穂乃果「イタタ……ここは何処?」★ (37)
このSSには以下の要素を含みます。
・意味不明な世界観?
・多少のグロ要素?
・シリアス?
それでは…………
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穂乃果「イタタ……ここは何処?」
私は確か……
~数分前~
穂乃果「さて、今日も1日頑張ろっと!」
雪穂「行ってらっしゃいお姉ちゃん」
そうだ、普通に学校に行こうとして……
あれ?そこからあまり覚えてないや……
まぁいいか。
とりあえず数分前までの記憶の整理は出来たと思う…
次はここについて、何か調べなくちゃ!
穂乃果「ここは色んなものが置いてあるけど…何かの倉庫?」
穂乃果「もしかしたら監禁されたのかも…でも犯人も見当たらないし…」
ん?あれはなんだろう?
穂乃果「綺麗な置物だなぁ……」
目の前には銀世界の私達の街が入った置物が置いてあった。
小さな置物で、簡単に持ち運べるものだ。
穂乃果「そういえば、今日は雪が降ってたなぁ……でもこの倉庫、全然寒くない…何でだろ?とてもあったかい……」
他にも何かあるか探してみよう……
穂乃果「あ!おにぎりだ!ちょうどお腹減ってたんだよねぇ…」
勉強机の様なものの上におにぎりが3つ置いてある…これは私に食べて欲しいと言ってるようなもの!
穂乃果「いただきまーす!」
私はそのおにぎりを口に運んだ、その瞬間。
穂乃果「きゃっ!なにこの渦巻き!」
私の目の前に何とも言えないような渦巻きが壁一面に広がっていた。
穂乃果「これ、奥に行けそう……?」
穂乃果「もしかしたら出口かも!行ってみよう!」
出口だと思って踏み込んだ先は、とても不思議な場所だったんだ……
穂乃果「ここは……なんだろう?良く分からないけど、色んな物が浮かんでる……」
あそこにはおにぎりがあるし、ここには……ラーメン!?
穂乃果「なんだか凄いところに来ちゃったなぁ」
そう思って前を見渡していると、私の目の前にぱぁっと草原が広がっているのが見えたんだ。
穂乃果「あの奥に見えるのは……わかんないや、近づかないと見えない……」
穂乃果は草原の真ん中にある赤い屋根の家の前で立ち往生していたんだけど…
穂乃果「このままはいって家の人が居たら怒られちゃうかな……?でもこのピアノの音も気になるし……」
その時、私の背後にふっと誰かが現れた!!
……なんだ、花陽ちゃんか…
穂乃果「花陽ちゃん!花陽ちゃんもここに迷い込んでたんだね!」
だけど、花陽ちゃんはニコニコ笑ってるだけだった……
穂乃果「あれ?花陽ちゃん?聞こえてる?花陽ちゃーん?」
おかしい、そう思った私は、少し花陽ちゃんの体を良く見ることにした。すると……
ポロッ
それは本当にポロッという音が出たかのような風に落ちていったんだ。
……花陽ちゃんの、耳が。
穂乃果「ひ!!嫌ァァァァァァ!!」
私は思わず花陽ちゃんの目の前で叫んでしまった。だけど花陽ちゃんには聞こえない、聞こえる筈がない。
花陽「」ニコニコ
ボトッ
今度は花陽ちゃんの目が落ちてきた……
まるでビー玉のようにボトボト落ちていく2つの目、本来繋がっているはずの目が繋がっていなかったんだ……
穂乃果「なんで!どうして!なんでこんなこと!!」
考えてても仕方が無い、今はこの花陽ちゃんを持って元の世界に帰ろう、そう思った。
さっきまで大量に浮いていたおにぎりが、今は9つしかなく、2つほど地面に落ちて腐っていた。
修正します
2つほど×
4つほど○
穂乃果「はぁ……はぁ……」
私は元の世界に戻る渦巻きを探していたんだけど……
穂乃果「あぁ!!花陽ちゃん!!右手が……!!」
少しでも振動を与えてしまうとこの体は落ちていってしまうみたい……
花陽「」ニコニコ
穂乃果「あった!出口だ!!」
これであの倉庫みたいなところに戻れば!
穂乃果「えい!」
私はその渦巻きに向かってダイブした。
その時の振動は、今の花陽ちゃんにとって、最悪の出来事だったかもしれない……
戻ってこれた!花陽ちゃんは……!!
穂乃果「花陽……ちゃん?」
戻ってきたときにはもう、遅かったんだ……
花陽ちゃんは笑顔を崩さないまま首だけで笑っていた。
穂乃果「…………」
私は、しばらくその首を見つめたまま放心していた……
しばらくして、これが誰かに見つかったらと思うと怖くなって自分のスクールバッグに花陽ちゃんの首を入れたんだ……
とにかく、ここから出ないと。
しばらくこの部屋を探索していると…
穂乃果「…なんだろ?これ…」
いつの間にか、私の目の前には、包丁と接着剤、そしてロープが落ちていたんだ……
穂乃果「なにこれ……なんでこの包丁が……」
その包丁は普段穂乃果の家に置いてある包丁だった、穂乃果は料理を手伝うこともあって、この包丁には見覚えがあったんだ!
穂乃果「ロープと包丁って……何だか監禁して殺す時の道具みたいだ……なんて……」
花陽「」ニコニコ
穂乃果「穂乃果、これから殺されちゃうのかな……やだよ……怖いよ……」
私は、いつの間にか現れたこの3つのアイテムをそっと勉強机に置いた。
包丁
ロープ
接着剤
を手に入れた。
さっきの世界にもう一度行ってみよう、と私は思ったので、私はもう一度渦巻きへダイブしたの。
するとそこにあったおにぎりは、もう、1つしか無かったんだ……
穂乃果「おにぎりと言えば花陽ちゃん……?」
穂乃果「ラーメンと言えば凛ちゃん……?」
穂乃果「……ピアノといえば…」
真姫「そ、私よ、穂乃果」
穂乃果「まっきちゃーん!!」
真姫「穂乃果……どうしたの?背中だけ真っ赤……」
穂乃果「さっき、花陽ちゃんを担いでて……」
真姫「そうなの…でも、真っ赤って事は花陽は……もう……」
穂乃果「うん……首だけ…私のスクールバッグに入れてある…」
真姫「そう……なの……」
やっぱり真姫ちゃんは信頼できない……
ごめんね、真姫ちゃん。真姫ちゃんが花陽ちゃんと同じ、既に死んでいる可能性がまだ捨てられないの……
穂乃果「しばらくここを探索して見たいんだけどいいかな?」
真姫「別にいいけど…特に何もないと思うわよ?」
穂乃果「見てみないと分からないじゃん!」
数分後
うーん……少しまとめようか…
穂乃果「おにぎりが1つ……ラーメンが一杯……ピアノが1つ……赤い屋根の家があって……そのほかには何もない……と。」
真姫「だからいったでしょ?何も無いって。」
穂乃果「うん……でも、おにぎりは花陽ちゃんだとすると、ひとつ残ってるのがおかしいんだよね…」
真姫「どういうこと?」
穂乃果「花陽ちゃんの耳と目が落ちたとき、おにぎりは4つ落ちていたんだけど…今でもひとつ残ってるっていうのは、もしかしたら、花陽ちゃんは生きてるんじゃないか?って…」
真姫「どうかしら?穂乃果が持ってる首がその一つって事じゃないの?」
穂乃果「わかんない……だけど……!?」
真姫「穂乃果……?どうしたの!?」
あれ?なに……この記憶…
真姫「穂乃果!目が覚めた?」
穂乃果「……!!!」
真姫「どうしたの?まだ頭が痛む?」
穂乃果「………」
さっき見た記憶にはまだ、続きがあるの……?
だったらもう、見たくない。
そう思っているうちにだんだん眠くなってきて……
穂乃果「…?あ、れ?」
海未「やっと起きましたか、穂乃果。」
穂乃果「海未ちゃん!」
海未「もうすぐ先生が来るので支度しておいて下さいね?」
穂乃果「うん!分かった!」
海未ちゃん、なんで今、目を逸らしたの?
先生「えー、今日は少し皆に話がある。今日の朝、この学校周辺で、この学校の制服を着た女子のバラバラになった死体が発見された。何故か首だけ見つからなかったらしい……」
え……それって…
先生「スクールバッグに入っていた生徒手帳をみるには、小泉花陽、この学校の1年生の子だったらしいので、警察から話を聞かれると思うが、お前ら、嘘はつくなよ?」
海未「くっ……」
ことり「……」ウルウル
穂乃果「そん……な」
まさかあの世界は本当の世界に影響しちゃうの?だとしたら私はあの世界に花陽ちゃんの首を……
放課後
穂乃果「今日はμ'sの練習はおやすみでいいかな…海未ちゃん…」
海未「あんな事がありましたから…仕方ないですね…」
穂乃果「うん……私、もう、帰るね…」
放課後からの直帰は初めてだったっけ?
私はいつもと違う景色の中、まっすぐ帰っていた。途中で何個か倉庫を見つけたんだけど、さすがに怖くて見れなかったよ。そして、とある川を見ていたとき…そこには…
穂乃果「真姫ちゃん…?」
真姫ちゃんだ、何してるんだろう?あんな暗いところで。誰にも見つかりたくないのかな?そう思って、寝転がっている真姫ちゃんをよく見ると…
穂乃果「いや…いやだ……いやぁァァァァ!!!」
真姫ちゃんの頭から沢山の血。そして、そこに転がっているのは大きな石……
近くにいた人がすぐに警察を呼んでくれた、私は第一発見者として、色んなことを聞かれたが、あの世界の事は話さなかった。
家に帰ると、青ざめた私の顔を見て、お母さんがすぐに私を心配してくれた。雪穂なんか、今日は一緒に寝るって言い出してくれたから、今日は雪穂と一緒にねることにしたんだ。
だから、気にしてなかったんだ。
あの川に行くまでの記憶がない事を……
穂乃果「はっ!」
私は気がつくとまたこの世界に来ていた。
真姫「気がついたのね、心配したわよ…」
あぁ、この世界の真姫ちゃんはちゃんと存在するんだ…
穂乃果「ううん、何でもない。それより、この世界の事、もう少し調べてみたいんだけどいいかな?」
それと、この世界の真姫ちゃんの事も…
真姫「貴方が、何を考えているのかぐらい分かるわ。だって私たち心が通じあってるじゃない?貴方が何をしたいのか、貴女は誰が好きなのか。当然わかるわよ。貴女は今から私を調べようとしたんでしょ?でも大丈夫、私は何もしないわ。本当よ?大好きな貴女を殺そうとなんて思うわけないじゃない。監禁して縛り付けて永遠に私のモノにしたいとは思った事はあるわ、ほんのちょっとよ?少しだけ思ったことはあるわ。だけど私が実行するわけないじゃない?だって私が好きな穂乃果はとびきり笑顔の穂乃果なんだから!」
真姫ちゃん……怖いよ?
どうしてそんなに早口で喋れるの?どうしてそんなに必死なの?そんな真姫ちゃんとは一緒にいたくない!
真姫「どうしてそんなことを思うの?嫌だ、穂乃果に嫌われたくないわ!どうして逃げるの私は普通よ!ちゃんとしてるわ!」
ならそのロープを手から離してよ!
私は思わず、後ろの机にあった包丁を持っていた。
真姫「何よ…そんな物向けないでよ!私は何も悪いことしてないでしょ?ねぇお願い。それをどけて?」
穂乃果「なら真姫ちゃんもどけてよ!そのロープを!」
真姫「ロープ?何のことかしら?私は何も持っていないわよ?フフフ……!!」
もうダメだ、そう思って私は真姫ちゃんの喉を思いっきり包丁で引き裂いた。
ボトンと落ちる真姫ちゃんの首。私はその光景をただただ無心で見ているだけだった。
大丈夫、真姫ちゃんは現実の世界でもう死んでいるんだ。犯人が誰であれ、私が殺したわけじゃないの……。
だいぶ落ち着いてきたけど、まだ私は恐怖心から包丁を離せずにいた。
ある程度落ち着くと、この世界でやらなきゃいけないことを探した。
それで、何も無い事を再確認すると私は記憶の整理をした。
穂乃果「あの時思い出せた記憶は…本当に穂乃果がやったの?そんなわけないよね、ただの空想話だよね!」
記憶 1
真姫「私は貴女に人生のすべてを捧げるわ、だから貴女も私に全てを捧げてくれないかしら!」
真姫「いや……なんで…私……を殺すなんて……どうしてなの……私はただ……貴女と結ばれたかっただけなのに……………」
花陽「ほ、穂乃果ちゃん!?」
花陽「ねぇ!穂乃果ちゃん!やめて!!これ以上はやめて!どうせならいっそ殺してよ!!そんな焦らさずに早く殺してよ!!穂乃果ちゃn………」
これであの記憶は終わってた。私は、それが本当だとすると二人を殺した犯人になっちゃうのかな……?
ううん、考えるのはやめよう、今はあのもうひとつの世界で出来ることを探そう。
もうひとつの世界のピアノは
大きな岩で
潰れていた。
大きな岩
ロープ
包丁
接着剤
とりあえず分かったこと。
あの最初に来た世界は、誰かを連れ込まなければ一応安全だという事。
実際、まだあそこで人以外のトラブル等は起きていなかったはず。
となると考える時間を与えてくれる場所はそこしかないみたい。
私は、一応この世界について考えたんだけど、結局わかんなくなって、考えるのをやめたんだ。
まだ誰がいるか分からないけど、多分凛ちゃんだろう、そう思いながら私はあの世界に入っていく……。
やっぱり、いた。
穂乃果「凛ちゃん?」
凛「かーよちーん?どこにいるにゃー?」
穂乃果「」ドキ!
凛「あ!穂乃果ちゃん!かよちんを見なかった?最近かよちんを見ていない気がしたから!」
穂乃果「さ、さぁ?見てないよ?」
凛「そっかぁ〜……かーよちーん?どこにいるにゃー?」
凛ちゃんが明らかに正気じゃない。あれはきっと花陽ちゃんが死んだ事を知っている。知っている上で逃げてるんだ…
でも、花陽ちゃんを殺したかもしれない私が慰めに行ってもきっと……
凛「あ!かよちんの大好きなおにぎりにゃ!これでかよちんがよってこないかにゃ?」
あぁ、やめて、それ以上私を傷つけないで!!でないと!!でないと!!
穂乃果「う、ううん?」
雪穂「あ、お姉ちゃん……」
あれ?なんでだろ?私は何かしたのかな?何か激しい運動でもしたのかな?
服がはだけちゃってるよ?
雪穂「……昨日は…その……急にお姉ちゃんが……その……」
うん、これは私のせいなんだね、
穂乃果「あぁ、ダンスの練習をし始めたと?」
雪穂「そうじゃなくて!……」
穂乃果「……とりあえず、着替えよっか?」
雪穂「お姉ちゃん、前はあれだけ花陽さんの事を喋ってたのに…今じゃ私を求めてくるように……
悪いことじゃ、ないよね?」ボソッ
穂乃果「海未ちゃん…」
海未「昨日あんな事があったばかりですから、やはり、この3人で居るのが一番かと。」
ことり「この3人でいたら安心出来ると思うし……どうかな?」
穂乃果「ごめん!!二人とも!!私は!私はッ!!!」ダッ
海未ちゃん、その昨日の出来事、私が起こしたかもしれないんだよ?そんな人と一緒なんて、安心出来るわけないよね?ことりちゃん。
それにしても……
やっぱり、三人一緒が一番だよネ♪
いいこと言うよ海未チャン!
放課後
海未「学校。間に合ってたんですね。」
穂乃果「そりゃ、海未ちゃん達より先に行ったもん。ついてなきゃおかしいよ……」
海未「どうしてその私達より先に行った穂乃果が私たちより遅れたんですか?」
穂乃果「え?」
海未「話したいことがあります。後で来てくれますか?」
ことり「海未ちゃん……」
海未ちゃんとことりちゃんが何か話してる……私を捕まえようとしてるのかな?怖いよ…どうして?親友にまで見捨てられるような子だったの?私は、穂乃果は!
ことり「私が話したいことの方が優先だから、私が先に行くね!」
穂乃果「場所は、こっちが指定していいかな?……また、あの場所に行きたい……」
ことうみ(あの場所って何処だろう?)
穂乃果「じゃぁ、ことりちゃん。いこっか。……」
ことり「うん!」
あーぁ、無邪気についてきちゃダメなのに…ことりちゃん、すぐこういう怪しいおじさんに引っかかっちゃいそうだなぁ……穂乃果はおじさんなんかじゃないけど。
穂乃果「着いたよ」
ことり「ここh!?」
穂乃果「私達は三人一緒が一番、そうだよね?ことりちゃん!!?
ならさ!!このまま永遠に私と一緒にいようよ!!私を警察に突き出すんじゃなくてさ!ことりちゃんや海未ちゃんを殺すんじゃなくてさ!!このまま永遠に私の!!私の世界の中で一緒にいてくれないかなぁ!!?」
谷口(警察1)「もうダメです!行きましょう!!このままだとあの子が殺されてしまう危険性が!!」
林(警察2)「大丈夫ですよ、まだコマは残ってます。今はただ、この光景を見ていましょう。さすれば何かヒントは得られる筈です。」
谷口「しかし……!!!」
林「仮に今いっても、南さんを人質に取るだけですよ。もう少し現実を見ましょうね。」
谷口「くっ!後で必ず助けてやるから!!生きててくれ……!!」
数ヶ月後
林「なるほど、これは大変な事になってしまった。」
谷口「何がです?」
林「彼女、高坂穂乃果と南さんはここで"消滅"した」
谷口「はい、本当に今でも信じられませんよ…こんな人外の技が出来る人間なんて。」
林「君もこの課に入るために訓練学校を卒業したのだろう?それなら別に人が消えようが飛ぼうが驚きはしないだろう。」
谷口「俺もまだまだ、経験が浅いって事ですかね…………林さん?」
林「」
谷口「林さん!!どうしました!しっかりし……て………」
ことり「私をコマとして使ってたんだね?谷口さん。」
谷口「私は助けようとしたんだ!だが林さんが待てと!君なら生き残れるから救出は必ずできるって!」
ことり「言い訳は無用だよ?助けてくれなきゃかっこわるいただのおじさんだね!!!」
谷口「君………なんだよ、それ……」
ことり「ん?この翼?ことりと穂乃果ちゃんの愛の証だよ☆」
谷口「そ……な」
ことり「谷口さんは…まぁ悪気は無さそうだったから許してあげるね?」
谷口「た、助かった…のか?」
ことり「けど、指一本、もらっていくから。」
谷口「がァァァァァァァ!!!やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!???」
ことり「とりあえず、生かしはしたからセーフ、だよね☆」
谷口「うぅ、あっ、あっ、……」
穂乃果「ことりちゃーん!」
ことり「穂乃果ちゃん!!んーーー」
穂乃果「ダメだよことりちゃん、この場で腕なんてもらいたくないよ?今はこれで我慢してあげる」チュ///
ことり「あぁ///穂乃果ちゃ〜ん///」
谷口(こいつから聞いたフレーズを、俺は今でも覚えている。あいつは確かに腕と言った。そう、この誰の体にもついてる腕だ。もしかしたらあいつらは、人の肉を食らって生きているとでもいうのか……!?)
だめだ、これ以上は考えられない……
南……さん……守れなくて、すま……ない……
穂乃果「そろそろ海未ちゃんを迎に行かないといけないね!」
ことり「3人一緒じゃないと、やっぱり決まらないよね!」
穂乃果「さぁ、いこっか!」
海未「ほら、貴方また零しましたよ!」
谷口(俺はあれから指一本ない状態での生活を余儀なくされた。
だが、基本的動作は変わらないため、パソコンを打つのが少し遅くなった程度で済んだ。そこは小指だったことに感謝である。)
海未「ちゃんと零さないで食べれるようになってもらわないと困ります……」
谷口(そして今私はこの女子校生、園田海未さんと付き合っている。)
海未「……?どうしたんですか?」
谷口「あ、いやぁ。なんでもないよ。」
谷口(彼女はちょっとしたショックで彼女達が活動していたグループ、μ'sの記憶が全て消えている。あの幼馴染二人の記憶さえもがだ。これをちょっとしたショックとは言わない!と抗議したのだが、団体一つを忘れただけならちょっとしたショックだ。と一蹴されてしまった。)
海未「あぁ、そうだ!昨夜、こんな手紙が届いたんですよ!可愛らしいお二人からの写真付きのお手紙です!」
海未「ですが、私はこの子達の事がわからないんです。どんなに思い出そうとしても心が壁を作ってしまっている感じがして……」
谷口「………!?」
谷口(嘘……だろ?)
園田 海未さんへ!
今日の午後5時より、皆で不思議なショーを開きます。ぜひ!遊びに来てください。
ほのまる☆ミナリンスキーより。
谷口「……そんなバカな!!?」
海未「谷口……さん?」
谷口「いいか?そのショーには絶対に行くんじゃないぞ!分かったな!?」
海未「どうしてそんなに必死になって止めようとするんですか?」ジト
谷口「いや!違うんだ!浮気とかじゃなくて!!本当に君が危ないんだ!!」
海未「子供のショーに危ないも何もありますか!!ましてや高校生のショーですよ?私と同い年のショーなんですから、安全性はしっかりしてると思います!」
谷口「そうか……なら俺もついていく。」
谷口「独りぼっちは…「やめてください」
谷口「お、おう。」
海未「あの子達が招待してくれるショーってここで行われるのでしょうか?人はいませんが…もしかしたらわたし達だけに見せたいのかもしれませんね!」
谷口「………」
海未「谷口さん?」
谷口「あ、あぁ、いや、少し考え事をしていてね……すまない……」
海未「そうですか……あっ、始まるみたいですよ!」
ことほの「ようこそ!ほのまる☆ミナリンスキーのマジックショーへ!」
穂乃果「今回は特別に、二人だけで、ショーをお楽しみ下さいね!」
ことり「ではまず!ことりがことりを出します☆」
穂乃果「分かりづらいよぉ、もう少し具体的にお願ーい!」
ことり「ならこれでどうでしょう……
ことりがこうして、こうするんです!」バサバサ
穂乃果「おお!さすがことりちゃん!分かり易いね!」
ことり『私と同じ名前のことりさんをいろんな所から出したいなぁ……そうしたら、ことりさんといつでも一緒にいられるし、皆を笑わせたり、喜ばせたりできるかもしれないし……』
海未「………?」
穂乃果「じゃぁ!次はこのトランプを1枚から50枚に増やしまーす!!」
ことり「えぇー?そんなことってできるのぉ?」
穂乃果「ほらほら、よく見てて?この一枚のカードが……ほら!!」バラバラバラ
ことり「すごい!穂乃果ちゃんすごいね!!」
穂乃果「いやぁーそれほどでもぉ?」
穂乃果『私ね!楽しておまんじゅうを簡単に作る魔法が使えるようになったんだ!』
ことり『え!?穂乃果ちゃん本当にできるの!?』
穂乃果『見ててね……ほら!!」
海未『はぁ、何してるんですか、ちゃんとおまんじゅうその数だけ持ってきてたではありませんか。』
穂乃果『えへへ、海未ちゃんに見破られちゃった☆』
海未「わた、し?」
穂乃果「……海未ちゃん、目を覚まそ?」
ことり「私達はずっと三人一緒だった、これまでも、これからも。」
ほのこと「だから、思い出して!」
谷口「まさか…記憶が蘇ると思ってるのか!?だが、園田さんにとっては、それが幸せなのか…?」ブツブツ
海未「……やっと、思い出しましたよ!二人とも!!わたし達は三人一緒、これまでも、これからも!!」
谷口「おかしいな……園田さんの背中に青い翼が見えるぞ……?」
海未「あぁ!やっと思い出せました!ありがとうございますことり!穂乃果!」
海未「貴方達のおかげでこの谷口の愚かさを思い出しました!!」
谷口(違う!!記憶を取り戻したんじゃない!これは!洗脳されていーーー)
穂乃果母「いつもありがとうね?手を合わせに来てくれて……。」
絵里「いえ、私達も穂乃果にはお世話になりましたから。……」
希「それに、まだ死んだと決まったわけじゃないですし。行方不明なら、きっとどこかに居る。私達はそう信じて待っています。」
にこ「さっ、二人とも。凛の家に行くわよ。」
ピンポーン
凛「……はいって……」
えりのぞにこ「お邪魔します…」
にこ「凛……体の調子はどう?」
凛「凛の上半身はもう動かないんだって、お医者さんがいってた。それに、もう子供も産めないって……。」
絵里「そう……それと、貴方それ、昨日も言ったわよ?」
凛「嘘!?ごめん……また穂乃果ちゃんに下だと思われちゃう……」
希「凛ちゃん、穂乃果ちゃんは今はもういないんやで?」
凛「ごめん、凛、また少し混乱し始めたみたい。今日は早めに寝るね。」
希「ごめんな?いつもいつも来てもうて…」
凛「ううん!大丈夫だよ!それより、今度はちゃんとかよちんも連れてきてね!」
絵里「……それじゃあね、凛。」
にこ「あの子、もう心が危ないんじゃないの?花陽の事も、穂乃果の事も、猫語も完全に体から抜けたような感じだったわね。」
希「それにしても…嫌な事件やったな……生き残ったμ'sで無事なのはこの3年組だけっていうのは……」
絵里「惨すぎる……私はこれから何を考えて生きていけばいいの……!?」
にこ「大丈夫、あなたならきっと。いろんな所で活躍できるはずよ。」
希「さてと……皆の景気づけにタロットで占ったげる!」
希「全員に関しては………このカードの意味は、無知。」
絵里「私達はまだこのことに関して知らない事がいっぱいあるということね。」
希「じゃぁ、にこっちを占うね。」
希「このカードの意味は……自己犠牲、あと……障害?しかも足?」
にこ「な、なによ……!不吉なこと言わないでよ!!」
希「ごめんごめん。次は自分を占ってみよか…」
絵里「希には私が占ってあげるわ。」
絵里「希、このカードが出たのだけれど……。」
希「………意味は……終焉、死」
希「………!!!」
あれ……夢?さっきまでの全部が、夢?
…でもこっちの方が夢に近いかもね……
扉が9つあるだけの白い空間
その先にあるのは階段……でも階段には赤い糸が、たくさん巻き付いてる。解くのは無理そう……?
とりあえず私はピンクの扉をくぐった。
にこ「よく来たわね。まぁ、座りなさい。」
にこっちだ。
にこ「さて……何から話そうかしら……」
どういうことなんやろ?ウチの知ってること以外に何か知ってる?
にこ「そうだ!これをまずは伝えないと。」
にこ「あんた、死んだわよ。」
……予想はしていただけに、あんまり衝撃は受けない。
にこ「あたしはあんたが死んでから色々探し回ったの。穂乃果に関すること、色々なことを。」
にこ「すると、とんでもない姿を発見したの」
どんなの?とウチが聞くと
にこ「穂乃果が空を飛んでいたのよ!」
嘘や、そんなのあるわけない…そう思ったが、私は次の一言で、真実だと理解してしまう。
にこ「貴方は、穂乃果に殺されたの。」
にこ「きっと勘のいい希の事よ、何か掴んだんでしょ?その半ばに殺されてしまった。わたし達に告げるのも間に合わずに。」
ごめん、本当に悪かったと思うてる。そういうとにこっちは
にこ「大丈夫よ、私だって、あなたの役に立ちそうな情報を持っていないもの。」
なら、お互い様やね!私がそう言うとにこっちはスゥーッと何処かへ消えていった。
しばらくこの部屋を探索していたが、家族と一緒にとった写真や、にこっちの家族の絵ばっかり出てきて、あまり何も見つからなかったので、次の部屋に向かう事にした。
さて、次の扉は……って、なんや。
この扉って区別しやすいなぁ。
色で分けてるなら、皆のイメージカラーで分かってまうやん。
じゃあ、この水色の扉には……!
絵里「こんにちは、希。」
やっぱり、えりちは水色なんやね。金髪で黄色かもしれないと思ったけど違ったんや…
絵里「貴方が死んでしまった後、私達は随分困ったのよ?私が調べた時には無かったものがにこが調べたらあったりとか。
希があんなタロット占いするから……ふふ」
ごめん、えりち。と言って舌をチロっと出してみた。ウチ、こんな感じの顔するの久しぶりなきがするなぁ……
絵里「私、あの時が一番幸せだったわ…こんな、皆を閉じ込めるようなドアがある世界より、自由にみんなと遊べたあの世界の方が。」
絵里「貴方にも、部屋が用意してあるはずよ?後で行ってみたら?」
絵里「希、もっと話したいけれど、余り貴方の時間も少ないの。私だけ希を独占したらいけないでしょ?早く他の皆の所へ行ってらっしゃい!」
そういうと、えりちはウチの肩をポンと叩いてくれた。この部屋には、生徒会の資料みたいな物が片隅に、凄く小さく置いてあった。それ以外は全て私達の写真ばかり、えりちにとって、穂乃果ちゃん達の存在がどれほど大きいのかが分かるような部屋だった…うちは少し惜しみながらもこの
へやを出た。
ここでウチは少し不思議に思った。
なんでウチの部屋があるのにウチはえりちより後に入る事になってるん?それってことはどこかで私が立ち尽くしてたっちゅうことになるやん?
……やっぱり考えるのはやめよう。
ウチのスピリチュアルパワーで次に行く場所を決める!
よし!このお米の書かれた扉に………。
ウチは、見てはいけないものを見てしまった気がした。
けど、このまま立ち往生してても何も変わらへんからな、進んでみたんよ。
そこには、これから拷問されるようなはりつけにされていて、ニコニコ笑顔の花陽ちゃんだった。
花陽「希ちゃん!こんにちは!あ、ごめんね…お茶が出せるような空間じゃなくて……。」
いや、いいよ?けどその身体……そう言おうと思ったら
花陽ちゃんが先に結論を出してくれた。
花陽「これが私の最後だったんだ……。」
花陽「私ね、穂乃果ちゃんから、少し相談されてたの。『真姫ちゃんが最近少しおかしい』ってね…… 。私は、そんなことないと思うよ?って返したんだけど、穂乃果ちゃんは『二人っきりの時だけおかしくなっちゃうの。だからどうしたらいいのかわからなくて……』って言うの。だから、私が少し穂乃果ちゃん達に隠れて見張ってたの。
その時、穂乃果ちゃんは……」
穂乃果『もうやめてよっ!!』
真姫『穂乃果……それで私を傷つける気?どうして?こんなに私はあなたの事を好きだって言っているのに。どうして応えてくれないの!?』
穂乃果『怖い顔で迫ってこないでよ……ホントにやっちゃうよ?』
真姫『私は貴女に人生のすべてを捧げるわ、だから貴女も私に全てを捧げてくれないかしら!」』
穂乃果『こんな真姫ちゃんは真姫ちゃんじゃない!!』
真姫『貴方は仲間の事をとても大切に思っている。だから私に攻撃なn』ドサッ
穂乃果『……………』
真姫『どう……して?いや……なんで…私……を殺すなんて……どうしてなの……私はただ……貴女と結ばれたかっただけなのに……………どうして…思いが伝わらないの………ごめんなさい……ごめんなさい…………ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめ』
花陽『ほ、穂乃果ちゃん!?』
穂乃果『あぁ。花陽ちゃ~ん……』
花陽『早く!救急車呼ばないと!!』
穂乃果『え〜そんなのいらないよ?だってどうせ死んじゃうし。真姫ちゃん。』
花陽『でも!それでも救急車は呼ばないと!』
穂乃果『花陽ちゃん……私、花陽ちゃんの事、好きなんだよ?』
花陽『え……?』
穂乃果『だから言う事聞かないなら聞くように躾けるしかないよねぇ!?』
花陽『なんでこんなこと……。』
穂乃果『私だってみんなと居たいよ?真姫ちゃんとだっていたいよ?けどね?向こうからそれを壊してきたの。だったらこれは仕方のないことだよね?』
花陽『そんなの……おかしいよ……。』
穂乃果『花陽ちゃん…来て?私と一緒に来ようよ?』
花陽『穂乃果ちゃんはそんな人じゃないよ!!もうやめてよっ!!』
穂乃果『……ひどいよ……花陽ちゃん……』
花陽『あ、穂乃果ちゃん…ごめんなさい!』
穂乃果『と見せかけて……やっと捕まえたよ、花陽ちゃん。』
花陽『嫌!…穂乃果ちゃん離して!!』
穂乃果『……大人しくゆっくり寝ていてね!』
花陽「それから私はひどい拷問を受けて、このような死に方をしてしまったんです…。」
でも、それっておかしいやん。なんでにこっちやえりちはちゃんとした格好でいれるん?ウチがそういうと、花陽ちゃんは
花陽「恐らく、殺した犯人が違うからじゃないですか?これ以上はあまりいいませんけど、穂乃果ちゃんに殺された人は皆死ぬ前の格好で扉の中に居ると思うんです。だけど、それ以外の人は普通に扉から出たり入ったり出来るんです。」
希「へぇ?なら9つの扉のうち、二つ以上は死ぬ前の扉があるってことやん?」
花陽「私と、真姫ちゃん。それと………あれ?」
希「花陽ちゃん?どうしたんや?」
花陽「凛ちゃんがいない……凛ちゃんはまだ、死んでない?」
希「それってどういうことなん?確か凛ちゃんは生前の世界で、行方不明だったような?」
花陽「よくわかりません…ただ、親友としては、一人ぼっちでおいてけぼりにしてしまった凛ちゃんにとても謝りたいです……」
希「花陽ちゃん……ッ!?なにこれ!」
花陽「これは……?変な割れ目ができてますね。………希ちゃん、行ってくれますか?私はこのとおり、動けないので。」
希「わかったよ、花陽ちゃん。どうせ死んだんや、どこに行っても結果は同じやもん。」
凛「かよち~ん………どこ〜?」フラフラ
凛「かよちんはどこにゃ……?」
凛「凛、お腹すいて力が出ないよ……」
凛「あぁ、こんな事なら、もっとあのラーメン屋さんで盗み食いしてればよかったにゃ……」
凛「かよちん……どこにいるにゃ~……」
凛「もう一度………もう一度………」
壱 完
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