犬娘「くぅーん...」幼女「捨て犬...?」 (580)
犬娘「くぅーん...くぅーん...」
幼女「...ダンボールの中に犬のコスプレをした変な人が居る」
犬娘「くぅーんくぅーん」
幼女「...あれ?ダンボールに何か書いてある」
『メスです かわいがってください』
犬娘「くぅーん...」
幼女「捨て犬...?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420987358
幼女「どうしよう...拾ってあげたいけど何か怖い...」
犬娘「...」ピクッ
幼女(あっ、こっちに気付いた)
犬娘「くぅーん...」キラキラ
幼女「や、やめて!そんな視線を送らないで!」
幼女(うぅ...どうしよう...でもあれやっぱり犬じゃないよね...)
幼女(何か事情があって犬のコスプレをしてるとか...?)
幼女(今日は冷えるし一晩くらい...同じ女の子だから襲われる心配もないよね?)
幼女「...一晩だけ泊めてあげようか?」
犬娘「!」
幼女「家はここを真っ直ぐ行ったところなんだけど...歩ける?」
犬娘「」スタッ
幼女(あ、立てるんだ)
幼女(それにしても完成度が高いコスプレだなぁ...耳に尻尾まで生えてる)チラッ
犬娘「♪」ルンルン
..........................................................
..............................................
幼女「ここが私の家だよ」
幼女「家には私以外誰も居ないからゆっくりしてもらっていいけど...一晩だけだからね?」
犬娘「...!...!」コクッコクッ
幼女「じゃあとりあえず中に入って...」ガチャ
犬娘「帰巣魔法!!!発動!!!」ピカッ
幼女「!?」ビクッ
幼女「え...?なに?今の光...?」
幼女「き、帰巣魔法...?」
犬娘「やったー!ついに家が見つかったー!」ピョンピョン
犬娘「いやー三日間もダンボール生活はさすがにきつかったね!おかけでお腹ペコペコだよ!」
犬娘「あ、今日からよろしくね♪ご主人様♪」
犬娘「それとも旦那様?マスター?」
幼女「ね、ねぇ!さっき何をしたの!」
犬娘「ん?帰巣魔法のことかな?」
犬娘「まぁ簡単に言えばここの家のファミリーに私も入ったってことかな~」
幼女「は、はぁ!?」
犬娘「でも追い出したりしないから安心してね♪あくまで私はご主人様のペットだよ♪」
幼女「い、意味が分からない...」
幼女「しかも態度がさっきと全然違う...」
犬娘「犬なのに猫被ってたんだよ♪こっちの方が拾われやすいと思ってね♪」
幼女「と、とりあえず出ていって!」ギュー
犬娘「え~せっかく家を見つけたのに~」
幼女「さようならぁ!」ゲシッ
犬娘「きゃうん!」ドンッ
バタン
ガチャ
ジャラララララララ
幼女「はぁ...はぁ...な、何だったんだあいつぅ...」
ヌルッ
犬娘「やっほー」
幼女「!?」
幼女「ど、どうして...?鍵をかけてチェーンもしたのに...!」
幼女「ていうかドアをすり抜けてる!?」
犬娘「だから言ったでしょ~帰巣魔法をかけたって」
犬娘「この魔法は私がどこに居てもこの家に帰れるし鍵をかけてもすり抜けて家に入れる魔法なんだよ~」
幼女「はぁっ!?」
犬娘「ということでしばらくの間一緒に住んでもいいかな?」
幼女「い、嫌っ!」
犬娘「え~さっきは家に誘ってくれたじゃん~」
幼女「それは一晩だけの話だし家がない可哀想な子だと思っただけ!」
幼女「早く自分の家に帰ってよ!!!」
犬娘「だから捨て犬だってば~ちゃんとダンボールに幼稚園児でも分かるように書いてたでしょ?」
幼女「ならどうして捨てられたの!?さっきの魔法で自分の家に帰ればいいでしょっ!」
犬娘「...実は理由があってね」
犬娘「私を飼ってた家族のお父さんが突発性犬アレルギーを発症して仕方なく飼い犬を手放すことにしたんだけど私だけ引き取り先が見つからなくてね...」
幼女「えっ」
犬娘「私は保健所に送られることになったんだけどそれだけは駄目って娘さんが優しい人に拾われるように私をあそこに置いていったんだ...」
幼女「...」
犬娘「というのは嘘でこたつの電源を入れっぱなしにして出かけたら家が火事になって帰る場所がないんだよね」
幼女「」
犬娘「ちなみに私は一人暮らしだから正確に言えば捨て犬というよりホームレス犬だね♪」
幼女「き、聞いた私がアホだった...」
犬娘「新しい家が見つかるまでの間でいいからお願い~♪ちゃんとお金も入れるからさ~♪」スリスリ
幼女「ダメェ!今すぐ出てけぇ!!!」
犬娘「こんなに可愛い子と同居出来るんだよ?逆にお金を貰ってもいいくらいなのに」
幼女「私はノーマルなのぉ!!!」
犬娘「...あーあ、また寒い外に帰るのかぁ」シュン
犬娘「この三日間まともにご飯も食べてないからお腹空いたなぁ...」グゥー
幼女「そ、そんなこと言ってもダメだからね...」
犬娘「...ちょっと疲れて来ちゃったな」グタッ
犬娘「あぁ...何だかとても眠い...」
犬娘「...」
犬娘「」シーン
幼女「えっ」
犬娘「」
幼女「ね、ねぇ...起きてるんでしょ?」
犬娘「」
幼女「ちょ、ちょっとぉ...」ユサユサッ
犬娘「」
幼女「...」サスサス
幼女「うそ...心臓が止まってる...」
幼女「ど、どうしよう...このままじゃ...」キョロキョロ
幼女「と、泊めてあげるから起きてよぉ...」
犬娘「いやぁ!心臓を止めるのは苦しいね!天使が迎えに来た気がしたよ!」ガバッ
幼女「!?」ビクッ
犬娘「じゃあ改めて今日からよろしくね♪ご主人様♪」
幼女「えぇ...」
ちょっと短いけど今日はここまで
犬の日だと思って1月11日に犬娘のSSを書こうと思ったら犬の日は11月1日でした
犬娘「では今日は私がこの家に来た記念日ということで...!」
グゥー
犬娘「...とりあえずお腹空いてるからご飯作ってくれるかな?」
幼女「そ、それより確認したいことがあるの!」
幼女「ま、魔法が使えるってことはその耳と尻尾って...」
犬娘「あぁ、これ?もちろん本物だよ?」ヒョコ
幼女「うわぁ...すごい本物なんだこれ...」ウズウズ
幼女「さ、触ってみてもいい?」
犬娘「いいけど...優しくしてね?」
幼女「じゃ、じゃあ遠慮なく...」
サワッ
犬娘「ひゃんっ///!」ビクン
幼女「!?」
幼女「ちょ、ちょっと!変な声出さないでよっ!」
犬娘「だってぇ...耳は弱いんだもん...///」
犬娘「...ふぅ、落ち着いた」
犬娘「今度は大丈夫だよ!耳でも尻尾でも好きなところを触っていいよ!」
幼女「...本当に?」
犬娘「うん!バッチコイだよ!」
幼女「じゃ、じゃあ尻尾を...」
サワッ
犬娘「らめぇっ!!!」ビクンビクン
幼女「う...うるさい!近所の人に聞こえたらどうするの!」
幼女「それに全然大丈夫じゃないし!さっきより声大きくなってるし!」
犬娘「だってぇ...付け根は反則らよぉ...///」ビクン
幼女「もういい!ご飯にする!」
犬娘「えー...もっと触ってよぉ...」カクカク
幼女「カクカクするなぁ!!!」
幼女「とりあえず冷蔵庫にあるやつで適当に作るけど...犬なのに人間のご飯って大丈夫なの?」
犬娘「獣人だからね~半分は人だから大丈夫だよ♪」
幼女「あっそう」
幼女(えーっと...この材料ならハンバーグが出来るかな?)
犬娘「♪」
トントン ジュージュー グツグツ
幼女「はい完成」
犬娘「おぉ!ハンバーグとお味噌汁とご飯かぁ!シンプルでいいね!」
犬娘「くんくん...うん!匂いも完璧だね!」
犬娘「てっきりゲテモノが出てくると思って警戒しちゃったよ!」
幼女「...」
犬娘「じゃあさっそくいただきまーす!」パクッ
犬娘「うーん...!久しぶりの白米は見に染みるなぁ!」
犬娘「じゃあ美味しそうなハンバーグも!」パクッ
犬娘「うん!おいs...」
犬娘「...」
幼女「あれ?どうしたの?」
犬娘「...このハンバーグって何が入ってるの?」
幼女「何って普通のハンバーグだよ?お肉にタマネギに...」
犬娘「グハッッ!!!!!」ビチャ
幼女「!?」
幼女「ど、どうしたのっ!?急に血を吐いて!」
犬娘「タ、タマネギって...駄目だよ...犬にネギ属をあげたら...」ピクピクッ
犬娘「ネギの成分が赤血球中のヘモグロビンを変化させて最終的に赤血球を破壊しちゃうんだよ...?」ピクピクッ
幼女「えー...でもさっき半分人だから大丈夫って...」
犬娘「は、半分は犬なんだから...」ピクピクッ
犬娘「うぅ...落ち着いた...」
犬娘「と、とにかく!これからは私にネギ系の食べ物を出したら駄目だからね!本当に洒落にならないよ!」
幼女「...めんどくさいなぁ」
犬娘「ペットの面倒を見るのは飼い主の役目だよ!」
幼女「勝手に住み着いたくせに...」
犬娘「まったく...痛い目に遭うのはこっちなんだからね」ズズー
幼女「あ、お味噌汁にもネギが入ってるんだった」
犬娘「ぐえっ」バタッ
犬娘「し、死ぬぅ...飼い主に殺されるぅ...」
犬娘「あぁ...パトラッシュ...私もう疲れたよ...」グタッ
犬娘「」チーン
幼女「えっ」
犬娘「」
幼女「も、もしもーし...」
犬娘「」
幼女「ま、まさか本当にネギの食べ過ぎで死んじゃったんじゃ...」
犬娘「...スゥ」
幼女「寝てるだけかい」
幼女「アホらしい...私も寝よっと」スタスタ
犬娘「Zzz...」スヤァ
幼女「...私はこれから本当にこのアホの世話を見るのかぁ」
..........................................................
...........................................
幼女「Zzz...Zzz...」スヤァ
スタスタ スタスタ
犬娘「うーん...むにゃむにゃ...」フラフラ
犬娘「くぅーん...」ゴロン
幼女「...ぐえっ」
犬娘「Zzz...Zzz...」ノビー
幼女「う、うぅ...」
~~~~翌朝~~~~
チュンチュン チュンチュン
幼女「...」パチッ
幼女「ふわぁ~あ...もう朝かぁ...」
モゾモゾ
幼女「ん?布団の中に何か...」チラッ
犬娘「Zzz...Zzz...」スヤァ
幼女「...どうしてこいつが私の布団の中に」
幼女「通りで寝苦しいと思った...」
犬娘「きゃう~ん...」スヤァ
幼女「...はぁ、昨日の出来事は夢じゃなかったのかぁ」
幼女「とりあえず歯磨いて顔洗って朝ごはんの準備でもするかぁ...」
ガシッ
幼女「ん?」
犬娘「すぴぃー」スヤァ
幼女「ちょ、ちょっと離してよ...」ググッ
犬娘「んやぁ...」グイッ
幼女「わあっ!」ドサッ
犬娘「くぅーん...」ダキッ
幼女「う、動けない...」ガチガチ
幼女「こ、こいつ寝癖が悪すぎる...早く脱出しないと...」
ヌクヌク ヌクヌク
幼女「あれ?何だかすごく暖かい...」
幼女「だ、駄目...眠くなってきt...」
幼女「Zzz...」スヤァ
........................................................
.........................................
犬娘「...」パチッ
犬娘「うーん...朝かぁ...」ノビー
犬娘「久しぶりの布団は気持ちいいねぇ!つい爆睡しちゃったよ!」
犬娘「...あれ?私こんなところで寝てたっけ?」キョロキョロ
幼女「Zzz...」
犬娘「??? どうして私ご主人様と一緒に寝てるんだろ?」
犬娘「まあいいや!せっかくご主人様がゆっくり眠ってることだし朝ごはんでも作ってあげようかな♪」
幼女「Zzz.........んっ」パチッ
幼女「あ、あれ...?私は確か...」
幼女「そうか...つい気持ちよくて寝ちゃったんだった...」
トントン トントン
幼女「...?何だかいい匂いが...」クンクン
犬娘「ふんふふーん♪ふふふーんふーん♪」トントン
幼女「...何してるの」
犬娘「あ!ご主人様おはよう♪」
幼女「お、おはよう..」
犬娘「今ねー朝ごはん作ってるんだよー♪」
幼女「料理できるの?」
犬娘「これでも一人暮らしだったんだよ?一通りの家事は出来るよ~」
幼女「へぇ...」
犬娘「はい完成!」
犬娘「どうぞ召し上がれ♪と言っても冷蔵庫の中のもので適当に作っただけだけどね♪」ゴトッ
幼女「...」
犬娘「ご主人様どうしたの???」
幼女「...ちゃんと冷蔵庫の中の物で作ったんだよね?」
犬娘「そうだけど???」
幼女「...ドックフードにしか見えないんだけど」
犬娘「まあちょっと魔法で形を変えたけど基本的には同じだよー」
幼女「...」
犬娘「いいから食べてみてよ!味は保証するよ!」
幼女「...分かった」
幼女「...」パクッ
幼女「...」ボリボリ
幼女「...」ゴクン
犬娘「どう?美味しいでしょ?」
幼女「...味が薄い」
犬娘「えーそうかなー?」パクッ
犬娘「うん!ちょうどいい味だよ?」
幼女「私はいらないからあげる...」
犬娘「せっかく作ったのにー好き嫌いは体に良くないよ?」パクパク
犬娘「さて!朝ごはんも食べたことだし散歩にでも行こうかな!」
幼女「いってらっしゃい...」
犬娘「何言ってるの?ご主人様も一緒に行くんだよ?」
幼女「えっ」
犬娘「はいこれ首輪とリード!」
幼女「...」
犬娘「早く付けてよー♪」フリフリ
幼女「これを付けて散歩するの...?」
犬娘「そうだよ?犬の散歩と言えば首輪とリードでしょ!」
幼女「絶対に嫌だぁ!!!」
犬娘「えーどうして?」
幼女「こんなの付けて女の子を連れ回したら変なプレイだと思われるよ!ご近所さんに変な目で見られるよ!」
犬娘「別に私は気にならないけどなー」
幼女「とにかく絶対に嫌だからね!」
犬娘「ちぇっ、じゃあ魔法で回りからは普通の犬に見えるようにするよ」ピカッ
犬娘「ほらこれでいいでしょ?」
幼女「...信用できない」
犬娘「もう...疑い深いなぁ。ちょっと待っててね」ダッ
犬娘「ほら!鏡で私を見てみなよ!野良犬に見えるはずだよ!」キラッ
幼女「...」ジー
モワモワモワァ
野良犬『どう?完璧な犬でしょ?』
幼女「た、確かに...」
犬娘「じゃあ朝の散歩にしゅっぱーつ!」
幼女「...」ギュッ
犬娘「ほらご主人様!もっと早く走ってよ!首絞めちゃうよ!」ダッ
幼女(...何このプレイ)
...........................................................
..........................................
犬娘「んー!朝日が気持ちいいねぇ!」
幼女「...」トボトボ
犬娘「ご主人様どうしたの?テンション低いよ~!」
幼女(ほ、本当に回りからは野良犬に見えてるんだよね?)キョロキョロ
犬娘「おっ!仲間発見っ!」ダッ
グイッ
幼女「な、仲間!?」
犬娘「ヘーイ!調子はどうよ!秋田犬君!」
犬「ワン!」ヘッヘッヘ
幼女(な、なんだ...普通の犬か...)ホッ
おばちゃん「あらお宅のワンちゃん元気ねぇ。ミックス犬かしら?」
幼女(よ、良かった...普通に犬に見えてるんだ...)
幼女「あぁ...はい...雑種です」
犬娘「もうご主人様!最近は雑種なんて使わないよ!ミックスミックス♪」
幼女(うぜぇ)
犬娘「じゃあねー!秋田犬君ー」フリフリ
犬「ワンッ!」
犬娘「いやぁ!やっぱり大型犬はいいね!小型犬にはない重量感があるよ!」
幼女「あっそ...」
犬娘「あっ!私ちょっとトイレ行きたくなったから首輪外すね」ガチャガチャ
幼女「!?」
幼女「ま、まさか電柱でするつもりじゃ...」
犬娘「さすがの私もトイレは人間の方だよー」
犬娘「じゃあここで待っててね!勝手に帰ったりしちゃ駄目だよ!」ダッ
幼女「...はぁ」
幼女「何か散歩だけなのにすごく疲れた...」
幼女「もしかしてこの散歩が毎日続くのかな...」
幼女「いや一日に一回だけじゃなくて朝と夜に二回あるのかも...」
幼女「うぅ...つらい...」
おっさん「...」
犬「きゃんっ!」
幼女「あ、小型犬だ」
幼女「小さくて可愛いなぁ...」
犬「...」ブルッ
おっさん「チッ」
犬「...」プリプリ
犬「...」ザッザッザッ
おっさん「終わったか?」
犬「きゃんっ!」
おっさん「...行くぞ」グイッ
幼女「...あの人飼い犬の糞を片付けないんだ」
幼女「そういえばこの公園...よく見たら犬の糞がいっぱい落ちてる...」
幼女「...マナーがなってないなぁ」
犬娘「うんうん...本当に駄目だよねあれは」
幼女「い、居たの!?」ビクッ
犬娘「ペットの尻を拭くのは飼い主の仕事だよ...アレだけに」
幼女「まったく上手くない...」
犬娘「ということでマナーがなってない飼い主は通報します!」プルプル
犬娘『あ、もしもし?警察ですか?実は飼い犬の糞を片付けない飼い主が居るんですが...場所は』
幼女(携帯持ってるんだ)
犬娘「よし!通報完了!」
幼女「通報って...警察にそんなこと言っても相手にしてもらえないよ」
犬娘「まぁ見てれば分かるよ♪」
犬娘「さっきのおじさんは今どこかな?」
幼女「あそこのベンチに座ってるけど...」
犬娘「じゃあすぐに来るはずだね♪」
幼女「来る...警察が...?」
バチバチバチバチッッッ!!!!!
幼女「!?」
幼女「く、空間に穴がっ!?」
犬娘「おー来た来た」
ケルベロス「グギャアッ!!!!!」ドスン
幼女「!? あ、穴から怪物が...!」
犬娘「お巡りさーん!あの人です!」ビシッ
ケルベロス「グギャッ!!!」ダッ
おっさん「あーダルい...何で俺が散歩なんか...」
ケルベロス「グギャアッッ!!!」ダダダッ
おっさん「...ん?何だあれ?犬?いやでも首が...三つある!?」
ケルベロス「グアッ!!!」ガブッ
おっさん「い、痛い!何しやがるこの犬!」
ケルベロス「グルルルルルル...!!!」ズリズリ
おっさん「や、止めろ!引っ張るな!」ズルズル
おっさん「クソッ!何て力だ!」
ケルベロス「ギャアッッ!!!」グイッ
おっさん「な、なんだこの穴っ!?う、うわああああああああああああああああああ!!!!!!!」
シュン
幼女「...なにあれ」
犬娘「地獄警察ケルベロスだよ?」
幼女「...なにそれ」
犬娘「簡単に言えばマナーがない飼い主を地獄でお仕置きする犬のお巡りさんだよ♪」
犬娘「最近犬の糞の放置のヘイトが飼い主じゃなくてなぜか私達犬に向けられてるからねー」
犬娘「犬のイメージダウンを避けるために用意された機関らしいよ?」
幼女「...やり過ぎじゃないの?」
犬娘「まあ殺しはしないから大丈夫だよ多分」
犬娘「それに糞を放置するなんて踏んだ側からしたら極刑ものだからねー。それぐらいしないと減らないよ」
幼女「そ、そうなんだ...」
犬娘「さあもうそろそろ帰ろっか!少し遠くまで来ちゃったから早く帰らないとお昼になっちゃうよ!」
幼女「...そういえばこの公園見覚えがないんだけど...ここどこなの?」
犬娘「大丈夫!私の帰巣魔法があるから家には問題なく帰れるよ♪」
幼女(これが正しい使い方か...)
今日はここまで
...........................................................
.........................................
犬娘「到着!」
犬娘「今は...うん!ちょうどお昼だね!」
幼女(朝の貴重な時間をずっと散歩で過ごしてたのか...)
犬娘「お昼ご飯はどうするー?どこかで食べる?それとも作る?」
幼女「もうお店も混んでる時間だし私が作るよ」
犬娘「散歩のお礼に私が作ってあげよっか♪」
幼女「それだけは絶対嫌!」
犬娘「ところでさー、ご主人様の歳だと今の時間って学校に行ってるんじゃないの?」モグモグ
幼女「今インフルエンザで学級閉鎖中だから一週間ぐらいはお休み」
犬娘「ふーん...学生は羨ましいなー私は明日から仕事なのにー」
幼女「働いてたのっ!?」
犬娘「そりゃ働かないと食べて行けないからねー」モグモグ
犬娘「家が見つかったからいい加減出ないとクビになっちゃうよー」モグモグ
幼女「...どこで働いてるの?」
犬娘「んーとそれはねぇ...」
プルプルプルプル
犬娘「あっ!電話だ!ちょっと待っててね」
幼女「...」
犬娘『もしもしー?...あっ!店長!』
幼女(店長...?)
犬娘『うん!うん!そのことなんだけど昨日やっと家が見つかったんだよー!』
犬娘『えっ?人が足りないから今すぐ来てほしい?』
犬娘『それはいいけどさー...ん?人が足りないから友達も連れてきてほしい?』
犬娘「...」チラッ
幼女「えっ」
犬娘『了解♪じゃあ一人可愛い女の子を連れていくね♪』
幼女「ちょ、ちょっとぉ!」
犬娘『じゃあそういうことでー♪』プツッ
犬娘「ということになったけどいいかな?」
幼女「ど、どういうこと!?」
犬娘「大丈夫!接客業だけどご主人様なら問題ないよ♪」
幼女「はぁっ!?」
犬娘「じゃあさっそく行こうか!うちのバイト結構お給料貰えるんだよー♪」グイッ
幼女「お、押さないで!それにバイト先ってどこなのっ!」
『 メイド喫茶 ケモノっ娘クラブ♪ 』
幼女「...は?」
犬娘「ここが私の職場だよ♪」
幼女「...なにここ」
犬娘「何ってメイド喫茶だけど?」
幼女「は?」
犬娘「ここは色々都合がいいんだよねー。尻尾と耳もコスプレってことで隠さなくていいし」
犬娘「それに犬とメイドの相性ってバッチリだと思わない?」
幼女「思わない!!!」
犬娘「もうご主人様ったら分かってないなー」
犬娘「さっ!入り口でモタモタしてないで中に入ろっか!」
幼女「い、嫌っ!」
犬娘「えー...どうして?」
幼女「メイド喫茶なんてぼったくりバーと同じじゃん!それにお客は臭いハゲってイメージしかないよ!」
犬娘「人の容姿に文句を言うのは駄目だよー」
幼女「とにかく!私はそんな詐欺に加担する気はないの!帰るっ!」ダッ
犬娘「...」
犬娘「あーあ...時給一万円なのになぁ...」ボソッ
幼女「」ピクッ
幼女「い、一万円...?」
犬娘「働き次第ではボーナスも出るのになぁ...」
幼女「ボ、ボーナス...」ゴクリ
犬娘「まあでも嫌って言うなら仕方ないよね...無理強いは良くないか」
幼女「...」
犬娘「...じゃあ私は適当に働いて時給一万円を貰おうかな!」
犬娘「あ、ご主人様!今日の晩御飯は用意しなくていいよ?帰りに高級ステーキ食べるから!」
幼女「...」
犬娘「じゃあねーご主人様ー!」フリフリ
幼女「...ぅ」
犬娘「...え?何だって?」
幼女「だ、だから...や、やるぅ...」
犬娘「...」ニヤニヤ
幼女「わ、笑うなぁ!!!」
犬娘「いやーご主人様もやっぱり人なんだねぇ...お金で釣られちゃうんだ」ニヤニヤ
幼女「う、うるさい!さっさと案内しろぉ!」
カラン コロン♪
オカエリナサイマセ ゴシュジンサマ♪
犬娘「店長ぉー!来たよー!」
幼女(う、うわぁ...ここがメイド喫茶かぁ...)キョロキョロ
熊男「おお!よく来てくれた犬娘!」
犬娘「久しぶりだね店長!」
幼女(!?)
幼女(な、なんだこのゴツいおっさん...)
熊男「家が火事になったと聞いた時はビックリしたぞ!」
犬娘「いやー心配させてごねんね!もう家は見つかったから安心して!」
熊男「うむ!では休んだ分の働きをしてもらおうか!」
犬娘「もう!店長はキツいんだから!」
アッハッハッハッハッハ
幼女(...なんだこの空気)
熊男「ところでその隣の幼女は誰なんだ?」
犬娘「あっ!紹介するね!こちらは私の飼い主で助っ人のご主人様だよ♪」
熊男「おぉ!君が犬娘の飼い主か!」
幼女「は、はぁ...」
熊男「仕事の方も手伝わせてしまって申し訳ないな!頑張ってくれたまえ!」ガシッ
幼女「は、はい...」
犬娘「じゃあご主人様!さっそくメイド服に着替えよっか♪」
幼女「...皿洗いだけじゃ駄目?」
犬娘「ダメダメ!ちゃんと接客もやってもらうよ!」
犬娘「店長ー!ご主人様のサイズの服ってあるー?」
熊男「確か休んでるリス娘の服がそのぐらいだった気がするぞ」
犬娘「了解♪」
犬娘「えーっとリスちゃんの服は...あった!」ガサゴソ
犬娘「うーん...ピッタリだね♪」
犬娘「じゃあご主人様!これに着替えて来て!更衣室はあっちだよ!」スッ
幼女「これも時給一万円のため...一万円のため...」ブツブツ
スタスタ
犬娘「私は魔法で早着替えっと♪」
ピカッ
犬娘「うんピッタリ!やっぱりメイド服が一番似合うのは私だよねー♪」
「あー何か臭いと思ったらどこからか入ってきた野良犬がいるニャ」
犬娘「...」ピキッ
犬娘「その声は...久しぶりだね!"永遠のNo.2"の猫娘ちゃん♪」
猫娘「...ニャ?」ピキッ
犬娘「私が居ない間の一番はどうだった?気持ちよかった?」
猫娘「は?何言ってるニャ?一番はずっと猫なんだけど?」
犬娘「まあ猫娘ちゃんがそう思うならそうなんじゃない?猫娘ちゃんの中ではね♪」
猫娘「あー何か負け惜しみが聞こえるニャー」
猫娘「これが本当の負け犬の遠吠えニャ♪」
犬娘「...は?」ピキッ
犬娘「そもそも何で猫娘ちゃんがNo.1なの?昔からペットと言えば犬なんだけど?」
猫娘「はい出ました!犬派特有の昔から!」
猫娘「じゃあ今犬飼ってるやつは山に狩りにでも行くのかニャ?おおん?」
猫娘「やっぱりペットと言ったら猫が一番ニャー♪」
幼女(着替えが終わって戻ってきたら犬VS猫のバトルが始まってる...)
猫娘「まあ馬鹿犬には猫の魅力は分からないニャー♪馬鹿だから♪」
犬娘「あれー?お手も出来ない馬鹿な猫が何か言ってるなー?」
猫娘「お手が出来たら偉いのかニャ?なら犬はずっとチンチンでもしてろニャ」
犬娘「最近猫のキャラが受けたっからって調子に乗るのはやめてくれるかな?うざいよ?」
猫娘「ぷっ...キャラでは永遠に犬は猫に勝てないニャ」
猫娘「だって猫の方が可愛いからニャ♪」ニヤリ
犬娘「キャラキャラって...それだけしか勝負出来ないの?」
犬娘「あっ、そっか!まだ十二支に入れなかったこと気にしてるの?」
猫娘「は、はぁ!?別にあんなのこっちからお断りだし!そもそも鼠のせいで入れなかったんだし!」
犬娘「正直全部自業自得だよね?説明を聞いてない方が悪いよね?」
幼女(なんだこの醜い争い...)
猫娘「ああん?親切に教えない鼠が全面的に悪いに決まってるニャ!」
犬娘「そうやってすぐ人のせいにする...猫派って何かそういうところセコいというか暗いよね」
猫娘「はい出ました!犬派特有の猫派は暗い!」
猫娘「ちょっと散歩に出れるからって自分は明るいとかイメージ持つのやめてくれない?」
猫娘「猫派は暗いってソースでもあるのかニャ?おおん?」
犬娘「だって犯罪者って大体猫派じゃん」
猫娘「だからそれが偏見っつってんだうがにゃああああああああああ!!!!!」
猫娘「犯罪者は猫派ってソースを持ってこいつってんだろうがにゃあああああああああああああ!!!!!」ドンガラガッシャーン
ギャーギャー ギャーギャー
幼女(...いつまで続くんだろこれ)
犬娘「ゲロ吐き魔!」
猫娘「糞放置!」
犬娘「発情中の声がうるさい!」
猫娘「すれ違いに吠えるのやめろニャ!」
犬娘「家の壁をガリガリ削るな!」
猫娘「マーキングやめろニャ!」
犬娘「ぐぬぬ...」バチバチバチッ
猫娘「ぐぬぬ...」バチバチバチッ
「コラ!犬派と猫派の醜い争いはやめなさい!」
犬娘「誰!?」
猫娘「誰ニャ!?」
兎娘「無駄な争いは止めようよ!一番可愛いのは兎なんだから!」
幼女(まーた変なのが出てきた...)
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「赤い目!モフモフの毛!そしてチャーミングな耳!」
兎娘「キャラクターにも恵まれてるしやっぱり兎が一番!」
兎娘「まあ弱点と言えば飼ってる人が少ないことだけどそれ以外はまさに完璧だよ!」
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「...あれ?何その反応...」
犬娘「い、いや...何て言うかさ...」
猫娘「微妙過ぎて反応に困るニャ...」
兎娘「...あ?」ピキッ
幼女(...気持ちは分かる)
犬娘「そもそも兎って小学校の飼育小屋でしか飼ったことないし」
猫娘「小屋の中は尋常じゃないほど臭かったニャ」
兎娘「...」
犬娘「それに犬と猫は食べるなんて考えられないけど」
猫娘「兎はまあ食べれるレベルニャ」
兎娘「...」
犬娘「正直No.3すら危ういんじゃないかなーって」
猫娘「お前にここは場違いニャ、さっさと帰れニャ」
兎娘「...せ」
兎娘「戦争じゃああああああああああああああああああ!!!!!!」
ギャーギャー ギャーギャー
幼女(逆に悪化してる...)
犬娘「い、いてて!尻尾引っ張らないでよ!」グググッ
猫娘「お前も髭引っ張るのやめろニャ!」グイッ
兎娘「こころぴょんぴょんアタック!!!」ドーン
幼女「ちょ、ちょっと!いい加減にやめn」
熊男「ゴラァッッッッ!!!何やってるんだ小動物共ッッッッ!!!」
犬猫兎「」ビクッ
熊男「さっさと仕事に戻れッッッッ!!!!!!」
犬猫兎「は、はい...」ビクビク
幼女「す、すごい...あれだけの喧嘩を一声で止めた...」
犬娘「ご、ご主人様着替え終わったんだね...じゃあ行こうか...」ウルウル
幼女(...半泣きになってる)
今日はここまで
犬娘「ご主人様はとりあえず注文を取るだけでいいから...」ウルウル
犬娘「一応このメニュー表に目を通してね...」ペラッ
幼女「わ、分かった」
犬娘「じゃあ私はお客様のところにいるから...何かあったら店長に相談して...」トボトボ
幼女「...」
幼女「あのうるさい犬が捨てられた子犬みたいに大人しくなってる...」
幼女「熊ってすごい...」
幼女「あっ、忘れてた。えーとメニューは...」ペラッ
『鶏娘の生みたて卵オムライス♪ 1,800円』
幼女「なんだこれ」
幼女「鶏娘の生みたて卵オムライスって...」
幼女「多分本当に生んだ卵じゃないんだろうけど名前が親子丼並に残酷な名前じゃないのこれ...」
幼女「思ってた通り地味に高いし...」
幼女「つ、次は...」
『牛娘の特製ハンバーグ♪ 2,300円』
幼女「う、うん...牛肉かな...」
『豚娘のトンカツカレーライス♪ 2,500円』
幼女「豚娘って...何か響き悪い...」
『ケモノっ娘の特製ラブジュース♪ 800円』
幼女「...これアウトじゃないの?」
『極上のスマイル 10,000円』
幼女「たかっ!?」
幼女「他は...似たような名前がいっぱいある...」
幼女「メニューの名前が一歩間違えたらカニバっぽいよ...もっとマシな名前付けようよ...」
ヒョコッ
猫娘「新人、いつまでそこに居るニャ」
猫娘「もうそろそろお客様が増える時間帯ニャ、さっさと準備するニャ」
幼女「は、はい!」ビクッ
...........................................................
..........................................
幼女「ご、ご注文はお決まりでしょうか?」
紳士「...おや?君は新人さんかい?」
幼女「は、はい...」
紳士「ハハッ、可愛らしい新人さんだ」
紳士「ではハンバーグとカレーと...後は君のスマイルを貰えるかな?」
幼女「ス、スマイル...」
幼女「こ、こうですか?」ニコッ
紳士「ブフォッ!」
幼女「だ、大丈夫ですかっ!?」
紳士「い、いやすまない...見苦しいところを見せてしまったな...」
幼女「えっと...ご、ご注文は以上でよろしいですか?」
紳士「...もう一度スマイルを貰えるかな?」
幼女「これでいいですか?」ニコッ
紳士「グハッ!」
幼女「!?」
犬娘「さすがご主人様♪もう馴染んでる♪」
猫娘「むむむ...あの新人中々やるニャ」
兎娘「でも一番は私だけどねー」
熊男「ほう...」
ちょっと短いけど今日はここまで
幼女「え、えぇと...牛娘の搾りたて新鮮ミルクと鼠娘のかじった穴あきチーズですね?」
幼女「あとスマイルも...はいっ」ニコッ
幼女「猫娘のねこまんまに犬娘の特製ジャーキー...」
幼女「え?羊娘のジンギスカンに馬娘の馬刺しも追加?」
幼女「あ、スマイルもですか、はい」ニコッ
幼女「ぜぇ...ぜぇ...忙しい...」
幼女「まさかこんなにお客が来るなんて...メイド喫茶のレベルじゃない...」
幼女「...お客さん全員スマイル注文してるけど一回1万円だよねこれ...?」
『ヘーイ!ご主人様達盛り上がってるー?』
幼女「この声は...あいつか」
幼女「ご主人様達ってあいつのご主人様は何人居るんだ...」
『みなさんお待ちかね!ゲームの時間だよー!』
幼女「ゲーム...?」
『今日のゲームはご主人様もメイドも全員参加のじゃんけん大会!』
幼女「じゃんけん大会?」
『ルールは簡単!私とじゃんけんをして最後まで勝ち残った人が優勝だよー!』
『優勝者にはスペシャルな賞品があるけどそれは優勝してからのお楽しみ♪』
『みんな頑張ってねー!』
幼女「全員参加ってことは私も参加するのか...」
幼女「...」
幼女「サボっちゃえ」
熊男「駄目だ」
幼女「!?」ビクッ
幼女「て、店長さん...居たんですか」
本当に短いけど今日はここまで
マジでごめんなさい2時間盗まれました
熊男「今君はうちの店のメイドだ、ゲームには参加して貰う」
幼女「はぁ...分かりました」
熊男「会場はあっちだ、急がないと始まってしまうぞ」
幼女「はぁーい...」トボトボ
犬娘「みんなー!じゃんけん大会始めるよー!」フリフリ
ウォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
幼女「めんどくさ...」
犬娘「ルールはさっき説明した通り!勝ち残った人には私からスペシャルな賞品をあげるから楽しみにしててね!」
ウォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
幼女「そもそもどうしてあいつが司会なんだろ...」
犬娘「ではさっそく始めたい思います!」
犬娘「いくよー?最初はグー!」
ジャンケエエエエエエエエエン!!!!!!
幼女「適当に一回戦目で負ければいいかな...」
犬娘「ぽんっ!」パー
ポンッ!!!!!!
幼女「ぽん...」チョキ
グワーマケター ヨッシャーカッター
幼女「...あ、勝っちゃった」
犬娘「はい!負けた人は座ってねー!」
犬娘「ちなみに後出ししたり負けたのに座らないみたいな不正をしても無駄だよ♪」
犬娘「じゃあ次のじゃんけん行ってみようか!最初はグー!」
ジャンケエエエエエエエエエン!!!!!!
幼女「まあさすがに次で負けるかな...」
........................................................
..........................................
>>91
× 犬娘「はい!負けた人は座ってねー!」
○ 犬娘「はい!負けた人は座ってねー!ちなみにあいこはセーフだよー!」
犬娘「さあいよいよじゃんけん大会も終盤戦!」
犬娘「残ったのはこの三人だー!」
猫娘「絶対優勝してやるニャ...犬にだけは負けたくないニャ...」メラメラ
兎娘「絶対一番になってやる...今度こそ犬や猫に勝ってやる...」メラメラ
幼女「どうしてこうなった...」
犬娘「うーん...運悪くメイド三人が残っちゃったねー...」
犬娘「まあいいか!次に行こう!」
犬娘「行くよー?最初はグー!」
ジャンケエエエエエエエエエン!!!!!!
猫娘(考えろ...考えるニャ猫娘...)
猫娘(勝つ確率は三分の二...勝つ方の確率の方が高いニャ...)
猫娘(あいつがこれまでに出した手はパーチョキパーグーパー...)
猫娘(バランス的に言えば次はチョキかグーを出す可能性が高い...)
猫娘(つまりグーを出せば負けないはずニャ!)
ザワザワ ザワザワ
猫娘(...はっ!)
猫娘(ま、まさかこれは罠...?)
猫娘(誘っているのかニャ...?私がグーを出すのを...)
猫娘(わざとチョキとグーを出す回数を減らして私がグーを出すと確信した時にあいつはパーを...)
猫娘(そ、そうニャ...!きっとそうに決まってるニャ!)
猫娘(な、ならどうすればいいにゃあああああああああああああ!!!!!)
猫娘(くっ!ここはあいつがパーを出すと賭けてチョキを出すニャ!)
猫娘(これならチョキかグーを出して来ても二分の一で勝てるニャ!)
猫娘(...あれ?)
兎娘(考えろ...考えるんだ兎娘)
兎娘(やつがこれまでに出した手はパーチョキパーグーパー...)
兎娘(バランス的に見ればグーとチョキが少ない...つまりグーを出せば負けないと普通の人は考えるはず!)
兎娘(私はそんな手には引っ掛からないよ!パーが多めなあいつは次もパーで来るからチョキを出せば勝てる!)
兎娘(...と普通の人は考えるはず!)
兎娘(実はこれも罠!裏をかいてあいつはグーを出してくる!)
兎娘(ここは裏の裏をかいてパー!これならパーとグー両方に対処できるからまず負けない!)
ザワザワ ザワザワ
兎娘(...はっ!)
兎娘(ま、まさかこれも罠...?)
兎娘(そ、そうだ...完璧な手と油断して私がパーを出してきたところをチョキで狩るつもりなんだ...)
兎娘(あ、危ない危ない...ここはあいこ狙いのチョキで行こう...)
兎娘(これなら裏の裏の裏の裏をかける...最高の手だ!)
猫兎((ククク...勝った!))
犬娘「じゃーんけん!」
猫娘(犬め...私をここまで追い詰めたことは褒めてやるニャ...でも一歩及ばなかったみたいだニャ!)
兎娘(だ...駄目だ、まだ笑うな...こらえるんだ...し...しかし...)プルプル
幼女「...」
犬娘「ぽんっ!」グー
猫娘「死ねぃ!惨めな捨て犬め!」チョキ
兎娘「犬、私の勝ちだ」チョキ
幼女「ぽん」パー
猫娘「...へ?」
兎娘「...は?」
幼女「...あ、勝っちゃった」
犬娘「イエーイ!優勝はご主人様...じゃなかった、幼女メイドに決定ー!」
ウォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
猫娘「ちょ、ちょっと待つニャ!」
兎娘「罠だ...これは罠だ!」
犬娘「じゃあご主人様...じゃなかった幼女メイドさん!とりあえず前に出てきてねー!」
幼女「えぇ...」
猫娘「ど、どうしてニャ...まさかここまで読まれていたのかニャ...」ガクッ
兎娘「ち、畜生...」ガクッ
犬娘「優勝おめでとう!とりあえず優勝の感想をどうぞ!」
幼女「か、感想と言われても...まさか本当に勝てるとは思わなかったし...」
犬娘「はいっ!ありきたりなコメントありがとう!」
幼女「」イラッ
犬娘「では優勝者のごsy...幼女メイドさんにはスペシャルな賞品をプレゼントしちゃうよー!」
ウォォォォォォォォォォォォ!!!!!!
幼女(そういえばそんなこと言ってたな...)
幼女(賞品って何だろう?ちょっと気になるな)ワクワク
犬娘「では優勝賞品に登場していただきましょう!どうぞ!」
幼女(...登場?)
ドスン ドスン
熊男「...」
幼女「!?」
犬娘「優勝賞品は我がメイド喫茶の店長を一週間メイドとして自由に使える券でーす!」
シーン
幼女「...は?」
犬娘「この券を破いたら不思議な力が発動して店長さんがすぐ飛んでくるからね!」スッ
犬娘「あ、ちなみに捨てたり燃やしたりしたら店長さんがお仕置きしに飛んでくるように出来てるから注意してね?」
幼女「...」
犬娘「一応有効期限はないけど出来るだけ早く使ってねー♪」
幼女「えぇ...」
犬娘「ではゲーム大会はこれにて終了!また明日~♪」
(((良かった...優勝しなくて本当に良かった...)))
幼女「oh...」
............................................................
............................................
アリガトウゴザイマシター
熊男「...よし!最後のお客様が帰ったな!今日はここまでだ!」
幼女「つ、疲れたぁ...」ヘナヘナ
犬娘「さ、さすがに今日はちょっときつかったね...」
熊男「では給料を配る!全員順番に並べ!」
幼女「そ、そうだ...こんな苦しい目にあったのも全部時給一万円のため...」フラフラ
熊男「ほれ」スッ
兎娘「やった!」
熊男「ほれ」スッ
猫娘「にゃあ」
熊男「ほれ」スッ
犬娘「ありがとう♪」
熊男「君は...確か助っ人の子だったか」
幼女「は、はい...」フラフラ
熊男「今日はよく頑張ってくれた。君の接客はお客様に好評だったぞ」
幼女「そ、そうですか」フラフラ
熊男「良かったら明日からここで働かないか?」
幼女「それだけは絶対嫌です」キリッ
熊男「そうか...残念だ」
熊男「ではこれは君の給料だ...少し多目にしたからそれで旨いものでも食べてこい」スッ
幼女「!?」バッ
幼女「ひーふーみー...嘘っ!こんなに!?」
幼女「い、いいんですかこんなに...?」
熊男「うちで働けば毎日そのくらい手に入るぞ?」
幼女「...」ゴクリ
幼女(...就職しようかな)
犬娘「さあご主人様!さっそく働いたお金で美味しい物でも食べに行こうか!」
幼女「うん!」
犬娘「高級ステーキに回らないお寿司!ご主人様はどっちがいい?」
幼女「両方!両方食べに行こう!」
犬娘「ご主人様のいやしんぼめ!じゃあ高級ステーキと回らないお寿司とさらに3つ星のレストランに行こうか!」
幼女「行く!」
犬娘「今日は食べ放題だよー!」
............................................................
............................................
犬娘「ご、ご主人様...家に着いたよ...」フラフラ
幼女「うっぷ...」
犬娘「さ、さすがにステーキ5枚に寿司20貫フランス料理のフルコースは食べ過ぎたね...」
犬娘「も、もうお腹に入らないよ....」ゲプッ
幼女「おぇぇ...食べ過ぎて気持ち悪い...」
犬娘「と、とりあえずお風呂に入ろうか...」
幼女「...」
犬娘「あれ?ご主人様?」
幼女「Zzz...」
犬娘「寝てる...まあ今日は幼女にはちょっときつかったかな...」
犬娘「このままだと風邪引いちゃうし布団出してあげるか...」バサァ
幼女「Zzz...」
犬娘「おやすみご主人様...あれ?何だか私も眠く...」
バタッ
犬娘「Zzz...」
幼女「Zzz...」
今日はここまで
~~~~翌日~~~~
犬娘「ご主人様!」ユサユサ
幼女「Zzz...」
犬娘「ご主人様!」ブンブン
幼女「Zzz...」
犬娘「お、起きない...意外と朝は弱いのかな?」
犬娘「仕方ない...あの手を使おう...」
幼女「Zzz...」
犬娘「まずわさびを用意します」
犬娘「これを鼻に塗ります」ヌリヌリ
犬娘「あら不思議♪すぐに朝に弱い人でもすぐ起きます♪」
幼女「Zzz............」
幼女「............!?」バッ
犬娘「おはよう♪ご主人様♪」
幼女「...」クンクン
幼女「...」ギロッ
犬娘「」ビクッ
犬娘「い、いてて...何も殴らなくても...」サスサス
幼女「次にこんな起こし方したらぶっ殺す」
犬娘「だって普通に起こしても起きなかったんだよ...」
犬娘「ではご主人様も起きたことだしさっそく朝の散歩にレッツゴーだよ!」ビシッ
幼女「...今何時?」
犬娘「朝の5時だね!」
幼女「...」
幼女「寝る」ゴロン
犬娘「えぇ!?」
犬娘「ねぇ起きてよー朝の散歩に行こうよー」ユサユサ
幼女「...昨日疲れた、まだ眠い」
犬娘「ご飯いっぱい食べたじゃんー体力も回復してるよー」ユサユサ
幼女「散歩ぐらい一人で行けるでしょ...」
犬娘「犬の散歩は飼い主と一緒って相場が決まってるんだよー」ユサユサ
幼女(結局叩き起こされた)
犬娘「早朝の空気の匂いはいいねぇ!何かスッキリするよ!」
幼女「ふわぁ...ねむ...」
犬娘「あっ!ご主人様!缶コーヒー買ってよ!」
幼女(朝からテンション高いなこいつ...)
犬娘「いやぁ朝のコーヒーはいいねぇ...何か朝って感じがするよ...」
犬娘「あっ!ご主人様!コンビニがあるよ!朝ご飯はあそこで食べよう!」
幼女「...」
犬娘「コンビニのおにぎりっておいしいよねー最近は色々な味もあるし」モグモグ
犬娘「中でも炒飯おにぎりは本当に美味しい...どうやってこんな味の炒飯が作れるんだろ」モグモグ
幼女(昨日あれだけ食ったのに朝もよく食うなこいつ...)
犬娘「んんーーー!」ノビー
犬娘「あぁ...まだ暗い内の朝っていいねぇ...深夜とはまた別の意味で楽しいよ」
犬娘「なんて言うのかな?夜はまだ寝てる人が多いから少し寂しいけど朝は一部の人が起きてるから安心するというか」
幼女「知らんがな...」
犬娘「あーあ...私今日から仕事かぁ...めんどくさいなぁ」
幼女「あそこ時給高いしいいと思うけど」
犬娘「確かにお金はいっぱい貰えるし楽しいけどさぁ...やっぱり働いてるってのがダメなんだよねー」
犬娘「野生の血が騒ぐ!...みたいな?」
幼女「知らんがな...」
犬娘「あ、太陽が昇って来たね」
幼女「...」
犬娘「綺麗だねぇ...」
幼女「...うん」
犬娘「さっ!もう明るくなって来たし帰ろうか!」
幼女「...また知らないところまで来てるんだけど」
犬娘「大丈夫!大丈夫!私の帰巣魔法があるからね!」
犬娘「えーと...家の方向はあっちだから...うん!こっちから行った方が近道だね!」
犬娘「レッツゴー!」
幼女「はぁ...」
犬娘「スキップ♪スキップ♪ランランラン♪」
犬娘「はーいねぇご主人様も一緒にー!」
幼女「やらない!」
犬娘「恥ずかしがっちゃってー」
犬娘「...あれ?」
幼女「ど、どうしたの?まさか迷ったんじゃ...」
犬娘「いや...あそこに誰か倒れてる」
幼女「倒れてる...?」
犬娘「今の時代に行き倒れなんて珍しいね...ちょっと顔を見に行こうかな!」
幼女「えぇ...放っておいてあげようよ」
犬娘「ちょっとだけだから!」ダッ
犬娘「さてどんな酔っぱらいが倒れてるのかなー♪」
犬娘「サラリーマンかな?ホステスかな?」
犬娘「まさ知り合いだったり?なーんてあるわけないか!」
猫娘「」
犬娘「...」
犬娘「...」クルッ
犬娘「...」スタスタ
幼女「ど、どんな人だったの?」
犬娘「ごめん見間違えた、ただの捨て猫だった」
幼女「捨て猫...?」
犬娘「まぁそんなことどうでもいいよ、早く帰ろうか」スタスタ
猫娘「ま、待てニャ...い、犬...」フラァ
幼女「あれ?あの人って...」
犬娘「ほら早く帰ろうよ!絶対めんどくさいことになるパターンだよ!」
猫娘「お、お前...よくもやってくれたニャ...」フラフラ
幼女「何か言ってるけど...」
犬娘「私あんな人知らない」
猫娘「こ、この卑怯者め...夜道を襲うなんて卑怯ニャ...」
犬娘「...あん?」ピクッ
犬娘「なんのことか知らないけどここで勝手に行き倒れてたのは猫ちゃんだよね?私は関係ないんじゃないかな?」
猫娘「し、しらをきるな...私がここで倒れてたのはお前に襲われて気絶してたせいニャ...」
犬娘「何言ってんだこいつ...私は昨日仕事が終わった後ご主人様と一緒にご飯を食べに出かけて一緒に帰って一緒に寝たんだよ?」
犬娘「そんな私がどうやって猫ちゃんを襲うのかな?」
猫娘「そ、そんなの嘘に決まってるニャ...お前が私を襲ったのは事実ニャ...」
犬娘「アホらしい...魚を食べると頭が良くなるっていうのは嘘だったんだね」
犬娘「ご主人様、こんなアホにかまってないで早く帰ろうか!」
幼女「...」
犬娘「あれ?ご主人様?」
幼女「...この猫ちゃんの傷、犬の爪痕に似てる...」
犬娘「...えっ?」
今日はここまで
最近更新がまばらでごめんなさい
犬娘「な、何言ってるのご主人様...?」
幼女「ほらここの肩の傷...犬に引っかかれた後みたい...」
猫娘「この傷がお前に襲われた証拠ニャ...」
犬娘「ひ、引っかき傷なんて殆ど見分けがつかないよ!犬も猫も同じだよ!」
幼女「じゃあ爪出してみて」
犬娘「ほら!これでいい?」ジャキン
幼女「...」
猫娘「...」
犬娘「ど、どうしたの...?」
幼女「同じだ...」
猫娘「同じニャ...」
犬娘「」
犬娘「わ、私じゃないのに...」
幼女「ねぇ...襲われた時のこと詳しく話してくれる?」
猫娘「分かったニャ...」
...........................................................
...........................................
猫娘『ニャ♪ニャ♪ニャ♪』
猫娘『ヒック!うぃ~今日は飲みすぎたニャ~』
猫娘『でも仕事で疲れた時はマタタビ酒に限るニャ~♪』
キラー
猫娘『ンニャ?月が綺麗だニャ~』
猫娘『月には兎が居るらしいけどうちのお店にも兎がいるニャ~?』
猫娘『そうか!あのお店は月だったんだニャ!』
猫娘『ニャハハハハハハハハハ!!!』
アオーン
猫娘『...ニャ?あの声は犬かニャ~?』
猫娘『遠吠えなんて負け犬のあいつらしいニャ!』
猫娘『しかしこんな真夜中に遠吠えなんて近所迷惑なやつニャ!ちょっと説教してやるニャ!』
猫娘『え~っと音が聞こえた方角は...こっちニャ!』ダッ
猫娘『見つけたニャ!おい犬!近所迷惑な行為はやめろニャ!』
『...』ピクッ
猫娘『聞こえてるのか犬!』
『...』ダッ
猫娘『ニャッ!?きゅ、急にこっちに走り出して来たニャ!』
猫娘『ニャ、ニャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!』
............................................................
........................................
猫娘「ということがあったニャ...」
幼女「...」
犬娘「わ、私じゃないからね!」
幼女「でもこの引っかき傷に遠吠え...事件が起きたのは私が寝てる時間帯...」
犬娘「だから私も寝てたって言ってるじゃん!」
猫娘「それを証明できるやつは居ないニャ...」
犬娘「ぐ、ぐぬぬ...」
幼女「とりあえず猫ちゃん...病院に行こうか」
猫娘「ニャアア...」ヨロヨロ
犬娘「ご、ご主人様...?」
幼女「...この件は猫ちゃんを病院に連れて行ったあとじっくり聞かせてもらいます」ギロッ
犬娘「」ビクッ
幼女「歩ける?」
猫娘「だ、大丈夫ニャ...」
スタスタ スタスタ
犬娘「...」
シーン
犬娘「...私じゃないのに」
犬娘「いくら仲の悪い猫でも急に襲うなんてことしないよ...」
犬娘「それにご主人様のあの目...絶対私を疑ってた...」
犬娘「いくら何でも酷くない?飼い犬よりそこら辺の野良猫の言うことを聞くなんて...」
犬娘「こ、このままだと追い出されるんじゃ...」
犬娘「...」
犬娘「...そうだ!」
犬娘「私が犯人を見つければいいんだ!」
.........................................................
.........................................
ガチャ
幼女「...」
犬娘「ふっふっふ、おかえりなさいワトソン君」バーン
幼女「...何その格好」
犬娘「探偵と言ったらコートに帽子に虫眼鏡に蝶ネクタイにパイプに眼鏡に時計型麻酔銃に弁当型携帯FAXでしょ?」
幼女「...は?」
犬娘「私に無実の罪の着せた犯人は私が直々に捕まえてやるんだよ」
犬娘「この名探偵犬娘がね!」キリッ
幼女「...本当にやってないんだよね?」
犬娘「当たり前だよ!だから何回も言ってるでしょ!」
幼女「...分かった。信じる」
犬娘「では犯人探しにレッツゴー!」
幼女(犬が探偵のアニメって昔に見たなぁ)
犬娘「ということで事件現場にやって来たよ!」
犬娘「まず犯行現場を調査する!捜査の基本だよね!」
幼女「...ところで今日仕事じゃなかったの?」
犬娘「ふふん!急いで休みの電話を入れたから今日は休みだよ!」
犬娘「ふむふむ...なるほどなるほど...」ジー
幼女「虫眼鏡なんて覗いてるけど何か分かったの?」
犬娘「いや全然」
幼女「...」
犬娘「でも安心して!犬には秘密兵器があるんだよ!」
幼女「何それ」
犬娘「それは嗅覚!なんと犬の嗅覚は人間の一億倍!」
犬娘「犯人の匂いなんてすぐに追いかけられるレベルだよ!」
幼女(...本当に大丈夫かな)
犬娘「ではさっそく...」クンクン
犬娘「...」クンクン
犬娘「...」クンクン
幼女「...」ゴクリ
犬娘「...はっ!」ビクッ
幼女「何か分かったの...?」
犬娘「な、何も分からない...」
幼女「...」
犬娘「お、おかしいな...ドラマとかだと警察犬って結構優秀なんだけど...」
幼女「それ訓練されてるからじゃないの?」
犬娘「うっ...」
犬娘「え、えぇい!現場検証はこれで終わり!次は聞き込みだ!」
犬娘「捜査はまず足を使うのが基本だからね!」
幼女「...」
犬娘「昨日の夜に私がここに来なかった!?」
通行人「...は?」
犬娘「バッカヤローそいつが真犯人だ!でっかい図体して変装も見破れんのか、穀潰し!」
犬娘「...通報された」
幼女「そりゃそうなるよ」
犬娘「うぅ...結局聞き込みをしても大した情報がなかったよ...」
幼女(あれは聞き込みなのだろうか)
犬娘「こうなったら最終手段のアレをやるしかないね!」
幼女「アレ...?」
犬娘「ずばりおとり捜査だよ!」
幼女「...誰がおとり捜査をするの?」
犬娘「もちろんご主人様!」
幼女「は?」
犬娘「犯人は私とそっくりらしいからね!多分同類には寄ってこないはず!」
犬娘「だからここは無関係で襲われやすそうなご主人様をおとりにして犯人を誘き寄せる!」
幼女「...」
犬娘「何か質問はあるかな?」
幼女「絶対におとり捜査なんて嫌っ!」
犬娘「よし!異論はないね!さっそく家に帰って作戦会議だよ!」
幼女「ちょ、ちょっと!」
犬娘「大丈夫だってー猫ちゃんみたいに襲われる前に私が犯人を捕まえるから!」
幼女「それが不安だって言ってるの!」
犬娘「えいっ、拘束魔法」ピカッ
ビリリリリリッッ!!!!!
幼女「!?」
幼女「う、動けな...!」ビリビリ
犬娘「我慢してねご主人様。これは私の名誉の問題でもあるんだ」
犬娘「猫ちゃんがもしこのことを店長さんにチクったら私はバイトをクビになっちゃうかもしれないからね」
犬娘「じっちゃんの名にかけて私は無実を証明するよ!」
幼女「そ、それが言いたいだけだろうがぁ...!」ビリビリ
犬娘「さあご主人様!家で計画を考えよう!」グイッ
幼女「ひ、引っ張るなぁ...」ズルズル
犬娘「待ってろよ真犯人!絶対死刑台に送ってやるからなぁ!」メラメラ
幼女「い、今すぐ魔法を解けぇ...!」ズルズル
今日はここまで
ふぇぇ...ごめんなさい今日も更新できないです
最近サボってばかりでごめんなさい
............................................................
..........................................
犬娘「さて家に帰って来たけど...」
幼女「んんーー!!んーーーーー!!」ジタバタ
犬娘「もうご主人様暴れないでよー。今魔法をちょっと弱めてあげるからさー」ピカッ
幼女「い、今すぐ解放しろぉ!」
犬娘「まずは襲われやすいように変装しよっか!」
幼女「人の話を聞けぇ!!!」
犬娘「やっぱり襲われた猫ちゃんに似せて猫のコスプレにする?それとも他の動物のコスプレがいい?」
幼女「い、いやぁ...」ブルブル
犬娘「うひひ...とりあえず全部試着してみようか」
幼女「いやああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
犬娘「うん!ご主人様にはどれも似合うけどやっぱり猫で行こうか!」
幼女「...」ボロッ
犬娘「後は犯人を見つけるだけだけどまだ太陽が出てるよねぇ」
犬娘「一応事件が起きたのは夜だしそれまでは家で待機かな」
犬娘「それに真っ昼間に猫のコスプレをした幼女が歩いてるのも変だしねー」
幼女「...もう逃げないから魔法を解け」
犬娘「うーん...まあずっとかけっぱなしなのも可哀想だし解いてあげるよ」
犬娘「ただし絶対逃げちゃ駄目だからね♪」ピカッ
幼女「...」パァ
犬娘「さあご主人様!夜まで暇だしDVDでも観ようか!」
幼女「...」シュッ
犬娘「あべしっ!?」ボコォ
幼女「...これでおあいこだから」
犬娘「が、顔面にエルボーは駄目だよ...ご主人様...」ヨロッ
『密着!オルトロス警察24時!』
犬娘「こういう警察系って大体同じパターンなんだけど面白いよねー」
幼女(...確かに)
『フラダンスの犬』
犬娘「あれ?フランダースの犬を借りてきたはずだったんだけど」
幼女(バカボン...?)
『トムとジェリー』
幼女「これ猫とネズミのアニメじゃないの?」
犬娘「フフフ...猫が痛い目に遭ってるのがいいんだよこのアニメ...」
幼女(趣味悪っ)
ボーン ボーン ボーン
犬娘「あっ!もうこんな時間!」
犬娘「ご主人様!犯人探しに行こうか!」
幼女(結局今日はずっとDVDを見てたのか...)
犬娘「じゃあ作戦の確認ねー」
犬娘「まずご主人様は猫のコスプレをして夜の街を歩き回る!私はそれを少し離れたところから見てるね!」
犬娘「そして犯人を見つけたら私がそいつを倒す!うん!完璧な作戦だね!」
犬娘「あ、何かあったらこのトランシーバーを使って連絡してね♪」
幼女「トランシーバー?携帯とか魔法でいいんじゃないの?」
犬娘「こっちの方が雰囲気出るでしょ?」
幼女「...」
犬娘「トランシーバーで連絡する時はどうぞを忘れちゃ駄目だからね!あと危ない時のサインはメーデーだよー」
幼女「はいはい分かりましたよ...」
犬娘「じゃあご主人様頑張ってねー」
幼女「はぁ...」ガチャ
幼女「...」スタスタ
幼女「今は...夜の11時くらいかな?」
幼女「はぁ...私は何をやってるんだろう」
幼女「夜中に猫のコスプレをして近所を歩き回ってるなんて...」
幼女「...あれ?」
幼女「こ、このコスプレって他の人にも見えてる...?」
幼女「///」バッ
幼女「う、うぅ...人とすれ違ったらどうしよう...」
ピーピー ピーピー
幼女「!?」
『あーあーマイクテスト...マイクテスト...』
『ご主人様?ちゃんと聞こえるかな?どうぞ』
幼女(なんだ...トランシーバーの音か...)ホッ
幼女「き、聞こえてるけど?」
『どうぞは?』
幼女「」イラッ
幼女「聞こえています!どうぞ」
『もうご主人様キレないでよーどうぞ』
幼女「キレてない!どうぞ!」
『分かった♪分かった♪』
『私も一応高いところからご主人様の周辺を見張ってるけど夜だから見えにくいんだよねー』
『もし何かあったらすぐに知らせてね♪どうぞ』
幼女「...分かった」
『だからどうz』プツッ
幼女「鬱陶しい」
..........................................................
.......................................
犬娘「あらら、切られちゃったか」
~~~~1時間後~~~~
幼女「...犯人と遭遇しない」
幼女「もう一時間近く町をフラついてる気がする...人と出会わないのが奇跡だよこれ...」
ピーピー ピーピー
『もしもーし?ご主人様聞こえるかなー?どうぞ』
幼女「...聞こえてる、どうぞ」
『犯人見つからないねーもう日付が変わっちゃったよーどうぞ』
幼女「...もう見つからないし帰らない?どうぞ」
『ダメダメ!もし見つからなくても朝まで頑張るよ!どうぞ』
幼女「えぇ...魔法とかで簡単に見つけられないものなの?どうぞ」
『一応探索魔法ってやつがあるんだけどねぇ...今魔力切れで使えないんだよーどうぞ』
幼女「魔力切れ...?どうぞ」
『私のMPは一時間に1しか回復出来ないからねー。今日使った拘束魔法で魔力を使いきっちゃったから回復待ちだよー』
『魔法石っていう魔力溜まった石を割れば回復出来るんだけどねー』
幼女(ソシャゲみたいなシステムだな...)
『まあ地道に頑張って探そう!どうぞ』
幼女「...このどうぞって止めない?どうぞ」
『えー映画みたいでかっこいいじゃん、どうぞ』
幼女「いい加減うざい、どうぞ」
『じゃあ切るね、何かあったら連絡よろしくぅ♪』プツッ
幼女「...」イライラ
幼女「はぁ...見つからない...」
幼女「寒くなってきたしもう一人で帰ろうかな...真夜中だし」
幼女「...そういえばあいつに見張られてるんだった」
幼女「あーあ...犯人が自分から出てきてくれないかなー」
アオーン
幼女「そうそうこんな感じに...」
幼女「えっ」
幼女「い、今のって遠吠え...?」ブルブル
幼女「た、確か犯人は遠吠えを...」
ザッ ザッ
幼女「」ビクッ
幼女「あ、あそこに人影が...い、今までいなかったのに...」ブルブル
『...』ギョロッ
幼女(き、気付かれた!)
『...!』ダッ
幼女「う、うわぁ!!!」ダッ
幼女(に、逃げないとぉ!逃げないとぉ!逃げないとぉ!)ダダッ
幼女(そ、そうだ!トランシーバーで連絡を...!)
ピーピー ピーピー
『もしもしー?ご主人様?急に走り出してどうしたの?』
幼女「メ、メーデー!メーデー!今すぐ助けろぉ!!!」ダダッ
『メーデー?あのバイオのボス?』
『あいつ強いよね!雑魚が無限湧きだから最初は死ぬかと思ったよ!』
『まぁ窓ハメ使えば楽なんだけどねー。レイドモードのチビには何回も殺されt』
幼女「んなこと聞いてねぇんだよぉ!!!!!犯人に襲われてるからさっさと来いよぉ!!!!!!」
『あぁ、そっちね、はいはい今行きまーす』
幼女「早く早く早くぅ!!!!」ダダッ
ゴツンッ
スッテンコロリン
幼女「!?」ズサー
幼女(こ、こけた...この状況で...?)
ザッ ザッ
幼女「ひっ!」
『............』ハァハァ
幼女(こ、こいつが真犯人...!ほ、本当にあいつは無実だったんだ...)
幼女(ってそんなこと言ってる場合じゃない!これ絶対絶命のピンチだよ!!!)
『............!』グワッ
幼女(も、もう駄目っ...)
犬娘「オラァ!ご主人様に何しとるんじゃあ!!!」ビューン
『...!?』バキッ
ズサー
犬娘「よし!飛び蹴り成功!」
犬娘「大丈夫?ご主人様?」
幼女「お、遅いんだよぉ...」ヘナヘナ
犬娘「さて...どうやらあいつが真犯人みたいだね」
幼女「...うん!」
『..............グルルルルル』ヨロッ
狼男「グルルルルルルルルルル...!!!」
今日はここまで
狼と犬を間違えるとか無理あるだろって自分でも思ってますはい
狼男「グルルルルルルルルルル...!」
幼女「あ、あいつって犬...?」
犬娘「うーん...狼男じゃないかな?」
幼女「狼男...?あの満月を見ると人間から狼に変身するっていうやつ?」
犬娘「いやそっちじゃなくて狼ベースの獣人だと思うよ?今、月は出てるけど満月じゃないからね」
犬娘「まあ一応狼の獣人も月を見ると凶暴化するっていう人が居るからねー私の知り合いにもそういう人が居たし」
幼女「そうなんだ...」
狼男「ガルァッ!!!」アオーン
犬娘「...どうやら向こうはやり合うつもりらしいね。ご主人様は先に家に戻ってて」
幼女「...勝てるの?」
犬娘「多分無理だと思う」
幼女「えっ」
幼女「ど、どうして...」
犬娘「そりゃ犬と狼じゃスペックが違い過ぎるからねー。まず肉弾戦では勝てないよ」
犬娘「それにこっちは今魔力がほぼなし...まあ勝つのは厳しいよね」
幼女「えぇ...」
犬娘「逃げるのも一つの手だけどご主人様を背負って狼と鬼ごっこっていうのも無理な話...」
幼女「...」
犬娘「まさか狼が出てくるとは思わなかったよ...小動物辺りだと思ってたから油断してたね」
犬娘「で、ご主人様どうする?私があいつを引き留めてる間に逃げればご主人様一人でも逃げ切れると思うけど」
幼女「...」
幼女「わ、私が逃げたらどうするの...?」
犬娘「とりあえずあいつを相手に時間を稼いでしばらく経ったら私も逃げる予定かな?」
犬娘「まあ無傷に...とは行かないと思うけどね」
幼女「...」
狼男「ガルルルルルルルル...」ギリッ
犬娘「...あちらさんはもう待てないみたいだね」
幼女「...分かった、一人で逃げる」
犬娘「うん!それが一番だと思うよ!」
幼女「ぜ、絶対戻ってきてよね!」ダッ
犬娘「...」
犬娘「戻ってきて...かぁ」
犬娘「ご主人様も素直じゃないねぇ♪」
狼男「...」
犬娘「さて狼男さん!よくも私に濡れ衣を着せてくれたね!」
犬娘「さっきはご主人様を逃がすとか言ったけど私は倒す気満々なんだからね!」
狼男「...」チラッ
犬娘(あれ?私を見てない...?そういえばこいつさっきまでずっとご主人様を見て...)
狼男「ガァッ!」ダッ
犬娘「なっ...!こいつご主人様が逃げた方向に!?」
狼男「ガウッ!ガウッ!」ダダッ
犬娘「くっ!こいつ何でか知らないけどご主人様を狙ってる!」
犬娘(このままだとご主人様が襲われる!こいつを行かせるわけには行かない!)
犬娘「...仕方ない!正面から勝負じゃあ!」
狼男「ガウァッ!!!」ダダッ
犬娘(とりあえず残った最後の魔力であいつの目の前に転移魔法!)ピカッ
シュンッ
狼男「!?」
犬娘(そして顔面にストレートを放つ!)グッ
犬娘(...まあ普通にガードされると思うけどね!受け止められた瞬間の蹴りを入れてやる!)シュッ
狼男「ギャッ!?」ドゴォ
ビューン
狼男「」ズサー
犬娘「あ、あれ?綺麗に決まった...?」
犬娘「お、おかしいな...狼の反射神経ならあんなパンチ普通に対処出来るはずなんだけど...」
狼男「グ、グルアアアアアア...」フラッ
犬娘「運が良かったのかな...?まあいいや!攻めるチャンスだよ!」ダッ
犬娘(とりあえずまずは軽いジャブを二発!相手は軽く避けてくるはず!)
犬娘(そこでがら空きになったボディにキツいのを一発かましてやるよ!)
狼男「グ、グラァ...」フラフラ
犬娘(ジャブ!)シュッ
狼男「グハァッ!」ボコッ
犬娘(もう一発!)シュッ
狼男「グヘェッ!」ボコッ
犬娘(そしてボディ!)シュッ
狼男「ゴオオオオオオオオオ!?」ボゴォ
犬娘「あ、あれ...?」
狼男「アガガガガガガガァ...」フラフラ
犬娘(お、おかしい...狼男がこんなに弱いわけ...)
犬娘(お腹でも痛いのかな?なら弱ってる今のうちに...一気に決める!)ダッ
狼男「ッア!?」ビクッ
犬娘「うおおおおおおおおおお!!!!」ギュイイイイイイイン
狼男「ガッ!?アガッ!?ギャ!?」ボコボコボコボコ
犬娘(まっくのうち!まっくのうち!)ギュイイイイイイイン
狼男「チョッ!?マッ!?イッ!?」ボコボコボコ
犬娘「おらあああああああああ!!!!!」ボコーン
狼男「ブヘェッ!!!」バタッ
犬娘「さ、さすがにデンプシーは疲れるね...」ハァハァ
犬娘「...あれ?」
狼男「」ピクピク
犬娘「あ、倒しちゃった」
犬娘「うわぁ...まさか素手で倒せるなんて...」
狼男「」
犬娘「こんなに弱い狼がいるなんてビックリだよ...私の知り合いの狼も弱いけどそれより弱いなんて...」
犬娘「...とりあえずこの狼どうしよう」
............................................................
.......................................
幼女「...」
幼女「遅い...」
幼女「ほ、本当に置いて来て良かったのかな...」
幼女「まさか今頃狼に食べられてたり...」
幼女「い、今すぐ助けに行かなくちゃ!」
コン コン
幼女「!!!」
幼女「か、帰ってきた!」ダッ
幼女「おっ、おかえりっ!!!」ガチャ
狼男「」
幼女「!?」ビクッ
犬娘「あははー!ビックリした?」ヒョコッ
幼女「...何してんの」
犬娘「いやー!実はこの狼すっごく弱くてね!」
犬娘「倒したのはいいけどその後を考えてなかったからとりあえず持ってきちゃったよ!」
幼女「...ちょっと頭貸して」
犬娘「え?なになに?もしかしてよしよしよしてくれるの?」スッ
幼女「ッ!」ゴツン
犬娘「いったあああああああああああ!!」
幼女「脅かすようなことをするな」
犬娘「な、何もげんこつしなくても...」グスン
狼男「」
幼女「...ところでこれどうするの?」
犬娘「うーん...とりあえず家の中に運ぼうか」
幼女「...起きたら暴れ回ったりしない?」
犬娘「あれだけ痛い目を見たんだからもう襲ってくるようなことはしないんじゃないかなー?」
犬娘「まあもしまた襲ってきたら今度は再起不能になるまでボコボコにすればいいしね♪」
幼女(こいつは一体何をしたんだ...)
犬娘「とりあえずご主人様、家の中に運ぶの手伝ってくれるかな?結構重いんだよねこれ」
幼女「...分かった」
犬娘「じゃあご主人様は足を持ってねー。私は上を持つから」
幼女「よいしょっ...と!」ガシッ
犬娘「さてと...そういえばこいつの顔をまともに見るのは初めてだったね」
犬娘「戦ってた時は暗くてよく見えなかったし運んでる時は足を引っ張って持ってきたからねー」
犬娘「一体どんな間抜け面なのかなっと!」
狼男「」クルッ
犬娘「なーんだ!普通じゃ...ん?」
犬娘「...」ジー
犬娘「あっ」
幼女「どうしたの?運ぶんじゃないの?」
犬娘「...ご主人様、私狼の知り合いが居るってちょっと前に言ったよね」
幼女「月を見ると凶暴化するっていう人?」
犬娘「それ多分この人...」
狼男「」
幼女「!?」
今日はここまで
家に運ぶまで相手の顔をまともに見ないとか無理あるだろって自分でも分かってるんですごめんなさい
幼女「ど、どういうこと...?知り合いなの?」
犬娘「知り合いというか従兄...」
幼女「いとこっ!?」
幼女「...犬なのに狼が従兄なの?」
犬娘「まあそこはどうでもいいんだよ」
幼女(どうでもいいのか...)
犬娘「それにしてもおかしいな...狼くんは別の町に住んでるはずなんだけどどうしてここに...」
犬娘「それにどうしてご主人様や猫ちゃんを襲ったんだろう...」
幼女「起こして本人に聞いてみたら?」
犬娘「...そうだね。それが一番早いか」
犬娘「おーい!狼くーん!起きてー!」ユサユサ
狼男「」
犬娘「...駄目だ、完全に伸びてる」
犬娘「これはしばらく起きそうにないね...」
幼女「どうするの...?」
犬娘「...無理矢理起こすか」
犬娘「ご主人様、何か銀色の物を持ってきてくれるかな?」
幼女「銀色?」
犬娘「スプーンでもフォークでもいいから」
幼女「...分かった、持ってくる」スタスタ
幼女「スプーンだけど...これでいい?」スッ
犬娘「うん!ありがとう♪」
犬娘「ほらー狼くーん...銀だぞー...」ギラギラ
狼男「」
犬娘「どうするー...?起きないと体にくっ付けちゃうぞー...?銀アレルギーが発症しちゃうぞー...?」ギラギラ
狼男「...ぅぅ」
犬娘「どーん!!!銀を体にくっ付けちゃった!!!」ペタッ
狼男「う、うわああああああああああああああ!!!!!」ガバッ
狼男「...はっ!せ、拙者は何を...」キョロキョロ
犬娘「久しぶりだね♪狼くん♪」
狼男「い、犬氏!?どうしてここにっ!?」
狼男「...というかここどこでござるかっ!?」
狼男「そ、それより銀が!銀アレルギーが!!!」アタフタ
犬娘「あーこのスプーンならステンレス製だから安心して」
狼男「な、なんだ...よかったでござる...」ホッ
幼女(ござる...?)
狼男「って良くないでござるよ!一体どうなってるんでござるか!?」
犬娘「それを聞きたいのはこっちなんだけどなー...」
狼男「わ、わけが分からないでござる...」
幼女「あ、あのーとりあえず話を整理してみたら...」
狼男「ブフォッ!な、なぜこんなところに幼女が!?」
犬娘「あ、今気付いたんだ」
犬娘「まあここはご主人様の言う通りまずは話を整理しよっか」
犬娘「あ、狼くん?何か飲みたい飲み物ある?」
狼男「で、では麦茶を...」
狼男「...」ズズー
幼女「...」ズズー
犬娘「とりあえず狼くんに紹介するね!こっちの幼女は今の私のご主人様だよ!」
狼男「ご、ご主人様!?」
狼男「...どういうプレイでござるか?」
犬娘「まあ話せば長くなるんだけど簡単に言うと今この家に住まわせて貰ってるんだ♪だからご主人様♪」
狼男「な、なるほど...」
犬娘「じゃあご主人様に紹介するね!この人は私の従兄の狼男くん!」
犬娘「オタクでぼっちな狼で親戚の中では孤立してる可哀想な狼さんなんだよ...」
幼女「ぼっち...?」
狼男「ぼ、ぼっちじゃないでござる!一匹狼でござる!」
幼女(...なるほど)
犬娘「じゃあそろそろ本題に入ろうか!」
犬娘「まず1つ目の質問、狼くんはどうしてこの町に居るの?」
狼男「...実は前に住んでいた町の仕事をクビになったんでござる...」
狼男「アパートも家賃が払えず追い出されどうしようかと迷っていたらこの町の噂を聞いて一か八か来てみたんでござる...」
幼女「噂?」
狼男「ここはこっち側の人が沢山居て全員生活に困らず幸せに暮らしていると...」
犬娘「まあここって獣人だけじゃなくて他の種族の人もいっぱい住んでるからねー。ある意味間違ってないんじゃないかな?」
幼女(この町はどうなってるんだ...)
犬娘「では2つ目の質問...どうして猫ちゃんやご主人様を襲ったの?」
狼男「お、襲った!?拙者が女の子を!?」
狼男「な、何かの間違いでござる!!!拙者じゃないでござるよ!!!」アセアセ
犬娘「でも実際私とご主人様は今日狼くんに襲われたよ?」
狼男「!?」
犬娘「だから気絶させてここまで運んできたんだよ」
狼男「...そうだったんでござるか」
狼男「...実は昨日と今日の夜...野宿してる時についうっかり月を見てしまったんでござる」
狼男「昨日の夜はそこからの記憶がなくて...気付いたら元居た場所で寝てたので何もなかったと思ったんでござるが...」
犬娘「それが昨日の猫ちゃんが襲われた事件の真相か...あの爪痕は狼男くんの爪痕だったんだね」
犬娘「同じ犬科だし私と爪痕が似てるのも仕方ないか...」
狼男「本当に申し訳ないでござる!!!まさか人襲ってしまうなんて!!!」ドゲザー
犬娘「まあ仕方ないよ、特性なんだから」
犬娘「...あれ?じゃあどうしてご主人様を優先的に襲ったんだろ?」
犬娘「わざわざ先に逃げたご主人様を追いかけるなんて何か理由があるはず...」
犬娘「うーん...あの時のご主人様って何か変わったところがあったけ...?」
犬娘「...」
犬娘「あっ」
犬娘「ねぇ、狼くん...好きな動物って何かな?」
狼男「ど、動物でござるか?」
狼男「そうでござるね...バニーも捨てがたいが犬耳もいい...でも一番って言われるとやっぱり...」
狼男「猫でござるね!!!」
犬娘(あー...そういうことか)
狼男「やはり萌えの極地と言ったら猫!猫耳尻尾口調全てが完璧でござる!」
犬娘(あの時のご主人様は猫のコスプレをしていた...だから本能的にご主人様を襲ったんだ)
狼男「あ、別に他の動物もいいでござるよ?犬のような尽くしてくれる感じも兎のぴょんぴょんしてる耳も全部愛しているでござる!」
犬娘(というかそもそも猫ちゃんが襲われた理由もそれと同じだろうなぁ...思えば前に何回か狼くんが暴走したことがあったけど人は襲わなかったし)
犬娘(今回の事件の原因は猫か...)
犬娘(分かってみるとアホらしい事件だなぁ...)
狼男「でもでも馬もいいござるね。個人的には人型よりもケンタウロスのような半人半獣が良かったり~」ペラペラ
犬娘「...なんか拍子抜けしちゃうよねご主人様」
幼女「...」
犬娘「あれ?ご主人様?」
幼女「Zzz...」
犬娘「...寝てる」
犬娘「...そういえば今真夜中だったね。幼女はもう寝てる時間帯か...」
犬娘「狼男くん、今日はもう遅いし明日の朝、猫ちゃんに謝りに行こうか?」
狼男「...そ、そうでござるね...話を聞く限り傷つけてしまったみたいでござるし...謝っても謝りきれないでござる...」
犬娘「大丈夫!猫ちゃんなら許してくれるよ!」
犬娘(多分)
犬娘「ところで今日はどこで寝るの?家ないんでしょ?」
狼男「野宿は慣れっこでござるよ!寝心地のいい木でも見つけてそこに寝るでござる!」
犬娘「うーん...でも外は寒いよ?」
狼男「毛皮があるから大丈夫ござる!」
犬娘「...良かったらうちに泊まる?一人くらいなら寝れる部屋があると思うけど」
狼男「と、とんでもないでござる!!!女の子二人と同じ屋根の下なんて死んでしまうでござるよ!!!」
犬娘「でもまだ月があるよ?また見て暴走しない?」
狼男「下を見て歩けば平気でござる!!!」
狼男「では拙者はこの辺で!また明日の朝に来るのでござる!」ガチャ
犬娘「は~い、また明日ね~」フリフリ
バタン
犬娘「さて私も寝ようかな...」
犬娘「ご主人様おやすみ~♪」ダキッ
幼女「うぅ...ぐ、苦しい...」ギチギチ
...........................................................
......................................
チュン...チュン...
犬娘「Zzz...」スピー
幼女「...ん」パチッ
幼女「朝か...」
幼女「確か昨日は...狼の話を聞いてる途中に寝ちゃったんだっけ?」
幼女「...ところでどうしてこいつはまた私に抱きついて寝てるんだ...」
犬娘「Zzz...」スピー
幼女「...起きよ」ムクッ
犬娘「ご主人様しゃまぁ...」ガバッ
幼女「はっ!」スッ
スカッ
犬娘「Zzz...」ゴロン
幼女「ふふふ...私に同じ手は通用しない」
幼女「...」
幼女「...なにやってるんだ私は」カァ
...........................................................
.......................................
犬娘「ふわぁ...ご主人様おはよー」
幼女「はい朝ごはん」ゴトッ
犬娘「んーありがとうー」モグモグ
犬娘「ご主人様昨日寝ちゃってたよねー。寝顔可愛かったよー」
幼女「...うるさい」モグモグ
犬娘「幼女なんだからもっと『ふぇぇ...』とか言えばいいのに、そっちの方が可愛いよ?」
幼女「そういうのはもう卒業したの」モグモグ
犬娘「そういえば今日狼くんと一緒に猫ちゃんのところに謝りに行くけどご主人様も来る?」
幼女「...いつ?」
犬娘「んとーねぇ」
ピンポーン
犬娘「今から」
幼女「...」
ガチャ
犬娘「あ、狼くん?今から準備するからもう少し待っててねー」
狼男「了解でござる」
犬娘「ほらご主人様も準備して、今から猫ちゃんの家に行くよー」
幼女「結局私も行くことになるのか...」
犬娘「お待たせー!じゃあさっそく猫ちゃんところに行こっか!」
幼女「あの猫ちゃんがどこに居るか知ってるの?」
犬娘「まぁ一応同僚だしねぇ...家の場所くらいは知ってるよ」
狼男「うぅ...少し怖いでござる...」
犬娘「だから大丈夫だって!猫ちゃんも根っからの悪人じゃないから謝れば許してくれるよ!」
犬娘(多分)
犬娘「じゃあ猫ちゃんの家にしゅっぱーつ!」
~~~~高級住宅街~~~~
犬娘「もうすぐ到着だよー」スタスタ
幼女「...」
狼男「...」
幼女「ほ、本当にここに住んでるの?」
犬娘「そうだよ?」
狼男「お、大きい家がいっぱいでござる...」
犬娘「そりゃここら辺でも一番の高級住宅街だからねー」
犬娘「あ、ほら見えた!あそこの家だよ!」
豪邸「」ドーン
「「!?」」
幼女「な、何あれ...家というよりお城...」
狼男「プ、プール付きの家なんて初めて見たでござる...」
犬娘「猫に小判...猫に豪邸...本当無駄だよねアレ」
幼女「あんな家どうやって買ったの...」
犬娘「猫ちゃんってなぜかお金だけはあるからね」
犬娘「じゃあチャイム押すよ?」
狼男「...」ゴクリ
ピンポーン
『...犬、何の用ニャ』
犬娘「猫ちゃん!真犯人を連れて来たよ!」
『...お前が犯人のくせにかニャ?』
犬娘「...だから私じゃないって言ってるでしょ?」イラッ
幼女「ほ、本当にこいつは犯人じゃなかったよ!」
『お前は...犬の飼い主かニャ』
『...お前は私を病院に連れて行ってくれたいいやつニャ。信じるニャ』
幼女「よ、良かった...」ホッ
『で、誰が真犯人ニャ?』
犬娘「今家の前に居るから出てきてくれるかな?」
『...分かったニャ』
ガチャ
猫娘「...」
猫娘「...犯人はどこニャ」
犬娘「ほら狼くん...」
狼男「...ご」
狼男「ごめんなさあああああああああああああああああいいいいいいいい!!!!!!!!」ドゲザー
猫娘「...お前が犯人かニャ?」
狼男「そうなんですうううううううううう!!!!拙者がアナタを襲った狼なんですううううううううう!!!!」
猫娘「狼...」
狼男「女の子を襲うなんて最低のことをしたのは分かっていますううううううううう!!!!!」
狼男「ましてや世界で一番可愛い動物の猫を襲うなんてゲスの中のゲスですうううううううう!!!!」
猫娘「世界で一番可愛い...」
狼男「どうかああああああああ!!!!どうか許してくださいいいいいいいいいいいいい!!!!」
猫娘「...」
犬娘「ほら猫ちゃん、こんなに言ってるし許してあげたら?」
幼女「うんうん...」
猫娘「...」
猫娘「...ぃ」
猫娘「嫌ニャ」
犬娘「...は?」
幼女「...えっ」
狼男「」
猫娘「謝られたぐらいじゃ私の傷も心の傷も癒えないニャ」
猫娘「この傷を見てみろニャ、こんなに深く引っかかれてるニャ」
猫娘「慰謝料を貰わないと気がすまないニャ」ニヤァ
狼男「そ、そんな...」ガクッ
犬娘「ちょ、ちょっと猫ちゃん!そんな言い方ないでしょ!?」
犬娘「狼くんだってかくがしかじか...故意でやったわけじゃばいんだよ!?」
幼女「そ、そうだよ!」
猫娘「そんなの知らんニャ、とにかく許す気はこれっぽっちもないニャ」プイッ
狼男「う、うぅ...そんな...」シクシク
犬娘「...はぁ、やっぱりこうなるか」
幼女「ど、どうするの?」
犬娘「コレを持ってきて正解だったよ...どうせタダで許してもらえると思ってなかったからね...」ガサゴソ
幼女「?」
犬娘「おいコラ猫ちゃん、これをあげるから狼くんを許してあげなよ」
猫娘「...なんニャそれ」
犬娘「ちょっと耳貸して」
猫娘「?」
犬娘「脱法マタタビ」ボソッ
猫娘「!!!」
猫娘「だっ!だっ!脱法マタタビってお前...!」
犬娘「しっ!声が大きい!」
猫娘「だ、脱法マタタビと言えばあまりの効果に法律で禁止されてるマタタビじゃないかニャ!どっ...どうしてお前がそれを持ってるニャ!」
犬娘「まあそんなことはどうでもいいんだよ。で、許すの許さないの?」
猫娘「ゆ、許さな...!」
犬娘「あーあ...この脱法マタタビの効果ってすごいらしいねー」
犬娘「一回吸うだけで天国に行けるとか何とか...」ニヤァ
猫娘「...」
狼男「うぅ...」シクシク
猫娘「お、おい...そこの狼...」
狼男「は、はい...?」ウルウル
猫娘「ま、まあその...と、特性なら仕方ないニャ!」
猫娘「今日は特別に許してあげるニャ!感謝するニャ!」
狼男「えっ?ほ、本当でござるか...?」
猫娘「猫に二言はないニャ!」
狼男「あ、ありがとうございますうううううううううううう!!!!!!」ドゲザー
猫娘「う、うむニャ...」
猫娘「さあ許してやったニャ...それをくれニャ...」
犬娘「はい♪使い過ぎは駄目だよ♪」スッ
猫娘「じゃ、じゃあこれで失礼するニャ!あ、今日は休むと店長に言っておいてほしいニャ!」
猫娘「るん♪るん♪るん♪ニャ♪」
バタン
犬娘「これにて一件落着!」
幼女「...」
幼女(さっき脱法だとか法律だとか不穏な言葉が聞こえたけど聞こえなかったことにしよう)
犬娘「良かったね狼くん!許してもらって!」
狼男「グスッ...あ、ありがとうでござる!これも犬氏のおかげでござる!」
犬娘「やだなー♪私は何もしてないよー♪」
犬娘「そういえば狼くんって仕事がまだないんだったよね?」
犬娘「良かったら私がバイトしてるメイド喫茶で働かない?ちょうど皿洗い係がいなくて困ってたんだ!」
狼男「ほ、本当でござるか!?働く!働かせてもらうでござる!」
犬娘「うん!じゃあさっそく店長のところに報告しに行こうか!」
犬娘「ご主人様!私このままメイド喫茶の方に行くね!」
幼女「あっそ...」
犬娘「あ、これ私の電話番号!何かあったら電話してね!」スッ
犬娘「またねー♪ご主人様ー!」フリフリ
幼女「...これ私が着いて行く必要あった?」
今日はここまで
いつになったら幼女の家族はでるんですか?
>>203
幼女の両親は世界一周旅行中なのです
だから出てこないのです
決して扱いがめんどくさかったから登場させなかっただけではないのです
幼女「はぁ...アホらしい、私も帰ろっと」スタスタ
ンニャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!
幼女「」ビクッ
幼女「な、なんだ今の叫び声...猫ちゃんの家からしたけど...」
幼女「な、何かあったのかな?」
幼女「...様子を確認した方がいいよね?」
ピンポーン
シーン
幼女「...出てこない」
幼女「まあいいか。今度こそ本当に帰ろっと」クルッ
ガチャ
猫娘「...」
幼女「あっ」
幼女「あ、あのさっきすごい声が聞こえたから心配で...」
猫娘「...」ハァハァ
幼女(あれ?何か様子がおかしいような...)
猫娘「...せろ」ハァハァ
幼女「え?何だって?」
猫娘「ヤらせろニャアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!」ガバッ
幼女「!?」
幼女「う、うわあああああああああ!!!」ダッ
猫娘「待てえええええええええ!!!!!逃がすかああああああああ!!!!」ダダダッ
幼女(な、何アレ!何アレ!絶対おかしい!)
幼女(何というか野生的というか理性がないというか...!と、とにかく捕まったらヤバイ!)
猫娘「ニャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!」ダダダッ
幼女「つ、着いてこないでええええええええええええ!!!」
............................................................
..............................................
ガチャ
バタン
幼女「はぁ...はぁ...」
幼女「な、何とか逃げ切れた...」グタッ
幼女「どうして朝っぱらからこんなに走らんといけないんだ...」
幼女「...そういえば昨日も走ってたような」
幼女「あぁ疲れた...今日はゆっくり休も...」
『ご主人様!』
幼女「!?」キョロキョロ
幼女「い、居ない...何これ幻聴?」
幼女「そういえばあいつが家に来て数日...ずっと一緒に居た気がする」
幼女「そっかぁ...今私は一人なんだ...」
幼女「...」
幼女「よっしゃああああああああああああああああああああ!!!!!!」ガッツポーズ
幼女「やっと一人になれた!今私は自由なんだ!」
幼女「うるさい犬もめんどくさい猫もその他色々よく分からないやつらもいないんだ!」
幼女「普通の生活ってこんなに気楽なものだったんだ!失った初めて気が付いた!」
幼女「今日は一人をいっぱい楽しもう!」
幼女「あいつが居ないからネギ料理もいっぱい作れる!」ジュージュー
幼女「あむっ...うん!おいしい!」パクパク
幼女「あいつが占領してたテレビも自由に見れる!」ピッ
幼女「あははははははは!面白い!」ゲラゲラ
幼女「あいつが入浴剤はお肌に悪いからとか言って使えなかったバスクリンもいっぱい入れれる!」
幼女「ふぃ~...気持ちいぃ...」プカプカ
幼女「あぁ~いいお湯だった~」ポカポカ
幼女「やっぱりバスクリンはいいなぁ...」
幼女「あっ、もうお昼だ!」
幼女「お昼ご飯どうしようかなぁ...でもさっきネギ料理食べたからなぁ...」
幼女「...」
幼女「よし!もう一度ネギ料理を食べよう!」
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..........................................
犬娘「お帰りなさいませ♪ご主人様♪」
犬娘「お待たせしました♪ご主人様♪」
犬娘「いってらっしゃいませ♪ご主人様♪」
犬娘「あー久しぶりの仕事は疲れるねぇ...」
犬娘「家に居るご主人様は元気にしてるかな?今頃私のことが恋しくなってるだろうなぁ...」
犬娘「...あれ?」
犬娘「何か大切な約束を忘れてるような...何だっけ?」
犬娘「まあいっか♪」
幼女「げぷっ...少し食べ過ぎた...もうネギは一週間はいらない...」
幼女「次は何をしようかなぁ...あっ!そういえば買っておいたゲームをまだプレイしてなかった!」
幼女「あいつにバレると絶対一緒にやろうってうるさいだろうからなぁ...さっさと一人で遊び尽くそっと」
幼女「うわぁ!銀次だぁ!私の全財産がぁ!!!」ガーン
幼女「くそっ...こいつ本当に死ねよ...ボンビーより悪質じゃん...」ブツブツ
幼女「そもそも数百億をどうやって盗むんだよ...絶対運べないじゃん...」ブツブツ
ピンポーン
幼女「ん?こんな時間に誰だろ?」
幼女「今いいところなんだけどなぁ...居留守しちゃおっかなぁ...」
オーイ イヌー キテヤッタゾー
幼女「」ビクッ
幼女「い、今さっき犬って聞こえた...」ゾー
幼女「ぜ、絶対あいつの関係者だ...そうに違いない...」
幼女「どうしよう...せっかく私の休日が潰される予感がする」
幼女「...居留守しよう」
ハヤク アケロー イルノハ ワカッテル ンジャゾー
幼女(息を殺せ...呼吸の音でバレないように...)
幼女(心臓の音も...出来るだけ聞こえないように...)ドクンドクン
シーン
幼女(...音が聞こえなくなった、もう諦めたのかな?)
幼女(駄目だ!油断をしてはいけない!)
幼女(あと5分は我慢...)
ヌルッ
狐娘「まったく...おるのは分かっておると言ってるだろうに」
幼女「わぁっ!?」
幼女「か、壁を抜けta...?」
狐娘「うむ...ここがやつの新しい家か...少し狭いのう」
幼女(いきなりやってきて何だこいつ...)カチン
狐娘「これそこの小娘」
幼女「は、はいっ!」ビクッ
狐娘「居留守とは感心せんのう、客人ばもてなすべきじゃ」
幼女「は、はぁ...」
狐娘「分かったら茶の一つでも持ってこい」
幼女(いやだから誰だよ...)
幼女「...どうして私は顔も知らない相手のお茶を作ってるんだろ」
幼女「...あ、あいつの電話番号貰ったんだっけ」
幼女「ちょっと電話して聞いてみよう」ポチポチ
プルプルプル
『もしもしー?ご主人様?私の声でも聞きたくなったのかな?』
幼女(うぜぇ)
幼女「違う!」
『ちぇっ、違うのかー...じゃあ何のようかな?』
幼女「何か変なやつが家に入ってきたんだけど...知り合い?」
『変なやつ?』
幼女「尻尾がでかくて耳が犬っぽいやつ...」
『ああっ!忘れてた!!!』
幼女「うるさい!」
『しまったー...今日だったか...すっかり忘れてたよ...』
幼女「で、誰なのあいつ?」
『狐様...』
幼女「狐...様...?」
『うわー...どうしよっかなー...でも今抜けられないし...うーん...』
『...とりあえず私が帰るまでご主人様、頑張って引き止めておいて!』
『絶対怒らせちゃ駄目だよ!最悪この町が吹き飛ぶことになるから!』
幼女「はぁ!?」
幼女「い、意味が分からないんだけど!」
『簡単に説明するとその人は私のおばあちゃんの師匠で今日会う約束をしてんだよ!』
幼女「...おばあちゃんの師匠?どうみても十代にしか見えないんだけど」
『いやだってあの人半分神様みたいなもんだから実年齢は千はとっくに超えてるよ?』
幼女「はぁ!?」
『とにかく絶対に怒らせちゃ駄目!あの人の言うことは何でも聞いて!』
『えーっと今は昼の1時だから...夕方の6時には帰れると思う!それまで何とか持ちこたえて!』
幼女「ごっ...五時間もっ!?」
『とりあえずは戸棚にある赤いきつねをあげれば大丈夫だと思うから!』
『間違っても隣にある緑のたぬきをあげちゃ駄目だよ!』
幼女「わ、分かった!」
『もし不機嫌になった時は雨が降ると思うからそうなったら全力でご機嫌をとってね!』
幼女「雨?」
『あっ...店長に呼ばれた...』
『じゃあご主人様頑張ってね!!』プツッ
ツーツーツー
幼女「...」
幼女「あ、赤いきつねっ!」ダッ
幼女「お、お待たせしました...」フラフラ
狐娘「茶を入れるにしては遅かったのう」
狐娘「...む?この匂いは...」クンクン
幼女「あ、赤いきつねです...好物と聞きましたので...」スッ
狐娘「おぉ!気が利くではないか!」パァ
幼女(本当に好物なのか...)
狐娘「やっぱり赤いきつねはいいのう!緑のたぬきとは比べられないほどうまいのじゃ!」ツルツル
幼女「は、はぁ...」
狐娘「ちゅるちゅるちゅる...ところでそこの小娘」
狐娘「お主があの犬の飼い主か?」
幼女「い、一応そういうことになってるらしいですけど...」
狐娘「ふむ...家が火事になったと聞いたときは心配したがこの様子だと大丈夫そうじゃな」チュルチュル
狐娘「まああいつにそんな心配は無用だったか。元気があり過ぎて少しうざいくらいじゃからな」
幼女(知ってる)
狐娘「ところで犬のやつはどこに居るのじゃ?この家には居ないようじゃが」キョロキョロ
幼女「今は出かけてます...夕方には帰るかと」
狐娘「むぅ、せっかくわらわが来てやったのに...失礼なやつじゃ」
狐娘「仕方ない、帰ってくるまで待たせてもらうとするかのう」
狐娘「あ、きつねが切れたのじゃ。おかわりをくれ」
幼女「...」
今日はここまで
幼女「はい、おかわりです」
狐娘「おぉ!」パァ
狐娘「ちゅるちゅるちゅる...うむ、やはりきつねは最高じゃな」
狐娘「このだしの効いた汁にコシがある太麺、そして油あげ...まさに最高の料理じゃ」
狐娘「もう三食食っても飽きんぐらいじゃ。さすがに体に悪いので食べないが」
幼女(そこは気にしてるかい)
狐娘「ところで小娘、少し気になることがあるのじゃが」
幼女「はい?何ですか?」
狐娘「そこの...お主の側にある機械は『げーむ』というやつではないか?」
幼女(あっ、そういえばゲームしてる途中に来たんだっけ...)
幼女「は、はい...そうですけど」
狐娘「おぉ!実は『げーむ』は前々から気になっていたのじゃ!ぜひ一度触らしてくれないか!?」
幼女(...まあただゲームするだけなら気分を損ねないよね?)
幼女「じゃあちょっと待っててください、電源入れるんで」
狐娘「すまないな!礼を言う!」
幼女(えーっと何のソフトをやってたんだっけ?確か桃てt...)
『絶対怒らせちゃ駄目だよ!最悪この町が吹き飛ぶことになるから!』
幼女(...はっ!)
幼女(も、桃鉄は絶対駄目だ!絶対イライラする!)
幼女(ゲーム初心者にこの友情破壊ゲームは危険過ぎる...普通ならリアルファイトで済むだろうけど...もし怒ったらこの町が!)
狐娘「...む?どうしたのじゃ?」
幼女「あ、あの!そのえっと...ソ、ソフトが入ってなかったので取ってきます!」ダッ
狐娘「そうか!待っておるぞ!」
幼女(初心者でも安心して楽しめるやつを探さないと!)
幼女「えーっと確かこの辺にソフトを閉まったはず...」ガサゴソ
幼女「...あっ!あった!」
幼女「えーっと入ってるソフトは...」
『大乱闘スマッシュブラザーズ』
幼女「これは駄目だ!理不尽な集中攻撃に絶対怒る!」
『ぷよぷよ』
幼女「これも駄目!連鎖が続かなくて絶対イライラする!」
『ボンバーマン』
幼女「これは絶対駄目!友達と何度喧嘩したことか!」
『マリオカート』
幼女「甲羅が危ない!特にゴール直前のトゲゾーは確実にキレる!」
幼女「ろ、ろくなソフトがねぇ!どいつもこいつも人と競わせる物ばっかり作りやがって!」
幼女「お前らのせいで友達と何回揉めたと思ってるんだよ...絶交寸前まで行ったこともあったんだからなぁ...」シクシク
幼女「どうしよう...これじゃゲームは無理だ...」
幼女「...」スタスタ
狐娘「むっ!遅かったな!」
幼女「あ、あの実は...そのゲーム機壊れてるんです...」
幼女「だからゲームは出来な...」
狐娘「壊れてる?ここのぼたんを押したら電源が付いたぞ?」
幼女「!?」
幼女「あ、あれれ~!?おかしいな!」
幼女「や、やっぱりどこか壊れてるのかな!ちょっと叩いて直してみますね!」バンバン
狐娘「お、おい...そんなに叩いたら壊れてしまうぞ...?」
幼女「直れ!直れ!直れ!」バンバン
ゲーム機「」バキッ
狐娘「あぁっ!げーむ機がぁ!」
幼女「あっ!つい勢い余って壊してしまった!」
幼女(ふぅ...これでゲームはやらずにすむ...我ながらナイスアイデア!)
狐娘「うぅ...やりたかったのに...」ウルウル
幼女「!?」
幼女(し、しまった...壊すのは少しやり過ぎたかも...)
ザーザー ザーザー
幼女(あ、雨が降ってきた!?)
狐娘「わらわのげーむ...」ウルウル
幼女「そ、そうだ!テレビを見ましょう!」ピッ
TV『ゲラゲラ ゲラゲラ』
幼女「ほ、ほら!面白いですよ!」
狐娘「...?」
狐娘「おぉ!これは愉快じゃ!」
ポツポツ ポツポツ
幼女(ほっ...雨が止んだ...)
~~~~数十分後~~~~
TV『ゲラゲラ ゲラゲラ』
狐娘「...」
幼女(あ、あれ?何か大人しくなってる?)
狐娘「...飽きたのじゃ」
幼女「!?」
狐娘「やはり人の話というのは直接会って聞いた方が数倍も面白い」
狐娘「このてれびというものは時間を潰すには最適じゃが集中して見ると意外とつまらんもんじゃのう」
幼女(...意外と鋭いところを突くなぁ)
狐娘「小娘、お主の口から何か愉快な話を聞かせてくれないか?」
幼女「えぇ...」
狐娘「何でもいいのじゃ、落語でも怪談話でも」
幼女「面白い話...ですか」
幼女「では少し怖いお話を...」
狐娘「おぉ!楽しみじゃ!」
幼女「《さっちゃん》という話なんですが...」
幼女「ということでその噂を聞いていた先生は足を切られて死んでいましたとさ」
狐娘「...」
幼女「これで一応終わりですけど」
狐娘「...こ」プルプル
狐娘「怖過ぎるわっ!!!!!」
幼女「えっ」
狐娘「なんだその話!!!もう足を出して寝れなくなったではないか!!!」
狐娘「それどころか毎晩ばななを置かないと寝れないわ!!!」
幼女「だって怖い話って...」
狐娘「もう嫌なのじゃあ...夜にさっちゃんが来るのじゃあ...」ウルウル
ザーザー ザーザー
幼女「!?」
幼女(ま、また雨が...!)
幼女「わーっ!わーっ!さっきの話全部嘘です!」
狐娘「う...そ...?」ウルウル
幼女「は、はいっ!さっちゃんなんて居ません!私が今適当に考えた話です!」
狐娘「...」
狐娘「なんだ嘘か」ケロッ
狐娘「中々面白いやつじゃのう!気に入ったぞ!」
狐娘「わらわの弟子にしてやってもいいぞ!」
幼女(い、色々心臓に悪い...)
...........................................................
.............................................
犬娘「はぁ...ご主人様大丈夫かなぁ」
犬娘「狐様を怒らせるようなことしてなきゃいいけど...」
犬娘「...ん?狐?」ピクッ
犬娘「あれー?何かまた忘れてるような...狐に関係ありそうなことで...」
犬娘「...」
犬娘「まあいっか♪」
狐娘「王手」パチッ
幼女「うっ...」
幼女「ま、参りました...」ペコリ
狐娘「むふふ...これでわらわの十連勝じゃ!」
幼女「将棋お強いですね...」
狐娘「室内遊戯は得意じゃからな!もう誰にも負ける気はせんぞ!」
狐娘「さてそろそろ将棋も飽きてきたな!次は何をして遊ぶのじゃ?」
幼女「じゃあ次はオセロで遊びましょうか」
狐娘「むっ?なんじゃこれは?囲碁か?」
幼女「これはオセロと言って...」
ピンポーン
幼女「...ん?また誰か来た...」
狐娘「せっかく盛り上がってきたところなのに...空気の読めないやつじゃのう」
幼女「ちょっと出てきますね」
狐娘「うむ」
ピンポーン ピンポーン
幼女「はいはい今出まーす」
幼女「どちらさまで...」ガチャ
幼女「あれ?誰も居ない」キョロキョロ
幼女「...ピンポンダッシュ?」
ツンツン
幼女「?」クルッ
化け物『わあっっっ!!!』
幼女「ぎゃあああああああああああああああああ!!!!!!」
狐娘「どうした!?とんでもない叫び声が聞こえてきたぞ!」
幼女「ば、化け物が...」
狐娘「化け物...?」
化け物『あははっ♪ドッキリ大成功やね♪』
狐娘「そ、その声は...!」
ボンッ
狸娘「久しぶりやね♪狐ちゃん♪」
狐娘「げぇっ!?な、なぜ貴様がここにおる!狸!」
狸娘「そんなきつい言い方せんでもええやん?久しぶりの再会なんやし」
狐娘「久しぶりって先月会ったばかりじゃろうか!」
幼女「だ、誰...?」
狸娘「まあとにかく家にあがらせてもらうわ♪話は家の中でも出来るんやし」スタスタ
狐娘「ちょ!勝手に入るでない!ここは犬の家じゃぞ!」
狸娘「だってウチ、その犬ちゃんに呼ばれて来たんやで?」
狐娘「はぁっ!?」
幼女「はぁっ!?」
狸娘「ここが犬ちゃん新しいお家かぁ...なんか狭いところやね」キョロキョロ
幼女(はいはい、どうせ私の家は小さいですよ)カチン
狐娘「」イライラ
狸娘「あ、お茶とかわざわざいらんで?そこまで気を使う必要はないで?」
幼女「...お茶を持ってきます」スタスタ
狸娘「ほんまぁ?悪いねぇ♪」
幼女「...」ピポパ
プルプルプル
『もしもし?ご主人様?何かあったの!?』
幼女「また変なやつが家に来た」
『えっ?』
幼女「狐様は狸とか言ってた」
『あちゃー...思い出した...今日は狸様とも会う約束してたんだっけ...』
幼女「人と会う約束ぐらい覚えとけよぉ!!!」
『そんなに怒らないでよーご主人様ー』
幼女「で、何!?また帰ってくるまで私が引き止めればいいのぉ!?あぁん!」
『うんまあそうしてもらえると助かるかなーって...』
幼女「ああああああああああああ!!!!!!もう分かったよ!やればいいんでしょ!やれば!」
幼女「いいから早く特徴を教えて!お茶を待ってるんだから!」
『...ご主人様怒ってる?』
幼女「怒ってない!!!」
『あの人は狸様と言って狐様と同じ半分神様みたいなもんでねー』
『好物は緑のたぬき、とりあえずこれをあげとけば大人しくなると思う』
『まああの人の性格上怒ることなんて滅多にないから狐様みたいなご機嫌とりはいらないと思うから安心して』
幼女「...じゃあそこまで気を使わなくていいの?」
『うん...でもこれはあくまで狸様単体での話、狐様とのセットなら話は変わるんだ...』
幼女「詳しく」
『...あの二人すごく仲が悪くて会うたびに喧嘩してるんだ』
『いつも狸様が煽って狐様が怒るパターンなんだけどねー』
幼女(犬と猫みたいな関係か...)
『まあいつも私が仲裁するって形で何とかマジ喧嘩にはならないからいいんだけど』
『...だから今の状況は非常にまずいよね』
『噂では昔、喧嘩に巻き込まれた国が滅びたとか何とか...』
幼女「...」
『とにかく喧嘩が起こったら第三者になること!絶対どっちかに付いたら駄目だよ!』
『あともし狐様がキレたら体を張って止めること!あの人優しいから絶対ご主人様には手を出さないと思う!』
『あっ!店長に呼ばれた!』
『じゃあまたねご主人様!頑張ってね!』プツッ
幼女「...」
幼女「...国の危機ならバイトくらい抜け出してこいよ」
幼女「あぁ...せっかくゆっくり出来ると思ったのにどうして狐と狸の喧嘩に巻き込まれてるんだ...」
幼女「もうやだ...」
今日はここまで
うぇぇ今日は更新できないですごめんなさい
幼女「お、お待たせしました」フラフラ
幼女「はい...お茶と緑のたぬきです」
狸娘「おぉ!たぬきまで持ってきてくれるなんて悪いなぁ!どうもおおきに♪」
狐娘「」イライラ
幼女「はい、狐様にはきつねのおかわり」スッ
狐娘「あっ...」パァ
狸娘「...何かくっさい臭いがするなぁと思ったらそのきつねやったんか」ボソッ
狐娘「」ピキッ
狐娘「...おい貴様、もう一度申してみい」
狸娘「ん?狐ちゃん耳が遠くなるには少し早いんじゃないん?」
狐娘「わらわのことは何とでも言え!!!だが赤のきつねの悪口だけは許さんぞ!!!」
幼女(うわぁ...始まった...)
狸娘「きつねきつねって...誰が見てもきつねってたぬきの劣化やん」
狸娘「何か麺もゴツゴツして不味いしダシもそこら辺のやつと変わらんやん」
狸娘「その点狸は優秀やわぁ♪麺もダシも美味しいし何よりきつねの油揚げと違ってかき揚げが美味しいからなぁ♪」
狐娘「...ぷっ、天ぷらがふにゃふにゃになる劣化構造が何か言っておるわ」
狸娘「...あん?」ピキッ
狐娘「そもそもたぬきの麺って蕎麦って感じはしないしダシは何か薄いし」
狐娘「正直かき揚げも汁に付けるよりそのままバリバリ食った方が旨いのじゃ!」
狸娘「...後乗せも知らん素人さんがよう言ってくれるわ」
狐娘「あ、今認めたのじゃ。ふにゃふにゃが不味いって認めたのじゃ」
狸娘「...」バチバチバチ
狐娘「...」バチバチバチ
幼女(ふにゃふにゃも好きなんだけどなぁ)
狸娘「なら他の人に決めてもらおか。味覚がおかしい人と言い合っても無駄やからなぁ...」
狐娘「その通りなのじゃ、たぬきが旨いとか言ってる味音痴と言い合っても時間の無駄じゃからな」
狐狸「」ギロッ
幼女「」ビクッ
幼女(...え?私?)
狐娘「小娘!やっぱりたぬきよりきつねの方が旨いじゃろ!?」
狸娘「何言うてるん?やっぱりきつねなんかよりたぬきの方が美味しいやんな!?」
幼女「えぇ...」
幼女(ど、どうしよう...どっちかに味方したら駄目って言われたし...)
幼女(こ、ここはシンプルに一番美味しいと思うやつを言おう...)
幼女「わ、私はうどんや蕎麦より焼きそばのUFOの方が好きです!!!」
狐狸「...」
狐娘「...」
狸娘「...」
幼女(あれ?なにこの雰囲気...)
狐娘「正直今のご時世に焼きそばはないのじゃ...」
狸娘「どことは言わんけど何入っとるか分からんもんな...」
幼女(そういうのは気にするんかい)
狸娘「あーあ、何か狐ちゃんのせいで白けたわ」
狐娘「なんじゃと!」
狸娘「犬ちゃんもしばらく帰ってこうへんみたいやしトランプでもして遊ばへん?」
狐娘「駄目じゃ駄目じゃ!小娘は今からわらわとおせぐちをするのじゃ!」
幼女(おせぐち...?)
狸娘「オセロは2人しか遊べないやん?3人おるんやからみんなで遊べるやつの方がええやろ」
狸娘「それとも狐ちゃんは一人を仲間外れにするケチな子やったん?」
狐娘「ぐ、ぐぬぬ...」
幼女(狸の方が一応狐より大人っぽい感じがする)
狸娘「じゃあトランプに決定やな。ウチちょうど持ってきてるんや」スッ
幼女(どうしてトランプを持ち歩いてるんだろう)
狸娘「何で遊ぶ?スピード?ブラックジャック?ポーカー?」シュッシュッ
狐娘「なんじゃその西洋っぽい名前は!もっと分かりやすいやつにするのじゃ!」
狸娘「あっそっか、狐ちゃんお子ちゃまやから難しいルールは分からんよね」
狸娘「なら分かりやすい大富豪にしよか♪」
狐娘「だ、誰がお子ちゃまじゃ!!!」
幼女(大富豪は知ってるんだ)
..........................................................
.........................................
狸娘「はいあがり♪これでウチの十連勝やね♪」
狐娘「ぐぉぉ...また二番なのじゃあ...」バタバタ
幼女(この二人強すぎるよ...私ずっとビリだよ..)
狸娘「まったく狐ちゃんは弱いなぁ...相手にならへんわ」ドヤァ
狐娘「...おかしい」
狐娘「さすがにおかしいのじゃ!わらわが十連敗なんて!」
狸娘「何?今度はいちゃもん?」
狐娘「確かにわらわは西洋かるたはそこまで得意ではない!しかしそこまで弱くもない!」
狐娘「...貴様っ!まさか何か如何様をしたな!」
狸娘「」ギクッ
狸娘「な、何のことやろなぁ...」プイッ
狐娘「ちょっとそれ貸してみろ!何か仕掛けがあるはずじゃ!」ガバッ
狸娘「ちょ、何すんねん!何も仕掛けなんてしてないわ!」ジタバタ
ボンッ
葉っぱ「」パラパラ
狸娘「あっ」
狐娘「こ、これは...」
幼女(トランプが葉っぱに...)
狐娘「き、貴様化かしたな!狐のわらわを!」
狸娘「化かされる方が悪いんよ?」
狐娘「もう怒ったのじゃ!表に出ろ!今日こそは決着をつけてやるのじゃ!」バチバチッ
狸娘「...面白いやん」バチバチッ
ゴロゴロ ゴロゴロ
幼女(雨じゃなくて雷が鳴り始めた!?)
幼女(こ、これヤバイやつなんじゃ...)
幼女「ちょ、ちょっと!二人とも落ち着いて!」ダッ
狐娘「どくのじゃ小娘!黒焦げになりたいのか!」バチバチッ
幼女「さすがに遊びでマジギレなんてちょっとおかしいですよ!」
狐娘「あいつは狐であるわらわを化かしたのじゃ!!!狸の分際で!!!」
狐娘「許さないのじゃ!!!狸鍋にして食ってやる!!!」
幼女「化かされたのは私も同じですよ!」
幼女「それに狐様はずっと二位じゃないですか!二位!」
幼女「狸様が反則負けで実質一位みたいなもんじゃないですか!!!」
狐娘「...」
幼女「よっ!日本一!試合に負けて勝負で勝ったってやつですよ!!!」
狐娘「...そ、それもそうじゃな!」
狐娘「あいつは反則負けじゃから実質一位はわらわなのじゃ!!!」
狐娘「はーっはっはっは!!!わらわが一番なのじゃ!見たか狸!」
狸娘「」イラッ
狸娘(...少しイラつくけどあの幼女ちゃん中々上手いやん)
狸娘(犬ちゃん並に見事に狐ちゃんを言いくるめるなんて)
狐娘「小娘!お主は本当に物事を分かっておるな!」バンバン
幼女「は、ははは...」
幼女(...寿命が縮まる)
狸娘(...ちょっとからかいたくなってきたわ)ニヤァ
狐娘「さぁ小娘!あんなせこいやつは放っておいておせぐちでもするのじゃ!」
狸娘「ねー狐ちゃん♪」
狐娘「...なんじゃせこ狸」
狸娘「この壊れたゲーム機ってどうしたん?」
狐娘「...小娘が修理に失敗して壊れたのじゃ。わらわはげーむとやらをしたっかたのじゃが」
狸娘「」ニヤァ
狸娘「...ウチ、ゲームが好きなだけ出来るところ知っとるで?」
狐娘「な、なんじゃとっ!?」
幼女「!?」
狸娘「そこでどっちが上かいい加減決着つけへん?」
狐娘「い、いいじゃろう!早く案内するのじゃ!」
幼女「え...ちょ...えぇ!?」
幼女「た、狸様...!それはちょっと...」
狸娘「...どうせ狐ちゃんがゲームをするとキレると思ってゲーム機壊したんやろ?」ボソッ
幼女「ど、どうしてそれを!」
狸娘「安心しいや♪あの狐ちゃんもそこまで短気やないで♪」
幼女「で、でも...」
狸娘「それにな...何か可哀想やん...」
狸娘「ゲームでボッコボコに苛められる辛さを知らないで帰るなんてな♪」ニヤァ
幼女(こ、こいつ...楽しんでる...!)
狸娘「まあ暴走した時その時や、しっかりフォロー頼むで♪」ポン
幼女「ちょっ...」
狐娘「おい、いつまでコソコソしておるのじゃ!早く連れて行け!」
狸娘「あぁごめんごめん...さあ狐ちゃん!ゲームセンターに行くでー!」
幼女(...狸が嫌いになりそう)
今日はここまで
~~~~ゲームセンター~~~~
狸娘「ここやで」
狐娘「こ、これがげーむというやつか!!!」
狐娘「すごいのじゃ!ちかちかしておるのじゃ!」
幼女(頼むからここでキレないで...)
狐娘「それにしてもなぜ貴様はこんなところを知っておるのじゃ?」
狸娘「ここは犬ちゃんとよく一緒に遊びに来とるからね」
狐娘「えっ...わらわは連れて行ってもらったことない...」
狸娘「まあそんなことはどうでもいいやん。はよ入るで」スタスタ
狐娘「な、なぜ犬はわらわをここに連れて来てくれなかったのじゃ...狸とは一緒に行ってるのに...」
狐娘「...」
狐娘「まあいいのじゃ。今日はげーむを楽しむのじゃ」スタスタ
幼女(...考えてることは一緒か)
狐娘「おぉ!すごいのじゃ!中はもっとちかちかしておるのじゃ!」
狸娘「プレイするゲームは狐ちゃんが決めてええで」ニヤァ
幼女(...悪い顔してるなぁ)
狐娘「え、えぇっと...」キョロキョロ
狐娘「あっ!」
狐娘「あれがやりたいのじゃ!鉄砲みたいなのがあるやつ!」ビシッ
狸娘「ガンシューティングかぁ...面白いやつ選ぶねぇ」
幼女(これは微妙なラインか...)
狐娘「それでこれはどうやって遊ぶのじゃ!?」
狸娘「簡単やで。出てくる敵を銃で撃てばええねん」
狐娘「おぉ!現実と同じなのか!すごいのじゃ!」
狸娘「じゃあ幼女ちゃん、お金よろしく頼むわ」
幼女「えっ?私が出すんですか?」
狸娘「だってウチら、今お金持ってないし」
幼女「うぅ...あんまりやらないで下さいよ...」チャリン
デデーン
狐娘「は、始まったのじゃ!」
狸娘「頑張るんやで~」ニヤニヤ
幼女(...あれ?このゲームって確か...)
アアアアアアアアアアアア...
狐娘「な、なんじゃこいつっ!?化け物ではないか!!!」
幼女(やっぱり...)
狸娘「一般的にはゾンビって言われとるやつやね。早く撃たんと死んでしまうよ?」
狐娘「うわぁ!来るな来るな!怖いのじゃあ!!!」バンバン
狸娘「は、外してる...ププッ...シューティングなのに当たりすらしないって...ププッ」
狐娘「うおっ!?た、弾切れなのじゃ!弾が出ないのじゃ!!!」カチカチ
狸娘「あっ...リロードの説明忘れとったわ...プッ」
幼女(うわぁ)
ブシュッ
狐娘「い、痛いのじゃ!!!攻撃されたのじゃ!!!」
アウッ
幼女「あっ」
狸娘「死んでもうたね」ニヤァ
狐娘「...」
狐娘「うわああああああああああん!!!怖いのじゃああああああああああああ!!!」ポロポロ
ザーザー ザーザー
幼女「あ、雨が!」
幼女「お、落ち着いて下さい!狐様!」オロオロ
狐娘「ぞんびが襲ってくるのじゃああああああああああ!!!!」ポロポロ
幼女「だ、大丈夫ですって!ゾンビは創作の生物ですから現実には居ませんよ!」
狐娘「でも死んでしまったのじゃあああああああああああ!!!!」ポロポロ
幼女「最初は誰でも死にますよ!初見でクリアなんて無理です!」
狸娘「でもステージ1の最初で死ぬってのはちょっとないわ」ニヤニヤ
幼女「うるせぇ!ちょっと黙ってろ!!!」
狐娘「ひっぐ...ひっぐ...」グスッ
幼女「よーしよし...よしよーし」サスサス
狸娘「まったく狐ちゃんはダメダメやなぁ。ウチが手本見したるわ」チャキッ
狸娘「あ、幼女ちゃんお金」
幼女「はい!どうぞ!」イラッ
チャリン
狸娘「サンキューやで♪」
狸娘「さて久しぶりやけど腕鈍ってへんかなぁ」コキコキ
幼女(どうせ初心者に毛が生えたくらいしか出来ないんでしょ...)
狸娘「ほいほいっと」バンバン
狸娘「ほいっと」バンバン
狸娘「はいクリアっと♪」バン
幼女「...」
幼女(マジシャンをノーダメで倒す人初めて見た...)
狸娘「あーあ、記録更新は無理やったかぁ」
幼女(...しかもランキングをよく見てみたらTNKで埋まってる)
幼女(まさかTNKって狸...?)
狐娘「...」
幼女「あ、あの狐様...狸様はこのゲームをやり尽くしていて...」
狐娘「...もう一度リベンジじゃ!小娘、金!」
幼女「あっ...は、はいっ!」チャリン
狸娘「まあクリアしても今回の勝負はウチの勝ちで決定やけどね♪」
狐娘「くっ、死んでしまった!こんてにゅーじゃ!」
チャリン
狐娘「こんてにゅー!」
チャリン
狐娘「やった!最後の敵を倒したぞ!」
幼女「お、おめでとうございます...」
幼女(5000円って...クリアするのに5000円って...)
狐娘「どうじゃ狐!わらわの勝ちじゃ!」
狸娘「いやウチの方がスコア高いんやけど」
狐娘「これでわらわの一勝じゃ!」
幼女(まさかこんなに使うなんて...せっかくバイトでいっぱいお金が入ったのに...)
狐娘「次の勝負は...」キョロキョロ
狐娘「はっ!あの人形がいっぱい入ってる箱じゃ!」ビシッ
狸娘「...UFOキャッチャーかぁ」ニヤァ
幼女(また金がかかりそうなものを...)
狐娘「それでこれはどういうげーむなのじゃ?」
狸娘「ボタンで上のアームを操って中にある賞品を取るゲームやで」
狐娘「ふむふむ...なるほど...」ジー
狐娘「よし!小娘、金!」
幼女「...やり過ぎは駄目ですからね」チャリン
テレレレン
狐娘「こっちぼたんで横に進んで...こっちのぼたんで縦に進むんじゃな!」
狐娘「なんじゃ簡単ではないか!楽勝じゃ!」
狸娘(...まあ普通はそう思うわ)
狐娘「よし発進じゃ!」ポチッ
ウィーン
狐娘「...そこっ!」ポチッ
ウィーン
狐娘「よし!完璧な角度じゃ!これなら取れるぞ!」
スカッ
狐娘「あ、あれ?」
狐娘「お、おかしいのじゃ...完璧じゃったのに...」
狐娘「...もう一度じゃ!」
狸娘(ほら沼にはまってもうたわ)ニヤニヤ
.........................................................
..........................................
狐娘「こ、今度こそ...」ポチッ
スカッ
狐娘「んああああああああっ!?な、なんでじゃあああああああああああああ!!!!」
幼女「狐様...もういい加減にやめたら...」
狐娘「ま、まだじゃ!」
幼女「でももうこのUFOキャッチャーに1万円も使ってるんですよ...?」
狐娘「うぅ...なぜ取れんのじゃあ....」ウルウル
狸娘(...もうそろそろ言ったほうがええんかなぁ)
狸娘(ここのUFOキャッチャーはアームの力が弱すぎて賞品が絶対に取れないって)
狸娘(でもウチもそれに気付くまでに5万も飲まれたからなぁ)
狐娘「た、狸...貴様も一度やってみろ...」フラフラ
狸娘「え?ウチ?」
狐娘「そうじゃ...もしかしたらわらわが呪われてて取れんだけかもしれん...他のやつでも取れるか知りたいのじゃ...」フラフラ
狸娘「...しゃーないなぁ。やったるわ」
狸娘「ほいっと」ポチッ
ウィーン
狸娘(正攻法では絶対に取れないUFOキャッチャー...でも絶対に取れないことなんてあり得ないんよ?)
狸娘(ちょっと裏技を使えばすごく簡単に取れちゃったりしたり)
スカッ
狐娘「や、やっぱり駄目か...」ズーン
狸娘「えいっ」ゲシッ
ユラッ
狐娘「!?」
幼女「機械を蹴った!?」
ガタン
狸娘「はい取れた♪」
狐娘「それアリじゃったのか...」
幼女「いやナシでしょ...」
狸娘「言い忘れてたんやけどここのUFOキャッチャーってアームの関係で絶対取れないんや」
狐娘「はぁっ!?」
狸娘「だからこうやって蹴りを入れて無理矢理取るのが一番手っ取り早いんよ?」
狸娘「まあこんな詐欺商法しとるんやからこのぐらいはセーフやね」
狸娘「ということで今回の勝負はウチの勝ちや♪」
幼女「...私の1万円返してよ」
狐娘「ぐ、ぐぬぬ...」
狐娘「なら次はあれじゃ!あの何か赤い赤いやつ!」ビシッ
狸娘「パンチングマシーンやね」
狸娘「ルールはあのミットに思いっきりパンチしてその数値で争うゲームや」
狐娘「...ほう、思いっきり殴ればいいんじゃな?」
幼女(嫌な予感が...)
狐娘「行くぞ...」グルグル
狸娘「頑張るんやで~♪」ニヤニヤ
幼女「何か腕から変なオーラが出てるんだけどっ!?」
狐娘「うっしゃああああああああああああああ!!!!」ブゥゥン
ドッカアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
狐娘「やったのじゃ!見事に決まったのじゃ!」ピョンピョン
狸娘「よ、予想通り過ぎてお腹痛いわ...」ププッ
幼女「...ベジータか」
狐娘「次はあれじゃ!てれびみたいなやつ!」
狸娘「格ゲーやね」
テレッテー
狐娘「ぐぉぉ...また負けたのじゃあ...」
狸娘「狐ちゃん弱すぎて相手にならんわ♪」
狐娘「...何かわらわが使ってるキャラよりお主が使ってるキャラの方が強くないか?」
狸娘「気のせいやろ」
狐娘「ゲームセンターというのは楽しいのう!次は次は...」キョロキョロ
幼女「あの...もうお金が残り少なく...」
狐娘「む、もうそんなに使ってしまったのか」
狐娘「なら最後に...あれじゃ!あの卓球みたいやつをしてみたい!」
狸娘「...へぇ、エアホッケーとはええ趣味しとるやん」
幼女「えー...ルールは制限時間内に相手のゴールにこの丸いやつを入れて点数が方が勝ちです」
狐娘「うむ!了解じゃ!」
狸娘「あー対戦なんて久しぶりやわぁ♪」
幼女「では試合開始」チャリン
ピー
狐娘「先攻は貰ったぞ!」ビュン
ビューン
狸娘「おー中々速いやん」
狐娘「まずは一点じゃ!」
狸娘「よっと」ガシッ
狐娘「なっ...受け止められた!?」
狸娘「次はこっちが行くで~!」ビュン
カキン!!!カキン!!!
狐娘「か、壁にぶつかって方向が...」オロオロ
狐娘「そ、そこじゃあ!」シュッ
スカッ
ガチャン♪
狐娘「あ」
狸娘「はい♪まずは一点♪」
狐娘「ま、まだまだ勝負はこれからじゃ!」
.......................................................
.......................................
幼女「残り時間30秒です」
狐娘「ぜぇ...ぜぇ...」
狸娘「はぁ...はぁ...」
狸娘「しょ、初心者のくせに中々やるやん...」
狐娘「絶対に負けないのじゃ...!」
狸娘(現在スコアは5-5...そして残り30秒かぁ)
狸娘(結構キツいな...次の狐ちゃんの攻撃を止めて確実に決めんと間に合わんわ...)
狸娘(...こうなったら)ニヤァ
狐娘「おらぁ!そこじゃあ!」ビュン
カキン!!!!!
狸娘「よっと!」ガチッ
狐娘「くっ、止められてしまったか!」
狸娘「...これで終わりや!」ビュン
狐娘「絶対に止めるのじゃ!!!」
狸娘「」ニヤァ
カキン!!!カキン!!!
ブゥゥン
狐娘「...見えた!そこじゃあ!」ビュン
スカッ
狐娘「なっ...?」
ガチャン♪
ピー
幼女「勝負あり、狸様の勝ちです」
狸娘「やったわぁ♪これでウチの勝ちやね♪」
狐娘「...」
狐娘「おい狸」
狸娘「ん?なんや?」
狐娘「貴様、またわらわを化かしたな...」ゴゴゴゴゴ
狸娘「...さあ?なんのことやろなぁ?」
幼女「えっ」
幼女「ど、どういうこと...?」
狐娘「先程のこやつが放った円盤は確かに二つあった...わらわの目を誤魔化せると思っていたのか」
狸娘「なんのことや?ウチは何にもしてないで?」
狸娘「...まあ百歩譲ってもしウチが化かしたとしても」
狸娘「化かすのは禁止ってルールはないやろ?」ニヤァ
狐娘「...いい度胸だ」バチバチッ
狐娘「その胡散臭い関西弁を二度と喋れないようにしてやるぞ...!」バチバチバチッ
狸娘「おぉこっわいこっわい...」
幼女「ま、まずい...また喧嘩が...!」
プルプルプル
幼女「なっ...こんな時に電話!?」
幼女「もしもし!?」
『もしもしご主人様!?もしかして狸様と狐様が喧嘩しそうなの!?』
幼女「ど、どうして分かったの?」
『外を見てみなよ!酷い嵐だよ!』
幼女「あっ...嵐っ!?」
ザーザー ザーザー
ゴロゴロ ゴロゴロ
ビュウウウウウウウウウウウン!!!!!!
幼女「ほ、本当だ...」
『とにかく今すぐ喧嘩を止めて!ここまで酷いのは私でも見たことがないよ!』
幼女「エアホッケーでここまでなるって...」
『今私も家に向かってるから!あと数分で着くからそれまで何とか抑えておいて!』
幼女「いや...今家じゃなくてゲームセンターに居るの...」
『ゲ、ゲームセンター!?家の方向とは反対側じゃん!』
幼女「ど、どうしよう...」
『...仕方ない、少し強引な手だけどこれしかない』
『いい?ご主人様?ゴニョゴニョ』
幼女「えっ?そんなことしていいの!?」
『それしか方法がないんだよ!いいからやって!』
幼女「...分かった!」
狐娘「ぶっ殺してやるぞッ!害獣ッ!」
狸娘「害獣って...狐も害獣の中に入っとるやろ?」
狐娘「んなもんしるかぁ!わらわにとって貴様は害獣以外の何者でもないのじゃあ!!!」
幼女「や、やめて狐様!」バッ
狐娘「どけぃ小娘!もうわらわは止まらんッ!あの糞狸をぶっ殺してやるのじゃッ!」
幼女「お、お願いだから!」
狐娘「どかんとお主も巻き込まれるぞッ!」バチバチッ
幼女「...」
『いい?ご主人様?もし狐様を説得して本当に駄目だと判断した時は...』
幼女「...」ダッ
狐娘「なっ...こ、こっちにくるなッ!」
『思いっきり...』
幼女「...」グッ
狐娘「!?」
『ぶん殴って!!!』
幼女「うわあああああああああああ!!!!!」ブオン
狐娘「へぶちっ!?」ボコォ
狸娘「なっ...!?」
ビューン
狐娘「」ズサー
狐娘「」
幼女「はぁ...はぁ...」
幼女「や、やっちゃった...」
狸娘「うわぁ...ぶん殴ってもうた...」
今日はここまで
狸娘「綺麗に顔面ストレート入ったなぁ...咄嗟の出来事で防御する暇もなかったんやろか」ツンツン
狐娘「」
狸娘「...あかん。完全に伸びとるわ」
プルプルプル
幼女「...もしもし?」ピッ
『ご主人様!?雨が止んだけどもしかしてやったの!?』
幼女「う、うん...今気絶してる...」
『よし!今すぐ家に連れてきて!あ、狸様も一緒にね!』
幼女「分かった...」
幼女「ということで犬が家に来いだそうです...」
狸娘「ん?犬ちゃん帰ってきたんか」ツンツン
狐娘「」
狸娘「ほな行こか、コレはウチが運んで行くわ」グイッ
狐娘「」ズルズル
幼女(キャリーバックみたいに運ばれてる...)
......................................................
.......................................
幼女「ただいま...」ガチャ
犬娘「あっ!ご主人様!」ダッ
犬娘「大丈夫!?どこか怪我とかなかった!?」
幼女「ううん...私は大丈夫だけど狐様が...」
犬娘「あぁ、それなら良かった!あの人ぶん殴られたぐらいなら全然平気だから!」
狸娘「やっほー!犬ちゃん久しぶりやね♪」
狐娘「」
犬娘「あっ、狸様!久しぶり!」
狸娘「って久しぶりって言っても先月会ったばかりやったね♪」
犬娘「それもそうだった!」
犬狸「HAHAHAHAHA!!!」
狐娘「」
幼女(...何だろう、どことなくウザさが似てるぞこの二人)
犬娘「何かすごい嵐だったけど狐様の方はどうだった?」
狸娘「キレかけたところを幼女ちゃんが見事にぶん殴って止めてくれたで!正直あれはカッコ良かったわ!」
犬娘「えー私も見たかったなー」
幼女(元はと言えばお前がイカサマしたせいだろうが)
犬娘「じゃあさっそく狐様起こそっか」ガサゴソ
犬娘「じゃんじゃじゃーん!油揚げ!」
犬娘「ほらー...狐様ー...油揚げの匂いだよー...」
狐娘「...ぅ」クンクン
犬娘「私が食べちゃおっかなー」アーン
狐娘「だ、駄目なのじゃ!それはわらわの油揚げなのじゃ!」ガバッ
狐娘「...はっ!ここは!?」キョロキョロ
犬娘「おはよう♪狐様♪」
狐娘「い、犬!?なぜここに...」
狐娘「わ、わらわは確か...」
狐娘「...そうじゃ!あのズル狸が如何様をして!」
犬娘「それでキレかかってご主人様にぶん殴られて気絶してたんだよ?」
幼女「ご、ごめんなさい...本気で殴ってごめんなさい...」ペコペコ
狐娘「」ビクッ
狐娘「こ、小娘居たのか...」
狸娘「...何でビビってるん?」
狐娘「う、うるさいのじゃ!ビビってないのじゃ!」
狐娘「...思い出したぞ!よくわらわを化かしてくれたな狸!今度こそ...」ゴゴゴ
犬娘「はい怒るの禁止」ポコッ
狐娘「いでっ!」
狐娘「な、何をするのじゃ!元はと言えばこいつが...!」
犬娘「確かに狸様も悪いけど狐様はその怒りっぽい性格も悪いよ。ご主人様が居なかったらどうなっていたことやら」
幼女「ごめんなさい...ごめんなさい...」ペコペコ
狸娘「ほんまやで、狐ちゃんはもっと大人になるべきや」ウンウン
狐娘「お前にだけは言われたくないのじゃあああああああああああ!!!!」ドンガラガッシャーン
狸娘「だからその怒りっぽいところを何とかしぃって言っとるやん」
狐娘「とにかく謝れ!!!でないと気がすまないのじゃ!!!」プンプン
犬娘「だって狸様、さすがに一言くらいは謝った方がいいよ?」
狸娘「...しゃーないなぁ」
狸娘「...狐ちゃん」キリッ
狐娘「な、なんじゃ...急に真面目になって...」
狸娘「...」
狸娘「すまんな」ニコッ
狐娘「」ブチッ
狐娘「狸鍋にしてやるのじゃあああああああああああああ!!!!」ダッ
犬娘「狐様おさえておさえて」ガシッ
狐娘「離すのじゃあああああああああああああああ!!!!」ジタバタ
狸娘「ちゃんと謝っとるのになんやねんその態度」ニヤニヤ
狐娘「貴様喧嘩売ってるのかあああああああああああああ!!!!」ジタバタ
狸娘「じゃあウチはそろそろ帰るわ」
狸娘「あ、犬娘ちゃん借りてたスーパーナチュラルのDVD返すで」スッ
犬娘「ごめんねー。今日はウォーキングデッドを一緒に見る予定だったのに」
狸娘「ええねんええねん、また今度一緒に見よな」
狸娘「あ、幼女ちゃん。ちょっとこっちに来てくれる?」
幼女「?」
狸娘「今日は色々すまんかったなぁ...これ少ないけどお小遣いや」スッ
札束「」ドーン
幼女「!?」
幼女「こ、こんなにいいんですかっ!?」
狸娘「色々迷惑かけてごめんな。あの狐ちゃんも悪い子やないんやけどちょっと性格に問題があるだけなんや」
狸娘「これからも仲良くしてやってくれるか?」
幼女「は、はい!」
狸娘「うん♪ええ子やね♪」ヨシヨシ
狸娘「犬ちゃんに幼女ちゃん、今度は二人に美味しい蕎麦屋さん紹介したるわ」
狸娘「じゃあまたね♪」ボンッ
狐娘「待つのじゃあああああああ!!!!戻ってこいのじゃああああああああああああ!!!!」ジタバタ
犬娘「ばいばーい!」フリフリ
幼女「あ、ありがとうございました!」
狐娘「うぅ...待つのじゃあ...」シクシク
犬娘「さて狸様も帰ったことだし私もバイトに戻らないと!無断でお店を出てきちゃったからね!」
犬娘「狐様!例のお話はまた今度ということで!ではさようなら!」ダッ
狐娘「うぅ...何かわらわの扱いが雑なのじゃあ」シクシク
幼女「あ、あの...狐様...」
狐娘「な、なんじゃ!?」ビクッ
幼女「な、殴って本当にごめんなさい!!!」ペコリ
狐娘「...」
狐娘「...もういいのじゃ、わらわも少し大人げなかったのじゃ」
狐娘「わらわの方こそすまなかったのじゃ...」
幼女「い、いえそんな...!殴ったのは私の方なんですし...!」
狐娘「いいと言っておるだろう。顔を上げてくれ」
狐娘「...さてわらわも帰るとするかのう」
幼女「あっ!ちょっと待っててください!」ダッ
狐娘「?」
幼女「あ、あの...これお土産って言っていいか分からないですけど赤いきつねです」
幼女「こんな物で申し訳ないですけど...」スッ
狐娘「おぉ!ありがたく貰うのじゃ!」
狐娘「いやぁ!これだけでもこの家に来た価値があったのじゃ!」
幼女「よ、喜んでもらって嬉しいです....」
狐娘「ではまた会おう!小娘!」
狐娘「今度は二人でげーむをするのじゃ!」ボンッ
幼女(...正直もう会いたくない)
幼女「...」
幼女「はぁ!疲れたぁ!」グタッ
幼女「あぁぁ!もう嫌だぁ!狐と狸は見たくない!」バタバタ
幼女「なんであんなに喧嘩するのぉ!同じ動物同士仲良くしてよぉ!」バタバタ
幼女「...そういえばゲーム機は壊れたままなんだっけ」
幼女「はぁ...また新しく買わないと...」
幼女「...財布の中もゲーセンで使ってすっからかんだった」
幼女「もうやだ...全部あの犬に請求してやるぅ」バタバタ
幼女「...ん?」
幼女「あっ!そういえば狸様から札束を貰ったんだった!!!」
幼女「こ、これがあれば!」ガサゴソ
葉っぱ「」ボンッ
幼女「...」
幼女「どうせそんなオチだと思ったよ!!!チクショーめ!!!」
今日はここまで
あと一週間以内に終われたらいいなーとか思ったり
........................................................
.........................................
犬娘「...」ゲッソリ
犬娘「て、店長ってば酷い...少しバイトを抜け出しただけでペナルティとして皿洗いと掃除をさせられるなんて...」
犬娘「おかげでもうヘトヘトだよ...今日はまっすぐ家に帰ろっと...」ヨロヨロ
ジュージュー
犬娘「ん?何かいい匂いが...」クンクン
イラッシャイー デキタテダヨー
犬娘「コロッケかぁ...」ジュルリ
犬娘「...」グー
犬娘「ご、ご主人様もお腹減ってるだろうし買って行こうかな!」
犬娘「そうだよ!これはご主人様のためなんだから!決して私が食べたいわけではないよ!」
犬娘「すいませーん!コロッケ10個くださーい!」
コロッケ屋「へいらっしゃい!コロッケ10個ですね?」
犬娘「あ、タマネギ抜きって出来ますか?」
コロッケ屋「へいお安い御用でさあ!」
コロッケ屋「へいコロッケ10個お待ちどうさま!」
コロッケ屋「あとこれ福引き券でさあ!」スッ
犬娘「福引き?」
コロッケ屋「へい!商店街でやってる福引きでさあ!そこを真っ直ぐ行ったところで引けますのでどうぞ!」
犬娘「わぁ!ありがとうございます!」
犬娘「うん!タマネギ抜きのコロッケも中々美味しいね♪」モグモグ
犬娘「タマネギ入りはもっと美味しいのかなぁ...いつか食べてみたいなぁ...」
犬娘「そういえば福引きの券貰ったんだっけ...せっかくだし行ってみようかな♪」
サントウ オオアタリー!!!!!
犬娘「ここかな?」
犬娘「えぇっと...5等醤油に4等米に...」
犬娘「3等はゲーム機で2等は温泉旅行かぁ...」
犬娘「温泉かぁ...ご主人様と一緒に行ってみたいなぁ...」
犬娘「で、1等は...おぉ!南の島に二泊三日の海外旅行かぁ!」
犬娘「いいねぇ!海外旅行なんて行ったことないからワクワクしちゃうよ!」
犬娘「すいませーん!福引きお願いしまーす!」
おっさん「はい、一枚ですから一回どうぞ」
犬娘「よーし...狙うは一等!」
ガララララララララ
犬娘「ここだ!」
コロッ
赤玉「」コロン
おっさん「こ、これは...!」
犬娘「その反応..もっ、もしかして!」
おっさん「3等大当りー!!!」カランコロン
犬娘「な、なんだ3等か...」ガッカリ
おっさん「どうぞ!新型ゲーム機です!」ドスン
犬娘「しかもこれご主人様が持ってるやつだし...」
犬娘「はぁ...こんな重い物を持って家に帰るのか...よっこらしょっと!」グイッ
犬娘「まあティッシュよりはマシか...とほほ...」
狼男「おや?そこに居るのは犬氏ではないでござるか!」
犬娘「あ、狼くん」
狼男「残業はもう終わったのでござるか?」
犬娘「うん...本当店長ったら人使いが荒いんだから...」
狼男「でもいい人でござるよ!どこの誰かも分からない拙者を雇ってくれたのでござるからな!」
狼男「それに事情を話したら住む場所も用意してくれて...本当に感謝しきれないでござるよ!」
犬娘「まあいい人ってのは確かだけどねー」
狼男「ところでその最新ゲーム機はどうしたのでござるか?」
犬娘「今さっきそこの福引きで当たったんだよー」
狼男「なんと!ゲーム機が当たるのでござるか!?」
狼男「拙者もちょうど一枚福引き券を持ってるのでござる!」スッ
犬娘「まだゲーム機の在庫がいくつかあったからもしかしたら当たるかもよ?」
狼男「うおおおおおおおおお!!!マジでござるか!さっそく引きに行ってくるでござる!」ダッ
犬娘「頑張ってねー」
犬娘「狼くんは本当ゲームに目がないなー」
犬娘「さ、ご主人様も待ってるだろうし早く帰r...」
ウオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!
オオアタリイイイイイイイイイイイイ!!!!!
犬娘「ん?何か騒がしいけど...もしかして狼くん何か当たったのかな?」
犬娘「...ちょっと見に行ってみようかな」
おっさん「おめでとうございます!こちら飛行機のチケットでございます!」
狼男「お、おぅ...マジでござるか...」
犬娘「狼くーん!もしかして当たったのー?」
狼男「あ...犬氏...」
犬娘「醤油?米?それともゲーム機?」
犬娘「それとも温泉旅行?」
狼男「そ、それが...なんと海外旅行が当たってしまったのでござる...」
犬娘「へぇー海外旅行かぁ...」
犬娘「!?」
犬娘「う、嘘っ!?」
狼男「本当でござる...これ南の島行きのチケット...」スッ
犬娘「本当だ!す、すごいじゃん!海外旅行なんて!」
狼男「...良かったら犬氏、そのゲーム機とこのチケット交換しないでござるか?」
犬娘「えぇっ!?ゲーム機とチケットを!?」
犬娘「ど、どうしてっ!?海外旅行の方がいいじゃん!」
狼男「実はこのチケット...明日の飛行機なのでござる...」
狼男「明日はバイトが入ってるし...せっかく働き始めたのにいきなり休むのはちょっと失礼でござるよ...」
犬娘「えぇ...もったいない...」
狼男「それにこのチケット...実は4人セットなのでござる...」ズラッ
犬娘「よ、4人っ!?」
狼男「拙者友達居ないし...せっかく4人分あるのに拙者だけで行くなんてもったいないでござるよ...」
犬娘「そ、そうなんだ...」
狼男「どうでござるか?交換してくれるでござるか?」
犬娘「うーん..」
犬娘(このゲーム機はご主人様も持ってたし...ゲーム機よりは海外旅行の方がいいよね?)
犬娘「よし!取引成立!」
狼男「おぉ!感謝するでござる!」
狼男「これがチケットでござる!飛行機は明日の昼の便でござるから忘れちゃ駄目でござるよ!」
犬娘「了解!はいこれゲーム機!」
狼男「旅行を楽しんでくれでござる!」
犬娘「ありがとう!こっちもお土産買ってくるから楽しみに待っててね!」フリフリ
狼男「ではさらばでござる!」ダッ
犬娘「...」
犬娘「やったあああああああ!!!ご主人様と海外旅行だああああああああああ!!!」
犬娘「こうしちゃいられない!早くご主人様に報告に行かなくちゃ!」
犬娘「うおおおおおおおおおおお!!!南の島だああああああああ!!!」ダッ
シーン
「...」
「ふふふ...聞いちゃった...聞いちゃった...」
「この耳でしかと聞いちゃったよ!4人分の海外旅行のチケット!」ピョンピョン
「犬はあの飼い主と二人で行くから...」
「つまりチケットは二枚分余る!」
ヒョコッ
兎娘「海外旅行...このチャンスを逃す手はないね!」
兎娘「さて私一人だとゴリ押しは難しい...ここは救援を呼ぶべきか」ピッ
プルルルルルルルルル
兎娘「あ、もしもし猫ちゃん?実はね...」
.........................................................
......................................
今日はここまで
ガチャ
犬娘「うおおおおおおおおおお!!!ご主人様!大ニュースだよ大ニュース!」ダダダッ
幼女「...うるさい、今晩ごはん作ってるんだから静かにして」グツグツ
犬娘「ご飯なんてどうでもいいんだよ!今さっきね!狼男くんから何を貰ったと思う!?」
幼女「ジャーキー」グツグツ
犬娘「違うよ!いくら私でもジャーキー程度ではこんなに騒がないよ!」
犬娘「じゃんじゃじゃーん!!!何と南の島へのチケットだよ!!!」
幼女「ふぅーん」グツグツ
犬娘「...あれ?何その薄いリアクション」
幼女「だって今時海外旅行とか珍しくないし」グツグツ
幼女「で、飛行機はいつの便?どこに行くの?観光名所は?」
犬娘「うわー...旅行慣れしてるよこの人...」
犬娘「んとねぇ...飛行機は明日のお昼の便でアメリキャ行きだね」
幼女(アメリキャ...?)
犬娘「それから船のチケットも一緒に付いてるから船に乗って南の島に行くんじゃないかな?」
幼女「で、南の島って何て名前の島?」
犬娘「南の島は南の島だよ?」
幼女「...は?」
幼女「...チケットにちゃんと島の名前が書いてあるでしょ?」
犬娘「いや本当に南の島としか書いてないんだよ」
幼女「ちょっとそのチケット見せて」
犬娘「はい」スッ
幼女「...」ジー
幼女「ほ、本当だ...南の島行きとしか書いてない...」
幼女「...何か怪しくない?」
犬娘「えっ!これって怪しいの!?」
幼女「だって普通は行き先が書いてあるし...南の島なんてストレートな名前の島なんて聞いたことない...」
犬娘「ご主人様知らないだけなんじゃないかな?TVでもよく南の島って言ってるじゃん」
幼女「いやそれは微妙に違う..」
犬娘「とにかく!明日は南の島に行くんだよ!!!」
幼女「何か怪しいし行かない方がいいんじゃ...」
犬娘「私は海外旅行なんて初めてなんだからね!このチャンスを逃す手はないんだよ!?」
犬娘「ということで明日に備えて荷造りしなくちゃ!ご主人様も自分の荷物は自分で用意してね!」
幼女「...少し気になってたんだけど」
幼女「海外海外言ってるけどパスポート持ってるの?」
犬娘「んなもん魔法で偽造すればいいんだよ!!!」
幼女「えぇぇ...」
犬娘「あっ!そういえばチケットは4枚あったんだっけ」
犬娘「私とご主人様で2人だから...2枚余っちゃうね」
犬娘「使わないのも勿体ないし誰か誘おっか?」
幼女「...誰を誘うの?」
犬娘「そうだねぇ...ちょうど二人分あるし狐様と狸様でいいか」ピポパ
幼女「!?」
幼女(あ、あの二人と海外旅行なんて...絶対嫌だ!)
プルルルルルルルルル
犬娘『あ、もしもし狐様?実は南の島行きのチケットが余っててさー』
犬娘『良かったら一緒に...え?あぁ...そうなんだ』
犬娘『うん、それじゃあまたの機会に...じゃあね』ピッ
犬娘「狐様明日は無理なんだってー...何でも神様の集まりがあるとか何とか」
幼女(ほっ...良かった...)
犬娘「神様関係だと狸様も無理だろうしねぇ...勿体ないけど二人で行こっか」
幼女「他の人は誘わないの?」
犬娘「うーん...私の友達は何人か居るけどご主人様も知らない人と旅行なんてちょっと不安でしょ?」
幼女(今更そんな気遣いをしてるのか...)
幼女「...あの兎と猫ちゃんは?あの人達なら私も知ってるけど」
犬娘「あいつらは絶対ダメ!!!」
犬娘「絶対揉め事になるし喧嘩するし何よりあいつらと旅行なんかしても楽しくない!!!」
幼女「お、おぅ...」
犬娘「そもそもあいつらに海外旅行なんて100年早い!一生日本で過ごせばいいんだよ!あんなやつ!」
犬娘「じゃあ私は明日に備えて色々荷造りしてくるね!」ダッ
犬娘「...あっ」ピタッ
犬娘「か、海外旅行って何を持っていけばいいの...?」
幼女「はいはい教えますよ...」
~~~~翌日~~~~
犬娘「ふふふ...とうとうこの日がやってきた...」グッタリ
幼女「どうしてダルそうなの?」
犬娘「た、楽しみ過ぎて一睡も出来なかったんだよ...」
幼女(小学生の遠足か)
犬娘「さてご主人様、もうそろそろ出発しようか...」フラフラ
幼女「え?まだ朝なんだけど...飛行機が飛び立つまではまだまだ時間があるよ?」
犬娘「ちょっと空港を見学してみたいんだ!」
幼女(小学生か)
幼女「じゃあもう家出るか...」
犬娘「イエーイ!」
幼女「荷物は持った?」
犬娘「バッチリだよ!」
幼女「それじゃあしゅっぱt...」
ピンポーン
幼女「ん?こんな朝早くにお客さん?」
犬娘「」ビクッ
幼女「ちょっと出てくる」スタスタ
犬娘「ご主人様ダメッ!!!」
幼女「はい?」ピタッ
犬娘「出たらダメ!私の野生の勘がそう言ってる!」
犬娘「何か災いが来るって!!!」
幼女「...何アホなこと言ってるの?」
犬娘「とにかく出ないで!このままやり過ごそう!」
幼女「んなアホなこと従うわけないでしょ」
幼女「もし大事な知らせだったらどうするの」スタスタ
犬娘「ご、ご主人様!ストップ!ヘルプミー!」
ピンポーン ピンポーン
幼女「はーい、今出まーす」ガチャ
幼女「どちら様で...」
兎娘「Hello」
猫娘「How are you?」
バタン
幼女「...」
犬娘「ご、ご主人様...誰だった?」
幼女「...何かアロハシャツを来てサングラスをかけてる人だった」
犬娘「...は?」
『オラァ!開けろニャ!』ドンドン
『居るのは分かってるんだぞ!』ドンドン
犬娘「こ、この声は...!」
幼女「あぁぁ...まためんどくさいことに...」
犬娘「ど、どうして猫ちゃんと兎ちゃんがここに居るの!?」
『風の噂でお前らが海外旅行に行くと聞いたニャ』
『ちなみに飛行機のチケットが2枚余ってることも知ってる』
犬娘「なっ...!どうしてそのことを!」
『オラァ!早く連れてけニャ!』ドンドン
『もう荷物は準備してあるから安心して!』
犬娘「連れて行くわけないじゃん!どうしてご主人様との旅行にお前らを連れて行かなきゃいけないんだ!」
『連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ』ガリガリ
『連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ連れてけ』ガリガリ
犬娘「あぁっ!?ド、ドアに爪立てるな!!!傷が付いちゃうじゃん!!!」
幼女「ね、ねぇ...どうせチケット余ってるんだし連れて行ったら...」
犬娘「ぐ、ぐぬぬ...」
犬娘「だ、駄目だよ!せっかくご主人様と二人っきりの旅行なのにこんなやかましいやつらを連れて行くなんて!」
『別にやかましくないニャ』
『そうだよ、普通だよ』
犬娘「そういうところがやかましいって言ってるの!!!」
幼女「もう早く出ないと空港見学出来ないよ?」
犬娘「うっ...」
『犬...私も海外なんて行ったことがないニャ...』
『一生に一度くらい...日本から出てみたいんだよ...』
犬娘「チッ...こいつら!」
幼女「何か可哀想だし一緒に連れて行ってあげようよ...どうせチケット余ってるんだし」
犬娘「...あぁ!!!もう!!!」ガチャ
犬娘「...」ゴゴゴゴゴゴ
猫娘「やっと開けたかニャ」
兎娘「さっさと観念して連れて行けばいいのに」
犬娘「...いい?連れて行ってもいいけど私とご主人様には絶対逆らわないこと!!!」
犬娘「二人は私とご主人様の所有物!!!それ以上でもそれ以下でもない!!!」
犬娘「これが守れるなら連れて行ってもいいよ!!!」
猫娘「あーはいはい、分かったニャ」シラー
兎娘「んー了解ー」シラー
犬娘「ほ、本当に分かってんのか...!」
幼女(絶対分かってないと思う)
猫娘「さあ早く空港に行くニャ!」ビシッ
兎娘「目指すは南!異国の島!」ビシッ
犬娘「テンションうぜえええええええええええ!!!!」
幼女(いやテンションのウザさは同レベルだよ)
今日はここまで
ごめんなさい今日は更新出来ないです
~~~~空港~~~~
ブロロン
兎娘「空港!」
犬娘「到着!」
猫娘「おぇぇ...バス酔いしたニャ...」フラフラ
兎娘「うわぁ...すごい大きい...」
犬娘「まさに国の玄関!」
幼女(...何だかんだで楽しんでるじゃん)
兎娘「ちょっと写真撮ろ」パシャ
犬娘「あ、私も」パシャ
犬娘「ご主人様ー!空港をバックに写真撮りたいからカメラおねがーい!」
兎娘「あ、私も」
幼女「はいチーズ」パシャ
犬兎「チーズ!」ブイ
猫娘「き、気持ち悪いニャ...」フラフラ
幼女「大丈夫?」サスサス
猫娘「す、すまないニャ...」
犬娘「さぁご主人様!さっそく中に入ろう!」
兎娘「ゴーゴー!」
幼女(テンション高いなこいつら...)
猫娘「わ、私はもう大丈夫ニャ...」フラッ
幼女「荷物持とうか?」
猫娘「へ、平気ニャ...」フラフラ
犬娘「まったく猫ちゃんは本当に酔いやすい体質なんだからー」
兎娘「乗り物に乗るたびにゲロゲロ吐いてる気がする」
猫娘「う、うるせぇニャ!」
幼女(まあ確かに猫ってよく吐くけどさぁ)
犬娘「うぉぉ!中も広い!」
兎娘「なにこれ!?体育館みたい!」
猫娘「ニャアアアア!!!」
幼女「あーあ...出発まで4時間もある...」
犬猫兎「...」
幼女「...あれ?急に大人しくなってどうしたの?」
犬娘「い、いや...広すぎて何をしたらいいのか分からない...」
猫娘「く、空港って何をする場所なんだっけニャ...」
兎娘「よく考えてみたら何もない...」
幼女「...はぁ、売店とかあると思うからそこら辺でもうろうろしてれば?」
犬娘「おぉ!グットアイディアご主人様!」ダッ
犬娘「飛行機のキーホルダーだ!これおみやげ用に買っとこ!」
兎娘「お菓子もまとめて買っておこう!日本のお菓子が恋しくなるかもしれないし」ドバドバ
猫娘「...」ジー
犬娘「あれ?猫ちゃん買い物しないの?」
猫娘「...あれ楽しそうニャ」ジー
兎娘「あれ?」
子供「ウェーイwwwwwwwwwwww」ツルー
兎娘「...あれ何してるの?」
犬娘「...キャリーバックをキックボードみたいにして滑ってるね」
猫娘「...面白そうニャ」
犬猫娘(...やってみたい)
犬娘「ご主人様ー♪ちょっと荷物貸してー♪」
幼女「...どうして?」
犬娘「どうしてもだよー♪」グイッ
犬娘「...よし!この大きさなら行ける!」
猫娘「こっちもバッチリニャ!」
兎娘「同じく!」
幼女「ちょ、ちょっと...何がバッチリなの?」
犬娘「いい?3つ数え終わったらスタートだよ?」
幼女「ス、スタート!?何するつもりなの!?」
猫娘「さん...」
兎娘「に...」
犬娘「いち...」
幼女「ストップ!何をするつもりか知らないけどやめろぉ!!!」
犬猫娘「スタート!!!!!」ビューン
幼女「なっ...!?」
兎娘「ハハハハハハハハ!!!!スタートダッシュは貰ったァー!」ツルー
猫娘「クッ、相変わらず足だけは速いやつニャ!」ツルー
犬娘「でも負けないよ!」ツルー
幼女「や、やめろぉ!!!そんな小学生みたいなこと...!!!」
犬娘「ん?ご主人様が何か言ってる...」ツルー
猫娘「きっと応援してるんだニャ」ツルー
犬娘「そうか!ご主人様ー!応援ありがとうー!」フリフリ
幼女「誰が応援じゃアホォ!!!他の人の迷惑になるからやめろっつってるんだよぉ!!!」
兎娘「ぶっちぎりだぜ!」ツルー
幼女「あぁぁ...あいつらの頭の中は小学生か...」
兎娘「気持ちぃぃぃぃぃぃ!!!風を感じるぅぅぅぅぅぅ!!!」ツルー
兎娘「もっともっと速くぅ!!!キック!キック!」ッターン
猫娘「ニャアア...あいつ速すぎニャ...」ツルー
犬娘「まあ大丈夫でしょ。もうすぐカーブだし」ツルー
兎娘「...む?あれはカーブ!」
兎娘「ククク...普通なら一度スピードを落として曲がるところだが私は違う!」
兎娘「最大スピードのまま曲がってやるぜぇ!!!」ッターン
兎娘「ソラァ!曲がれぇ!!!」クイッ
ツルッ
兎娘「え」
兎娘「ちょ!落ちっ...」
ズサー
兎娘「」ゴロゴロゴロゴロ
兎娘「」
幼女「...キャリーバッグでどうやって曲がるんだよ」
猫娘「あ、転倒したニャ」ツルー
犬娘「最初はトップでも自爆して落ちるのが兎ちゃんのパターンだからねー」ツルー
犬娘「さあこれで邪魔者は消えた!後は犬と猫で最終決戦...」
猫娘「い、犬!前を見るニャ!」
犬娘「え?前?」クルッ
兎娘「」
犬娘「う、うわぁ!!!兎ちゃんどいて!!!」クイッ
ツルッ
犬娘「あ」
ズサー
犬娘「いでででででででで!!!!!!」ゴロゴロゴロゴロ
犬娘「い、痛い...」グタッ
猫娘「あーあ...犬もリタイアニャ」ツルー
猫娘「まあ結局猫が一番ということニャ」ツルー
猫娘「犬も兎も猫の敵じゃないニャー♪」ツルー
幼女「猫ちゃん!!!!前見て前!!!!!」
猫娘「え?前?」クルッ
壁「」ドーン
猫娘「ニ゛ャッ!?」
猫娘「ス、ストップ!!!ブレーキニャ...」
ゴツンッ!!!
猫娘「にゃ...にゃああ...」バタッ
兎娘「」
犬娘「こ、腰痛い...」
猫娘「ンニャア...星が見えるニャ...」キラキラ
幼女「あーあ...言わんこっちゃない...」
犬娘「も、もうレースは二度としない...」ボロボロ
兎娘「ど、同意...」ヨロヨロ
猫娘「ニャァァ...」キラキラ
幼女「空港の床は滑りやくて広いからそういうことをしたくなる気持ちは分かるけど絶対したら駄目だからね!」
犬猫兎「は、はい...」ビクッ
幼女「私は本を買いに行くけどここで大人しくしてること!ほら!携帯ゲームで遊んでなさい!」
犬娘「私も一緒に...」
幼女「来るな!!!」
犬娘「わ、分かりました...」
兎娘「ちぇっ...仕方ない、マリカでもして時間を潰すか」ピコピコ
猫娘「ニャ」ピコピコ
犬娘「暇潰し用にゲーム持ってきて良かったね」ピコピコ
......................................................
........................................
幼女「...もうそろそろ時間だしチェックインに行こうかな」
犬娘「おぉ!とうとう飛行機に乗るんだね!」
兎娘「待ってました!」
猫娘「ニャ!」
幼女「乗るのはまだ先だってば...」
幼女「チェックイン終わり、次は荷物を預ける」スタスタ
犬娘「意外とあっさり終わるんだね」
幼女「はいお願いします」ドサッ
ガララララララ
犬娘「あー...私のお気に入りバッグが...」
兎娘「なんか息子を見送る親の気持ちが分かった気がする...」
猫娘「あの荷物が流れる様子って回転寿司に似てるニャ」
幼女(...こいつらも一緒に預けてやろうか)
幼女「次は手荷物検査か...」
犬娘「それ知ってる!何か通るとピーってなるやつでしょ!」
幼女「...まあ間違ってはいないけど」
兎娘「何かちょっとワクワクする!」
猫娘「分かるニャ!もし反応したどうなるか気になるニャ!」
幼女「...意外とショボいもんだよ?」
検査員「はいOKです」
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「...」
幼女「ね?ショボかったでしょ?」
犬娘「想像してたのと違った...」
猫娘「何か地味ニャ...」
兎娘「そもそもピーって鳴らなかった...」
幼女(...お前ら動物なのに鳴るわけないだろ)
今日はここまで
正直海外旅行なんてもう何年もしてないのでかなり適当になってますごめんなさい
幼女「次は出国審査だけど...パスポートは持ってるよね?」
犬娘「ほら!昨日魔法ショップの通販で買った偽造パスポートだよ!」スッ
猫娘「私もそれを買ったニャ」スッ
兎娘「2000円ポッキリ!」スッ
幼女(もしこいつらが捕まったら私も共犯になるのかな)
ペタッ
ペタッ
ペタッ
ペタッ
幼女「ふぅ...無事に通れて良かった...」
犬娘「ねぇご主人様、何かスタンプみたいなの押されたけどこれって何?」
猫娘「これ知ってるニャ。30個集めるとお菓子が貰えるやつニャ」
兎娘「違うよ!これは7つ集めると願いが叶うアレだよ!」
幼女(あのスタンプを旅行が終わった後に眺めるのって結構楽しかったりする)
幼女「さて後は飛行機に乗るのを待つだけ...長かった...」グタッ
犬娘「ねーご主人様ーひまー」バタバタ
幼女「...免税店にでも行けば」
猫娘「うおお!すげぇニャ!飛行機が見えるニャ!」
兎娘「あっ!ピカチュウの飛行機だ!」
猫娘「電気ネズミ死ね」
犬娘「ご主人様ー!こんなところにクレーンゲームがあるよ!小銭ちょうだい!」
幼女「はい」チャリン
犬娘「センキュー!」ダッ
ワーワー ギャーギャー ザワザワ
幼女(...うるせぇ)
...........................................................
............................................
幼女「...もうそろそろ時間かな」スクッ
犬娘「おぉ!とうとう飛行機に乗るんだね!」
猫娘「待ってましたニャ!」
兎娘「...ねぇ、飛行機って墜落しないよね?」
幼女「飛行機事故の確率は0.0009%って言われてるからまず墜ちないと思うよ?」
兎娘「そ、そうなんだ!良かった!」ピョンピョン
犬娘「いきなりどうしたの兎ちゃん?さっきまであんなにはしゃいでたのに」
兎娘「...実は私今日、飛行機が墜落する夢見たんだよね」
犬娘「何その不吉な夢」
兎娘「ものすごくリアルでさぁ...夢の中でもウキウキしてたんだよね」
猫娘「そんなファイナルでデスティネーションみたいなこと起きるわけないニャ」
兎娘「...それもそうか!」
犬猫兎「「「HAHAHAHAHAHA!!!」」」
幼女(...乗りたくなくなってきた)
~~~~飛行機内~~~~
犬娘「こ、これが飛行機の中...!」
猫娘「す、すげぇニャ!感激ニャ!」
兎娘「...墜ちないよね?」
幼女「よく飛行機でそこまで騒げるな...」
幼女「えぇーっと...席は私と犬が隣同士で猫ちゃんと兎がその隣か」
犬娘「良かったねご主人様!隣同士で!」
幼女(うぜぇ)
犬娘「...ご主人様、この目の前にあるモニターは何?」
猫娘「何かテレビみたいニャ」
幼女「あぁ、それ映画見たりゲーム出来たりするんだよ」
犬猫兎「!?」
犬娘「ひ、飛行機の中でゲーム出来るの!?」
猫娘「ハ、ハイテクニャ...」
兎娘「す、すごい...」
ブゥゥゥゥゥゥン
幼女「あ、滑走路に向かって動き出したね。もうすぐ飛ぶよ」
犬娘「...」ゴクリ
猫娘「...」プルプル
兎娘「...」ブルブル
幼女(ビビって大人しくなってる)
ブオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
犬娘「ぁぁ...」
猫娘「ぃぁ...」
兎娘「ぅぁ...」
幼女(...初めてこいつらを可愛いと思ってしまった)
ポン
幼女「ふぅ、無事に離陸成功...もうシートベルト外していいよ」カチャ
犬猫兎「...」
幼女「あれ?どうしたの?」
犬猫兎「」
幼女「...まさか」
幼女「き、気絶してる...」
幼女「飛行機の離陸で気絶とかアホかこいつら...」
犬猫兎「」パチッ
幼女(あ、起きた)
犬娘「し、しまった...あまりの出来事に気絶しちゃった...」
猫娘「にゃああ...空を飛ぶなんて鳥むたいニャ...」
兎娘「耳が何か変になってる...」ピョンピョン
幼女「アメリカに着くまで大体10時間くらいだからそれまでは自分で勝手に過ごしてね」
幼女「私は音楽を聴きながら本読んでるから」プイッ
犬娘「ふわぁぁ...そういえば今日寝てないんだっけ...」
犬娘「ちょっと一眠りしよ...」スヤァ
犬娘「Zzz...」スピー
猫娘「私は映画見るニャ」ピッ
兎娘「じゃあ私はゲームでもしよっと」ピコピコ
...........................................................
.............................................
幼女(~♪)
幼女(...ん?テーブル下ろしてる人がいっぱい居る...もうそろそろ機内食の時間かな?)
幼女「ちょっと起きて、機内食が来るよ」ユサユサ
犬娘「...」ピクッ
犬娘「き、機内食!?どこっ!」キョロキョロ
幼女「こういう時だけすぐ起きる...」
CA「チキンとフィッシュどちらにしますか?」
犬娘「チキン!チキンください!」
幼女「フィッシュで」
CA「チキンとフィッシュどちらにしますか?」
猫娘「フィッシュニャ!」
兎娘「私はキャロット」キリッ
幼女(んなもんねぇよ)モグモグ
犬娘「機内食うまっ!何これっ!?ご主人様が作る料理より美味しい!」ガツガツ
幼女(...反論したいけど出来ない)モグモグ
犬娘「ふぅ...ご馳走さま!」ゲフッ
犬娘「あ、ご主人様!私トイレ行ってくるね!」
幼女「ん」スッ
タッタッタッ
ガチャ
バタン
タッタッタッ
犬娘「...」トボトボ
犬娘「ご、ご主人様ぁ...」
幼女「ずいぶん早かったね、はい」スッ
犬娘「そ、そうじゃなくてさ...ちょっと着いてきてくれる?」
幼女「え?どこに?」
犬娘「い、いやだからさ...ト、トイレに...」
幼女「...は?」
幼女「...どうして私がトイレに着いて行かないといけないんだ」
犬娘「だ、だって飛行機のトイレって怖いんだよ!?何か落ちそうな気がして!」
幼女「飛行機のトイレで落ちて死んだやつなんて聞いたことないから大丈夫だって...」
犬娘「そ、そういう問題じゃないんだよ!いいから来て!」グイッ
幼女「ちょっ!引っ張るな!」
犬娘「私が終わるまでドアの前に居てよね!」
幼女「はいはい...」
犬娘「どこにも行っちゃ駄目だからね!」ガチャ
幼女「分かってますよ...」
幼女(一人でトイレに行けないなんてこいつは小学生か...)
『ご主人様いるー?』
幼女「...」
『ご、ご主人様っ!?』
幼女「居ます!居ますよ!」イラッ
ジャー
犬娘「あースッキリした!」ガチャ
犬娘「ありがとね!ご主人様♪」
幼女「あーはいはい、良かったね」
犬娘「今度ご主人様がトイレに行けなくなったら私が着いて行ってあげるからね!」
幼女「ぶっとばすぞ」
犬娘「んー!お腹いっぱいになったらちょっと眠くなって来ちゃったな!」
犬娘「また寝ちゃおっと♪」
犬娘「Zzz...」スピー
幼女「はぁ...やっぱり色々疲れる...」
幼女「私もちょっと寝よ...」グタッ
幼女(...アイマスクと耳栓をセットしてっと)
幼女(これで騒音に起こされることはない...おやすみなさい...)
..............................................................
.............................................
『おい...............ニャ.................』ユサユサ
幼女「Zzz...」
『ニャ?.......ないのかニャ?......』グラグラ
幼女「Zzz...」
『ニャ..........せんしてるニャ........』スポッ
『コラッ!!!起きろニャ!!!』
幼女「」ビクッ
幼女「な、なに!?何があったの!?」キョロキョロ
猫娘「やっと起きたかニャ、ご丁寧に耳栓までしてたニャ」
幼女「あ、私の耳栓...」
猫娘「寝てるところを悪いがちょっと来てほしいところがあるニャ。付き合えニャ」スタスタ
幼女「...もしかしてトイレ?」
猫娘「」ギクッ
猫娘「ニャ、ニャーニャーニャー♪」スタスタ
幼女(こいつら同レベルか)
猫娘「私が出てくるまで扉の前に居てほしいニャ!」
幼女「へいへい...」
猫娘「絶対途中で帰ったら駄目ニャ!」ガチャ
幼女「分かりましたよ...」
バタン
幼女(あーアホらしい、何で私がトイレのお守りなんて...)
幼女(私より年上のくせに一人でトイレにも行けないってどういうこと...)
『おーい~居るかニャ~?』
幼女(そもそもトイレが落ちるって何だよ...ボッシュートか...)
『ニャッ!?へ、返事してほしいニャ!』
幼女(...あれ?ちょっと面白くね?何か笑えてきた...)ププッ
『ニャアアアアアアアアアアアッッッ!!!!帰らないでって言ったのにいいいいいいいいいい!!!!』
幼女「...はっ!居ます!居ますよ!」
ジャー
猫娘「あースッキリしたニャ」
幼女「それはようござんしたねぇ...」
猫娘「すまなかったニャ。礼を言うニャ」スタスタ
幼女「はぁ...」
幼女「こ、今度こそ...普通に寝る...」グタッ
幼女「おやすみなさい...」スヤァ
ツンツン ツンツン
幼女「...」パチッ
ツンツン
幼女「...トイレ?」
兎娘「///」コクッ
幼女「分かった、分かりましたよ...」
...........................................................
..........................................
デンッ
幼女「...やっと着陸か」
犬娘「ん~~~~っはぁ!!!」ノビー
犬娘「あーよく寝た!機内食以外はほぼ寝てたよ!」パァ
猫娘「にゃああ...映画4本はちょっと見すぎたニャ...」グター
兎娘「うへぇ...ゲームやり過ぎた...目痛い...」グター
幼女(天国と地獄)
ブオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
幼女(うっ!やっぱり着陸は慣れないなぁ...今でもちょっと怖いや...)
幼女(あいつらは...)チラッ
犬娘「ぁぃぃ...」
猫娘「ぃぃぃ...」
兎娘「ぅぃぃ...」
幼女(やっぱりそうなるか)
キィィィィィィィィィィ!!!!!!
デンッ
幼女「着陸成功...もうここはアメリカかぁ」
犬娘「ようこそアメリキャ!ハローニューヨーク!」
猫娘「ロサンゼルス!ワシントン!ケンタッキーフライドチキンニャ!!!」
兎娘「耳がぁ...何か詰まってるぅ...」ピョンピョン
幼女(...さっきまで捨てられた子犬みたいに大人しかったのに)
幼女「さて...到着したことだし降りようか」
犬娘「あ、ちょっと待って。最後にジュースのおかわり貰ってくる!」
猫娘「CAさん、ナッツくれニャ」
兎娘「耳がぁ...耳がぁ...」ゴロゴロ
幼女(やかましいやつらめ...)
犬娘「飛行機の旅も終わりかぁ...」スタスタ
猫娘「意外と早かったニャ」スタスタ
兎娘「でも想像以上に楽しかった!」スタスタ
幼女(動く歩道なんだから止まってればいいのに)スイー
犬娘「ところでご主人様、私達どこに向かってるの?」
幼女「入国検査」
犬娘「また審査?色々めんどうだねぇ...」
外国人「...」
犬娘「ご、ご主人様...まさか入国審査ってあの外国の人がするの?」
幼女「だってここ外国だもん。当たり前じゃん」
猫娘「が、外国人となんて話したことないニャ...」
兎娘「そもそもアメリカ語なんて話せないよ...」
幼女「私が言うこと全部真似すればいいんだよ。簡単簡単」スタスタ
犬娘「ちょっ...ご主人様!?」
外国人「Next!」
幼女「...」スタスタ
外国人「Passport!」
幼女「Here you are.」スッ
外国人「Business or pleasure?」
幼女「Pleasure.」
外国人「How many days will your stay be?」
幼女「3 days.」
外国人「Where are you going to stay?」
幼女「At a hotel.」
外国人「Do you have a return ticket?」
幼女「Yes,here you are.」スッ
外国人「Thank you. Please go ahead.」ニコッ
幼女「Thank you.」スタスタ
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「...」
犬猫兎「「「 えぇ... 」」」
犬娘「な、なにあれ...難易度高っ...」
猫娘「今何言ったニャ...というかアレ何語ニャ...」
兎娘「というか幼女なのにアメリカ語ペラペラってどういうこと...」
外国人「Next!」
犬娘「ねくすとって...次って意味だよね...?」
猫娘「だ、誰が行くニャ...」
兎娘「...よし!私が行こう!」
犬猫 「「 !? 」」
犬娘「だ、大丈夫なの!?兎ちゃん...?」
兎娘「平気だよ!これでもゲームでアメリカ語は慣れてるからね!」
猫娘「ゲームって...」
兎娘「まあ安心して!あんなのちょちょいのちょいだから!」スタスタ
犬猫 ( (本当に大丈夫かアイツ...) )
外国人「Passport!」
兎娘「...」
外国人「Passport!」
兎娘「ファ...」
兎娘「ファッキューサノバビッチ!!!」
外国人「!?」
幼女「」ブー
犬娘「...兎ちゃん何て言ったの?」
猫娘「分からないニャ...」
兎娘「マザーファッカーニガー!!!」
外国人「...」
警備員「...」ガシッ
兎娘「うわぁ!!!助けてぇ!!!事務室に連れて行かれるぅ!!!」ズルズル
幼女「な、何してんだアイツ...」
兎娘「あ、危なかった...あのままだと絶対裏に連れて行かれて血のマニキュアされるところだった...」
幼女「いや本当にされてもおかしくないから...弁明するのにどれだけ大変だったか...」
兎娘「いやだってあれをオンラインゲームでやると外人が面白いくらいチャット飛ばしてくるからてっきり褒め言葉かと...」
幼女(いやその理屈はおかしい)
犬娘「まったくだよ!正直見損なったよ!」
猫娘「何がドヤ顔でちょちょいのちょいニャ!話すどころか怒らせてるニャ!」
兎娘「...あれ?どうしてここに...あの試練は?」
犬娘「透明魔法で抜けてきました」
猫娘「魔法って本当に便利だニャ」
兎娘「...それってアリだったのか」
幼女(いやナシでしょ、常識的に)
今日はここまで
幼女「さて後は預けた荷物を受けとるだけ...何か飛行機で移動するだけですごく疲れた...」
犬娘「見て見てご主人様!荷物が寿司みたいに流れてくる!」
猫娘「ニャッ!?どれが私のバッグか分からないニャ!」
兎娘「あ、私の荷物見っけ」ガシッ
幼女「この紙に番号が書いてあるから似たような荷物を見つけたら番号が合ってるか確認すればいいんだよ...」ペラッ
犬娘「おぉ!便利なシステムだね!」
猫娘「ちょっと探してくるニャ」ダッ
犬娘「あ、これっぽい」ガシッ
犬娘「...違った」ポイッ
幼女「捨てるなぁ!!!元に戻せぇ!!!」
猫娘「あ、見つけニャ」
猫娘「よっこらせっと!」ズカズカ
猫娘「待ってくれニャ~」ダッ
幼女「レーンの上を走るなぁ!!!降りろぉ!!!」
犬娘「無事に見つかりました!」
猫娘「見つかって良かったニャ!」
係員「レーンの上を走られたり他のお客様の荷物を捨てられたら困るネー」
幼女「すみません...すみません...ごめんなさい...ごめんなさい...」ペコペコ
幼女「うぅ...どうして私が謝らないといけないんだ...」
ポン
兎娘「どんまい」
幼女「うるせぇ!!!!お前もさっき警備員呼ばれてただろうがぁ!!!!」
犬娘「それでご主人様、これからどうするの?」
幼女「...空港を出てこの先にある港の船に乗って南の島に移動」
幼女「正直怪しいから行きたくない...」
シーン
幼女「...ん?」
幼女「あれ...?あいつらが居ない...どこ行った」キョロキョロ
犬娘「見て!あそこ!キアヌ・リーブスだ!」キャッキャッ
猫娘「ブラピニャ!ブラピが居るニャ!」キャッキャッ
兎娘「ニコラス・ケイジ!」キャッキャッ
幼女「...何してるの」
犬娘「ご主人様いいところに!あそこにスターがいっぱい居るんだよ!」
幼女「...あの人達普通の外国人なんだけど」
猫娘「えっ?でも顔がそっくりニャ」
幼女「いくら外人の顔の見分けがつかないからって一般人と有名人を間違えるのは失礼だよ...」
兎娘「なんだ、別人か...」
幼女「ほら、アホなことやってないで港に行くよ」スタスタ
犬娘「ちょっと待ってご主人様!ドル!お金ちょうだい!」
幼女「...何に使うの」
犬娘「本場のM&M'Sチョコ買うの!」
猫娘「私はコーラニャ!」
兎娘「スプライト!スプライト!」ピョンピョン
幼女「はぁ...」チャリン
犬娘「ん~♪やっぱり本場の味は違うね~♪」ポリポリ
猫娘「味が違うニャ!」ゴクゴク
兎娘「アメリカンって感じ!」
幼女(味が変わるわけねぇだろ)スタスタ
犬娘「それにしてもこっちは夜なんだねー、これが時差ってやつかな?」
猫娘「初めて体験したニャ」
兎娘「飛行機で寝てないから眠いや...」フワァ
幼女「えーっと港はここなんだけど...船はどこだろう」キョロキョロ
犬娘「どんな船なの?」
幼女「それがこのチケットあんまり情報が書いてなくて...4番の船ってことは分かるんだけど」
猫娘「あっ!あれじゃないかニャ!」ビシッ
オンボロ船「」
幼女「...」
犬猫兎「...」
兎娘「い、いや違うでしょあれは...」
猫娘「でも船に大きく4って書いてあるニャ」
犬娘「何か不吉な番号だけど...沈まないよね?」
幼女「ちょっと聞きに言ってくる」スタスタ
幼女「すみまーせん...」コソッ
シーン
幼女「だ、誰か居ますかー...?」
シーン
幼女「...誰も居ないのかな」
ガタッ
幼女「」ビクッ
「ソーリー!ソーリー!ちょっと飲み過ぎて寝ちまってた!」
黒人「ヘイ!そこのカワイコチャン!オレの船に何か用かい?」
幼女「...」
黒人「おっと自己紹介がマダだったな!」
黒人「オレはこの船の船長をやってるボブっつうんだ!まあヨロクシ頼むぜ!」
幼女(...B級映画に出てきそうなやつが出てきた)
幼女「あ、あの...今日この船で南の島に行く予定なんですけど...」
黒人「ミナミノシマ?ちょっと聞き覚えがねぇな...チケットはあるかい?」
幼女「これです」スッ
黒人「オー!これか!思い出したぜベイビー!」
黒人「アンタも物好きだな!あの島に行こうなんて相当な命知らずだ!」
黒人「まあオレ程ではないがな!HAHAHAHAHAHA!!!」
幼女(命...知らず?)
黒人「じゃあさっそく出発と行こうか!4人組のチケットだが他に連れて行くブラザーは居るか?」
幼女「あ、他に三人居ます」
黒人「オウ!マジィ?4人なんて不吉な数だな!」
黒人「まあオレの船も4番だから同じか!HAHAHAHAHAHA!!!」
幼女(うざい)
犬娘「へー本当にこの船で行くんだ」
猫娘「何かちょっとボロい船だニャ」
兎娘「...沈没しそう」
黒人「おいおい美人のネエチャンばかりじゃねぇか!」
黒人「一杯どうだ?安酒だがな!」
犬娘「...ご主人様、本当に大丈夫なの?」
幼女「...私に言われても困る」
黒人「さあ乗った乗った!出港の時間だ!」
黒人「燃料...OK!地図...OK!レーダーもバッチリだぜ!」
黒人「おっとアブネェ!おやつのピーナッツを忘れるところだった!」
黒人「さあ出発だ!カワイコチャン達!しっかり捕まってろよ!」
黒人「行くぜタイタニック号!」カチッ
ブロロン...
黒人「ハッハー!大海原がオレを呼んでるぜ!」
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!
犬娘「...一応動いて良かったね」
幼女「...うん」
猫娘「ニャアアア!!!風が気持ちいニャ!」
兎娘「おぉ!速い速い!」ピョンピョン
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!
黒人「オイオイあんまり海に身を乗り出すと落ちちまうぜ?」
黒人「ところでアンタらニッポンから来たのか?」
猫娘「イエスニャ!」
兎娘「アイアムジャパニーズ!」
黒人「ヒュー!ニッポンはいい国だ!クールだからな!」
黒人「まあオレが行ったところはホッカイドウとかいうところでクール過ぎてシにそうになったがな!」
猫兎「HAHAHAHAHAHA!!!!!」
幼女(意気投合してるし...)
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!
黒人「さて今からだと目的の島まであと7~8時間はかかるな!」
幼女「そ、そんなにかかるんですか!?」
黒人「ああ!一応寝ておいた方がいいぜ?着く頃にはモーニングになってると思うからな!」
犬娘「ふわぁ...そういうことなら私もまた少し寝ようかな...飛行機に乗って疲れちゃったし...」ウトウト
幼女(お前ずっと寝てただろ)
猫娘「にゃああ...私も寝るニャ...」
兎娘「それじゃあ私も...」
犬猫兎「「「 Zzz... 」」」
幼女「こいつらは...」
黒人「ハッハー!寝付きのいいネエチャン達だ!」
黒人「そこのジョウチャンも一緒に寝たらどうだ?」
幼女「...寝てるところを襲いませんよね?」
黒人「プッ...ハーハッハッハッハ!!!!!こりゃ面白い!傑作だ!!!」
幼女「なっ...!」
黒人「オレの好みはもっとボンッキュッボーンなダイナマイトボディのパツキンネエチャンだからな!」
黒人「ちょっとジョウチャン達にはまだ早いぜ!HAHAHAHAHAHA!!!」
幼女「...」
黒人「まあそんなに心配なら一晩中起きいてオレと話でもするか?」
黒人「トッテオキの話があるんだ!友達のジョンというやつの話でな!」
幼女「寝ます!寝ますよ!」
幼女「おやすみなさい!」ゴロン
黒人「オゥ!少し嫌われちまったか...?」
黒人「まあいいさ!世の中には星の数ほど女が居るんだからな!」
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!
黒人「さあスピードを飛ばすぜェ!!!進路は続くよォ~ど~こまでもォ~!」
................................................................
...............................................
黒人「おいネエチャン達起きな」ペシッ
幼女「...ん?」
犬娘「...?」パチッ
猫娘「...ニャ?」パチッ
兎娘「Zzz...」
黒人「着いたぜ...ここが南の島だ」
ザザー... ザザー...
幼女「綺麗なビーチ...」
犬娘「おぉ!」
猫娘「すごいニャ!本当に南国の島みたいニャ!」
兎娘「Zzz...」
黒人「さあ足元に気を付けて降りてくれ。忘れ物はしないようにな」
犬娘「私が一番っ!」ダッ
猫娘「あっ!ズルいニャ!私ニャ!」ダッ
幼女「ほらいい加減起きて、着いたよ」
兎娘「...みゃ?」パチッ
ザザー... ザザー...
犬娘「うひゃー...すごい...」
猫娘「ヤシの木なんて初めて見たニャ...」
幼女「...意外といいかも」
兎娘「リゾート!リゾート!」
黒人「じゃあオレはこれで失礼するぜ!また三日後に迎えにくるからよ!」
幼女「あっ...ありがとうございました!」ペコリ
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!
犬娘「ご主人様!さっそく泳ごうよ!」
猫娘「いや!まずは探検ニャ!」
兎娘「ホテル!ホテルの朝食食べたい!」
幼女「...あれ?」
犬娘「ん?ご主人様どうしたの?」
幼女「...どうしてビーチに私達以外の人が居ないの?」
ザザー... ザザー...
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!
カチッ
黒人「...」フゥー
黒人「...しかし今日は珍しい客を乗せたな」
黒人「まさかあの無人島に観光に行くやつが居るとは少しビックリだぜ...」
黒人「地図にすら乗ってない島...オレみたいなベテランしか知らない島によ」
黒人「別名オツギハナンダ島...」
黒人「なんでも宇宙人や怪物が住んでるとかいう噂を聞いたが...まあ嘘だろうな!」
ピー ピー
黒人「ん?通信か?」
黒人「はいこちらボブ...なに!?ビーチでデカパイギャル達がデカパイ祭りをしてるだって!?」
黒人「こうしちゃいられねぇ!待ってろよデカパイギャル!」
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!
黒人「ひゃっほおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
今日はここまで
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.............................................
幼女「どうだった...?」
犬娘「...駄目だね。探索魔法を使っても人の気配なし...この島には私達以外の人は居ないみたい」
猫娘「一応動物っぽい気配はあるから食料には困らないニャ」
兎娘「ホテルらしい建物もなし...というか建築物が遺跡っぽいやつしかなかった」
幼女「...つまりこういうこと?」
幼女「ここは無人島で私達はここで三日間暮らさなきゃ行けない...と」
犬娘「まあそういうことになるねー」
幼女「...」
幼女「ほら言ったじゃん!!!!絶対怪しいって!!!!ろくな目に合わないって!!!!」
幼女「あーもう!!!!来るんじゃなかった!!!!」
犬娘「別に無人島生活も悪くないと思うよ?」
猫娘「そうニャ、サバイバル生活も悪くないニャ」
兎娘「キャンプファイアーとか恋ばなとかも出来るしねー」
幼女「お前らはいいよなぁ!?動物だもん!!!!でも私ただの人間なのぉ!?無人島生活とか嫌なのぉ!!!!」
犬娘「まあそんなに嫌なら脱出って手もあるけど」
幼女「出来るのっ!?」
猫娘「簡単ニャ。そこら辺に生えてる木で船を作って脱出すればいいニャ」
兎娘「魔法をエンジン代わりにすれば普通に動くと思うよ?」
幼女「よし!採用!今すぐ作って!」
犬猫兎「「「 アラホラサッサー! 」」」
トントントン!!! ドッカーン!!! バキッ!!! ギュリイイイイイイイイン!!!
犬娘「出来た!完成!」
イカダ「」キラキラ
幼女「...沈まないよねこれ?」
猫娘「見た目によらず頑丈に出来てるから大丈夫ニャ」
兎娘「えーっと人が集まってる方角は...あっちだね!とりあえず向こうに進めば問題ないと思う!」ピョンピョン
幼女「じゃあさっそく脱出しよう!」
犬娘「魔法を与えてっと」ピカッ
ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!
幼女「おぉ!走り出した!」
猫娘「はぁ...何だか名残惜しいニャ」
兎娘「せっかく無人島でサバイバル出来ると思ったのにね」
犬娘「...あれ?あそこに何か浮かんでない?」
幼女「えっ?どこどこ?」
犬娘「ほら!あそこ!こっちに向かって動いてるやつ!」ビシッ
ザー
猫娘「...魚の背ビレみたいニャ」
兎娘「何か映画で見たような光景だね」
幼女「ま、まさか...」
サメ「ぎゃおー」ザー
犬娘「あ、ジョーズだ」
幼女「うわああああああああああああ!!!!!サメだあああああああああああああ!!!!!」
サメ「しゃーく」ザー
幼女「で、でかっ!?何あのサメ!10メートル近くある!」
犬娘「うひょー!あんな大きいサメUSJのアトラクションでしか見たことないよ!」
猫娘「写真撮るニャ」パシャ
兎娘「はいチーズ」パシャ
幼女「んなことやってる場合かぁ!スピードを上げないと追い付かれるよぉ!」
犬娘「...」
犬娘「本当だ!ヤバイじゃん!」
猫娘「ニャッ!?さ、魚に食われて死ぬのは嫌ニャー!!!」
幼女「気付くの遅いんだよぉ!!!」
兎娘「うーん...ぶれて上手く撮れない...」パシャパシャ
幼女「ま、魔法で撃退出来ないの!?」
犬娘「...魔力切れ」
猫娘「...同じくニャ」
幼女「あーあーもう!!!使えねぇ!!!」
犬娘「...兎ちゃんまだ魔力残ってる?」
兎娘「ん?私あんまり木とか切らなかったからまだだいぶ残ってるけど」
幼女「や、やった!あのサメをやっつけて!」
兎娘「えー...でもまだ写真が...」
幼女「いいから早く!!!」ドン
兎娘「仕方ないなぁ...ほいっと」ピカッ
サメ「」ドッカアアアアアアアアアン
犬娘「おぉ...爆散した.. 」
猫娘「まさにサメ映画の落ちニャ」
幼女「よ、良かった...これで一安心...」
ザー ザー
犬娘「...あれ?あそこにまた背ビレが...しかも今度は2つある...」
幼女「え」
ダブルヘッドジョーズ「」ザー
シャークトパス「」ザー
犬娘「あ、ダブルヘッドジョーズとシャークトパスだ」
幼女「...何それ」
犬娘「ダブルヘッドジョーズは頭が2つあるサメだよ!頭が2つあるから普通のサメより二倍強いんだよ!」
幼女「何そのゆで理論」
犬娘「シャークトパスはタコとサメが合体した生き物だよ!タコとサメが合わさって最強なんだ!」
幼女「合体する意味が分からない」
幼女「とにかく!今度はサメが二匹!?」
幼女「ど、どうすれば...」
猫娘「また爆発させればいいだけニャ」
兎娘「ごめん、さっきのでほとんど魔力を使ったからもう爆発は無理」
幼女「うわぁ!死ぬぅ!私今度こそサメに食われて死ぬんだぁ!」シクシク
犬娘「えぇ...マジなの...」
猫娘「サメに食われて死ぬのは嫌ニャー!」シクシク
兎娘「でも島に飛んで帰るくらいの魔力は残ってます」フワァ
幼女「し、島に...でもここで食べられるよりは...」
犬娘「ご主人様!サバイバル生活しかないよ!」
猫娘「そうニャ!早くあの島に帰るニャ!」
幼女「...分かったよ!戻ればいいんでしょ!戻れば!」
兎娘「そうと決まったら早く捕まって!もうサメが近付いてるよ!」フワフワ
幼女「え、えいっ!」ガシッ
犬娘「はっ!」ガシッ
猫娘「ニャ!」ガシッ
兎娘「お、重っ...」フワフワ
ダブルヘッドジョーズ「」ガブガブ
シャークトパス「」ガブガブ
イカダ「」バキバキッ
犬娘「あぁ...イカダが沈んで行く...」
幼女「これで三日間のサバイバル確定か...」
猫娘「まあ仕方ないニャ...元々はあの島で過ごす予定だったニャ...」
兎娘「重い...」フワフワ
兎娘「と、到着...」フワフワ
ドサッ
幼女「し、死ぬかと思った...」
犬娘「よっしゃー!無人島生活頑張るぞー!」
猫娘「テンション上がってきたニャアアアアアアア!!」
幼女(テンション高いなこいつら...)
幼女「...」キョロキョロ
犬娘「ご主人様?何か警戒してるけどどうしたの?」
幼女「...ビーチシャークとか出てこないよね?」
犬娘「あー...一応警戒した方がいいかもね」
兎娘「魔力使い切って疲れた...」ハァハァ
犬娘「よし!サバイバルと決まったらまずは住居を探すよ!」
犬娘「雨風を防げるところがベスト!まあ私に任せなさい!すぐ暮らせるところを探してくるから!」ダッ
猫娘「あ、こんなところにテントが合ったニャ」ガサッ
犬娘「」ズコー
猫娘「おぉ、飯盒セットもあるニャ」ガサッ
兎娘「海で流れ着いて来たのかな?運が良かったね」
幼女(運が良いってレベルじゃないと思う)
犬娘「な、何それ...」
猫娘「さて住居と調理の道具が揃ったら次は食料ニャ」
兎娘「そういえば船作ったりしてるうちに太陽がだいぶ昇ってるね...最後にご飯食べたのが昨日の真夜中だから少しお腹空いてきたよ...」
幼女「...とりあえずみんな今バッグの中に入ってる食料全部出して」
ガサガサッ ガサガサッ
犬娘「はい、空港で買ったお菓子と水」
猫娘「私は飛行機で貰ったナッツニャ」
兎娘「えーっと...あった!飴玉4つ!」
幼女「私は缶詰めと水...全部合わせても少ないなぁ...」
幼女「とにかくこの貴重な食料をいかに節約して生き残るか...」
犬娘「とりあえず全部食べちゃおっか」パクパク
幼女「」
幼女「な、何で食べちゃうの!貴重な食料なのに!」
犬娘「だってお腹空いてるし」パクパク
猫娘「腹が減っては戦はできぬというやつニャ」モグモグ
兎娘「食料は自給自足すればいいしね」ゴクゴク
幼女「じ、自給自足って...そんな簡単に食料が手に入るわけないじゃん!」
犬娘「ご主人様、ここは無人島だよ?動物と魚のパラダイスなんだよ?」
猫娘「そもそも私達はこういう暮らしに適してるニャ!野生の血が騒ぐニャ!」
兎娘「伊達に獣人じゃないよ!」
幼女(な、謎の説得力が...!)
犬娘「よし!お腹いっぱいになった!さっそく狩りに出かけてくる!」ダッ
猫娘「私は釣りニャ!魚を釣って釣って釣りまくるニャ!」ダッ
兎娘「じゃあ幼女は私と一緒に探索だね!食べれる草とか木の実を探しに行くよ!」ガシッ
幼女「ちょっ!手引っ張らないでぇ!」ダッ
............................................................
............................................
クトゥルルルル クトゥルルルル
兎娘「うわー...島の中はまるでジャングルだね...聞いたことない鳥の鳴き声が聞こえるよ」
幼女「...」ピポパ
兎娘「何してるの?」
幼女「...電話が通じるかと思ったけどやっぱり圏外だった」
兎娘「ははっ!そりゃここで電波があったら拍子抜けだよ!」ピョンピョン
幼女(...気分がいいと耳が揺れるのか)
兎娘「さて...ここら辺の植物どうなってるかのかな」ジー
幼女「見て分かる物なの?」
兎娘「大体はね...ふむふむ...やっぱり食べれる草は少ないか」
兎娘「こりゃ木の実とかそういう系のしかなさそうだね...」
幼女「あっ!あれ果物の木じゃないの?」
兎娘「おっ!確かに!...あーでも食べられちゃってるね残念」
幼女「...あんな高いところの果物を取る動物が居るの?」
兎娘「未知の生物か何かだったしてね!」
幼女(笑えない)
兎娘「うーん...中々ないねー...どれも取られた後ばっかりだよ」
幼女「このキノコは?」ブチッ
兎娘「それ笑い茸、食べたら一生笑いが止まらなくなるよ?」
幼女「!?」ポイッ
兎娘「ん?これ何かの足跡かな?」
幼女「...恐竜の足跡みたい」
巨大な足跡「」
兎娘「さすがの私もこの足跡は何の動物か分からないな...本当に未確認の生物が居るかもしれないね」
幼女「怖いこと言うのやめて...」
兎娘「そろそろ一度戻ろうか、あんまり深くジャングルに入りすぎると戻れなくなるからね」スタスタ
幼女「分かっ...」
シュルルルルルルルルルル
幼女「...?今なにか蛇みたいな生き物が...」
兎娘「どうしたの?」
幼女「いや今さっき変な生き物が...」
???「...」ピョーン
兎娘「!?」
兎娘「危ない!幼女!」ガシッ
幼女「えっ!?」ビクッ
幼女「な、なにっ!?何があったの!?」キョロキョロ
兎娘「こいつが幼女に襲いかかろうとしたんだよ...」グッ
フェイスハガー「」ピチピチ
幼女「な、何こいつ...蜘蛛?」
兎娘「蜘蛛にしては尻尾があるし何かグロテスクだね...危ないから魔法で燃やしちゃおっか」ピカッ
フェイスハガー「」ボゥ
兎娘「...早く帰ろうか。ここは少し危険みたいだからね」
幼女「う、うん...」
...........................................................
...........................................
兎娘「おーい!帰ったよー!」
犬娘「遅かったね!」
猫娘「待ちくたびれたニャ!」
兎娘「こっちはそれらしい収穫はなし...ただジャングルの中で変な生き物に襲われたから注意した方がいいかも」
幼女「そっちはどうだった?」
犬娘「フフフ...聞いて驚け!なんと食料を確保したよ!」
猫娘「こっちもニャ!」
幼女「嘘っ!?」
兎娘「見せて見せて!」ピョンピョン
猫娘「ではまず私からニャ!」ガサゴソ
猫娘「じゃーん!こんな大物が釣れたニャ!」
ピラニア「」ピチピチ
幼女「...なにこれ」
猫娘「ピラニアニャ!」
幼女「...海に釣りに行ったんだよね?
猫娘「そうニャ!」
幼女「ピラニアって淡水魚なんだけど...」
猫娘「細かいことはどうでもいいニャ!」
幼女「それに何かデカイし...これ本当にピラニア?」
猫娘「間違いないニャ!釣れた時襲って来たからニャ!」
猫娘「まあでも返り討ちにしてやったニャ!魚が猫に逆らうなんて100年早いニャ!」
幼女「お、おぅ...」
犬娘「フフフ...猫ちゃんも甘いね...そんな小物で満足するなんて...」
猫娘「ニャ、ニャんだと!?」
犬娘「私はもっともっと大物を狩ってきたんだからね!」
犬娘「ちょっと待ってて!今持ってくるから!」ダッ
兎娘「...ピラニアより大物って一体何だろうね」
幼女「...怪獣か何かじゃないの」
犬娘「お待たせー!持ってきたよー!」ズルズル
犬娘「じゃんじゃじゃーん!これが私が狩った獲物だよ!」ドサッ
ラプトル「」
幼女「...なにこれ」
犬娘「ラプトルだよ!」
幼女「恐竜じゃん...」
兎娘「うわーすごい...本物の恐竜だ...」ツンツン
猫娘「にゃああ...初めて見たニャ...」ツンツン
ラプトル「」
犬娘「いやー!私も最初はビックリしたよ!生ラプトルだからね!」
犬娘「まあでも案外ラプトルも弱いもんだね!私に勝とうなんてティラノサウルスを連れてこいって話だよ!」
幼女(ここはジュラシックパークか)
犬娘「じゃあさっそく食べようか!」
幼女「えぇ...これ食べるの?」
犬娘「当たり前だよ!食べないと命に失礼だからね!」
ジュージュー... ジュージュー...
猫娘「まずは巨大ピラニアの串焼きニャ!」
猫娘「一匹でも4人全員お腹いっぱいになれるくらい大きいニャ!」
犬娘「いただきまーす!」パクッ
兎娘「もぐっ...」
幼女「うぅ...」パク
猫娘「どうニャどうニャ!美味しいかニャ?」
犬娘「...普通」
兎娘「...微妙」
幼女「...まあ悪くはないかも」
猫娘「ニャッ!?そ、そんなはずはないニャ!」モグッ
猫娘「なんだ旨いじゃないかニャ!全然イケるニャ!」モグモグ
犬兎 ((猫ちゃんは魚なら何でも美味しく感じる味覚だからなー...))
幼女(...意外と美味しい)モグモグ
ジュージュー... ジュージュー...
犬娘「よし!次はラプトルの丸焼きだ!」
犬娘「もうそろそろ食べ頃かなー♪まだかなー♪」グルグル
幼女(...丸焼きって色々グロテスクだなぁ)
犬娘「出来た!上手に焼けましたー!」
犬娘「ほら!食べて食べて!出来立てだよ!」
兎娘「いただきます」パクッ
猫娘「ニャ」モグッ
幼女「...あむっ!」
犬娘「どう味は?美味しい?」
兎娘「...鶏肉っぽい」
猫娘「というかこれ鶏肉ニャ」
幼女「...美味しい」
犬娘「ほらやっぱり美味しいじゃん!」
犬娘「恐竜も意外と食べれるもんだねー♪」モグモグ
幼女(まあラプトルって最近だと鳥っぽかったらしいし...)
犬娘「ふぅ!お腹いっぱい!」
猫娘「満足ニャ!」
兎娘「結構量あったね...」ウップ
幼女「...それでこれから何するの?時計だとまだお昼くらいだけど」
兎娘「あ、それなら1つ私に提案がある!」ピョンピョン
兎娘「家を作るのはどうかな?」
犬娘「家?」
猫娘「住むところならテントがあるニャ」
兎娘「ここの島、思ったより危険な生物がいっぱい居るからテントだけだと少し不安だと思ってねー」
犬娘「むぅ...確かにラプトルの群れに襲われたら危険だね」
猫娘「でも家なんてどうやって作るニャ?」
兎娘「まだ私魔力がちょっと余ってるから材料さえあればテントをベースに作れると思う!」
幼女「その材料はどうやって集めるの?」
兎娘「獣人の身体能力なら木を叩きおるぐらい楽勝だよね?」
犬娘「合点!」
猫娘「承知ニャ!」
..........................................................
...........................................
犬娘「ほい!最後の丸太お待ち!」ドスン
猫娘「こっちも持ってきたニャ!」ドスン
兎娘「よし!材料は揃った!後は魔法をほいっと...」ピカッ
ツリーハウス「」キラキラ
兎娘「ツリーハウス完成!これで寝てる時に陸の生き物には襲われないね!」
犬娘(プテラノドンが来たらどうしよう)
猫娘(シャークネードが来たら危ないニャ)
幼女「おぉ...すごい、本当に家が建った...」
兎娘「そういえば家を作ってる間にもう太陽が沈んで暗くなってきたね...今日の晩御飯はどうする?」
犬娘「あっ!それなら材料集めてる途中に私が捕まえておいたよ!」
犬娘「ちょっと待ってて!持ってくるから!」ダッ
猫娘「...今度は何を持ってくるニャ」
幼女「...宇宙人か何かじゃないの」
犬娘「お待たせー!これが今日の晩ご飯だよー!」ズルズル
犬娘「あ、尻尾が木に引っ掛かってる」グイッ
犬娘「よしっ!取れた!」ドサッ
アナコンダ「」
幼女「...なにこれ」
犬娘「巨大アナコンダだよ?」
幼女「もう食べるとかそういう次元じゃない...」
犬娘「まあ確かに食べられなさそうだけど蛇って意外と美味しいんだよ?」
犬娘「ちょっと待っててね!今捌くから!」ザクッ
グチャ グチュ バリバリバリッ
猫娘「グロいニャ...」
兎娘「ちょっ...草食動物にこの光景はキツい...うっぷ」
幼女「...どうしてあいつはアナコンダの捌き方を知ってるんだ」
ジュージュー... ジュージュー...
犬娘「完成!巨大アナコンダの直火焼き!」
犬娘「さあ冷めない内にどうぞ!」
猫娘「...空腹には勝てないニャ!」パクッ
兎娘「おぇぇ...まだあの光景が残ってる...」パクッ
幼女「...無心」パクッ
犬娘「どう?味は?」
猫娘「...ニャ?意外とイケるニャ!」
兎娘「うん!今までで一番美味しい!」
幼女「...おかわり」スッ
犬娘「でしょ!?蛇も意外と美味しいんだよねー!」パクパク
幼女(だからどうしてお前は蛇の味を知っている)
今日はここまで
明後日辺りに一区切り...出来たらいいなぁ
犬娘「あ、そういえばアナコンダを捕まえる途中に変な物見つけたんだよね」ガサゴソ
犬娘「これってなんだろう?」スッ
謎のヘルメット「」
幼女「...なにそれ」
猫娘「何かのお面みたいニャ」
兎娘「やけに近代的なデザインだね」
犬娘「あとこの網タイツと変な槍も落ちてた」スッ
幼女「...捨てれば?」
犬娘「えー?でも槍は何か使えそうだよ?」
猫娘「どうせ変態が怪しい儀式の途中に落とした物ニャ。汚いニャ」
兎娘「うんうん、それに何か物騒だしね」
犬娘「ちぇっ、せっかく使えると思ったのに」ポイッ
兎娘「そろそろツリーハウスの中に入って寝ようか。辺りは完全に夜だしね」
犬娘「まだ寝る時間には早いよ?」
兎娘「明日も動くんだし体力は回復させないといけないよ」
兎娘「それに夜は昼と違って探索もまともに出来ないからねー」
猫娘「ふわぁ...今日はちょっと色々あって疲れたニャ...」
幼女「同じく...」
犬娘「私はまだまだ動けるけどね!」
幼女(脳筋が)
兎娘「じゃあ今日はこれでおやすみということで!」
犬娘「おやすみ~♪」スヤァ
猫娘「おやすみニャ」スヤァ
兎娘「おやすみー」スヤァ
幼女「...おやすみ」スヤァ
シーン...
犬娘「...寝れない」パチッ
猫娘「...寝れないニャ」パチッ
兎娘「...眠くない」パチッ
幼女「...寝れない」パチッ
犬娘「ど、どうして寝れないんだろ...」
猫娘「きっとアドレナリンが出てるからニャ...興奮して眠れないんだニャ...」
兎娘「常識的に考えて何が居るかも分からない無人島でいつも通りに寝るってのは無理な話か...」
幼女(...意外と繊細だなこいつら)
犬娘「うわぁ...」ジー
猫娘「犬、何を見てるニャ」
犬娘「ちょっと外見てみなよ!外!」
兎娘「外?」
キラキラ キラキラ キラキラ キラキラ
幼女「...すごい星」
猫娘「にゃあ...綺麗だニャ...」
犬娘「都会では絶対に見られないよね!」
兎娘「無人島ならではだなぁ...」
猫娘「あの輝いてる星はなんて名前ニャ?」
犬娘「アレガ!デネブ!アルタイル!ベガ!夏の大三角だね!」
兎娘「へぇ...詳しいね」
幼女(何か一つ多い)
キラキラ
猫娘「あっ!あれ知ってるニャ!北斗七星ニャ!」
犬娘「おーよく知ってるね猫ちゃん」
兎娘「確か方角が分かる星だっけ?」
犬娘「うん!えーっとあそこがこうなって5倍に伸ばして...あそこが北極星だから...あっち側が北だね!」ビシッ
猫娘「まあ方角が分かったところでどうしようも出来ないニャ」
兎娘「確かに」
幼女(それを言ったらおしまいだよ)
兎娘「ん?あそこの北斗七星の隣の星はなんて名前?」
犬娘「え?どこどこ?」
兎娘「ほら、あのすごく輝いてる星」
猫娘「見えないニャ」
兎娘「え?おかしいな...」
幼女「...」
猫娘「ニャー...星を見るのも飽きたニャ...」ゴロン
兎娘「よく考えたら星の画像なんてネットでいくらでも見れるからね...」ゴロン
犬娘「もう!ロマンが分かってないなぁ!」
猫娘「暇ニャ...誰か面白い話してくれニャ」
兎娘「面白い話と言ったら...やっぱり怪談?」
猫娘「いいニャ!それ!みんな怪談話するニャ!」
犬娘「でも怪談を話してると幽霊が寄ってくるっていうよ?」
猫娘「南の島の無人島に幽霊なんて出てくるわけないニャ~」
幼女(確かに)
猫娘「じゃあ誰から話すかじゃんけんで決めるニャ!」
ジャンケーンポンッ
幼女「...負けた」
犬娘「まずはご主人様からだね!」
幼女(また怪談話か...)
犬娘「早く早く!」
幼女「はいはい、えーっと怖い話...怖い話...」
幼女「...トンカラトンって話知ってる?」
犬猫兎「「「 ......... 」」」ゴクリ
幼女「ということで少年はトンカラトンに切り殺されてトンカラトンになってしまいましたとさ、めでたしめでたし」
幼女「これで一応終わりなんだけど」
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「...」
幼女「あれ?みんなどうしたの?」
犬娘「...こ」
犬娘「怖過ぎるよっ!!!」
猫娘「怖過ぎるニャッ!!!」
兎娘「」
幼女「えぇ...だって怖い話って言ったじゃん...」
犬娘「なにその話!小さい子に聞かせたらトラウマになるレベルだよ!」
猫娘「にゃああ...理不尽ニャ...救いがないニャ...」ブルブル
犬娘「もう寝るっ!おやすみなさい!」ゴロン
猫娘「にゃああ...怖いニャ...トンカラトンが来るニャ...」ブルブル
兎娘「」
幼女「...自分で怖い話しろって言ったくせに」
幼女「アホらし、私も寝よ」ゴロン
ダキッ
幼女「...どうして抱き付いてくるの」
犬娘「ご主人様が怖くて寝れくなると困ると思って」ギュー
猫娘「け、決して私たちが怖いわけではないニャ...」ギュー
兎娘「」ガシッ
幼女(うぅ...暑苦しい...獣臭い...)ギチギチ
..............................................................
................................................
コケコッコー
犬娘「グッドモーニング!」
猫娘「いい朝ニャ!」
兎娘「ふわぁ...ねみぃ...」ウトウト
幼女「...寝苦しい夜だった」
犬娘「とりあえず朝ご飯食べよっか!昨日のアナコンダの残りだけどね!」
猫娘「それで今日はどうするニャ?まだ無人島生活二日目ニャ」モグモグ
兎娘「そういえばそうだね、帰りの船が来るまであと丸一日以上もあるし」モグモグ
犬娘「それなら私行きたいところがある!」
幼女「行きたいところ?」
犬娘「うん!昨日木を運んでる途中に見つけたんだけど何かすごいんだよ!遺跡っぽい建物!」
兎娘「あ、それ私の探知魔法に引っ掛かったところだね」
猫娘「遺跡って何か物騒ニャ、化け物が出てきそうニャ」
犬娘「大丈夫だよ!今なら魔力も回復してるしどんな奴が出て来ても問題ないって!」
幼女(フラグを立てるなフラグを)
犬娘「じゃあ今日は遺跡探検に決定だね!さっそく行こうか!」
兎娘「それってどこにあるの?」
犬娘「ジャングルの奥の方だね!道はバッチリ覚えてるから大丈夫だよ!
兎娘「...ジャングルの奥かぁ」チラッ
幼女「まあ大丈夫なんじゃない?あの変な生き物も4人居れば問題ないだろうし」
兎娘「...そうだね!行こうか!」
猫娘「今日のお昼ご飯はどうするニャ?向こうで捕まえるのニャ?」
犬娘「それなら昨日の内に罠を仕掛けておいたから今頃獲物が引っ掛かってると思うよ!見に行こうか!」
幼女(こいつは昨日どれだけこの島を探検してたんだ)
犬娘「ここら辺に罠を張ったんだけどなー」キョロキョロ
犬娘「おっ!見つけた!何か罠に捕まってるよ!」ダッ
野良兎「」ジタバタ
兎娘「!?」
犬娘「兎かぁ...捌いて焼けばお弁当として食べれるね!」
猫娘「久しぶりに肉らしい肉ニャ!」
幼女(仮にも仲間に兎が居るのにその反応はいいのか)
兎娘「...」プルプル
犬娘「ではさっそく絞めて捌こうか」スタスタ
兎娘「...や」
兎娘「やめろおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ドンッ
犬娘「いたっ!」ズサー
犬娘「な、何するの!兎ちゃん!いきなり突き飛ばすなんて!」
兎娘「てめえらの血はなに色だーっ!!こんな可愛い兎を食うなんてそれでも人間かっ!!!」
兎娘「可哀想に!こんな罠に捕まってしまうなんて...今すぐ逃がしてあげるからね!」ガチャガチャ
猫娘「な、何するニャ!それは今日のお昼ご飯ニャ!」
兎娘「うるせぇ糞猫っ!!!三味線にするぞ!!!」
猫娘「ニャッ!?」ビクッ
兎娘「...外れた!」カパッ
兎娘「さあ!森へお帰り!」
野良兎「」ピョンピョン
兎娘「もう悪い人間に捕まっちゃダメだよー!」フリフリ
犬娘「あぁ...せっかくのお昼ご飯が...」
猫娘「もったいないニャ...」
兎娘「」ギロッ
犬娘「」ビクッ
猫娘「」ビクッ
兎娘「さあ遺跡に行くよ!人間一食くらい抜いたって死にはしないんだから!」プンプン
犬娘「うぅ...お昼はナシかぁ...」ズーン
猫娘「兎肉食べたかったニャ...」
幼女(そもそもどうして南の島に野良兎が居るんだろ)
今日はここまで
.........................................................
..........................................
クトゥルルルル クトゥルルル
猫娘「ま、まだ着かないのかニャ?」
犬娘「もう少しだってー♪」
兎娘「もう一時間はジャングルを歩いてるよ...」
幼女「...喉渇いた」
犬娘「ん?ご主人様喉渇いたの?はいお水」スッ
幼女「その水あんまり美味しくない...」
犬娘「仕方ないよー。私達あんまり水魔法は得意じゃないし飲める水を出せるだけマシだよ」
猫娘「こんなことならもっと勉強すれば良かったニャ...」
兎娘「まさか無人島でサバイバルすると思わなかったからね...」
幼女「...」ゴクゴク
幼女「...まずい」
犬娘「そういえばさっきから気になってたんだけどさー」
犬娘「...何か誰かに見られてる感じしない?」
猫娘「するニャ」
兎娘「してるね」
幼女「え」
犬娘「何だみんな気付いてたのか....で、どうする?」
猫娘「まあ気にする必要はないニャ。襲ってこないなら無視すればいいニャ」
兎娘「姿が見えないのを見ると巨大なカメレオンかもねー」
幼女「...まったく気付かなかった」
犬娘「じゃあ気にせず行こっか!どうせ襲ってきても返り討ちにすればいいしね!」
犬娘「さあ遺跡までもう少しだよ!」
..........................................................
............................................
犬娘「ほら!見えた!あれだよあれ!」
犬娘「どう?すごい大きいでしょ!」
古代遺跡「」ドーン
兎娘「...遺跡というより」
猫娘「...ピラミッドニャ」
幼女「す、すごい...」
犬娘「中もすごいんだよー!何か地下に繋がっててさー!」
犬娘「ほら!早く入ってみようよ!」ダッ
猫娘「...よく考えたらここ無人島ニャ」
猫娘「どうして人が作った遺跡があるニャ?」
兎娘「住んでた人は島を脱出したか、それとも...」
幼女「こわっ!」
~~~~ 古代遺跡 内部 ~~~~
犬娘「ね!すごいでしょ!」
猫娘「すごい広い空間ニャ...」
兎娘「まるでコンサートホールだね...」
幼女「こんな遺跡見たことない...」
犬娘「ここの階段から地下に降りられるんだよ!」
犬娘「私はこの階段を百段くらい降りた後に引き返したからこの先は知らないんだ!」
猫娘「降りてみるかニャ?」
兎娘「ここまで来たら行くしかないよね...ちょっと気になるし」
幼女「...正直怖いんだけど」
犬娘「もうご主人様は臆病だなぁ!ほら行くよ!」ガシッ
幼女「うわっ!引っ張るなぁ!」
タッタッタッタッタ...
猫娘「私も行くニャ!」ダッ
兎娘「わ、私も!」ダッ
兎娘「ん?よく見たらこの壁、壁画になってる...」
兎娘「この絵は...何かの化け物達が人間を襲ってる絵...?」
兎娘「...」
兎娘「まあいいや!先を進もう!」ダッ
タッタッタッタッタ...
犬娘「長い階段だねぇ...」
幼女「先が見えないんですけど...」
猫娘「ちょっと暗くなってきたニャ、魔法で明るくするニャ」
ピカッ
兎娘「あんまり魔法の無駄遣いはしない方がいいんじゃない?」
犬娘「確かに昨日はそれで偉い目にあったからねー」
猫娘「なら火魔法を使って火の玉を出すニャ。これならあんまり魔力を使わないニャ」ボゥ
幼女「それにしてもこの階段どこまで続いてるの...」
犬娘「結構深いよねぇ...一体地下何百メートルまで続いてるんだか」
幼女(...どうやってこの遺跡を作ったかはあんまり考えないようにしよう)
タッタッタッタッタ...
犬娘「やっと階段が終わったね!」
猫娘「無駄に長い階段だったニャ」
兎娘「ちょっと足が痛くなっちゃったよ...」
幼女(...帰りはこれを登るのか)
犬娘「おぉ!また広い空間だ!」
猫娘「ニャ?ここに何かレバーみたいなのがあるニャ」
猫娘「...」チラッチラッ
猫娘「...少し下ろしてみるニャ」ガタッ
ボゥボゥボゥボゥボゥ
ボゥボゥボゥボゥボゥ
兎娘「なっ...!?急に灯りが!」
犬娘「猫ちゃん何か変なボタン押してないよね!?」
猫娘「お、押してないニャ!」オロオロ
幼女(押したなこいつ...)
犬娘「あんまりそういうの押しちゃ駄目だからね!何かトラップがあるかもしれないんだから!」
猫娘「わ、私じゃないニャ!人違いニャ!」
兎娘「まあでも今回は助かったね。これなら火の玉もいらないだろうし」シュッ
幼女「あれ?あそこに道がある...」
犬娘「あっ、本当だ。灯りが道みたいになって繋がってるね」
兎娘「...行ってみる?」
猫娘「もちのろんニャ!」
幼女「ん?よく見たらここの壁、何かの絵が描いてる...」
幼女「これは...人間が動物をバラバラにしてる絵?」
幼女「何か気味が悪いな...」
犬娘「ご主人様ー!どうしたのー?早くしないと置いて行っちゃうよー!」
幼女「わっ!い、行く!今から行くよ!」ダッ
犬娘「ここの遺跡スゴいよねー!遊園地のアトラクションでもこんな完成度の高いところないよ!」
猫娘「そら本物だからニャ」
兎娘「奥には一体何があるんだろうね!」
幼女(考えたくない)
犬娘「...おっ?」ピクッ
兎娘「どうしたの?」
犬娘「いや...ここの壁に何か埋まってるんだ」ボリボリ
猫娘「あ、本当ニャ」
幼女「...何だろうこれ?光ってる石みたいに見えるけど」
犬娘「光ってる...」
猫娘「石...」
兎娘「...はっ!」
犬猫兎「「「 宝石だっ!!!! 」」」
幼女「...はい?」
犬娘「これきっと宝石だよ!そうに違いない!」ボリボリ
猫娘「そうニャ!遺跡と言ったら宝石ニャ!きっと古代の財宝ニャ!」
兎娘「考えてみたらピラミッドってお墓だもんね!そりゃ財宝くらいあるよ!」
幼女「いや仮に宝石だったとしても遺跡の中の宝物って大体トラップじゃん...取るのはやめた方がいいんじゃない?」
犬娘「ちょっと!押さないでよ!これは私が見つけたんだよ!」ボリボリ
猫娘「ケチくさいこと言うなニャ!ちょっと見せろニャ!」
兎娘「早い者勝ち!これ自然界の常識!」
ギャーギャー ギャーギャー
幼女「聞いてないし...」
ポロッ...
犬娘「取れた!」
猫娘「ニャッ!?」
兎娘「あっ!ズルい!」
犬娘「これは...間違いない!本物の宝石だ!」パァ
猫娘「ちょ、ちょっと見せろニャ!」ガシッ
犬娘「ダメッ!!!これは私が見つけたのっ!!!」
兎娘「よこせええええええええええ!!!!」ガシッ
犬娘「寄越すかアホォ!!!」
犬娘「そんなに欲しいなら猫ちゃんも兎ちゃんも探せばいいじゃん!まだ埋まってるかもしれないよ?」
猫娘「ニャ!その手があったニャ!」ダッ
兎娘「そ、そうだ!まだあるかもしれない!」ダッ
幼女「ねぇ、やめた方が...」
犬娘「ご主人様も一緒に探そうよ!まだまだ見つかるかもしれないよ!」
幼女「人の話を聞いてよ...」
猫娘「...見つけたニャ!何か埋まってるニャ!」
兎娘「こっちも見つけた!」
犬娘「はやっ!?」
猫娘「掘るニャ!掘るニャ!宝石GETニャ!」ボリボリ
兎娘「無人島まで来たんだもん!宝石の一個や二個貰わないと気がすまないよ!」ボリボリ
犬娘「チッ!やっぱり連れてくるんじゃなかった!」
猫娘「ニャ!取れたニャ!」ポロッ
キラキラ
猫娘「にゃああ...すごいニャ...本物の宝石ニャ」ウットリ
猫娘「一体いくらで売れるか楽しみだニャ!」
兎娘「私も...もうすぐ取れる...」ボリボリ
ポロッ...
兎娘「やった!取れた!」パァ
兎娘「うわぁ...すごい...本物の宝石だ」
カサッ...
兎娘「...あれ?足がある?」
兎娘「ち、違う!これ宝石じゃなくてむしっ...!」
ガブッ
兎娘「いでっ!!!か、噛まれた!?」
グチュッ...
兎娘「こ、こいつっ...!肉を食い破って中に入っ...!」
グチュッグチュッ
兎娘「だ、誰か助けてえええええええええええええ!!!!!」
幼女「ど、どうしたの!?すごい叫び声がしたけど!」
犬娘「手を抑えてどうしたの?」
猫娘「ニャ?兎の手首、何か膨らんでるニャ」
兎娘「む、虫が...!虫が手の中に...!」グッ
幼女「虫っ!?」
犬娘「ちょっと見せて!兎ちゃん!」ダッ
猫娘「ニャッ!?兎の手首に何か居るニャ!!!」
兎娘「は、早くしないと...!こいつ上に登ってきてる!このままだと頭に...!」グッ
犬娘「こいつは...兎ちゃん、ちょっと痛いけど我慢してね!」グッ
犬娘「...ハッ!」シュッ
グチャッ
兎娘「いったあああああああああああ!!!!!!!」
幼女「手の中にいる虫を手刀で貫いた...」
猫娘「すげぇニャ...」
虫「キッ...」ピクピクッ
犬娘「ふぅ...何とか大丈夫みたいだね」ホッ
兎娘「だ、大丈夫じゃないぃ...手が痛いぃ...」ゴロゴロ
犬娘「あぁ、ごめんごめん。今治癒魔法かけるから」ピカッ
兎娘「し、死ぬかと思った」シュゥゥ
幼女「な、何その虫...体の中に入ってた気がするけど...」
猫娘「というか入ってたニャ...」
犬娘「こいつは肉食の虫でね、一度体内に潜り込まれると脳や心臓を食い荒らして人を殺す虫なんだ」
幼女「な、なにその恐ろしい虫...」
猫娘「そんな恐ろしい虫がいるのかニャ...」
犬娘「墓荒らしのトラップに使われてるって話を聞いたことがあったけどまさか本当にあるとはね...映画の中の話だと思ってたよ」
猫娘「ま、まさかこの宝石もその虫なのかニャ...」プルプル
犬娘「念のため捨てた方がいいかもね」ポイッ
猫娘「ニャ、ニャッ!こんなのいらないニャ!」ポイッ
犬娘「それにしてもこんな危ない虫が居るなんてねー...ただの古代遺跡だと思ったけど結構危険な場所かも」
幼女「...もう帰らない?」
猫娘「そうニャ...こんなところに居たら死んでしまうニャ...」
兎娘「さ、賛成...」
犬娘「...そうだね!引き返そうか!」
壁「」ドーン
犬娘「あれ...?この先って確かあの広い場所だったよね?」
猫娘「い、行き止まりになってるニャ...」
兎娘「これも何かのトラップだよ!魔法でぶっ壊そう!」
幼女「...待って」
犬娘「どうしたの?ご主人様?」
幼女「...多分、この壁を壊したらこの遺跡が崩れる」
犬猫兎「!?」
犬娘「ど、どういうこと!?」
幼女「この壁、よく見ると普通の壁じゃない」コンコン
幼女「上の方にロープみたいなのがぶら下がってるでしょ?多分これが仕掛けだと思う」
幼女「それに微かにある火薬の臭い...確証はないけど壊さない方がいいと思う」クンクン
犬娘「...確かにもし崩れたら危ないね、私達の魔法でもこれだけ大きな建物が崩れたら無事で居られるかどうか...」
猫娘「じゃ、じゃあどうすればいいニャ!?このままだと飢え死にするニャ!」
兎娘「前に進むしか...ないよね...」
猫娘「ニャッ!?あ、危ないニャ!」
幼女「うん、私も下手に壊さないで奥に行って別の出口を探した方がいいと思う」
犬娘「確かにこんなに大きな遺跡だもんね...他の出入り口があっても不思議じゃないよ」
猫娘「うぅ...マジかニャ...」
犬娘「じゃあ進もうか...出来るだけみんな離れないようにね」
猫娘「にゃあ...」ブルブル
兎娘「...」ゴクリ
幼女(少し大変なことになってきたな...)
今日はここまで
はいバレンタイン間に合いませんでした
ランプの方は終わり次第立てますごめんなさい
コツコツ... コツコツ...
犬娘「...ちょっと猫ちゃん?あんまりくっついて歩くのやめてくれるかな」
猫娘「だ、だって怖いニャ...どんなトラップがあるか分からないニャ...」ギュッ
兎娘「まったく猫ちゃんは臆病だなぁ」
ギュッ
幼女(...私の服の袖を握るのやめてくれないかな)
犬娘「あっ、また少し広いところに出たね」
猫娘「ゆ、油断は出来ないニャ...トラップはどこニャ...」キョロキョロ
兎娘「よく見たらここ箱みたいなのがいっぱいあるけどこれ何だろう...?」
幼女「...この箱、ちょうどいいよね」
犬娘「何に?」
幼女「...人が入る大きさに」
猫兎「」ゾッ
猫娘「な、何を言うニャ!そんなわけないニャ!」ブルブル
兎娘「そ、そそそそそうだよよよよよよよよよよ」ブルブルブル
犬娘「...ここには出口はないみたいだし先に進もうか。何か不気味だし」
猫娘「そうニャ!早く行くニャ!」ダッ
兎娘「もう無理っ!この空間無理っ!」ダッ
幼女「ちょ、ちょっと!危ないからあんまり走っちゃ...」
ガラッ
犬娘「!?」
幼女「は、箱が...」
ガタッ
犬娘「ね、猫ちゃん!兎ちゃん!今すぐそこの横の箱から離れて!」
猫娘「...ニャ?」
兎娘「...はい?」
ユラッ
ミイラ「ァァァ...」
猫娘「ぎゃ、ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!!!」
兎娘「」バタッ
ミイラ「ァァァ...」ユラユラ
猫娘「な、なんニャ!こいつ!箱から化け物が出てきたニャ!」
兎娘「」
ミイラ「ァァァ...」ユラユラ
猫娘「て、手を伸ばすニャア!!あっち行けニャアア!!!」シッシッ
犬娘「...ふんっ!」ビュウン
シュンッ
ミイラ「ァァァ...」ユラユラ
犬娘「おうらぁ!!!飛び蹴りぃ!!!!」ビューン
バキッ
ミイラ「」ズサー
犬娘「猫ちゃん!兎ちゃん!大丈夫っ!?」
猫娘「にゃああ...腰が抜けたニャ...」ヘロヘロ
兎娘「」
ミイラ「」グルン
犬娘「...首を折ったから完全に死んだね」
幼女「な、何こいつ...箱から突然出てきて...まるでゾンビ...」
幼女「いや...あの格好...包帯を巻いてるからミイラか...」
ガラッ ガラッ
幼女「!?」
幼女「ほ、他の箱も開いてっ...!」
犬娘「ご主人様!ここは危ないからひとまず逃げるよ!」
猫娘「にゃああ...置いていかないでくれニャ...」
犬娘「あぁもう!ほら!猫ちゃん!捕まって!」
兎娘「」
犬娘「兎ちゃんもいつまで寝てるの!早く起きない置いて行っちゃうよ!」
兎娘「...はっ!」ビクッ
兎娘「に、逃げるっ!私逃げるぅ!!!」ビューン
幼女「はやっ」
..........................................................
..............................................
幼女「ぜぇ...ぜぇ...」ハァハァ
犬娘「あ、相手の足が遅くて助かったね...無事に撒けたみたい...」ハァハァ
兎娘「なにあの化け物!突然箱から出てきたりして!」ピンピン
猫娘「おい犬、もう降ろしていいニャ」
犬娘「...」パッ
ドスンッ
猫娘「ンニャアアアアアアアアアッ!?」ビクッ
猫娘「い、痛いニャ!普通はもっとゆっくり降ろすニャ!」
犬娘「それにしてもなんだろうね...あのゾンビかミイラかよく分からないやつは...」
猫娘「おい!聞いているのかニャ!」
兎娘「私達が騒いだから起きたとか?」
幼女「あり得るかも...」
犬娘「...まあ考えてても仕方ないね。先に進もうか」
猫娘「おい!私の話も聞けニャ!」プンプン
犬娘「あーはいはいごめんね、猫ちゃん。今度は腰を抜かさないように気を付けてね」スタスタ
猫娘「ニャ、ニャんだとっ!?」
猫娘「くそぅ...犬めぇ...今度は私が化け物を倒してギャフンと言わしてやるニャ!」カベゲシッ
猫娘「...ニャ?よく見たらこの壁...何か絵が描いてあるニャ」
猫娘「これは...バラバラになった動物を人がくっつけてる絵かニャ?」
猫娘「...気持ち悪い絵ニャ。趣味が悪いニャ」
犬娘「おーい猫ちゃーん、早くしないと置いていくよー」
猫娘「ニャッ!待ってくれニャ!」ダッ
犬娘「しかしこの遺跡どこまで続いてるんだろうねー...上に行ってるのか下に行ってるのか分からないよ...」
猫娘「本当に出口なんてあるのかニャ?」
兎娘「まあもしなかったら...あの壁がある場所に戻って壊すしかないよね」
幼女(あのミイラが居る場所にはもう戻りたくない)
犬娘「...ん?ちょっとみんなストップ」ピタッ
幼女「ど、どうしたの?」
犬娘「あそこにまた箱みたいなのがある...」
猫兎「!?」ビクッ
幼女「...さっきと同じやつ?」
犬娘「いや違うみたいだね。少し見てくる」スタスタ
猫娘「ま、またミイラだったら嫌だニャ...」
兎娘「同意...」
犬娘「おーい!みんな来てー!面白い物見つけたよー!」フリフリ
幼女「面白い物?」
猫娘「何を見つけたんだニャ?」
犬娘「ほら!見てよこれ!すごいでしょ!」
兎娘「これは...」
トロッコ「」バーン
幼女「トロッコ...?」
犬娘「うん!多分それに近いと思う!レールみたいなのがあるし!」
猫娘「遺跡にトロッコとかゲームや映画みたいニャ」
兎娘「そもそもどうやってトロッコを作ったんだろう」
幼女(...確かに)
犬娘「これに乗って進まない?」
猫娘「ちょっと危なくないかニャ?」
兎娘「確かに...トロッコ自体が罠かもしれないし...」
幼女「私も乗るのはちょっと...」
犬娘「でもこの先崖でトロッコでしか通れないみたいだよ?」
猫娘「...」
兎娘「...」
幼女「...」
犬娘「さあ!トロッコでさらに奥に出発だ!」
幼女(不安だなぁ)
犬娘「それでトロッコ押す係の人はどうする?誰かが押さないと動かないようになってるけど」チラッ
猫娘「足が速いやつじゃないとダメニャ。そうしないと発進したトロッコに追い付かないニャ」チラッ
幼女「足が速い人...」チラッ
兎娘「...え?私?」キョトン
犬娘「よーし!出発だ!」
猫娘「何かジェットコースターみたいでワクワクするニャ!」
幼女(ファイナルでデッドなコースターじゃなきゃいいんだけど)
兎娘「はぁ...何で私がこんな係に...」ポツーン
犬娘「ほら兎ちゃん!もう押していいよ!」
兎娘「はいはい...押しますよ...」グッ
ガタッ...
犬娘「おぉ!動いた!」
ガタタタタタタタタタッ
猫娘「ほら兎!お前も早く乗るニャ!」
兎娘「了解っと...」ダッ
石ころ「」ガッ
兎娘「あっ」ツルッ
犬娘「!?」
猫娘「ニャッ!?」
幼女「なっ...!?」
兎娘「」ズサー
幼女「こ、こけた...」
ガタタタタタタタタタッ
犬娘「う、兎ちゃん!もうトロッコが出発しちゃう!早く起きて!」
猫娘「ニャ、ニャにしてるニャ!早くトロッコに乗るニャ!」
幼女「起きて!走って!」
兎娘「いてて...石に躓いちゃった...」
兎娘「...はっ!ト、トロッコは!?」キョロキョロ
ハヤクー オキテー
兎娘「あ、あんなに遠くに...」
兎娘「う、うおおおおおおおお!!!!待ってえええええええええええええ!!!!!」ダッ
ハヤクー マニアワナイヨー
兎娘「だ、駄目だ!走ってちゃ間に合わない!」
兎娘「...こうなったら!」ピカッ
兎娘「そらぁっ!!!魔法で足を身体強化して全力ダッシュだああああああああああ!!!!!」ビューン
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!!
犬娘「ど、どうしよう...このままだと兎ちゃんが...」
猫娘「こうなったらトロッコを止めるニャ!」
幼女「...待って!あれ!」
兎娘「うっしゃあああああああああああああああ!!!!!もう少しいいいいいいいいいい!!!!!」ダダダダダッ
犬娘「す、すごい...魔法を使ってるからってこのスピードに追い付いてくるなんて...」
猫娘「正直ちょっとキモいニャ」
兎娘「よし!見えた!後は...」グッ
兎娘「...ジャーンプゥ!!!!」ピョーン
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!
犬娘「あ、兎ちゃん飛んだ」
猫娘「ここに飛んでくるつもりかニャ?」
幼女「ちょっと...これって...」
兎娘「うわああああああああああああ!!!!!!帰ってきたよおおおおおおおおおおお!!!!!」
ドスンッ
犬娘「い、痛い...」ペチャー
猫娘「お、思いっきり下敷きになったニャ...」ペチャー
幼女「た、ただでさえトロッコの中狭いのに...」ペチャー
兎娘「え、えへへ...ご、ごめん...」
犬娘「分かったらまずお尻どけて...顔に当たってるから...」
今日はここまで
.............................................................
..............................................
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!!
猫娘「おぉ...速いニャ...」
兎娘「本当にジェットコースターみたいだね」
幼女「...」
犬娘「ご主人様どうしたの?何か考えてる顔してるけど」
幼女「いやこのトロッコ下に向かってるな思って」
犬娘「あー確かに何かまた地下に潜ってる感じだよねー」
幼女「...この先には何があるんだろう」
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!
犬娘「おっ!あそこに降りれるところがある!どうやらゴールみたいだね!」
猫娘「結構長かったニャ」
兎娘「もう二度とトロッコには乗りたくない」
幼女「...ところでさっきから気になってたんだけど」
幼女「このトロッコのブレーキはどこにあるの?見当たらないんだけど...」
犬娘「え?あるでしょ?ブレーキ」
猫娘「ニャ、ちゃんと乗るときに確認したニャ」
猫娘「確かここに...」サッ
猫娘「ニャッ!?ブレーキがないニャ!」サスサス
兎娘「...」
犬娘「え、えぇ!?ブレーキないの!?乗るときにはちゃんとあったのに!」
猫娘「おかしいニャ!どこかにあるはずニャ!」
幼女「どこかで壊れた...?でも一体どこで...」
兎娘「あ、あの...ブレーキってさ...」
兎娘「も、もしかしてこれのことかな...?」スッ
壊れたブレーキ「」
犬娘「そ、それ!それだよ!」
猫娘「ニャ、ニャんでお前が持ってるニャ!というか壊れてるニャ!」
兎娘「い、いや...さっきジャンプした時の衝撃で取れちゃったみたいで...て、手に持ってた...あはは...」
犬娘「はぁっ!?」
猫娘「ふざけんにゃああああああああああああああ!!!!!」
犬娘「どうしてジャンプなんてしたの!あのまま走ってくれば良かったじゃん!」
兎娘「だ、だって!ドンキーコングみたいなトロッコだしジャンプした方がかっこいいじゃん!」
猫娘「それでブレーキ壊す馬鹿がどこに居るかニャ!!!」
幼女「け、喧嘩してる場合じゃないよ!!!こ、このままだと壁に...!!」
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!!
犬娘「あぁ!もう!ご主人様捕まって!飛び降りるよ!!!」
幼女「わ、分かった!」ガシッ
猫娘「どうして走ってるトロッコから飛び降りなきゃいけないんだニャ!」
兎娘「そ、そんなに怒らないでよ!私だって被害者なんだよっ!?」
犬娘「はいっ!飛び降りて!!!」ダッ
幼女「うっ...」ギュッ
猫娘「ニャッ!」ダッ
兎娘「わっ!ちょっと待ってよぉ!!!」ダッ
ガタタタタタタタタタッ!!!!!!
ドーンッ!!!!!!
犬娘「はっ!!」スタッ
犬娘「ふぅ...着地成功!ご主人様!怪我なかった!?」
幼女「だ、大丈夫...」ブルブル
幼女(あ、危なかった...)
猫娘「ニャッ!!」スタッ
猫娘「にゃっ...兎のせいで酷い目にあったニャ...」
兎娘「うわぁっ!!!ちょっ!?バランス崩したぁ!!!」フラッ
兎娘「誰か助けっ...」
ズサー
兎娘「」
犬娘「アホだ」
猫娘「アホニャ」
幼女(...アホだ)
兎娘「う、うぅ...痛い...どうして私ばっかこんな目に...」ボロボロ
兎娘「変な虫に噛まれて腕の中に入られるわ...トロッコで置き去りになりそうになるわ...」
兎娘「もうやだ...私が何したっていうの...」ゴロゴロ
犬娘「どうやらここがトロッコの終着点みたいだね...」キョロキョロ
猫娘「特に変わったところはないニャ」
幼女「...まだ道があるってことは先があるみたい」
犬娘「とりあえず進んでみようか。ここから先はさらに用心してね」
猫娘「分かったニャ」
幼女「...」コクリ
兎娘「うぅぅ...兎の扱いが酷すぎるんだよぉ...もっと犬猫並に優遇しろぉ...」バタバタ
犬娘「ほら兎ちゃん、先に進むよ」スタスタ
兎娘「...とうとう転んだことさえ心配されなくなった」
兎娘「はぁ...よっこらしょっと」スタッ
兎娘「...ん?また壁画みたいなのがある...」
兎娘「なんだろうこの絵...何かよく分からない動物が動いてるのを見て喜んでる人達の絵?」
兎娘「むむむ...どういう意味の絵かは分からないけど気持ち悪いのは確かだね...」
兎娘「まあ気にしないでいいや、壁画が襲ってくるわけでもないし」ダッ
コツコツ... コツコツ...
犬娘「むー...」
幼女「どうしたの?」
犬娘「何かここの空気って気持ち悪いんだよねー...まるで蜘蛛の巣に入ったみたい」
猫娘「デカイ蜘蛛が出てきたら嫌ニャ。気持ち悪いニャ」
兎娘「探知魔法使ってみる?」
犬娘「いや魔法は出来るだけ温存しよう。脱出する時にも使うかもしれないからね」
犬娘「あれ?行き止まりだ...」
猫娘「ま、まさかここが終点なのかニャ!?」
兎娘「いやさすがに中途半端過ぎるでしょ...隠し扉があるのかも」
幼女「...あそこ見て、真ん中辺りに丸い穴が開いてある」
犬娘「あ、本当だ」
猫娘「この形は...何か鍵があるのかニャ?」
兎娘「鍵なんて持ってないよ...」
犬娘「...みんな下がってて」ゴォォ
幼女「ちょ、ちょっと!あんまり壊すようなことはしない方が...!」
犬娘「だって通れないんだよ?壊すしかないよ!」
猫娘「その通りニャ」
兎娘「うんうん」
幼女(だ、駄目だこりゃ...)
犬娘「すぅー...」フー
犬娘「はぁっっ!!!!」ドンッ
ピキッ...
ピキピキッ...
ガララララララララッ!!!
犬娘「やった!上手く壊せたよ!」
猫娘「ニャ!やったニャ!」
兎娘「お見事!」ピョンピョン
幼女(あーあ...壊しちゃったよ...)
犬娘「さー!先にレッツゴー!」
犬娘「...お?」
犬娘(この床...よく見たら何か絵が描いてある...)
犬娘(これは...何かの動物が化け物を倒して人々が喜んでる絵?)
犬娘(でもこんな動物見たことないな...4足歩行だけど犬っぽいと言えばそれっぽいし魚にも見える...)
犬娘(まるで色んな動物を合体させたみたい...まあ昔のことだから何かのお話の一部の絵かもしれないけど)
猫娘「犬、どうしたニャ?早く行くニャ」
犬娘「あぁ、うん!分かった!」
コツコツ...コツコツ...
犬娘「うぇぇ...いつになったら出口に着くんだろ...」
猫娘「トロッコの辺りで終わりかと思ったらまだまだ先は長いニャ...」
兎娘「...あ、今度は別れ道だ」
犬娘「右か左...どっちに進む?」
猫娘「ここは右ニャ。こういう場合は大体左に罠があるって漫画で読んだニャ」
兎娘「でも裏をかいて左に罠があるかもしれないよ?」
犬娘「うーん...埒が明かないね...」
幼女「...」ジー
犬娘「ご主人様何を見てるの?」
幼女「右の道と左の道...よく見たらそれぞれ違う絵が書いてある...」
犬娘「え?」
幼女「右の道には何かの動物が化け物を食べてる絵の隣に小さい丸がいっぱい描いてある...」
犬娘「これさっき私が見た絵に似てる...動物の方がちょっと違うけど」
兎娘「私もこの絵に似てる絵みたよ?でも私が見た絵ともちょっと動物の方は違うね...何というか化け物の方に似てるというか」
猫娘「...それこの動物が化け物を食って化け物に近くなったってことじゃないかニャ?」
幼女「...」
犬娘「な、なにそれ...ちょっと怖い」
幼女「左の道には...化け物に近くなった動物が人間を食べてる絵と大きな丸が一つ...」
兎娘「た、食べるって...」
犬娘「不気味だね...」
猫娘「この動物を作ったのは人間なのにかニャ...」
犬娘「えっ!?この動物作ったのって人間なの!?」
猫娘「私が見た絵はバラバラになった動物をくっつけてる絵だったニャ。多分この動物がそれニャ」
幼女「...ちょっとみんなそれぞれ見た絵を教えて、整理してみよう」
兎娘「まず私が人が化け物に襲われてる絵を見て」
幼女「私が動物をバラバラにしてる絵」
猫娘「私はバラバラになった動物をくっつけてる絵ニャ」
兎娘「次に見た絵はその動物が動いてる絵で」
犬娘「私はその動物が化け物を倒してる絵だね」
幼女「そしてこの動物が化け物を食べてる絵と人を襲ってる絵...」
犬娘「う、うーん...繋がってるようで繋がってないような」
猫娘「でもこの絵は何も意味がないってことはないと思うニャ」
兎娘(私だけ二つ見てるんだ...何かちょっとお得な気分)ピョンピョン
幼女「...あくまで私の想像の話だけど話していい?」
犬娘「この中で一番分かりそうなのがご主人様だからいいよ!」
猫娘「ニャ、聞かせてくれニャ」
兎娘「うん!賛成!」
幼女「分かった...話すね」
幼女「まず最初の化け物が人を襲ってる絵だけど...多分この島に居る変な生き物のことだと思う」
犬娘「昔からこの島にはあの生き物達が居たっていうこと?」
幼女「うん...突然発生したとはあんまり考えられないからね」
幼女「次に人間が動物をバラバラにしてる絵、この絵は多分人間が化け物に対抗して新しい動物を作ってる絵だと思う」
猫娘「ど、動物を作るのかニャ...?」
幼女「考えにくいけどこれが一番あり得ると思う...本当に非現実的な話だけど」
兎娘「...案外本当かもね、その話」
兎娘「キメラってやつを人工的に作ったんだと思う」
犬娘「キメラって...合成獣のこと?」
兎娘「うん、多分魔法か何かで無理矢理くっつける形でね」
猫娘「この島にも魔法があったのかニャ!?」
兎娘「それのヒントはあのミイラだと思う」
兎娘「よく考えたらミイラが動き出すなんて変な話だしね...あのミイラは侵入者が来ると自動的に攻撃するように魔法で設定されてた...」
兎娘「...この島には魔法が少しだけ伝わってた可能性もなくはないと思う」
犬娘「oh...」
猫娘「な、何か闇が深いニャ...」
幼女「次に動物が動き出す絵...これは実験を成功したことを表してると思う」
犬娘「だから人が喜んでたんだね...」
幼女「そして動物が化け物に勝つ...これで終わりだと良かったんだけど」
猫娘「ニャ...ニャ..」
幼女「動物が化け物を食べて化け物に近付いた絵、原理は分からないけど化け物の肉を食べて化け物になっちゃったんだと思う」
兎娘「多分無理矢理キメラを作った副作用か何かじゃないかな?。食べた物の細胞も取り込んじゃうようになったとか」
猫娘「そして人間も食べられちゃったのかニャ...」
犬娘「悲しい話だね...」
幼女「...ここから先は私の想像なんだけど」
幼女「この動物はまだ生きてると思う」
犬娘「!?」
猫娘「ニャッ!?」
兎娘「...まあそう考えるのが普通だよね」
犬娘「ど、どうして..?この遺跡はずっと前の時代の物なんだよ!?」
猫娘「そうニャ...どんな動物でもそれだけ時間が経てば死ぬニャ...」
幼女「確かにもう最初の個体は死んでると思うけど...」
兎娘「...その子孫が生きてる可能性もある」
猫娘「ニャッ!?繁殖したっていうことかニャ!?」
犬娘「え、えぇ...うそぉ...」
幼女「まあ完全に想像なんだけどね...もしかしたらとっくの昔に絶滅してるかもしれないし」
兎娘「この後ここの島に居る他の怪物に負けちゃったっって可能性もなくはないよね」
猫娘「ニャッ...安心したニャ...」ホッ
犬娘「それでこれからどうするの?二つ道があるんだけど...」
幼女「...ごめん、結局どっちに進めばいいかは分からないや」
兎娘「分かったのは絵の謎だけだしねー。この絵が全部作り話かもしれないし」
犬娘「うむむむむ...その話を聞いたら怖くて余計に選べないや...」
猫娘「もしかしたらどっちかの道にその化け物が居るかもしれないニャ.. 」
幼女「...もう完全に運に任せてみるってのはどうかな?」
犬娘「...うん、そうだね!どっちかなんて選べないや!」
猫娘「最後は神様に賭けるニャ!」
兎娘「あ、私コイン持ってるからこれで決めようか」ガサゴソ
幼女「...いい?じゃあ表が左で裏が右ね」
犬娘「おっけー」
猫娘「お願いしますニャ...どうか神様助けてくださいニャ...」
兎娘「...」ゴクリ
幼女「...いくよ」
キンッ
幼女「...」パシッ
犬娘「ど、どっち...?」
猫娘「表かニャ!?裏かニャ!?」
兎娘「...あー心臓に悪い」ハァ
幼女「コインは...裏...」
犬娘「...ということは」チラッ
猫娘「...右かニャ」チラッ
兎娘「...決まったね」チラッ
犬娘「よし!決まったらさっそくゴーだよ!」
猫娘「神様のお墨付きニャ!どんな化け物が来てもおかしくないニャ!」
兎娘「例え出てきてもボッコボコにしてやんよ!」
幼女(...一つだけあの絵で分からないところがある)
幼女(あの小さい丸と大きい丸...どういう意味なんだろう)
幼女(はぁ...考えてても仕方ないか)
犬娘「どうしたのご主人様?さあ出発だよ!」
幼女「...うん!行こうか!」
今日はここまで
明日辺りにラストまで突っ走る...予定です
ご、ごめんなさい
書いてたら予想以上に長くなってしまいました
あ、明日には終わります
コツコツ... コツコツ...
犬娘「...今のところは何も出てこないね」
猫娘「警戒に越したことはないニャ」
兎娘「感度ビンビン!今なら敵が現れたらすぐに察知出来るよ!」ピョンピョン
幼女「...」
犬娘「おや?行き止まり?」ピタッ
猫娘「いやよく見たら扉みたいニャ」
兎娘「...開けてみようか」
犬娘「...それっ!」グッ
犬娘「ふんぬうううううううううっ!!!!」グッ
シーン
犬娘「お、重っ...」
犬娘「ちょっとみんな手を貸して!いっせーのーでっでみんなで押してみよう!」
猫娘「ニャッ!」グッ
兎娘「了解!」グッ
幼女(私も一応押した方がいいのかな)グッ
犬娘「行くよー...いっせーのーでっ!!!」グッ
猫娘「にゃあああああああああっ!!!!」グッ
兎娘「うおおおおおおおおおおおおっ!!!!」グッ
幼女「うっ...」グッ
ギギギ...
犬娘「おぉ!少し開いた!もう少しっ!」グッ
猫娘「うんにゃああああああああああああっ!!!!」グッ
兎娘「ファイトオオオオオオオオオオオッ!!!!」グッ
幼女「え、えいっ...」グッ
ギィィィィィィ...
犬娘「やった!開いた!」
猫娘「ニャ!」
兎娘「つ、疲れた...この扉重すぎ...」
幼女(...この重い扉を開けれるやつが遺跡に居たっていうこと?)
犬娘「おぉ...すごい広いところに出たね」キョロキョロ
猫娘「何だか闘技場みたいニャ...」
兎娘「...いや神殿っぽくない?よく分からないけど神々しい場所ってことは確かだね」
幼女「あっ!みんなあれ見てっ!!!!」
犬娘「え?どこどこ?」
幼女「ほらあそこ!奥に階段みたいなところがある!」
猫娘「ニャッ!?あ、あれはっ!」
兎娘「出口だああああああああああああ!!!!!」
犬娘「本当だ!」
猫娘「つまりここが出口ってことかニャ!」
兎娘「やっとゴールかぁ」
幼女(このまま無事に出られたらいいんだけど...)
タタタタタタタタタッ!!!!!
犬娘「よし!出口が分かったらここに長居する必要はないね!すぐ脱出しよう!」
猫娘「にゃあ...無事に脱出できて良かったニャ」
兎娘「...ん?」ピクッ
兎娘「...みんな少し静かにして」
犬娘「ど、どうしたの...兎ちゃん?」
兎娘「...何かがこっちに向かって走ってくる」
猫娘「ニャッ!?」
幼女「...それってあの動物?」
兎娘「分からない...でもすごく速い...真っ直ぐこっちに向かってきてるみたいだね」
タタタタタタタタタッ!!!!!
兎娘「...来るよ!!!」
ギィィィィィィ...
キメラ「クルルルルルルル...」
犬娘「こ、こいつがあの動物...!」
猫娘「な、なんニャこいつ...蠍の尻尾に細長い頭に二足歩行...こんな動物みたことないニャ...」
兎娘「そりゃキメラだからね...多分この島に居る生物を吸収していった姿がアレだよ」
キメラ「クルルルルルルル...?」
幼女「お、襲ってこない...?」
兎娘「多分観察してるんだと思う...気を付けて、いつ来てもおかしくないからね」
犬娘「...ご主人様は下がってて」
猫娘「ニャ、戦闘に巻き込まれたら危ないニャ」
幼女「で、でも...」
兎娘「大丈夫だって!私達には魔法があるからね!」
幼女「...分かった」トコトコ
キメラ「!!!!」
キメラ「クルウウウウウウウウウウ!!!!!」ダッ
兎娘「来た!」
兎娘「みんな!!!!油断しちゃ駄目だよ!!!!」
犬娘「分かってるって!」
猫娘「フルボッコにしてやるニャ!」
キメラ「クルッッッ!!!!」バッ
犬娘「正面から来るなんていい度胸だね!返り討ちにしてあげるよ!」ダッ
キメラ「クルァッッ!!!」シュッ
犬娘「!?」
犬娘(なっ...速っ...)
犬娘「ぐっ...!」ガッ
バチンッ!!!!
犬娘「」ビューン
ドンッ!!!!
猫娘「い、犬が正面から吹き飛ばされたニャ...」
兎娘「...どうやら身体能力は向こうの方が上みたいだね。通りであの扉を簡単に開けるわけだ」
犬娘「い、いてて...何あの手の動き速すぎ...」
犬娘「咄嗟に魔法でガード出来たけど危なかったね...こりゃ出し惜しみしてる暇はないか」
猫娘「ニャ!今度は二人で行くニャ!兎!」ダッ
兎娘「合点承知!」ダッ
キメラ「クルルルルルルル...」
兎娘(魔法で身体能力をブースト...!)ピカッ
兎娘(...このスピードについてこれるかな!)ビューン
シュンッ
キメラ「...クルァ」
兎娘「そうらぁっ!蹴りを食らえぃっ!」シュッ
ガチンッ!!!!!
兎娘「うそっ!硬っ!?」
キメラ「クルァッッ!!!!!」シュッ
兎娘「うおっ!?」サッ
兎娘「な、何あの硬い体...いくら私が草食動物であんまり戦闘向きじゃないからって渾身の蹴りでノーダメージなんて...」ハァハァ
兎娘「猫ちゃん!気を付けて!あいつすごく硬いよ!」
猫娘「パンチや蹴りが駄目なら...爪でどうニャ!」ジャキン
猫娘「ニャアッッ!!!」シャー
キメラ「クルッッッ!!」シュッ
猫娘「甘いニャ!」サッ
猫娘「猫の身軽さを舐めるニャ!そしてこれが...」
猫娘「必殺爪とぎアタックニャアッッ!!!!」ジャキン
ガリッ
キメラ「クルッ...」クラッ
猫娘「や、やったニャ!一撃入れてやったニャ!」ジュゥゥ
猫娘「...ニャ?何か爪が痛いニャ...」チラッ
ジュゥゥ...
猫娘「ニャ、ニャッ!?つ、爪が溶けてるニャ!」
兎娘「あいつの体液...強酸で出来てるのか...こりゃ接近戦は危険だね」
猫娘「にゃあっ!溶けてるニャ!溶けてるニャ!」ジュゥゥ
兎娘「猫ちゃん落ち着いて!治癒魔法!」
猫娘「...はっ!そうニャ!」ピカッ
猫娘「ふぅ...治ったニャ」ホッ
兎娘「素早い攻撃に硬い体...おまけに攻撃を食らわせても酸でダメージを受ける可能性もある...こいつは強敵だね」
犬娘「そうらぁっっ!飛び蹴りぃ!!!」ビューン
キメラ「クルァッ!?」ガンッ
犬娘「よっしゃ!当たった!」
キメラ「...」ケロッ
犬娘「あ、あれ...?効いてない?」
キメラ「クルァッッ!!!!」ビュンッ
犬娘「うぉぉ!?し、舌!?」
犬娘「うわぁおっ!!!」サッ
犬娘「な、ならこれでどうだ!近距離からの...」ピカッ
キメラ「クルルルル...?」
犬娘「爆破魔法!!!」ピカッ
ドッカアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
犬娘「よっしゃ!クリティカル!」
兎娘「犬ちゃん!大丈夫だった!?」
犬娘「うん!ちょっと攻撃が速いからビックリしちゃったけどもう目が慣れた!」
猫娘「あのキメラまともに爆破魔法を受けたニャ...もう死んだかボロボロなはずニャ」
犬娘「だといいんだけどねぇ...」
パラパラッ...
キメラ「クルルルルルルル...」フラフラ
犬娘「あ、あはは...やっぱり生きてるか...」
猫娘「嘘ニャ...どれだけ硬いんだニャ...」
兎娘「...とりあえず今分かってるあいつの特徴を伝えるね」
兎娘「まず攻撃が速いし重い...魔法での強化は必須、それにあの体...まともに殴ったり蹴ってもあんまりダメージは与えられそうにないね」
兎娘「それに万が一あの体に傷を与えても体液が強酸だから下手したらこっちが大ダメージ...」
猫娘「...つまり遠くから魔法で攻撃するのが一番なのかニャ?」
犬娘「確かに爆破魔法ではそれなりにダメージを与えられてるけど...それだと私達の魔力が尽きるのが先になりそうだよ?」
兎娘「うん...だからここは一撃に賭ける」
兎娘「犬ちゃんと猫ちゃんはあいつを正面から押さえて動きを止めてくれる?」
兎娘「そこを私が全魔力をぶつける...これならあいつを倒せると思う」
犬娘「...分かった!やってみる!」
猫娘「ちゃんと当ててくれニャ!」
兎娘「ありがとう!」
キメラ「クルァッッ!!!」ダッ
犬娘「来た!行くよ猫ちゃん!」ダッ
猫娘「ニャ!犬と共闘なんて嫌だけどここは付き合ってやるニャ!」ダッ
キメラ「クルッッッ!!!!」バッ
犬娘「ほいっと!」サッ
猫娘「ニャァッッ!!!」ジャキッ
キメラ「クルッッ...」ガリッ
犬娘「猫ちゃん!爪大丈夫!?」
猫娘「うるせぇニャ!こっちのことは気にしないでお前は避けることに集中してろニャ!」ジュゥゥ
ガリッガリッ ガリッガリッ
キメラ「クル...」ボロボロ
幼女「す、すごい...これが犬と猫のコンビネーション...」
幼女「あのキメラを押してる...」
猫娘(くっ...ちょっと治癒に魔力使いすぎたニャ...)クラッ
猫娘(でもまだニャ!もう少しであいつも膝をつくニャ!)
キメラ「クルッッッ!!!」シュッ
犬娘「はっ!!」サッ
猫娘「ニャアッ!!!」ヨロッ
猫娘(しまっ...浅く踏み込み過ぎたニャ...!これだと攻撃が届かな...)
キメラ「...クルゥ!!!」ビュンッ
ザクッ
猫娘「ニャァッ!!!」ビチャ
犬娘「ね、猫ちゃんっ!!」
犬娘「くっ...このぉ!!!」ピカッ
ドッカアアアアアアアアアアン!!!!!!!
犬娘「爆破魔法...これなら少し時間を稼げる...」
犬娘「猫ちゃん!大丈夫!?」タッタッタ
猫娘「尻尾の攻撃がちょっと当たっただけニャ...かすり傷ニャ...」
猫娘「さあ追撃するニャ...」クラッ
犬娘「猫ちゃん!」ダキッ
猫娘「あ、あれ?体が動かないニャ...」
犬娘「まさか...毒?」
猫娘「ぐっ...き、気持ち悪いニャ...」クラクラ
犬娘(どうしよう...猫ちゃんは今すぐ毒抜きをしないと最悪死んじゃう...)
犬娘(でも今の猫ちゃんは戦いながら魔法で毒抜きなんて無理...どちらかに集中しないと...)
犬娘「...」
犬娘「猫ちゃん!ここは私に任せて!猫ちゃんは毒の治療に集中して!」
猫娘「は、はぁ!?それだとお前一人であいつを相手することになるニャ!無理ニャ!」
犬娘「いいから!」ガシッ
猫娘「い、犬っ!?何するニャ!降ろせニャ!」ジタバタ
犬娘「...ふんっ!」ブンッ
猫娘「ニャアアアアアアアアアア!!!!!投げるニャアアアアアアアア!!!!!」ビューン
猫娘「」ズサー
犬娘「ご主人様っ!猫ちゃんがこっちに来ないように見張っててね!」
幼女「わ、分かった!」
犬娘「...さて!一体一で勝負と行きましょうか!」パンッ
キメラ「クルルルルルルル...」
兎娘「い、いくらなんでも一人であいつと正面からなんて危険過ぎる...」
兎娘「私も一緒に...」ダッ
兎娘「...」ピタッ
兎娘「...犬ちゃんは私の作戦を信じて一人で戦ってるんだ」
兎娘「...なら私も犬ちゃんのこと信じないと駄目だよね!」
兎娘「さっ!いつでも最高の一撃放てるように集中しなくちゃ!」
犬娘「ぐっ!」パシパシッ
キメラ「クルァッッ!!!」ブオン
犬娘「...よっと!」サッ
キメラ「クルゥ!!」ビュンッ
犬娘「あぶなっ!」サッ
犬娘「そうらぁ!パンチィ!!!」ブン
キメラ「クルゥッッ!?」ボコォ
犬娘「へ、へへ...少し多目に魔力をこめたパンチなら利くみたいだね...」ジュゥゥ
犬娘(...やっぱりこっちにもダメージが入るのはきついなぁ。治癒分の魔力も使うもんなー)
犬娘「もう残り魔力も少ない...次で決めさせて貰うよ!」ダッ
犬娘(残り全魔力をこめて思いっきりパンチしてやる!)
犬娘(あいつも相当弱ってる...恐らく当てれば一時的に動きが止まるはず!)
犬娘(...まあ全魔力を使うから酸のダメージを防げないんだけどね!そこら辺は気合いで何とかする!)グッ
キメラ「クルァッッ!!!」シュンッ
犬娘「ほっ!」スッ
犬娘「これで...」グッ
犬娘「ラストだあああああああああああああああ!!!!!!!」ギュィィィン
キメラ「クルゥッッ!?」グチャッ
犬娘(や、やった!頭に見事ヒットした!これでしばらくは脳震盪でまともに動けないはず!)
ジュゥゥ
犬娘(ぐあっ...!?や、やっぱりキツいなぁ!)
犬娘(でも後はここから離れれば...)
キメラ「...」クラクラ
ユラッ...
犬娘「!?」
犬娘(し、尻尾!?体はまともに動かないはずなのに!)
犬娘(まずいっ...!魔力なしではこいつの攻撃を避けられっ...)グッ
シュッ
犬娘(や、やられるっ...!)
ドンッ
犬娘「!?」
犬娘(だ、誰かに押されたっ!?)
グサッ
幼女「ぐっ...」グチュッ
犬娘「ご、ご主人様っ!?」
犬娘「ど、どうしてご主人様が!あぁっ!手から血が出てるよ!」
幼女「だ、大丈夫...かすっただけだから...」ダラダラ
幼女「そ、それよりも...早くここから離れっ...」
犬娘「はっ!そうだ!」
犬娘「兎ちゃんっ!!!あいつは今まともに動けない!撃って!!!」
キメラ「...」クラクラ
犬娘「ご主人様!しっかり捕まっててね!」ダキッ
幼女「う、うん...」ギュッ
犬娘「...ハッ!」ダッ
兎娘「...よし!犬ちゃんと幼女ちゃんは離れた!」バチバチッ
兎娘「これでっ...終わり!!!」ドンッ
キメラ「...」クラクラ
ゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
キメラ「...?」
キメラ「!!!!」バッ
ドッカアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!
パラパラッ...
兎娘「や、やったぁ!!!木っ端微塵に吹き飛んだぁ!!!」ピョンピョン
兎娘「う、兎の私がトドメを刺したんだ!犬や猫じゃなくて兎の私が!!!」ピョンピョン
兎娘「う、うおおおおおおおおおおおおお!!!!!兎の勝利だああああああああああああ!!!!!!」ピョンピョン
兎娘「...はっ!こころぴょんぴょんしてる場合じゃない!」ダッ
幼女「うぇぇ...」
犬娘「ご主人様!?大丈夫!?」
幼女「だ、だいじょうぶぇぇ...」
犬娘「だ、駄目だ!毒が回ってる!」
犬娘「どうしよう...今すぐ毒抜きしないと!でももう魔力が...」
犬娘「こ、こうなったら傷口から直接...」ムチュー
猫娘「どけニャ!!!犬っ!!!」ドンッ
犬娘「ぶえっ!?」ズサー
猫娘「大丈夫かニャ!幼女!今すぐ毒を抜いてやるニャ!」
犬娘「おぇぇ...地面とキスしちゃったぁ...」ペッペッ
兎娘「幼女ちゃんの方は大丈夫っ!?」バッ
猫娘「...ニャ、大丈夫ニャ。今すぐ毒を抜けば命に別状はないニャ」ピカッ
幼女「うぇぇ...」
猫娘「...ニャッ!毒抜き完了ニャ!」
幼女「死ぬかと思った...」
犬娘「うわぁ!ご主人様良かったよぉ!」ダキッ
幼女「い、痛い...苦しい...」ギチギチ
兎娘「本当に助かってよかったよ!毒次第では死んでたかもしれないんだからね!」
猫娘「幼女、ちょっとこっち向くニャ」ツンツン
幼女「え?何?」クルッ
猫娘「猫パンチッ!!!!!」ボコッ
幼女「うげぇっ!?」ズサー
犬娘「ちょ!?な、何するの!」
猫娘「人間のくせに無茶し過ぎニャ。もっと命を大事にするニャ」
幼女「ご、ごめん...」ヒリヒリ
犬娘「おい猫ちゃん!何も殴ることないじゃん!」
猫娘「あぁん?」
犬娘「ご主人様は命懸けで私を守ってくれたんだよ!?」
猫娘「んなの知らねぇニャ。あんな命を投げ捨てるみたいなことは良くないニャ」
犬娘「...じゃあ私は猫ちゃんを殴っていい?」
猫娘「ニャ?やんのかニャ?」
ワーワー ギャーギャー
幼女「ちょ、ちょっと!こんなところで喧嘩しないでよ!」
兎娘「まあいいじゃん!いいじゃん!キメラはもう倒したんだし!」ガシッ
幼女「で、でも...まだ油断は...」
兎娘「油断って!ここにはもう何も居ないんだよ?」
兎娘「居るのは精々この部屋に描かれてる壁画の動物くらいだよ!」パァ
幼女「」ゾクッ
幼女「へ、壁画...?」
幼女「そ、それってどこに...?」
兎娘「ん?よく見てみなよ!この部屋中いっぱいあるよ!」ビシッ
幼女「えっ...?」
ズラー
兎娘「まあでも今までの絵と違って特に意味はなさそうだけどねぇ...だって全部同じ小さい動物が描かれてるだけだし」
幼女(いっぱい...小さい...同じ...ま、まさか...)
兎娘「あ、あと天井に大きい絵が1つ」ジー
幼女「!?」ゾクッ
巨大な壁画「」
兎娘「何か今までに見たやつとはちょっと違うのが気になるけどねー」
幼女「ぁ......うそ......」ガクッ
幼女(そ、そうか...あの丸はそういう意味だったんだ...つ、つまり...)
兎娘「ちょっ!どうしたの!?まさかま毒が...」
幼女「...じゃない」ボソッ
兎「え?なんだって?」
幼女「キメラは...一匹だけじゃない...」
兎娘「...え?」
兎娘「ど、どういうこと...?」
幼女「た、多分...あの小さい壁画と別れ道の小さい丸は兵隊のことなんだ...つまり私達が倒したやつは兵隊の一人でしかない...」ブルブル
幼女「そ、そして...あの大きい壁画と大きい丸は...女王...あ、あいつらのボス...」ブルブル
幼女「ま、まだこの遺跡には何十何百のキメラが...居る...」ブルブル
兎娘「そ、そんな...きっと何かの勘違い...」
タタタタタタタタタタタタッッッ!!!!!!!
兎娘「!?」ゾクッ
兎娘「な、何この足音の数...10...20...いやそれ以上...!?」
兎娘「は、ははは...パニック映画のオチみたいじゃん...」ガクッ
犬娘「...あれ?ご主人様に兎ちゃん、どうしてそんなに落ち込んでるの?」
猫娘「キメラのうんこでも踏んだかニャ?」
カクガクシカジカ
犬娘「...冗談じゃないよね?」
猫娘「...それマジかニャ」
幼女「じょ、冗談でこんなこと言うわけないよ...」ブルブル
兎娘「も、もう終わりだ...」
犬娘「...猫ちゃん、魔力はまだ残ってる?」
猫娘「駄目ニャ...幼女の毒を抜くのに全部使っちまったニャ」
犬娘「...」
犬娘「...ご主人様、今すぐあの階段使って逃げて」スッ
幼女「!?」
犬娘「私達でも逃げるくらいの時間は稼げると思うから」
幼女「な、何馬鹿なこと言ってるの!そんなこと出来るわけ...」
猫娘「...行くニャ幼女」
兎娘「...うん、それが一番だね」
幼女「ふ、二人まで何言って...!」
犬娘「大丈夫!明日には帰りの船が来るから!それまではツリーハウスに隠れててね!」
幼女「な、なんで...それなら私も一緒に...」
猫娘「駄目ニャ、それだとみんな全滅ニャ」
兎娘「誰かが助かるんならそれが一番だからね」
幼女「そ、そんなことまでして生き残りたくないよ!私もここで一緒に...!」
犬娘「ご主人様っ!!!」
幼女「...っ」
犬娘「...駄目だよ、そんなこと言ったら」
犬娘「さっ!もう行かないとあいつらが来るよ!」
幼女「...」
猫娘「ニャ!早く行けニャ!」
兎娘「足音はもうすぐそこまで来てるよ!」
幼女「...やだよ」
犬娘「ご主人様...今はそんなわがまま言ってる場合じゃ...」
幼女「絶っっっっっっっっ対に嫌!!!!」
猫娘「にゃあ...」
兎娘「...」
幼女「何もしないで諦めるなんて絶対嫌!そんなことして生き残るくらいなら死んだ方がマシ!」
犬娘「でも他にどうしようも...」
幼女「黙れ馬鹿犬ぅ!!!飼い主に逆らうな!!!」
幼女「私はお前の飼い主なんだからね!そこを忘れるなぁ!!!!」
犬娘「ご、ご主人様...」
幼女「待ってろぉ!!!今すぐこの状況を何とかしてやるから!!!」ガサゴソ
犬娘「ど、どうしよう...このままだと全滅しちゃう...」
兎娘「こうなったら無理矢理連れ出すしかないね...」
猫娘「幼女の気持ちも分かるけど仕方ないニャ...」
幼女「飛行機のチケット!使えない!」ポイッ
幼女「空のペットボトル!これも使えない!」ポイッ
幼女「ライター!これも使えない!」ポイッ
幼女「はぁ...はぁ...」
ドンドンドン!!!ドンドンドン!!!
兎娘「い、犬ちゃん!今すぐ幼女を連れて逃げて!」グッ
猫娘「ニャ!早くしないと扉をこじ開けられるニャ!」グッ
犬娘「ほらご主人様!もう行って!キメラ達がもうすぐそこまで来てるんだよ!」
幼女「ま、まだ...ポケットの中に何か...」ゴソゴソ
犬娘「ご主人様!!!」
クシャ
幼女「...ん?何か入って...」スッ
幼女「こ、これは...」
幼女「...ねぇ、1つだけ質問していい?」
犬娘「こんな時に質問っ!?」
幼女「...この状況を何とか出来る人って誰が居る?」
犬娘「だ、誰って...何でそんなこと...」
幼女「いいから早く答えて!!!」
犬娘「え、えっと...狐様とか狸様かな」
犬娘「あの人達の魔法は私達の魔法とは次元が違うからキメラぐらい楽勝で殲滅出来ると思う...」
幼女「違う!もっと身近な人!!!」
犬娘「み、身近な人っ!?えーっと...えーっと...」
幼女「例えば店長さんとか!」
犬娘「はぁっ!?な、何でそこで店長が出るの!?」
幼女「いいから教えろぉ!!!無理なの!?」
犬娘「...多分行けると思う」
幼女「理由はっ!?」
犬娘「...熊は地上では最強の動物って言われてるからね...犬や猫や兎とはレベルが違うよ」
犬娘「私は店長が戦ってる姿は見たことないけど昔はすごかったって話は聞いたことがある...」
犬娘「...私達三人でも一匹倒せるレベルならどんな数でも敵じゃないんじゃないかな?」
幼女「は、はは...そ、そっか...」
犬娘「どうしてそんなことを聞いたの?」
幼女「...これで安心して呼べる」スッ
犬娘「よ、呼ぶっ!?誰を!?」
ドンドンドン!!!ドンドンドン!!!
猫「ニャアアアアアアアア!!!!もう限界ニャ!!!!」グッ
兎娘「だ、駄目...!押さえきれな...!」グッ
幼女「...お願い!来て!」ビリッ
ピカッ
犬娘「ま、まぶしっ!」
猫娘「ニャッ!?なんニャこの光!?」
兎娘「これって...」ピョンピョン
シュゥゥゥゥゥゥ...
熊男「...」バチバチッ
犬娘「何さっきの光...って、店長!?」
幼女「や、やった...成功だ...」ヘナヘナッ
ドンドンドン!!!ドンドンドン!!!
猫娘「ニャアア...も、もう無理!!!」ダッ
兎娘「くっ...限界みたいだね」ダッ
キィィィィィィィィ
キメラ軍「「「「「............」」」」ゾロゾロ
犬娘「キ、キメラが流れ込んできた...」
犬娘「って!そんなことよりどうしてここに店長が!?」
幼女「...私が一度メイド喫茶で働いた時じゃんけん大会で優勝して貰ったでしょ?店長さんをメイドに出来る券」
幼女「あれを使って呼んだんだ...もし向こうでチンピラに絡まれた時に使えるかなと思って持ってきて正解だった...」
犬娘「ご...ご主人様本当にナイスだよ!!!ファインプレーだよ!!!」
熊男「ここは...どこだ?」
猫娘「ニャッ!キメラが入って来たニャ!早く逃げ.........て、店長!?」
兎娘「ははっ...やっぱり...」ピョンピョン
熊男「犬娘に猫娘に兎娘...それに...犬娘の飼い主か」
熊男「確かお前達は海外旅行中だったな...つまりあの券を使って呼ばれたわけか」
熊男「...ところであのグロテスクな生物はなんだ?お前達の知り合いか?」
犬娘「ち、違うよ店長!詳しく話すと長くなるけど私達あいつらに襲われそうになったんだ!」
猫娘「そうニャ!殺されそうになったニャ!」
兎娘「絶対絶命のピンチ!!!」
幼女「うんうん!」
熊男「...ほう、つまりあいつらはうちの店の従業員に手を出そうとしたわけか」ギロッ
キメラ軍団「」ビクッ
幼女(す、すごい...あのキメラ達がビビってる...)
熊男「それで俺はどうすればいいんだ?今は君のメイドだから好きなことを命令してくれ」
幼女「あ、あいつらを冥土に送って!!!」
熊男「...了解だ。マスター」
熊男「ということだ。お前達に恨みはないがマスターの命令なんでな、悪く思うな」ボキッボキッ
キメラA「グ、グルァッッ!!!」ダッ
犬娘「あ、危ない!店長!そいつらすごく速いんだよ!!!」
熊男「ん?何か言ったか?」ガシッ
キメラA「!?」ジタバタ
犬娘「う、うそぉ...あんな簡単に捕まえるなんて...」
熊男「さてまずは一匹...!」グッ
キメラA「」グシャッ
猫娘「あ、あの硬い体をまるで発砲スチロールみたいに潰したニャ...」
熊男「...む?」ジュゥゥ
兎娘「店長!そいつらの体液は強酸なんだよ!接近戦は危ない!」
熊男「それは少し面倒だな...なら」スッ
熊男「こいつらを血を流さずに葬るとしよう」ダッ
キメラB「キシャッ!?」
熊男「波ァッッッッッ!!!!!!」ゴオオオオオオ
キメラB「」パラパラッ
犬娘「と、闘気でキメラを消滅させた...」
キメラC「キエッッッ!!!」ダッ
キメラD「ゴルァッッッ!!!」ダッ
熊男「甘い」トントン
キメラC「キャッ...」バタッ
キメラD「グエッ...」バタッ
熊男「お前達には3秒後に爆死するツボを突いた。3...2...1」
ドッカアアアアアアアアアアアン!!!!!!!!!
熊男「さあお次はどいつだ?」
犬娘「す、すごい...」
猫娘「一匹に手こずってた私達が馬鹿みたいニャ...」
兎娘「これが熊の力...」
幼女「さっきのってツボじゃなくてひk...」
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........................................
熊男「さて...お前が最後の一匹か」ギロッ
キメラZ「...」
熊男「その装備...どうやらこいつらの司令官はお前のようだな」ポイッ
グチャッ
キメラZ「...」ガチャガチャ
熊男「ぬっ...?」
キメラZ「...」ポイッ
キメラZ「...」スゥー
キメラZ「...」キッ
熊男「ほう...自ら装備を捨てて素手でやり合いたいというのか」
熊男「その心意気...見事ッッッ!!!」
熊男「ゆくぞッッッッッ!!!」ダッ
キメラZ「...」ダッ
熊男「ふんッッッ!!!」ドゴォ
キメラZ「...」ガシッ
熊男「ぬぅ!受け止めるか!ならば!!!」バッ
キメラZ「...」スッ
ドッコーン バッコーン
犬娘「うひゃー...私達とはレベルが違うね...」
猫娘「絶対に超えられない壁を感じるニャ...」
兎娘「まあ最強動物と名高い熊だからね。獣人の中でも5本の指に入るよ」
幼女「...なんかさ」
幼女「さっきまでの私達の茶番って何だったんだろうね...」
犬娘「...」
猫娘「...」
兎娘「...」
熊男「そこだァッッ!!!!」シュンッ
グチャッ
キメラZ「...」ガハッ
熊男「フッ...見事だったぞ...久しぶりに心踊る戦いだった...」
キメラZ「...」ガクッ
犬娘「終わったみたいだね」
猫娘「見事な戦いだったニャ」
兎娘「男同士素手での殴り合いってかっこいいよねー」
熊男「これで全部か?」スタスタ
幼女「あ、多分まだ女王が居ると思います」
熊男「そうか、まだ頭が残っていたか...そいつはどこに居る?」
幼女「あそこの扉を真っ直ぐ行くと別れ道に出ると思うのでもう片方の道を真っ直ぐ行ったところに居るかと...」
熊男「ふむ、では行ってくる」スタスタ
幼女(犬や猫や兎とは比べ物にならないくらいの安心感があるなぁ)
熊男「ここを真っ直ぐ行ったところか」スタスタ
扉『』ドーン
熊男「先程通った扉とは比べ物にならないほど巨大で頑丈な扉だな」トントン
熊男「どうやら女王が居るというのは確かなようだ」
熊男「ぬんッッッ!!!!」ドンッ
パキッ...
パキパキッ...
ガララララララララ!!!!!!!!!
熊男「まあこんな扉では俺の歩みを止められんがな」スタスタ
クイーンキメラ「...」ガクガクブルブル
熊男「お前がここの女王か、デカイな」
クイーンキメラ「ゴ、ゴレェ...」スッ
熊男「...む?何か差し出したようだが」
宝石『』キラキラ
熊男「ほう...これで見逃せと?」
クイーンキメラ「ア...ア...」コクコクッ
熊男「悪いな、お前の子供は俺の従業員に手を出した」ゴォォォォォ
クイーンキメラ「アッ!?」ビクッ
熊男「お前を許すわけにはいかない」ゴォォォォォ
熊男「波ァッッッッッ!!!!!!」ドンッ
クイーンキメラ「」パラパラッ
熊男「これで終わりだな」スタスタ
卵『』
熊男「...ん?これは卵か?」ピタッ
熊男「あの女王が生んだ卵か...もし生まれたりしたら面倒だな」ゴォォォ
熊男「波ァッッッッッ!!!!」ドンッ
熊男「終わったぞ」スタスタ
犬娘「さすが店長!早い!」
猫娘「ニャ!男の中の男ニャ!」
兎娘「よっ!日本一!」ピョンピョン
幼女「あ、あの...ありがとうございますっ!」ペコリ
熊男「気にするな。君は今、俺のマスターなのだからな」
熊男「さて、次の命令をしてくれマスター」
幼女「な、なら!この島から脱出とか出来ますか!?」
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..........................................
ザザー... ザザー...
犬娘「んーーーんっ!このビーチも久しぶりだね!」ノビー
猫娘「もう長い間あの遺跡に居た気がするニャ!」
兎娘「外の空気が美味しい!」スゥー
幼女「それでどうやって脱出するんですか?海はサメが居るから無理ですよ?」
熊男「サメ...か。まあ倒せばいいだけだが少し面倒だな」
幼女(倒せるんだ...)
熊男「なら空から行くとしようか」
幼女(空?)
熊男「...この木がちょうどいいな」バキッ
バターン
幼女「あの...木一本でどうやって脱出するんですか?」
熊男「まあ見てれば分かる」
熊男「おい!いい加減遊んでないで集まれっ!飛ぶぞ!」
犬娘「おぉ!店長!あれをやるんだね!」
猫娘「ニャ!楽しみニャ!」
兎娘「またあのスリルを味わえるんだ!」
幼女「と、飛ぶ...?」
犬娘「ほら!ご主人様も店長に捕まって!振り落とされるよ!」ガシッ
幼女「えっ?えっ?よ、よく分からないけど...」ガシッ
熊男「行くぞッッッ!!!!」ガッ
熊男「うんぬァッッッ!!!!!」ビューン
幼女(き、木を投げたっ!?)
熊男「しっかり掴まってろよ!」ダッ
ビューン!!!!!
幼女(す、すごいスピード...!これが走ってるスピードなの!?)ギュッ
熊男「ふんッッッ!!!!」ピョーン
幼女(と、飛んだぁ!?)
熊男「ハッッッ!!!」スタッ
ビュオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
幼女(す、すごい...投げた木に飛び乗って移動してる...)ギュッ
犬娘「うひょー!!!やっぱり店長の桃白白型移動は最高だね!!!」
猫娘「にゃああ!!!スリルが違うニャ!スリルが!」
兎娘「風気持ちいいいいいいいいいいいい!!!!!」
熊男「しっかり掴まってろよ!あと一時間くらいで陸に着くはずだ!」
ビュオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!
幼女(熊ってすごい...)
グサッ
熊男「到着だ」スタッ
幼女「す、すごい...本当に港に戻ってきた...」
犬娘「あー!面白かった!」
猫娘「遊園地のジェットコースターでは絶対に味わえないニャ!」
兎娘「もう一回!もう一回!」ピョンピョン
幼女「あ、ありがとうございます!まさか本当に脱出できるなんて!」ペコペコ
熊男「脱出したはいいがこれからどうするんだ?二泊三日ということはあと一日あるんだろ」
幼女「あっ...そういえば...」
熊男「良かったら俺の知り合いの家に泊まって行ったらどうだ?ちょうどこの近くに住んでるんでな」
幼女「い、いいんですか!?」
犬娘「はいはい!店長!私アメリキャタウンに行きたい!」
熊男「ショッピングか?いいぞ案内してやる」
猫娘「ニャ!店長!私はカジノに行きたいニャ!」
熊男「お前の歳では入れないだろうが...まあいい、何とかしてやる」
兎娘「店長!私は美味しい物食べたい!」
熊男「有名なレストランに連れて行ってやる」
幼女(熊ってスゴい...)
幼女(こうして何だかんだで私達のアメリカ旅行は終わりました)
幼女(...正直こいつらとはもう二度と行きたくない)
幼女(そういえば何か忘れてるような...まあいっか)
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............................................
幼女「ちょっと!早くしないともう飛行機の時間だよ!」
犬娘「待って待って...狼くんと狐様と狸様へのお土産忘れてたんだ...」ジー
猫娘「私はお兄ちゃん達へのお土産ニャ...」ジー
兎娘「弟に自由の女神像をお土産に持ってくるって言っちゃったんだよね...」ジー
幼女「何で空港でお土産選んでるんだよぉ!!!昨日の内に買っとけよぉ!!!」
熊男「ははは!実に仲が良いじゃないか!まるで姉妹だな!」
幼女「へ、変なこと言わないでください...」
熊男「ではここで失礼する、俺は飛行機のチケットを持ってないんでな。柱に乗って帰るとしよう」スタスタ
幼女「あ、あの!本当にありがとうございましたっ!」ペコリ
犬娘「あれ?店長帰っちゃったの?」
猫娘「せっかくお土産を選んでもらおうと思ったのにニャ」
兎娘「あっ!あった!自由の女神像の像!これ買おっと!」
幼女「はぁ...疲れる旅行だった...これなら行かない方が良かった...」
犬娘「えー?私は楽しかったけどなー♪」
幼女「どこが...サメに襲われるわ...変なゲテモノ食べるわ...遺跡を迷うわ...キメラに襲われるわ...」
犬娘「それも含めてぜーんぶ楽しかったよ?だってご主人様と一緒に旅行できからね♪」ダキッ
幼女「離せ」グイッ
犬娘「あーん♪ご主人様ったら照れちゃって!私しっかりと聞いたんだからね!」
幼女「聞いた?何を?」
犬娘「遺跡で言ったじゃん!私はお前の飼い主だー!って」
犬娘「あれ聞いて私ちょっとキュンってしたんだよ?」
幼女「...そんなの知らない」プイッ
犬娘「あっ!ズルい!なかったことにしてる!」
幼女「ズルくない、そんなこと言ってない」
犬娘「言った!絶対に言った!」
幼女「言ってない」
犬娘「言った!」
幼女「あ、もう飛行機が出ちゃう」スタスタ
犬娘「逃げるなー!」ダッ
猫娘「なんだかんだあいつら仲良いニャ」
兎娘「ねー!私も誰かに飼われてみたくなちゃったよ!」ピョンピョン
猫娘「わざわざ兎なんて飼う物好きなんて居ないニャ」
兎娘「あ、今兎のことディスった!許さないよ!」プンプン
犬娘「ねー♪ご主人様ー♪もう一度言ってよー♪」ダキッ
幼女(なんか忘れてるような...帰りに関連することで...思い出せない)ムムム
............................................................
................................................
ブロロン...
黒人「HEY!カワイコチャン達!迎えに来てあげたぜ!」
シーン
黒人「?」
黒人「まさかまだオネムしてるのか?仕方ねぇ、少し起こしに行ってやるか」ガタッ
黒人「オーイ!迎えに来てやったぜー!カワイコチャン達ー!」
シーン
黒人「反応ナシ...どうなってやがる...」
ガブッ
黒人「ン?今ナニか噛み砕く音が...」クルッ
オンボロ船「」ブクブク
黒人「オ、オーマイガァ!オレのタイタニック号が沈んでやがる!どうなってんだ!」
グルルルルルルル ガルルルルルルル
黒人「マ、マジカヨ...」
............................................................
................................................
.........................................................
..............................................
ガチャ
犬娘「無事に家に到着!いやぁ!やっぱり我が家が一番だね!」
幼女「あぁぁ...疲れた...」グタッ
犬娘「私、これからみんなにお土産渡してくるけどご主人様も来る?」
幼女「ぃぃぃ...」ブンブン
犬娘「そっか!じゃあ行ってくるね!ご主人様!」ガチャ
バタン
幼女「騒がしいやつめ...」
幼女「それにしても疲れた...ちょっと寝よ...」
幼女「おやすみなさい...」スヤァ
犬娘「ただいまー!」ガチャ
シーン
犬娘「あれ?ご主人様?」
犬娘「ご主人様ー?居ないのー?」スタスタ
スゥー... スゥー...
犬娘「ん?どこからか寝息が...」
幼女「Zzz...」スヤァ
犬娘「なんだ...寝てたのか...」ホッ
犬娘「てっきり捨てられたかと思ってちょっとビックリしたよ!」
犬娘「...なーんてご主人様がそんなことするわけないか」
幼女「Zzz...」スヤァ
犬娘「可愛らしい寝顔...普段は大人ぶってるけど寝てる時は普通の幼女だねぇ」
犬娘「...私もちょっと寝よっかな!」
犬娘「おやすみっ♪ご主人様♪」ゴロン
おわり
おわり(ネタ切れ)
多分続きます
次は猫の日辺りに...
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