結衣「今年はどうする?」
八幡「……何が」
結衣「去年も同じやりとりしたよ!?」
八幡「だから何のことだって」
結衣「……ゆきのんの誕生日」
八幡「……ぁ」
結衣「……忘れてた?」
八幡「忘れてた」
結衣「もー……」
八幡「まずいな……」
結衣「どしたの?」
八幡「金がない」
結衣「うわぁ……」
八幡「学生なめんな」
結衣「……お年玉があるんじゃない?」
八幡「……今年の年玉の使い道は決まってたんだがなぁ……」
結衣「どうせ本とかゲームでしょ?」
八幡「まぁそうだけど」
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八幡「……」
小町「なーに考えてるの」
八幡「なぁ小町」
小町「何?」
八幡「プレゼント何がほしい」
小町「お金?」
八幡「流石俺の妹だわ……」
小町(プレゼント……クリスマスは越えたし……新年……誕生日……あー)
小町「……小町はお兄ちゃんの愛情があればそれでいいよ?あ、今の小町的にポイント高い!」
八幡「それはお兄ちゃんの財布事情的にもポイント高いな」
小町「今の発言はマイナスだよ……」
ゆきのん誕生日おめでとう
短編です
一日かけてゆっくり書いてきます
八幡「……去年何を渡したんだっけ……」
八幡「……何でこんなに悩んでるんだ」
八幡「……電話……雪ノ下?」ブーンブーン
八幡「もしもし」
雪乃「……」
八幡「……?もしもし?」
雪乃「……こんばんは」
八幡「ああ、どうした」
雪乃「……いえ、別に……」
八幡「……はぁ?」
雪乃「……そ、そう。ただ単に比企谷くんが無駄にぐうたらして年末を過ごしてると小町ちゃんに聞いたからよ」
八幡「……ぁー。年末ぐらいぐうたらさせてくれよ」
雪乃「それは間違いよ。年末は片付けや挨拶回りなので忙しいはずよ」
八幡「俺は常に片付けてるから片付ける必要がないんだよ」
雪乃「……そうね。貴方は人間関係もすっきりしてるものね」
八幡「そりゃお前もだろ……」
雪乃「あら、私は家族ぐるみでの挨拶回りはあるわよ?」
八幡「それぐらい俺にだってあるっての」
八幡「……で、結局何だったんだ?」
雪乃「……」
八幡「……おい?」
雪乃「……ひ、比企谷くん」
八幡「何だよ?」
雪乃「……その……大晦日……暇かしら……」
八幡「……はい?」
八幡「……まぁ。別に暇だけど」
雪乃「……そ、そう」
八幡「……」
雪乃「……」
八幡(何で黙るんですかねぇ……)
八幡「……あー」
八幡「……お前は暇なのか?」
雪乃「べ、別にそんなことは」
八幡「……どっちなんだ」
雪乃「……予定は空いてるわ」
八幡(これ、俺から誘わないと駄目なんだろうなぁ……)
八幡「……よかったら俺と」
雪乃「ごめんなさい。それは無理」
八幡「……」
八幡(ええー……なにこれ俺の心ガリガリ削れたんだけど)
雪乃「……どうしてもって言うなら」
八幡「……いや、別に出たくないし」
雪乃「ぁ……そう……よね」
八幡「悪い。俺が悪かった」
八幡(なんなのこの子猫みたいなやつ。ほんとに雪ノ下なのかよ……)
八幡「……結局約束してしまった」
小町「……それで、小町にどうしろと」
八幡「助けてくれ」
小町「頑張ってね」
八幡「待ってください。今までためた小町ポイントはどこにいったよ」
小町「もう観念してアタックしちゃえばいいんじゃないかな」
八幡「待て、なぜそうなる」
小町「雪乃さんから誘われたようなもんなんでしょ?」
八幡「……まぁ」
小町「雪乃さんがわざわざ自分から誘う……この意味がわからないお兄ちゃんじゃないよね?」
八幡「わかりません」
小町「お兄ちゃん地獄に落ちたらいいと思うよ」
八幡「ごめんなさい、真面目にします」
小町「よろしい」
八幡「……そうだ」
小町「却下だからね」
八幡「……まだなにも言ってないんですが」
小町「結衣さんを呼ぼう……何てことしようとしてるんでしょ」
八幡(何故ばれた)
小町「本当にそれだけはやめた方がいいよ?二重に裏切ることになるし」
八幡「……」
小町「……お兄ちゃん」
八幡「……」
小町「卒業までのらりくらりとしようってのは虫がよすぎるよ?」
八幡「……」
小町「……ここまで引っ張ったんだかろ最低でも答えは出さないと」
八幡「……わかってるよ」
大晦日
八幡「……よう」
雪乃「こんばんは」
八幡「……ぁー……待たせたか」
雪乃「心配しなくても来たところよ」
八幡「そうか」
雪乃「……どうかしら?」
八幡「何が……」
雪乃「あら、貴方の目は節穴なのかしら」
八幡「……」
八幡(多分着物について触れろってことなんだろうけど……)
雪乃「……ごめんなさい。元から腐ってたわね」
八幡「謝るポイントが違うだろ……いいんじゃないの……普通に」
雪乃「……そう、まぁ当然よね」ホッ
雪乃「まぁ、大晦日に新年とこの私の着物姿を見れるのだからありがたく思いなさい」
八幡「……年末年始まで上からなのね……ん?」
雪乃「どうかしたからしら?」
八幡「……いや、なんでもない」
八幡(雪ノ下さんあきらかに耳が真っ赤なんですが……これは照れてるのか寒いからか……)
雪乃「……ほら、行くわよ」
俺「プレゼント何欲しい?」 妹「金!」
俺「プレゼント何欲しい?」 弟「金!」
俺「プレゼント何欲しい?」 父&母「お金かなぁ…」
俺んちはヒッキーの親戚だったのか・・・
八幡「やっぱ人が多いな……おい、雪ノ下はぐれるな……よ?」
雪乃「……はぐれたらどうするのよ」ギュ
八幡「……悪い」
雪乃「……言っておくけどはぐれたら私は戻ってこれない自信があるわよ」
八幡「そんな自信満々に言うなよ……離れるなよ」ギュ
雪乃「……」
八幡「……はぐれたら困るからな」
雪乃「そうね」
八幡「……終わったな」
雪乃「ええ」
八幡「……おみくじやってくか」
雪乃「そうね」
八幡「どうだったよ」
雪乃「ふふっ」
八幡「……そのどや顔がまた……」
雪乃「……貴方はどうなのかしら?」
八幡「……残念だったな、俺も大吉だ」
雪乃「……あら、別に勝負してる気はないのだけど」
八幡「はいはい」
八幡「……」
雪乃「……」
雪乃「……ごめんなさいね。急に」
八幡「……ああ、別にいいよ」
雪乃「……いつもいつも私は……」
八幡「……」
雪乃「……比企谷くん……私は」
八幡「雪ノ下」
雪乃「……」
八幡「……明けましておめでとう」
雪乃「……」クスッ
八幡「……」
雪乃「明けましておめでとう……比企谷くん」
八幡「ああ、今年もよろしく」
雪乃「今年もよろしく」
小町「おかえりー」
八幡「ただいま」
小町「どうだった?」
八幡「普通だぞ」
小町「……え。チューぐらいしたんじゃないの?」
八幡「するわけないだろ……」
小町「……じゃ、じゃあ告白は?」
八幡「ない」
小町「な、ななんで?あれ?なんで?」
八幡「何をブツブツ言ってるんだ」
小町「お、おおお兄ちゃん」
八幡「なんだ」
小町「ほ、ほんとうになにもなかったの?まさか手も繋いでないとかじゃないよね?」
八幡「何もなかったっての」
八幡(……手は繋いでしまったがそれは不可抗力だし)
小町「お兄ちゃん……」
八幡「ん」
小町「小町は失望しました……小町ポイントはもうマイナスに振りきってるよ」
八幡「俺はどんなミスをおかしてしまったんだ」
小町「何もかもだよ!」
駅前
八幡「……散々小町に怒られた……」
結衣「……やっはろー?」
八幡「……いつからいたんすか」
結衣「二分ぐらい前から?」
八幡「……」
結衣「うんうんうねってるヒッキー面白かったよ」
八幡「観察するなよ……恥ずかしい」
結衣「あ。そだ」
八幡「ん」
結衣「あけましておめでとうござぃます」
八幡「……ああ。おめでとう」
結衣「今年もよろしくね!」
八幡「ああ」
八幡(正面からこういうこと言われると照れるよな……)
八幡「……さっさとプレゼント選ぶか」
結衣「だね」
結衣「そいやヒッキー風邪は大丈夫だったの?」
八幡「……風邪?」
結衣「うん。小町ちゃんに風邪引いたってきいたんだけど」
八幡(俺は風邪何て引いてないんだが)
結衣「大丈夫?」
八幡「ああ、問題ないぞ」
八幡(多分小町だろう……)
結衣「よかったー」
結衣「去年を思い出すね 」
八幡「あんときは雪ノ下さんと出会って大変だったな」
結衣「あはは」
結衣「陽乃さんは今でも苦手?」
八幡「そりゃーな」
結衣「そっかぁ」
結衣「じゃあさ……あたしは?」モジモジ
八幡「……」
結衣「まだ……苦手かな?」
八幡「……お、これとかいいかも」
結衣「全く聞いてない!?」
八幡(苦手なら一緒に買い物なんてしないっての)
結衣「……はぁ」
このSSまとめへのコメント
それっぽいような違うような
続きに期待
期待
とりあえず分かったことがある。
この八幡は相当なクズだ。