! さっさと走れ!」

 
ガシャーン バキューン
ドガガガガガガ

 
 
鬼怒「あわわ、とんでもないことになってきちゃったよー!」


妙高「貴方のせいです! 常日頃から汚い商売をして恨みを買っているから!」

提督「今それをどうこう言ってもしょうがねぇだろうが!」

提督「しかし、こうも真正面からやるとはな……向こうさんもよほど切羽詰まってるぜ」

妙高「一体何をすればこんな……!」

提督「日頃から艤装でドンパチやる訓練してるんだ、拳銃くらい撃てるな!?」

秋月「はい、大丈夫です!」

鬼怒「もー! ドレスもヒールも走りにくいよー! ……ってわぁっ!?」グキッ

 
 
ドサァッ

 
提督「鬼怒!」

鬼怒「あいたた……っ! あ、足挫いちゃったみたい……」


バタバタバタ


暴漢A「いたぞ! 提督だ!」ジャキッ

暴漢B「やっちまえ!」

提督「チィッ……!」ガバッ

鬼怒「うわわっ!?」

 
 
パァン! パァン!

 
暴漢A「がっ……!?」バタッ

暴漢B「ぐあぁ……」バタッ

秋月「提督! お怪我は!?」

提督「大丈夫だ!」

鬼怒(て、提督……咄嗟に鬼怒を庇った……の?)

提督「おい妙高、鬼怒をおぶってやれ。この足じゃ走れねぇだろう」

妙高「そうね……鬼怒ちゃん、私に掴まって」

鬼怒「は、はい」

提督「裏口から出たら適当な車を拾って鎮守府まで行くぞ! 油断するな!」

 
鬼怒(その後、鬼怒達はホテルの裏口から脱出)

鬼怒(少し走った先の道路で、その辺を走ってる車を呼び止めて)

鬼怒(『海軍だ! いきなりで悪いがてめえの車を接収させてもらうぜ!』という具合に車を手に入れ)

鬼怒(追いかけてくる敵の車を振り切って、なんとか鎮守府まで逃げ延びたのでした……)

 
 
 
鬼怒(正直、海の上で戦うのと同じくらい命の危険を感じました……)

 
――――――――――
翌日
鎮守府・入渠ドック

 
 
提督「鬼怒! 具合はどうだ」


鬼怒「あっ、提督。鬼怒はもう大丈夫だよ」

提督「昨日はすまねぇな。あの連中、どうやら陸郷会の連中らしいんだが」

提督「この間、銀座の高級クラブをいくつか乗っ取った件で報復に来たらしい」

提督「あのクラブは連中の稼ぎ頭のひとつだったしな。陸郷会のメンツも丸潰れってわけだ……」

提督「だがまあ、あいつらも軽率な真似をしたな。今の俺は艦隊司令官様だ」

提督「親方日の丸の公務員様に喧嘩を売ったことを後悔するだろうぜ」ククッ

鬼怒(……ホント、ひどい提督もいたもんだよ)

鬼怒(でも……)

 
鬼怒「あの……ありがとう」

提督「あん?」

鬼怒「あの時、守ってもらっちゃって。見直したよ!」

提督「へっ、何言ってんだ。俺達ゃファミリー、家族だろうが」

提督「ファミリーの危機に身体を張れねえ奴に、人はついてこねぇのさ」

鬼怒「はは……でも、昨日みたいなのはできるだけないようにしてね? マジパナイよ!」

提督「どうだかな。じゃ、あとでロビーに来いや」

鬼怒「え? 出かけるの? 昨日あんなことがあったのに」

 
提督「お前のドレスと靴がダメになっちまったからな。新しいのを買ってやるよ」

鬼怒「でも誰か護衛につけないとダメじゃない? 流石に危ないって」

提督「任せる。適当に選んで呼んでおけ」

鬼怒「……しょうがないなぁ。でも」

 
 
 
鬼怒「鬼怒が提督の秘書艦、だもんね」クスッ

 
最新好感度ランキング
 01.朝潮(93)
 02.秋月(80)↑
 03.瑞鳳(56)
 04.山雲(43)
 05.鬼怒(38)↑
 06.妙高(05)↑

鬼怒が『嫌い』から『友達』になりました。
妙高は相変わらず『不倶戴天の敵』だと思っています。
秋月は『好き』から『運命の人』になりました。

コンマ次第でちょろインにも提督の命を狙う刺客にもなるのが艦娘達です
提督と仲良くなる気ゼロの妙高さんとか書いてる方としても新鮮ですね



次のイベント
個別orチーム >>+1

メインキャラ >>+2
サイドキック >>+3~4

イベント内容 >>+6

メインキャラ:朝潮
サイドキック:秋月・妙高

イベント:銃の密輸


みんなこの鎮守府をどうしたいんだ……(困惑)
霞といい朝潮といい早々にケッコン可能状態内定とか朝潮型マジパナイ

僕からは以上

前スレの料理人提督編では裏設定とか色々考えてたけど、
安価とコンマの悪戯で表に出ないまま終わったのもたくさんあったのでいくつか紹介。



【若葉エンド】
前スレは霞エンドで終わったが、若葉が選ばれていた場合は以下のようなイメージだった。
→ドMで知られる若葉だが、強化改装を受けた彼女の身体に異変が起きる。
 痛覚や味覚が次第に鈍くなり、性格も徐々に好戦的に変わっていくのだ。
 若葉の身に起きた異変の影には、艦娘を痛みと恐怖を感じない完全兵士にしようという
 大本営の計画があった……。


【政治将校・赤城】
政治将校の候補は赤城・初霜・大鳳だったけど最終的に赤城に。
赤城がイベント等で登場している状態で、提督が大本営に背くようなイベントを起こすと
背中から撃たれたり憲兵さんに連れて行かれたりしていた。
好感度40以上で密告を躊躇う描写を入れるつもりだったけど3人とも未登場だったじゃねーか!


【拓郎】
武蔵が霞から『預かった』熊のぬいぐるみ。武蔵が拓郎を抱いて寝ていたのは大和だけが知る。
霞に返すタイミングを失い、終戦後までずっと彼女の手元にあった。
実は『拓郎』とは提督の本名で、乙女ゴリラ武蔵の乙女心の発露であった。


【川内型の戦後】
前スレ>>993の言うとおり、川内は戦争以外の新たな生き甲斐を探して人間社会に出るも、
結局戦う以上に充実した生き方を見出せず、軍に再志願。
最終好感度が60~70以上あったら恋人を作って家庭を築いたとかそういう感じになってた。

神通は艦娘としての使命を全うすべく、脇目も振らず軍に残り後進の育成に励んだ。
川内同様、最終好感度が高ければ人間社会に出ていたかも。

那珂ちゃんは好感度が低いのと、アイドルに対してのモヤモヤが残った状態だったので軍に残った。
あの頃集めた教本やビデオはすっかり処分し、二度とアイドルを目指すことはなかった。
那珂ちゃんとのイベントをあと1~2回こなして好感度を十分上げていれば、
戦後トップアイドルになる那珂ちゃんもいたかもしれない。



前スレの反省点のひとつにキャラを多くし過ぎたことがあったので、今回は自重していこうと思います。

結局あの後春雨ちゃんってどうなったの?
失踪しちゃったみたいだけど深海棲艦と一緒にわるさめちゃんとして暮らしてんの?

>>89
好感度が低い状態での春雨の戦後は「駆逐棲姫に戻って敵に回る」というのもありえましたが、
好感度がとても高かったのでそうはなっていないでしょう。

部隊解散のショックや、提督に選ばれた霞への嫉妬などで精神的に不安定になった春雨は、
マイナスの感情が高まることで深海棲艦に戻ってしまうことを懸念し、軍を脱走。
かつての古巣であった南西諸島に流れ着き、そこで深海棲艦の駆逐された静かな海を眺めながら一人暮らしてるという感じ。

【チームイベントの中身】
料理人提督編で試験的に導入したチームイベントだが、第三艦隊以外はこんな感じの予定だった。

第一艦隊:再編された第一艦隊。提督に近くなった赤城は、提督への監視を強化する。

第二艦隊:呉鎮守府から、呉提督と扶桑がケッコンしたという報告が。発狂する山城だったが……。

留守番組:提督が皆に内緒で外出しているのに気付き後を尾けると、なんと提督が北方棲姫に餌付けを……!?


深海棲艦の白い肌と赤い瞳に見立てたパンナコッタのラズベリーソースかけを
パクパク貪るほっぽちゃんと、その食べっぷりの良さを気に入る提督というアイディアは一番早く出てた。

 
――――――――――
工廠

 
 
ウィーンガチャン ガコン

カーンカーンカーン
ナカチャンノファンヤメマース


秋月「……う~ん。装備の改修、うまくいきませんね」

妙高「そうね、もっと命中精度の高い対空機銃が欲しいのだけれど……」

明石「秋月ちゃんの高射装置を量産できればいいんですけど、なかなか難しいですね」

明石「とはいえ、改修用の資材ならたくさんありますから、まだまだ行けますよ!」

明石「ありがたいことに、提督が上に掛け合って多めに回してもらってるそうですし」

妙高「……どうかしら。あの提督のことだから、裏でどんな汚いことをやっているか」

秋月「でも妙高さん、提督は私達のためを思って……」

 
提督「よう、お前達! やってるな」

朝潮「皆さん、おはようございます」ペコッ

秋月「提督、朝潮さん! おはようございます!」ピッ

妙高「……」

提督「装備の開発と改修、調子はどうだ?」

秋月「……あまり順調とは言えません。申し訳ありません」

提督「なあに気にすんな。時間と資材はたっぷりあるんだ」ポンポン

提督「そうだ、妙高。今日はお前にいいものを持って来たぜ」

妙高「いいもの……?」

提督「そうだ、いいものさ……おい! そっちのコンテナを運んで来い!」

妖精A「テートクって、ひとづかい、いやようせいづかいがあらいよなー」チョコチョコ

妖精B「かねばらいはいいんだけどねー」テケテケ

 
ウィーン……ガコン

 
 
妙高「これは……3号連装砲!? 量産の目途の立っていない改良型ではないですか!」


明石「それを3つも……提督、これをどこから?」

提督「なに、ちょっとした伝手で手に入れたもんだ」

提督「一昨日の晩から、こいつを受け取るために朝潮と山雲にひとっ走り行ってきてもらってたんだ」ナデナデ

朝潮「朝潮、頑張りました!」

秋月「だからあの日、パーティーの随員に朝潮さんがいなかったんですね」

提督「それに瑞鳳は弓はともかく銃はからっきしだからな。それもあの人選の理由だったんだが」

提督「ま、陸郷会があんな派手な真似をするのも想定外だったが……」

朝潮「司令官が不逞の輩に襲われたと聞いて……とても心配でした」ギュッ

提督「悪かったな。だが俺はこうしてピンピンしてるだろ? 秋月達のおかげよ」ナデナデ

 
提督「まあ、とにかくそういうわけだ。その3号連装砲はこの間の礼も兼ねて調達したんだぜ」

提督「じきに秋月と鬼怒のぶんの装備も回ってくる。もうしばらく待ってな」

秋月「あ、ありがとうございます! 長10㎝砲ちゃんも喜びます」

提督「どうだ妙高、ちったぁ俺のことを見直したか? ガハハハハハ」カラカラ

妙高「……しかし、こんな出所の不透明な装備なんて」

朝潮「……」ピクッ

妙高「どんな手を使って手に入れたか知りませんが、これで私を懐柔できると思わないでください」

提督「おいおい、つれねぇなぁ。そう難しく考えるこたぁねえだろう」

提督「こいつはあくまでプレゼントだ。ファミリーなんだからよ、これくらい当たり前だろ?」

妙高「ふざけないで。私は貴方を家族だなどと思ったことは……!」

朝潮「……!」

 
ジャキッ

 
 
妙高「朝潮ちゃん……何のつもり?」


朝潮「……司令官を侮辱するなら許せません」

明石「あわわ……こ、工廠で暴れないで……」

秋月「朝潮さん! 落ち着いてください!」

朝潮「朝潮は冷静です……妙高さん、貴女は司令官のお心を理解していません」

妙高「貴女はその男に騙されているわ。いいように利用されているだけよ」

朝潮「いいえ、朝潮は司令官を信じています。ファミリーの一員として」

妙高「お金のためならどんな汚いことでもやる男の、何を信用できるというの」

朝潮「……貴女は私達ファミリーにとって無益であるばかりか有害ですらある。なら、この場で……!」

 
 
 
提督「お前ら、よさねぇか!!」

 
朝潮「……っ」

提督「俺は身内のイザコザが一番嫌いなんだ! ……知ってるだろう、朝潮」

朝潮「す……すみません、司令官……」シュン

提督「妙高。俺に不満があるのは仕方ねぇが、人の厚意ってやつは素直に受け取るもんだぜ」

妙高「……」

提督「いいか、この鎮守府にいる奴らは仲間だ。一蓮托生の運命共同体だ。ファミリーだ!」

提督「多少気に入らねぇこともあるだろうが、お互いもっと寛容になろうじゃねぇか。なあ?」

提督「ファミリーの和を乱すようなことは俺が許さねえ。……さあ、仲直りしな」

朝潮「はい……妙高さん、すみませんでした。ついカッとなってしまって」ペコッ

妙高「……ええ、私も言い過ぎたわ。ごめんなさい」

提督「よしよし。じゃあこれでこの話は終いだ」

 
提督「……ところで明石。廃棄予定の装備のリスト、まとめてあるか」

明石「あ、はい。これです」スッ

提督「ふむ……なるほど、わかった。じゃあ妙高の持ってた連装砲も追加しとけ」

提督「手筈通り、解体したら表のトラックに積み込んどきな」

明石「了解です」

提督「朝潮、秋月、妙高! お前達にも手伝ってもらうぜ」

朝潮「はい! 司令官のためなら、この朝潮、どんな任務でもこなしてみせます」

提督「ガハハハハハ、心強いぜ」ナデナデ

秋月「提督、また護衛が必要なのですか? この秋月にお任せください!」

妙高「……今度は一体、どんな悪事を働くのですか?」

提督「そうだな……いい儲け話が転がってきててな?」ニヤッ

中断

 
――――――――――
湾岸倉庫街

 
 
ブロロ……キキッ

ガチャッ バタン

 
 
朝潮「司令官、トラックはここに停めておいていいんですか?」


提督「ああ。じきに業者が積み荷を回収しに来る。トラックごと渡して構わねえぞ」

提督「俺達は連中からカネを受け取ってそれで終わりだ」

妙高「廃棄した装備をスクラップ業者に売るなんて、正式な手続きを経ていないなら軍規違反ですが」

提督「大丈夫だ。その辺に抜かりはねぇ」

提督「秋月、妙高。お前らは辺りを見張ってろ。業者が来たら丁寧に応対してやれ」

秋月「了解しました!」

 
タッタッタッ……

 
 
提督「まったく、楽な仕事だぜ」シュボッ


朝潮「……司令官」

提督「あん? どうした」フー

朝潮「……どうして妙高さんを重用するんですか? あの人に司令官への忠誠心はありません」

朝潮「遠からず、必ず司令官に仇為す存在です。近くに置いておくのは……」

提督「俺だってそのくらいわかっちゃいる」

朝潮「なら、どうして!」

提督「ま、理由はいくつかあるんだがな……」

 
提督「……笑うなよ?」フー

朝潮「え?」

提督「あいつは、妙高はな……」

提督「……」

提督「……いや、やっぱりやめるか」

朝潮「司令官、妙高さんが何なんですか?」

提督「そのうち話す。今は気分が乗らねえ」ポイッ

提督「とにかく、妙高が裏切るならそん時ゃそん時よ。手の打ちようはある」グリグリ

朝潮「本当に、本当に大丈夫なんですか? 司令官の身に何かあったら、朝潮は……」

提督「お前は本当に心配性だな、朝潮……」ナデナデ

 
朝潮「……ところで、『スクラップ業者』というのは外国の企業ですか?」

提督「……どうしてそう思う」

朝潮「なんとなくです。国内には警察や憲兵隊の目がありますから」

朝潮「それに国内に限らず、艦娘のデータを欲しがる企業は世界中どこにでもあります」

朝潮「単装砲一基、魚雷一本でも相当な額になるはずです。たとえ分解され廃棄されたものでも」

朝潮「人によっては、あのトラックの荷台に満載した『鉄クズ』は同じ量の金よりも貴重なはず……」

提督「相変わらず勘がいいな、朝潮」

提督「お前の推測通り、今回の客はアメリカの銃器メーカーだ」

提督「古典的な手だ。俺はあくまでスクラップ業者に上等な鉄クズを売りつけるだけだが……」

提督「その業者は黒幕の銃器メーカーの差し金。積み荷は途中で何度も違う会社を転々とする」

提督「最終的には輸送船に乗ってアメリカに運ばれる……どこかの鎮守府の艦隊が護衛しながらな」

 
朝潮「軍の装備の横流し……どころか、兵器の密輸ですね」

提督「世界中、深海棲艦の相手で手いっぱいって時に、まだ人間同士の戦争のことを考える奴がいるのさ」

提督「そういう輩は掃いて捨ててもまだいやがる。最高の客だぜ」

提督「だから今の社会が崩壊しても困るが、戦争がすぐ終わっちまうのも不都合だ」

提督「軍人なんて窮屈な仕事してんだ。せめて稼げるだけ稼がせてもらおうってわけよ」

朝潮「流石です、司令官……」ギュッ

提督「おいおい。艦娘としちゃあ問題のある態度じゃねぇのか?」

朝潮「構いません。朝潮は艦娘である以前に、司令官の家族ですから」

提督「フフ……お前のそういうところ、好きだぜ」ナデナデ

 
秋月「司令官! 業者の人達が来ましたが……」タタッ

提督「おう。カネは俺が受け取る、お前達は積み荷を乗せ換えるのを見てな」

朝潮「お供します、司令官!」

提督「秋月、妙高は?」

秋月「はい。業者さんの応対を」

提督「そりゃあいい。あいつは美人だからな。人当たりも良くてそういうのには向いてる」

朝潮「……朝潮もそれくらいできます」プクー

提督「むくれんなよ、世の中適材適所ってもんがある」

提督「お前はまだチビだからな。妙高の方が付き人として格好がつくってのはある」

朝潮「む……」

提督「だがお前も将来美人になると思うぜ? 自分のペースで背を伸ばしな。焦るこたぁねえ」ナデナデ

朝潮「……はいっ」///

 
アリガトウゴザイマシター

ガチャッ バタン ブロロロー……

 
 
提督「なかなかいい取引だったぜ。なあ? これで鎮守府の運営も楽になる」


妙高「……あの業者、信用できるんですか? 聞いたことのない社名でしたが」

提督「俺が選んできた会社だ。仕事はキチッとやるところだぜ」

提督「ほれ、駄賃だ。お前達も急に声かけてすまなかったな」ポン ポン ポン

朝潮「ありがとうございます、司令官」ペコッ

妙高「またこんな大金……」

秋月「じ、じゅう、にじゅう……うっ、頭痛が……」フラフラ

提督「ガハハハハハ! まだカネに慣れねえか、秋月は?」

 
秋月「す、すみません。今もお札の束を見ると動悸がして……」

提督「そいつは良くねえな! 今のうちに贅沢に慣れとくように、寿司でも食いに行くか?」

秋月「今からですか? 8時頃になれば鎮守府の近くのスーパーで半額になりますけど……」

提督「……可愛い奴だなぁ、お前は」ナデナデ

秋月「えっ、あっ、ありがとうございます……?」

提督「妙高、帰りの運転は頼むぜ」

妙高「そうですね……秋月ちゃんが大金恐怖症の発作で事故を起こしたら大変ですから」

提督「カネに目が眩むってのはよく言うが、本当に目眩を起こしてる奴を見るのは初めてだ」

秋月「て、提督!」

朝潮「……それでは、帰りましょうか。司令官」

提督「おう……まだまだ稼ぐための仕事はたくさんあるからな」ポンポン

最新好感度ランキング
 01.朝潮(104)↑
 02.秋月(89)↑
 03.瑞鳳(56)
 04.山雲(43)
 05.鬼怒(38)
 06.妙高(13)↑

朝潮がケッコン可能状態になりました
秋月は相変わらず『運命の人』だと思っています
妙高が『不倶戴天の敵』から『嫌い』になりました

 
 
 
次のイベント

個別orチームorメンバー追加 >>+2

メインキャラ >>+1
サイドキック >>+2~3

イベント内容 >>+5

メインキャラ 鬼怒
サイドキック 秋月・朝潮

イベント内容 素敵なパーティ(意味深)


意味深(意味深)
それにしても山雲と瑞鳳来なくて草生えますよ……

僕からは以上

前回キャラ多くし過ぎたから今回は自重すると言ってけどメンバー追加って大丈夫なのかね?
今回は最大何人ぐらいにするの?

>>145
24人は明らかに持て余したのでせいぜい12人が限界だと思った(小並感)

提督(ギャングスター:凶悪)
 日本有数の大物マフィアのボス。現在は「ピンク・リザード」隊の指揮官。
 金のためにあらゆる悪事を行ってきたが警察の捜査が鬱陶しくなってきたので、
 軍内部に多額の賄賂をバラ撒いて海軍に入隊し、艦隊司令官の身分を手に入れた。
「ピンク・リザード」隊を新たなファミリーとしてさらなる金儲けを目論んでいる。
 親しい間柄には妙に甘く、ファミリー内のイザコザを嫌う。


鬼怒(好感度38:友達)
「ピンク・リザード」隊所属の軽巡洋艦。提督の秘書艦として配属された。
 良くも悪くも常識的な感性の持ち主で、金儲けのために怪しい仕事を持ちこんでくる
 提督を嫌っていたが、パーティーの一件から徐々に打ち解け始めている。


妙高(好感度13:嫌い)
「ピンク・リザード」隊所属の重巡洋艦。
 潔癖な性格で、悪党そのものの提督とはまさに水と油。悪事の片棒を担ぐことを忌避している。
 何故か提督に気に入られており、よく運転手などを任される。


朝潮(好感度104:ケッコン間近)
「ピンク・リザード」隊所属の駆逐艦。
 ファミリーの中で最も提督への忠誠心が篤く、提督にも娘のように可愛がられている。
 平素は冷静で優等生然としているが、提督絡みのこととなると途端に短気になる。


秋月(好感度80:運命の人)
「ピンク・リザード」隊所属の防空駆逐艦。
 提督のボディガードとして仕事に同行することが多く、信頼を寄せられている。
 貧乏暮らしが長かったためか大金恐怖症で、札束を見ると気分が悪くなる。



「ピンク・リザード」とかいう官営ヤクザは一体どこへ向かうのか……(困惑)

諸事情あってすぐには投下できない状況ですが、5日以降にはなんとかなるんじゃないかな(慢心)
ところで話を考える参考のためにコンマ

現在の戦況 >>+1

00~30 人類不利
31~70 膠着状態
71~99 人類優勢

戦況:膠着状態(やや人類が押している?)

これは提督も怪しい商売をやりやすいですね。たまげた戦況だなぁ……

 
――――――――――
早朝
鎮守府・トレーニングルーム

 
 
鬼怒「っ……!」グイィッ ガシャン


鬼怒「ふぅ……60キロも成功っと。今日は調子いいね!」フキフキ


ガチャッ


提督「よう、鬼怒。今朝もやってるな」

鬼怒「あ、提督。珍しいね、提督がここに来るなんて」

提督「最近運動不足を自覚してんのさ。たまには汗をかくのも悪かねぇ」

提督「鬼怒がやってたのは……ベンチプレスか。重りは何キロつけてんだ? そりゃあ」

鬼怒「60キロだよ。提督もやってみる?」

提督「いや、遠慮しとくぜ。腕が上がらなくなって葉巻を吸うのに難儀するのもアレだからよ」

 
鬼怒「それにしても、提督が運動不足かぁ」

提督「そう意外な話でもねぇだろう。提督の仕事なんざ細かい書類の決裁ばかりで、基本座りっぱなしだ」ピッ

提督「お前さんも秘書艦としてその辺はわかってるだろ?」カチカチ

鬼怒「そうだっけ? 提督の仕事ってお金儲けじゃなかったっけ」

提督「そいつは副業よ。趣味と実益を兼ねた、な」ヨッコイショ

鬼怒「それに普段から飛んだり跳ねたり取っ組み合ったり撃ち合ったりで、運動は足りてるかと思ってた」クスッ

提督「おいおい、勘弁してくれ。俺はまだ老人ってわけじゃねぇが若者でもねぇんだぜ?」~♪

提督「お前の言う『飛んだり跳ねたり』は出来ることなら若い奴に全部任せておきたいってのが本音さ」

提督「お前達みたいなガキと違って、適度に楽をしとかねぇと身体が持たねぇからよ」

提督「こうやってラジオを聴きながらエアロバイクを漕ぐ程度の運動が精一杯ってもんよ」コギコギ

鬼怒「……こうして改めて見ると、提督ってオジサンだよねぇ」

 
~♪


『那珂ちゃんの、艦隊アイドル☆航海日誌~!』

『みんなおはようっ! 艦隊のアイドル・那珂ちゃんだよーっ!』

『今日は2月10日、バレンタインももうすぐだね。みんなは誰にチョコを渡すのかな?』

『那珂ちゃんに贈ってくれるのもいいけどぉ、贈り物は横須賀鎮守府を通してねっ☆』

 
 
鬼怒「あ、それって海軍のチャンネル?」


提督「らしいな。軽巡洋艦の那珂がDJをやってる」コギコギ

鬼怒「内容は結構あからさまなプロパガンダだよね~。大本営発表じゃないだけマシだけど」

提督「戦況は今のところ人類優勢だからな……ま、いよいよ切羽詰まってくりゃあどうなるかわからんが」


『トラック泊地周辺海域の対潜掃討作戦は大成功☆ 那珂ちゃん、見事敵潜水艦隊をやっつけました!』

『この調子で深海棲艦をぜーんぶやっつけて、平和な海を取り戻すから、待っててねっ!』

『そんな今日の一曲目は、2月14日に発売の那珂ちゃん5thシングルから……』

 
鬼怒「でも意外だな、提督ってこういうアイドル番組とか聴くんだね」

提督「なあに、金儲けのチャンスに繋がりそうだから一通り聴いてるだけよ」

提督「実際、艦娘のアイドルグループなんてのも話題性があって面白そうだしな」

提督「せっかく芸能事務所に知り合いがいることだし、是非一枚噛ませてもらいたいもんだ」

鬼怒「……提督って結構マメだよね。少なくともお金のことに関しては」

提督「心配するな。お前達ファミリーのことも真面目に考えてるぜ」

鬼怒「そういうことでもないんだけど……まあいっか。鬼怒もルームランナー使おっと」ピピッ ウィーン

提督「……っと、そうだそうだ。鬼怒、今日の夜付き合え」

鬼怒「またパーティー?」タッタッタッ

提督「そんなところだ。この間みてぇなかしこまった格好は必要ねぇがな」

 
鬼怒「まさかまた撃ち合いにはならないよね?」タッタッタッ

提督「その心配はねぇよ。今のところはな」コギコギ

鬼怒「いまいち信用ならないけど……他に随員はいるの?」

提督「今回は朝潮と秋月もついてくることになってる」

鬼怒「うーん……まああの二人がいれば安心だよね。場所は?」

提督「〇〇区のクラブだ。こぢんまりとした隠れ家的名店だぜ」

鬼怒「提督が言うと、隠れ家っていうかアジトみたいに聞こえるなぁ」

提督「ガハハハハハ! なかなか面白いこと言うじゃねぇか、鬼怒」

提督「とにかく、今日の20時に車を出す。軍服厳禁のカジュアルな集いだ。ちゃんと私服に着替えときな」

鬼怒(あ……ダメだこれ。軍服厳禁とか全部怪しげな意味にしか聞こえないよこれ)



提督「ま、お前も楽しみにしてな。今夜の素敵なパーティーをよ」ニヤッ

生存報告を兼ねてちょっとだけ投下
とりあえずここまで

 
――――――――――
2月13日
鎮守府

 
 
朝潮「鬼怒さん、おはようございます」ペコッ


鬼怒「あ、朝潮ちゃん! おっはよー!」

鬼怒「朝潮ちゃんもトレーニング? いいね、一緒にいい汗かこうか?」

朝潮「いえ、それはまたの機会に。今日は折り入って相談があって」

鬼怒「? 珍しいね、鬼怒に個人的な相談なんて。いつもはそういうの提督に言うじゃん」

朝潮「この話を司令官のお耳に入れるのは、ちょっと……」

鬼怒「ふーん……まあ、一応鬼怒も秘書艦だし、言ってみてよ」

朝潮「……鬼怒さんから見て、司令官は何をプレゼントされたら嬉しいと思いますか?」

 
鬼怒「プレゼントぉ? 提督に? ……あっ、もしかして」

朝潮「はい。司令官にバレンタインデーの贈り物をしようと思ったんですけど、いい案が浮かばなくて……」

鬼怒「提督の欲しがりそうなものかぁ……やっぱりお金じゃないかなぁ」

鬼怒「あの人、お金の価値だけじゃなく、手触りや匂いも好きって言うくらいだしさぁ」

鬼怒「提督に関して言えば、花より団子ならぬチョコより札束ってことじゃないかな?」

朝潮「もちろんそれは考えたんですが、具体的に幾ら贈れば喜んでくれるのかわからなくて……」

朝潮「しかし司令官のためならこの朝潮、今すぐ銀行や宝石店を襲う覚悟です!」

鬼怒「それは洒落にならないからやめて。朝潮ちゃん自身は洒落で言ってないだろうけどやめて」

朝潮「あっ……そうですね。ちゃんと資金洗浄のルートも確保しておかないと」

鬼怒「だからそうじゃないから! 意気揚々と犯罪に手を染めようとしないで!」

 
鬼怒「はあ……でもまあ、あんまり難しく考える必要もないと思うよ」

朝潮「……と、言うと?」

鬼怒「提督ってば、朝潮ちゃんのことは普段からすごく可愛がってるし、きっと何を貰っても嬉しいと思う」

鬼怒「だから……うん、普通に手作りのチョコをあげるだけでいいんじゃないかな?」

朝潮「それでいいのでしょうか。司令官に満足してもらえなかったら……」

鬼怒「大丈夫大丈夫。それに提督、いっつも言ってるじゃん。俺達はファミリーだってさ」

鬼怒「朝潮ちゃんが提督のあの言葉に嘘がないと思うんなら、きっとそれでいいんだよ」

朝潮「もちろんです! 司令官は私達を裏切ったりしません」

鬼怒「じゃあ大丈夫。提督だって朝潮ちゃんからチョコ貰ったら喜んでくれるよ」

 
朝潮「……ありがとうございます、鬼怒さん。どんなチョコを作るか考えてきます!」ペコッ

鬼怒「頑張ってね! ……くれぐれも荒っぽいことはしないように」

朝潮「? チョコを手作りするのはそんなに大変なんですか?」

鬼怒「え? あ、いや、わかんないならいいかな、別に……」

朝潮「……? では、失礼します」ピシッ

 
 
タッタッタッ

 
 
鬼怒「バレンタインデーかぁ……鬼怒も義理チョコくらいはあげよっかなぁ」

 
――――――――――
繁華街

 
 
朝潮「……とはいえ、司令官に贈るチョコ。ただ市販のものを溶かして固めるだけというのも……」ウーン


朝潮「ならチョコのお菓子。チョコレートケーキとか、瑞鳳さんに作り方を教えてもらって」

朝潮「……あ、でも瑞鳳さんは遠征に……やっぱり自分でレシピを調べてやるべきね」

朝潮「まず本屋でレシピ本と、あとスーパーで材料ね。失敗することも考えて多めに買っておかないと」スタスタ


キラッ


朝潮「……ん? 今なにか光って……?」

 
キラキラ


朝潮「……なんだ、この店のショーウィンドウの品物が光を反射したのね」

朝潮「なにかしら、このお店。何を売って……?」

朝潮「……」

朝潮「……これだわ! これなら司令官もきっと喜んでくれる!」

朝潮「ごめんくださーい!」ガチャッ ガランガラン

 
――――――――――
2月14日
提督の私室

 
 
提督「補充分の資材は……ちょいと減ってるな。流石にトラック泊地の方に回されてるか」カタカタ


提督「まあ燃料と弾薬を3万ばかし差し入れてやるのも悪かねぇか。向こうの奴らに恩を売るチャンスだな」

提督「それから、同時並行して進めてる仕事の進捗は……」

 
 
コンコンコン

 
 
提督「……入れ」


朝潮「失礼します!」ガチャッ

提督「どうした、朝潮? 今日は朝からずっとソワソワしてたみてぇだが」

朝潮「はい! 司令官に渡したいものがあって……どうぞ、司令官!」ジャーン

 
提督「へぇ、チョコレートケーキか……ひょっとしてお前の手作りか?」

朝潮「はい。昨日の夜、厨房を借りて作ったんです」

提督「妙高や山雲には手伝ってもらわなかったのか?」

朝潮「これは自分ひとりの手で作りたかったので……朝潮、司令官のために頑張りました!」

提督「嬉しいこと言うじゃねぇか。ありがとうよ、朝潮」ナデナデ

朝潮「えへへ……では司令官、朝潮はこれで」

提督「なに? もう行くのか」

朝潮「明日の朝から合同演習がありますから、早めに寝ようと思って……」

提督「ん、そういえばそうだったな……なら早く寝ちまいな、朝潮」

朝潮「はい。失礼しました」ピシッ

 
 
ガチャッ バタン

 
提督「……朝潮がバレンタインデーにケーキのプレゼントとはな」ポリポリ

提督「それも手作りってんだからよ……まだまだガキだと思ってたが、色気づきやがって」

提督「嬉しいもんじゃねぇか。俺に娘がいたらこんなこともあったのかもな……」

提督「……いや、やめるか。仮定の話をしても仕方ねぇ」

提督「皿とフォークは、と……あれ? どこだったか……あったあった」ゴソゴソ

提督「さて、味の方はどうかね」パクッ

提督「……」モグモグ

提督「……ふむ、美味いもんだ。朝潮の奴、相当頑張ったみてぇだな」クスッ

提督「一人でこれだけちゃんとしたケーキを作れるなら、どこに出しても……」

 
 
ガリッ

 
提督「……!?」

提督「なんだこりゃ、ケーキの中に何か」ベェ


チャリン


提督「……コイン? ケーキの中にこいつが入ってたのか」

提督「見慣れねぇデザインだが……100円? 何かの記念硬貨か」フキフキ

提督「197X年、国際科学博覧会開催記念? なんだってこんなもんを……」マジマジ

提督「……」

提督「……なるほどな。朝潮の奴、妙な凝り方しやがる」

提督「197X年といえば、俺の生まれた年じゃねぇか。その年の記念硬貨を入れたわけか」

 
提督「……フフッ」

提督「確かに俺はカネが好きだが、ガレット・デ・ロワじゃあるまいし。ズレたことしやがるぜ」

提督「これで俺は向こう一年幸運が続くってか?」クククッ

提督「……だが、まあ」スッ

 
 
ピィ……ン

 

提督「可愛い家族がくれたモンだ。大事にさせてもらうとするか」パシッ

提督「さて、ホワイトデーにはお返しを弾んでやらなきゃな。ガハハハハハ!」

バレンタインデーにチョコはもらえなかったけど早霜と朝霜は出ました
あとは雲龍が出るまでE-4丙掘りしなきゃ……(白目)

今週中には続きを投下したい(願望)
許してくださいなんでも島風

 
――――――――――
20時

 
 
鬼怒「……ねえ、提督」


提督「なんだ?」


ブロロロ……

 
 
鬼怒「車を出すって言ったけど……提督の運転?」


提督「ああ」

鬼怒「普段は秋月ちゃんや妙高さんに運転任せるのに」

提督「秋月と朝潮は先に行ってる。だがたまにはいいもんだろ? 心配すんな、安全運転するからよ」

 
鬼怒「しかも、普段なら黒塗りのベンツとかセダンでしょ」

提督「ありゃあ目立ちすぎる。それに今日は大荷物抱えてんだ、仕方ねぇさ」

鬼怒「だからって……」

 
ブロロロ……
ゴトゴト……

 
 
鬼怒「正直、こんなチャチな軽トラっていうのも予想してないよ」


鬼怒「提督ってこんな車乗るんだって、軽くショックというかビックリというかさ」

提督「ガハハハハ! まあ、こういうのは俺のイメージには合わねえだろうな」

鬼怒「ていうか何積んでるの? ダンボール10個くらい積み込んでたけど……」

提督「ん……まあ、そうだな。話しても構わねぇか」

 
提督「お前、MDMAって知ってるか?」

鬼怒「え、えむ……? 何それ?」

提督「メチレンジオキシメタンフェタミン……いわゆる合成麻薬の一種だ」

提督「摂取するとセロトニンなんかの脳内物質が過剰に放出されて、やたらとハッピーな気分になる」

提督「日本じゃ麻薬取締法で規制されてるバリバリの禁制薬物だな」

鬼怒「えっ? ちょ、ちょっと待って。じゃあ……」

鬼怒「……あのダンボール箱、全部そのMDMAっていう……?」

提督「そうだ……と言いたいところだが、ちょっと違うな」

鬼怒「?」

提督「今運んでるのは、そのMDMAによく似た薬効を持ち……かつ、人間にはまるで値打ちのねぇ代物さ」

 
鬼怒「どういうこと?」

提督「何週間か前のことになるが……ウチの工廠の妖精があるモノを作り上げた。何だと思う?」

鬼怒「えー……? 何かすごい新兵器とか?」

提督「ある意味当たりだな。そいつは高速修復材の改良品を作ったんだ」

鬼怒「バケツの?」

提督「そもそも、高速修復材は艤装や装甲被服のダメージを瞬時に回復するだけじゃねぇ」

提督「ある種の疲労回復・精神安定作用がある……まあ、こりゃ使ってるお前の方がわかるだろ」

鬼怒「うん。気分がスッとするんだよね。身体が軽くなるっていうか」

提督「奴はそこに目をつけ、入渠時間短縮だけでなく、戦意高揚までをも可能にできないかと考えた」

提督「そして数週間前、高速修復材5個分を濃縮した強化修復材を開発した……ってわけだ」

提督「こいつはダメージ回復だけでなく、戦意高揚状態……いわゆるキラキラにもなる優れモノだ」

鬼怒「それすごいよ! 間宮さんと伊良湖さんが失業しちゃいそう!」

 
鬼怒「……あれ? でもさ、そんなすごいものなら、なんでウチで使ってないの?」

提督「決まってる。問題があったから使わねぇんだ……この強化修復材は効き目が強すぎたのさ」

鬼怒「?」

提督「ウチで使う前に、いくつかの鎮守府や泊地で極秘裏にコレの実験を行った。当然、俺の紹介でな」

提督「確かに強化修復材の効き目は素晴らしかった。妖精の目論見通り、いやそれ以上の効果が確認できた」

提督「しかし副作用も同じようにデカかった。異常な興奮作用と幻覚作用、記憶系統の混乱……」

提督「被験者本人曰くとても幸せな気分になり、周囲の誰もが愛おしくてしょうがなくなったというが……」

提督「悲劇的だったのが、被験者が戦艦だったということさ」

提督「キラキラ状態の戦艦がパワー全開で誰かれ構わず全力でハグしてみろ。どうなるか想像できるだろ」

鬼怒「あー……確かに、ひどいことになるね」

提督「駆逐艦3隻、軽巡洋艦1隻が背骨……いや竜骨がポッキリ。修復不能で廃船、解体処分だとよ」

 
提督「……とまあ、何回か実験を繰り返してみたが、結果は似たようなものだったわけだ」

提督「共通していたのは、被験者にMDMAを服用した時と似た生理的作用が確認されたこと……」

鬼怒「でもいくら効き目が強くても、安全性が確認できないなら意味ないよ」

提督「当然だな。バケツの代わりとして使うには問題が多くてダメだ」

提督「だが、逆に考えてみな。この副作用にこそ価値を見出すことができるんじゃないかってよ」

鬼怒「……ということは、やっぱり?」

提督「……そう。強化修復材は艦娘にとってのドラッグになりうるのさ」

提督「実験結果を元に、妖精どもに命じて強化修復材の成分を調整させたのがこの積み荷の中身だ」

提督「既にいくつかの鎮守府にお得意さんを得ているが、どこも概ね好評を頂いてるぜ」

 
鬼怒「艦娘用の薬なんて人間には毒にしかならないし、薬事法や麻薬取締法で規制もされない?」

提督「その通り。海軍上層部がこれに気づいて取り締まりを始めるのももう少し時間がかかるだろう」

鬼怒「つまり『素敵なパーティー』って、そういうアレなの?」

提督「お得意さんと歓談するだけだ。まあ、パーティーを盛り上げるものも用意したがな」

鬼怒「……朝潮ちゃんや秋月ちゃんを連れてくるわけだよ。荒事に慣れてる子だもんね」

鬼怒「でもだとしたら、どうして鬼怒に声かけたの? 妙高さんは無理そうだけどさぁ」

提督「大した理由じゃねぇよ。そろそろお前にもこういう仕事を手伝ってほしくてな」

提督「難しいこたぁねぇ。俺のお付きとして隣に立ってりゃいい……まずは場数を踏んで慣れることだ」

鬼怒(……なんだか、どんどん後戻りできなくなっていってるような……)

引っ越しとかで忙しかったけどやっと落ち着きました。非力な私を許してくれ……

今週中には続行したい……非力な私を許してくれ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月08日 (日) 13:08:27   ID: Tz6oud-N

艦娘を使って金儲けをする提督の鏡

2 :  SS好きの774さん   2015年03月19日 (木) 19:37:28   ID: _e5lsOeI

《ファミリー》という響きは好きだけど、何処と無く某走り屋の車の映画みたいだな…w
しかし面白い!更新待ってます!

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