安価とコンマで異世界ファンタジー その3 (881)


『僕/私』は言っていた果たさねばならぬ約束があると

僕は聞いた、自分の中の内なる叫びを

『僕/私』は知っていた災厄の化身の正体を

僕は知らなかった災厄の化身と言う存在の真の意味を


形のない悪魔は言った『失った誇りを取り戻す』と

宿命を背負いし神は呟いた『それでも欲しいものがある』と


守るべき対象は、恐怖に震えていた

それでも、僕を信じていてくれた

その強き意思を持つ眼で僕に問いかけた


『君は誰の味方なの?』と





安価とコンマでオリジナルのファンタジー世界で遊ぶスレです



その1
【オリジナル】安価とコンマで異世界ファンタジー - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418555016/)

その2
【オリジナル】安価とコンマで異世界ファンタジー その2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1419421180/)





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421072981


【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:5    この年では十分な魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい


【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある

建て乙
キャラ同氏絡ませるなら安価で二人以上指定でOKかな?
でも友達いない子もいるしなんかダメな基準はあります?


前スレ>>1000把握です
ペラリア先生のイベントどっかにぶち込みます


>>4
二人以内なら同時指定OKですよ
3人以上は同時に書ける気がしないので許してください
学校内で『サザンとレア』位ありえない組み合わせでなければ誰と誰が一緒に居ても基本的にOKです


続きを書こうかと思いましたが、明日の朝早いので今日の更新はここまでです


多分このスレで終盤まで持っていけるかと思います

お付き合いいただきありがとうございました

乙でーす
その場合クレア先輩終了まで一切出番なしで終わりそうだな
絆(笑)になりそう。

ジゼットやシャイナ先輩なら絆結んでからも出番ありそうだけど。

まあ別に良いけど。

終盤近くなってきたのか、テイシロ君とアリスさんの成長ちょっと急いだ方が良いかな?

なんにせよ期待。

【プロフィール公開】

名前:ガルラリョズ・ベル・フェニキス
性別:女性
種族:フェニキスエルフ(エルフとゴーズエルフのハーフ)


魔法力:10   この世に彼女以上に魔法を扱える者は存在しない
身体能力:10  英雄と呼ばれるに相応しい肉体
精神力:10   決して屈しない鋼の意思を持つ




年齢は2500~3000歳ほど
身長は180cm
金色の髪、白目の部分が黒く赤い瞳。そして、二つの種族の特徴が混ざった青白い肌
祝福されし英雄である父と、この世の叡智の結晶たる母の間に生まれた
この世にたった一人のフェニキスエルフ
神話の時代に生まれ、彼女自身も伝承に伝えられるほどの英雄
父が残した魔法の全てをその身に吸収し
母が残した研究の全てをその脳に刻んでいる
もはや、彼女一人で両親を凌駕するであろう力を持つ
『知恵の深淵』を立ち上げ、『賢才の大樹』を建設した
母がその生涯をかけて作り上げた賢者の石が宝物である
自らが作った粗悪な出来の賢者の石にて不老の肉体を持つ
あまりに高みに上り詰めすぎ、伴侶が居ないのが悩みである
更には世間的に女と認識されておらず、父に似た顔立ちも悩みの一つ
『世界神話』において息子と表記されていることを訴訟しようとしたが
記録の神クァルゼブに実際に会うことはかなわず、黙認している状態である
趣味は料理
現存する最年長のエルフ



【特殊能力】



『フェニキスエルフ』
エルフ族の英雄『ガルラル』と
ゴーズエルフの賢者『ヨーゼン』の間に生まれたとされる混血のエルフ
言うなれば英雄界のハイブリッド
『ガルラリョズ』の種族のことを指してしか使われない



『賢者の石(偽)』
不老不死の力を持つとされる賢者の石の粗悪品
飲めば不老の肉体となれる


『賢者の石』
不老不死の力を持つとされる石
飲めば不老不死となれる


『神代の魔法』
神話の時代に用いられた古の魔法
戦争の為の力であるため現代では禁じられている
というより、彼女しか扱えない


『神殺しの英雄』
神を殺したとされる彼女の父の英雄譚
その血を身に宿した証



『魔法:ガルラリョズ』
起源五色全てをその身に宿し
固有魔力である『永久』と『浄化』を持つ
永久は『黒緋色』、浄化は『黄蘗色』



『三界を貫く英雄の槍』
賢者『ヨーゼン・ベル』が作り上げた対神兵器
三界(冥界、地上界、天界)の何処に居ようとも標的を絶対に逃がさないという意味より名づけられた
槍と言う名前だが、実際は弓のような形をしている


確実に歴代最長のプロフィールのガルラリョズ様
そしてこの人こそ味方側最強の頼れる御仁でございます

戦闘性能みたらおったまげるんじゃないかと思っております

ちなみの戦闘力(胸囲)もかなりのモノです


自作女性キャラが全員で揃ったので下世話な話もしましょうかね(ゲス顔)

戦闘力(胸囲)の数値
1ほど無に等しい、9ほど大きい



アリス
戦闘力:1  無に等しい。未来の可能性も……

シーラ
戦闘力:3  年相応。未来の可能性大

マリシア
戦闘力:7  デカい。これ以上大きくなるというのかっ!?

ユキナ
戦闘力:5  普通。身長比率的にスレンダーなモデル体型

セツナ
戦闘力:8  非常に大きい。本人は少し気にして誤魔化しているつもり

ペラリア
戦闘力:6  どちらかと言えば大きい。身長比率的にもちょうどいい大きさ

ガルラリョズ
戦闘力:8  基本的にゆったりとした服で隠している。着痩せしやすい


コウガとサザンは性別不詳なので未知数です


ガルラリョズってすごく言いにくいですよね
なんでこんな名前にしたんだか………

イイ感じの愛称をつけてくれないかしら…(チラッ


更新再開は明日からです


自分でも相性を考えてみたんですが
一番イイ感じなのは『オズ』かなぁとか思いつつ、パッと見ガルラリョズ様と分かりにくいのが最大の問題ですね

まぁちょっと表記が長くて鬱陶しいですがガルラリョズ様はそのままで行こうかと思います

どうでもいい私事ですが遊戯王GXを改めて見返すと面白すぎて泣きました
多分ユベルのせいで私の性癖は歪んでしまいました

ええ、破壊的ヤンデレも性別が曖昧なのも大好きですとも!!

あと好きなキャラほど曇らせたくなるのは十代の影響なんだなと改めて思いました



そろそろ再開です


イベント選択


1、ジゼットキャライベント
2、ガルラリョズ様と遭遇

安価↓2

2


>>20選択:2、ガルラリョズ様と遭遇


森の中を歩いていると、バッタリ思わぬ人と出くわした

テイシロ「が、ガルラリョズ様…?」

ガルラリョズ「む、君は…テイシロだったな」

テイシロ「ど、どうしてここに?」

ガルラリョズ「森の中にペラリアの家があると聞いて探していた。案の定、迷子になったが」

テイシロ「そうなんですね……雨も降ってきましたし、良ければ案内しますよ」

ガルラリョズ「助かる」

テイシロ「それじゃあ…えっと………こっちですね」


そうして、再びガルラリョズ様を案内した


移動中


何か話しましょうか?


1、ペラリア先生の家に何の用事か聞く
2、どれくらい強いのか聞いてみる
3、趣味を聞いてみる
4、自由安価

安価↓2

3


>>24選択:3


テイシロ「ガルラリョズ様のご趣味は何ですか?」

ガルラリョズ「む、変わった質問だな」

テイシロ「そうでしょうか?神話の英雄様の日常的な一面ってとっても気になるものだと思いますよ?」

ガルラリョズ「そうか。……しかし、趣味か…料理だろうか」

テイシロ「へぇ…ガルラリョズ様も料理をなさるんですね」

ガルラリョズ「意外に思うのも無理はないだろうがな、これでも長い間一人で生きてきたからどうにも生きる楽しみというのを忘れがちだ」

ガルラリョズ「我輩は最悪なにも食べなくとも生きていける体だ。だからこそ、毎日の食に生きる楽しみを見出そうと思っての行動だ」

テイシロ「な、なるほどぉ……流石はガルラリョズ様。趣味であろうとも深い考えあってのことなのですね」

ガルラリョズ「そう持て囃すな、恥ずかしいだろう。たかが趣味、好きでやっていることだ」


ガルラリョズ「フフフ……しかし、お前は不思議な少年だ」

ガルラリョズ「こうして我輩と臆面なく話しかけ、趣味の話をするなんてな」

ガルラリョズ「普通、我輩を見ればまともに会話も出来ないような者も多いというのに」

テイシロ「…この機会を逃せば、こうしてガルラリョズ様と交流が出来るなんてもう一生巡って来ないかもしれません」

テイシロ「気後れする気持ちもあります。でも、それ以上にもっともっとガルラリョズ様の事が知りたいんです」

テイシロ「だから……その、あの…これからもこうして偶にでいいですから。僕とのお話に付き合ってくれればうれしいです」

ガルラリョズ「……実を言えば、我輩はここに来て暇をしていたのだ」

ガルラリョズ「『災厄の化身』と言う脅威を消し去るためにこの王都に招かれた故な」

ガルラリョズ「いつまでここに居るのかは分からぬが、それまでの間…付き合わせてもらおう」

テイシロ「あ、ありがとうございます!!」


叫びだしたい気持ちを必死に抑えて、心の中で歓声をあげる

今日の放課後、勇気をもって話しかけて本当に良かった
まさかこうしてガルラリョズ様にお話に付き合ってもらう約束までできるだなんて思ってもみませんでした

やはり、何事も行動あるのみですね


少し迷って遠回りをしながらも、ペラリア先生の家までたどり着く

そうして無事にガルラリョズ様を送り届けた


ガルラリョズ様はペラリア先生の家で寝泊まりをするそうです

まぁ、この王都の町の宿屋なんかに泊まったりすれば休まることなんてなくなりそうですしね

王都の人々だって緊張して心休まらないでしょう

そう言う意味では、ここに招いたペラリア先生の家に泊まるのは最善の選択と思います


少し不安があるとすれば、レオ君ですね

とても人見知りなので、上手く共同生活が出来ればいいのですけれど





雨が本降りになる前になんとか家に帰りつきました

しっかりとお風呂に入って体を温めてから、夕食をとった

多分、風邪の心配も無いと思います

さて、寝る前に何をしましょうか?



1、星の見える丘に行く
2、バトロイドさんと話す
3、森に行く
4、自由安価

安価↓2

3


>>30選択:3、森に行く



1、コウガに会いに行く
2、サザンを呼んでみる
3、自由安価
4、イベント判定

安価↓2

4


>>33選択:4



イベント判定

1-3  悪魔再来
4-6  見えざる者
7,8   好きな日
9,0   自由イベント

直下コンマ


コンマ判定:4 見えざる者


久しぶりの雨だからでしょうか、なんとなく外に出てきてしまいました

雨の冷たさは、嫌いじゃありません

雨の音だって好きです

どんよりとした湿った空気も、そんなに嫌じゃありません

太陽の魔力持ちだって言うのに、雨の日の方が体の調子が良いです

夜の森を歩く

雨の音が耳を塞ぐ

雨が視界を遮る

木々が不安を煽るように揺れる

だけれど、不思議と恐怖はありません


「貴様はこんなところで何をしている?」

突如、声が降ってきた

何処にも姿は見えない

しかし、確実に近くに居る

この声は、サザンです


テイシロ「むっ、サザン。何処に居るんです?」

サザン「ここだ、ここ」

突然、目の前に姿を見せる

テイシロ「うわっ!も、もう!驚かせないで下さいよ!!」


サザンの姿は、ほとんど闇と同化していて分かりにくい

しかし、珍しいことにいつものローブを脱いで素顔を晒している


サザン「ふふふふふ、こんな時間に外に出歩くとはよほど死に急いでいると見えるな」

サザン「どれ、一つこの私が殺してやろうか?」

テイシロ「え、ええ!?じょ、冗談…ですよね?」

サザン「ああ、冗談だ」

テイシロ「な、なんだかテンションが高くないですか?」

サザン「今宵の空を見ろ?何が見える?」

テイシロ「……?何も見えませんが…強いて言えば雲…でしょうか?」

サザン「そうだ、何も見えぬのだ。月も星もな」

サザン「フフフフフ…こんないい気分の日には、冗談の一つも言いたくなるというものだ」

サザン「そうだろう?」

テイシロ「は、はぁ……」

どうやら、太陽の光が当たらないので自由に外を歩き回れて喜んでいるようです

……ちょっとキャラが変わって気持ち悪いですが


サザン「今日の私は気分が良い。多少の無礼は許してやろう」

テイシロ「それなら、その演技がかった偉そうな話し方をやめて下さい。気持ち悪いです」

サザン「……はぁ…もう少し私を楽しませる気はないのか?」

テイシロ「もう十分楽しそうでしたよ?」

テイシロ「普段のちょっと口調がキツイサザンの方が僕は好きです」

サザン「……フン…まぁいいさ。要望通り、貴様に合わせてやろう」

テイシロ「うんうん、それでこそサザンですよ」


さて、折角会ったんですし何か話していきましょう


1、昼は何をしているのか聞いてみる
2、種族について聞いてみる
3、聞こえない名前について
4、自由安価

安価↓2


>>42選択:3、聞こえない名前について


テイシロ「ねぇ、サザン。聞こえない名前って分かりますか?」

サザン「何の事だ?」

テイシロ「時々、あるんです。『テイシロ』じゃない別の名前で呼ばれることが」

テイシロ「その名前は聞こえなくって、なんて呼ばれたのかすらよく分からないんですけど」

テイシロ「でもその名前で呼ばれると、カーって体が熱くなって……僕の僕じゃないような部分が見えてくるんです」

テイシロ「とても、大切なことだと思うんです……サザンは何か知りませんか?」

サザン「…………」



コンマ判定:
7以上で………
気分が良い +2

直下コンマ

ジゼット君があまり取られなくなったね
作者さんからもプッシュされてるのに

コンマ判定:1+2  失敗

>>44
色んなキャラにスポットが当たるのはいいことですよ!ジゼット君のキャライベントは森に行くと勝手に起こります


サザン「私の知ったことではないな」

サザン「そもそも、なぜ貴様の事をこの私が知ってると思ったんだ?理解できんな」

テイシロ「そ、そこまで言わなくともいいじゃないですか…」

テイシロ「僕の事なのに、僕には分からないから信頼できる人に聞いているんです」

サザン「フフッ…この私が信用できるだと?」

テイシロ「当たり前じゃないですか。僕とサザンは友達なんですから」

サザン「……フン…相変わらずお花畑な思考だな」

テイシロ「ふふっ…ええ、そうですとも。好きなように思わせさせてください。だって僕の考えなんですから」


これ以上雨にぬれ続けると、さすがに風邪をひく気がしたので帰ることにした

相変わらず、聞こえない名前の答えは出ない


※18日目終了

【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:5    この年では十分な魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい

【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


19日目開始


体調判定
1ほど悪い、9ほど良い

直下コンマ


更に↓2コンマで天候判定
5以下で雨が降り続ける


コンマ判定:4  あまり良くはない

コンマ判定:3  雨が降り続ける






少し、いつもより遅く目を覚ます

朝日が昇っていないからでしょうか?

昨日から、夜通しで雨が降り続いているようです

今日はお休みの日です


どうしましょうか?


1、誰かに会いに行く
2、どこかに行く
3、森を探索
4、自由安価

安価↓2

4.二度寝


>>53選択:4、二度寝


……偶には何もしないというのもいいですよね

再びベッドにもぐり、眠った



夢イベント
7以上で発生

直下コンマ


コンマ判定:3 イベント不発






二度寝の所為か気だるい体をようやく起こす

寝ぼけ眼で昼食替わりの朝食をとる

さて、これからどうしましょうか?



1、誰かに会いに行く
2、どこかに行く
3、森を探索
4、町を探索
5、自由安価

安価↓2

3


>>59選択:3


イベント選択


1、コウガに会いに行く
2、ペラリア先生の家を訪ねる
3、イベント判定
4、自由イベント

安価↓2

4.ある日森の中クマさんに出会った


>>63選択:4、熊さん襲来


……森の中です、こういうことも覚悟するべきですよね

熊と、鉢合わせてしまった

今更逃げ切れるような距離感じゃありません

確実に此方を見ています

今は知れば寧ろ追いかけて更に危険な状態になります

ここは……


1、立ち向かう
2、相手が去るまで待つ
3、自由安価

安価↓2


2


>>68選択:2


相手が立ち去るのを待ちましょう

熊さんだって狂暴なわけじゃありません

僕と突然鉢合わせてしまって驚いているだけです

時間がたって、落ち着けばすぐにその場を去ってくれるはずです

……去ってくれればいいなぁ



コンマ判定
3以下で……

直下コンマ


コンマ判定:0  クリティカル


数分、睨み合いが続く

そして此方に敵意が無いと分かってくれたのかその場を去ってくれた


……ふぅ、良かった良かった


次は野生動物に注意しながら森を探索しましょう


イベント選択


1、コウガに会いに行く
2、ペラリア先生の家を訪ねる
3、イベント判定
4、自由イベント

安価↓2

2


>>75選択:2
※キャライベント発生



ペラリア先生の家を訪ねる

いつも、鍵は開いていると言っていた

ドアノブに手をかけると、すんなりと扉が開いた

とても静かだ

人の気配が無い

もしかして、みなさん出かけているのでしょうか?

そう思ったとき、安楽椅子が少し揺れていることに気が付いた

そこには、眠っているペラリア先生を見つけた


テイシロ「フフフ……」

思わず笑みが零れた

とても幸せそうな寝顔だ

お休みの日に寝ているなんて、とても先生らしい

しかし、ふと気が付いたことがあった

先生は面倒くさがり屋で、何でも適当な人だけど

仕事を放りだしたことは無い

思い返せば、いつも忙しそうにいろんな場所に行っていた

校長室をかたずける暇がないほどの多忙な日々

だというのに、しっかりと休み明けの日に僕の個人授業を引き受けていてくれる

こうして、安らかな寝顔を晒している姿は…初めて見た

その姿を見た時、胸にこみ上げてくるものを感じた

キュンと来るときめきの様な、イケナイ悪戯心の様な

なにか、先生にしてあげたくなった


……どんなことをしてあげましょうか


1、おやつを用意してあげる
2、悪戯をしてみる
3、自由安価

安価↓2

1


>>79選択:1


いつものお礼におやつを用意してあげましょう

夕食の前の軽い間食

この家の食材は確かすべてペラリア先生が作ったので材料費がタダだと言っていましたね

……どんなものがあるでしょうか?

台所を探る

果物や肉は見つかりますが、小麦粉やミルクなどの料理に使うような材料が見つかりません

……せめて紅茶だけでも…


ペラリア「な~にやってんだい?」

テイシロ「うひょああ!?い、いいいつ起きたんです?」

ペラリア「アンタがこの家に入って来たあたりだよ」

テイシロ「それじゃあ全部じゃないですか!」

ペラリア「あっはっは、人の寝顔を見てニヤニヤしてたねぇ…アンタ」

テイシロ「う、うぅ…起きていたなら直ぐに起きてくださればよかったじゃないですか…」

ペラリア「アンタが何すんのかなと思って観察させてもらったのさ」


ペラリア「しかし、家主が部屋に居るのに泥棒に入るたぁ見上げた根性だねぇ」

テイシロ「ど、泥棒じゃありませんよ。……日頃のお礼に何かしてあげたくて」

ペラリア「ふふ、アタシがアンタに特別何かしてあげたことってあるかね?」

テイシロ「いっぱいあります!」

テイシロ「…それくらい、教師として当然の事と思うかもしれませんが、僕が感謝したいんです。何か先生にしてあげたいと思ったんです」

ペラリア「……ふふ、律儀な奴さね。それじゃあコーヒーを一杯頼むよ。豆はそこにあるから、豆挽きはそこの棚の上な」

テイシロ「コーヒー派なんですね。あんまりやったことないですが、頑張ります!」


そうして、先生の為に豆を挽きコーヒーを点てた

先生から、100点満点中40点の評価を頂いた
……もっと上手くなっておきましょう

慣れないコーヒーを飲みながら、先生とお話をする


テイシロ「ガルラリョズ様やレオ君たちはどこですか?」

ペラリア「アイツらにはガルラリョズの町の案内を頼んだよ」

テイシロ「だから家に居ないんですね」

ペラリア「そういう事さね」


ゆったりとした時間が流れる

コーヒーの味はあまり好きじゃないですが、香りはとても好きです

香ばしくて、心が落ち着く香りです


ペラリア「アンタはどうしてここに?」

テイシロ「…えっと……なんとなくです」

ペラリア「ふ~ん……」


……何かお話をしましょうか?


1、趣味の話
2、感謝と労いの言葉
3、ステッキの話
4、自由安価

安価↓2

2


>>86選択:2


テイシロ「……いつも、先生のお世話になっていますね」

ペラリア「ま、アンタ達の世話をするのがアタシの仕事だからね」

テイシロ「本当に感謝しています。そして、いつもお疲れさまです」

ペラリア「ん、ありがと…」

テイシロ「先生のおかげで僕は大きく変われたことがあります」

テイシロ「ずっと誰かに守られるしかない、守られるだけの僕に先生から『立ち向かう力』を貰いました」

ペラリア「それはアンタが頑張ったからさ。アタシの功績じゃない」

テイシロ「いいえ、先生が教えてくれたからです。先生が居たからこそこんなに早く成長できたんです」

テイシロ「立ち向かう力と言ってもまだまだ未熟ですけど、でも僕に『誰かを守る』という選択肢が出来たんです」

テイシロ「こうやって僕が成長できたのも、先生のおかげなんですよ」

ペラリア「……ふふっ、素直すぎて恥ずかしい奴だねアンタ。こっちまで恥ずかしくなっちまう」


ペラリア「もし、アタシが死にそうになったら。アンタのその立ち向かう力とやらで守ってくれるかい?」

テイシロ「勿論です!」

ペラリア「あはははは!!頼もしいねぇ…未熟者の癖に」

ペラリア「……でも、悪くないね。教え子にそうまでして慕われるってのはさ」

テイシロ「えへへ、大好きですよ。ペラリア先生」

その言葉を聞いた先生の体がピタッと止まる

テイシロ「……?先生?」

ペラリア「………アンタ、止めなよそういうの」

テイシロ「どういうことです?」

ペラリア「素直なのはいいことだけどね、アタシみたいに枯れたババァ以外にゃあそういう事は言っちゃダメだよ」

テイシロ「どうしてですか?」

ペラリア「勘違いしちまうからだよ」

テイシロ「は、はぁ…そういうものなのでしょうか?」

ペラリア「そういうものなんだよ。………はぁ、十代ちょっとの子供が、こんなババァになんてこと言わせるんだいアンタは」

テイシロ「す、すみません…」


よく分からないですが、怒られてしまった

でも、先生に咎められた時
先生は口ほど嫌がっているわけではなさそうでした

でも、止めろという

……どうしてなんでしょうかね?

よく、分かりません


テイシロ「それじゃあ、そろそろ帰りますね」

ペラリア「ん、そうかい」

ペラリア「次来るときには、もうちょっとコーヒーの点て方を勉強してくるんだね」

テイシロ「分かりました。頑張ります!!」

テイシロ「それじゃあ先生、また明日」

ペラリア「あいあい、また明日ね」


だるそうに手を振られ、見送られた

少し小雨になった森を歩き、家に帰った



今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開です





寝るには少し早い時間です

これからどうしましょうか?



1、星が見える丘に行く
2、バトロイドさんと話す
3、森に行く
4、明日のお弁当の準備
5、自由安価

安価↓2


>>97安価↓採用:4



明日の為のお弁当を用意しましょう


料理判定
1ほど悪い、9ほど良い
腕前 +3

直下コンマ


コンマ判定:8+3  かなりの出来


うん、今回はかなりのいい出来です

クレアさんにさし上げた時以来の素晴らしい出来上がりだと思います


明日の準備をして、眠りについた



※19日目終了


19日目(裏)


深夜


そこには、異形の者達が集まっていた

明らかに人間ではない者達が神妙な顔つきで卓を囲んでいる


「……あ~…いや、あの…ホントすみませんでした」

大きなローブを羽織った男が情けない声をあげる

その男は異形であった

2mはあろうかという身長に、ローブで隠しきれていない異常な体の膨らみ
一定の間隔でローブの下が蠢いているのが見て取れた


「いやさぁ…謝られても困るんだけど。ホント、どうすんだよお前」

獅子の顔を持つ男が、呆れたような声を出す

その男もまた異形であった

一見獣人のような姿ではあるが
全身ツギハギだらけであり、体中のあらゆる箇所が別の生物のモノで出来ていた


「ないわぁ…マジないわぁ……このクソ蟲野郎が。お前この前からずっと失態続きじゃねぇか」

ローブを羽織った大男の隣に座っている青年が大男に蹴りを入れる

青年は、一見普通の人間のような外見だ

その、トカゲのような尾を除けば


「え、つかさぁ…マジで居ないの?ホントにこの城の中全部探したの?」

円卓の上で食事をしていた女が呑気な声をあげる

女の食事は『人間の子供』であった


「居ないのにゃあ…この前出かけるって言ったときからずっと行方不明なんだにゃあ」

円卓から少し離れ、ソファに寝っ転がっている獣人の様な姿の女が妙な口調で話す

その女の言葉を聞き、獅子の顔を持った男は驚きの声をあげる


「は!?お前そんなこと俺らに言った!?」

「いってないにゃあ、今思い出したんだにゃあ」

「ふざけるなよクソ犬!!ちゃんとフィーニス様が出かけるときはついて行けって言っただろ!!」

「その日のお世話係はジールギ―ヴァだったにゃ。だからほっといたにゃ」

「やっぱりテメェの所為じゃねえかクソ蟲野郎!!!」


再びトカゲのような尾を持つ青年が大男を蹴る


「…ジールギーヴァ君。君はこの前『転生の子』を殺すことすら失敗しましたよね?」

円卓の傍に控えていた執事服を着ている青肌の女が丁寧な口調で問い詰める

「その上フィーニス様を迷子にさせるなんて生粋のクズなのです」

執事服の女に抱きかかえられている色白の少年が更に大男を追い詰める


「いや、あのホント!今探してるところなんで許してはくれませんかね?」

「それに関しては俺達も手伝うけどさぁ、『転生の子』を殺すっつったのはお前だからな?」

「え、ミィはお城でごろごろしてたいにゃ」

「お前も探すんだよクソ犬!!……で、本当に殺せるんだよな?」

「『転生の子』は問題なく殺せそうなんですが一つ大きな問題が……」

「……たしか、『あのお方』がその子供を守ったそうだな」

「は、はい……理由は分かりません。しかし『あの方』が傍に居る限りかなり難しいと思います」


「「「「…………はぁ」」」」」


いくつもの溜息が重なり合う

ここは冥界と地上界の狭間、『フィーニス様の拾ったお城』


ここで、冥界より逃げ出した悪魔たちが頭を抱えて悩んでいた



「ま~じで…どうしよう……」

獅子の顔を持つ男が呟く

城の主が行方不明

更には大いなる存在が自分たちの目的の邪魔をしている

『フィーニス様大好きクラブ』は前途多難な状況に置かれていた



※19日目(裏)終了
※悪魔たちの動きが、少し活発になりました

【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:5    この年では十分な魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい


【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


20日目開始

体調判定
1ほど悪い、9ほど良い

直下コンマ


更に↓2コンマで天候判定
5以下で雨が降り続ける
時間経過 +2


コンマ判定:2  非常に悪い

コンマ判定:7+2 快晴






麗らかな陽気に照らされ目を覚ます

どんよりと曇った空は晴れ、爽やかな朝日が見える

今日はお弁当の準備もしてある

なんて楽しみな日なんでしょう!!

……だというのに、どうして今日に限ってこんなに体調が…

最悪の気分です

非常に体調が悪い

……どうしましょうか?


1、大人しく眠る
2、無理やり行く
3、一応行って保健室で体調の回復をはかる
4、家で休んで、体調がよくなったら学校に行く

安価↓2

2


>>113選択:2


無理やり体を起こす

負けませんよ…!

今回こそは絶対に楽しい昼食にして見せます!!


フラフラと起き上がり、無理やり学校に向かった


イベント判定
5以上で発生

直下コンマ


コンマ判定:9 イベント発生


誰と出会った?

自由安価
↓2

ポーラ、セツナ


>>122選択:ポーラ、セツナ


セツナ「おはよう、テイシロ君」

ポーラ「おはよう……テイシロ君?」

一緒に登校していたらしいポーラ先輩とセツナさんに声を掛けられる

このお二人が並ぶととても面白いです

なんとその身長差は実に34㎝

どう見たって同級生には見えないでしょう
年の離れた姉妹にしか見えません


テイシロ「実際は親子くらいの年齢差らしいですが」

ポーラ「……テイシロ君?私の年が…どうしたの?」

テイシロ「な、何でもないです!なんだか熱っぽくて変なことを言ってしまいました…」

セツナ「本当だ、酷い顔色だぞ?」

テイシロ「こ、これもお弁当の為です…」

ポーラ「そ、そんなこと言ってる場合なのかしら?」


お二人に心配されながら登校した


授業中


先生の言葉が入ってこない

……少しくらい、少しくらい眠ってもいいですよね

ちょっとでも良くなってくれるといいんですが…


睡魔にあらがえず、瞼を閉じた


体調判定
3以下で完全ダウン、9以上で回復

直下コンマ


コンマ判定:4  現状と変わらず


昼休み


体調は依然、変わりない

しかし、この前のように限界というわけでもなさそうです

このお弁当を誰かと食べられるくらいには元気があります

さて、誰と食べましょうか?


自由指定安価↓2

ジゼットとチャヒチ


>>130選択:ジゼットとチャヒチ



ジゼット「お~い、生きてるか~?」

テイシロ「は、はい…かろうじて……」

チャヒチ「昼ご飯、食べれる?」

テイシロ「はい…その為に学校に来たんですから」

テイシロ「……一緒に食べますか?丁度二人分あります」

ジゼット「丁度二人って、俺とチャヒチ合わせて3人じゃないか?」

テイシロ「ぼ、僕はあまり食べられそうにないのでちょっとだけ食べられれば十分です」

チャヒチ「お弁当の為に学校に来たんじゃなかったの?」

テイシロ「ちょっとだけ、ちょっとだけでも食べられればいいんです!」

ジゼット「お、おう…なんか必死だな。ま、有り難く貰うぜテイシロ」

チャヒチ「それじゃあ僕も……」

テイシロ「はい、では…いただきましょう」


お弁当を口に運んだ


体調判定
8以上で回復

出来栄え +1

直下コンマ


コンマ判定:4+1 現状変化なし


テイシロ「うぅ…おいしい…おいしいです……」

ジゼット「いや、マジで美味いな!これテイシロが作ったのか?」

テイシロ「はい、僕です」

ジゼット「すげーな……平民って貴族よりよっぽどいろんなこと出来るんじゃないか?」

ジゼット「貴族はこんなに美味い弁当、料理人に作ってもらわないと食えないぜ」

チャヒチ「うん、ホントにとっても美味しい……けどテイシロ君なんで泣いてるの?」

テイシロ「うぅ……こんなに美味しいのにもう食べられないなぁと思って……もうお腹いっぱいです」

チャヒチ「少な!?少ないよ!?もっと食べていいんだよ!?」

テイシロ「もう…限界です。あとは…皆さんにおいしく食べてもらえれば…それだけで……しあわ…せ…」

ジゼット「て、テイシロ―!!!!」


マリシア「もう少し静かに食べなさい!!!」


委員長に怒られながら、お弁当を食べた


昼休み


一先ず、今日の目的は達成しました

お弁当、とっても美味しかったです

……これからどうしましょうか?



1、保健室に行く
2、誰かと過ごす
3、涼しい場所に行く
4、自由安価

安価↓2

2、アリス


>>138選択:アリス


涼しい場所を探し求め、旧校舎裏まで来た

その校舎裏の陰でアリスさんの隣に座って涼んでいた

テイシロ「はぁ…アリスさん、何か冷たくなるような魔法の練習を僕にしてみませんか?」

アリス「嫌よ。私はこの本の解読に忙しいんだから」

テイシロ「えっと確か……『開かずの魔導書』でしたっけ?」

アリス「ええ」


アリスさんがその魔導書に向かって何やら呪文を唱えている

きっと、セツナさんに教わっていた魔法なんでしょう


テイシロ「……その魔導書、名前とかは無いんですか?」

アリス「ん」

そういって、僕に本を突きつけてくる

読めという事でしょう


テイシロ「どれどれ………な、何ですかこれ?」

字のデザインの問題なのか、とにかく字が汚くってなんて書いてあるのかが分からない

……しかし、この汚い文字はどこかで見たような


アリス「え、なに?アンタもしかして字も読めないの?」

テイシロ「いや、これ…すごく読みづらくないですか?」

アリス「普通じゃない」

テイシロ「こ、これが普通?」


何とかして解読しようとする

ずっと眺めているうちにあることを思い出した

この文字、アリスさんのノートと同じ字です


アリスさんのあの汚い文字

ただ汚い字というわけではなく、もしかして別の文明や時代の文字なのでしょうか?

あの時、アリスさんのノートを解読したことを思い出しながら必死に読み解く


テイシロ「えっと………『堕天の誓約書』…ですか?」

アリス「読めるんじゃない。そう、『堕天の誓約書』っていう魔導書よ」

アリス「正確に言えば『堕天の誓約書』の写本。しかも偽物のね」

テイシロ「偽物?」

アリス「ええ、セツナさんに教えてもらった解析魔法で少し分かったんだけど。『堕天の誓約書』とは全く別の内容っぽいのよね」

テイシロ「そうなんですか?そもそも『堕天の誓約書』って言うのがどういうものかも知りませんし」

アリス「それくらいは自分で図書館で調べなさいよ」

アリス「とにかく、これはとっても凄いものかもしれないの」

テイシロ「偽物なのにですか?」

アリス「アンタは本当に間抜けね。ただの偽物にここまで厳重な封印をするかしら?」

テイシロ「………確かに」

アリス「これはきっととんでもない魔導書に違いないわ!!そして、これを読み解いた私は一躍大魔法使いに……」

テイシロ「そ、そこまではちょっと気が早いと思いますけど」


アリスさんが魔導書を解析している様子を眺めて過ごした

『堕天の誓約書』……今度、図書館で調べてみましょう


放課後


依然、体調はすぐれません

無理をしたせいか、寧ろ体調が悪くなったような気さえします

……明日が怖いです


さて、これからどうしましょうか?


1、家に帰る
2、校内探索
3、森に行く
4、町を歩く
5、誰かと過ごす
6、自由安価

安価↓2


>>144選択:4


イベント判定

1    倒れる
2-4  見知らぬ人
5-7  体が宙に浮く
8,9  挙動不審な影
0    自由イベント

直下コンマ


コンマ判定:22 ゾロ目



イベント選択

1、倒れる
2、見知らぬ人
3、体が宙に浮く
4、挙動不審な影
5、自由イベント

安価↓2


>>150選択:1


今日の更新はここまでです

なんだか調子が悪かったので口調とか展開が変なところがあったような気がして怖いっす

そしてついに動き出す敵勢力

『フィーニス様大好きクラブ』と『フィーニス様にこの身の全てを捧げ隊』とどっちにするかかなり迷いました

まぁなんにせよ酷い組織名ですが


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


一部の獣人は非常に老いが分かりにくいものが居ます
ポーラ先輩とテオ先輩はその一部ですね

正直ポーラ先輩とテオ先輩のプロフィールを見た瞬間思いついた設定です


そろそろ再開です


……もう駄目そうです

まだ街中だというのに立っているのがやっと

やはり……無理がたたってしまったようですね

体を支えきれず、そのまま地面に突っ伏してしまった


そして僕は……意識を手放した



イベント判定

1    非常に危険
2-4  ある意味危険
5-7  豪奢な天井
8,9  安心する匂い
0    自由指定

直下コンマ


コンマ判定:9  安心する匂い


………意識を取り戻す

慣れ親しんだ、安心する匂いがする

僕はあの時倒れて、そして………

そして……

「目が覚めたか?」

声がする

慣れ親しんだ、優しい声

目を開く

僕の眠るベッドの前に座っていたのはシーラだった

どうやら僕は、シーラに自分の家まで運んでもらったらしい


テイシロ「…シーラ」

シーラ「あ、おいおい起きるなよ。倒れてたんだから」

シーラ「まったく…無理し過ぎだぜ?」

テイシロ「……ありがとうございます。シーラ」

シーラ「いいって事よ。この私が見つけなかったらお前干からびて死んでたかもだぜ?」

テイシロ「あ、あはは……そうかもしれませんね」

シーラ「腹は減ってないか?」

テイシロ「はい、食欲はあんまりないです」

シーラ「そっか。腹が減ったら言えよ」


シーラは僕のおでこに乗っていたタオルを新しいものに変えて、僕の目の前に椅子をもってきて座る


テイシロ「……こういうの、何時振りですかね?」

シーラ「なにが?」

テイシロ「シーラにこうやって看病をしてもらう事です」

シーラ「ん~……3年ぶりくらいじゃないか?」

テイシロ「そうですか。……あはは、やっぱり無理はいけませんね」

シーラ「………なぁテイシロ」

テイシロ「はい、なんですか?」

シーラ「私って頼りないかな」

テイシロ「そんなことありません。シーラはとっても頼りになる僕のお姉さんです」

シーラ「……ならさ、無理…しなくてもいいんだぜ?」

シーラ「ここ最近、いやずっと前からか…いつしかお前は泣かなくなった」

シーラ「いっつも頑張って、無理して、誰かのためになんかしてる」

テイシロ「………」

シーラ「なんか、あったのか?」

シーラ「私はお前の姉さんだ。だから、いくらでも頼ってくれていいんだぜ?」

テイシロ「………」



1、何でもないという
2、いつか見た夢の話をする
3、子供の頃の話をする
4、自由安価

安価↓2

2

>>162選択:2


テイシロ「……夢を見たんです」

テイシロ「その夢は靄がかかったようにぼやけていて、声だけが聞こえているようなそんな夢です」

テイシロ「その夢では、僕は僕じゃありませんでした」

テイシロ「僕は誰かに知らない名前で呼ばれたんです」

テイシロ「その夢に出てくる人、場所。何も知らないはずなのに何故か覚えがあったんです」

テイシロ「その夢を見た日以来、偶に感覚がおかしくなる時があるんです」

テイシロ「僕じゃない僕になる。そう感じる時が来る」

テイシロ「……怖いんです。あの夢を見た日以来…自分の事が何もかも信じられない」

テイシロ「僕の父親は人間だそうです。僕の母親も人間だそうです」

テイシロ「僕の両親は何者なんですか?」

テイシロ「僕は何故、バトロイドさんの手で育てられているんですか?」

テイシロ「どうして僕は『太陽』の魔力を持っているのですか?」

テイシロ「どうして僕は、悪魔にその命を狙われるんですか?」



テイシロ「僕は………誰なんですか?」



テイシロ「僕を構成する何もかもが、信じられなくなってしまったんです」


吐き出す

今まで隠し続けていた胸の中の不安を

ずっとずっと思い悩んでいた

あの夢を見た日以来、僕の心にあった隙間が音を立てて大きくなっていくのを感じた

その穴は、何時しか僕の心の全てを蝕んでいた

ずっと、見て見ぬふりをし続けた

目を合わせると、消えてしまいそうだったから

何処までも不確かな自分の正体に、飲み込まれるのが怖かった

今まで築き上げてきた僕というものが壊れてしまうような気がして


シーラが僕の手を優しく握る

シーラ「……7歳の時、私はお前とあの星が見える丘で出会った」

シーラ「お前の6歳の誕生日、お前に色々なことを教えてやりたいと思って外に連れ回したときにお前の病気を知った」

シーラ「私が8歳の時の寒い冬。ずっと熱の治まらないお前の看病を初めてした」

シーラ「そのときは、お前も私も泣きながらずっと一緒に居た」

シーラ「お前が8歳の時、偶々おねしょをしてしまったことを知って盛大にからかって大泣きさせた」

シーラ「お前が10歳の誕生日、あの星の見える丘でお前の夢を聞いた」

シーラ「お前が『魔法学校』に入りたいという夢を知って、なけなしのお小遣いで本を買って一緒に勉強をした」

シーラ「そして、お前が13歳。私が15歳の今…お前は念願かなって魔法学校に入学した」

シーラ「全部、お前と私の思い出だ」

シーラ「私は知ってるぜ、お前とずっと一緒に居たからな」

シーラ「お前の名前は『テイシロ』。私の幼馴染で、私の弟だ」

シーラ「これだけお前を知っている奴が居るんだ。お前は間違いなく『テイシロ』だと証明できる」

シーラ「それとも、この思い出も信じられないか?」


テイシロ「……シーラ…」

シーラの語った思い出はどれもこれも簡単に思い出せた

シーラが語ったこと以上に、もっともっと一緒に色んなことをしてきた

この僕とシーラの思い出は本物だ

誰にも嘘だと証明できない、二人が共有する不変の真実

例え、自分が不確かなものだろうと…シーラの言葉なら信じられる

そのシーラが僕を『テイシロ』だと言ってくれた

だったら疑いようも無い


テイシロ「…貴女の言葉なら、信じられます」

テイシロ「僕の名前は、『テイシロ』です。シーラの幼馴染で弟のテイシロです」


シーラ「漸く理解できたか。馬鹿め」

テイシロ「えへへ……本当に馬鹿でした。こんな簡単なことにも気づけないなんて」

シーラ「ま、分かればいいよ。…こうやってさ、偶にでいいから私に吐き出してくれよな?」

テイシロ「……ええ」

シーラ「ん、それじゃあそろそろバトロイドさんも帰ってくるだろうから私は帰るよ」

テイシロ「はい、ありがとうございました。シーラ」

シーラ「これくらい、お安い御用だぜ!」

シーラ「おやすみ、テイシロ」


丁寧に布団をかけ直し、シーラが去って行った

……もう、簡単に迷ったりはしない

僕の名前は『テイシロ』だ

それ以外の何物でもない



※少しだけ、精神力が成長した





食欲はありませんでしたが、無理やり食べて栄養をつける

今日はもう、安静に過ごすべきでしょう

まだ、少し寝るには早いですが…



1、寝る
2、バトロイドさんと話す
3、星を見に行く
4、森に行く
5、自由安価

安価↓2

4


>>170選択:4



イベント判定
5以下で……


直下コンマ


コンマ判定:6 イベント不発


さて、森に来ましたがどうしましょうか?



1、コウガを呼ぶ
2、イベント判定

安価↓2


>>175選択:1、コウガを呼ぶ


コウガを呼ぶ

やはり、木の上から降りてくる


テイシロ「こんばんは、コウガ」

コウガ「わざわざどうしたのじゃ?」

テイシロ「ちょっと会いに来たんですよ」

コウガ「ほうほう、むふふ…健気なことじゃ。我に抱いてもらいに来たのか?」

テイシロ「抱い…て?ってどういう意味ですか?抱きしめるという事ですか?」

コウガ「な、なななんとぉ!!お主…なんて純粋無垢な子供なのじゃ……ただの冗談のつもりが、これでは我が穢れた淫売のようではないか…」

テイシロ「は、はぁ…?」

コウガ「お主、眩しいのう…」

テイシロ「な、何を言ってるんですかコウガは?」


よく分かりませんが、折角ですしお話をしていきましょう



1、初めて会ったときに言われた言葉について
2、今日は何をしていたか
3、自由安価

安価↓2

1


>>179採用:1


テイシロ「僕に初めて会ったとき、『出会いの引力を信じるか?』といいましたよね?どういう意味なんですか?」

コウガ「ふふ、聞きたいか?そこまで言うなら教えてやろうかのう」

コウガ「我とお主は、何故であったと思う?」

テイシロ「な、何故って……偶然…でしょうか?」

コウガ「チッチッチ…答えは『引力』じゃ」

テイシロ「『引力』?」

コウガ「我とお主は『引かれ合った』という意味じゃ」

コウガ「出会いというものは常に偶然のようでいて、必然」

コウガ「偶々この森で出会ったのではなく、この森で出会う『運命』にあった」

コウガ「この出会いには、お互いが引かれ合った何かがある」

コウガ「我とお主は、その『出会いの引力』で結ばれた関係なのじゃ!!」

テイシロ「……僕たちは出会うべくして、出会った」

コウガ「うむ、どうじゃ?理解できたか?」

テイシロ「……少し…だけ」


『出会いの引力』

僕とコウガはお互いが引き合わせた邂逅

それゆえに、出会うべくして出会った

と、そう言う考え方


なるほど、そう考えられれば一つ一つの人との繋がりがなんだか尊いようなものに感じます

僕たちは、お互い引きあっている


テイシロ「…『出会いの引力』。なんだか素敵な言葉ですね」

コウガ「そうであろそうであろ!何せ我が考えた造語だからな!!」

テイシロ「あ、やっぱりそうなんですね……」


コウガは意外にも、こういう詩的な言葉や表現が好きなのかもしれません

【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:5    この年では十分な魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい


【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


21日目開始


体調判定
1ほど悪い、9ほど良い
前日 -2

直下コンマ


コンマ判定:00  ゾロ目


イベント発生





目を覚ます

体が軽い

酷くいい気分だ

心地よい陽気が僕の体を照らす

力いっぱい空気を吸う

私の体の中に神聖な空気が流れ込む

これが『僕』の見ていた世界

これが『私』が見ているはずだった世界

ああ、なんて気分が良いんだ

漸く『目が覚めた』

私の魂の器が、私という存在を思い出した

長く長く眠っていた、ああ……約束を果たさねば


『僕/私』は…………



コンマ判定
5以上で意識を取り戻す

直下コンマ


コンマ判定:6


テイシロ「……ッ!!!」

壁に頭を叩きつける

鈍い音が頭の中に響く

ジーンとした痛みが続く

……今のは何だ?

僕の体が僕の意思に関係なく動いた

意識が混ざり、体の主導権を奪われかけた

確信した

この僕の体には、『僕じゃない何かが居る』

悪魔か?

それとも悪霊か?

あれは…『約束を果たさねば』と言っていた

何処に行くつもりだったんだ?

……折角、僕という人間を再確認したばかりだというのに

心が乱れる

この頭の痛みだけが、現実のように感じた

鬱々としていく心に半比例するかのように、体はいつになく軽かった


※体調判定が無くなります


授業中


ペラリア「はい、それじゃあペラリア先生の個人授業を始めます」

テイシロ「……宜しくお願いします」

ペラリア「なんだい浮かない顔して。おねしょでもしたのかい?」

テイシロ「違いますよ!そんなことこの年になって絶対にしません!!」

ペラリア「おおなんだい、元気あるんじゃないか」

ペラリア「今は授業中なんだ、それくらいの調子で練習しな」

テイシロ「……そう、ですね。余計なことを考えてる場合じゃありませんよね」

テイシロ「今日もよろしくお願いします先生!!」

ペラリア「うんうん、それじゃあ今日は何をしようかね……」


1、戦闘に使える魔法の練習
2、樹木創作(応用編)
3、自由安価

安価↓2


樹種の特性とか活かせたらいいね


>>194選択:2


ペラリア「今日はアンタに必殺技を伝授しよう」

テイシロ「おお!よろしくお願いします!!」

ペラリア「まずはこれ」

そういって先生が掌から肉の人形を創りだす

ペラリア「これを敵だと思って……宿り木」

肉人形に向かって木の種を投げ、種が肉人形に当たった瞬間

種が体に根を張り肉人形の生気を吸い取って一気に成長する

ペラリア「コイツをマスターできれば大抵の奴は一撃さね」

テイシロ「…お、恐ろしい……」

ペラリア「種自体に予め魔法をかけ、自分の魔力以外のモノを使って成長させる。かなり難しいけどやってみな」

テイシロ「が、頑張ります……」


先生がいくつか創りだした肉人形に向かって種を投げる


習得判定
7以上で習得

直下コンマ


しまった、補正忘れてました…

再判定です


習得判定
7以上で習得
ペラリア先生 +2

直下コンマ


コンマ判定:99ゾロ目 習得


テイシロ「……お、おお…?なんだか思ったよりも簡単ですね」


肉人形に向けて放った種は肉の人形を枯らしながら成長する

試しに適当な壁に向かって種を放ってもしっかりと根を張って成長した

ペラリア「……アンタの太陽の魔力の特徴かね。少しの空気と光があればどこでも簡単に成長できる」

テイシロ「へ~…なるほど。罠なんかにも使えそうですね」

ペラリア「これが簡単にできるなら、こいつもどうだい?」

ペラリア先生が掌に木の種をいくつか押し込む

少しだけ成長させて、手のひらに貼り付け固定する

ペラリア「そんで、これの種を一つだけを望みの形に成長させる」

一瞬で掌に木でできた鋭い棒が握られる

ペラリア「体に直に貼り付けてるうえ、少し成長させてるから一瞬で望みの形に成長させられる」

ペラリア「んで、邪魔になった木は過成長で枯らせるか、他の種の栄養にする」

ペラリア「これがマスターできれば近接戦闘も楽になるはずだよ」

ペラリア「あ、そうそう注意しなきゃならないのは一つの種だけを成長させる点と。体に貼り付けるから誤って自分の体の養分を吸い取らせて死なないようにすることさね」

ペラリア「今回はアタシが見てるから死ぬことは無いだろうけど、失敗すれば死の淵を見ることになるよ」

テイシロ「が、頑張ります……」


習得判定
7以上で習得

ペラリア先生 +2
ゾロ目    +1

直下コンマ


コンマ判定:8+3 習得


テイシロ「…ッ!……つぅ…でも上手く行きました」

種が掌に根を張る痛みにはまだ慣れませんが、一つの種を成長させるコツは掴みました

今まで完全な望みの形になるまで4秒はかかっていましたが、この方法を使えば1秒もかかりません


ペラリア「アンタは本当に呑み込みが早いね」

テイシロ「ありがとうございます」

ペラリア「その種、一つは常に体に仕込んどきな。いざというときに絶対に役に立つ」

テイシロ「そうですね。掌以外の部分にも仕込むことが出来ればもっと戦略の幅が広がりそうです」

ペラリア「それじゃあ、今日はここまでだ」

テイシロ「はい!次もよろしくお願いします!!」



※樹木創作(応用)を習得した
※魔法力が大きく成長した。魔法力が5から6に成長した


昼休み


今日はどこで昼食をとりましょうか?


1、誰かと一緒に食べる
2、パンを買ってどこかに行く
3、食堂

安価↓2

3


>>207選択:食堂


今日の更新はここまでです

テイシロ君の病気克服イベントはもう少し先のつもりでしたが、00が出たので一気に克服です!

今まで聞こえなかったものが聞こえてくる……かも


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


イベント進行状況


アリス&コウガ&サザン  残り一回
条件:魔導書解読イベント終了後自動発生。メインストーリー進行

ジゼット 残り一回
場所:夕方以降の森

シーラ  残り一回
場所:星の見える丘

シャイナ 残り一回
場所:放課後以降に会う

ペラリア 残り一回
条件:二人きりの場所で話す

テオ   残り2回
場所:屋上

レオ&ナナリー 残り2回
条件:ナナリーと二人きりで話す

マリシア 残り2回
条件:放課後に街に遊びに行く


他の人は残り3回です


もうちょっとしたら再開


昼休み


食堂で食事をとる

まだまだ、休み時間はあります

これからどうしましょうか?


1、誰かと過ごす
2、どこかに行く
3、校内探索
4、自由安価

安価↓2


>>216選択:3


校内を探索する


イベント判定

1-3  久しぶりに捕まる
4-6  僕を探す声
7-9  サボり魔
0     自由イベント

直下コンマ


コンマ判定:7 サボり魔


校内を探索し、屋上にたどり着く

少しだけ期待はしていた

予想した通り、テオ先輩が屋上で寝ていた


テイシロ「また、お昼寝ですか?テオ先輩」

テオ「そうだよ。今日はいい天気だからね」

テイシロ「お隣、いいですか?」

テオ「好きにしなよ」


テオ先輩の隣に腰を掛ける

先輩の角に止まっている鳥が気になり、手を伸ばす

テイシロ「いてっ…」

テオ「ははは、こいつはここがお気に入りだからね。とられると思ったんだろう」

テイシロ「あはは…そうみたいですね」


小鳥に手をつつかれてしまった

よっぽどお気に入りなんでしょう

呑気そうにゆっくり呼吸をしている先輩

テイシロ「…先輩、ちゃんと授業は受けているんですか?」

テオ「いいや、ちゃんとは受けてないなぁ」

テイシロ「サボりは駄目ですよ」

テオ「いいじゃないか。世の中勉強より大事な物はたくさんある」

テイシロ「こうやって昼寝をすることがですか?」

テオ「うん、そうさ。しっかり体を休めることは大事だ」

テイシロ「それで、『今』休んでいるならいつ動き出すんですか?」

テオ「う~ん……気が向いたらかな」

テイシロ「テオ先輩は、のんびり屋さんじゃすまないだらしなさですね」

テオ「ははは、そうかもしれないねぇ」


僕のさり気ない嫌味にも、笑って流すテオ先輩

こういう器量は広い先輩です


テオ「なぁテイシロ君。君に恋人はいるかい?」

テイシロ「え、ええ!えっと…居ませんが」

テオ「そうか。……俺にはね、人間の恋人が居たんだ」

テイシロ「居た……ってことは、別れてしまったんですか?」

テオ「うんにゃ、死んだんだ」

テイシロ「そ、そうですか……」

テオ「そんな顔しないでくれよ、君を落ち込ませたくてこの話をしているわけじゃあないんだ」

テオ「ちょっくら君に思い出話をしたくなってね。聞いてくれるかい?」

テイシロ「は、はい」

テオ「……恋人、『リーム』っていう女の子だったんだけどとても変わった少女だった」

テオ「森に一人で暮らしていた俺に、何故か毎日会いに来ていた」

テオ「良い洋服を着ていて、どう見ても家なき子って感じの子じゃあなかった」

テオ「なんで俺に会いに来るんだ?って聞くとさ『放っておくとずっと寝て暮らしそうだから』って言ったんだ」

テオ「アイツには、俺がとてもつまらない生を送っているように見えたんだろう。生粋の世話焼きっていうかお節介な奴だった」


テオ「ある日、リームがボロボロの姿で俺に会いに来たことがあった」

テオ「リームは泣いていた。俺はすぐに状況が理解できず、ただ抱きしめていることしか出来なかった」

テオ「暫くすると、リームがやって来た方に大きな変化が現れた」

テオ「燃えていた。木が次々に薙ぎ倒され燃えていた」

テオ「その奥から、一人の人間が歩いて来るのが見えた」

テオ「俺は一目でヤバいと確信し、リームを抱いて逃げ出した」

テオ「だが、そいつはただの人間じゃなかった。そいつは――――魔法使いだった」

テオ「一瞬で火の手に囲まれ、追い詰められた」

テオ「リームを守ろうとそいつに立ち向かった、だが…事は一瞬で終わった」

テオ「その魔法使いは俺を無視してリームだけを殺して、去って行った」

テオ「激高した俺は再びその男に襲い掛かったが、一蹴されちまった」

テオ「その時、この角を折られたってわけだ」


テオ「後でわかったことだが、その魔法使いは所謂『義賊』だった」

テオ「リームの父親は地主だったんだ。高い税収や理不尽な裁判で街を牛耳る大地主」

テオ「だからこそ、リームは殺された。その地主の娘だったからな」

テオ「リームは、その汚い現状から目を逸らすために毎日俺に会いに来ていた」

テオ「そして…目を逸らし続けたが故に殺された。『悪は滅びる』…当然の末路かもしれないな」

テオ「俺が相手にされなかったのは、何も知らぬ無知なる善良なものだったから」

テオ「あの魔法使いは『正義』だよ。間違いなくな」

テオ「……以上。思い出話終わり。感想はどうだった?」

テイシロ「か、感想……ですか」


突然話し始められ、突然…感想を求められた

テオ先輩の話は、何の救いも無い…悲しい話だった

テオ先輩はその出来事の全てに、どこか達観しているかのような、納得しているかのようだった

だけど、だけどなぜ突然そんな話をしたのでしょう?

きっと意味があるはずです

…それは……



1、直接理由を聞く
2、まだ、話の続きがあるはず
3、自由安価

安価↓2

1


>>225選択:1


テイシロ「……どうして、僕にそんなことを話すんですか?」

テイシロ「この前、ここで屋上で話を聞いたときもそうでした」

テイシロ「テオ先輩は僕に何か話したがっている。その理由はなんですか?」

テオ「おお、中々直球だね」

テオ先輩は僕の言葉を聞いて、にっこりと笑う

まるでその言葉を待っていたかのように


テオ「理由はね。『君がリームに似ているから』…なんて言ったら引かれちゃうかな?」

テイシロ「似ているんですか?…でも僕、男ですよ?」

テオ「見た目とかじゃなくって、行動がね」

テオ「初めてリームと会ったときもそうだった。森で寝ていると『何してるの?』って聞いて来て、隣に座って、一緒に寝た」

テオ「俺が昼寝しているのを見かけて、だらしないって注意するけど隣に座って…ぼ~っと空を二人で眺めていた」

テオ「な?似てるだろ」

テイシロ「た、確かに……でもそれだけが理由なんですか?」

テオ「ああ、理由はそれだけさ。だけど…話には続きがある」


テオ「俺は十年以上かけてその魔法使いを探し続けた」

テオ「この学校に入学して、魔法についても調べた」

テオ「そして、ついにその魔法使いの居所を掴んだ」

テオ「俺は……その魔法使いを殺す。ずっとその為だけに生きてきた」

テオ「アイツが『正義』だろうと関係ない。アイツの正義は多くの人々を幸せにするために何かを殺して犠牲にした」

テオ「何かの犠牲の上に成り立った幸福など、偽善に過ぎない」

テオ「それでいい、それでこそ俺も俺の偽善を貫き通せる」

テオ「……そんな時さ、テイシロ君…君が僕の隣に現れた」

テオ「……これも、ただの自己満足。偶々出会ったリームによく似た君」

テオ「そんな君に、俺という存在を知っていてほしかったんだ」

テオ「君に、俺の復讐を知ってほしかった」

テオ「そうすれば、ずっとずっと虚空だった…俺の時間が少しは報われる気がしてね」

そうして、テオ先輩は懐中時計を取り出した

その懐中時計の針は…壊れて止まっていた


テオ「明日の夜、その魔法使いを殺しに行く」

テオ「君にも来てほしい」

テイシロ「……わかり…ました」

テオ「ありがとう。………ああそれと、そろそろ授業が始まるよ?」

テイシロ「っとそうですね。その前に、一つだけ質問です」

テオ「なにかな?」

テイシロ「テオ先輩って一体おいくつなんですか?」

テオ「そいつは聞かぬが華ってもんだよ」


そうして、屋上を後にした

テオ先輩の昔話を聞いた

テオ先輩の生きてきた経緯を知った

テオ先輩がこれから何をしようとしているのかを知った

テオ先輩は…ずっと復讐のために生きてきたと言っていた

そう、僕に全てを話したテオ先輩は―――今にも消えてしまそうに感じた



※明日の放課後の予定が固定されました


放課後


授業をすべて終える

これからどうしましょうか?


1、誰かと過ごす
2、どこかに行く
3、森に行く
4、町に行く
5、校内探索
6、自由安価

安価↓2

1 シャイナ


>>231選択:1、シャイナ


学校を出ていこうとしているシャイナ先輩を見かけ、声をかける

テイシロ「何処に行くんですか、シャイナ先輩」

シャイナ「ん?ああテイシロか。この前に言ってた敵討ちに行ってくる」

テイシロ「そ、そんな軽く…」

シャイナ先輩の言葉を聞き、思い浮かぶのはテオ先輩

二人のやろうとしていることは似ている

シャイナ先輩の横顔が、今にも消えてしまいそうだったテオ先輩とかぶって見えた

テイシロ「……シャイナ先輩、ついて行ってもいいですか?」

シャイナ「え、なんでだよ?」

テイシロ「……怖い、からです。シャイナ先輩が消えてしまいそうで」

シャイナ「はは、心配すんな。俺はそう簡単には死なねーよ」

シャイナ「だけど、どうしてもついてきたいって言うんなら……俺を倒してからにしな」

シャイナ「足手まといだけは困るからよ」

テイシロ「わかりました。…でも、もし倒してしまったらこれから敵討ちに行けるんですか?」

シャイナ「そこに関しては何も心配ない。例えお前が勝ってもな」

テイシロ「……分かりました。それなら…お手合わせをお願いします」


そうして、シャイナ先輩と闘技場に向かった


※模擬戦闘が開始されます


テイシロ


魔法力:6     とても素人とは思えない魔法力
身体能力:3(?)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている? 
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける

総合評価
強さ:5


コンマ表
1    ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0    クリティカル

を使用する



【特殊能力】


『魔法』
戦闘補正+1
相手の戦闘補正を-1
有利時、相手に-1の補正
負傷時、または耐久値が3以下で負傷補正を無効にし耐久値が減らなくなる。この魔法を使ったときコンマ判定をし魔力が尽きるターンを決め、そのターン後に敗北
戦闘開始から3ターン後相手の補正が一度だけ-3される
自力クリティカルでコンマ二分の一の追加ダメージ


【戦闘能力】

『シャイナ・トワイライト』


魔法力:5 (異常時10)  可も不可もなく、至って平凡
身体能力:6 (異常時9) 大自然の中で鍛え抜かれた肉体を持つ
精神力:9 (異常時5) 子供っぽい性格とは裏腹に、鋼の心を持つ

総合評価
強さ:5


1    ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0    クリティカル

のコンマ表を使用


『魔法』
相手の戦闘補正-1
耐久値が5以下の場合、耐久値を一度だけ3回復する


『魔道具:蜘蛛の糸』
有利時に相手に-1の戦闘補正


テイシロ
耐久値:8

シャイナ
耐久値:13



と、今日の更新はここまでです

テオ先輩の話を書くのにかなり手間取ってしまった……

今日の更新短くってすみません

次は、戦闘判定から始まります
耐久性能を除けば今のテイシロ君はかなり強いと思います

それでは、お付き合いいただきありがとうございました


今日も更新お休みっす

明日の21時ころから再開します


非常に申し訳ないのですが、今日は風邪をひいてしまったので更新が出来そうもありません

予告まで出しておいて何やってんだという気持ちでいっぱいです

最近更新がまばらになってしまっていて、こういうのをやってしまうと毎日更新している方を本当に尊敬します


本当に、申し訳ありません


お久しぶりです

長い間お待たせしましたが再開です

ちょっとシャイナ先輩とのイベントをまるっと書き直します


今日は恐らく安価を取らないのでゆっくり更新で行きます
まだ病み上がりなのもありますし


それではそろそろ再開です


学校を出ていこうとしているシャイナ先輩を見かけ、声をかける

テイシロ「何処に行くんですか、シャイナ先輩」

シャイナ「ん?ああテイシロか。この前に言ってた敵討ちに行ってくる」

テイシロ「そ、そんな軽く…」

シャイナ先輩の言葉を聞き、思い浮かぶのはテオ先輩

二人のやろうとしていることは似ている

シャイナ先輩の横顔が、今にも消えてしまいそうだったテオ先輩とかぶって見えた

テイシロ「…あの、ついて行ってもいいですか?」

シャイナ「ん?ああ、いいぞ」

テイシロ「え!あ、え?いいんですか?」

シャイナ「なんだよ、お前が頼んだことだろ?」

テイシロ「て、てっきり反対されるかと…」

シャイナ「どうせ大した時間もかからない、俺も…本気を出すつもりだしな。お前に危険はないだろうってだけだ」


シャイナ「しかしなんでまた敵討ちなんかについて来ようと思ったんだ?」

テイシロ「それは………怖かったからです」

テイシロ「今日、シャイナ先輩と同じ…復讐をしようとしている先輩の話を聞きました」

テイシロ「その人は今にも消えてしまいそうで、とっても怖かったんです」

シャイナ「ふ~ん……そっか、よくは分かんねーけど俺にそんな心配はいらねーよ」

シャイナ「その、お前の言う先輩にとっての復讐はとっても重い意味を持つモノなんだろうけど、俺にとってこの敵討ちに深い思い入れは無いからな」

テイシロ「そうなんですか?」

シャイナ「おう。だから心配すんな」

テイシロ「……で、でも…その……誰かを殺しに行くんですよね?」

シャイナ「ああ。所詮この世は弱肉強食、それくらいはアイツも覚悟の上さ」

テイシロ「………そう…ですけど」


複雑な思いです

自分にとって『人の死』というのは酷く遠いもののように思います

しかし、常に自分と隣り合わせにある恐怖

その『死の恐怖』は全ての生物が持っているはずです

己の死も恐ろしいですが、それと同じくらい隣人の死も恐ろしい

今からシャイナ先輩が殺しに行く人にも、きっと愛する隣人が居るはずです

…そう考えると、どこか煮え切らないもやもやが僕の中で渦巻いて行く



シャイナ「ちょっと遠いから飛んでいくぞ。乗れ」

そう言って僕に背中を向けるシャイナ先輩

少戸惑いながらも、その背中に体を預けた


日が暮れていく

太陽が落ち、月が顔を覗かせる

暗く、前が見えない夜空をシャイナ先輩は迷いなく飛んでいく


シャイナ「………そろそろか、一旦降りるぞ」

そう言って降り立ったのは暗い森

シャイナ「ここからは歩きだ、暗いけど大丈夫か?」

テイシロ「あ、はい…いえやっぱり大丈夫じゃないです。全然前が見えないです」

シャイナ「しゃあないな。ほら、ちゃんとついて来いよ」

シャイナ先輩に少し強引に手を握られ、連れられる

これなら迷うこともなさそうです

テイシロ「シャイナ先輩は見えているんですか?」

シャイナ「狩猟民族の出だからな、こういう暗い森を歩くのも慣れてる。ま、普通狩りは朝か昼に行うもんだけど」

テイシロ「そういうものなんですか?」

シャイナ「鳥以外の獣の殆どが夜行性だからな~、当然っちゃ当然だろ」

テイシロ「なるほど…」


シャイナ先輩に引っ張られ、暗い森の中を進む


シャイナ「………ここだな」

暫く森の中を歩き、シャイナ先輩が立ち止る

漸く暗さに目が慣れある程度辺りが把握できるようになりました

キョロキョロと辺りを見回す

テイシロ「こ、ここなんですか?明かりも何も見えませんが…」

シャイナ「そりゃそうだろ、ここは森の中だしな……っとお出ましだな」

テイシロ「え!どこ…に……」

シャイナ先輩の目線の先、そこには巨大な熊が居た

テイシロ「も、もしかして……これが…?」

シャイナ「ああそうか、言って無かったな。俺の仇はこの熊だ、ったく巣を探すに苦労したぜ」

テイシロ「そ、そうだったんですね」


心の中で安堵の息を吐く

人が死ぬ姿を見なくて済むと


シャイナ「初めまして、だな」

言葉が通じるはずもない相手にシャイナ先輩は話しかける

シャイナ「随分とデカい熊だな。こりゃあ俺の両親も返り討ちにあうわけだ」

シャイナ「…ありがとよ、今まで生きていてくれて。これで俺も…」

唸り声をあげてその爪をシャイナ先輩に振るう

剃刀のように鋭い切れ味の爪がシャイナ先輩の頬を削る

シャイナ「っつ…ははっ、悪い悪い。言葉なんか……いらないよな」

そう言って取り出したのは一つの仮面

それを装着した瞬間、シャイナ先輩から強烈な魔力が噴き出す

奔放さや自由を表すいつもの『緑』ではなく

終わりを告げる『黒』の魔力

魔力がシャイナ先輩の頬の傷を一瞬で縫い合わせる



シャイナ「一瞬で終わらせてやるよ」


巨大な黒の魔力の塊を腕に集中させる

再びシャイナ先輩に爪を振るう熊に向かって魔力を纏った腕を振った

宣言通り、一瞬だった

一撃で熊の首を落とした


シャイナ「この前の魔物みたいに動くんじゃねーぞ」

シャイナ「せめてこの死を、安らかに」

倒れる熊の体を抱え、静かに地面に降ろす

仮面を取り、いつもの笑顔で僕の方を向いた


シャイナ「終わったぜ、テイシロ」

テイシロ「あ……はい…」


あまりにもあっけなく、シャイナ先輩の敵討ちは終わった


シャイナ「それで、感想は?」

テイシロ「か、感想ですか?」

シャイナ「ああ、何かしら理由があって着いてきたんだろう?この俺の復讐を、生命の死を見ての感想は?」

テイシロ「それ………は……」

思い出す、自分が思ったことを

テイシロ「酷いことを考えていました」

テイシロ「人の死ぬ姿を見なくて済んだって。人も熊も、同じ生きてる命なのに」

シャイナ「……ま、普通はそう思うさ。それが酷いことだって自覚があるだけ少しはましかな」

シャイナ「死なんて、そんなもんさ。全ての生命はこれくらいあっさりと死んでしまう、人も獣も大差ない」

シャイナ「俺の両親はこの熊を食べるために殺そうとした。この熊は殺されまいと両親を殺した」

シャイナ「そして俺は、両親に少しでも恩を返すためにこの熊を殺した」

シャイナ「ただ、それだけのことさ」


シャイナ先輩は、そうあっさりと言い放つ


シャイナ「ん、もう夜も遅いし飯にするか」

テイシロ「え?でも…なにを」

シャイナ「コイツに決まってんだろ」

そう指をさすのは先ほど殺した獣

シャイナ「殺したのに食わねーのは失礼だ、魔法で火を起こすから小枝を集めてくれ」

そうして指示通り小枝を集めて、焚火を始めた


シャイナ先輩と二人、焚火を囲む


シャイナ「……なぁ、お前に両親はいるか?」

テイシロ「…行方不明、らしいです」

シャイナ「そっか……両親は好きか?」

テイシロ「会ったことも無いので…なんともいえないです」

シャイナ「ふ~ん…そっか、会ったことも無いんだな」

シャイナ「………俺はさ、別に両親は好きじゃなかった」

シャイナ「特別好きになることも無かったって感じだな。俺は、自分の生れた村が好きじゃなかったから」

シャイナ「どいつもこいつも決まりに厳しくって、上下関係も鬱陶しかったしな」

シャイナ「正直言えば、両親が死んで村から解放されてラッキーって思ったくらいだ」

テイシロ「そう……なんですね。なんだか不思議な気分です」

テイシロ「自分には両親が居ないせいか、無条件で親の事を愛することが普通なんじゃないかと思ってました」

シャイナ「ま、そりゃあ家族によって感想は違うだろうさ。俺は好きじゃないってだけだ」


テイシロ「……でも、それじゃあどうして敵討ちを?」

シャイナ「…この仮面を拾ったときに思ったんだ」

シャイナ「『きっと俺に復讐の機会を与えてくれたんだ』ってな」

シャイナ「両親は別に好きじゃない、けどこの俺を育ててくれた恩位は返してやるべきだと思ってさ」

シャイナ「あの人たちに感謝の言葉も無く育っちまった俺の事を、それでも育ててくれた愛に対する俺なりのけじめだ」

テイシロ「けじめ……ですか」

シャイナ「ああ、けじめさ。まぁ、この仮面を拾わなければそんなことしなかっただろうがな」

テイシロ「そ、そんなものなのですか?」

シャイナ「ああ、そんなもんさ」

テイシロ「……そんなことで、本当にいいのでしょうか?」

テイシロ「そういうのって…なんだか失礼というか…申し訳ないというか、無責任だと思うんです」

テイシロ「生まれてきたのだから、この命を授けてくれた両親に感謝するのは当然だし…受けた恩はそれ相応のお返しをするべきだと思うんです」

シャイナ「……確かに、な」


シャイナ「お前の良い分はもっともだ。だけどさ、お前は少し背負い過ぎてる…物事を重く考えすぎだ」

シャイナ「人生って奴はそのほとんどが思うようにならないことだらけだ。予想外の事しか起こりやしない」

シャイナ「だからもっと気楽に行こうぜ。所詮、その瞬間に出来ることは限られているんだからよ」

シャイナ「俺はさ、この仮面を拾うことが出来て感謝してる。こうして目的を果たすことが出来た」

シャイナ「それ以外にも、沢山の出会いが俺にはあった」

シャイナ「あの村で体を鍛えたことも、村を飛び出したときにペラリア先生に拾われたことも」

シャイナ「こうして魔法学校に通わせてもらって、こうして苗字までもらっちまって、いろんな奴と出会えて」

シャイナ「俺は今までの全ての出会い、『運命』に感謝してる」

シャイナ「明日死んだとしても、悔いはあっても不安は無い。いつかは出会う運命だ」

シャイナ「そんな分かりもしない明日の事や、知らないことで立ち止まるのなんてもったいないと思わないか?」

シャイナ「未来に死ぬな、今を生きようぜ」

シャイナ「受けた恩は、返せるときだけ返せばいい。他人の為に自分を殺すなよ」

シャイナ「心配しなくてもさ、今を生きていれば自然とお前も出会う。俺にとっての仮面のような『運命』と」


シャイナ「そんでさ、こうやって自分の中でけじめをつければそれで万事解決ってさ」

テイシロ「………無責任です」

シャイナ「ははっ、まぁな」

テイシロ「……でも、そんなものなのかもしれませんね」


シャイナ先輩の言っていることは無茶苦茶だ

無責任で、不確かで、どこにもどうにかなる確証はない

だけど、今出来ることなんて限られている

明日、どんな出会いを果たすのかなんてわからない

いつ自分に逆転の一手が巡ってくるのかなんて知りようがない

そう考えれば、その時期が来るまで待つというのも…一つの手です


テイシロ「……気楽で、いいんですかね?」

シャイナ「おうよ、楽に行こうぜ。そのときそのとき自分に出来ることを探せばいいさ」


そう言って笑うシャイナ先輩の笑顔につられて、思わず僕も笑みが零れた

なんだか、暗く沈んで考えていたことが馬鹿らしくなってきましたね

ペラリア先生も言っていました、『きたるべき運命は容易く受け入れられる』って

だから、無理に身構えなくってもいいんですよね

その時に、自分に出来ることを考えればいいんです

今、分からないことを考えても仕方がないですから


テイシロ「……ありがとうございます。シャイナ先輩」

テイシロ「最近の僕の周りには、沢山のことが起こり過ぎていて…不安だったんです」

テイシロ「分からないことだらけで、自分を見失って、何をすればいいか分からないことが恐怖でした」

テイシロ「テオ先輩の事もあって、沢山の出来事に…考え事に押しつぶされそうでした」

テイシロ「でも、分からないものは『分からない』で結論付けてもいいんですよね」

シャイナ「ああ、偶にはそれで放っとけ。明日になれば、勝手に解決するかもしれないからな」

テイシロ「……僕にもシャイナ先輩の様な『運命の出会い』があるでしょうか?」

シャイナ「ある。もしかしたらもう出会ってるのかもな?」

テイシロ「……もしそうだとしたら、今…感謝を伝えます」


真っ直ぐに前を見つめる

今しがた貰った言葉の恩を、返せる今の内に返す


テイシロ「ありがとうございます。僕と出会ってくれて」

テイシロ「シャイナ先輩と出会えたこの運命に感謝します」

シャイナ「ははは、止めろよ照れるじゃねえか」


シャイナ「此方こそ、俺と出会ってくれてありがとう」

テイシロ「え?僕…なにかしましたか?」

シャイナ「ああ、今この瞬間…俺に新しい目的が出来た。そのお礼だ」

テイシロ「目的…ですか?」

シャイナ「ああ、『お前と旅に出る』」

テイシロ「え、ええ!?」

シャイナ「今すぐにじゃなくていい、お前が学校を卒業した時とかでいいからさ」

シャイナ「色んな出会いを探しに行こう。きっと楽しいぜ?多分4回くらいは死にかけるな」

テイシロ「それって楽しいんですか!?」

シャイナ「ああ、楽しいさ。お前と一緒ならな」

テイシロ「……ど、どうして突然そんなことを」

シャイナ「対した理由なんてない。お前に色んなものを見せてやりたくなっただけだ」

シャイナ「俺との出会いを感謝してくれた…それだけじゃ足りないか?」

テイシロ「全然足りませんよ、突然すぎます………でも、それも『運命』かもしれませんね」

シャイナ「お、いいな。そういうことにしとこーぜ」

テイシロ「一応、考えておきます」

シャイナ「ん、そうしておいてくれよ」


テイシロ「……『出会いの引力』」

シャイナ「なんじゃそりゃ?」

熊の肉にかじりつきながら話す

テイシロ「僕たちは出会うべくして出会った。全ての出会いには意味がある…そう言う意味だそうです」

シャイナ「ふ~ん…正に、今の俺とお前みたいな感じか?」

テイシロ「……多分、そんな感じです」

シャイナ「ほんじゃ、その出会いの引力とやらに導かれ引きあった友人にプレゼントだ」

そう言って大きな肉のブロックを僕に投げる

シャイナ「全部食べろよ」

テイシロ「ええ!?この量をですか!?」

シャイナ「しょうがないだろ?喰わないとその熊の命に失礼だ」

シャイナ「まだまだあるからな」

テイシロ「……やっぱり運命なんてろくなもんじゃないですね」

シャイナ「はははは!言っただろ?世の中思い通りにならないことだらけだってな」

テイシロ「……はぁ……それなら、今出来ることをしましょうか」

テイシロ「はむっ!ふぐっ!あぐあぐ!」


熊の肉にかぶりつく

明日、きっと苦しくなって動けないんだろうなぁ

そんなことを考えつつも、熊の肉を食べ続けた


シャイナ「……こ、これで…最…ご……うっぷ…」


二人してその場に倒れこむ

お互いにお腹がパンパンに膨れ上がっている

もう二度と熊肉なんて食べたくないと思うくらい食べました


僕たちの頭上に丁度月が見えた

小さな星々が煌めいている


シャイナ「星、綺麗だな」

テイシロ「……ですね」

テイシロ「………僕、星を見るのが好きなんですよ」

シャイナ「奇遇だな。俺もだ」

テイシロ「……ふふっ」

シャイナ「……ははは」


二人して、力なく笑い合う

決して長い時間とは言えない

だけれど、僕たちの間に確かに強いつながりを感じる

懐のステッキに熱いものが宿る

きっと、シャイナ先輩も僕と同じ気持ちなんでしょう


これからも、ずっと続くであろう…『絆』

貴方からもらった言葉…絶対に忘れることは無いでしょう


シャイナ先輩

僕に行き方を与えてくれた

その事に、改めて…感謝します



※『シャイナ・トワイライト』と絆を結んだ
※『シャイナ・トワイライト』の想いの魔力を手に入れた


今日の更新はここまでです


久しぶりなのでかなりのゆっくり更新でした

次からは安価も交えるのでもっと早くかけるように調子を取り戻しておきます


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開です


深夜


あれからしばらく休んで、体重が10キロくらいは増えているであろう僕の体を背負ってもらい空を飛んで帰った

フラフラとかなり危なっかしい飛行でしたが、なんとか帰り着くことが出来ました

もうかなり眠たいですが……



1、星を見に行く
2、森に行く
3、バトロイドさんと話す
4、自由安価

安価↓2

2


>>268選択:2
※暫くは安価↓1の方が良さげですね


1、コウガを呼ぶ
2、イベント判定

安価↓1


>>270選択:2


イベント判定
1,2  悪魔再来
3-6  何もない
7-9  コウガを発見
0    自由イベント

直下コンマ


コンマ判定:4 何もない



※21日目終了

【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:6    とても素人とは思えない魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい


【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


22日目開始


意識判定
3以下で……

直下コンマ


コンマ判定:2  混濁





体を起こす

目いっぱいの空気を吸う

なんて清々しい朝なのでしょうか

『私』一人で目を覚まして起きることが出来るなんてなんて素晴らしいんでしょう

…いや、僕は毎朝ちゃんと一人で起きれる

ああ、やはり朝日は美しいです

世界はこんなにも美しいものだったなんて!

……違う、違う違う違う

これは毎日見ている僕の日常だ

まただ、昨日と同じです

意識が混ざる

体をかきむしる

落ち着け落ち着け落ち着け

僕の名前は『テイシロ』です

他の誰でもない

深く深く息を吸い、長く吐き続ける

息を整え、心を安定させる

この衝動、早く収まればいいのですけれど…


少し休んでから、学校に向かった


1、シーラを起こしに行く
2、イベント判定

安価↓1

1


>>281選択:1、シーラを起こしに行く


シーラを起こしに向かう

シーラ「おっはよ、テイシロ」

テイシロ「あ、もう起きていらしたんですね。おはようございます」


既に習慣化してしまったのか、ちゃんと僕が来る前に目を覚ましている

テイシロ「………」

シーラ「……テイシロ?なんか落ち込んでる?」

テイシロ「あ!いえ、その…今の僕って変じゃないですか?」

シーラ「んん~?……いつも通りだと思うけど」

テイシロ「そう…ですか」

シーラ「調子でも悪いの?」

テイシロ「いいえ……寧ろ、頗る調子はいいんです」

シーラ「ふ~ん…?」


そう、明らかに体調は良くなっている

前のように体がカーッと熱くなる気配も、汗が噴き出すようなこともありません

あんなことが朝にあったばかりだというのに……


口数少なく、シーラと学校に向かった


昼休み


さて、どこで昼食をとりましょうか?


1、誰かと食べる
2、パンを買ってどこかに行く
3、食堂

安価↓1

1ナナリー


>>284選択:1、ナナリー


食堂

ナナリーさんと二人で食事をする

考えてみれば、レオさんを交えて食事をすることはありましたが二人きりでこうやって食事をするのは初めてです


ナナリー「………食べないの?」

テイシロ「あ、いえ昨日ちょっと食べ過ぎて食欲がわかないだけです」

ナナリー「それじゃあ一口頂戴!」

テイシロ「かまいませんよ」

ナナリー「あ~ん……」

テイシロ「あ、あ~ん」

ナナリー「んん!!美味しいね!!」

テイシロ「そうですか。よかったです」

ナナリー「もう一口……駄目?」

テイシロ「いいですよ」


もう一口、ナナリー先輩に僕の食事を差し上げる

こういう無邪気でなつっこい態度、レオさんが特別というわけでもなく誰にでも向けてくれます

そういう所も、魅力の一つなのでしょう


テイシロ「あの、ナナリーさんはレオさんの事どう思ってるんですか?」

ナナリーさんはよくレオさんと一緒に居る

というより付きまとっているといった感じの方が適切でしょうか

その理由を、僕は聞いたことが無かった


ナナリー「う~ん…好き!!」

テイシロ「お、おお……因みにどういう所が好きなんですか?」

ナナリー「モフモフしているところ!」

テイシロ「も、もふもふ…ですか」

ナナリー「うん!」

テイシロ「つまり…愛玩動物的な好意なのでしょうか?」

ナナリー「んん?あいがん?」

テイシロ「ああ、えっと…ペットや玩具のような感覚といった意味です」

ナナリー「レオ君は玩具じゃないよ!!」

強く机をたたき、抗議される


ナナリー「レオ君はボクの大事な大事なただ一人の友達なんだから!!」

ナナリー「そんなこと言うのは絶対許さないよ!!」

テイシロ「あ、あのよく分かりましたから!落ち着いてください」


微妙に会話がかみ合っていないが、ナナリーさんの真剣な思いは伝わった

しかし、気になる言い回しもあった


テイシロ「ただ一人の友達っていうのは、どういうことなんですか?」

ナナリー「友達は、友達だよ」

テイシロ「えっと……僕とは友達ではないのでしょうか?」

ナナリー「うん、違う」


予想外に、はっきりと言い切られる


ナナリー「テイシロ君のことも好きだけど…友達とは違う」

ナナリー「ボクは加減が苦手だから…だからなるべく、友達を作らないようにしてるんだ」

ナナリー「ボクね、友達が大好きなの。だから…友達は少なくないといけなんだ」

テイシロ「好きなのに…ですか?」

ナナリー「うん……きっといつかボクが手加減できない時が来ちゃうから」

ナナリー「その手加減できない時に、もし近くに友達が居たらと思ったら…耐えられない」

ナナリー「好きであれば好きであるほど、とっても辛いから」

テイシロ「……」


そう言えば聞いたことがある
暴走したゴーレムの話を

ある貴族の家の後継ぎとして作られたゴーレムは、昔たびたび暴走を起こしていた

その暴走で一度だけ、子供の死者が出たことがあると


もしかして、もしかしてだが

そのゴーレムとはナナリーさんの事なのではないでしょうか?

…いや、きっとそうなんでしょう

姓のあるゴーレムなんてこの王都どころか世界中探したって滅多に見かけることは無い

この話と、ナナリーさんの多くが合致する


その事件はナナリーさんのトラウマなのでしょう

だからこそ、友達をなるべく作らないようにしてきた


テイシロ「……でも、どうしてレオさんだけは友達なんですか?」

ナナリー「お互いの事を理解し合える唯一の存在だから」

ナナリー「きっと、この痛みは…苦しみは…普通じゃないボクとレオ君だけしか理解し合えない」

ナナリー「ボクはずっと一人ぼっちで居ようと思っていた、レオ君はずっと一人ぼっちにされていた」

ナナリー「だから、友達になったの。きっとこの出会いが最後のチャンスだと思ったから」

ナナリー「僕にもう一度だけくれた、友達を作るチャンス」

ナナリー「レオ君となら、絶対に大丈夫だと思ったから。お互いの事を理解し合えるし……」

ナナリー「しかもね!レオ君ってと~っても強いんだよ!」

ナナリー「レオ君なら、ボクが手加減できない時が来てもボクを止めてくれるから」

ナナリー「だから、レオ君だけ友達なの」

テイシロ「そう…だったんですね」


レオさんとナナリーさん

二人は同一のようでいて、正反対の悩みを持ち、同じ境遇に置かれた

レオさんは、孤独であることを余儀なくされ

ナナリーさんは自分の意思で孤独であることを求めた


その二人が、お互いの事をお互いが理解し合えるものだと知った

きっと、これ以上ない奇跡の出会いだ

昨日の言葉を借りるとするなら、これがナナリーさんにとっての『運命』の出会いなのでしょう


昼休み


結局、昼食の殆どをナナリーさんにさし上げてしまいました

まだ時間はあります

どうしましょうか?


1、ナナリーさんと過ごす
2、誰かと過ごす
3、どこかに行く
4、校内探索
5、自由安価

安価↓1

2 アリス、クレア


>>291選択:アリス、クレア


図書館に行くと、アリスさんとクレアさんが何かを話していた

気になって声をかける

テイシロ「何をしているんですか?」

アリス「なんでもいいでしょ、あっち行ってなさいよ。しっしっ」

クレア「そんないい方しちゃダメでしょアリスちゃん」

クレア「今、本を探してあげてるところなの。私、図書管理委員だから」

テイシロ「ふ~ん、そうだったんですね」

クレア「アリスちゃんよく図書館に来るんだけど、いくつか本を開くだけで読むわけでも借りていくわけでもないから気になって声をかけてみたの」

テイシロ「成程、本を探すも見つからずいつも図書館をうろうろしていたという事なんですね」

アリス「何よその言い方!嫌味!?」

クレア「アリスちゃん、図書館では静かにね」

クレアさんに宥められて何とか落ち着くアリスさん

多分、自分が誰かに手を借りているという事を知られたくなくって少しピリピリしてしまったのでしょう


テイシロ「それで、肝心の本は見つかったのですか?」

クレア「うん、かな~り古くてマイナーなものだったから探すの大変で」

これだよ、といって見せてくれた本の題名を読む

テイシロ「…『堕天の誓約書』って確かアリスさんの持っていた魔導書と同じ」

しかし、この本の文字はよく見る普通の文字だ

アリスさんのそれのように汚い文字じゃない

アリス「写本だけどね」

テイシロ「ふ~ん……どんな内容なんですか?」

アリス「冥界に捕えられている悪魔と、その罪状と執行された刑。その悪魔の特徴なんかが書かれているわ」

テイシロ「そんな内容なんですね」

アリス「予想通り、私の持っているそれと文体も内容も全く違うものだったわ」

テイシロ「え!?もしかしてあの魔導書開くことが出来たんですか!?」

アリス「ちょっと冒頭の部分だけ読めただけよ」

テイシロ「あ、そうなんですね」

アリス「もう私はこの本必要ないから。……その、クレア…先輩。探してくれて……か、感謝してあげるわ」

クレア「うん、どういたしまして。これからはなるべく図書管理委員を頼ってね」


アリスさんはもうこの『堕天の誓約書』の写本は必要ないらしい

悪魔の事が書かれている本

…………


1、借りていく
2、借りない

安価↓1


>>295選択:1


テイシロ「……それじゃあ、クレア先輩。この本僕が借りていってもいいですか?」

クレア「ええ、全然構わないよ」

アリス「……なに、アンタこんな本に興味あったの?」

テイシロ「はい、ちょっと悪魔について知りたくて」



手続きを行い、『堕天の誓約書』の写本を借りた



※次の悪魔との戦闘で、自分のファンブルを一度だけふり直せます


放課後

※イベント発生



屋上


テオ「……来てくれたんだね」

テイシロ「……はい」

テオ「それじゃあ行こうか」

テイシロ「……本当に行くんですか?」

テオ「ああ、俺の姿をよく見ていてくれ。見てくれるだけでいいんだ」

テイシロ「…………」


これから行われる復讐は、昨日のシャイナ先輩のそれとは違う

殺す相手は人間

しかも、義賊

テオ先輩の大事な恋人を殺した人ではありますが、その行動は悪と断言するには聊か乱暴すぎる

そして、その相手を殺そうと考えているテオ先輩もまた悪とは断言しきれないように思う


……どうするべきでしょうか?


1、覚悟を決めて、ついて行く
2、どうにか説得を試みる
3、自由安価

安価↓2

1


>>299連続所得なので安価上の>>298採用

選択:1


テイシロ「……分かりました」


覚悟を決める

僕にはテオ先輩の復讐を止めるだけの理由が思い浮かばない

テオ先輩の言っていたように、例え圧制された人々を救うためとはいえ家族全ての命まで奪うというのはあんまりだと思う

そのような行いを取って来たその魔法使いも、殺されるかもしれないことを承知しているはずです

……どれだけ飾ろうとも、テオ先輩もその魔法使いにも大きな違いは無い

テオ先輩も、その魔法使いも人を殺す覚悟を決めている

そして、どちらかが死ぬであろうというだけです


テオ「少し遠いから、負ぶっていくよ」

テイシロ「……そういう所まで、昨日と似ていますね」

テオ「…どういうこと?」

テイシロ「いえ、なんでもないです。行きましょうか」


テオ先輩の大きな背中におぶさり、その義賊の魔法使いが居るという場所まで向かった


ぐああああ…人がいないだろうからと思って勝手に安価上を採用してしまいました

書き直すのも手間なので、今回はこのままで進めさせてもらいます


テオ先輩の身体能力は想像以上のモノでした

軽々と屋上から飛び降りたかと思えば、屋根伝いに一気に駆け抜ける

地を強く蹴るだけで、十数メートルは跳躍している

モノの数十秒ほどで街を出て、森を駆け抜けている

僕を背負っているというのにまるでそれを感じさせない軽い身のこなし

少し休憩をはさみ、1時間ほど走ったところでテオ先輩が止まる

目的の場所までたどり着いたのでしょう


テオ先輩の背中から降り、数分歩いたところにポツンと一つの家が建っていた


森の奥深くに不自然に佇む一軒家


きっとこの家に、テオ先輩の探し求めた魔法使いが居るはずです



テオ「……君はここに居てくれ」

そうして、隠れるように指示される

邪魔にならないように、木を作ってその中に隠れる
勿論ちゃんと外の様子は見れるようになっている


テオ「……出て来い!魔法使い!!」


テオ先輩が家の前で大声をあげる

暫くの無音の後、静かにゆっくりとその戸が開かれた

中から出てきたのは、老人であった


老人「……なんだ、俺に用事か?隠居中の身なんだがの」

テオ「………義賊『ハオ』で間違いないな?」

老人「……何故俺の名前を知ってるんだ鹿男?もしかして知り合いだったか?何分もう年でな、記憶があいまいだ」


テオ「……俺の事は覚えてなんかいないだろうな。だが!ショーテルの町の『アグレバス家』の事を忘れたとは言わせないぞ!!」

老人「……ショーテル?………アグレバス家…う~ん…覚えているような覚えていないような」

老人「……まあいいや、多分俺が恨みを買っちまったんだろうな。その家族をぶっ殺したとかで」

テオ「…何故、何故…リームを殺した……アイツに何の罪があった!!何故アイツまで殺されなければならなかった!?」

老人「あーあーそう騒ぐな、幸い耳はいいんだよ。ったくいい年した大人が情けない」

テオ「早く答えろ!!」

老人「……ちょっとずつ思い出してきた、確か…25年前か?ショーテルといやぁこっからず~っと遠くの港町だったか」

老人「…うんうん、確かにそこで仕事をした覚えがあるな」

老人「脂ぎったうすぎたねー金持ちの一家を皆殺しにしたな。それがどうした?」

テオ「その家の一人娘、リームまで殺した理由は!」

老人「『悪は絶対に許さない』根を断つにゃあ周りも一緒にこそぎ落とさなくちゃあならねえ、家族を皆殺しにするのは当然だろ」

テオ「……それ、だけか?」

老人「それ以外に理由は必要か?」

テオ「…………ああ、もう十分だ。もう十分お前の事を理解できた」


テオ「……お前を殺す」

テオ「俺は!あの日から、お前を殺すとこの懐中時計に誓った!!」

テオ「リームの死体に残っていたこの懐中時計に、お前を殺すと誓ったんだ!!!」

テオ「3秒でケリをつける!!」


テオ先輩がひとっ跳びで老人を蹴り飛ばし、押し倒す

そして、一瞬で馬乗りの体勢となる


テオ先輩の手刀が、老人の喉元で止まる


テオ「………何故、抵抗をしない」

老人「げほっげほっ!……あー…いってー…お前もっと老人を労わる気はないのかよ?」

テオ「何故抵抗しない!!!」

老人「老人に何を期待してやがる。もう60過ぎだぞ俺は?」


老人「ほれ、早く殺れよ。その懐中時計に誓ったんだろ?俺を殺すってよ」

テオ「………」

老人「なんだよ、殺らないのか?さっさと殺してくれよ」

テオ「………何故だ、どうして抵抗しないんだよ」

テオ「なんで殺されることを受け入れるんだよ!!」

テオ「もっと足掻けよ!もがけよ!生きようと必死な顔をしろ!!」

テオ「死に苦しめ!死に悲しめ!死に怯えろ!!」

テオ「涙を流して命を乞え……死にたくないと喚き散らせよ…」

テオ「恐怖と絶望に沈むお前を殺さなければ、俺は何のためにここまで必死に生きてきたんだ…!」

老人「………はぁ…あほくせぇ。今更死を怖がるわけねえだろうが」

老人「いつか来る未来が、今日この瞬間だっただけだ。俺は俺の思うままに生きてきた、こうして死ぬのも覚悟の上だ」

テオ「………」


テオ先輩が立ち上がる

老人を見下ろし、その健脚で老人の腕を踏み抜く

ぺしゃんこに潰れた腕を引き抜き血を撒き散らす


テオ「どうだ!今のお前の現状が少しでも理解できたか!!」

老人「うっお…おめぇ…マジか……ひでぇことしやがる」

テオ「少しは死の恐怖を実感できたか!!」

老人「おうおう、怖い怖い。これで満足か?死にかけの奴を甚振るなんて俺でもしたことないぜ?」

テオ「………何故、この状況で笑っていられる」

テオ「どうしてお前は…自分の死をそうも容易く受け入れられるんだ?」

老人「なんでって……う~ん……もう、俺の人生に悔いはないからだろうな」

老人「やれることをやりたいだけやった。己の信念を信じ続けて生き続けた」

老人「そんで、もうやりたいことが何もできない年にまでなっちまった。こんな人生、もう終わったって構わねぇ」

テオ「……人を殺すことが、罪なき者まで巻き込むことがお前のやりたいことか!!」

テオ「どうして…お前の様なものが生き延びて、リームが死ななきゃならないんだよ……」

老人「……そりゃあま、俺の運が良かったのさ」

テオ「そんな理由を受け入れられるか!!!」


今度は、老人の腹を踏み抜く

最早、絶対に助からないだろう


老人「ガフッ…ごぼっ………うっぷ…」

大量の血を口から吐く

テオ「……とどめは刺さない。そのまま死にゆけ、そしてその時間…自らの人生を悔い続けていろ」

老人「…………おい、鹿男」

立ち去ろうとしたテオ先輩に声をかける

もう、声を出すことすら辛いはずだ


老人「思い出したぜ鹿男。……その…片方の角……俺が圧し折ったな」

テオ「……ッ…漸く思い出したか」

老人「へへっ…合点がいったぜ。……あの娘の恋人だったんだな…おめぇ」

老人「その娘の為に…こんなところにまで復讐に来るだなんて………根性あるじゃねぇか」

テオ「……」

老人「そうだそうだ……あの時だって俺を殺そうとしていた………いいねぇ、そういう馬鹿は俺も好きだぜ」

テオ「……やめろ」

老人「すぅ……はぁ…はぁ……まぁ…なんだ、悔いたつもりも謝るつもりも毛頭ねぇが」




老人「………運が悪かったな、お前」



テオ「やめろおおおおおおおおおおお!!!!!」


老人の喉を踏み潰し、息の根を止めた


壮絶な最期だった

あんなに取り乱したテオ先輩にも驚かされましたが

それ以上にあの老人の態度に驚かされました

死の淵に追い詰められてなお、決して屈することなく

最後の最後に、テオ先輩に慰めの言葉をかけるだなんて想像していませんでした


隠れていた場所からでる


テイシロ「……テオ…先輩」

テオ「……テイシロ…くん」


二人とも、どんな顔をしているのでしょうか?

きっと…酷く青ざめているに違いありません


テオ「……終わったよ。全部」

テオ「俺の復讐は……これで終わった」

テオ「ありがとう……最後まで見ていてくれて」

テオ「生まれて初めて、人を殺めた」

テオ「……虚しいな、この程度のモノだったんだな……俺が求め続けた復讐っていうのは」

テオ「………俺の今までの時間は…これで報われたんだろうか…」


あまりにも弱弱しい言葉

テオ先輩は完全に沈んでしまっている

きっとこのままでは、ぽっかりと穴が開いたままになる

そして、いつか壊れてしまうでしょう


……そんなテオ先輩に僕は…


1、お疲れ様でしたと先輩を慰めた
2、無言で抱きしめた
3、自由安価

安価↓1

想像以上に壮絶
これ先輩どうなるんだ?


雑談でとってしまったので最安価


1、お疲れ様でしたと先輩を慰めた
2、無言で抱きしめた
3、自由安価

安価↓1

おっと、すみません

3 先輩が全てを背負い込む必要はありません
あの人も、こうなることは覚悟して、受け入れていたんです
それに、止めなかった僕にも責任はあります
もし……なにかある思うところがあるのなら、全て吐き出してください
僕は聞くことぐらいしかできませんが、いくらでも聞いてあげます


>>315選択:3



テイシロ「……先輩っ!」

僕は、たまらなくなって……先輩の首に抱き付いた

力なく、先輩は首を垂れる

僕はその首を包み込むように優しく抱きしめた


テイシロ「先輩が全てを背負い込む必要はありません!」

テイシロ「あの人も、こうなることは覚悟して、受け入れていたんです…」

テイシロ「それに、止めなかった僕にも責任はあります」

テイシロ「もし……なにかある思うところがあるのなら、全て吐き出してください」

テイシロ「僕は聞くことぐらいしかできませんが、いくらでも聞いてあげます」

テイシロ「だから……」




テイシロ「だからこれ以上…自分を責めないで下さい」


強く強く、体に押し付けるように抱きしめる

テオ先輩が膝をつく

そして、恐る恐る……僕の体を抱きしめ返した

僕の胸に熱い何かが触れる

テオ「…………情けないな…俺」

テイシロ「……そんなことありません!」

テオ「……苦しい…苦しいんだ」

テオ「全てが終わったはずなのに……胸が張り裂けそうなんだ」

テオ「俺はどうすればいい…俺は何をすれば報われる」

テオ「……リームの命は…何をすれば報われるんだよ」

テオ「もうこれ以上……俺は何をすればいいんだよ……」

テイシロ「もういいんです………もう、もう全部全部…終わったんです」

テイシロ「もう……自分の事を許してあげてください」

テイシロ「貴方がもう…何も背負い込むことはしなくていいんです」

テイシロ「だから……泣いてもいいんですよ」

テオ「………くっそ……くっそぅ………」


僕の体にしがみ付く

テオ先輩は、必死に声を押し殺し……ひっそりと泣き続けた


どれだけの時間がたったんでしょうか?

もうすぐ、日が暮れる

僕たちはずっと抱き合ったままだ

先輩の涙はもう、止まっていた


テイシロ「……これからのこと、考えていますか?」

テオ「………いや」

テイシロ「……それで、いいんですよ」

テイシロ「これからどうしよう?これから何をしよう?って悩みながら普通は生きていくんです」

テイシロ「テオ先輩は今までの全てを恋人の為に生きた。そして……それはもうお終いでいいんです」

テイシロ「これからは、『自分』の為に生きてください」

テオ「………でも、俺…」

テイシロ「僕が居ます。僕が隣に居ます」

テイシロ「困ったら、僕が相談に乗ります」

テイシロ「出来ないことがあったら、僕がお手伝いします」

テイシロ「僕を…頼って下さい。足りない部分を、お互いが補い合って生きていきましょう」

テイシロ「そしていつか、今すぐじゃなくてもいいんです………自分の事を、許してあげてください。自分の事を褒めてあげてください」

テイシロ「……お疲れさまでした。テオ先輩」

テイシロ「これからは、何をしましょうか?」


顔をあげる

テオ先輩の片方の角に、一羽の小鳥が止まった


テオ「……まだ、決めて無い」

テオ「でも、少しだけ……生きる気力がわいてきた」

テオ「まだ…まだもう少しだけ生きていようと思えた」

テオ「ありがとう……テイシロ君。こんな俺に付き合ってくれて」



テオ「そして、お前も」


小鳥を掌に載せる

僕の時のように拒否することなく、小鳥はテオ先輩の手に移る


テオ「ずっと…俺の傍に居てくれて、ありがとな」

テオ「これからは、自分の力で少しずつ歩いて行こうと思う」

テオ「だから……じゃあな」



小鳥を空に手放す

小鳥は、此方を振り向くことなく大空を羽ばたいた


テオ「……改めて、ありがとうテイシロ君」

テオ「君のおかげだ、君のおかげで……俺は壊れずに済んだ」

テオ「君が居なければきっと……何もかも失って…死んでしまっていた」

テオ「だから、ありがとう」


テオ先輩から、強い強い信頼を感じる

僕たちは…不思議な関係だ

友達というには浅く、知り合いというには深く関わり過ぎている

きっとこの関係に呼び名は無い

だけどもし、もしこの繋がりに名前を付けるなら………『絆』と呼ぶだろう

ステッキに、熱いものを感じる

僕はまた、掛け替えのない繋がりを手に入れた

ならクレア先輩あたりに模擬戦頼むのは?
ジゼット君は前戦ったし、快く引き受けてくれるのはクレア先輩あたりかと
会長や、副会長、最強の保護者さんあたりだと瞬殺されそうだし

安価なら下



テオ「ふたつ、やりたいことを見つけたんだ」

テオ「まず一つ、この男を埋葬する」

テオ「憎い仇とはいえ、死は尊ぶべきだと思うから」

テイシロ「…分かりました。僕も手伝います」

テオ「そして次、この請われた懐中時計を直しに行く」

テオ「あの日から止まってしまった時間を、再び歩き出すために」

テオ「だから、時計屋さんを教えてくれ。そういう店が何処にあるか知らないんだ」

テイシロ「分かりました。ご案内しましょう」

テオ「それじゃあ……始めようか」


一際大きな銀杏の木のしたに穴を掘る

黙々と、終始言葉は無く

テオ先輩は変わった

この短時間で、しっかりと前を向いた

自分勝手の独りよがりから、他人に目を向け…そして漸く自分と向き合っている

立ち直るためには、長い時間がかかるだろう

一人ではとても険しい道だろう

僕はその大きくて、それでいて頼りないその背中を支えてあげよう



きっとそれが、テオ先輩の復讐を見届けた僕の役目だから




※『テオ』と絆を結びました
※『テオ』の想いの魔力を手に入れました


随分と長いことかかってしまいましたが今日の更新はここまでです


遅くまでお付き合いいただきありがとうございました

乙でしたー!

しかし、後日先輩にある出来事が……

「テオ君だね? 殺人容疑で逮捕する。テイシロ君も、殺人幇助の容疑で逮捕だ」

テオ「」
テイシロ「」


実力が拮抗している相手と模擬戦闘するのもいいですが、いっそのことぶっとんだ相手と戦うのも楽しいと思います

ガルラリョズ様とかもう色んな意味で笑えてくると思いますよ!
そして同時にそれより強いフィーニスってどうなるんだよ……ってなると思います


そろそろ再開です





テオ先輩と別れて家に帰る

まだ夜遅いというわけではありません

さて、これからどうしましょうか?



1、星を見に行く
2、森に行く
3、バトロイドさんと話す
4、自由安価

安価↓1

1


>>330選択:1、星を見に行く



イベント選択


1、先客(シーラ、アリス)
2、サザンを呼ぶ

安価↓1


>>332選択:1、先客



どっちが居た?



1、シーラ
2、アリス

安価↓2

>>335選択:1、シーラ
※キャライベント進行



星の見える丘に行くと、先客が居た

シーラ「…よっすテイシロ」

テイシロ「こんばんは、シーラ。ここで会うのは久しぶりですね」

シーラ「そうだな。……ま、座んなよ」

テイシロ「では遠慮なく」


シーラの隣に腰掛ける

今日も星がよく見える

………少し肌寒いかな

シーラに体を寄せると、シーラも体を寄せてきた

お互いの体温を感じる


シーラ「今日は何してた?」

テイシロ「今日…ですか?えっと…色々」

シーラ「色々って…その色々を聞いてるんだけど」

テイシロ「そうですね……朝昼はいつも通り学校で勉強をして、お昼には本を借りましたね」

テイシロ「夕方は、先輩と約束があって少し町の外に出ていました」

シーラ「ふ~ん……どんな用事?」

テイシロ「それ…は、ちょっと言えませんね。とっても大事な約束だったとだけ」

シーラ「……そっか」


どこか煮え切らない態度のシーラ

機嫌でも悪いのでしょうか?


シーラ「……テイシロはさ、ずるいよな」

テイシロ「え、どういう意味ですか?」

シーラ「人に気を使って、自分の事はため込んで無理して、それでいて…いやだからこそ……いつも近くに誰かが居てくれる」

シーラ「ホント…卑怯な性格してるよ」

テイシロ「そんなつもりは…」

シーラ「ははは、そんな申し訳なさそうな顔すんなよな。ただの嫌味っていうより…他の皆に嫉妬してるんだよ」

シーラ「昔、隣に居たのは私だけだったけど、今ではいろん人に囲まれている」

シーラ「もう私だけが知っているテイシロなんかいなくって、私の知らないテイシロを知ってる人だっているだろう」

シーラ「何も問題ないし、私が文句を言う筋合いなんかどこにもないんだけど」

シーラ「だけど……なんていうか、私はテイシロの特別じゃなくなっちゃったんだろうなと思うと寂しくてさ」

シーラ「あ…はは……何言ってんだろ私。かっこ悪いなぁ…」

シーラ「う~ん…いかんね、これじゃあただのメンドクサイ奴だ」

テイシロ「……確かに、シーラらしくありませんね」

シーラ「……私もそう思う。あんたのお姉さんとして、こうやって成長したことを喜んであげるべきだとおもんだけど」

シーラ「なんか最近はそう思えないんだ……」

シーラ「なんなんだろうな、この気持ち」


僕の知るシーラはもっとあっけらかんとした性格だ

そんな小さなこと気にしないで、思うままに奔放に生きている

そんなイメージだった

だからこそ、僕もシーラも戸惑っている

シーラも自分がそんなことで悩むような人だとは思っていなかったんでしょう

そんなシーラにかけてあげられる言葉は……



1、「今はまだ、分からないだけですよ。きっと」
2、「その悩みはよく分かりませんけど、今も昔もシーラは僕にとって特別な存在ですよ」
3、自由安価

安価↓1

2


>>340選択:2


テイシロ「その悩みはよく分かりませんけど、今も昔もシーラは僕にとって特別な存在ですよ」

テイシロ「シーラは僕のただ一人の幼馴染なんですから」

シーラ「…そっか、ありがとな」

テイシロ「言っておきますけど気なんか使って無いですからね!僕が本当に思っていることです」

テイシロ「シーラは気付いてないかもしれませんけど、僕がこんなに砕けて話すのはシーラだけなんですよ?」

シーラ「え!それで砕けた喋り方なの?」

テイシロ「はい。そうですよ」

シーラ「そうだったのか……全然気が付かなかったぜ」

テイシロ「シーラとは付き合いも長いですからね、一番自然体でいられます」

シーラ「…気づかないもんなんだな、そういうものって」

テイシロ「シーラは鈍感ですから仕方ないですけどね。距離が近いからこそ分からない違いかもしれません」

シーラ「鈍感ってのには同意できないけど、それ以外の言葉は結構嬉しかったかも」

シーラ「もやもやが消えたわけじゃないけどさ」

テイシロ「そう…ですか。難しいですね」


自分が特別だと再確認すれば、悩みも無くなるかと思ったのですが…そうでもないようです


シーラ「最近のテイシロを見てるとさ、色々思うわけさ」

テイシロ「何をですか?」

シーラ「う~ん…なんていうか、最近のお前はいつの間にこんなに大きくなったんだって感じだ」

シーラ「悩んでいても私の手を借りずに解決して、私の知らないようなことも知っていて、私より強くなってる気がする」

テイシロ「そうですか?強さに関しては絶対にシーラの方が上だと思いますよ。シーラと喧嘩して勝ったことないですし」

シーラ「そういうの諸々込みでさ、成長したなぁって思うわけなのだよ!」

テイシロ「成長…できていますか?」

シーラ「実感ないのか?」

テイシロ「全然」

テイシロ「毎日、色々なことを知って…たくさん悩んで…うじうじ立ち止まっています」

テイシロ「毎日のように、もっと頑張ろう…もっと成長したいって思っています」

テイシロ「だから、シーラにそう見えているのは…とっても嬉しいです」

テイシロ「変わったな、成長したなっていうのは自分ではわかりにくい事ですから」

シーラ「………」

テイシロ「シーラ?」


シーラが僕の顔をじっと見つめる


シーラ「カッコイイ事言いやがってこのこの!」

テイシロ「や、やめて下さい痛いですよ!」

べしべしと肩を小突かれる


シーラ「私って成長してるんだろうか」

テイシロ「う~ん……悩んでいるっていう事は成長しているっていう事じゃないですか?」

シーラ「そうなのか?」

テイシロ「僕はここ最近悩んだり、人の悩みを聞いて悩んだり、人の悩みを解決したりと、ずっと悩んでいましたから」

テイシロ「だから悩んでいるっていう事は成長の過程ってことなんじゃないですか?」

シーラ「ほう~…そうか、成長の途中なんだな今は」

テイシロ「だと思いますよ」

シーラ「くぅー…早く成長したいぜ!!」

テイシロ「したくてできるモノかどうかはちょっと分かりませんけどね」


あー…やっぱりダメだ
調子が悪い時に書くとどうしても話がとっちらかる

ちょっとこのシーラの話は明日書き直します

ちょっと今日はここまでにさせてください


うっし、そろそろ再開っす!


シーラ「……なぁテイシロ、約束をしてくれないか」

テイシロ「約束…ですか?」

シーラ「ああ、約束。……あんま遠くまで行かないでくれよな」

シーラ「私を追い抜いてしまうほど、お前の成長は目覚ましいものがある」

シーラ「だけどさ……あんまし遠くに行かないでくれ。私はずっとお前の傍に居たいんだ」

シーラ「私も頑張ってお前に追いついて見せるから…だから私の事を……私がお前の傍に居るって事、忘れないでくれ」

テイシロ「…ええ、勿論です」

テイシロ「約束します。僕とシーラはずっとずっと…これからも僕たちは誰よりも距離の近い、最愛の家族ですから」

テイシロ「決して、どんなことがあっても僕はシーラを忘れたりなんかしません」

テイシロ「約束です」

テイシロ「シーラこそ、僕の事を忘れないで下さいね」

シーラ「…うん、約束だぜ」


小指と小指を絡め合う

約束を交わす

これからさき、決して違えることのない約束を

僕とシーラは幼馴染で、親友で、最愛の家族ですから

僕と…貴女は、見えない糸でつながっている

血のつながりが無かろうとも、その繋がりは血よりも濃い


不変の『絆』だ


ステッキに魔力が宿るのを感じる

ずっと前から僕たちは絆を結んでいたと思いますが、この約束でよりその絆は強固なものとなったのでしょう


それから暫く、僕とシーラは2人で星空を眺め続けていた


※22日目終了

※シーラと絆を結びました
※シーラの想いの魔力を手に入れました


【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:6    とても素人とは思えない魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
心に歪みを抱えている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい

【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力があ


23日目開始


意識判定
3以下で………

直下コンマ


コンマ判定:5  






……目を覚ます

意識は…ある

体の自由はきく

……どうやら何事も無いようです

毎日のように起こるというわけでもなさそうですね


深く深呼吸をして、呼吸を落ち着かせてから学校へ向かった



1、シーラを起こしてから行く
2、イベント判定

安価↓1


>>355選択:1


シーラと一緒に登校するためにシーラの家に向かう


シーラ「おはよう、テイシロ!」

テイシロ「おはようございますシーラ」

シーラ「今日は調子良さそうだね」

テイシロ「はい、おかげさまで」

テイシロ「シーラも今日は調子がよさそうですね。って毎日そんな感じですね」

シーラ「いいやぁ…今日のシーラさんは一味も二味も違うのだよ!!」

テイシロ「そうなのですか?」

シーラ「うん、自分で朝食を作ってみた。食ってみ?」

そうして差し出されるスクランブルエッグと思われる物体を口に運ぶ

……塩コショウの味しかしない


テイシロ「………もう少し、頑張りましょうか」


シーラと料理のことを話しながら学校に向かった


昼休み


午前の授業が終わる

さて、昼食はどうしましょうか?


1、誰かと食べる
2、パンを買ってどこかに行く
3、食堂

安価↓1

3


>>358選択:3、食堂



イベント判定
7以上で知り合いと相席

直下コンマ


コンマ判定:0



人物自由選択

安価↓2

セツナ アリス


>>363選択:セツナ、アリス


偶々、知り合いを見つけたので相席をさせてもらった

セツナさんとアリスさん

どうやらセツナさんの方からアリスさんに声をかけたようです

アリスさんの事、気にかけてもらっているようです


セツナ「解読の調子はどうだい?」

アリス「じょ、上々よ!」

セツナ「それは本当かい?もし解読できたら、私にも読ませてもらえないかな?」

アリス「い、いいわよ!見せてあげるわ!」

アリス「本当にもうちょっとなんだけど、あと一押し何かが足りないのよね……」

セツナ「良ければまた私が教えてあげようか?」

アリス「嬉しい……けど、もうちょっとだから自分でやりたいわ」

セツナ「ふふっ…そうかい、それがいい。頑張ってね」

アリス「ええ!!」


セツナさんにエールを送られて嬉しそうに満面の笑みを浮かべるアリスさん

もう少しで…解読が終わるかもしれませんね

僕もどういう内容なのかちょっと気になります……


昼休み


まだ時間はある

どうしましょうか?


1、アリスさんと過ごす(キャライベント進行)
2、セツナさんと過ごす(キャライベント進行)
3、校内探索
4、誰かに会いに行く
5、自由安価

安価↓1


>>336選択:1


メインストーリーも同時に進行します
このイベントが終われば、自由期間が残り5日となります
それでも進めますか?


1、進める
2、他の選択肢へ

安価↓2

まだ自分の書いたキャラ1回しか出てないのにそれはと思う…2


>>370選択:2、他の選択肢


×、アリスさんと過ごす(キャライベント進行)
2、セツナさんと過ごす(キャライベント進行)
3、校内探索
4、誰かに会いに行く
5、自由安価

安価↓2

4ナナリー


>>374選択:4、ナナリー



現在のイベント進行状況


アリス 残り一回
条件:二人きりで過ごす


サザン&コウガ 残り一回
条件:二人きりで過ごす


ナナリー&レオ 残り一回
条件:次のメインイベント進行後に話しかける


ペラリア  残り一回
条件:二人きりで過ごす


ジゼット 残り一回
条件:夕方以降の森に行くと発生


マリシア 残り2回
条件:二人きりで過ごす


ユキナ  残り2回
条件:二人きりで過ごす



他のキャラは残り3回です

残り3回のキャラは今からやるとかなり大変かと思います


ナナリーさんと何をしましょうか?


1、会話
2、模擬戦闘
3、自由安価

安価↓1


会話内容

1、レオさんについて
2、ナナリーさんについて
3、究極のモフモフについて
4、自由安価

安価↓1


>>380選択:1、レオさんについて


テイシロ「レオさんについてなんですが」

ナナリー「レオ君がどうしたの?」

テイシロ「その…レオさんって戦えるんでしょうか?」

ナナリー「え?見たことないの?」

テイシロ「はい、レオさんって気弱でおどおどしていて…戦うという印象が無いんですよ」

ナナリー「そうなんだ~…凄いよレオ君は。もうねもうね!がおお!!って感じ」

ナナリー「それでねそれでね、バリバリバリィ!!グハハハ!!みたいな」

テイシロ「は、はぁ…?」

ナナリー「とにかくすっごいんだよ!!とーそー心っていうのかな。牙をむいてすっごくすっごいんだよ!!」

テイシロ「そ、そうなんですか…」


レオさんと闘争心
一番結びつきそうもない要素です

やはり、普段怒らない人ほど怖いというあれなのでしょうか


放課後


全ての授業が終わる

さて、これからどうしましょうか?



1、誰かと過ごす
2、校内探索
3、森に行く
4、町に行く
5、自由安価

安価↓2

1ポーラ先輩


>>384選択:1、ポーラ先輩



校内をぶらついていると、見知った姿を発見する

小さな歩幅の可愛い生物

そう、ポーラ先輩です

ポーラ先輩には不思議と、意地悪したくなるような可愛らしさがあります

きっとおだてればすぐ許してくれるアタリもその感情を冗長させています

……どうしましょうか?



1、普通に話しかける
2、突然持ち上げる
3、大きな声で驚かす
4、自由安価

安価↓1

4 光、尽きることなくを発動させて、きらびやかに登場


>>386選択:4


……やはり何事にも全力でやらねばなりませんよね

テイシロ「光、尽きることなく…」

小声でつぶやき魔法を発動させる

テイシロ「ん、んん……」

声の調子を整えてから話しかける


テイシロ「こんにちは、ポーラ先輩」

ポーラ「ん?ああ、テイシロくんんん!?」

テイシロ「ふふっ、どうしたんですかそんなに驚いて」

ポーラ「驚くでしょう普通!?も、もも燃えてるわよ!?」

テイシロ「え?そうですか?普通じゃないですか?」

ポーラ「普通じゃない!全然普通じゃないわよ!?」


予想通り、おたおたと大慌てしている

目をぱちくりさせて手をぶんぶん降って体全体で驚きを表現しています

………可愛い

あざといですよポーラ先輩!!


シャイナ「おっすテイシロ。ん?なんだ今日は良く燃えてるな」

テイシロ「あ、はいそうですか?」

シャイナ「相変わらずお前の炎は煌めいてるな」

テイシロ「ありがとうございます。先輩はこれから生徒会のお仕事ですか?」

シャイナ「おう、そんなとこだ」

テイシロ「がんばってくださいね」

シャイナ「おう!じゃあな」

気さくに手を振ってわかれる

こういう時のシャイナ先輩のノリの良さには救われました
ちらりと振り返ってグッと親指を立てる

やはり、ポーラ先輩に意地悪をしたいという欲求は僕だけのモノではないようです

ポーラ「……おかしい、おかしいわ」

テイシロ「そうですか?普通だと思いますよ」

ポーラ「え、なに…私がおかしいのかしら?もしかして私のこの可笑しいと感じている感覚がおかしいのかしら」

ポーラ「……ああ、なんだか世間との壁を感じるわ………年かしら」

テイシロ「え、いま…年って…」

ポーラ「言って無いわ!!全然言って無いわ!!普通よ普通!!」

ポーラ「今日のテイシロ君もばっちり燃えてるわね!素敵よ!!」

ポーラ「カッコイイ!キャー!!」


無理やりハイテンションで押し通して先ほどの失言を無かったことにしようとしています

こういう所もまた可愛いです


テイシロ「……はぁ…先輩は今日も可愛いです」

自然と口が動き、ポーラ先輩の頭を撫でていた

ポーラ「え、やだなに…と、突然止めてよ!からかわないで!!」

テイシロ「からかってないですよー、いっぱい褒めてますよー」

ポーラ「そ、そう?褒めてるんなら…まぁ…いいけど」

そう言って口を尖らせながらも嬉しそうな顔をするポーラ先輩
こんなにも扱いやすいのもまた可愛いです


ポーラ「……っていうかこれ燃えて無い?私の頭燃えてないかしら?大丈夫なの?ねぇ?」

テイシロ「あ、禿げた」

ポーラ「いやああああああああああああ!!!!!!!」

テイシロ「じょ、冗談です!さすがに冗談です!!ちょっときつすぎるジョークでしたねすみません!!」

ポーラ「こ、この年で禿げるなんてシャレにならないわよ……」


知覚の鏡まで連れていき、ちゃんと怪我無事なことを確認してもらった
それまでずっと泣かれてしまいましたが


放課後


まだまだ時間はあります

これからどうしましょうか?


1、ポーラ先輩とこのまま過ごす
2、校内探索
3、森を探索する
4、町を探索する
5、誰かを探す
6、自由安価

安価↓2


>>391選択:3、森を探索


1、ジゼットキャライベント
2、イベント判定

安価↓2


>>394選択:1、ジゼットキャライベント


僕は、あまりの動揺でその場から動くことが出来なかった

僕は今まで生きてきた中でいくらか『危険』な存在というものを目撃した覚えがある

それは獣であったり魔物であったり

自分に牙を向けたものも見たことがある

それでも、バトロイドさんのおかげで対処法というものを知っていた

だからこそ、油断をしていた

この森の事を知り尽くしていると勘違いをしていた

僕は真の『異形』を目撃したことなどなかった

それは『異形』という以外に呼び名の無い、異常な姿のモノだった

2mは優に超える長身

それに似つかわしくない細身の体

そして、その肉体を蠢く無数の蟲

肉体を貫き、腹にもぐり、目をくりぬき蟲が這いずり回っていた

そして僕は改めて、真の恐怖を実感した


異形「フフフ……漸く会えましたね」

濁った不気味な声

しかし、その声には聞き覚えがあった

確か…名前は……

テイシロ「ジールギ―ヴァ……」

ジールギーヴァ「覚えていてくれたのですか?光栄ですね」

ジールギーヴァ「しかし、日が昇っているうちに出会うことが出来るなんて幸運です」

ジールギーヴァ「この時間帯ならばあの方とて力を発揮できない」

ジールギーヴァ「っと、喋り過ぎですね。前回は油断をしたためやられました」

ジールギーヴァ「もう会話は終わりです。死んで下さい…フィーニス様の為に!!」


ジールギーヴァの体から触手が伸びる

涎を撒き散らす口が僕に向かって牙をむく

僕は一歩も動けなかった


「テイシロに触れるなああああああああああ!!!!」


一閃


一筋の剣がジールギーヴァの触手を切り裂く

その姿は見間違えようも無い

僕の……憧れた背中


テイシロ「…ジゼットさん」

ジゼット「へへっ、間に合ってよかったぜ」

ジールギーヴァ「チィ…また邪魔が入ったか」

ジゼット「……テメェが噂の…テイシロを狙っている悪魔って奴か」

ジゼット「悪魔……初めて見たが、随分気持ち悪い野郎だな」

ジールギーヴァ「邪魔者は殺す!!」

ジゼット「テイシロ!下がってろ!」


襲い来る悪魔に、ジゼットさんが立ちふさがる

これから始まるのは、本当の殺し合い

悪魔を殺すか、僕たちが殺されるか……



※戦闘が開始されます


ジゼット・フルバーコス


魔法力:7  生まれてからずっと魔法の鍛錬を積んできた
身体能力:6 父親直伝の剣術を扱いこなす
精神力:7  多少の事では揺らがない

総合評価
強さ:6

1    ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0    クリティカル

のコンマ表を使用


特殊能力


『魔法』
戦闘補正+1。成功以上で更に+1
同コンマ判定時、有利補正を所得
耐久値が2以下の時自分のコンマ判定が一度だけ2倍になる


『魔道具:白の剣』
倍率補正を倍にする


ジールギーヴァ


魔力:8    かつては『 』と呼ばれた毒虫の王
身体能力:8 全身に毒虫を住まわせた悪魔の体を持つ
精神力:4   直ぐ調子に乗る

総合評価
強さ:8

1    ファンブル
2-4 失敗
5-7 成功
8,9 成功大
0   クリティカル

のコンマ表を使用する



特殊能力


『悪魔:ジールギーヴァ』
耐久値:2,5倍
奇数ターンに戦闘補正+2
相手に-2の戦闘補正
相手は負傷を治すことが出来ない
毎ターン相手の耐久値を-1
5ターン後、確定で状況が有利に変動する



ここから結構長くなるので今日の更新はここまでです


ジールギーヴァさんの本気モード
結構ガチな強さです

こんなんでも『フィーニスさま大好きクラブ』の中では最弱ですが
何せあいつら強さの平均8,8くらいですからね……


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


ちょいと強すぎたので微修正


『悪魔:ジールギーヴァ』
耐久値:2,3倍
奇数ターンに戦闘補正+2
相手は負傷を治すことが出来ない
毎ターン相手の耐久値を-1
5ターン後、確定で状況が有利に変動する



そろそろ再開っす


ジゼット
耐久値:13

ジールギーヴァ
耐久値:23



直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定
悪魔 +2


コンマ判定:4+1 成功


コンマ判定:8+2 疑似クリティカル


ジゼット成功で更に+1、ジールギーヴァ疑似クリティカルで+2


5+1-8-2=-4


悪魔により更に-1


13-5=8


ジゼット
耐久値:8


視点:ジゼット



ジールギーヴァ「人間風情が!!死にたいようだな!!」

ジゼット「掛かって来いよ蟲野郎。俺は絶対にコイツを守り抜く!!」

ジールギーヴァ「やってみろぉ!!!」

大男の体内を突き破り蟲が飛び出す
       
ジゼット「燃えろ!」

炎を纏わせた剣を振るうが、一振りではとても蹴散らせきれない圧倒的物量

さらにムカデの様な蟲が団子のように絡み合い、その蟲を鎚のように振るう

剣で受け止めるが、切った端から枝分かれしていく

更にその鎚は蟲そのもの

無数の牙が体の肉をそぎ落としていく


直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定


十分経ったのでksk


※オウフ…自分の運が憎い…


コンマ判定:1 ファンブル

コンマ判定:0 クリティカル


ジゼットファンブルの為-3の補正、ジールギーヴァクリティカルで+3の補正


1-3-10-3=-15


8-15=-7  



ジゼット敗北


1、>>405からやり直す
2、>>409からやり直す
3、そのまま進める

安価↓2

1


>>415選択:1



直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定
悪魔 +2


コンマ判定:4+1 成功


コンマ判定:7+2 成功大


ジゼット成功で+1、ジールギーヴァ成功大で+2

5+1-2-9=-5


悪魔により更に-1


13-5-1=7


ジゼット
耐久値:7


ジールギーヴァ「人間風情が!!死にたいようだな!!」

ジゼット「掛かって来いよ蟲野郎。俺は絶対にコイツを守り抜く!!」

ジールギーヴァ「やってみろぉ!!!」

大男の体内を突き破り蟲が飛び出す
       
ジゼット「燃えろ!」

炎を纏わせた剣を振るうが、一振りではとても蹴散らせきれない圧倒的物量

さらにムカデの様な蟲が団子のように絡み合い、その蟲を鎚のように振るう

剣で受け止めるが、切った端から枝分かれしていく

更にその鎚は蟲そのもの

無数の牙が体の肉をそぎ落としていく


直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定


コンマ判定:6+1 成功

コンマ判定:3  失敗


ジゼット成功で+1、ジールギーヴァ失敗で-1


7+1-3+1=6


23-6=17



ジールギーヴァ
耐久値:17



ジゼット「ふっ…!くっ…!」


蟲の奔流を何とか受け切る

肉体を活性化させ、簡易的に解毒を試みる

恐らくコイツ相手に持久戦は不利だろう

つまり……短期決戦で決めなければ負ける!


ジゼット「はああああああああ!!」


即座に剣を構え直し、本体を切り裂く

上下に体が両断されるが……


ジールギーヴァ「ククク……」

ジゼット「…やっぱ、そうだよな」


肉体全てが蟲の集合体だ

ちょっとやそっと切りつけたくらいじゃあビクともしない

指令を出す本体、核の様なものがあるはずだが……


ジールギーヴァ「人間風情が!!死にたいようだな!!」

ジゼット「掛かって来いよ蟲野郎。俺は絶対にコイツを守り抜く!!」

ジールギーヴァ「やってみろぉ!!!」

大男の体内を突き破り蟲が飛び出す
       
ジゼット「燃えろ!」

炎を纏わせた剣を振るうが、一振りではとても蹴散らせきれない圧倒的物量

さらにムカデの様な蟲が団子のように絡み合い、その蟲を鎚のように振るう

剣で受け止めるが、切った端から枝分かれしていく

更にその鎚は蟲そのもの

無数の牙が体の肉をそぎ落としていく



直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定
悪魔 +2

たあっ


※しまった文章が合体してる……ちょっと修正版


ジゼット「ふっ…!くっ…!」


蟲の奔流を何とか受け切る

肉体を活性化させ、簡易的に解毒を試みる

恐らくコイツ相手に持久戦は不利だろう

つまり……短期決戦で決めなければ負ける!


ジゼット「はああああああああ!!」


即座に剣を構え直し、本体を切り裂く

上下に体が両断されるが……


ジールギーヴァ「ククク……」

ジゼット「…やっぱ、そうだよな」


肉体全てが蟲の集合体だ

ちょっとやそっと切りつけたくらいじゃあビクともしない

指令を出す本体、核の様なものがあるはずだが……


直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1


↓2コンマ:ジールギーヴァ戦闘判定
悪魔 +2


ってもうコンマ来てた!
>>426>>427のコンマを採用します


コンマ判定:6+1 成功

コンマ判定:88  ゾロ目


ジゼット成功で+1、ジールギーヴァゾロ目で+8


7+1-8-8=-8


7-8=-1




ジゼット敗北


『3ターン以上戦闘をする』の条件を達成
そのままイベント進行


幸いこの悪魔、動きはかなり鈍い

そして俺には秘策もある

再び悪魔が攻撃のモーションに移る

さっきの蟲玉と、触手を絡み合わせた強靭な鞭をしならせる

振るわれた職種の鞭を両断する

そして次に振るわれたのは蟲の鎚


ジゼット「……ここだ!!」

今度は体全体を炎上させる

蟲は生物、火を恐れない生物などいな…


ジゼット「ぐはっ…!?」

蟲の鎚は、俺の体を避けることなく燃えながらも俺の体に喰らい付く

ジールギーヴァ「フンッ、馬鹿め。考えが浅すぎるぞ」

ジールギーヴァ「私は『蟲皇』ジールギーヴァ。蟲は組織一つがその蟲の生命、指令を出す王に絶対に逆らうことは無い」

ジールギーヴァ「故に、恐れを知らぬ最強の尖兵なのだ!!」


無数の傷口から毒が染み込む、全身を発火させた簡易解毒すら追いつかない


ジゼット「く…そ……」


俺はあっけなく…悪魔に膝を屈した


酷い吐き気

汗が止まらない

眩暈がする

しかし、意識だけはくっきりと残っている

指一本動かせない

瞬きすらできな体の痺れ

俺の目の前にはテイシロに少しづつ近づく悪魔

動け…動け…動けよ!!

想いに反し、体はピクリとも動かない

声が聞こえる、悪魔とテイシロの会話が


ジールギーヴァ「邪魔者は死んだ、次はお前の番だ」

ふざけるな、俺はまだ死んじゃないない

テイシロ「ジゼットさんが……そんな…」

違う、俺はお前にそんな顔にしたくてこの場に来たんじゃないんだ

ジールギーヴァ「安心しろ、直ぐにお前も連れていってやる」

悪魔の触手がテイシロに迫る

その時、テイシロの手から突然巨大な木が生え、悪魔の体を押し飛ばす

テイシロの使っていた木を操る魔法

テイシロ「…待っててくださいジゼットさん、直ぐに助けます!」

テイシロは立ち向かうつもりだ

違う、そんなことしなくていいんだ

俺が、俺がやるから……

想いに反し、体はピクリとも動かない


悪魔の触手が、木を握りつぶす

ジールギーヴァ「刃向うか…この私に!この惨状を見ても!!」

テイシロ「絶対に逃げたりしません!!僕の為に体を張って呉れたジゼットさんの為に…」

テイシロ「ジゼットさんを助けるためにも!!」

ジールギーヴァ「フハハハ!!いかに抵抗しようとあれはもう助からない、無駄な希望は捨てろ」


ふざけるな、死んじゃいない

俺の心は死んでなんかいない!!

お願いだ、動いてくれ!!

このままで終われるはずもないだろう!!

俺は何だ?

俺は騎士だろう

守ることこそ俺の使命

友すらも守れないのなら、真の『騎士』なんてなれはしない



お願いだ……俺は絶対にアイツを守りたいんだ!!

動け、動け……!!


コンマ判定
5以上で……

直下コンマ


コンマ判定:7



剣を握れ

立ち上がれ

俺の名前はジゼット・フルバーコス

この王都を1000年守り続ける騎士の家系を継ぐものだ!!

魔力が体内を渦巻く

肉体を内側から『星明』の魔力が焼き尽くす

吐き気は収まらない

汗も止まらない

眩暈もする

脳を焼き切るような激しい頭痛もする


だけど――――体は動く


剣を握りしめ、立ち上がる


ジールギーヴァ「ッ!!な、なぜ立ち上がっている!?」

ジゼット「………」


立ち上がるのすらやっとだ

声を出すことすら難しい

でも、やるんだ

声を出せ!



ジゼット「………魔力…解放…!!」



剣を掲げる

鉛白色の炎が巻き上がる


『星明』の輝き


この鉛白色の輝きは、死にゆく星の最後の光


ジールギーヴァ「一体どこにそんな力を隠していた!?」

ジゼット「………お前にも見えるだろう?迫りくる最後の光が」

ジゼット「幾重もの代を重ね、『継承』されし騎士の剣だ」

ジゼット「よく覚えておくといい、この王都を守り続ける騎士の名を」




ジゼット「我らの名は『フルバーコス』、この名前がある限りこの王都に悪が栄えることなどない」


ジゼット「消え去れえええええええええええ!!!!!」


最後の力を振り絞り、その剣を振り下ろした

蟲の悪魔が光に飲まれる

断末魔の悲鳴すらも崩壊し、その存在を消し去った


それを確認すると、途端に体が崩れ落ちる

どうやら限界が来たらしい

いや、限界はとうに……超えていたのか………


視点変更:テイシロ



その一連の出来事は、正に圧巻でした

死んだと言われたジゼットさんが立ち上がり、模擬戦闘の時に見せたあの魔法で悪魔を消し去った

そしてまたジゼットさんは倒れた

僕は慌てて駆け寄り治癒の魔法を施す

外傷もさることながら、体の中の傷も酷い

筋肉は断裂を起こし、いくつもの血管が切れてしまっている

気力だけで無理やり体を起こしたのでしょう


テイシロ「無理、しすぎですよ……」


助けを呼ぶ余裕も無く、必死にジゼットさんの体を治療し続けた


ジゼット「…………ん、んん?」

テイシロ「………お目覚めですか、ジゼットさん」

ジゼットさんが目を覚ます頃には、もうとっくに夜を迎えていた

治療の疲れで僕もその場を動くことが出来ず、ずっとジゼットさんの目覚めを待っていた


ジゼット「……生きて…いるのか?俺は」

テイシロ「はい、生きていますよ」

ジゼット「………お前が、助けてくれたんだな」

テイシロ「僕だってジゼットさんに助けられました。お相子ですよ」

ジゼット「…そう…か」

テイシロ「体はどうですか?動けそうですか?」

ジゼット「まだ怠い…」

テイシロ「それでは、まだ休んでいてください」


無音の森の中、お互いの呼吸の音だけがくっきりと聞こえる


テイシロ「………一つ、聞いてもいいですか?」

ジゼット「なんだ?」

テイシロ「……どうしてあんな無理をしたんですか?」

ジゼット「お前を守るためだ」

テイシロ「…ッ………守ってもらわなくても、僕だって戦えます」

ジゼット「それでも、お前を守りたかったんだ」

テイシロ「…どうしてですか?僕が…貴方より弱いからですか?」


ジゼットさんに悪意はない

全て善意会っての行動だと知っています

知ってはいますが…それでも、悔しがらずにはいられません

ジゼットさんに追いつきたくて、肩を並べたくて強くなろうと努力した

それなのに、僕をずっと下に見ている


テイシロ「これでも、強くなってきたつもりです」

テイシロ「……僕は貴方に守られる存在で居たくない」

テイシロ「僕は…貴方の隣に……貴方に信頼される人になりたいんです」

テイシロ「そんなに……僕は信用できませんか?」


ジゼットさんの手が、僕の下瞼に触れる


ジゼット「…泣くなよ」

テイシロ「泣いてませんっ!」

ジゼット「…俺はお前にそんな顔をしてほしくないんだ」

ジゼット「俺はお前に笑っててほしいんだ……好きなんだ、お前の優しい笑顔が」

ジゼット「お前はさ、俺にとって人生で初めての友達なんだぜ?」

ジゼット「いつも笑顔で、優しくて、悩みや相談に親身になって一緒に考えてくれて」

ジゼット「俺がデートに成功した時も、自分の事のように喜んでくれたお前がこの世の誰より……はちょっと言い過ぎた」

ジゼット「レアさんと同じくらい、大切なんだ」

ジゼット「俺は…お前を守りたい。たとえこの身が滅んだとしても、お前とレアさんだけは絶対に守る」

ジゼット「俺はそう、心に固く誓ったんだ」


そう、にっこりと笑うジゼットさんに僕は……



1、『敵わないな』と呆れてしまった
2、その頬をひっぱたいた
3、自由安価

安価↓2


2


>>445選択:2


そのにっこりと笑う頼りがいのある笑顔に平手をくらわした

ジゼット「いった!?え!?なに!?え!?」

テイシロ「勝手に誓わないで下さい!!!」

テイシロ「ジゼットさんは卑怯です、そんなに強いのに嫌味が無くて、その精神の在り方は高潔で熱くて」

テイシロ「かっこよくて強い必殺技まで持ってて、何でも自分で解決して、ズルいです」

テイシロ「かっこよすぎて卑怯ですよ!!!」

ジゼット「え、え~…ど、どういうことだ?」

テイシロ「……なんでも自己解決しないで下さいよ」

テイシロ「僕だって…僕だって貴方が大切なんです!レアさんだってきっと大切に思ってくれている!」

テイシロ「だから…一人で無理し過ぎないで下さい」

テイシロ「死んでしまうような真似…しないで下さいよぉ……!」


ボロボロと思いの丈が零れていく

ボロボロとジゼットさんの顔を濡らしてしまう


ジゼット「な、泣くなよぉ…」

テイシロ「ジゼットさんが僕を泣かすんじゃないですか!!!」

テイシロ「怖かったんですよ!本当に死んじゃったんじゃないかって!!」

ジゼット「俺だって、お前が死ぬかもしれないと思うと怖くて怖くてたまらない」

テイシロ「そう思うんなら無茶をしないで下さい!!」

ジゼット「嫌だね、俺の体なんかよりお前の方が大事だ」

テイシロ「やっぱり……これしか方法は無いようですね」


鼻をすすり、涙を無理やりひっこめる

そしてジゼットさんに指を突きつける


テイシロ「宣戦布告です!」

テイシロ「僕は貴方に守られないくらい強くなる!!」

テイシロ「その為に、貴方を倒せるくらいに強くなって見せる!!!」

ジゼット「…へへっ、ライバル宣言ってわけか。でもそのひょろい体で俺に勝てるくらい強くなれるかぁ?」

テイシロ「今に見ていてください!ムッキムキのバッキバキになって見返してあげますから!!」

テイシロ「だからそれまで………死なないで下さい」

ジゼット「ああ、約束する。だからそれまで、お前は死なせない。俺が守ってやるからな」

テイシロ「約束です」


固く手を握り合う

これは友情の誓いだ

それでいて、僕からジゼットさんへの宣戦布告

ジゼットさんから離別する決意

貴方に守られない男になる

絶対に貴方を超えて見せる


貴方が無茶をしていられるのも、今の内ですからね


僕たちは親友であり――――ライバルだ


テイシロ「立てそうですか?」

ジゼット「まだ無理」

テイシロ「それじゃあ、まだ少し安みますか」

テイシロ「………星、見えますか?」

ジゼット「見えるけど」

テイシロ「…今日は一段と星が綺麗ですね」

ジゼット「そうか?いつもと変わらんが」

テイシロ「…ジゼットさん、あんまり星好きじゃないんですか?」

ジゼット「まぁ好きになる理由は無いな」

テイシロ「魔力が『星明』なのに?」

ジゼット「いや、それあんま関係ないし……星なんてどれも一緒じゃないのか?」

テイシロ「全っ然違います」

ジゼット「ふ~ん……俺には色の違いくらいしか解らん。どれも一緒に見える」

テイシロ「それじゃあ、回復するまで星を見ていましょうか」


それから暫く、星を指でさしながら星の話をした



※『ジゼット・フルバーコス』の想いの魔力を手に入れました
※『ジゼット・フルバーコス』と絆を結びました。
※『ジゼット・フルバーコス』の精神力が大きく上昇しました。『不屈の闘志』を習得しました


キリが良いので今回はここまでにします

今回の戦闘イベントは元々負けてもいいものでした
2以上の強さの差があると勝つのは大変ですからね
5以上で絶対に勝てないくらいの戦力差です

こう、男キャラとの絆イベントを書いてるとテイシロ君が女なんじゃないかと錯覚してしまいます
きっとテイシロ君のヒロイン力が高すぎるのがいけないんですね

………ホモとか思っちゃダメですよ!!友情です!!



それでは、お付き合いいただきありがとうございました


私のやる気的にもそろそろ終わりまで行きたいですね

再開です


深夜


何とか回復したジゼットさんを家まで送る

その帰り道

そのまま帰ってもいいですが………



1、星を見に行く
2、森に行く
3、自由安価

安価↓2

2


>>455選択:2、森に行く


イベント選択

1、コウガに会いに行く
2、イベント判定

安価↓2


>>458選択:2、イベント判定



コンマ判定

1-3  意識反転
4-7  コウガと会う
8-9  ペラリア先生と会う
0     自由イベント

直下コンマ 


コンマ判定:6



森を歩いていると、木の上から人影が落ちてくる


コウガ「今日も我に会いに来たのか少年?本当にお主は我の事が大好きじゃなぁ」

テイシロ「あ、いえ…なんとなく森を歩いていただけです」

コウガ「なんと!我に会いに来たのではないのか?」

テイシロ「そうですね」

コウガ「ふむ、それで出会ってしまうとは…やはり我々は引かれ合っているのじゃな」

テイシロ「かも…しれないですね」


折角会ったことですし、何か話しをしていきましょう



1、自分の名前について
2、コウガの記憶について
3、自由安価

安価↓2

1


>>463選択:1、自分の名前について


テイシロ「僕の…名前の事なんですけど」

テイシロ「ってそういえば僕、名乗ったことってありましたっけ?」

よくよく思い返してみれば、コウガに名前を付けるところからとんとん拍子で進んでいき名前を名乗った記憶がありません

コウガはいつも僕の事を少年とかお主と呼ぶので何も違和感はありませんでしたが

コウガ「名乗ったことは無いな」

テイシロ「そうですよね、それじゃあ改めて…」

コウガ「待て待て、言わずともわかっておるぞ」

コウガ「お主の名前は

                 ―――――『エルクリア』そうであろう?」

テイシロ「え?」


心臓が跳ねる

はっきりと聞こえた

僕を呼ぶ名前が

いや『私』を呼ぶ名前が


僕の名前は『エルクリア』だと


コウガ「神々の母『エール』と幸運の女神『クリアナ』から名前を取って『エルクリア』」

テイシロ「どう…して…?」

コウガ「どうしても何も我が名づけ親じゃろう?」

テイシロ「コウガが…名付け親?」

コウガ「ふむ、ワザと隠しておるのかと思ったが本当に何も覚えていないのはお主の方であったか」

コウガ「じゃが、今なら思い出せるのではないか?自分の正体が」

テイシロ「……あ……ああ……」



テイシロ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」



押し寄せる

記憶の波が

300年分の転生の記憶がよみがえる


『エルクリア』


僕は…かつて盲目の乙女だった

生まれたその瞬間から、『私』には光が無かった

あの人は言っていた

『お主の瞼は蝋で固められ、既に結合しておる』と

『私』は光を知らなかった

それ故にあの人の虜にならなかった

『私』は何も知らない乙女だった

土も木も水も、何もかも知らなかった

だから、『私』はあの人と旅に出たんだ

沢山の町を渡り歩いた

多くの物に触れた

沢山の香りを楽しんだ

『私』とあの人は幸せだった



自分という存在を理解しなければ


『私』には宿命があった

生まれた瞬間から、『私』という存在に刻まれた存在意義

『私』は――――災厄の化身を殺すために生まれた


『私』はこの世に生まれ落ちた希望だったのだ


人々の想いを繋ぎ、世界の在り方すら捻じ曲げる可能性を与えられた最後の希望

幾度も転生を繰り返し、魔力を…人々の想いを集っていた

『私』には、災厄の化身を殺せる可能性を持っていた


しかし、殺すことはできなかった

何故なら『私』は災厄の化身を心の底から愛していたからだ

災厄の化身という存在を知っていた

いつも一緒に居た

生まれた瞬間、『私』はあの人に拾われたからだ


『私』が愛した

『私』を拾ってくれた

『私』と旅をした

その人こそが………


テイシロ「…………『フィーニス=イニティウム』」

コウガ「思い出してくれたか?エルクリア」


見間違えるはずもない

溢れだした記憶と全く同じ容姿、同じ性格、同じ口調

何一つ変わらない『美しさ』

こんな人、この世に二人と存在するはずがない


『フィーニス=イニティウム』
災厄の化身
最悪の邪神
この世全ての『負』を背負う
この世の全てから嫌われた、寂しがり屋で泣き虫な神様


名前:フィーニス=イニティウム
性別:無し
種族:神


年齢は3000ほど
身長は178cmくらい
一本一本が絹のように滑らかな金色の髪と、黄金色の瞳を持つ
男性的である武を誇示する美しい肉体美を持ちながら
女性的である包容力と、許し認める母性を持つ
そして、中性的な色気を放つ美貌を持つ
あらゆる生物を魅了する絶対的な美を持ち、その美しさは種族や生物の垣根を越えて虜にする
性格は、怒りっぽくて泣き虫で子供っぽい
技術の進歩に非常に強い関心を持っている
その美しさと強さと恐ろしさと神器である『大鎌』によって、『災厄』の象徴として世界に広く知られる
その実態は引力を司る神であり、世界を一つとするために生まれた『絶対悪』
決して誰からも愛されず、決して求めるものは手に入れられず、望んだことが最悪の形として帰ってくる
この世の全てのモノから嫌われるために生まれた存在
?????????????????????????????????????????????????????????
?????????????????????????????
好きなものは、この世の全て
嫌いなものは、何一つとして存在しない



フィーニスはこの世の全てから嫌われた

フィーニスを真に愛するものなど一つとして存在していなかった

フィーニスは自らを愛する『伴侶』を探していた

だが、その望みは決して叶うことは無い

そう宿命づけられた存在だった

それを理解してもなお、泣きわめき愛を欲した

そしてその姿を見て『私』は決めたのだ

自分に注がれた数百年分の想いの魔力の全てを使って、願いを叶えた

その願いは



『自らの口でフィーニスに永遠不変の愛を誓う』



その願いを叶えたと同時に、『私』は消滅した

その愛を世界が拒んだからだ

決して許されない願いだったからだ

そして『私』の生はそこで終わった


その次に受け継がれた生が僕だったのだ


フィーニス「言ったであろう?我とお主は『出会いの引力で引かれ合った』と」

フィーニス「我々は出会うべくして出会ったのじゃ」

フィーニス「随分と長い間待たせてくれたな。我はお主と会うことを心待ちにしておったのじゃぞ?」

フィーニス「さぁ…約束を果たしておくれ」

テイシロ「約束って………」


分かっています

『私』がありったけの魔力を使って叶えた願い

『永遠不変の愛』

……だけど


テイシロ「ちょ、ちょっと待ってください」

テイシロ「まだ…混乱しているんです」

テイシロ「あまりにも…突然のこと過ぎて」

フィーニス「そうか、まぁ無理も無いか」

フィーニス「心が決まった時、また我に会いに来るといい」

フィーニス「………だが、あまり時間は無いかもしれぬがな」

テイシロ「あの……それじゃあ………また」


混乱する頭を抱えて、家に帰った



※朝の意識判定が無くなります
※23日目終了

【リザルト】



名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間


魔法力:6    とても素人とは思えない魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける少年だが、その魂には300年の転生の記憶が刻まれている


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
その正体は災厄の化身を殺すために生まれた『転生の御子』
300年分の転生の魔力は全てなくなっている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれた不思議なステッキ
両親の残してくれた唯一の物
この宝石は僕の生命そのものらしい



【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


24日目開始





目を覚ます

……まだ現実感は無い

僕の名前は『テイシロ』

そして『エルクリア』でもある

どちらも本当で、どちらも僕の名前だ

僕は『転生の御子』

フィーニスを殺すために生まれた

だからこそ、フィーニスを慕う悪魔に命を狙われていた

『私』……一つ前の転生ときに想いの魔力を全て使って願いを叶えた

その願いは『フィーニスに永遠不変の愛を誓う事』

そして僕はそのフィーニスと出会ってしまっていた

……僕は、どうするべきなのでしょうか?



1、学校に行く
2、今日は休む

安価↓2


※すみません訂正です。そもそも今日は学校休みでした




僕はこれから、どうすればいいのでしょうか?



1、一人で考える
2、誰かに相談する
3、自由安価

安価↓2

連続所得でも構いません
安価↓


>>479選択:2


……一人では答えが出そうもありません

誰かに相談しましょう

誰に相談しましょうか?



自由安価↓2

>>482


>>483選択:サザン



……サザン

サザンに会いたい

ふらふらと外に出る

目的はあの、星がよく見える丘


テイシロ「サザン!サザーン!」

大声で呼ぶ

しかし、朝だからか中々姿を見せない

数分サザンを呼び続ける

すると、目の前に唐突に黒い靄が集まる

そしてローブのようなものを深くかぶったサザンが姿を現した


サザン「貴様…!時間を考えろ時間を!!今何時だと思っている!?」

テイシロ「サザン…来てくれたんですね」

サザン「わざわざこの私をこんな時間に呼びつけたんだ。なんとなくでは済まさんぞ」

テイシロ「……相談が、あるんです。聞いてくれますか?」

サザン「…………いいだろう。言ってみろ」


そうして、昨日の出来事を話した

エルクリアの事

フィーニスの事

自分という存在の事

全てを話した


テイシロ「……という事なんです」

サザン「………そうか」

テイシロ「…驚かないんですね」

サザン「ふん…当然だ。お前の正体などとうに知っていた。そうでなければこの私がお前に目をかけるわけがないだろう」

テイシロ「そう…ですか」



テイシロ「……僕はどうすればいいんでしょうか?」

テイシロ「フィーニスの事……僕は愛しているかと問われれば、違うと思います」

テイシロ「だけど、フィーニスの事を知った今…僕はフィーニスに同情をしています」

テイシロ「生まれたこと自体が悪だなんて、悲しすぎます」

テイシロ「だけど……僕はフィーニスを殺すために生まれた存在」

テイシロ「僕はこの魔力を、何のために使うべきなのでしょうか?」

サザン「………」



コンマ判定
5以上で………

直下コンマ


コンマ判定:3  突き放す



サザン「ふん…私の知ったことではないな」

サザン「本当に願いがかなうと知った今、お前はその魔力を使わざるを得ない時が来る」

サザン「悩むだけ時間の無駄だ。どうせ運命は決まっているのだからな」

テイシロ「運命…ですか?」

サザン「お前は選ぶ。必ずな」

テイシロ「選ぶって何をですか!?」

サザン「……そろそろ時間か」

テイシロ「待ってください!質問に答えてください!!」

テイシロ「サザン……貴方は何者なんですか?300年の記憶をたどっても貴方はどこにも見当たらなかった」

テイシロ「だけど、僕の事を…『エルクリア』を知っているという」

テイシロ「貴方の目的は何なんですか!!」

サザン「…………質問が多いぞ」

サザン「これ以上日光に当たり続けることはできない、だから一つだけ答えておいてやろう」




サザン「私は失ってしまった誇りを取り戻すために行動している」


サザン「それではな。……もう二度と日中に呼ぶなよ」


そう言い残し、サザンは消えていった


サザンは言った

『運命は決まっている』と

僕は必ず、願いを叶える選択をする…そうせざるを得ない時が来る

そう言っていた

そして、自分の目的も

『誇りを取り戻す』

それがサザンの目的らしい

結局、何も悩みは解決しなかった

だけど、考えるだけ時間の無駄…というのは的を射ているかもしれない

選択を迫られる時が来る

それまでに、出来ることはしておきたい


そう思い、自分の家に帰った





これからどうしようか?



1、誰かに会いに行く
2、どこかに行く
3、森に行く
4、イベント判定
5、自由安価

安価↓2

1 クレア


>>492選択:1



遭遇判定
5以上で遭遇

直下コンマ


コンマ判定:5 発見



街中で偶然クレアさんと遭遇する


クレア「あ、テイシロ君!こんにちは」

テイシロ「こんにちは、クレア先輩」

クレア「……んん?なんだか元気ない?」

テイシロ「あ、ええと…大丈夫です。えへへ」

クレア「そう?なんだか元気が無いように見えたんだけど」

テイシロ「確かにちょっと色々ありましたけど…大丈夫です」

クレア「……うん、それならいいんだけど」


クレアさんとはもう『絆』を結んでいる

僕の胸中だって御見通しだろう

だけど、あえて触れないでいてくれている

……どうしましょうか?


1、他の人に会いに行く
2、クレアさんにも話してみる
3、自由安価


安価↓2

1


>>497選択:1



テイシロ「……それじゃあ、僕行きますね」

クレア「うん。……じゃあまた」

テイシロ「はい、また」



そうして先輩と別れた


これからどうしましょうか?



1、誰かに会いに行く
2、町を探索
3、自由安価

安価↓2

1ユキナ


>>501選択:1、ユキナ



明日は早いので今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開っす


ユキナ「テイシロく~ん!!」

ガバリと抱き付かれる

ユキナ「最近全然構ってくれなくって寂しいじゃな~い。ねぇねぇ」

テイシロ「そう…ですね。こういうやり取りも久しぶりですね」

ユキナ「んん?どうしたの?元気ないわよぉ?」

テイシロ「………」


ユキナさんに話してみましょうか?


1、今自分が置かれている状況を話す
2、自由安価

安価↓2


>>510選択:1


テイシロ「困っていることがあるんです」

テイシロ「……少し長くなりますが、いいですか?」


そうして、今自分が置かれている境遇について話した

自分の正体

フィーニスの事

そして、自分に迫られている選択の事


テイシロ「………と、いうことなんです」

ユキナ「ふ~ん………中々すごい話になっているわね。それ本当に本当の話なの?」

テイシロ「はい…本当だと思います。少なくとも僕は転生の過去を思い出しました」

ユキナ「じゃあ取り敢えず仮にその話が本当だとして」

ユキナ「テイシロ君は災厄の化身を殺すために生まれた。でも、殺したいとは思わない」

ユキナ「そして、その魔力を何に使うか迷っている」

テイシロ「はい…」


ユキナさんは顎に指を当て、しばし考え込む仕草をする


ユキナ「……やめちゃえば?」

テイシロ「え?」


ユキナさんが下した結論は意外過ぎるモノだった
あまりにも僕の予想を突き抜けていた


ユキナ「いま、『美味しいものが食べた~い!』とか何でもいいから適当な願いを叶えるの」

ユキナ「そうすれば否が応でも何もできないわ。どうかしら?」

テイシロ「ど、どうかしらって…そんなことに魔力を使っていいのでしょうか?」

ユキナ「いいと思うわよ。テイシロ君の魔力だもの」

テイシロ「そ、それに…その行為にどんな意味があるのでしょうか?」

ユキナ「悩みが解決すると思うわよ?」

ユキナ「確かに、その力は災厄の化身を殺すためのものだったとしても」

ユキナ「欲しくてその力を貰ったわけじゃないし、やりたくも無いことを無理にやらなくたっていいと思うわよ」

ユキナ「逃げてもいいんじゃないかしら?そんな重たい責任を、テイシロ君みたいなかわいい子供が無理して背負わなくってもいいと思うわよ」

テイシロ「そう………なんでしょうか……」



逃げ出す

全てを投げ出す

考えたこともありませんでした

確かに、ユキナさんの言う通りこの場で適当な願いに魔力を使えば何も選択肢はなくなる

こうやって悩む必要もありません


ユキナ「どうするの?今ここで逃げればとっても楽になれると思うわよ」

ユキナ「災厄の化身の対策にはガルラリョズ様も居てくださっているんだし、誰もテイシロ君を責めないと思うわ」


ユキナ「どうするの?」

ユキナ「逃げる?それとも、苦渋の選択をする?」


テイシロ「……僕は……」



1、逃げる
2、苦渋の選択をする

安価↓1~3で多数決


多数決:2、苦渋の選択をする



テイシロ「……逃げたくありません」

テイシロ「今ここで逃げたら、沢山のモノが無駄になってしまう気がするんです」

テイシロ「きっと…すごく後悔をすると思います」

ユキナ「それじゃあ苦渋の選択をするの?」

テイシロ「………はい」

テイシロ「それが、僕の…『エルクリア』としての果たすべき責任だと思うんです」

その言葉を聞き、ユキナさんの顔がいつもよりふにゃっと柔らかく笑う

ユキナ「そっか、ふふふ……頑張ってね」

ユキナ「そうと決めたからには、決して振り返っちゃダメよ。悔いの無いように…ね?」

テイシロ「ありがとうございます。ユキナさん」


きっとユキナさんはこの言葉を、この選択をすると分かって僕に問いかけたのでしょう

だから、あんなにも安心した笑みを浮かべてくれている


テイシロ「…それじゃあまた」

ユキナ「じゃあね、テイシロ君」

手を振ってユキナさんと別れる



ユキナ「……………………私みたいにならないでね」


僕の背中にかけられた言葉は風に溶けて消えていった





※BADENDに行けなくなりました


夕方


家に帰るには少し早い時間

今の内に出来ることをしておきましょう



1、誰かに会いに行く
2、森に行く
3、町を歩く
4、自由安価

安価↓2


このまま進むときっと後悔することになるので言います

この時間はあと一回でイベントが終了するキャラの為の猶予時間です

自動で発生するアリスを除いて残り二人、ペラリアとレオ&ナナリーの二人が対象です


それでもクレア先輩と過ごしますか?


1、そのまま進行
2、最安価

安価↓2

2


>>524選択:2


最安価

1、誰かに会いに行く
2、森に行く
3、町を歩く
4、自由安価

安価↓2

1 ペラリア


>>527選択:1、ペラリア


ペラリア先生の家に向かう

ペラリア先生の住む巨木

その玄関の前で、僕が来ることを知っているかのようにペラリア先生が立っていた


ペラリア先生はタバコを吸っていた

前々から白衣から煙草の匂いがしていることを知っていましたが、こうして吸っているところを見たのは初めてです


ペラリア「……突っ立ってないでこっち来なよ」

テイシロ「あ、は、はい」

先生に呼ばれて隣に立つ

先生の匂いは嫌いではありませんが、煙草の煙はあまり好きじゃありません


ペラリア「アンタも吸うかい?」

テイシロ「えっ?その…吸ったことないです」

ペラリア「まぁまぁ一本咥えてみなよ」

そうして無理やり口に煙草を差し込み、火をつけられる

ペラリア「吸ってみな」

言われた通りに吸い込む

テイシロ「うっ!げほっげほっ!ごほっ!うぇ…」

むせる
思わず煙草を吹きだしてしまった

ペラリア「あっはっは!やっぱり子供にゃあ早かったかね?」

グリグリとたばこを踏んづけて火を消すペラリア先生

やっぱりというならすすめないでほしいものです


ペラリア「………アンタが私の事を訪ねてきたのは2回目かね」

ペラリア「今日は何の用事なんだい?」

テイシロ「………自分の事が全部わかったんです」


そうして、昨日の出来事を話す

今までいつもそうしてきたように

ペラリア先生には何でも話してきた

分からないことは何でも聞いた、その度に答えを示してくれた

僕が何よりも信頼できる人


ペラリア「…そうか、アンタの特異な体質は『エルクリア』っていう転生者だったせいなんだね」

テイシロ「はい」

ペラリア「う~ん……やっぱり長生きはするもんだね。こんな年だってのに初めて知ることもある」

ペラリア「アンタみたいなやつは初めて見るよ」

テイシロ「そうなんですか?」

ペラリア「ああ、アンタは凄いよ。唯一無二の存在さね」


ペラリア「それで、アンタはその魔力を何に使うか決めたのかい?」

テイシロ「まだ…です」

テイシロ「でも、後悔をしない選択をするつもりです」

ペラリア「そうかい…それならアタシから言うことは特にないさね」

短くなった煙草をもみ消し、新しい煙草に火をつける

ふぅ…と細く長く煙を吐く

煙は風に流れ高く上り、直ぐに見えなくなっていく


ペラリア「そうそう、言わないといけないことがあったね」

テイシロ「なんですか?」

ペラリア「…ジールギーヴァを殺したんだってね?」

テイシロ「はい……もう知っていたんですね」

ペラリア「この森で起きたことなら何でも知ってるさ。それで、ジールギーヴァが死んだことによって厄介なことになった」

ペラリア「近いうちに、ジールギーヴァの仲間の悪魔がこの町にやってくる」

テイシロ「……ッ…」

ペラリア「先に言っておくよ。アンタの所為じゃない、何時かはこうなる予定だった。それが早まっただけさね」

ペラリア「寧ろこうして奴らがやってくるだろうって警戒できるだけで万々歳さ」

ペラリア「生徒会にもすでに伝わってる。明日は学校はお休み」

ペラリア「市民の外出も控えるように通達がされるはずさね」

テイシロ「そう……ですか……」


ペラリア「アタシたち大人に任せなって言いたかったんだけど、アンタの情報が本当ならもうここにフィーニスは来てるんだね」

テイシロ「はい…確実にこの森に居ます」

ペラリア「……はぁ……そればっかりはアタシにはどうしようもないから、ガルラリョズ様に頑張ってもらうしかないかねぇ」

先生が深く溜息をつく

フィーニス=イニティウムの脅威は記憶を思い返しても容易に理解できる

どうしようもないとしか言えない戦力の差です

何をすればどうにかなるのか分からない、本当に何でもありな無茶苦茶な存在

それが災厄の化身という存在


下を向いたとき、わしわしと頭を乱暴に撫でられる

ペラリア「暗い顔しなさんな。なぁに、なんとかなるさ」

ニッコリと笑う

根拠のない自信から来る余裕の笑み

だというのに、この人の笑みだというだけでこんなにも安心できるのは何故でしょうか?

これから先、この人がいれば何とかなる

そんな安心感がある


ペラリア「お、そういやアンタ…キスはしたことあるかい?」

テイシロ「ぶっ!い、いきなり何なんですか!?」

ペラリア「イイから先生に教えてみんさい」

テイシロ「………な、無いです。恋人が居たこともありませんから」

ペラリア「そうかい…安心したよ」

テイシロ「安心って――」


言葉が遮られる

口がふさがれる

物理的に口をふさがれた

僕の唇にはペラリア先生の唇が触れていた


そっと…口が解放される

触れ合うような優しい口づけ

きっと数秒間の出来事だったと思います

でも、僕には数時間にも感じられました

時間が止まったんじゃないかと錯覚してしまうくらい

それくらい呆気にとられてしまっていた



ペラリア先生は再び煙草をくわえ直し、楽しそうに悪戯っぽく笑った

ペラリア「いっひっひ、アンタの初めてもらっちまった」

テイシロ「な、なななな!」

テイシロ「なにするんですかあああああああ!!!!!」


狼狽する僕の姿を見て、あっひゃっひゃと更に笑う


ペラリア「何をしたかくらいわかるだろう。口づけ、キス、接吻、ちゅうのほうが分かりやすいかい?」

テイシロ「わ、わかりますけど…なななな、なんでこんなことを!」

ペラリア「3000年生きた魔女からの幸運のお呪いさ」

テイシロ「お、お呪い?」

ペラリア「アンタにはこの魔女様が唾をつけておいた、だから…絶対に離しやしない」

ペラリア「このお呪いが、アンタに前を向かせてくれる。勇気をもって進めばいい」

ペラリア「大丈夫さ、安心しな」

ペラリア「この戦いが終わったら、直ぐに迎えに行くって約束する」

ペラリア「もしアンタからアタシの所に戻ってきたら、続きもしてやるよ」

テイシロ「つ、つつつ続きって!?その…えとえとえとぉ…」

ペラリア「いっひっひ。ま、最後の部分だけは冗談さね。本気にとってもいいけど」


うろたえて、しどろもどろになって何も言えない

でも先生の想いは伝わった

先生は僕を安心させようと、そうしてくれた

先生が、僕の背中を押してくれた

きっと顔に出ていたのでしょう

これから起こるであろう出来事への際限のない不安が


3000年生きた魔女の口づけ

これ以上ないってくらいの幸運のお守りです

きっと大丈夫

僕は、きっと大丈夫だ


でも、納得できないこともある


テイシロ「……先生、僕に初めてかどうか聞く必要ってあったんですか?」

ペラリア「こうやってあんたの狼狽える姿を見れたんだから必要あったさ。いやぁ傑作だったよ」

テイシロ「そうですか……」


ロマンチックさは何もない、如何にも先生らしい理由だった


ペラリア「そろそろ日も暮れる。家に帰ってやんな」

テイシロ「そうですね…そろそろ帰ります」

ペラリア「あっとそうそうもう一つ」

テイシロ「まだ何かあるんですか?」

ペラリア「ああ、これで本当に最後さ」



ペラリア「大好きだよ。テイシロ」



心臓が跳ねる

顔が紅潮していくのが分かる

い、いま…その……なんと…


ペラリア「どうだい?ドキッとしただろう?この前の仕返しさ」

ペラリア「アタシの気持ちがちょっとでも分かったのなら、これからは少しは自分の言動に注意するんだね」


そうして最後まで楽しそうな笑みのまま、家の中に消えていった

最後のアレは……どういう意味だったのでしょうか?


通じ合ったと思った矢先、最後の最後で頭を悩ます謎が残る

うんうんと唸りながら家に帰った




※『ペラリア』と絆を結びました
※『ペラリア』の想いの魔力を手に入れました
※『魔女の口づけ』を獲得しました





先生が言うには明日、少なくとも近いうちに悪魔がこの町にやってくるらしい

……まだ眠るには早い

寝る前に何をしようか?



1、星を見に行く
2、バトロイドさんと話す
3、自由安価

安価↓2

レオ君に会いに


>>537選択:3、レオさんに会いに行く
※強制イベント発生



レオさんに会いに行こうと外に出る

アリス「あ」

テイシロ「え?」


玄関を開けたその目の前に、アリスさんが立っていた


テイシロ「えっと…その…僕に用事ですか?」

アリス「……よ、夜遅くに悪かったわね」

テイシロ「いえ、謝らなくてもいいですよ。…ってえ!?アリスさんが謝った!?」

アリス「な、何よその言い方は!!失礼にもほどがあるわよ!!私にだって礼節をわきまえる常識くらいはあるわ!!」

テイシロ「ご、ごめんなさい…そうですね。僕が失礼でした。本当に申し訳ありません」

アリス「わ、分かればいいのよ分かれば」


テイシロ「それで、僕に用事というのは?」

アリス「…………来て」

テイシロ「うわっとっとっと、引っ張らないで下さい」


アリスさんに手を引かれ、どこかへと連れていかれる

暫く歩き続け、たどり着いた先は………


テイシロ「…この、丘は」

僕が良く来る、星がよく見える丘だった


テイシロ「どうしてここに?」

アリス「……アンタに見せたいものがあるの」

そう言って取り出したのは、『開かずの魔導書』


アリス「…漸く、解読できるようになったの」

テイシロ「本当ですか!?おめでとうございます」

アリス「……アンタのおかげよ」

テイシロ「そんな、本当に僕は何もしてないですよ」

アリス「違うの!……その…アンタが居たから…頑張れたの」

アリス「アンタが私に声をかけてくれて、私を励ましてくれた」

アリス「あ、アンタが居てくれたから……ここまで来れたの」

アリス「……ありがと」

テイシロ「…ありがとうございます」


アリスさんの真剣な思いが伝わってくる


アリス「だ、だからね………」

だから…その……と、口ごもる

そして、意を決したように言い放つ



アリス「わ、私の初めてのと、ととと友達にしてあげるわ!感謝しなさい!!」




テイシロ「え?」

アリス「え?じゃないわよ!喜びなさいよ!!」

テイシロ「いや…その…」

アリス「何よ!私とは友達になりたくないっていうの!?べ、別にいいけど」

アリス「アタシだって好きでアンタの友達になってあげるわけじゃないし!アンタがなって欲しそうにするからなってあげてるだけなんだから!!」

アリス「全っ然!も全っっっ然アンタと友達になりたいだなんてこれっぽっちも思ってなんかないんだから!!!!」

テイシロ「お、落ち着いてくださいアリスさん。僕はそんなこと思ってませんよ」

アリス「じゃ、じゃあ…何だっていうのよ…」

テイシロ「あの…僕たちってもう友達じゃないんですか?」

アリス「は?」

テイシロ「一緒に昼ご飯を食べて、一緒に魔法の特訓をして、お互いを励まし合って」

テイシロ「これって友達とは呼ばないんでしょうか?」

アリス「え?……で、でも友達になろうだなんて一言も…」

テイシロ「普通、友達は自然と友達になっている物だと思っていたんですが、違うんでしょうか?」

アリス「で、でも本とかには…」

テイシロ「本?本が関係あるんですか?」

アリス「な、何でもないわよ!!馬鹿!バカ!ばーか!!!」


顔を真っ赤にして僕を叩く

何故叩かれているのかさっぱりわかりません


ごほんと一つ咳払いをする


アリス「これから解読に成功したこの本を開くわ」

先ほどの慌てようが嘘のように落ち着いています
咳払いで先ほどの事を無かったことにしたようです


アリス「……アンタのおかげで解読できたこの魔導書を、アンタにも見てほしくて呼んだの」

テイシロ「それが、本来の用事だったんですね」

アリス「そうよ…………それじゃあ…開くわよ」


赤々と満月が僕たちを照らす

人工の明かりが無くても十分すぎるほど明るいこの場所なら、魔導書の文字もかろうじて読めます


アリス「…………………」


アリスさんが小さく呪文を呟き、その魔導書を開いた


アリスさんの魔力の光とは別に、魔導書自体から強烈な魔力が溢れだす

アリス「……え…な、なに…これは…!?」

テイシロ「なにが――――」


言葉を発しようとしたとき


「ふふふははははははははは!!!」


地の底から響くようなどす黒い笑い声が辺りに鳴り響いた

僕はこの声を知っていた

いえ、きっとこの王都でこの声を知る人はきっと…僕一人

その人物の名前を知っているのも僕一人


黒い靄が集まり、人の形になっていく


そして、姿を見せた人型は

美しい黒髪をなびかせる夜色の瞳を持つ者


テイシロ「サザン…?」

サザン「アリス…アリス…!アリス!!」

サザン「この瞬間を待っていた!やはり私はついている!」

テイシロ「サザン、何を言っているんです?」


サザンは僕を無視してアリスさんに詰め寄る


サザン「はぁ……ずっと待ち望んでいた。その『堕天の誓約書』を解読する者が現れる瞬間を!!」

サザン「いや…正確に言えばその魔導書は『夜王封印目録』という名前なのだがな」

サザン「何千…何万…何億年と待ち続けた、私の体の封印したこの魔導書を盗み地上界に隠したのは今から500年ほど前」

サザン「そして、今こうして3度目の脱獄を果たしたその時に…こうして封印が解かれるとはな」

サザン「私はついている……今ここに全ての欠片が揃った…」






サザン「この『ヨル』が再び蘇る時が来たのだ!!」





テイシロ「サザン…?サザン…貴方は何を言っているんですか?」

サザン「さぁアリス!礼を言うぞ…その魔導書を私に寄越せ!!」


アリスさんに伸ばされた手を掴む

そこで漸く、サザンが僕を見た


テイシロ「サザン…なにをしているんですか?」

サザン「離せ」

テイシロ「離しません。サザン、貴方が何をしようとしているのか話してください」

サザン「離せと言っている」

テイシロ「離しません!!サザン、答えてください」

サザン「私は『ヨル』だ!!サザンではない!!!」


僕の手を強く振り払う



ヨル「私は取り戻すのだ!自らの力を!その誇りを!!」

ヨル「絶好のこの機会を逃すわけにはいかないのだ!!!!」


ヨル「魔導書を渡せ!アリス!!」


鬼気迫る面持ちでアリスさんに迫るサザン


あまりにも必死なその形相

絶対に譲れないという気迫をまざまざと感じる


震える指先で僕の服の袖を引くアリスさん

揺れる瞳で僕を見る


瞳が問いかける



『君は誰の味方なの?』と



僕は…………




重要な選択肢です


1、ヨルの前に立ちはだかった(『打倒!災厄の化身』ルート)
2、魔導書をサザンに手渡した(『僕だけが君を知っている/君だけが僕を知っている』ルート)

安価↓1から次の更新までの多数決で決定します


それでは今日の更新はここまでです

因みに明日の夜までに会いに行けばレオ&ナナリーのイベントは終わらせることが出来ます


お付き合いいただきありがとうございました


安価↓1から多数決です


補足説明


今回の選択肢で最重要なのはルートの名前より、『誰の味方をするか』です

BADENDは絶対にないので安心して選択してください


20:00で締切りとします


投票締め切りです

結果


1 3票
2 3票

の同数となりました



どうしましょうかね……


1、恨みっこなしのコンマ
2、もっかい多数決

安価↓2

1


>>557選択:1、コンマ判定



それではいきます


コンマ判定
偶数で1、ヨルの前に立ちはだかった
奇数で2、サザンに魔導書を手渡した

直下コンマ


コンマ判定:奇数


ルート選択:2
『僕だけが君を知っている/君だけが僕を知っている』ルート


となりました


これによりTRUEEND確定となりました
おめでとうございます


選択肢:1の場合、さらに『???』ルートへと分岐がありました

『打倒!災厄の化身』ルートはGOODEND
『???』ルートがHAPPYEND

の予定でした


それでは一気に行きましょうか

再開でございます


テイシロ「………失礼します」

僕はアリスさんの抱える魔導書を抜き取る

アリス「あっ……」

テイシロ「どうぞ」

ヨル「……ッ…」

そして、魔導書をサザンに手渡した

サザンは驚いたように目を見開いた


アリス「な、なんで…!」

テイシロ「ごめんなさい勝手なことをして。でも、信じてほしいんです」

テイシロ「信じてください、僕と…サザンの事を」

テイシロ「サザンはいい人です。それは僕がよく知っています」

テイシロ「どうぞ、持っていってください…サザン」

ヨル「……ふん…後悔しても知らんぞ」

テイシロ「後悔なんてしません。僕は貴方を信頼していますから」


僕の手から魔導書を受け取り、サザンはどこかに消えてしまった


アリス「……本当に信用してもいいのよね」

テイシロ「はい」

アリス「本当に?あの魔導書に閉じ込められていたのは『闇』そのもの。しかもアイツの言ったことが本当ならアイツの正体は…」

テイシロ「あの人はサザン。恥ずかしがり屋で、頑固で怒りっぽくて、それでいて僕の傍にいつもいてくれる僕の大事な友人です」

テイシロ「だから…大丈夫です」

アリス「……はぁ、仕方ないわね」

テイシロ「勝手な行動を許してください」

アリス「……ま、私の目的はあの魔導書を開くこと。内容がなんであれ目的は達成できたんだし」

アリス「どうせならちゃんと中身も読みたかったけど、今更奪い返しにも行けないし」

アリス「だから、今回だけは許してあげる」

テイシロ「……ありがとうございます」

アリス「その代わり、約束しなさい。あのサザンって奴の事をちゃんと私に紹介する事。いいわね?」

テイシロ「はい、約束します」

アリス「それじゃあ私はもう寝るわ。おやすみ…テイシロ」

テイシロ「はい、お休みなさい。アリスさん」


そうしてアリスさんと別れた

サザンにはきっと大事なわけがある

例え最悪の魔『ヨル』だったとしても、あの人は僕の大事な友人『サザン』なんですから


信じていますよ…サザン



※24日目終了
※アリスと絆を結びました
※アリスの想いの魔力を手に入れました


24日目(裏)


冥界と地上界の狭間・フィーニス様のお城



今日もまた円卓を囲む悪魔たちの姿がある

しかし、いつもとは様子が違っていた


「………どうやら、ジールギーヴァは死んでしまったようです」

執事服の女が口を開く

「僕の眷族も光に飲まれて消える様を見たと言っているのです」

執事服の女に抱えられた小さな少年も、ジールギーヴァの死を告げる


「………チッ…これだから使えねー蟲野郎は」

不機嫌そうに椅子を蹴るトカゲの尾の青年

いつも隣にあるその椅子の主はもういない


「うっわマジかー…えーそんなに転生の御子が強かったのかよ?」

獅子の顔を持つ男が頭を抱える

「所詮奴は我ら『フィーニス様大好きクラブ』の中でも最弱にゃ。『フィーニス様大好きクラブ』の面汚しにゃ」

ソファに寝っ転がっている獣のような女は特に悲壮感も無くそう言い放つ

「ふご、ふごふががふ?」

「飲み込んでから話せや」

獅子の顔の男が肉を貪りながら話す女の口をナプキンで拭いてあげている

今日のディナーは『エルフの少女の踊り食い』だ

「ん…げふ……でさでさ、これからどーすんの?」

「そうだなぁ……どうしよ…。フィーニス様も見つかんねーし、ジールギーヴァは転生の御子に殺されるし…」


獅子の顔の男が再び頭を抱える

暫く考え込んだ後、口を開く


「もういっそ皆で攻め込む?」


「皆でって何?ガキ殺すのに全員で攻め込むってのか?」

トカゲの尾の青年が明らかに不満そうに口を開く

「だってよう…きっとこのまま一人筒行けば何だかひとりづつ始末されそうな匂いがしないか?」

「ミィもそんな匂いがするにゃあ。フラグって奴だにゃあ」

「だろ?クソ犬もこう言ってるしさ、サクッと攻め込もうぜ?」

そう獅子の顔の男が同意を求める

真っ先に口を開いたのはトカゲの尾の青年だった

「オレがそんな小物相手に数合わせに向かわされるなんてぜってーに認めねぇぞ」

「そこをなんとか…町襲って気晴らししてもいいからさぁ」

「私も賛成ですね」

執事服の女が獅子の顔の男の意見に同意を示す

「あの街には厄介なものが多数潜んでいるようですので、数で押し込みこれ以上我々に犠牲者を出さないように蹂躙するのが最善かと思います」

「……僕の可愛い従者がこう言っているのです。僕も仕方なくついて行ってあげるのです」


執事服の女に抱きかかえられた少年も同意する


「はいはーい私も賛成でーす。町襲ってもいいんだよね?」

「やり過ぎんなよ」

「だいじょーぶだって、子供だけしか食べたくないし。確か学校あったよねあの街?」

「あー…確かあったな」

「でっしょー?学校って子供がたくさんいるんだよねー楽しみだなぁ」

歪んだ欲望をむき出しにしながら食事を終えた女も同意する


「んで、王様。お前だけ留守番するか?」

「……チッ…もしつまんねー場所だったら手前の腕一本貰うぞ」

「おおもってけもってけ。丁度新しい部品が欲しかったんだよ」

不機嫌そうにしながらも、トカゲの尾の青年も作戦に同意した


ここに『フィーニス様大好きクラブ』の意思が一つになった


「作戦は明日の夕刻。日が沈むと同時に一気に襲って転生の御子を殺したらソッコーで帰る。何か質問は?」

「ミィやっぱりお城でゴロゴロしてちゃダメかにゃ?」

「却下だ。異論は無い様だな。んじゃ明日に備えて早く寝るよーに…解散」


獅子の顔の男の号令とともに各々が自室に帰っていく


明日、王都は地獄に変わる



※24日目(裏)終了
※明日の夕刻に悪魔たちが街に攻め込んできます


【リザルト】

名前:テイシロ
性別:男性
種族:人間、転生者


魔法力:6    とても素人とは思えない魔法力
身体能力:3(1)体が弱く、原因不明の重い病気を患っている
精神力:4(異常)気弱で儚い印象を受ける少年だが、その魂には300年の転生の記憶が刻まれている


年齢は13歳
身長は152cm
王立魔法学校に通う生徒
長い金髪と色素の薄い茶の瞳を持つ
気が弱く、体の弱さも相まって消えてしまいそうな印象を受ける少年
両親は行方不明で、生死すらも不明
ゴーズオーガと人間のハーフであるバトロイド・グラトニオスに育てられる
その正体は災厄の化身を殺すために生まれた『転生の御子』
300年分の転生の魔力は全てなくなっている
好きなものは向日葵と冷たい風
嫌いなものは熱い食べ物



【特殊能力】



『魔法』
起源五色は持たず、固有魔力である『太陽』を持つ
魔力の色は『黄色』
得意魔法は不明
魔力の特性は『奇跡』、『希望』、『転生』、『成長』


『魔道具:ステッキ』
宝石がはめ込まれたステッキ
人々の想いを繋ぎ、唯一無二の奇跡を起こすことが出来る


【習得魔法一覧】


『光、尽きることなく』
自分の魔力が尽きるまで、傷が回復し続ける
その身は太陽、無限の転生、堕ちぬ光


『樹木創作(テイシロ)』
ペラリア直伝の樹木を操る魔法
1から生命を作っているわけではないので制限がある


『治癒魔法(太陽)』
傷を癒す太陽の光
物理的治癒とは別に、心を落ち着かせる力がある


25日目開始






目を覚ます

今日はペラリア先生の言っていたように学校は休みだ

外出が許可されているのは昼まで

それまで何をしていましょうか?



1、誰かに会いに行く
2、町に行く
3、森に行く
4、自由安価

安価↓2

1 レオ


>>571選択:1、レオ


レオさんに会いに行く

ペラリア先生の家に向かうその途中

ナナリーさんと二人でいるレオさんを見つけた


テイシロ「おはようございます。レオさん」

レオ「あ、テイシロ君」

ナナリー「ねえねえテイシロも聞いた?今日悪魔が攻めてくるんだって!!」

テイシロ「はい、聞きました」

ナナリー「しかも災厄の化身まで来るんだって!」

テイシロ「そ、そうですね……」


もう来ていますよとは言わない


ナナリー「凄いよね!昔話みたいだよ!!」

レオ「よ、喜んでる場合じゃないと思うよ…」

ナナリー「大丈夫だよ!レオ君強いし、ペラリア様だってガルラリョズ様だっているんだもん!」

レオ「ぼ、僕は頼りにならないと思うけど…」

ナナリー「もしもの時はボクがレオ君を守ってあげるし大丈夫だよ!」

レオ「え、ええ…嫌だよ…ナナリーは暴れると手を付けられないから…」

ナナリー「えへへ、つまりボク達2人いれば無敵だよね!」


嬉しそうにレオさんに抱き付くナナリーさん

こんな時にまでいつもの調子で仲のいいお二人です


テイシロ「お二人は、怖く無いんですか?」

レオ「こ、怖い…よ…」
ナナリー「全然怖く無いよ!」


二人の意見は正反対だ


レオ「テイシロ君はどうなの?」

テイシロ「僕も…怖いです………でも――」


レオさんとナナリーさん

二人の姿を見て思う

僕はまだ、この二人の事を見守ってあげたいと


テイシロ「でも、大事な物を失ってしまう事の方がもっと怖い」

テイシロ「だから、僕は戦います」

レオ「ええ!?戦うの!?」

テイシロ「はい、精一杯頑張ります」

レオ「で、でも……」

テイシロ「心配しないで下さい、ナナリーさんに友達と認めてもらうまで死ぬ気はありませんから」

レオ「…………それなら、僕も頑張るよ」


真っ直ぐに僕の目を見て、レオさんが言う


レオ「僕も…大事なと、友達のテイシロ君を失うのは怖いから」

ナナリー「えー!ボクは?ねぇボクは友達じゃないの?」

レオ「な、ナナリーとも友達だけど…テイシロ君も大事な友達だから」

テイシロ「……レオさん」

ナナリー「むぅ…レオ君がそんなに言うなら。テイシロ君も友達にしてあげる」

テイシロ「ええ!?そんなにあっさりいいんですか?」

ナナリー「レオ君の友達は私の友達だもん!……だから、絶対にボクを置いてっちゃダメだよ。レオ君の為にも」

テイシロ「………はい!」


また、負けられない理由が出来た

強い意志をもってレオさんは僕のために頑張りたいと言ってくれた

自分の信念を曲げてでも、ナナリーさんは僕に居なくなって欲しくないと言ってくれた

このお二人の間に居るためにも

僕は絶対に負けられない



強く、強く思った

この二人ともっと一緒に居たいと



二人からの強い信頼を感じる

ステッキに、想いの魔力が宿る


二人の絆には敵わないかもしれないけど、この『絆』がある限り

僕はもっともっと頑張れる

二人の身体を裏切らないためにも

絶対に悪魔なんかに負けたりしない


そう、強く心に誓った



※『レオディーノ・カルディン』、『ナナリー・クローヴァス』と絆を結んだ
※『レオディーノ・カルディン』『ナナリー・クローヴァス』の想いの魔力を手に入れました





町の人たちの姿がまばらになっていく

ペラリア先生のいう事を本当に信じて居る人と

そんなこと本当に起こるのかと疑っている人もいる

もう、時間はあまり残されていないでしょう


その前に、会いに行きたい人がいる

僕と『絆』を結んだあの人に……



人物指定(絆を結んだことのある相手限定)

安価↓2

シーラ


>>579選択:シーラ


テイシロ「…こんにちは、シーラ」

シーラ「よっすテイシロ。そろそろ家に戻らないとやばいんじゃない?」

テイシロ「そうですね。でも、その前にシーラに会いたくて」

シーラ「ふーん、何?なんか言いたいことでもあるのか?」

テイシロ「それは………」


シーラ

僕の幼馴染

僕の姉のような存在

血は繋がっていなくとも、一番家族に近い存在

昔からずっと一緒に居た

今でも、ずっと僕の近くに居る

たくさん一緒に泣いた

たくさん一緒に笑った

たくさん…たくさん…数えきれないくらいの思い出がある


あの日、星の降る丘で言った言葉も覚えている

『遠くに行かないで』と約束をした

『私が傍に居るってことを忘れないでくれ』としおらしく言われたことを覚えている

小指と小指を絡め合って、約束を交わしたことを覚えている



そんな彼女に、言いたいこと…してあげたいことは……



1、精一杯の『ありがとう』を伝える
2、全部が終わったら、真っ先に会いに行くと約束をする
3、自由安価

安価↓2


テイシロ「……全部が終わったら、真っ先に会いに行きます」

テイシロ「約束です」

シーラ「……うん、約束だぜ」


小指と小指を絡めあう

約束です

全てを終わらせて

絶対に貴女にの元に帰ってきます

だからそれまで、待っていてくださいね


そう想いをこめ、静かに約束を交わした


時間判定
7以上でまだ時間がある

直下コンマ


コンマ判定:5  時間なし
※イベント進行


夕方


一度自宅に戻り、準備をする

今まで育ててきた魔法の木の種を全て持っていく

これだけあれば、足りるでしょう

……あの場所に向かうとしましょう

きっとサザンが待っている


そう思い、家を出ようとしたとき声を掛けられた

この家に居る人といえば…


バトロイド「何処に行く気だ?」

テイシロ「バトロイド…さん」


テイシロ「……外に行ってきます」

バトロイド「外出禁止だって言われてただろ?大人しく家に居ろ」

テイシロ「……出来ません。大事な用事があるんです」

バトロイド「悪魔どもが攻めてくるってのにか?」

テイシロ「はい」

バトロイド「死ぬかもしれねーんだぞ?」

テイシロ「絶対に死にません。たくさんの人と約束をしました」

バトロイド「………そうか、なら…俺のも持ってけ」


バトロイドさんが僕の魔法のステッキを握る

そこに、新たな想いの魔力が宿った


テイシロ「バトロイドさん…どうして?」

バトロイド「家族だろうが、当たり前だろ?お前が自分で尻も拭けねー時からずっと一緒に居るんだよ俺は」

バトロイド「理由は聞かねーさ。約束なんだろ?行って来い、お前が帰ってくるこの場所は俺が守ってやるからよ」

テイシロ「……ッ!ありがとうございます!!」


深々と礼をし、家を飛び出した

行こう、あの場所へ


サザンが待っている場所へ



※『バトロイド・グラトニオス』の想いの魔力を手に入れました


もうすぐ日が沈もうとしている

僕は、星のよく見える丘に立っていた

ここからは町の様子もよく見える

とても静かだ

カーテンが閉め切られ赤理すら見えない家が多い

まばらだが、少しだけ外を歩いている人も見かける


平和だ

とても、これから戦場に変わる街には見えない


ヨル「………」

無言で、サザンが僕の隣に立つ

暫くの沈黙ののち、サザンが口を開いた


ヨル「……なぜ、私に魔導書を渡した?」

テイシロ「信用しているからですよ」

ヨル「理解できん。私は『ヨル』なのだぞ?」

テイシロ「貴方は僕の友達『サザン』ですから」

ヨル「…ふん……馬鹿な奴だ」

テイシロ「馬鹿で結構です」

テイシロ「それより、そろそろ教えてくれませんか?貴方の目的を」

ヨル「………」

テイシロ「………まだ、言えませんか?」

ヨル「……いいだろう、教えてやる」

ヨル「その為にも、私の事について話さねばならないな」


ヨル「私は『ヨル』。創世の時、神々の王『ジェランダル』との戦いで敗れ冥界に封印された」

ヨル「私についた者達も共に冥界に封じ込められた。ここまでは知っているな?」

テイシロ「はい、知っています。その話はこの世界に住むほとんどの人が知っているでしょうね」

ヨル「そして、ここからが重要だ」

ヨル「…………我々はかつて『神』であった」

テイシロ「え?」

ヨル「私を含め、『悪魔』と呼ばれる者達も皆『神』であったのだ」

ヨル「ジェランダルとの戦いに敗れ、冥界に封じ込められた時に我々は『悪魔』と決められたのだ」

テイシロ「ど、どういうことですか?」

ヨル「無論、創世の戦いを勝者を『正義』とするためだ」

ヨル「勝利者であるジェランダル側は信仰を独占するために我々を『悪』であると決めつけた」

ヨル「こうしてジェランダル派を『神』と呼び、ヨル側を『悪魔』と呼ぶようになった」

ヨル「…どちらも変わりない存在であるというのにな」

テイシロ「………そう、だったんですね」


名前:ヨル
性別:無し
種族:神、悪魔



年齢は不明
身長は180cmくらい(人型の時)
柔らかくなびく長い黒髪と夜色の瞳を持つ
性別の判断がつかない顔立ちであり、とても冷たい雰囲気を漂わせている
その声は聖母のように甘く、地獄の底から響いているかのような錯覚を受ける
世界神話における創世記より存在する世界最古の存在
この世の理を創り出したジェランダルと、世界に形を与えたエールと同時に存在し
ジェランダルが光であり、ヨルが闇であった
ヨルもまた世界の理を創る力を持ち、世界の全てを自らの物にしようとするが
ジェランダルに敗れ、冥界に追放される
敗れてなおその闇は深く、世界に一生残る闇となった。その闇は彼の名をそのまま使い『夜』と名付けられた
ヨルは悪魔であるが神でもある
正確には創世記にジェランダルの側に着いたものを神と呼び、ヨルに着いたものを悪魔と呼称される
それ以降、出来そこないの神や、力を失った神、悪行を働いた概念は悪魔と呼ばれるようになる
現在は冥界に追放され、その力のほとんどを失ってしまった
『災厄の化身』フィーニスが冥界の監獄『スレヴィアル』を脱獄した時騒ぎに乗じて脱獄した
自信家で傍若無人な性格で力を失った今でもそのあり方は変わっていない
常に自分が作り出した『闇』で体を覆っている
好きなものは自分
嫌いなものは太陽の光




【特殊能力】


『悪魔(神)』
世界最古の悪魔であり神
世界の半分、『闇』そのものである
世の理を作るほどの強大な力を持つ
しかし、その力の殆どをジェランダルによって封印されている



『神通力』
自らの象徴である『創造』を引き起こす奇跡
しかし、その力をほとんど失っている



『神器:闇』
自らを象徴する神器である闇
名を『ヨル』
全てを飲み込む無限の闇そのもの、触れたもの全てを飲み込む
しかし、ジェランダルに没収されているため使えなかったが『夜王封印目録』を解読したことにより、一時的に神器を解放できるようになった



ヨル「私の目的は『誇りを取り戻すこと』」

ヨル「つまり、再び神の座に返り咲くことが望みだ」

ヨル「その為に、この『夜王封印目録』を解読する事が絶対条件だった」

テイシロ「……話してくれて、ありがとうございます。これでスッキリとしました」

テイシロ「例え話してくれなくても、貴方の事を信用するつもりでしたので安心してくださいね」

ヨル「……やはり貴様は馬鹿だな。この私が神としての座を取り戻せばどうなるか分からんのか?」

テイシロ「分かりません。…でも、サザンは悪い人じゃあないですから。それを今貴方の口から話してくれましたよね?」

ヨル「……ふん…」

テイシロ「それで、僕はどうすればいいですか?」

テイシロ「この…想いの魔力の奇跡をサザンの為に使いたい」

ヨル「そんなもの、好きに使え」

テイシロ「えー…」

ヨル「……そろそろ戦いが始まる」


再び視線を町に向ける

そこには、轟々と燃える炎が見えた


始まったのだ…本当に……


視点変更


1、森
2、学校
3、住宅地
4、テイシロの住む家
5、燃える町
6、町の入口

安価↓2

2


>>596選択:2、学校


「ふ~んふ~んふふふ~ん」

可愛らしい女の鼻歌が響き渡る

「可愛い可愛い私のご飯は何処に居るかな~?」

その女の歌声は蠱惑的な魅力にあふれていた

彼女の名前は『サタナウル』

原初の幻

かつて神と呼ばれた『夢』


悪魔に堕ち、もはや神であった頃の見る影もない

彼女は子供を愛していた

この世の何より甘い蜜

彼女にとって至高の食材だった


彼女が学校にたどり着く

そこに居たのは………





1、レオディーノ・カルディン
2、エリキュリアス・フォリナー
3、ユキナ・イリティルミナ
4、シャイナ・トワイライト
5、セツナ=カンナギ・イリティルミナ
6、ペラリア
7、ガルラリョズ・ベル・フェニキス


選択肢が下に行くほど強いです
サタナウルの強さは9

安価↓2

5


>>600選択:5


セツナ「よく来たな」

サタナウル「んん~…?誰?」

セツナ「私の名前はセツナこの魔法学校の生徒会長だ」

サタナウル「ああこりゃどうも…私は『サタナウル』だよ」

サタナウル「質問があるんだけど、子供はどこ?」

セツナ「私の後ろだ」

サタナウル「ひゃっほ~う!マジで!?」

セツナ「ああ、だがここから先は一歩も通すことはできない」

セツナ「この学校の守護を任された身として、絶対にこの場所を守りきる」

サタナウル「げ~…鬱陶しい……15歳より上は食べない主義なんだよね~。だ・か・ら」




サタナウル「死んでよ」

セツナ「死ぬのは貴様だ!!」



※戦闘が開始されました


セツナ=カンナギ・イリティルミナ


魔法力:10      王立魔法学校生徒会長に相応しい力を持つ
身体能力:5(異常時9)人間としても素晴らしい身体能力を持つ
精神力:7       どんな時も優雅であることを心掛けている

総合評価
強さ:10

1-3  失敗
4-9  成功
0    クリティカル

のコンマ表を使用する



【特殊能力】


『魔法』
2桁コンマ判定で常に数値が高い方を採用する
相手は2桁コンマ判定で常に低い方を採用させる
戦闘補正+1
不利判定時、有利不利を一度だけ逆転


『魔道具:時戒の砂時計』
敗北を一度だけ巻き戻す


『魔道具:支配者の鍵』
自力クリティカルで相手の特殊能力を一つ無効にする


『カンナギ』
耐久値2倍
-補正を合計4まで受け付けない
負傷判定を無効


追記


『神器:貝殻』
7以上のゾロ目で発動
次回コンマ判定を2桁コンマを足して2倍にし、相手のコンマ判定を1にする


サタナウル


魔力:10    世界原初の幻である『夢』を見せる魔力を持つ
身体能力:8  悪魔として平均的な肉体
精神力:10  まともな精神ではない狂った心を持つ

総合評価
強さ:9



特殊能力


『悪魔』
耐久値1,8倍
-4以下の耐久値変動を受け付けない
相手に-3の補正
状況が有利になった時、それ以降状況が変化しない
戦闘補正+1
2ターン毎に相手の耐久値を3減らす


と、いう所で今日の更新は終了です

セツナさん見て分かる通り超絶チートです
負ける要素は無いと言っても過言じゃないくらいです


因みにそれぞれの強さは


レオ君
強さ:8

エリック
強さ:9

ユキナ
強さ:8

シャイナ
強さ:9

ペラリア
強さ:9

ガルラリョズ
強さ:10


だったのでちょっと順番間違えました
すみません


次回はセツナさんのチートっぷりを楽しんでいただければ幸いです


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


うっす、そろそろ再開っすよ



セツナ
耐久値:20

サタナウル
耐久値:18




直下コンマ:セツナ戦闘判定
魔法 +1
悪魔 -3(無効)
2桁コンマで高い数値を採用する


↓2コンマ:サタナウル戦闘判定
戦闘補正 +1
2桁コンマで低い数値を採用する


十分経ったのでksk


サタナウル
コンマ表

1-4 失敗
5-9 成功
0   クリティカル




コンマ判定:7+1 成功


コンマ判定:3+1 失敗

サタナウル失敗により-1

8-4-1=5


18-5=13


サタナウル
耐久値:13


サタナウルが目を閉じ、その歌声を更に響かせる

目の前の空間が歪んでいく

ミシリミシリと軋みをあげて周囲の建物が悲鳴をあげている


魔力による幻覚か?

それもある…しかし、それと同時に強力な重力場の様なものを作っている

なるほど、さすがは悪魔といったところか

だが……

セツナ「私には関係ないがな」

悠々とした足取りでサタナウルに近づく

そして、サタナウルの無防備な腹に蹴りを叩きこんだ

サタナウル「ッ!?がふっ!……ぐぇ……な、なんで?」

セツナ「この場を支配するのは私だ、君ではない」




直下コンマ:セツナ戦闘判定
魔法 +1
悪魔 -3(無効)
2桁コンマで高い数値を採用する


↓2コンマ:サタナウル戦闘判定
戦闘補正 +1
2桁コンマで低い数値を採用する


むむむ、今日は人が少ないんですかね

kskです


コンマ判定:3+1 成功

コンマ判定:7+1 成功


4-8=-4

悪魔により更に-2


20-4-2=16


セツナ
耐久値:16


サタナウル「そっちがその気ならっ!!」

セツナ「ぐっ…!」


サタナウルの拳を受け止める

流石は悪魔の体といったところか

ただの女に見えて、既に龍神イツナの加護を受けているのこの体以上の力がある

ただ、単純な腕力だけなら彼方が上のようだ


再び距離を取りサタナウルは歌い始める




直下コンマ:セツナ戦闘判定
魔法 +1
悪魔 -3(無効)
2桁コンマで高い数値を採用する


↓2コンマ:サタナウル戦闘判定
戦闘補正 +1
2桁コンマで低い数値を採用する


コンマ判定:9+1 疑似クリティカル

コンマ判定:3+1 失敗


セツナ疑似クリティカルにより+2、サタナウル失敗で-1


10+2-4+1=9


15-9=6


サタナウル
耐久値:6


セツナ「芸が無いな、悪魔よ」

セツナ「『戒めの枷』」

『白』の魔力の光弾がサタナウルを襲う

両腕、両足、そして喉に絡みつき空中に磔にする


サタナウル「うっ…!ぐぅ…!あ、あぁ……」


磔にされてなお歌を続けようとするサタナウル


セツナ「無駄なことはやめた方がいい」

セツナ「君程度の魔力で私を縛ることなどできない」

サタナウル「私にはこれしかないんだよ……歌うしか…ないんだ!」




直下コンマ:セツナ戦闘判定
魔法 +1
悪魔 -3(無効)
2桁コンマで高い数値を採用する


↓2コンマ:サタナウル戦闘判定
戦闘補正 +1
2桁コンマで低い数値を採用する


コンマ判定:0 クリティカル

コンマ判定:5+1 成功

セツナクリティカルにより+3


10+3-6=-7


6-7=-1


サタナウル敗北


サタナウル「――――――!!!」


千切れんばかりの悲鳴をあげる

死に際の断末魔が空間をねじ切り、周囲を崩壊させていく

目まぐるしく変わりゆく朝と夜

上下の間隔が無くなり、左右の区別がなくなる

頬を触ればどこまでも伸び

刃物で体を傷つけることに何のためらいも無くなる

全ての自制が解き放たれ

欲望のままの世界に変わる

……変わるはずなのだが

彼女の歌はセツナには決して届かない


セツナ「『支配者の鍵』。君が悪魔の力を行使することを許可しない」


絶対の権限を持つ魔道具により、彼女の全ては封印された


セツナ「……悪魔もこの程度のものなのか……狭いな世界は…」

魔力による拘束を解き、物理的に縄で縛り上げた

悪魔の力は封じている。普通の人間程度の力しか残っていないはずだ


セツナ「……さて、どうするか…他の場所に救援に向かうか?それともここに残っていようか…」


悪魔を足蹴に優雅に次の予定を考えることにした

視点変更


1、森
×、学校
3、住宅地
4、テイシロの住む家
5、燃える町
6、町の入口

安価↓2

5


>>630選択:5、燃える町


人々の悲鳴が響き渡る

泣きわめき、絶望の表情を浮かべている

轟々と燃え盛る炎の中、トカゲの尾を持つ青年が歩いている


「クソつまらねぇ」

「クソクソクソ…どいつもこいつもゴミクズばかりだ」


青年は退屈していた

いくら蹂躙しても、いくら命を刈り取ろうとも満たされない

青年の名前は『フォルテ』

彼の心は枯れ果てていた

彼は飢えていた

自分より強いものとの戦いに



「……オレを満足させてくれるのはフィーニス様だけか…」



蟲を踏み潰すかのように命を刈り取りながら、青年は街を闊歩する


その青年の目の前に立ちはだかる人影が現れる、それは………



1、レオディーノ・カルディン
2、ユキナ・イリティルミナ
3、エリキュリアス・フォリナー
4、シャイナ・トワイライト
5、ペラリア
×、セツナ=カンナギ・イリティルミナ
7、ガルラリョズ・ベル・フェニキス


選択肢が下に行くほど強いです
フォルテの強さは10。悪魔の中で最強です

安価↓2

7


>>633選択:7、ガルラリョズ・ベル・フェニキス
※連続所得ですがこの人以外勝てる可能性が無いのでそのまま進めさせてもらいます


立ちはだかる人影

美しい流れるような金色の頭髪

青黒い肌に、黒い眼と真紅の瞳

黒緋色の魔力を纏う英雄がそこに居た


ガルラリョズ「これ以上の暴虐を許すわけにはいかないな」

フォルテ「……へぇ…良い魔力してるじゃねぇか」

フォルテ「名前を聞いてやるよ、言え」

ガルラリョズ「我が名はガルラリョズ・ベル・フェニキス。貴様を殺す者の名だ」

フォルテ「フフッ…ククク……ハーッハッハッハ!!!」


高笑いと共に服を脱ぎ捨てる

その体には傷一つない漆黒の鱗

筋肉が隆起し、背中から一対の羽が生える


フォルテ「いいぜ、この竜皇フォルテ様が本気で相手をしてやる!!簡単に壊れてくれるなよ!!!」



※戦闘が開始されました


名前:ガルラリョズ・ベル・フェニキス
性別:女性
種族:フェニキスエルフ(エルフとゴーズエルフのハーフ)


魔法力:10   この世に彼女以上に魔法を扱える者は存在しない
身体能力:10  英雄と呼ばれるに相応しい肉体
精神力:10   決して屈しない鋼の意思を持つ

総合評価
強さ:10


1-3 失敗
4-8 成功大
9,0 クリティカル

のコンマ表を使用する



【特殊能力】



『フェニキスエルフ』
耐久値3倍
相手の魔法の効果を一切受け付けない
相手の魔法の効果を無効にする
合計-5まで-補正を受け付けない


『賢者の石』
毎ターン+3耐久値が回復する


『神代の魔法』
戦闘補正+2
2桁コンマ判定で高い方を常に採用する
コンマ値の限界突破


『神殺しの英雄』
相手が神の場合戦闘補正+3、相手に-3の戦闘補正


『魔法:ガルラリョズ』
耐久値が0を下回った時、耐久値を一度だけ全て回復する
相手が『悪』の場合、戦闘補正+3
クリティカル時、コンマ分の追加ダメージを与える


『三界を貫く英雄の槍』
4以上のゾロ目で発動
次回コンマ判定時、その数値を10倍する
その数値がゾロ目だった場合その数字同士を掛け、更に10倍する
相手が悪であった場合、この能力が発動した時勝利する


フォルテ


魔力:10    竜皇の名に相応しい全てを灰にする魔力を持つ
身体能力:10 竜の中でも最強の強度を誇る鱗を持つ
精神力:4    未熟であり、怒りっぽい。我儘である

総合評価
強さ:10

1-5   失敗
6-9,0 クリティカル

のコンマ表を使用する



特殊能力


『悪魔』
耐久値3倍
戦闘判定以外で耐久値が減少しない
相手の戦闘判定がクリティカル以外では耐久値が減少しない
2桁コンマ判定を足した数を戦闘判定に使用する
相手の判定を上回った時、更に+3
コンマ値の限界突破
ゾロ目で次回コンマ判定2倍

追記

『悪魔』
-補正を受け付けない



ガルラリョズ
耐久値:30

フォルテ
耐久値:30



直下コンマ:ガルラリョズ戦闘判定
神代の魔法 +2
魔法  +3
2桁コンマ判定で高い数値を採用する


↓2コンマ判定:フォルテ戦闘判定
2桁コンマ判定を足した数値を使用する


コンマ判定:9+5 クリティカル

コンマ判定:4 失敗


ガルラリョズ成功で+3、フォルテ失敗で-1


14+3-4+1=-14


30-14=16


フォルテ
耐久値:16


ガルラリョズ「竜皇『フォルテ』……か、その力とくと見せてもらうぞ」

フォルテ「まずは小手試しだ。燃え散れ!!」


黒色の炎を口から放つ

触れたもの全てを一瞬で塵にする超高温の火炎

それをガルラリョズは真正面から受け止めた


フォルテ「………へぇ…面白れぇじゃねえか」

ガルラリョズの体は塵となった

だが、時間を巻きもどしたかのように一瞬で再生していく

フォルテ「テメェ、不死だな?」

ガルラリョズ「如何にも…次は此方から行くぞ」

浄化の魔力により創りだされた無数の光の矢が降り注ぐ

悪魔であるフォルテの無敵の鱗を溶かし、針山のように突き刺さる

フォルテは血を吐き…ニヤリと笑った



直下コンマ:ガルラリョズ戦闘判定
神代の魔法 +2
魔法  +3
2桁コンマ判定で高い数値を採用する


↓2コンマ判定:フォルテ戦闘判定
2桁コンマ判定を足した数値を使用する


コンマ判定:5+5 クリティカル

コンマ判定:4+1 失敗


ガルラリョズクリティカルで+3、フォルテ失敗で-1


10+3-5+1=9


16-9=7


フォルテ
耐久値:7


フォルテ「……いいッ!!サイッコーだ!!」

フォルテ「オレの鱗に傷をつけたのはお前で二人目だ!!」

フォルテ「血を見ることこそ真の戦いだ!!もっとだもっと体液をぶちまけようぜ!!!」


フォルテが唸り声をあげる

雲を分かち、大地を砕く竜の雄たけび

竜の尾を鞭のように撓らせ振るう

ガルラリョズはその鋼鉄の鱗に覆われた尾を、槍で両断する


血が飛び散る

辺りの建物を燃やす高温の竜の血液を撒き散らす

更に火の手が大きくなる


フォルテ「さぁ来い!ガルラリョズ!!俺を殺してみろォ!!!」

ガルラリョズ「タフな奴だ…だが、これ以上血を撒かれて町に被害が出ては困るな」



直下コンマ:ガルラリョズ戦闘判定
神代の魔法 +2
魔法  +3
2桁コンマ判定で高い数値を採用する


↓2コンマ判定:フォルテ戦闘判定
2桁コンマ判定を足した数値を使用する


コンマ判定:4+5 クリティカル

コンマ判定:3+8 クリティカル


お互いクリティカルにより+3


9+3-11-3=-2


悪魔により更に-3

30-3-2=25


賢者の石により+3


ガルラリョズ
耐久値:28


被害を減らすためガルラリョズが空中に離脱する

それにつられてフォルテも大空に飛び上る


フォルテ「ウオオオオオオオオオオアアア!!!!!」

黒炎を纏った爪がガルラリョズの肌を裂く

再生を始める体を黒煙が更にその上を行く速度で焼き尽くす


ガルラリョズ「チッ……」


燃えた肉の部分を大きく切り落とす


フォルテ「楽しみだぜ…不死身のその体を焼き尽くすその瞬間が!」



直下コンマ:ガルラリョズ戦闘判定
神代の魔法 +2
魔法  +3
2桁コンマ判定で高い数値を採用する


↓2コンマ判定:フォルテ戦闘判定
2桁コンマ判定を足した数値を使用する


コンマ判定:5+5 クリティカル

コンマ判定:4+1 失敗


ガルラリョズクリティカルにより+3、フォルテ失敗で-1


10+3-5+1=9


7-9=-2



フォルテ敗北



ガルラリョズ「……ここなら被害を心配しなくていい」

ガルラリョズ「待たせたな、本気で狩らせてもらうぞ!」


ガルラリョズの掌に黄蘗色の魔力が集中する

ガルラリョズが小さく、魔力の詠唱を始めた


ガルラリョズ「邪を滅する浄化の光よ」

ガルラリョズ「世界を照らす希望の光よ」

ガルラリョズ「今ここに正義の光の鉄槌を」


ガルラリョズ「無限に落ちろ、悪しき者よ!!」
   

ガルラリョズ「『エル・ビ・ガンド・ライトレイ』」


『浄化』の魔力の光の束がフォルテの体を包み込む

町に降り注ぐ正義の光が破壊の痕跡を癒していく

放たれた光が消えた後、フォルテが残した破壊の痕跡も、フォルテの体も消滅していた


ガルラリョズ「竜皇フォルテ……中々に手ごわい相手だったな」

ガルラリョズ「他の場所は大丈夫だろうか…」


その場に降り立ち、行く先々で人々の治療をしながら新たな悪魔を探し始めた



視点選択


1、森
×、学校
3、住宅地
4、テイシロの住む家
×、燃える町
6、町の入口

安価↓2

3


>>656選択:3、住宅地


一人ポツンと、少年が歩いている

誰も居ない町を小さな歩幅で闊歩する


「…どこにも見当たらないのです」


少年の名前は『ベル』

かつては神と呼ばれた蠅

最悪の魔『ヨル』の右腕と呼ばれた彼は、かつての姿が見る影もないほど弱体化していた

しかし、その姿かたちは変わろうと

例え悪魔に落とされようと、彼の在り方は変わっていない

常に静かに、常に余裕をもって、決して取り乱すことなく


「……こうなれば町の全てをまるっと食べてしまいましょうか」


この少年は暴食の化身

飢えた心は静かに牙をむいていた


その少年の前に一つの人影が立ちふさがった、その人物は……




1、レオディーノ・カルディン
2、ユキナ・イリティルミナ
3、エリキュリアス・フォリナー
4、シャイナ・トワイライト
5、ペラリア
6、セツナ=カンナギ・イリティルミナ
×、ガルラリョズ・ベル・フェニキス


選択肢が下に行くほど強いです
ベルの強さは10

安価↓2



ベル君は強さ詐欺です
あんま強くないです

安価↓


>>659選択:5、ペラリア


今日の更新はここまでです

やっぱり戦闘規模が大きい強い人の戦闘描写は苦手だなと思い知ってしまった……
戦闘描写もっと上手くなりたいお……


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


プロフィール公開


名前:サタナウル
性別:女性
種族:悪魔



魔力:10   世界原初の幻である『夢』を見せる魔力を持つ
身体能力:8  悪魔として平均的な肉体
精神力:10  まともな精神ではない狂った心を持つ




身長は160cm
波打つほど柔らかい黒く長い髪の毛と紫色の瞳を持つ
かつては神と呼ばれた悪夢を引き起こす悪魔
世界原初の幻想である、夢を司る安らぎの女神であったが悪魔とその姿を変えた
夢を引き起こす奇跡は悪夢を引き起こす魔法に変わり果てている
安らぎを与える子守唄であった彼女の歌は、いまや世界を捻じ曲げ幻に染め上げる力に変わっている
温厚で優しく、決して怒ることは無い落ち着いた性格
悪魔となった今も表面的な性格は変わっていない
子供を勇気づける希望や自由の象徴であり、彼女自身も子供を愛していた
しかし悪魔となってしまったとき、その愛情が歪んだものに変わってしまった
フィーニスと出会い、何物にも屈せず他を圧倒する存在感を持つその絶対唯一の不変の美しさの虜になる
彼女の望みはフィーニスの変わらぬ美しさをその目に焼き付けること
成長を促す未来への象徴であった彼女のその真逆、『変わらぬもの』を望んでいる
その望みには、心の意識すらしていない奥深くに、変わり果てた自分への後悔の想いがあるからなのかもしれない
好きなものは子供と自分の歌
嫌いなものは喧騒と痛み




特殊能力


『悪魔』
世界を捻じ曲げ幻覚を引き起こす悪夢の悪魔


名前:フォルテ
性別:男性
種族:悪魔、竜



魔力:10    竜皇の名に相応しい全てを灰にする終焉を引き起こす魔力を持つ
身体能力:10  竜の中でも最強の強度を誇る鱗を持つ
精神力:4    未熟であり、怒りっぽい。我儘である



身長は173cm(人間形態)
かつて破壊神と恐れられ、始まりを司る龍神『トキナミ』と対をなす終焉の神と呼ばれた竜皇
破壊の後に創造があると考えられ、恐れられながらも『必要悪』として存在していた
しかし神々との戦争に敗れ悪魔にその身を落とす
竜皇である彼が悪魔になってしまったため、『龍』が神の使い善なる存在『竜』は災いを起こす悪しき存在ととらえられるようになってしまった
どのような武器でも魔力でも奇跡でも傷をつけることが出来ない漆黒の鱗にその身を覆われている
その鱗の力によって悪魔に落とされてもその人格は何も改変されていない
例え神々の王ジェランダルであろうと傷をつけることが出来ないと言われるほどの強度を誇る
性格は非常に傲慢で傍若無人、弱き者には一切の慈悲を与えない非情な一面を持つ
フィーニスの美貌にすら揺らぐことは無かったが、自らの鱗にいともたやすく傷をつけるその圧倒的な強さに心酔している
彼の望みはお互いに死の淵を見るほどの死闘の末に死ぬことをフィーニスに求めている
彼は飽いていた、自らの強さに何物をも寄せ付けない圧倒的な自分という生に
それ故に彼は自分よりも強いフィーニスをこの世の何より愛していた
だが、不死身のガルラリョズとの戦いで死んだようにフィーニスとの戦いでも彼の望みはかなうことはないだろう
彼より強い存在は、彼より圧倒的に力の差があるものしか存在していないからだ





特殊能力


『悪魔』
全てを灰にする終焉を引き起こす魔力を持つ
竜皇の鱗を持ち、その鱗に傷をつけたものは今までで二人しか存在していない



フォルテ君はかなりお気に入りだったのでもうちょっとかっこよく書いてあげたかったなぁと思う次第です
如何せん想像より火力不足だったため次はもうちょっと性能を盛ってあげることにします


今まで名前が出てる奴らで上位5名はこんな感じです


フィーニス>>『越えられない壁』>>ガルラリョズ≧ジェランダル≧ヨル>トキナミ


この下にフォルテ、セツナ、ベルの順に続きます


なのでガルラリョズ様はエルフでありながら創造神より強いです

ヤバい(確信)



今日は更新お休みです
明日に更新再開します。もしかしたら早い時間から始めるかもしれません

ではでは


そろそろ再開っす


ペラリア「やっほ、ベルベル。元気してたかい?」

ベル「むむむ、ペラリアちゃんお久しぶりなのです」


かつて、今から2000年ほど前に偶然出会った旧友

あの時と何も変わらぬ姿で再びであった


ペラリア「おお~覚えててくれたのかい嬉しい限りだよ」

ベル「ペラリアちゃんは中々にインパクトの強い容姿をしているのです。早々忘れたりはしないのです」

ペラリア「ふふ~んそういうベルベルもまた縮んだんじゃないのかい?」

ベル「失礼なのです。これでも僕は身長を維持し続けているのです」

ペラリア「1000年経っても成長しないねぇ」

ベル「仕方がないのです。僕の力の殆どは髭面のじじぃに没収されてしまっているのですから」

ペラリア「かつては災厄の王と呼ばれた悪魔が情けないねぇ…」

ベル「災厄の称号はフィーニス様に差し上げたのでもういらないのです。今の僕はしがない蠅の皇なのです」

ペラリア「ま、アンタの力が弱まって害虫がほとんどいなくなったのは感謝してるよ」

ペラリア「さ~て、雑談はここまでにして殺し合うかい?」

ベル「………」



コンマ判定
5以上で……
災厄の化身 -5
友人   +2

直下コンマ


コンマ判定:33 ゾロ目 成功



ベル「……降参です。僕は友達と殺伐なんてしたくないのです」

ペラリア「ありゃ、いいのかい?目的は?」

ベル「僕は『フィーニス様大好きクラブ』のお父さんですから、皆の我儘に付き合うのは当然なのです」

ベル「なので、転生の御子を殺すことには付き合いますが、友達と殺し合いまではできません」

ベル「皆やんちゃ盛りの暴れん坊さんですから、止めるのなら早くした方がいいですよ」

ペラリア「アンタはどうするんだい?」

ベル「拘束するなり好きにするといいのです。あと、出来れば僕の従者『アルシアド』は殺さないであげてほしいのです」

ペラリア「それじゃあ拘束はさせてもらうよ、アルシアドの生死については保証できないねぇ。もう既に死んでるかもしれないし」

ベル「そうですか…それでも、出来ればでいいのです。ペラリアちゃんにとってはこの町の住人の方が大事でしょうから」


そうして大人しく両手を差し出し拘束される


ペラリア「穏便に済んでラッキーだったよ、アタシも友人を殺したくはないからねぇ」

ベル「全盛期の力の無い僕なんかがペラリアちゃんと戦ったらそれこそ骨も残らないですしね」

ペラリア「もしかしてそれが本音だったり?」

ベル「………言いっこなしなのです」

ペラリア「いっひっひ、嘘が下手だねぇ。これでよしっとそれじゃあ大人しくしてるんだよ!」


木の中に埋め込んで拘束したベルをその場に置いて別の場所に向かった

視点選択


1、森
×、学校
×、住宅地
4、テイシロの住む家
×、燃える町
6、町の入口

安価↓2

6


>>675選択:6


現在の時系列


サタナウル拘束⇒ベル拘束⇒今⇒フォルテ消滅


町の入口


そこに姿勢の良い男装の麗人の姿があった


「……フォルテ様…随分派手に暴れていらっしゃる」


轟々と燃える町を見て呟く

彼女名前は『アルシアド』

かつて神と呼ばれた蝙蝠

災厄の王『ベル』に仕える執事


「これだけ盛大に燃えていれば外に逃げ出そうとするはず」

「……と読んでの事でしたが、なかなか人が現れませんね」


彼女は知らなかった

人は慌てていると、わざわざ出入口など使わずに直接無理やり外に出るという事を


そんな彼女の前に人影が現れた

それは………



1、レオディーノ・カルディン
2、ユキナ・イリティルミナ
3、エリキュリアス・フォリナー
4、シャイナ・トワイライト
5、ペラリア
6、セツナ=カンナギ・イリティルミナ
×、ガルラリョズ・ベル・フェニキス


選択肢が下に行くほど強いです
アルシアドの強さは9です 

安価↓2

4


>>679選択:4、シャイナ・トワイライト


シャイナ「おーいお前もそろそろ避難しとけよー」

アルシアド「ん?君は何者だ?」

シャイナ「俺は魔法学校生徒会だ。多分うちの生徒なんだろ?皆学校に避難してるぜ」

アルシアド「此処から街の外に出るのではないのですか?」

シャイナ「違う違う。そう勘違いしてもおかしくはねーけどさ。ほら行くぞ」


そういってシャイナは背中を差し出す


シャイナ「俺は飛べるんだ。ここからひとっ跳びで学校まで乗せてってやるよ」

アルシアド「……君は何か勘違いしていないか?」

シャイナ「ん?もしかしてタダの一般市民だったか?それなら尚更非難しないとな」

アルシアド「私はアルシアド。ベル様に仕える悪魔だ」

シャイナ「な、なんだってー!!よ、よくも騙してくれやがったな!!」

アルシアド「君が勝手に勘違いをしたんだろう?」

シャイナ「う、うるせー!やけに顔色が悪い奴だと思ってたんだ。学校には罠が仕掛けられてあるから連れていこうとしたんだよ!」

アルシアド「なんだって、それは本当かい?危うく君の口車にワザとのってやろうかと考えたがやめて正解でした」

シャイナ「………やべえこいつも馬鹿なんだ」

アルシアド「今なんと言いましたか?」

シャイナ「お互い様だなって言っただけだ」

シャイナ「さて、悪魔となれば話は別。―――狩らせてもらうぜ?」

アルシアド「無益な殺生は好みません。半殺しにして差し上げます」



※戦闘が開始されました



『シャイナ・トワイライト(異常)』


魔法力:5 (異常時10)  可も不可もなく、至って平凡
身体能力:6 (異常時9) 大自然の中で鍛え抜かれた肉体を持つ
精神力:9 (異常時5) 子供っぽい性格とは裏腹に、鋼の心を持つ

総合評価
強さ:9


コンマ表

1-4  失敗
5-9  成功大
0    クリティカル

を使用する



特殊能力


『魔法(変異)』
-補正が+の補正になる
毎ターン+1の補正(最大+3)
相手に毎ターン-1の補正(最大-3)
自力クリティカルでコンマ分の追加ダメージ


『変異:ドラキュラ』
耐久値2倍
毎ターン半分まで耐久値回復



アルシアド


魔力:9    逆転を引き起こす魔力を持つ
身体能力:9 変幻自在の不思議な悪魔の体を持つ
精神力:8   滅多なことでは揺れない誠実で素直な心を持つ

総合評価
強さ:9


1   ファンブル
2-5 失敗
6-9 成功
0   クリティカル

のコンマ表を使用する



『悪魔』
耐久値2倍
お互いの戦闘補正の+と-を逆転して使用する
自らのコンマ表の失敗を成功大、成功を失敗、ファンブルをクリティカルとして扱う
戦闘補正+1
ゾロ目で次のターン、相手の成功を失敗、クリティカルをファンブルとして扱う


シャイナ
耐久値:20


アルシアド
耐久値:20




直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -1(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +1(反転)

ややこしい計算式の話
シャイナ先輩は魔法によって自身に+1の補正を施しています
その+補正を悪魔の反転によってマイナスにされています
しかし、シャイナ先輩はマイナスの補正をプラスの補正として扱うので最終計算時+1の補正が付きます

結論から言えばシャイナ先輩は戦闘補正が-だろーが+だろーが絶対にプラスとして扱います


次に低コンマ成功について
自分が4で成功、相手が5で失敗したとするとその数値の差分相手の耐久値を減らす
成功と成功大がかち合えば成功大が優先される
どちらも同じ『成功』であったり『成功大』であったり『クリティカル』だった場合同コンマ判定を行う




コンマ判定:7+1 成功大

コンマ判定:4  成功大



同コンマ判定
6以上でシャイナ有利

直下コンマ


コンマ判定:5 アルシアド有利に状況変化


8-4=4


20-4=16


シャイナ
耐久値:16


シャイナが仮面を装着する

それと同時にあたりの雰囲気が重々しいものに変わる

シャイナの肉体から魔力が滲みだす


アルシアド「ッ!?その力は…『ドラキュラ』の…!」

シャイナ「よく知っているな。さすがは悪魔という事か」

アルシアド「くっ……あまり私と相性がいいとは言えませんね」

アルシアド「ですが…情報戦は此方が圧倒的に有利!」


アルシアド「『リバース』!!」


言葉と共に指を鳴らす

それと同時にシャイナの肉体からあふれ出す闇が光に反転する


シャイナ「なっ!?」

アルシアド「勝機は此方にあるっ!!」




直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -2(反転)
不利 +1(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +2(反転)
有利 -1


コンマ判定:8+3 疑似クリティカル

コンマ判定:7  失敗


シャイナ疑似クリティカルで+2、アルシアド失敗で-1


10+2-7+1=6


20-6=14



アルシアド
耐久値:14



シャイナ「な、なぜ自分の体から光が?」

アルシアド「右です!」


言葉とは正反対の左からの足刀

聞こえてきたのは右から

しかし


シャイナ「ハァッ!!」


手に取るように場所が分かる

アルシアドの即答をかがんで避け、『何も無い右』に向かって拳を突き出す


アルシアド「…………」

手ごたえがあった
相手は冷や汗をかいている

シャイナ「……成程な、だんだん分かってきたぞ」



直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -3(反転)
不利 +1(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +3(反転)
有利 -1(反転)


コンマ判定:8+4 疑似クリティカル

コンマ判定:7+1 失敗



シャイナ疑似クリティカルで+2、アルシアド失敗で-1


10-8+1=3


14-3=11


アルシアド
耐久値:11

※状況リセット


シャイナ「右、左、真上」


アルシアドの攻撃を全て紙一重でかわす


シャイナ「真後ろから鋼鉄の様な刃物……と見せかけて正面から鞭」

大きく足を振り下ろす

アルシアド「くっ……もう見破られてしまいましたか」

シャイナの足元には、鞭に変化させたアルシアドの腕


シャイナ「『逆転』、もしくは『反転』の魔力だな」

シャイナ「私の体から溢れ出る闇が光に変わったのもそのせい」

シャイナ「姿や音や感覚、あらゆるものがあべこべに反転されている」

シャイナ「だが、全てまやかし」

シャイナ「光に包まれているように見えるこの空間も、実際は私の闇の魔力だ」

シャイナ「お遊びはこれまでだ。ここから先は――――蹂躙の時間だ」





直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -3(反転)



↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +3(反転)


コンマ判定:7+3 疑似クリティカル

コンマ判定:9+2 疑似クリティカル



同コンマ判定
6以上でシャイナ有利

直下コンマ


コンマ判定:1 アルシアド有利


状況変化


お互い同数値の為耐久値変動は無し


アルシアド「『リセット』」

アルシアドが指を鳴らす

光に満ちた空間が反転し、闇に戻る

アルシアド「『リバース』」

再び指を鳴らすが空間は闇のまま

シャイナ「なに?……ッ!!」

アルシアド手刀が首に到達する寸前で防ぎきる

アルシアドは自分より数メートル前で静止しているように見える

アルシアド「よく防ぎましたね」

二度指を鳴らす

今度は闇が再び光に変わる

目まぐるしく状況を逆転させ、此方を混乱させる算段だろう

実際、その戦法は理に適っている


何が間違っているのか理解が追い付かない





直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -3(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +3(反転)


コンマ判定:3+3 成功大

コンマ判定:9+2 疑似クリティカル


シャイナ成功大で+2、アルシアド疑似クリティカルで+2

6+2-10-2=-4


14-4=10


シャイナ
耐久値:10


アルシアド「右ですよ?いや、左かも」

シャイナ「ひだ…グッ…!」

アルシアド「対応が遅くなっていますよ?」



アルシアドの手刀にカウンター気味にはなったつもりの蹴りを跳ね飛ばされる

アルシアド「今目の前に居ますか?」

シャイナ「居ない」

アルシアド「本当に?」

シャイナ「今後ろに移動した」

アルシアド「『リセット』」

突然の光に目がくらむ

その隙を突かれ再び体に傷がつく


シャイナ「クソックソックソッ!!」

アルシアド「ふふふふ、焦りが見えてきましたね?」

自分の魔力に満たされた空間に閉じ込めている
信じるべきは自分の魔力だけ

そうは理解していても

判断がどうしても追いつかない

現実と幻想と感覚に大きなギャップが生じている








直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -3(反転)
不利 +1(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +3(反転)
有利 -1(反転)


コンマ判定:6+4 疑似クリティカル

コンマ判定:3+1 成功大


シャイナ疑似クリティカルで+2、アルシアド成功大で+2


10+2-4-2=6

11-6=5


アルシアド
耐久値:5 

※7ターン経過で強制終了です


シャイナ「蠅の付き人ごときがッ!ドラキュラを舐めるなよッ!!」

シャイナ「捩じり切る!!」


空間を一気に圧縮し、無理やりアルシアドを捕える

シャイナ「ちょこまかと鬱陶しい女め!死ね!」


アルシアドの体を両断する

しかし、ねじ切る寸前に体を変化させ下半身を犠牲にして抜け出す


シャイナ「初めからこうすればよかったのだな」

シャイナ「何も考えず、大規模破壊を遡行する」

シャイナ「さぁ…もう一度だ!!」


圧縮された闇の空間が解き放たれ、再び空間が闇に満ちる


直下コンマ:シャイナ戦闘判定
魔法 -3(反転)
不利 +1(反転)


↓2コンマ:アルシアド戦闘判定
悪魔 -1(反転)
魔法 +3(反転)
有利 -1(反転)


コンマ判定:4+4 成功大

コンマ判定:5+1 失敗


シャイナ成功大で+2、アルシアド失敗で-1

8+2-6+1=5


5-5=0



アルシアド敗北


アルシアド「くっ…成すすべなしか……」


アルシアドが膝をつく

からくりが見破られ、最大の弱点である大規模破壊の攻撃をされてはどうしようもない


アルシアドの体に闇が絡みつく

ミシリミシリと体を締め上げていく


シャイナ「……では…死………なせはしない!!!」


殺そうとしたその寸前

シャイナがその仮面を脱ぎ捨てる

闇が消え去り、不安の黒は安らぎの緑へと変わっていく

シャイナ「はぁ…はぁ………ギリ間に合ったか」

アルシアド「な、何故…?」

シャイナ「な、なんでって…お前……そりゃあ……殺すほどじゃないと思っただけだよ」

シャイナ「あ、アンタ……綺麗な姉ちゃんだし」

アルシアド「実に不合理だな。私が抵抗しないとでも思ったのですか?」

シャイナ「そうしないように縛らせてもらうんだよ。ほい拘束っと」


蜘蛛の糸でアルシアドの体をがんじがらめにする

特に入念に口と手を使えないように縛りあげる


シャイナ「しっかし……気持ちわりぃ……もう二度とコイツとは戦いたくねぇな」

シャイナ「陸の上で酔うだなんてシャレになんねー…こりゃしばらく動けそうもない」


その場にバタリとシャイナが倒れる


シャイナと蜘蛛の糸の塊が落ちているのをペラリアが拾うのは、その実に数分後の出来事だった

視点選択


1、森
×、学校
×、住宅地
4、テイシロの住む家
×、燃える町
×、町の入口

安価↓2

4


>>719選択:4、テイシロの住む家


「ここか、ここに転生の御子が住んでるんだな」


テイシロの住む家の前

そこに、獅子の顔の男が立っていた

男は真っ黒のマントを身に纏い体を覆い隠している


彼の名前は『カオス』

かつて神と呼ばれた獅子


「聞き込みしたかいがあったな。さて、と……玄関のベルは…」

と玄関に近づこうとしたとき

頭上に巨大な何かが降ってくる


ゴロゴロと転がりながら、頭上に振って来た巨大な人影を避ける


カオス「あっぶねーだろーが!誰だよ!!」

バトロイド「そいつは俺のセリフだ。この不審者が、ここは俺の家だ」

カオス「何だとコノヤロウ!ちゃんと玄関から入ろうとしただろうが!………ん?」


マジマジとカオスがバトロイドの体を見る


カオス「……ふ~ん、お前雑種なんだな」

バトロイド「……ああ、見ての通りの鬼人だ」

カオス「鬼かぁ…鬼ねぇ……悪くないな。丁度新しいパーツを探してたんだよ」


そう言ってカオスはマントを投げ捨てる

その体の下はいくつもの傷痕

痛々しいまでのツギハギの痕が見える

その体は、いくつもの種族の体が埋め込まれていた



カオス「その腕、俺の物にしてやるよ」

バトロイド「やってみろ。継ぎ接ぎド変態野郎が」


※戦闘が開始されました


バトロイド・グラトニオス


魔法力:1  魔法に関する知識すらない
身体能力:10かつて最強の種族であった『鬼』の力を持つ 
精神力:9  滅多に動じることがない揺るがぬ精神力を持つ


総合評価
強さ:9


1    ファンブル
2,3  失敗
4-9 成功大
0   クリティカル

のコンマ表を使用する



特殊能力


『鬼人』
耐久値2倍
戦闘補正+1、成功以上で更に+2
コンマ値の上限突破
負傷以外の-補正を受けない


『鬼道』
2度まで耐久値が1から減らない
2度までファンブルを振り直す
耐久値が1の時一度だけ自らの+補正を全て2倍にし、-の補正を+に変更する




カオス


魔力:8     力を引き起こす魔力を持つ。しかし本人の意思で使いたがらない
身体能力:10 ありとあらゆる生物の特徴を併せ持つ究極の肉体
精神力:10   正々堂々こそが己の信条


総合評価
強さ:10


1-3  失敗
4-9  成功大
0    クリティカル

のコンマ表を使用する



特殊能力


『悪魔』
耐久値2倍
戦闘補正+1、成功以上で更に+2
お互いの種族能力以外を無効にする
お互いの耐久値は回復しない
コンマ値の上限突破



と、今日の更新はここまでです


次回は熱い漢の1対1の決闘です

信じられるのは己の筋肉だけッ!!


それでは、お付き合いいただきありがとうございました


名前:ベル
性別:男性
種族:悪魔



魔力:10   災厄を引き起こす魔力を持つ。今は十全に力を発揮することが出来ない
身体能力:10 かつては魔王『ヨル』の右腕と呼ばれた存在。今はその力の殆どを失っている
精神力:10  常に平静を保ちどんな状況でも冷静な判断をすることが出来る



身長は138cm(人間形態)
かつては魔王『ヨル』の右腕と呼ばれた災厄を司る神であった
害虫や害獣の皇と呼ばれ、邪神としてその名を馳せていた
神々との戦争に敗れた際にその力の殆どを奪われ、子供の姿に変えられた
しかし例え悪魔に姿を変えられようと、ベル自身の気品や精神の在り方までは変わることは無かった
性格は至って温厚な平和主義者だが、奪い食い殺すことに何のためらいも持たない冷徹さを併せ持つ
非情に仲間意識が強く、自らの従者や自らと志を同じくする者、友人や家族に対して深い愛情をもって接する
吸血鬼の始祖であり、冥王に自ら外出許可を貰い度々自分の子供たちが住む『デッセンベル城』に足を運んでいる
冥界では悪魔たちを統括する父親役のような存在
冥王『アルマ』にも働き者で頼りになるという評価を貰っている
彼がフィーニスに望み事は何もない
彼はただ、フィーニスという存在の末路を最後まで眺めていたいだけ
彼はフィーニスを愛している、深い理由は無い、ただ自分とよく似た存在だから
ただそれの理由だが、彼は家族と同じようにフィーニスを愛している
好きなものは仲間
嫌いなものは裏切り








特殊能力


『悪魔』
災厄を引き起こす魔力を持つ悪魔
現在はその力の殆どをジェランダルに封印されている

名前:アルシアド
性別:女性
種族:悪魔


魔力:9    逆転を引き起こす魔力を持つ
身体能力:9  変幻自在の不思議な悪魔の体を持つ
精神力:8   滅多なことでは揺れない誠実で素直な心を持つ




身長は177cmくらい
かつては逆転を引き起こす嘘つきな女神であった
逆境を覆す勝利の女神であり、真実を覆い隠す嘘を司る女神の二つの面を持つ存在だった
神々との戦争に敗れたのち、蝙蝠の悪魔とその姿を変えた
この蝙蝠には嘘つきという意味合いも含まれている
性格はずる賢く悪戯好きで人を小馬鹿にした性格だったが
悪魔となった時にその性格すらも逆転し、誠実で素直で礼儀正しい性格に変わった
悪魔になって以来『ベル』のカリスマに惹かれ従者となる
フィーニスの全てを愛する博愛の心に触れ虜となる
嘘をつき続け、自分ですら何が本当で何が嘘なのかすら曖昧になっていた自分が唯一本当だと信じられるものがフィーニスとベルであると堅く思い続けている
あらゆるものを裏切り続け、騙し、欺き、絶望に落とし続けてきた存在であるため
自分の力ですら決して揺るがず受け止め、愛してくれる存在を渇望していた
その表面上の誠実な性格に反して、酷く我儘で自分勝手な望みであることから目を逸らしている
常に自分の快楽だけを求める様は女神であった時も悪魔になっても変わっていないようだ
好きなものはフィーニス様とベル様
嫌いなものはそれ以外






特殊能力



『悪魔』
逆転を引き起こす魔力を持つ悪魔
自らの体をどんなものにでも変化させることが出来る


今日は更新お休みです

次の更新で悪魔ラッシュは終わりそうです

久しぶりにテイシロ君の出番ですのでお楽しみに!


それでは、また明日


そろそろ再開っす


バトロイド
耐久値:20


カオス
耐久値:20




直下コンマ:バトロイド戦闘判定
鬼人 +1


↓2コンマ:カオス戦闘判定
悪魔 +1


コンマ判定:9+1 疑似クリティカル


コンマ判定:7+1 成功大


バトロイド疑似クリティカルで+4、カオス成功大により+4


10+4-8-4=2


20-2=18



カオス
耐久値:18


カオス「今これより、この場は決闘の場と化した」

カオス「獣王『カオス』との決闘に小細工は許されない」

カオス「信じられるのは己の肉体のみだッ!!!」


飛びかかるカオスを掴み、組み合う


カオス「フッ!」

バトロイド「グゥ!!」


腕力はお互い互角

実力が拮抗しているなら『武器が多い方が勝つ』

カオスはバトロイドの腕に噛みつく

ブチリブチリと筋繊維を噛み千切り血が……噴出さない


バトロイド「ウオオオオオオオ!!!!!」


筋肉の膨張で歯を押し返す

そして噛みつかれた腕を逆に口に押し込み地面に勢いよく叩きつける



カオス「…プッ…ぺっぺっ……やるじゃねえか」

カオス「それでこそ奪いがいがある!!」



直下コンマ:バトロイド戦闘判定
鬼人 +1


↓2コンマ:カオス戦闘判定
悪魔 +1


コンマ判定:2+1 失敗

コンマ判定:1+1 失敗


お互い失敗によりイベント発生


イベント戦に移行しますか?


1、イベント戦に移行
2、通常戦闘続行

安価↓2

1


>>742選択:1、イベント戦に移行



バトロイド「ちょっと待った」

カオス「ん?なんだ?靴紐でもほどけたか?それなら早くしろよ待ってやるから」

バトロイド「ちげーよ俺は裸足だ」

カオス「じゃあなんだよ?」

バトロイド「折角の決闘だってーのにただの殴り合いじゃあつまらねーと思わないか?」

カオス「なんだとぉ!殺し合いこそが真の決闘だろうが!!」

バトロイド「それもいい…が、お前を男と見込んで『鬼の決闘』を申し込ませてもらう」

カオス「鬼の…決闘?」

バトロイド「ルールは簡単。平行な場所に肘を置きお互いがその手を握り合う」

バトロイド「そんで手の甲を地面につけられた奴の負けだ」

バトロイド「これぞ、鬼の決闘『腕相撲』だ」

カオス「そんなお遊びみたいなものが決闘だと!?」

バトロイド「お遊びじゃねえ、俺達鬼の伝統的な力試しだ。俺が負ければ腕をくれてやる」

カオス「……ほう?本当だろうな」

バトロイド「鬼は嘘はつかねぇ。嘘を吐く鬼は天邪鬼だけだ。お前が負ければ素直にお家に帰るんだな」

カオス「……いいぜ、鬼の決闘…受けて立つぜ!!!」



こうして、漢と漢の決闘第二ラウンドが幕を開けた


男2人が地面に腹這いになって向かい合う


カオス「おっと、腕は俺が噛んでいない左腕にしてくれよ。フェアじゃない勝負は嫌いなんだ」

バトロイド「へへっお前のそういう所は…嫌いじゃないぜ。だが心配御無用、俺の利き腕は右腕なんでな」


右手と右手を握り合う

お互いが丁度いい位置に体を調整する

お互いの肘が地面についているところを確認し、少し腕に力を込める


バトロイド「ルールのおさらいだ。使っていい手はこの握り合っている右手だけ」

バトロイド「地面についている肘が地面から離れたらその時点で反則負け」

バトロイド「先に地面に手の甲が付いた方を負けとする。いいか?」

カオス「異論無し」

バトロイド「それじゃあ……そうだな、この葉」

地面に落ちている葉を一枚拾い上げ宙に投げる

バトロイド「木の葉が地面についたときが開戦の合図だ」


ふわりふわりと葉が舞い落ちてくる

3………2………1………


バトロイド「フッ!!!!」

カオス「ハァアアアア!!!!」


決闘の火ぶたが切って降ろされた



コンマ判定
4以下でカオスの勝利
7以上でバトロイドの勝利
5,6で再判定


直下コンマ


コンマ判定:3  カオスの勝利


カオスはこの戦いの本質を瞬時に理解していた

緊張で震える腕を無理やり引き締める

それでいて、あまり力を込めずに優しく相手の手を握る

これが最善の選択

この戦いの勝利への近道は『瞬発力』

いかに相手より早く力を込めて一瞬でねじ伏せるかに全てがかかっている

だからこそ、神経の全てを目に一点集中させた

一切の瞬きすら許されない

体内をめぐる血液を一気に回転を速め、目に見える光景をよりスローにスローにコマ送りにする

1秒が10秒に感じるほどの超視力が葉を見つめる

その葉が落ちる木の葉が

……地面に落ちた



カオス「ハァアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


勝負は一瞬

筋肉の収縮にすら感づかれないほどの超スピード

相手に力を込めたことすら気づかれないない電光石火の早業で

電気信号の伝達すら追いつかない光速の速さで

バトロイドの右腕の甲を地に沈めた


バトロイド「なん……だと……」


カオスは静かに立ち上がり

右腕を高々と掲げた


カオスの完全勝利であった


バトロイド「……俺の…負けか」

バトロイド「……持って行けよ、継ぎ接ぎ野郎」

バトロイドが自分の腕を掴み、引きちぎろうとする手を止める


バトロイド「なんだ?」

カオス「俺に敗れた腕なんざいらねーよ」

バトロイド「なら、何が欲しいんだ?」

カオス「……もう、何もいらねえさ。掛け値なしにいい決闘だったぜ鬼の旦那」

カオス「人生で初めてだ、殺し合い以外でこんなにもマジになれたのは。だから、今はその腕はいらない」

カオス「次、もう一度俺と決闘をしよう。その時までに腕を磨いていてくれ」

バトロイド「………待てよ。…フンヌ!」


バトロイドが自分の頭に生えた角をへし折り、カオスに差し出した


バトロイド「持って行け」

カオス「いや、一本貰っても困るんだが…」

バトロイド「決闘だってのに敗者が何も失わないのは筋違いだろう?貰ってくれ」

カオス「……へへっ…頑固な旦那だぜ。それじゃあ有り難く」


カオスが自分の頭に鬼の角を埋め込んだ


カオス「……また会おうぜ。鬼の旦那」

バトロイド「ああ、じゃあな……継ぎ接ぎ野郎」


拳と拳を合わせる

真の漢と漢の間に言葉はいらない

そこには、静かに燃える男の友情の炎が燃え上がっていた


カオスは去る

     トモ
再び、『強敵』と相対する……その時まで……





カオスが自分の目的を思い出したのは城に帰り着いた後だった


視点変更:森



「……うにゃーん、アイツら絶対馬鹿だにゃあ」


冥界の番犬が空で繰り広げられる異次元の戦いを見てそう呟く

彼女の名前は『ミィ』

かつて神と呼ばれた犬

家守を司る神であり、幸運と安全の象徴であった


「どうしようかにゃあ……あんなのと戦ったら絶対死んじゃうにゃあ」

「……帰ろうかにゃあ」


踵を返して安全な森に帰ろうと決意した時

声を掛けられ引き留められた

その人物は……



1、レオディーノ・カルディン
2、ユキナ・イリティルミナ
3、エリキュリアス・フォリナー
×、シャイナ・トワイライト
×、ペラリア
×、セツナ=カンナギ・イリティルミナ
×、ガルラリョズ・ベル・フェニキス


選択肢が下に行くほど強いです
ミィの強さは8。悪魔勢最弱です 

安価↓2


>>751選択:1、レオディーノ・カルディン


レオ「ま、ままま待て!…待ってください」

ミィ「うにゃあ?」

レオ「あ、あ悪魔め!……あ、悪魔ですよね?」

ミィ「そうだにゃあ、ミィは悪魔だにゃあ」

レオ「や、やっぱり…!」

ミィ「でもミィは良い悪魔なんだにゃあ」

レオ「え?そうなの?」

ミィ「そうだにゃあ、だから苛めないでほしいにゃあ」

レオ「そ、そっか………」


ミィの言葉を素直に信じ、警戒を解くレオ

マジマジとミィの姿を見つめる


ミィ「うにゃあ?ミィの顔に何かついてるかにゃ?」

レオ「あ、え、えっと……その……な、名前は?」

ミィ「ミィの名前はミィだにゃあ」

レオ「じゃ、じゃあミィさん。……ミィさんは犬?ですよね」

ミィ「そうだにゃあ、見ての通りお犬様だにゃあ」

レオ「そ、それなのに猫の鳴きまねをするんだ」

ミィ「失敬だにゃ。お猫様の鳴き声は『な~ごな~ご』だにゃ」

レオ「そ、そう…だね……ご、ごめん…変なこと聞いて」

ミィ「気にしないでいいにゃあ」

レオ「………」

ミィ「………」


無言で見つめ合う

……ど、どうしよう?

見た感じ争う気はなさそうだけど、悪魔らしいし……

でも良い悪魔らしいし

……どうすればいいんだろう?



1、これからどうするか聞く
2、やっぱり信用できない
3、自由安価

安価↓2


1


>>755選択:1


レオ「あ、あの…これからどうするんですか?」

ミィ「ミィはこれからお家に……」


言葉を言い切る前に強烈な光に続きを遮られる

空中で繰り広げられていた異次元の戦いが終わったようだ


ミィ「……帰れなくなったにゃあ」

レオ「え!?」

ミィ「ミィのお家はここからとっても遠くにあるんだにゃあ。ミィはさっき死んだ竜の背中に乗っけてもらってここまで来たんだにゃあ」

ミィ「お家に帰れないにゃあ」

レオ「ええ!?ど、どどどどうするんですか?」

ミィ「困ったにゃあ…どこかに優しいご主人様が居ればにゃあ……」

ちらりとレオに視線を向ける

ミィ「はぁ……困ったにゃあ……このままじゃ飢え死にしちゃうにゃあ…」

また、ちらりと視線を向ける

ミィ「は~あ……温かい寝床を用意してくれれば幸運のお呪いもしてあげるんだけどにゃあ……」


チラリチラリとわざとらしく視線を向けてくる

……どうしましょうか?



1、泊めてあげましょうかと提案する
2、その場を去る
3、自由安価

安価↓1

2


>>757選択:2、その場を去る


その場を去ろうとする

ガシリと肩を掴まれる

とんでもない腕力だ

とてもじゃないが振り払えない


レオ「あ、あの…僕……」

ミィ「皆まで言わなくてもいいにゃあ…ミィをお家まで案内してくれるんにゃろう?」

レオ「い、いえ…そんな……」

ミィ「パパとママに犬を飼いたいってお願いしてくれるんだにゃあ?」

レオ「あ、あの僕…両親は……いないんです…」

ミィ「うにゃ!?……それは……ごめんにゃ…」

レオ「……そ、それじゃあ……」

ミィ「まぁまぁまぁ!!待つにゃ待つにゃ」

ミィ「ミィをお家に止めてくれるんだよにゃ?にゃ?」

レオ「えっと……その……」



1、泊める
2、泊めない

安価↓1



1か2を選択してほしいんだぜ


最安価

1、泊める
2、泊めない

安価↓1

1


>>761選択:1



レオ「………あの、家に来ますか?」

ミィ「むふー!行くにゃあ!話が分かる少年だ助かったにゃあ!」

レオ「で、でも…僕の飼い主のペラリア先生が駄目って言ったら泊まれないかもしれないけど…それでもいい?」

ミィ「全然構わんにゃあ。早く案内するんだにゃあ」


泊めてくれると分かった途端、直ぐに図々しい態度になるミィさん

でもこういわないとずっと同じ話をされそうだったし…仕方ないか


トボトボと、背中を丸めながらミィさんを自分の住む家に案内した


レオ「……ミィさんはどうしてここに来たんです?」

ミィ「フィーニス様が大好きだからにゃあ」

レオ「……目的を放りだしてもいいんですか?」

ミィ「ミィはフィーニス様も大好きだけど、自分の方がもっと大好きなんだにゃあ」

ミィ「生き残る為の選択をするのは生物として当然だにゃあ」

レオ「そ、そういう所は…結構ドライなんですね」

ミィ「……それに、フィーニス様は死なないにゃあ。たとえ何をしようともフィーニス様は死ねないし消えることが出来ないんだにゃあ」

レオ「そう…なんですか?」

ミィ「そうなんだにゃあ…可哀想なお方なんだにゃあ。……ミィの幸運でもどうしようもない存在なんだにゃあ」


ミィさんの話に言葉を傾けながら家に帰った


こうしてペラリア様のお家に新しく番犬が加わることになった


視点変更:星の見える丘



戦いが終わりつつある

最も苛烈だったガルラリョズ様と竜の悪魔の戦いは、ガルラリョズ様の勝利で幕を閉じた


戦火が消えていき、再び静かな夜に戻ろうとしている


ヨル「………そろそろだな」

テイシロ「何がですか?」

ヨル「見てみろ」


そう、サザンが指をさした先

そこから強烈な光が天を貫く

……その光は僕のよく知る『鉛白色』の輝きだった


テイシロ「まだ悪魔が…」

ヨル「いや、あれの相手は悪魔では無い」

ヨル「…フン…人間の身でフィーニスに挑むとはな」

テイシロ「ッ!そ、それじゃあ……!!」

ヨル「止めに行くか?無駄だと思うがな」

テイシロ「……それでも…行きます!」

ヨル「………それならば、捕まっていろ」


サザンの体にしがみ付き、僕の体は宙に浮かんだ


視点変更:森のどこか



「……お前が、フィーニスだな」

「如何にも、我こそが引力を司る神『フィーニス=イニティウム』である」

「お主、我に何か用事か?」

「……お前を倒すためにここに来た」


少年――『ジゼット・フルバーコス』は剣を抜き、フィーニスにその切っ先を突きつける

ジゼットの心は義憤に燃えていた


「……お前のせいで、町が…テイシロが…危険な目に会っている」

「だから、騎士として…この町を、大事な人が住むこの場所を守るため…お前を殺す!!!」


フィーニスはその言葉にくつくつと静かに笑い…悲しそうに目を伏せた


「……我の行く先々に常に戦いが、争いが、悲しみが付きまとう」

「我はお主たちを心から愛しているというのに」

「戦いの前に問う。お主は我を愛してくれるか?」

「お前が本当に災厄の化身なれば……お前を愛する者などいない!!」


その言葉を聞き、フィーニスは顔をあげ

満面の笑みで笑った


「それでもよい、我は我を嫌うもの皆すべて、我に向けられた敵意全てをも愛しておる」

「お主のその思い、我が受け止めようぞ」



※戦闘が開始されます


ジゼット・フルバーコス


魔法力:7  生まれてからずっと魔法の鍛錬を積んできた
身体能力:6 父親直伝の剣術を扱いこなす
精神力:7  多少の事では揺らがない

総合評価
強さ:6

1    ファンブル
2-4 失敗
5-9 成功
0    クリティカル

のコンマ表を使用


特殊能力


『魔法』
戦闘補正+1。成功以上で更に+1
同コンマ判定時、有利補正を所得
耐久値が2以下の時自分のコンマ判定が一度だけ2倍になる


『魔道具:白の剣』
倍率補正を倍にする


『不屈の闘志』
耐久値が0になっても1ターンだけ戦闘を続行できる


フィーニス=イニティウム


魔法力:無し       神であるこの者にそんなものは必要ない
身体能力:19      何物にも傷をつけられない無敵の肉体
精神力:1        幼い子供のように酷く不安定
神通力:20       引力を引き起こす奇跡

総合評価
強さ:19

1-3  失敗
4-6  成功大
7-9  クリティカル
0    特殊判定

のコンマ表を使用する



特殊能力


『神』
耐久値20倍
相手の能力を受け付けない
相手が特殊勝利した時、その特殊勝利を無効にし特殊勝利する
10以下の耐久値減少を受け付けない



『神通力』
戦闘補正+3
毎ターン戦闘補正+1を加算する
相手戦闘補正-5、この-補正は無効化できない



『神器:大鎌』
3回連続成功以上で特殊勝利
2回連続クリティカル以上で特殊勝利
自力特殊判定で特殊勝利
毎ターン相手の耐久値を半減
相手の耐久値は決して回復しない



『災厄の化身』
戦闘判定以外の相手の判定に-5
敗北時に発動???????する


ジゼット
耐久値:13


フィーニス
耐久値:200





直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法  +1
神通力 -5


↓2コンマ:フィーニス戦闘判定
神通力 +3


コンマ判定:5-4  ファンブル

コンマ判定:4+3  クリティカル


ジゼットファンブルで-3、フィーニスクリティカルで+3


1-4-7-3=-13


13-13=0


ジゼット
耐久値:0


不屈の闘志により1ターン行動可能


と、今日の更新はここまでです


よもや上限数値が10の世界であっさり強さ19とかいう奴が出てくるとは思えまい

フィーニスに勝つには3ターン以内に200以上の耐久値減少が必要です



それではまた、お付き合いいただきありがとうございました


今日中にラストシーンまで書くことが目標です
どうかそれまでお付き合いください


それでは、そろそろ再開です


フィーニス「その身をもって知るが良い!神の奇跡の力を!!」

フィーニスが片手を突き出し、その手のひらに向かって強烈な力がかかる

掌に吸い込まれていくように木が地面が森そのものが引き込まれる

ジゼットが地面に剣を突き立て引力に逆らおうとするも、地面ごとひっくり返される


ジゼット「ウオオオオオオオオオオ!!!」


体が浮いたことに気付いた瞬間ジゼットは剣を引き抜いた

そして引力に従い、引き込まれる力を利用し剣をふるう

だが、その剣はフィーニスの体に届かない

力の向きが真下にかかる

地面にめり込むほどの強烈な引力に押しつぶされる


剣を杖代わりにして立とうとしても、それ以前に腕がピクリとも上がらない

体が圧迫され、骨が悲鳴をあげている

呼吸が乱れ息が出来なくなる


最早戦いの次元が違う

何をすることも叶わない

絶対的な力の前に、ただ地面を這いつくばるだけ

ふと、真下にかかる強烈な引力が無くなったことに気が付く


フィーニス「ふ~む、つまらんな。我と相対する人の事言うのでちょいと奇跡を使ってみれば、何も抵抗できぬと来た」

フィーニス「お主、よもや我に対する勝算も無しでここに来たのか?」

フィーニス「それならばそれでもよい……が、我を殺すと豪語したのだ。主も死ぬ気で来るのが道理であろう?」

フィーニス「それとも自らの命をかける覚悟も無いのか?」

ジゼット「だ…まれ……!」

ふらふらと立ち上がる

体の力は入らなくとも、心に燃える闘志だけは消えちゃいない


フィーニス「立ち上がるか。まだ戦う気だけはあるようだのう」

ジゼット「……く……はぁ……はぁ……」


手加減されている

今この瞬間も、さっきの引力の力を使えば俺をすぐにでも殺せるだろう

だが、そうしない

俺は完全になめられている

俺には負けないという自信があっての行動だろう


ジゼット「……舐められた……ままで―――」


ジゼット「いられるかよおおおおお!!!!」


剣を掲げ、魔力を解放する


ジゼット「俺の後ろには…王都がある」

ジゼット「その王都には、俺の守るべきものがある!!」

ジゼット「決して背を向けることなんかできない!」

ジゼット「騎士として!絶対に退くわけにはいかないんだ!!!!」

きっとこの魔法はこの瞬間の為にあったんだ

父上に教えてもらった最後の魔法


これを使えば………いや、今は考えない

そんなことより大事なことがある!!


レアさん…テイシロ……絶対に俺が守って見せる


ジゼット「開け星明」

ジゼット「潔白の証明を今ここに」

ジゼット「我こそが、守護を司りし『白の騎士』なり!!」

ジゼット「白の剣よ…俺の想いに応えろオオオオオオオオ!!!!」


全身に魔力が駆け巡る

両腕に魔力が集中し、その魔力を剣に通し魔力が一気に膨れ上がる


星明の鉛白色の魔力が渦を描き天を貫く


黒に支配された夜に一際輝く星の光




ジゼット「闇を払い、夜を照らせ!!!」



ジゼット「『宵の星明』」

ジゼット「お前にも見えるだろう?命を燃やす炎が」


パチパチと暖かな魔力が燃えている

少年の小さな体にに使わないほどの強大な魔力


フィーニス「……聞こえるぞ、命の燃える音が」

フィーニス「我にもわかる、命を燃やす輝きの炎が」

フィーニス「………少年よ、最後に名前を聞いておこう」


ジゼット「…俺の名前は『ジゼット・フルバーコス』」

ジゼット「この王都を守る騎士の名前だ」


ジゼット「お前に!受け止める覚悟があるかッ!!」

ジゼット「1000年もの間受け継がれ続けた騎士の名前の重みを!」

ジゼット「この魔力に宿る騎士の想いの結晶を!」

ジゼット「この、命の光を受け止める覚悟がッ!!」

ジゼット「貴様にはあるかッ!!!!!」


フィーニスをまっすぐに見つめる少年の手は、無意識に震えていた



フィーニス「…………ジゼット・フルバーコス」

フィーニス「お主は…あまりにも強い、強すぎる」

フィーニス「多くの物を抱え続けたその命―――」

フィーニス「我が解放してやろう」


フィーニスの手に大鎌が握られた

深く腰をおろし、振りかぶる



フィーニス「神器…解放…!」



フィーニス「死に刈り取れ『フィフナイズ』」

ジゼット「消え去れえええええええええ!!!!」


白の剣の『星明』の魔力と、フィーニスの大鎌が同時に振り下ろされた





直下コンマ:ジゼット戦闘判定
魔法 +1
神通力 -5
レア    +4
テイシロ +4 
『宵の星明』 コンマ×4倍


↓2コンマ:フィーニス戦闘判定
神通力 +3
神器 クリティカル以上で強制勝利


コンマ判定:(2+4)×4 特殊判定


コンマ判定:9+3 特殊判定


神器の効果によりフィーニス勝利   


自分の魔力の全てを、これからの人生全てを賭けた一撃

自分の信念の全てをこの一撃に込めた

フルバーコスの名の誇りにかけて、絶対に負けられない

届け…

届け……!

届け……!!


ジゼット「とどけえええええええええええええええええ!!!!!!」


フッ…と魔力が掻き消える


フィーニス「……これで、お終いだ…ジゼットよ」

フィーニス「お主の戦いはここで終わったのだ」

フィーニス「安らかに眠るが良い」


理解した

終わったのだ

何もかも

俺という人間の最後の時だ


ジゼット「は……ハハハ……」


剣を握る手に力を込めても、何も反応は帰ってこない

自分の全てを使い尽くしたのだ



ジゼット「ちく…しょう……!」


体が崩れ落ち

涙が零れ、止まらなかった


俺という人間はここで死ぬ

そう理解した時、頭に浮かぶのはレアさんの笑顔

あの人を…俺は少しでも幸せにしてあげられたのだろうか

俺が死んだと知って、彼女はどんな反応をしてくれるだろうか?

俺の死に、涙を流してくれるだろうか?

俺が死んで結婚せずに済んだと喜ぶんだろうか?

それは…ちょっと寂しいな

……ごめんなさい嘘つきで

貴女を守ると誓ったのに

決して貴女を悲しませたりしないと誓ったのに

約束を守れなくって…ごめんなさい


あまりにも遠く感じる

とてつもなく尊く感じる

きっと俺は、レアさんを心の底から愛していた

たった一度デートをしただけの男だけど、俺に向けてくれたあの笑顔だけで俺は貴女がどんなものより尊く思えた


遠い

遠く感じる

貴女という存在がとてつもなく遠くなっていく


そう感じてしまうことが何よりも悲しい

貴女と離ればなれになるのがこんなにも胸を締め付けるのだと思いもしなかった


だけど…後悔は………ない


きっと、俺の父も、祖父も曽祖父もきっとこうしたはずだから

騎士として生き

騎士として死ぬ

これ以上幸福な死は無いはずだ


……ただ一つ…心残りなのは


『テイシロ』

最愛の友の笑顔を思い出す


その笑顔を思い出したとき、少しだけ力が湧いてきた

俺の心が『ここで終わりじゃない』と叫んでいる

まだ…ここで終わりなんかじゃない


剣を握る手に力を込める


理解した

誰にも教わったことは無い

誰にも話を聞かされたことも無い

だけど、わかった

この剣にこそ『俺の最後』を託すべきだ

だから……


ジゼット「ここで……おわりじゃ……ない」


俺の行動は、ここで終わりなんかじゃない

俺の命は、思いは、決意は


未来へと継承される


次へと繋がるのだ


ジゼット「『聖火の灯』」


初めて使う魔法だ

誰に教わったわけでなくとも俺の魂に刻まれた遺伝子がやり方を教えれた

この魔法は自らの魔力を託す魔法

この『白の剣』には騎士の想いが込められている

きっと…我々はこうして死んでいったのだ


ジゼット「……俺の…最後の魔力だぜ………受け取ってくれ」


剣を天高く放り投げる

その剣を掴むのは俺と絆を結んだ一人の少年

希望を担う太陽の御子だ


ああ……これで……本当に最後だな

霞ゆく視線の先で最愛の友の姿を焼き付けた

アイツならきっとうまくやれる



信じてるぜ


『テイシロ』



ジゼットは最後に小さな笑みを浮かべ、その生を終えた


テイシロ「……ジゼット…さん」


僕がその場に駆け付けた時には全てが終わっていた

最後の最後、託された剣を強く握りしめる


テイシロ「ちゃんと…受け取りましたからね、ジゼットさん」


死を悼む時間は今は無い

振り向き、退治する

コウガ……いや、災厄の化身『フィーニス』と


フィーニス「我に会いに来てくれたのだな、『エルクリア』」

テイシロ「……フィーニス」


愛おしそうに僕を見るフィーニス

その姿に邪悪さは無い

一点の曇りなく、純真な瞳だ

僕の後ろでは、悪魔たちとの戦いの後始末をしているのだろう


最後に残ったのは、このフィーニスのみ


僕が今するべきことは、託された思いを前へと進めること

でもその前に…このフィーニスと最後の話をしよう

……どんな話をしようか?



1、自由安価
2、必要ない

安価↓2


この書き込みから5分以内に指定が無ければ会話しないで進行

安価↓1

最後に『私』として
よっ久しぶりみたいな取り留めの無い会話


>>790選択:1



長く細く息を吐く

深く深く息を吸い込む

意図的にやったことは無い

でもきっとできるはずだ

『私』だってそれを望んでいるはずだ

意識が混ざり、反転する


エルクリア「……お久しぶりです。フィーニス様」

フィーニス「…ッ……数百年ぶりじゃなエルクリア」

エルクリア「こうして再開できたことを何よりも嬉しく思います」

フィーニス「我も嬉しい限りじゃ。やはり我とお主は…」

エルクリア「『出会いの引力で惹かれあっている』…ですよね?」

フィーニス「むう、我の決め台詞が」

エルクリア「うふふ…だってフィーニス様は誰にだって同じことを言うんですもの」

フィーニス「当然よ!我は全ての出会いを平等に愛しておるからな!」


くすくすと笑い合う

あの時と何も変わらぬフィーニス様と『私』


エルクリア「……こんなお姿をしていたんですね。フィーニス様」

フィーニス「おおそうか!お主、目が見えるというのは初めてであったな。どうじゃ?感想は?」

エルクリア「美というもの知らない『私』でも分かります。アナタはとても美しい」

フィーニス「…………もう一度、我に言ってくれないか?」

フィーニス「今度こそ、我の力で何が何でもお主を失ったりはせぬ。だから――!」

エルクリア「駄目ですよ、フィーニス様」

小さく首を振り、フィーニスの言葉を遮る


エルクリア「フィーニス様はいつも言っていました『捧げられる愛が欲しい』と」

エルクリア「愛を要求したりしないと言っておられました」

エルクリア「だから、それ以上は言ってはいけません」

フィーニス「そ、そうであったな…我としたことが……焦り過ぎたの」

エルクリア「うふふ…それじゃあ、そろそろお別れです」

フィーニス「………そうか」

エルクリア「ここから先は『僕』の人生ですから。『私』なんかが水を差してはいけません」

フィーニス「………そうか」



エルクリア「さようなら、私の愛しいフィーニス様」


そうして『私』の意識が消えていく

きっと、満足できたのだろう

『私』は言った

これから先は『僕』の人生だと


選択をしよう

最初で最後の願いの選択を



フィーニス「………我とお主は戦わねばならぬのか?」

テイシロ「……はい、思いを託されましたから」


フィーニス=イニティウム

災厄の化身に仕立て上げられた引力を司る神

決して望みはかなわず

理想は常に遠のき

欲するものは決して手に入らないことを宿命づけられた存在

その役目は『僕たち生命に手を取り合わせること』

フィーニスはこの世の全てに嫌われるために生まれた『絶対悪』

この世の全てを愛する、心幼き神様

きっとこれからも、フィーニスは追い続けるのでしょう

自らに捧げられる真実の愛を

決して得られることは無いと知りながら、一縷の希望を捨てきれない

愛を望み

愛を失い

再び狂い、冥界に自らを閉じ込める

そして地上に降り立てば

望まぬ争いが起こり、自らが諸悪の根源に成り果てる

これをずっと繰り返す

フィーニスがフィーニスである限り永遠に繰り返すのだろう

愛を知ってしまったが故、最早絶対に逃れられない宿命


それを……『僕』が断ち切ってあげなければならない


フィーニス「……エルクリア、我は―」

テイシロ「…ッ…!違うッ!!僕の名前は―――『テイシロ』だ!!」

テイシロ「エルクリアなんかじゃあない!!!」


魔法のステッキが光り輝く


テイシロ「集いし想いの結晶が未来を照らす希望となる!!」

テイシロ「『太陽』の奇跡よ!僕の願いを叶えて見せろ!!!」


僕の願いは……



1、『フィーニスを殺せるだけの力を』
2、『フィーニスの宿命を解き放て』
3、『自分の全ての魔力をサザンに』

安価↓2

2


>>796選択:2


僕の願いは……!!


テイシロ「フィーニスの宿命を解き放て!!!!」

フィーニス「なっ!?」

テイシロ「世界があなたを幸せに出来ないというのなら、僕がその世界を変えて見せます!!」

テイシロ「どうか…フィーニスに優しい世界になって下さい!!!」



自分の全ての魔力が吸い上げられ、ステッキに集中する

想いの魔力と一つになり、『太陽』魔力の奇跡が発動した

それと同時に



僕の体は光になる


知っていた、知っていたさ

『私』がフィーニスに愛を囁いても消えたりはしなかった

フィーニスに愛の言葉を叫ぶことによって世界に修正されて消えるわけではない


願いを叶えた時、その命は尽き果てる


そういう風に『エルクリア』は創られたのだ


隣に静かにたたずむサザンを見る

サザンは厳しい目つきで僕を見ていた

怒っているのかもしれません

自分のためにその願いを使わなかったことに


完全に消え去る前に、口を開く



テイシロ「……僕は、これでよかったんですよね?」

サザンは僕の手を握った

サザン「お前が最後の最後に望んだことだ、それでよかったに決まっている」

テイシロ「……サザン……僕は……君と見た星を覚えています」

テイシロ「……僕らを優しく照らす星と……僕らを優しく包み込む夜の闇を覚えています」

テイシロ「……どうか次があるのなら……もう一度僕と星を見ましょうね」

テイシロ「………さよなら…サザン………僕の友達」


こうして僕の体は虚無の世界に消えた

僕が最後に見た夜空には、見たことも無い光が天を割って降り注いでいた


サザンは消えていくテイシロを見届けた


フィーニス「エル…クリア……」


呆然と消えゆく光を見つめるフィーニス

サザンの視線にはその姿は映っていない

本当に願いを叶えたとして

ここからが本当の戦いだからだ


予想通り

天を引き裂く光が降り注ぐ



神々の王のお出ましだ



ヨル「……久しぶりだな。ジェランダルよ」

ジェランダル「……やはり貴様か、『世界の理』を捻じ曲げた者は!」

ヨル「フン…杜撰な世界管理だな。貴様如きに世界の王は務まらない」

ジェランダル「そもそもなぜ貴様がここに居る?」

ヨル「知れたことよ…あの程度の封印で私を封じ込められたとでも?」


神々の王『ジェランダル』

世界の理を作り上げた創世を司る神

私と表裏一体の存在


フィーニス「な、なぜ父上がここに…」

ヨル「ふっ…まだ気づかぬか?世界を修正するためだ」

ヨル「今の貴様は『災厄の化身』ではない、ただのフィーニスだ」

ヨル「そうだろう?ジェランダル」

ジェランダル「………そうだ、歪みが生じた世界は修正せねばならない」

ヨル「ふっ…そういうだろうと思ったわ」


ジェランダル「我には向かう気か?全盛期にほど遠いその体で」

ヨル「ああ、貴様を倒し…私が神々の王の座に返り咲く!!」

ヨル「……あの…テイシロの為にもな」


らしくない

たかが人間の子供のために戦うなど

アイツの想いを守るために戦うなど


……だが、悪くない気分だ

私もアイツに当てられすぎたな

自分の為に以外に自分の力を使う時が来るだなんてな


私もまた、小さき存在というわけか


ジェランダル「大いなる意志である我らが神の決定こそが絶対なのだ」

ヨル「ほざけ、たかが『神』如きが何様のつもりだ」



ヨル「私の名前は…………『サザン』。今から貴様を殺すものの名前だ!!」



※戦闘が開始されます


サザン(ヨル)



魔法力:なし       神にそのようなものは必要ない
神通力:15       世の理を作り出す至高の奇跡
身体能力:15     この無限に存在する宇宙と世界の『闇』全てが体である
精神力:10       絶対的に自分が正しいと常に信じているほど傲慢


総合評価
強さ:15


1-3 失敗
4-8 成功大
9,0 クリティカル

のコンマ表を使用する



特殊能力



『悪魔(神)』
耐久値3倍
-補正を+補正に変換する
相手の+補正を-補正に変換する


『神通力』
お互いの戦闘補正-1
毎ターン-1の戦闘補正をお互いに加算する
この能力による-補正が10加算されたとき、特殊勝利する



『神器:闇(限定解放)』
ゾロ目で発動
次回コンマ判定で相手の判定に勝ったときに特殊勝利する



『完全世界ヨル(限定解放)』
敗北時、コンマ判定7以下で蘇生
3度まで使用可能



ジェランダル


魔法力:なし       神にそのようなものは必要ない
神通力:15       世の理を作り出す至高の奇跡
身体能力:15     この無限に存在する宇宙と世界の『光』全てが体である
精神力:10       絶対的に自分が正しいと常に信じているほど傲慢

総合評価
強さ:15


1-3 失敗
4-8 成功大
9,0 クリティカル

のコンマ表を使用する



『神』
耐久値3倍
悪魔の効果を受け付けない
-補正を受け付けない



『神通力』
戦闘補正+3
相手の+補正を無効にする
相手が悪魔の場合コンマ判定2倍
コンマ値の上限突破


『神器:光』
ゾロ目で発動
次回コンマ判定で相手の判定に勝ったときに特殊勝利する



『完全世界ジェランダル』
敗北時、コンマ判定7以下で蘇生
相手が悪魔の場合特殊勝利で敗北しない
相手が悪魔の場合戦闘判定勝利で特殊勝利する


サザン
耐久値:30


ジェランダル
耐久値:30




直下コンマ:サザン戦闘判定
神通力  -1


↓2コンマ:ジェランダル戦闘判定
神通力 +3
コンマ判定2倍


コンマ判定:0  クリティカル

コンマ判定:7+3 クリティカル



同コンマ判定により状況判定


7以上でサザン有利

直下コンマ


コンマ判定:99 ゾロ目 サザン神器解放



サザン「今より『夜王封印目録』を解放する!」

ジェランダル「なっ!?何故それを貴様が持っている!?」

サザン「返してもらうぞ、私の神器を!!」


魔導書を開きその中から『闇』が溢れだす

自らの体に吸収し、徐々に形を成していく

世界が改変され、月が無くなる



サザン「神器……解放……!」


サザンの手に握られるは『創世の槍』

世界に穴を穿ち、世の理を捻じ曲げる至高の奇跡


サザン「終わらせてやるぞ、ジェランダル」




直下コンマ:サザン戦闘判定
神通力  -2
コンマ判定を上回れれば強制勝利


↓2コンマ:ジェランダル戦闘判定
神通力 +3
コンマ判定2倍


コンマ判定:77 ゾロ目

コンマ判定:(3+3)×2 疑似クリティカル



サザンの判定がジェランダルの判定を超えたため、強制勝利

しかしジェランダルの『完全世界』により特殊勝利無効 


サザン「穿て!」

全ての終わりを告げる究極で至高の奇跡の槍がジェランダルの体を貫く

しかし…


ジェランダル「……無意味だ。たとえ神器を用いようと全盛期の力が無ければ我に傷一つ付けることはできない」

ジェランダル「この世は既に我の『完全世界』我以外の道理など通りはしない」


サザン「だとしても…貴様を殺すのだ!」

サザン「たとえ神器が通らずとも、私の力で貴様の世界に穴をあける!」

ジェランダル「解せんな、貴様はそういう者だであったか?愚かになったな」

サザン「なんとでも言え!私は絶対に諦めるわけにはいかないのだ!!」




直下コンマ:サザン戦闘判定
神通力  -3


↓2コンマ:ジェランダル戦闘判定
神通力 +3
コンマ判定2倍


コンマ判定:1+3 成功大

コンマ判定:8+3 クリティカル



ジェランダルがサザンの判定を超えたため特殊勝利


サザンの『完全世界』による復活判定

7以下で復活
ジェランダル +5

直下コンマ


コンマ判定:2+5  『完全世界』発動

残り蘇生可能回数2回


ジェランダル「勝手なことをしてくれたな。ぬん!」

創世の奇跡が世界を再構築する

月は満月となり姿を取り戻し、夜は昼へと姿を変える


サザン「ぐおうああああああああ!!」


太陽の光がサザンの体を焼き尽くす

その消滅の間際、創世の槍で自らの体に穴を穿つ

サザンの体が神器に飲み込まれ、強大な闇が世界を覆う

太陽の光は遮られ、ドーム状に新たな世界を作りだす


ジェランダル「延命か。果たしていつまで持つかな?」



直下コンマ:サザン戦闘判定
神通力  -4


↓2コンマ:ジェランダル戦闘判定
神通力 +3
コンマ判定2倍


コンマ判定:6+4 クリティカル

コンマ判定:(5+3)×2 クリティカル


ジェランダルがサザンの判定を超えたため特殊勝利


サザンの『完全世界』による復活判定

7以下で復活
ジェランダル +5

直下コンマ


コンマ判定:2+5  『完全世界』発動

残り蘇生可能回数1回



ジェランダル「……何故だ、貴様も薄々理解しているだろう?」


サザンの創りだしたドーム状の新たな世界は、太陽の光によって粉々に砕け散った

自らの体にローブ状に闇を纏わせ何とか消滅を免れている


ジェランダル「神器を用いても、もう完成してしまった我に勝つことはできないともうわかっただろう?」

ジェランダル「既に世界は完成している。我の完全世界は貴様の創世の奇跡をもってしても穴を開けられない」

ジェランダル「身をもってそれを理解しているだろう?何故まだ立ち上がる?」

サザン「……貴様…とて……同じだろう」

サザン「貴様も私を消すことはできない」

サザン「他の神を使ってわざわざ私を封印していたことがその何よりの証明だ」

サザン「そして…貴様の世界に穴を穿つことが出来ることも…証明済みだ」

サザン「……テイシロが…それを身をもって証明している」

サザン「だから……だから……!」


サザン「貴様を殺すと言っているのだ!!」



直下コンマ:サザン戦闘判定
神通力  -5


↓2コンマ:ジェランダル戦闘判定
神通力 +3
コンマ判定2倍


コンマ判定:1+5 成功大

コンマ判定:(1+3)×2 成功大


ジェランダルがサザンの判定を超えたため特殊勝利


サザンの『完全世界』による復活判定

7以下で復活
ジェランダル +5

直下コンマ


コンマ判定:5+5 『完全世界』不発



サザン敗北


ジェランダル「……神器…解放…!」

サザンの体にジェランダルの神器『創世の槍』が突き刺さる

最後の抵抗の闇のローブが消えていく


サザンの肉体が太陽に晒され溶けていく


ジェランダル「……無駄なことを、愚かな…愚かなヨルよ。出来ないことを何故理解しない?」

サザン「……出来ない…などと誰が決めた?貴様だろう?」

サザン「勝手にそう思っていろ……この体が消滅しても、私自身は消えやしない」

サザン「貴様が決めたルールなど私は囚われたりしないと証明してやる」

サザン「……私は貴様とは違う、私は決して『出来ない』などと完結しない」

サザン「私は……貴様とは違うのだ……」

サザン「世界改変を成し、神々の王に返り咲くその時まで……」

サザン「……それまで……暫しの間……眠るとしよう」


サザン「さらばだジェランダル……私と同じ孤独で愚かな王様よ…」


そう言い残し、サザンの体は溶けてなくなった


フィーニス「……父上、我は…」

ジェランダル「……何も言うな。貴様は変わることなどできない」

フィーニス「……そうであろうな、我も知っておる」

フィーニス「父上にも改変できぬ存在として生まれたからのう、自分ですら自分を殺せない」

ジェランダル「……そうだ。お前は変われない」

フィーニス「きっと我は再びこの痛みを忘れるのであろう?」

フィーニス「今あった出来事も全部忘れて、再び冥界に戻りいつもの我に戻る」

フィーニス「我は再び『ナニカ』を求めて外に出たがる」

フィーニス「そうして外に出た時、大きな混乱ののち我が諸悪の根源となる」

フィーニス「これをずっと繰り返す」


フィーニス「……きっとこの会話も、何度もあったことなのだろう?」

ジェランダル「……ああそうだ」

フィーニス「………そうか、安心した。これで何もかも忘れて――怒り狂うことが出来る」


フィーニスの周りが強烈な引力によって圧縮される

大地も木も星も闇も光も無限の引力に引き込まれていく





フィーニス「憎い憎い憎い憎い憎い!!!!」

フィーニス「我をこのように産んだ貴様が何よりも憎い!!!」

フィーニス「死ね!消えろ!!貴様などいなくなってしまえばいい!!!!」


ジェランダル「………それでいい、我を憎めフィーニス」

ジェランダル「我が定めた宿命を呪えフィーニスよ」

ジェランダル「貴様のその怒りと憎しみが、世界に新たな希望を与えるのだ」



ジェランダルは『創世の槍』を構え、フィーニスに立ち向かった

決して勝てぬと知りながら

フィーニスが破壊の限りを尽くし、全てを忘れてしまうまで


ジェランダルは鬨の声をあげ、何度も消滅しながら戦い続けた



これを永遠に繰り返す

永遠に……永遠に………



虚無の世界



ふわりふわりと体が浮かんでいる

……初めて来た場所だ

でも『僕』にとって初めての場所

僕の魂は転生の準備を始めているのでしょう

ここは死後の魂の世界

何も無い闇の世界

僕以外の誰も居ない世界



……いや、新しく誰かがやって来た

きっとこの世界に来ることが出来る人なんて一人だけ


僕と同一の存在、もしくは………この世界の創造主

僕自身の創造主

僕という存在を生んだ親


その人であれば、ここにやってくることが出来る


テイシロ「そうですよね、サザン?」

サザン「ふん……さっき振りだな」


この虚無の世界で再び僕たちは出会った


サザン「……なぜ私が貴様の親だと分かった?」

テイシロ「簡単ですよ。ジェランダルなら『フィーニスを殺せる可能性を持つ存在』なんて生み出さないからです」

テイシロ「フィーニスによる『破壊の円環』によって起こる、ありとあらゆる人や生物たちの団結の力を望んで繰り返しているジェランダルがフィーニスを殺せる存在なんて生み出すはずがない」

テイシロ「だったら、システムを無から創造できる人なんて同じ創造神である『ヨル』だけ」

テイシロ「そうですよね?」

サザン「………ふん…何もかもお見通しだというわけか忌々しい」


全てを言い当てられて、憎々しげに顔を歪めるサザン

その拗ねた顔も見慣れたものです


サザン「全てを理解し覚悟したうえであの願いを選んだのか?」

テイシロ「……はい」

テイシロ「ジェランダルには変えられない世界でも、ヨルの創造の奇跡なら変えられる」

テイシロ「ジェランダルが邪魔しに来るであろうことも分かってましたけど、サザンを信じてましたから」

テイシロ「それとも、ヨルと呼んだ方が嬉しいですか?お母さん」

サザン「『サザン』でいい。それと私は貴様の父でも母でもない。生みの親というだけだ」

テイシロ「ふふっ…すっかりサザンって名前が気に入ったみたいですね」

サザン「好き好んでいるわけではない、貴様がそう呼びたがるから仕方なくだな」

テイシロ「ありがとう……サザン」


サザンの顔に手を添える

こんなに近くで顔を見たのは、ジールギーヴァに襲われた日以来です


テイシロ「サザンはいつも僕を見てくれていたんですね」

テイシロ「今なら……分かります…」

テイシロ「僕のこの『太陽』の魔力は、ジェランダルから存在を誤魔化すため」

テイシロ「僕が『私』に支配されずに済んだのは、あの熱のおかげ」

テイシロ「僕の体を苦痛によってここに居ると証明してくれていたんですね」

テイシロ「ちょっと、やり方が強引すぎですけど」

サザン「…熱に関しては人間体の貴様の体の貧弱さも原因だがな」

テイシロ「熱を克服できたのは、自分という存在を本当に認められたから」

テイシロ「でもその次の日、フィーニスの引力によって僕の『私』の部分が引きずり出されかけた」

テイシロ「それに関してはサザンも予想外だったみたいですね」

サザン「……そうだな」


テイシロ「サザン……僕は、漸く心の穴が満たされた気がします」



ずっとずっと隙間風が吹き抜けていた心の隙間

たくさんの人との繋がりでそれを埋めようとした

その穴は本当の両親を知らない寂しさの穴だった

僕を放ってどこかに行ってしまった両親に対しての心の隙間

でも、サザンが…ずっと僕を見てくれていた

サザンが僕の生みの親だと分かってその隙間は綺麗に埋まった


僕の心は満たされている

もう…何も心残りは無い


テイシロ「……サザン…」

サザン「なんだ?」

テイシロ「……好きです。愛しています」

テイシロ「僕を生んでくれてありがとう」

テイシロ「僕の人生はサザンのおかげで何もかも満たされました」

テイシロ「サザンが生んでくれたおかげで、たくさんの人と出会うことが出来ました」

テイシロ「僕のこの幸福は……全部ぜーんぶサザンのおかげです」

サザン「……違う、貴様の人生の幸福は貴様の所為だ。全て貴様のおかげだ、私は何もしていない」

サザン「私は…貴様に終わりの無い戦いの運命を押し付けた張本人なんだぞ?」

サザン「それでもなお私を愛しているというのか?」


サザンは戸惑っている

きっと、こんなにも真っ直ぐな好意は初めてなんでしょう

なんでも否定から入るのはサザンの悪い癖です

だから僕はサザンに……



1、キスをした
2、精一杯抱きしめた
3、自由安価

安価↓1


>>841選択:1


サザンの顔を両手で包み、その唇にそっとキスをした


テイシロ「……言葉では伝えきれなかったので、行動で…示してみました」

テイシロ「あの…その……に、人間にとって最大の愛の表現方法です」

テイシロ「ど、どうですか?」


さすがに恥ずかしくなり、おどおどとした口調で訊ねる

サザンは暫くぽけーっとした後、血色の悪い白い顔を真っ赤にする

どうやら喜んでもらえたようです

サザンのあまりの慌てようを見て、少し平静を取り戻す


サザン「き、貴様!こ、こういうことは…友人にするべきことでは…!」

テイシロ「友達って認めてくれたんですね?」

サザン「んっ!?ま、まぁな……」


そして再び無言になる

こういう素直じゃないところもサザンの悪いところでもあり、可愛いところです


テイシロ「……そろそろ、お別れの時間ですね」


体の形が薄れていく

再び、転生の時が来たんでしょう


テイシロ「……もし生まれ変わっても僕の名前…忘れないで下さいね?」

サザン「貴様こそ、私の名前を忘れるなよ」


テイシロ「『私』の名前はエルクリア」
サザン「私の名前はヨル」




テイシロ「君の名前は『サザン』です」
サザン「貴様の名前は『テイシロ』だ」


声を揃え、二人の名前を呼び合った


テイシロ「さようなら…サザン」

サザン「……またな、テイシロ………私のただ一人の友」

サザン「…………私も…お前を愛していたぞ」


最後の最後、サザンの素直な言葉を聞き受けて

『エルクリア』は転生した






『僕だけが君を知っている/君だけが僕を知っている』  TrueEND







※エピローグへと移行します


エピローグ



「ペラリア様~!!」


とてとてと小さな歩幅で歩く少年

学校の授業を終えて家に帰って来た魔女『ペラリア』に抱き付く


「あいあいただいま。一人で留守番できたかい?」

「うん!ミィが居るから全然寂しくなかったよ!!」

「ミィがしっかり面倒を見てやったにゃあ」


ペラリアの家の番犬幸運を招く悪魔『ミィ』が自慢げに頷く


「ふ~ん………」

「な、なににゃあその訝しげな顔は」

「……いいやぁ?日ごろの行いを思い出してねぇ」

「み、ミィは良い悪魔だにゃあ」

「そうだよ!ミィはいい子だよ!!」


少年がミィの首筋に抱き付く

首を絞めつけていることには気が付いていない


「……それならいいんだけどさ。飯にするよ」


少し不服そうな顔をしながらも、卓について食事の用意をする


このペラリアの家から『レオディーノ・カルディン』が居なくなって数年の月日がたった

『シャイナ・トワイライト』は学校を卒業してすぐに旅に出た

『大事な物を忘れちまった気がするんだ』そう言い残して旅に出た

相変わらず自由な男だ

死ぬ前に一度顔を見せに来たら許してやろう

そんなことを考えていた


「ねぇねぇ!僕はまだ学校に行けないのかな!!」

「もうちょっと年を取ったらね」

「えー!!」

「13歳からじゃないと学校には通えないんだ。我儘を言うんじゃないよ」


そうして…少年の額にキスをした

ペラリアの頭に痛みが走る

……この少年と過ごしていると、こうして偶に頭痛がする

私は少年に、こうしてキスをしてあげたような気がするだなんてありもしないことを思う

もう年なんだろうか?

さすがに長く生き過ぎたな


でも、この子を一人前にするまでは死ねないか


「……今度こそ、ずっとアタシが守ってやるよ」

「……ペラリア様?」

「………なんでもない。今日は疲れたからねるよ」




「お休み『テイシロ』」



太陽の魔力を持つ少年の頭をわしわしと撫でまわし寝所に向かった




これだ世界の真実の姿

全てが忘れ去られ、修正される

ここはジェランダルの『完全世界』

全てが決定づけられた完結された世界




エピローグ 『全てを忘れて』 END


随分と遅くまでかかってしまって申し訳ありません



『魔女の口づけ』を所得したため、ちょっぴり特殊なエピローグです

以上がTrueENDの全容となります

いうなれば世界のあるべき『真実』のエンディングです


個別エンドはまた別になります

今日の更新は一先ずここまでにします


こんな遅い時間まで見てくださっていたか分かりませんが、お付き合いいただき本当にありがとうございました


そろそろ再開っす


まずはエンディングまでお付き合いいただき本当にありがとうございました

これからちょっとした設定語りを


まずTrueENDについての大まかな全容

『全てジェランダルって奴の決めたことなんだ!!』で大体けりがつきます
そのジェランダルの作った世界を改変するためヨル様が頑張っている
そのヨル様が頑張る過程で『エルクリア』という存在を生み出した

自らを受け入れることが出来た『エルクリア』とヨルだけが世界の修正によってなくなってしまった事実を覚えていられる

だからこそのTrueENDのサブタイトルだったわけですね


次にHappyEND

このエンディングに向かうには願いが重要です

HappyENDの条件はズバリ『ジゼットを生き返らせる』事です

フィーニス様に願いを使う必要はありません

フィーニス様が変わるためにはフィーニス様が自分の意思で動き出す必要がありました

フィーニス様に明確に何かを嫌ってもらう必要がありました

フィーニス様は『この世の全てを愛している自分』というものに酔っている節がありました

あれだけの憎しみの感情を抱いても、心の奥底ではジェランダルの事を愛しているので手加減をしてしまっている
だからジェランダルはフィーニスと戦い合っても完全に消滅することなかった

フィーニス様にジェランダルの事を『許せない、嫌いだ』と言わせるように説得して、ジェランダルを懲らしめて保守的な自分の殻を破る


といった感じの内容がHappyENDでした


実はガルラリョズ様と絆を結んでいればかなりの高確率でHappyENDに行けました

あの人がいればフィーニス様を説得できなくとも、ジェランダルを殺してくれるので勝手に世界に揺らぎが出来てヨル様の手によって世界改変が成功していました



まぁでも自分で言うのもあれですがHappyENDは無理やり皆死なずに不幸にならずに幸せになるENDだったのでちょっとつまらなかったんじゃないかなと思います


そしてGoodEND


これは『打倒!災厄の化身』ルートの事ですね

TrueENDルートに入ってない時にフィーニス様を殺せるだけの力を願うか、フィーニス様に全身全霊の愛を叫べば今日GoodENDです

因みにフィーニス様を殺せるだけの力を願ってもかなりの高確率でフィーニス様には勝てません

勝てる可能性があるだけでもすごいんですがね……


願いを叶えて消滅しかけた時にフィーニス様の神器によって『エルクリアの宿命』つまりは転生の力を殺されて、完全な人間になります

そうして『テイシロ』として人間の人生を生き続けた


こんな感じの内容がGoodENDです


一見HappyENDに見えますが、その実何も救えず何も変えられなかったという若干後味の悪いエンディングでしたね



以上がほかのルートのだいたいの内容でした


それじゃあ個別ENDを書いていきましょうかね


どのルート後のエンディングが良いでしょうか?




1、TrueEND後。新たなエルクリアとして転生した少年『テイシロ』としての話。本編で語られたテイシロの事は修正されてなかったことにされている
2、HappyEND後。本編で語られたエルクリアのテイシロの話。本編で語られたことは無かったことにされていない
3、GoodEND後。エルクリアとしてのテイシロは死に、人間テイシロとしてのお話。本編で語られたことは無かったことにされていないが魔法が使えなくなっている


安価↓1~5で多数決


多数決:1、TrueEND後



エルクリアについて備考

転生した時、赤ん坊から新たな生が始まるとは限りません

生まれた時から大人である場合も十分あります


なので少年『テイシロ』という表記はちょっと間違いでしたすみません



それでは見たい個別ルートを選択してください


1、クレア
2、シャイナ
3、テオ
4、ジゼット
5、シーラ
6、ペラリア
7、アリス
8、レオ&ナナリー
9、サザン


安価↓1~3被ったら安価↓

1


>>857-859選択:1,7,8


これから書き上げてきます

それまでの間にこの物語が終わっての感想を一言でも言ってくれたら最高にうれしいです

質問なんかもあればそれに応えようと思います


それでは少々をお待ちください

最初から読んでいました
キャラクターも魅力的で飽きることなく読んでいました
完結おめでとうございます

すごく面白かった
ユキナの不死の伏線とか面白そうなのもあったけどキャラ多いから大変だな
やっぱり最後は魔翌力をサザンにあげてジュランダル討伐に望みを託した方がよかったんかね


>>861
うおおおおおお!!!ありがとうございます!!!
そう言ってくれるだけでサイッコーに嬉しいです!!!



>>862
ユキナは好きなキャラだったので確かに掘り下げられなかったことはちょっと惜しく思いますね
ユキナについては次の物語で触れることが出来ればなと思っています


『クレア・グラナイト』の場合



「…ふぅ…今日はここまでにしよっか」

「はい!ありがとうございました師匠!!」


最近の日課となっている稽古を終え、近くの木陰に腰を下ろす

稽古といっても私の稽古ではなく、この少年……『テイシロ』君だ



魔法学校を卒業して3年、私は念願だった魔導騎士になることが出来た


お父さんもお母さんも皆とても喜んでくれた

これが『グラナイト家』の最高の第一歩だと

私の事を家族の誇りだと泣いて喜んでくれた


嬉しくて、たくさん泣いた

ずっとずっとたくさん我慢して我慢して頑張った結果が報われたんだ

これ以上なく嬉しかった


部隊への編成や、勲章授与式など結構大変なことも色々あったけど最近は落ち着いている

基本的な仕事は王都の見周り、たま~に魔物討伐の遠征に向かうこともある

だけどほとんどが平和な毎日

こうしてほぼ毎日、弟子の稽古に付き合っている


全てが上手くいっている




だけど、何かが足りない気がした

どこか…ぽっかりと抜け落ちてしまった何かがあるような気がした


私の背中を押してくれたのは誰だろう?

私が頑張ろうと思えたのはなんだったっけ?



……そういう記憶がぽっかりと抜け落ちてしまっている気がした

落ち込んでいた時があった

何もかも頑張ろうと思えなくなっていた

だけど、ある日を境に…私は前を向けていた

その転機となる出来事があったはずだ

どうして思い出せないんだろう……


「師匠?」


テイシロ君が私の顔を覗き込む


「悩み事ですか?」

「う~ん、まぁそんなところ」

「また、忘れてしまったような気がするってことについてですか?」

「まぁ…ね。相変わらず鋭いね、テイシロ君」

「それは勿論、いつも師匠の事を見ていますから!」


ドキリとする

…なんでだろう、テイシロ君にそう言ってもらえたことがとても嬉しく思った

………頭痛がする

……あった気がする…同じことを言われた気がする


私の好きだった『あの子』に………


駄目だ、思い出せない

……あるはずもないことなんて思い出せるはずないか



ポンポンとテイシロ君の頭を撫でる


「私も…君のことずっと見ててあげるから」

「し、師匠!?」


真っ赤になって慌てふためく

相も変わらず可愛らしい弟子だ

こういう所が好きだった

……………あれ?好きだ、でいいじゃないか


なんか、今日の私はちょっと変だな



「次は勉強の時間だね。学校行こっか」

「はい!よろしくお願いします師匠!!」


考えを振り払うように弟子の手を取り学校に向かった

テイシロ君が通う学校、かつての私の母校



『テイシロ君』と出会った場所



私が一番学校内で時間を過ごした図書館へと足を運んだ

何書こうか悩んでたら、始まってた…!
世界観もキャラクターも自分の好みどストライクで、毎日更新が楽しみだったわ
>>1の前作のフィーニス記も大好きだった。フィーニス様に幸あれ


>>867
自分で言うのもあれですがフィーニス記とフィーニス記TrueENDを読んだ後だとフィーニス様の愛しさ倍増しですよね!!
かくいう私もフィーニス様が大大大好きです!!!
やっぱり好きなキャラにはとびきり不幸な目にあってもらいたいですよね!!!!
でも、そろそろフィーニス様に幸せいっぱいな物語を書いてあげてもいいかもと思うここ最近です




私の趣味を知ってる方だと一目で見抜けただろうと思いますが
今回の物語の新キャラでは『ジゼット』がお気に入りです

殺す前提で設定とかキャラを作っていました

ああいう頑張り屋さんで頼れるカッコイイ人が、何もできずに無力さをかみしめ死を意識して絶望してしまいそうになりながらも立ち向かうのが大好きです!!

次に登場するときはifとして闇落ちジゼット君なんかもお披露目出来たらな~なんて思ってます


『レオディーノ・カルディン』の場合



……何時からだろう、僕が一人を望むようになったのは

…ナナリーさん

彼女を思い出すたびに胸が痛む

僕を友達だと言ってくれた僕の大好きな彼女

こんな醜い僕の事を『好きだよ』といってくれた女の子

彼女は…死んだ

寿命だ

彼女はゴーレム、感情を与えられた人形だ

道具はより優れた道具にとってかわられる

彼女は廃棄された

新たなクローヴァス家の後継者の誕生と共に


胸が痛む

彼女を思い出すたびに涙が零れる


どうして…僕は彼女に何もしてあげられなかったんだろう

どうして…あの時、僕は彼女を連れだしてあげられなかったんだろう


僕は……無力だ


大事な時に何も出来やしなかった

大事な友達を…救う事すらできなかった


僕のこの力は何のためにあるんだろう



雨に晒された、荒廃した街を歩く

僕が破壊した街だ


最近の僕は本能を抑えられなくなってきている

なんの罪のない人を甚振ったのだろう

暴虐の限りを尽くし、破壊の限りを尽くしたのだろう



なんの為に……強くなってしまったんだろう?



友達を守るためだ

大事な、大好きな、僕と一緒に居てくれたあの二人を守るために……


ナナリーさんと……誰だっただろう

思い出せない

記憶すらも徐々に薄れていっているのかもしれない


早く死にたかった

僕は終わりを求めていた


300年生きた

もう十分だろう

僕をそろそろ殺してくれ


僕をもう……一人にしてくれ


降りしきる雨の中、音を捉えた

泣き声だった

子供が泣いていた

瓦礫の上に座り込み、ただひたすらに泣いていた

幼い子供

何も分からず泣いていた


子供が僕に気が付いた

途端に泣き止み僕をじっと見つめる


「君も一人なの?」

子供が訊ねる

僕は小さくうなずいた

「良かった…君も一人ぼっちだったんだね」

「これでふたりぼっちだ」


そう言って笑顔を浮かべた


「一人ぼっちは嫌だよね、君が居てくれて安心したよ」


一人ぼっちにした元凶に向かってそんなことを言う

きっとこの子供は何も知らないからだ

何も知らないからそんなことが言える


……僕は何故か、子供に手を伸ばした


「毛むくじゃらでおっきな手……でも、君の手はあったかいね」

僕の掌に顔を当てて、柔らかく微笑む


子供の言葉に自然と涙が零れた


………これで、最後にしようと思った

この出会いは偶然だとは思えなかった

僕はきっとこの子供にもう一度会うために生きながらえていたんだと思えた



だから、これで本当に最後にしよう



誰かを愛するのはこれで最後にしよう


「君の名前は?」

子供が僕に訊ねる

「……レオ」

「レオだね。僕の名前は――」

「テイシロ」

「えっ?なんで…知っているの?」


分からない

理由なんて分からない

でも、初めて会ったときもこう思ったはずだ

ナナリーさんも、忘れてしまった友達も

僕なんかに笑顔で話しかけてくれた

その時にこう思ったんだ




「君が太陽みたいだったから」




僕は再び僕の太陽に巡り合った



『アリス』の場合



私は全てを失った

何もかも失った

魔法を勉強するための目標も

私のただ一人の友達も


みんな忘れてしまっていた

ぽっかりと抜け落ち、まるで初めから無かったかのようになっていた


この世界は間違っている


私だけは覚えている

名前は言えなくっても、私には友達が居た

旧校舎の裏で一緒に切磋琢磨しあった友達だった

私の為に勇気を振り絞ることが出来る友達だった

私の傍に居て、倒れそうになる私を支えてくれる友達だった


誰にでも優しくて、たくさんの人に好かれていて、私の大好きだった男の子が居た


私だけは忘れていない


だって私は―――『ヨル』と出会った



この世界にただ一つ修正出来ないものそれが悪魔の王『ヨル』

『夜王封印目録』の封印を解き、そこで私はヨルの神器に触れてしまった

多分、これのせいで私は世界の修正を受け切らない人間になってしまったんだ



苦節12年

魔法学校の教師を務めながら、ある魔法について研究した

そしてついに、その努力が報われる


  フォールコントラクト・アポクリファ
「『偽典・堕天の契約書』」


完成させた魔導書を起動し、契約を結ぶ

私が契約を結んだのは堕天者……つまりは悪魔

上手くいっているなら、契約相手の指定も出来たはず


「……私を起こしたのは貴様か?」


闇が溢れだし、やがて人の形をとる

その流れる闇色の髪の美しさ、双眸の夜色の瞳

完璧だ、さっすが私



「久しぶりね、ヨル」

「……………誰だ?」

「アリスよアリス!!覚えてないの!?」


これでもかと首をひねり数分唸り続け、ポンと手を打つ


「『開かずの魔導書』を解読したあの娘か」

「おっそいわよ馬鹿!!」


魔導書でヨルの頭を殴りつける


「しかし貴様、もしや不死の者だったのか?あのころから対して姿が変わって…」

「よく見なさいよ!変わってるわよ!変わりまくりよ!!」

「胸!身長!そしてこの美貌!!あの時とは比べ物にならないわ!!」

「………………まぁそういう事にしておいてやろう」

「むっきー!何なのよその態度は!!!」


酷くムカつく奴だ

こんな奴とあの子が友達だったなんてとてもじゃないけど信じられないわね



「……私を起こしたそれは……ほう『堕天の契約書』か。…しかも偽典だな」

「ふん!これくらい簡単よ!」

「禁術だぞ?貴様、理解しているのか?」

「当然よ!そもそも人間ごときに簡単に作れる時点で神様指定の禁術だなんて聞いてあきれるわ。簡単に禁が破られるなんてしょっぱい自分の管理体制を反省していなさいよ」

「フッ……ククク…ハハハハハ!!良い態度だ、私の契約者たる者そうでなければな」


「望みは何だ?アリスよ」

「神様ぶん殴って!全部元に戻してもらってあの子を取り戻す!!」

「よくぞ言ってくれた。貴様の望み、私が叶える」



目と目を合わせる

先ほどまでいがみ合った相手とは思えないほど息が合う



「行くわよヨル!」

「ああ、行こう」



「「友の為に」」




これは反逆の物語

全てをぶち壊し、自分たちが満足するためだけの反逆


あの子が幸せに生きていけない世界なんて間違っていると思うから


と、綺麗にオチが付いたところで本当のお終いです


これまで長い間お付き合いいただいて、本当に本当にありがとうございました

こうして中途半端に放りださずに続けられたのも、安価を取って下さった人、コンマを取って下さった人、そして乙と言ってくださった皆さんのおかげです



次回のスレがいつ立てるかは分かりませんが題名は今回と同じ


【オリジナル】安価とコンマで異世界ファンタジー


でスレを立てるとと思います


次の物語の舞台は、今回とは違う別の異世界



『契約者』の物語

自らの『ナニカ』を犠牲にし、異世界のモノと契約をする

彼らが手に入れたのは『力』

はたして彼らは何を失う?


そんな感じの物語です




またスレを覗きに来てくれれば幸いです


それではまた、いつの日か

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