ネルフ。休憩室―――
アスカ「なんの話よ、ナルシスホモ」
カヲル「単なる疑問さ。精神の歓喜以上に、肉体の歓喜を優先するリリン。僕には分からないよ」
アスカ「バッカじゃないの。自分は高尚とでも言いたいわけ?」
アスカ「言っとくけど、あんた以外にとっても大事なのは心、精神よ。そりゃ、そうでない人もいるけど」
カヲル「……少なくとも君にとっては、身体より想いの方が重要だと?」
アスカ「アッタリマエじゃない」
カヲル「へえ。なら、試してみてもいいかい?」
アスカ「……なんかやらしいコト考えてんじゃないでしょうね」
カヲル「ちょっとした試行だよ」
カヲル「例えば、まず僕が君にキスをする」
アスカ「はぁぁ!?」
カヲル「―――なるべく、肉体を悦ばせるつもりで。それを……そうだな、3回繰り返そう」
アスカ「こらホモ、ちょっと待ちなさい」
カヲル「で、4回目。4回目の時、拒めれば君の主張を認めてそこで終わり」
カヲル「拒めなかったら、次は……もっと深いキスをするとかね」
アスカ「……つまり、止められなかったら4回ごとにさらに踏み込んでくるってわけ?」
カヲル「そういう事になるね」
アスカ「はっ! あんた、頭おかしいとは思ってたけど、いよいよ本格的に壊れてきたんじゃないの」
カヲル「試してみないのかい?」
アスカ「みるわけないでしょーがっっっ!!!」
アスカ「なんでこの私が、そんな下らないことであんたにキスされなきゃなんないのよ」
カヲル「キスは例え話さ。他のことでもいい」
アスカ「ふんっ。ま、仮に触れさせてやるとして、変態ホモ男に許してやるのはせいぜい手の甲までね」
カヲル「……なら、それで構わないよ」
アスカ「へ?」
カヲル「手だけお借りするよ」スッ
アスカ「ちょっと、気安く―――」
カヲル「……」チュッ
アスカ「ひぁ!?」ビクン
カヲル「リリンの紳士が、レディーの手の甲に口づけをするのを見たことがある。その真似さ」
アスカ(な、に? 今の……)
アスカ「は……離しなさいよこの痴漢男っ。びっくりしておかしな声出ちゃったじゃな―――」
カヲル「2回目」スッ
アスカ「やっ」
チュッ
アスカ「はうっン!」ビク!
カヲル「また声が漏れたね」
アスカ「き……汚くて……キモチ、悪くて。それだけよ」
アスカ(そうよ。それで間違いないんだから! なのに)
アスカ(なんで……熱いの? こいつに触れられたとこが、熱くなって、ズキズキして……)
カヲル「3回目。僕がこうして膝をつくと、芝居がかって、さっきまでよりは『それらしく』なるかな」
カヲル「さあ、お姫様。手を」スッ
アスカ「あ……」
アスカ(やだ。なんかホントに、お姫様と、王子様……みたい。こいつやっぱり、顔だけはめちゃくちゃいいから……)
チュゥ
アスカ「ン、ぅ」ピク
チュゥゥ
アスカ「あっあ~……♡」ヘナヘナ…
カヲル「アスカ……君までへたり込んだら格好がつかないよ」
アスカ「ハァ、ハッ、う、うっさい、痴漢ホモ……」
カヲル「憎まれ口を利くことはできるんだね。なら、拒むこともできるのかも知れない」
カヲル「さあ、次で4回目だよ。ここで逃れれば終わりにすることができる」
アスカ「……!」
カヲル「……」スッ
アスカ「……やめろ、ぉ……」
チュッ
アスカ「ふぁ、ぁ♡」フルフル
カヲル「……」
アスカ「ハァ、ハァ、なんで……止めたじゃない……ハァ」
カヲル「あれじゃまるでうわ言だ。君は、自ら手を引くことができたのに動かそうとしなかった」
アスカ「ぅ……っ」
カヲル「まあ、気にすることはないさ。これからいくらでも、僕を拒む機会はあるんだから」
カヲル「一度でいいんだ。一度でも君の精神の強靭さを示すことができたなら、僕は、さっきの言葉を取り消すと約束するよ」
アスカ「は……あんたって本気で、ナルシストだったわけね。自信、過じょ―――」
カヲル「……」レロッ
アスカ「きゃふ、ン……っ」
カヲル「先に進めよう、アスカ。今のが新しい一回目」
カヲル「今度は、君の指を愛してあげる」
アスカ「あ……!?」ドキッ
アスカ「ナルホモ痴漢が……愛とか言うな……!」ドキドキ
レロッ
アスカ「ひぅん!」
チュプ…チュッ、レロォ…
アスカ「あ、ンぁ……! ハァ、ハァ、あぁ、ん」ビクッ、ビクッ
アスカ(熱い。熱い。熱くてぐらぐらする……)
アスカ(ああ……私の指ぃ、渚の唾液で、濡れちゃってる……濡れてる……)
アスカ(き、汚いって、嫌だって思わないと)
カヲル「……」チュゥ
アスカ(指が、蕩けそうなんて。思ったら―――)
カヲル「また次で4回目。あっという間だ」
アスカ「ハァ、ハァ、ハァ、ぅぅぅ」
カヲル「……」
ペロッ
アスカ「んクぅ」ビクンッ
レロ、チュパ、レロ…
アスカ「はひ♡ ハァ、ぁ、ぁン♡」
…カリッ
アスカ「あぁっン!」
アスカ(え!? 嘘、嘘……!)
アスカ(イヤっ、私、イっちゃ―――!?)
アスカ「んぅ~~~~~………♡♡」ビクビクッ
カヲル「―――まるで抗えていないね。ここまでは」
アスカ「……ハッ、ハッ……はぁぁ……♡」ポー
カヲル「先は長いけど、進むほどに僕は君を侵食していく。肉体に与えられる快楽も増していくことになるよ。大丈夫かい?」
アスカ(……ぁ! そ、そうだったわ。しっかりしないと。こんな奴に、もっと凄いことされちゃったら)
アスカ(そうよ。もし渚に思いっきり、身体中好きに……されちゃったら……!)
アスカ「……っ」ブルッ
アスカ(!? なっなんで溢れてきちゃうのよぉ)
カヲル「もっとも、まだ右手にしか触れていないから、とも言えるかも知れないね」
カヲル「踏み込まれればそれだけ、君の抵抗感も増大するだろうから」
アスカ「……分かってるじゃない。そうよ……っ、そうなんだから!」
アスカ「手ぐらいまでなら、あんたに特別に……触れさせてやってもいいかなって思って、だからっ」
カヲル「ありがとう。なら、その厚意に甘えてより踏み込むより、左手にさっきと同じ行為をしようか」スッ
アスカ「う……」
カヲル「アスカ。この手も済んだら、君の他の部分にも触れていく」
カヲル「つまり、それ以上を拒むつもりなら、この数回のうちに意思を示すべきだ」
アスカ「そうね……言われなくたって、そうしてやるわ」
カヲル「……」チュッ
アスカ「あ、くぅ……ん!」
シンジ「―――アスカ、カヲル君。お待たせ」
レイ「……」
カヲル「もういいのかい?」
シンジ「うん。僕らも、もう上がっていいって」
アスカ「そ。ならさっさと帰りましょ。さっさと!!」
シンジ「なんだよアスカ。なに怒ってんの?」
アスカ「怒ってないわよ! あんたらがトロかったからイライラしてるだけ」
シンジ「やっぱり怒ってるじゃないか……しょうがないだろ、シンクロしながらのメンテナンスじゃ、僕らだけ先に帰るとかできないんだし」
アスカ「はいはい。いいから、早くカバン取って来なさい」
シンジ「うん」タタッ
アスカ「……」
カヲル「今日は、両手だけで時間切れになってしまったね」ボソッ
アスカ「……」
カヲル「この試行の続きは、また今度の機会に」
アスカ「……っ」
レイ「?」
葛城家―――
シンジ「アスカぁ、もうお風呂できてるよ」
アスカ「んー……」
シンジ「アスカ?」
アスカ「……入ってくる」
シンジ(急に怒ったり、元気なかったり、なんなんだろ。今日のアスカ)
ペンペン「クェ」
ザー
アスカ「……」
アスカ『ハァ、ハァ、ハァ……ぁぁ、ぁ♡』
カヲル『左手も4回。結局、止めることができなかったね。アスカ』
アスカ『う、ぅぅ……』
カヲル『これで、この両手はもう僕のモノだ』
アスカ『……な……っ、なによ……それ。ハァ、勝手に、何言って……』
アスカ「……」
ドゴン!
アスカ「くそ……ぉ!」
アスカ「調子に乗って……! あいつ!」
アスカ「なにがっ、『僕の』よ……!」
カヲル『……』チュッ
アスカ「ぅ……く、ぅ」
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