美人とは (8)
ある時女がいた
女はそれはもう美人で、それは天を貫き地を天するほどであった
彼女を見た男はもれなく失禁した
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渋谷は男のションベンで汚れに汚れた
大阪の方でも写真が出回り始めた
写真といえど男が失禁するには十分な紅葉であった
あるとき彼女はテレビに出た。
日本中でトイレが意味を成さなくなった。
日本中はもちろんのこと、中国でも男は失禁したし、もちろんアメリカも例外ではない。
ブラジルのジョセフでさえ彼女の気配を察知し失禁した。
やがてそれは世界的な問題になった。
首脳会議で彼女をテレビで報じることは禁忌と定められた。
そして世界の最先端技術はオムツに集中し始めた。
オムツは飛躍的な進化を遂げた。それは虚数空間へのアクセスを可能にした。
そして事故は起こった。次々に人はオムツに取り込まれていった。
彼女は勇敢であった。その身をもって虚数空間との扉となった。
眩しく光るオムツへ飛び込む彼女を多くの人が止めたが、彼女は聞かなかった。
「私は美人だ。生まれてから死ぬまで美人だ。だから、行くんだ」
信念だけで世界を救った彼女は、まさに美人であった。
おわり
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