勉強(2時間)のちょっとした休憩(8時間)の間にまた書いてしまった
まきりんぱな
キャラ崩壊あり
キャラ崩壊しかない
ネタバレとかはたぶんない
真姫ちゃんが好きな人は注意
笑って許してね
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421076936
花陽「えぇっ? 凛ちゃん、今なんて?」
凛「真姫ちゃんの泣き顔が見たいにゃ」
花陽「聞き間違いじゃなかったよぉ…」
凛「真姫ちゃん、いつもクールで冷静沈着でAB型だから、泣いてるとこ見たことないもん」
花陽「そうだね。真姫ちゃんクールで、冷静だもんね」
凛「うん。クールで冷静沈着でAB型だもん」
花陽(AB型押してくるなぁ… 関係ないと思うけど)
凛「そこで、かよちんに相談があるんだ」
花陽「私に?」
凛「うん。あのね、かよちんには、真姫ちゃんを泣かせるお手伝いをしてほしいにゃ」
花陽「…ごめんね凛ちゃん、今日の花陽はちょっと耳が遠いみたい。もう一回言って?」
凛「かよちんには、真姫ちゃんを泣かせるお手伝いをする義務があるにゃ」
花陽(やばいなぁ。さっきより格段に強制力がアップしておられる)
花陽「り、凛ちゃん? なんでそんなことするの?」
凛「そこに真姫ちゃんの泣き顔が無いからにゃ」
花陽「うん…… うん?」
凛「そこで、泣かぬなら、ってやつだよ。名付けて、真姫ちゃんホトトギス大作戦!」
花陽「イミワカンナイヨォ」
凛「知らないの? 三大武将、信長・秀吉・家康のホトトギスの詩」
花陽「そ、それは知ってるけど」
凛「だよね。凛が知ってて、かよちんが知らないはずなもん」
花陽「でも、『なく』の意味が違うんじゃないかなぁ」
凛「細かいことはいいにゃ。そうそう、凛は、豊臣秀吉推しなんだよ!」
花陽「推しとか言っちゃうのが今風だね…」
凛「すなわち、『泣かぬなら、泣かせてみよう、ニシキノス』!」
花陽「後ろに付けた『ス』しかあってないよ! 凛ちゃん、花陽が凛ちゃんのせいでツッコミ担当になっちゃってることに気づいて!」
〜 泣かぬなら 泣かせてみよう ニシキノス 〜
凛「前フリはいいから、さっさと作戦実行するにゃ」
凛「じゃ、かよちん、さっき凛が言った通りに動いてね」
花陽「うぅ… 嫌だよぉ」
凛「あ、真姫ちゃん発見!」
学校の水道の鏡の前
真姫(まっきまっきまー。ふふっ、今日も私、決まってるわね)
凛「まっきまっきまー!!!」ガシッ
真姫「きゃああっ!」
凛「おはよー真姫ちゃん。今日もべっぴんさんだねっ」
真姫「び、びっくりさせないでよ! もう、何よ、いきなり」
凛「実はね、真姫ちゃんにちょっと頼みがあって」
真姫「頼みって?」
凛「あのね、うちのクラスって、順番で校内の特定の場所を掃除するボランティアしてるでしょ?」
真姫「ああ、そんなのあったかしらね」
凛「凛、今日それ当たってるんだけど、一緒にやる子がどうしても今日は用事があってできないらしくて…」
真姫「なるほど? それで、私に手伝ってって言いたいワケね」
凛「う、うん。かよちんも手伝ってくれるんだけど、3人でやったらもっと早いし、練習も途中から行けるかなって」
真姫「そうね… 分かった、いいわよ」
凛「わーい! 真姫ちゃん、ありがとう!」
真姫「それなら、他のメンバーにも手伝ってもらいましょ。穂乃果とかならきっと喜んで…」
凛「それはダメ!!!」
真姫「!?」
凛「あ、ご、ごめんね。ほら、このボランティアって1年生が毎年やってるやつやし、上級生を巻き込むのはちょっと…あれやん?」
真姫「どうして希のマネしてるのよ」
真姫「ま、一理あるわね。分かった、私たちで頑張りましょう」
凛「うんっ! 真姫ちゃん、大好き!」
真姫「べ、別に… 友達でしょ、当然じゃない」
凛「そーだね! えへへ〜」ギュー
真姫「こらぁ、凛! そんなにくっつかない!」
凛「お断りにゃ〜」ギュギュー
教室
凛「クソちょろかったにゃ」
花陽「台無しだよ」
凛「あー、ワクワクしてきたにゃ」
花陽「私はキリキリしてきたよぉ。小泉花陽が1人真姫ちゃん泣かせなんて胃が痛い」
凛「えっ? かよちん1人でやらないよ?」
花陽「ラジオだよ」
凛「? よくわかんないや。早く放課後になぁ〜れ!」
放課後になぁ〜った!
体育館倉庫(館内)
凛「かよちん、準備は?」
花陽『な、なんとか〜』※TEL
凛「窓から顔出してみて!」
花陽『う、うん!』
花陽「凛ちゃん!」
凛「よっと… あ、かよちん! 見えたにゃー!」
花陽「えっと、ここから全部落とせばいいんだよね…?」
凛「試しに1個落としてみて!」
花陽「あ、うん。チョットマッテテー」
凛「カンペキにゃ。後は真姫ちゃんを誘[IZANA]うのみ」
prrrrrrrr
凛「もしもーし、真姫ちゃん」
真姫『あ、凛? ちょっと、どこ行ったのよ』
凛「ちょっくら掃除(と称して真姫ちゃんを嵌めるため)の道具を準備してたんだ。体育館倉庫まで来て!」
真姫『なんだ、体育館倉庫なのね。分かったわ』
凛「あ、それと足元けっこうホコリっぽいから、お越しの際は昇降口で外履きに履き替え、1階の方の入口から入るとスムーズです」
真姫『なに? その、ホットペッパーに書いてありそうな文句。凛、何か企んで…』
凛「じゃ、早く来てね!」ピッ
ツーツーツー
真姫「…?」
真姫「きたわよ」
凛「あ、真姫ちゃん! まんまと…じゃなかった、来てくれてありがとうにゃ!」
真姫(今、まんまとって言った? いや、聞き間違いよね)
真姫「ずいぶん大仕事になりそうね。花陽は?」
凛「かよちんにはバケツの水を代えに行ってもらってるんだ」
真姫「そう。私はどうすればいい?」
凛「目に見えそうなとこはやったから、あとは細かいとこかな」
真姫「奥の跳び箱が空いてるのは?」
凛「あー、あれはさっきかよちんに向けて超電磁砲[Railgun]打とうとしたら、穴からコイン入っちゃって…」
凛「今取ろうとしてたんだけど、凛の手短くて届かなくって」
真姫「…いろいろ言いたいことはあるけど、そうね、ならそのまま跳び箱の段数を減らしていけばいいんじゃない?」
凛「にゃ?」
真姫「だから、こういうことよ」
真姫「よいしょ… ほら、こうすれば、ね?」
凛「なるほど! 真姫ちゃんやっぱり天才にゃー!」
真姫「普通こうするしかないわよ。ほら、もう届くでしょ?」
凛「んー…… あ、あとちょっと!」(大嘘)
真姫「ええっ? 凛ってそんなに腕短いの? もう、私が取ってあげる」
凛「ご、ごめんにゃ」
真姫「んっ… と」
凛「……」
凛「わ、わぁさっきかけたワックスで足がとられたにゃ。ドーン!!!」
真姫「きゃあああ!?」ズテーン
真姫「いったぁー… ちょっと、凛! 跳び箱の中に落ちちゃったじゃないっ」
凛「ご、ごめんにゃ」
凛「かよちん、今にゃ」ボソッ ※TEL
花陽『う、うんっ』
真姫「もう、気をつけて…」
コツン
真姫「っ! な、なにっ…」
真姫「……………は? …………みかん?」
ボトボト
ボトボトボトボト
ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト
ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト!!
真姫「なあああああああっ!??」
ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト
ボトボトッ ボトッ…
真姫「い、痛い……重い……暗いし…みかんくさいし…」
凛「wwwwwwwwwwwwwww」
真姫「ちょ、ちょっと凛! 笑ってないで助けてよ!」
凛「あ、ごめん、今助けるにゃ」
ゲシッ ズシーン!
凛「ああっ、立てかけてあった巨大マットが跳び箱の上に〜! これは不可避、不可抗力!」
真姫「ゲシッ って! 今、ゲシッ って音したけどぉ!?」
凛「耳鳴りにゃ」
3分後
凛「かよちん、遅いなぁ」
真姫「り、凛! そこに居てよね? 絶対、近くに居てね? 暗くて、みかんだらけで、私……」※真姫はパニックで頭が働いていません
凛「もちろん。ここにいるよ」
真姫「よ、よかった…」
凛「……」
真姫「な、なにか、お話して?」
凛「うーん、そうだなー」
凛「あっ、体育倉庫といえば、面白い話を知ってるにゃ」
真姫「本当? お願い、聞かせて…」
凛「この学校、いくつか奇妙な噂があるんだけど、そのうちのひとつがこの体育倉庫らしいにゃ」
真姫「う、噂?」
凛「うん。それも、真姫ちゃんにウケそうな」
真姫「私に? 音楽…とか?」
凛「そうそう」
凛「今ステージに置かれてるグランドピアノのいっこ前のピアノがもう駄目になって、新しいピアノが来てからはとりあえずこの倉庫に移動したらしいんだ」
凛「それでもまだ音はなるから、ある生徒の子が毎日毎日、お昼休みに遊びにきては、そのピアノを弾いてたんだって。といっても、ずーっと『かえるの合唱』を弾いて、歌っていただけみたい」
真姫「へぇ… 面白い子」
凛「でもね」
凛「2週間くらいして、お昼休みが終わっても、その子が戻ってこない日があった」
凛「先生が探しに行くと、その日、なぜかその生徒はピアノの弦と屋根の間で眠っていた。発見した先生には、暗くて狭いところが落ち着き、気づいたら寝てしまった、と言い訳した」
凛「どうせ廃棄する予定のピアノだったこともあって、あまりお咎めなしに、その生徒は帰宅した」
凛「しかし、その生徒は次の日も、その次の日も、同じことを繰り返し、怒った先生は体育倉庫の閉鎖を試みた」
凛「生徒は、学校を休んだ」
真姫「……」ゴクリンコ
凛「3日ほどたって、生徒は学校に来るようになった。反省したと思った先生は、倉庫の閉鎖を解いた。その日、やはり生徒はいつものようにピアノを弾きにいった」
凛「生徒は、昼休みが過ぎても、やはり戻って来なかった」
凛「先生が倉庫に向かったところ、どういうわけか、扉には外から鍵がかけてあった。職員室へと走り、倉庫に鍵をかけた人を尋ねたが、誰も知らない。それどころか、誰も倉庫の鍵は持ち出していない、と鍵管理担当の先生は主張する」
凛「不審に思うも、先生は急いで鍵を持って体育倉庫へと戻り、解錠して中に入った」
凛「すると」
凛「そこに、生徒の姿はおろか、ピアノすら、跡形もなく消え去っていた」
真姫「ヒィィィィ!!」
真姫「バカバカ! か、怪談じゃないのよぉー!!」
凛「それだけではなかった。その倉庫に…」
真姫「もういい! もういいから、やめてっ!!」
凛「えー? これからが面白いのに」
真姫「お願いよ… 怖いの」
凛「んもう、仕方ないなー」
真姫「……」
凛「……」
真姫「……り、凛? いるわよね?」
凛「大丈夫、ちゃんといるにゃ」
真姫「ほっ…」
凛「……」
真姫「……」
凛「……」
真姫「ね、ねえ。不安になるから、何か話して」
凛「真姫ちゃんが話すなって言ったにゃ」
真姫「そ、それは! 怖い話だから…」
凛「えー、面倒な子」
真姫「ご、ごめん… 分かってるんだけど… でも、本当に……ぐすっ」
凛(ふふーん。そろそろとどめにゃ)
凛「あー、凛、やっぱり先生呼んでこようかなぁ。よく考えたら、かよちん来ても、こんな大きいマットたぶん動かせないし」
真姫「っ!! ちょっと待って!」
凛「でも、そのままじゃあ真姫ちゃんも辛そうだよ。大丈夫、すぐ戻ってくるから」
真姫「私は大丈夫だから! ちょっと、腰が痛いだけで…」
凛「やっぱり。体に負担かかってるよね」
真姫「あっ…… う、嘘よ! 腰なんて、痛くないの! 痛くないから、お願い、行かないでっ」
凛「……」
凛「いいの? それで大怪我になって、踊れなくなっても? 腕を痛めて、ピアノが弾けなくなっても?」
真姫「っ!!」
凛「μ’sのみんなにも迷惑がかかるよ。なにより、真姫ちゃんが… 一番、辛くなるよ?」
真姫「そ、それは……!」
凛「……」
凛「ごめん、真姫ちゃん。事は一刻を争うんだよ。だから、凛は急いで先生を呼んで、戻ってくる」
凛「すぐ、戻ってくるから。約束するよ。真姫ちゃんを、闇から、救い出すためにっ」キリッ
真姫「り、凛……!」
真姫「……わかった。お願い、先生を…呼んできて」
凛「うん。まかせて!」
真姫「……」グスッ
凛「じゃあ、行ってき」
真姫「あっ…」
凛「なあに?」
真姫「ご、ごめん。気にしないで」
凛「……」
真姫「……」
凛「ふふ。真姫ちゃん、いいこと教えといてあげるね」
真姫「……えっ?」
凛「さっきの話の続きなんだけど」
凛「それ以来、この倉庫の中に人がいる状態で外から鍵がかかると、どこにもないはずのピアノの旋律と、その少女に似た歌声が聞こえてきて、中の人は消されちゃうんだって」
凛「じゃあねっ」
ガラガラ ピシャッ!
ガチャリンコ
真姫「………………えっ?」
真姫「ヴェエエエエエエエエエッ!? ちょ、ちょっと!? なんでそんなこと、今……!!」
真姫「り、凛!? 冗談よね? いるんでしょ! いるなら返事してっ!!」
真姫「……」
真姫「……は…あははっ……」
真姫「オーケー、オーケー。れ、冷静に…クールになるのよ…西木野真姫」
真姫「よ、よく考えたら、おかしいじゃない。誰も鍵を使ってないのに施錠されたり、グランドピアノみたいな大きくて重たい物質と人である生徒が急に消えたり、非科学的にも程があるわ」
真姫「凛もそういえば様子が変だったし… っていうか、そもそも、あの子のボランティア当番は先月終わったじゃない。出席番号順のはずだから、私より先に順番が当たることは無い」
真姫「……ふ、ふふっ」
真姫「考えれば考えるほど、穴が見つかるわね。さすがは聡明な天才少女真姫ちゃん、こんな状況でもクールで冷静沈着でいられるのね」
真姫「はぁ、怖がって損した。どういうわけか知らないけど、私をこんな目に合わせて」
真姫「凛のやつ、タダじゃおかないんだか」
ポローン
真姫「らっ……!?」ビクッ!
真姫「…今、一瞬、ピアノのミドルCが聞こえたような…?」ビクビク
真姫「ま、まさかね」
ポローン ポローーーン
真姫「ひっ…!!」
ポローン ポローン ポローン ポローン ポローン ポローン ポローーン
真姫「な、なんなのっ!」
真姫「C、D、E、F、E、D、C……」
真姫「……」
真姫「うそ……でしょ?」
カー エー ルー ノー ウー ター ガー
真姫「ひいぃぃぃぃぃぃ!!?」
真姫「な、なんで…… うそでしょ?」
キー コー エー テー クー ルー ヨー
真姫「いやあああぁぁぁ!! ほ、本当なのぉ!?」
グワッ グワッ グワッ グワッ
真姫「み、耳が塞げないっ…!! うわぁぁん… 凛、花陽! 助けてぇ〜!!」
ゲロ ゲロ ゲロ ゲロ グワッ グワッ グワッ
真姫「もうやめてぇ〜〜っ!!」
………………
真姫「ガタガタガタガタ」
真姫「……っ? あ、あれ?」
真姫「よ、よかった… 収まったのね」
………ナイノ
真姫「えっ」
………ワタシノピアノガ……ナイノ
真姫「ガタガタガタガタガタガタ」
真姫「うえぇぇぇん…なんなのぉ? 私が…ひぐっ……何したって…」
………ピアノ……ワタシノ……ナイノ……
……ピアノ……ナイノ………ナイノ……
…………コツン………….コツン…
…ナイノ………ピアノ……ワタシノ……!
……コツン……コツン……
…ワタシノ……ピアノガナイノ…!!
…コツン…コツン…
真姫(お、音が大きく…? それに、足音…… ち、近づいてきてるっ!?)
真姫「いやっ、こ、こないで! 消さないでっ! ま、まだ、私は…!!!」
…ナイノ…ピアノ…
……コツン…コツン…
…ワタシノ…ピアノ…ワタシノ…
…コツン…コツン…コツン…
ピアノ…ワタシノピアノワタシノナイノ…
コツンコツンコツンコツン!
ナイノワタシノピアノナイノピアノワタシノナイノ
ナイノナイノナイナイノナイノナイナイナイナイナイ
真姫「やぁぁぁ!! やめてぇ! お願いしますっ、お願いしますっ!! 」
真姫「いい子に、するからぁ!! 消さないでぇぇっ!!!」
ナイッ……
真姫「うぅぅぅぅ……!!」
………………
真姫「……ぅ?」
真姫「……」
真姫(こ、今度、こそ……?)
真姫(……)
真姫(……)
真姫(……はぁ、よ、よかった、終わっ)
ミィーーーーツーーケタァーーーーーーーー
イヤァァァァァァァァァァァァァァ!!!
花陽「ひぃっ…!」
凛「……」
花陽「……」ドキドキドキドキ
凛「…よし、ラジカセが終わったにゃ」
花陽「り、凛ちゃ〜ん」
ガチャリンコ
凛「真姫ちゃ〜ん、お待たせ! 先生呼んできたよー」(大嘘)
花陽「ま…… じゃなかった」
花陽先生「ニ、ニシキノォ、イマタスケルカラナァ!!」(鼻つまんでデスボイス)
凛(wwwwwwwwwwwwwww)
花陽「けほっ… ま、真姫ちゃん! 私もいるよ! 大丈夫?」
凛「先生、このマットをどかしましょう!」
花陽先生「う……オ、オゥ!」
凛「いくよ、せーのっ」
花陽先生「ド、ドッコイショオオオオオ!!!」
凛「wwwwwwwwwwwwwww」
マット(軽量)「ズシーン」
凛「HAA、HAA、う、腕が痛いけど、もう大丈夫〜! 先生、ありがとうございましたもう帰っていいよ」
花陽先生「ウ、ウスッ!」
花陽先生「……」タッタッタッタ…(デクレッシェンド足踏み)
凛「……b」グッ
花陽(はぁ… つ、つかれた〜)
凛「真姫ちゃーん? 今、跳び箱から出してあげるね!」
花陽「す、すごいみかんの匂い… 真姫ちゃん、聞こえるー?」
花陽「……?」
凛「真姫ちゃんやーい」
凛「……?」
凛「おかしいなぁ、みかんで聞こえにくいのかな」
花陽「と、とにかく早く! 出してあげないと!」
凛「う、うん」
凛「うんとこ… しょ!」
花陽「どっこい…しょっ」
凛「うんとこ…… ね、ねえ、かよちん」
花陽「どっ… な、なに? 凛ちゃん」
凛「凛、気づいちゃったんだけど… 」
花陽「うん?」
凛「かよちん、『うんとこしょ』って、言ってみて」
花陽「えぇっ? な、なんで?」
凛「お願い、大事なことなの!」
花陽「そうなの!? わ、わかったよ」
花陽「コホン」
花陽「う、うんとこしょ…… 言ったよ? 凛ちゃん」
凛「……」
花陽「……」
凛「やっぱり。ぱっと見、これ『うんこしy花陽先生「イワセネーヨ!!?」
凛「場を和ませるジョークというか…」
花陽「夜食中の人もいるかもなんだよ!? 第一、アイドルはそんなこと言っちゃダメなのっ!」
凛「ご、ごめんにゃ…」
花陽「もう。そんなことより、早く真姫ちゃんを!」
凛「そうにゃ!」
凛「み、みかんがキリないよ〜」ポイポイ
花陽「微妙に潰れて汁が出ちゃってるし、これ、真姫ちゃん怒るよ……絶対」ポイポイ
凛「しっ! みかんは偶然の産物ってことにするんだから、バラしちゃダメ!」
花陽(無理だよ、ありえないよぉ〜)
凛「あっ!」
花陽「!」
凛「真姫ちゃんヘッドが見えた! もうすぐにゃー!」
花陽「真姫ちゃん! がんばって!」
凛「がんばれ真姫ちゃんっ!」ポイポイポイポイ
花陽「負けるな真姫ちゃん!」ポイポイポイポイ
凛「ファイトだマキちゃんっ!」ポイポイポポイ
花陽「ふんばれMAKIちゃん!」ポイポイポピー
凛「MAKIっ……」ポイポイポ…
花陽「CHANNE…」ピー…
真姫「」ブクブクブクブク(白目)
凛「ぎゃあああああああああっ!!?」
花陽「デタアァァァァァァァァァ!!!」
凛「結局、凛たちは真姫ちゃんの泣き顔を見ることは叶わなかった」
凛「みかんが六方最密充填構造ばりにギュウギュウに詰められた跳び箱の中に埋まって、泡を吹き白目で気絶しているJK」
凛「その光景は後に先生に発見され、あれよあれよと臨時の全校集会が開かれた」
凛「当の真姫ちゃんはショックでその日の記憶をまるっと消失しており、凛やかよちんと会ったかどうかすら覚えていなかったのは果たして、幸なのか、不幸なのか」
凛「記憶のない真姫ちゃんよりも、遥かにその事件に対して憤るはμ’sのメンバー達。凛とかよちんはどう考えても怒りの演技を貫き通せる自信がなく、ブチ切れた顔を見せたくないからと言い訳をして常にヒョットコのお面を被って過ごす毎日である」
凛「みかんを台車で運ぶかよちんが誰にも目撃されていないのは、まさに奇跡と呼ぶほかにないだろう」
凛「いずれにせよ、遅かれ早かれ足が付くこの問題をどう切り抜けるか、ここのところ、1日の半分はそのことを考えている」
凛「では、残りの半分は?」
真姫「凛、花陽。おはよう」
ヒョットコ凛「あ… 真姫ちゃん」
ヒョットコ花陽「お、おはよう……ございます」
真姫「もう、そんなお面つけて… まだ気にしてるの? 」
真姫「やめてよね。全く覚えてないっていうか、未だにそんなことあったのが信じられないせいもあるんだけど、当の私が大丈夫って言ってるんだから」
ヒョットコ凛「う、うん」
ヒョットコ花陽「でも、真姫ちゃん…」
真姫「……」
真姫「あー、はいはい。2人も、いえ、音ノ木坂の生徒みんな、同じ目に遭わないか心配なんでしょ?」
真姫「大丈夫。常にクールで冷静沈着、工藤もびっくりの、東の女子高校生探偵・西木野真姫様が、こんな事件の犯人、さくっととっ捕まえてあげちゃうんだから!」
真姫「お分かり? 2人とも、もういいの」
ヒョットコ凛「……」
ヒョットコ花陽「……」
真姫「2人が暗い気持ちでいると、私まで滅入っちゃうわ。だから…お願い」
スッ
真姫「こんなお面外して、2人の、可愛い笑顔を見せて?」
凛・花陽「「……!!」」
真姫「大丈夫、大丈夫」
真姫「私たち3人、これからもずっと、明るく楽しく、そして強く、過ごしていきましょう」
真姫「…ねっ?」ニコッ
花陽「ま…ま……マギヂャアアアアン!! うわぁぁん!」
真姫「よしよし。泣かないの」
真姫「ほーら、凛も。こっち来て。お姉さんが頭、撫でてあげるわよ?」
凛「……っ」
凛「……」
真姫「凛? どうしたの?」
花陽「うぅ…? り、凛…ちゃん?」
凛「……」
凛(そうだ…… この人は、西木野真姫は、こんなにも強い)
凛(勉強ができるだけじゃない。音楽が上手なだけじゃない)
凛(全てが凛やかよちんを上回る、とまではいかないんだろうけど、目に見えて秀でた技術を、姿を、才能を持て余すほどに持ち合わせている)
凛(でも、だからこそ…)
凛(だからこそ……なのだろう)
凛(どうしても…… 凛は、どうしても)
凛「真姫ちゃんの泣き顔が見たいにゃ」ボソッ
真姫「………えっ?」
リン、イマ、ナンカイッタ?
ナンデモナーイニャー。マキチャーン!
アッ… チョット、チカラツヨイワヨ!
凛(……1日のもう半分は、そんなことばっかり、考えている)
凛(凛は、秀吉推しだけど、家康も、信長も、わりと好きなのだから)
【ラブライブ】凛「真姫ちゃんの泣き顔が見たいにゃ」
fin.
以上です。
真姫ちゃんかわいそすぎ
個人的に凛ちゃんは腹黒なイメージがあるのかも
最後の凛のセリフの意味分かる人には分かるかもだけど、ほんとはこの3倍長くなる予定でした
でも時間やばくてやめました
読んでくれた方いたらありがとうにゃ
あ〜今日もCBTがやばいっ!
finにしたけど
先も考えてないけど
もしご要望あったらこのまま家康信長も書こうかなぁ
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