チノ「お正月です」 (40)

初スレ立てです
台本と地の文の混合です
多分ココチノ

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「ふわぁ....」

「ん....」

ココアさんのいない何度目かの朝です

そして今日は一月一日。新しい年の始まりの日です

チノ「あけましておめでとうございます。お父さん。おじいちゃん」

タカヒロ「あけましておめでとう、チノ」

ティッピー「あぁ、おめでとう」


3人(2人と一匹)が揃ったダイニング。机の上には昨日父と作ったおせちが並んでいます


「「「いただきます」」」

タカヒロ「こうして3人で食卓を囲むのも久しぶりだな」

チノ「最後にこうやって3人で食べたのはいつでしたっけ」

ティッピー「ワシがこんな身体になってしまったからのお。今年はクリスマスもパーティーじゃったから....もしかしたら去年の正月以来かもしれんな」

タカヒロ「多分そうだ。チノには寂しい思いをさせたかもしれないな。すまない」

チノ「いえ、今年はココアさんがいたので寂しいなんてことはありませんでした。新しい友達もたくさんできましたし」

ティッピー「お前もココアが来てからかなり変わったのお」

チノ「ココアさんはいつも強引ですから....振り回されているだけです」伏目

ティッピー「相変わらずじゃの」

タカヒロ「でも言葉とは裏腹にココアくんがご実家に帰ってからどことなく寂しげだがな」

チノ「そんなことないです....ない....いえ....さびしいです」

ティッピー「じゃろうな。ココアはいつこっちに戻ってくるんじゃ?」

タカヒロ「始業式の二日前と言っていたから6日だな」

ティッピー「クリスマスの次の日に帰ったから....こんなに長いこと離れるのは初めてじゃな」

タカヒロ「夏は一週間ほどで戻ってきたからな」

チノ「あのときのココアさんは本当にびっくりでした。帰ってくるや否や飛びついてもふもふして来たんですから。危うくカップを割るところでした。もう」

ティッピー「あのもふもふっていうのはいったい何なんじゃ。その、たまにならいいのじゃが、ああしょっちゅうやられるとな....」

チノ「おじいちゃんいやらしいです」

ティッピー「」

タカヒロ「思ったことを率直に言うようにはなったな。これもココアくんの影響かな」

チノ「それとこれとはまた別です」

タカヒロ「容赦ないな」

ティッピー「で、このあとはどうするんじゃ?」

タカヒロ「あ、復活した」

ティッピー「親に対してどういう言い草じゃ」

チノ「えっと、お昼からクリスマスパーティーをしたみんなと初詣に行く予定でいます。13時に甘兎庵の前で集合です」

タカヒロ「それじゃあ着物は着るのか?」

チノ「はい。そのつもりで箪笥からは出してあります。あれ、おじいちゃんどうしたんですか?」

ティッピー「甘兎....アイツ....」

タカヒロ「チノが素直じゃないのは親父譲りか」

チノ「単純に怯えてるようにも見えます」

ティッピー「かじられる....こわい....」

数時間後 甘兎庵前

千夜「あら、チノちゃん。おめでとう」

チノ「あけましておめでとうございます千夜さん。綺麗なお着物ですね」

千夜「あら、ありがとう。お正月だからあえてモダンチックな仕上がりにしてみたの。チノちゃんの桃色の着物と白の上着のコントラストもすっごく似合ってるわ」

チノ「あ、ありがとうございます///あれ?ところで千夜さん。さっきまでどこかに行ってたんですか?」

千夜「ちょっとお得意さんから急ぎお餅を持ってきてくれないかってご注文が入ってね。お客さんがいっぱいで急遽足りなくなったみたいなの」

チノ「元日からお仕事お疲れ様です」

千夜「ふふ、ありがとう。みんなには中で待っててもらうように言ってあるから早く入りましょ」ガチャ

チノ「はい。お邪魔します」スッ

マヤ「おっ、チノ~。あけましておめでとう~」

リゼ「あけましておめでとう、チノ。千夜もお帰り」

千夜「ただ今戻りましたー」

チノ「あけましておめでとうございます、マヤさん、リゼさん。あれ?シャロさんとメグさんはまだ来てないのですか?」

リゼ「シャロは奥で着付けしてるよ。メグはまだだな」

千夜「あらあらシャロちゃん。折角着せてあげるって言ったのに」

シャロ「あんたがいっつも変なことするからじゃない!」

チノ「あ、シャロさん。あけましておめでとうございます」

シャロ「あけましておめでとう、チノちゃん」

リゼ「お、丁度着れたのか。似合ってるぞ」

シャロ「あ、ありがとうございます....しぇんぱいにほめられた....」

リゼ「ん?何か言ったか?」

シャロ「い、いえ何も」

マヤ「ねーねー、変なことってなにー?」

シャロ「あの、その....どさくさにまぎれて『身体測定よ~』なんて言って....そ、その、へ、へんなことしてくるのよ....」

マヤ「ん?」

千夜「あらあら、シャロちゃんったら。恥ずかしがって」

シャロ「大体あんたのせいよ!」

マヤ「???」

カランカラン

メグ「ごめーん。遅くなりましたー」

千夜「あらメグちゃんいらっしゃい」

メグ「着物着るのにちょっと時間かかっちゃったの....」

千夜「いいのいいの。言ってくれたら私が甘兎で着付けしたのに」

メグ「うん、そうすればよかった」

リゼ「それじゃあ、全員そろったところで改めて挨拶とするか」

シャロ「ですね」

一同「「「「「「あけましておめでとうございます」」」」」」ワーパチパチ

リゼ「さて、では初詣と洒落込もうか!」

マヤ「レッツゴー!」

メグ「リゼちゃんとマヤちゃんはいつも通りの服にしたんだね~」

マヤ「着物は動きにくいからね。それに屋台で何か買って食べたときに汚しちゃったりしたらいやじゃん?」

メグ「なるほど」

リゼ「私は単純に面倒だった。でも千夜シャロはともかくチノやメグも着物で来るなら着ればよかったかもな」

マヤ「えー、そうしたら普段着は私一人になってなんか、ほら、そがいかん?があるじゃん」

リゼ「それもそうだな!」

マヤ「わーいおそろーい」トビツキ

リゼ「おい急に飛びついてくるのはやめろ」

マヤ「リゼならCQCでどうにかしてくれるかなと思って」

リゼ「私はあくまで普通の女子高生だからな!」

マヤ「どの口が」

メグ「むぅ。リゼちゃんにばっかりくっついて」

マヤ「メグがなんか拗ねてる!」

千夜「シャロちゃんも抱きついてきたら?」

シャロ「そそそそそんなことできるわけないじゃない!」

千夜「そう?一年の計は元旦にありって言うじゃない。去年の自分と違うってことを見せるのよ!」

シャロ「しょ、しょんなことばにだまされないんだから!」

千夜「えー。ほら、目をつぶって、一気に」

シャロ「あわわわわわわ」

町はずれの小さな神社。異国情緒あふれるこの町にも一応神社はあるのだ。といってもやはり、ここにそれほど大勢の人が集まることはない。普段は閑散としていて常駐の神主さんもいない。夏には虫取りポイントになるかと言われれば、子供たちは普通こんなせせこましい場所には来ずもっと広い公園に行く。インドア派のチノはこの神社に数えるほどしか来たことがなかった。
年に一度正月には多少は混むが、この町の人は大抵初詣には隣の町の大きな神社まで足を伸ばすので、混んでいるといっても高が知れていた。

町を見渡す高台の一角。小さな鎮守の森に囲まれて、西洋的な市街地から弾き飛ばされたようにも見える。100年ほど前に建てられたという鳥居の前に甘酒と人形焼の屋台が出ていて、どちらにも4,5人が並んでおり、繁盛というわけではないがまずまずの売れ行きといったところだろうか。

じゃれあうリゼとマヤに拗ねるメグ。優しい笑顔、いや腹黒い笑顔か、でシャロをからかう千夜。ある種いつも通りな5人から二、三歩後ろに離れたところを歩き鳥居をくぐると、すぐそこに本殿があって既に二十人くらいが並んでいた。右手にはテントがあって、巫女さんがおみくじとお守りを売っていた。普段は誰もいない神社だというのになんとも商魂たくましいものである。

マヤ「ねえねえ、みんなでおみくじ引こうよ!」

千夜「それもいいけど、先にお参りしてからの方がよくないかしら」

マヤ「一理ある。よし、じゃあさっさと済ませちゃおう!」

リゼ「この人数ならすぐに順番が回ってくるな」

シャロ「神社はお会計とかとは違って手を合わせるだけですからね。行列が長くても意外と早く捌けちゃうんですよね」

歩いているときは感じなかったが、列に並び立ちんぼになると、上着を羽織っているといえども襲い来る冬の風が身に凍みて反射的に身体も縮こまってしまう

リゼ「にしてもチノが着物で来るとはちょっと意外だったな」

チノ「昔母が仕立ててくれまして。せっかくだから着たいなと」

リゼ「そうか....いいお母さんだったんだな」

チノ「はい。素敵な母でした」

リゼ「(ちょっと話題をミスったな....)後でみんなで写真を撮ってココアに送ってやろう」

千夜「いいわね。きっとココアちゃんすごく喜ぶわ」

シャロ「むしろチノちゃんメグちゃんの生の着物姿を見られなかったことをすごく悔しがりそうだけどね」

マヤ「あ、チノが今日一番の笑顔になってる」

メグ「やっぱりココアちゃんと一緒に来たかった?」

チノ「.........はい」

千夜「そうね。私もココアちゃんと来たかったわ。どうして実家に帰っちゃったのかしら」

リゼ「いやまあさすがに年末年始ぐらいは....」

メグ「ココアちゃんはいつこっちに戻るの?」

チノ「6日だそうです」

マヤ「うわーだいぶ先だなー。ほら、寂しくなったらいつでも私たちを頼っていいから!」

チノ「いえ、こうやってみんなといられますから全く寂しくはないです」

リゼ「なら良かった!」

みんなで笑いあう。
そうこうしているうちに順番が回ってきた。五円玉を放り込んで鈴を鳴らして二礼二拍一礼。みんなと、ココアともっと仲良くなれますようにと念じておく。そこまで来てココアだけを何故か特別扱いしている自分に気付き、驚くとともに気恥ずかしく感じた

マヤ「ささ、おみくじ引こう」

リゼ「そんなにあせるなって。おみくじは逃げていかないから」

マヤ「でも私は止まったら死んじゃうの!」

チノ「マグロですか....」

千夜「あら、大吉だわ。ついに甘兎庵全国チェーン化かしら」

マヤ「千夜に先を越された!」

リゼ「私は小吉だった。というかお前は一々野望がでかいな!」

メグ「わたしは中吉だったよー」

マヤ「うわー私も引く!えーっと、吉だって。また微妙な」

シャロ「一応順番は大吉、吉、中吉、小吉、末吉、凶だからむしろ良いほうよ」

マヤ「ホント!?今まで吉は中吉の下かなって思ってた!」

シャロ「小吉の下に吉がくるおみくじもあるらしいけどね....えっと私は......末吉」

チノ「き、凶じゃないだけマシじゃないですか」

シャロ「どうせ今年もバイトづくしよー!やってらんないわ!!」

リゼ「心労のあまりシャロが壊れた!」

千夜「あとでコーヒーを飲ませてあげるわ。きっと綺麗さっぱり忘れてすっきりよ」

チノ「わかりました。シャロさんが酔いつぶれやすいブレンドは把握していますので任せてください」

千夜「ありがとう、チノちゃん」

リゼ「いやいいのかそれ?」

メグ「チノちゃんのおみくじはどうだったの?」

チノ「これから引きます....はい、吉です」

マヤ「一緒だ!」

チノ「ですね」

チノ(願い事叶う、ですか)

ふとさっき6人の中でココアだけを特別扱いしてしまったことを思い出す

チノ(きっと皆さんともっと仲良くなれるんですね。良かったです。良かったです)

先ほどの不思議な思考を振り払うように自分に言い聞かせた

今回はここまでです。来週までには仕上げて投下する予定です

仕上がらなかったのですが、放置してるとそのままエタりそうなので投下します

リゼ「それじゃあラビットハウスに行くか」

千夜「とびっきりシャロちゃんに効くやつをお願いね」

チノ「わたしが朝飲む用に作ったオリジナルのブレンドですね。あれほどシャロさんに効くとは思いませんでした」

苦いコーヒーが飲めない自分用に、苦味を控えめにしたオリジナルブレンド。焙煎を軽めにしたためカフェインが多く出たようで、一月ほど前訪ねてきたシャロに飲ませたところ、顔を真っ赤にして、半ば呆けたような幸せそうな笑顔で30分ぐらいずっとニコニコ笑っていたのだ。そのときの記憶がシャロから吹っ飛んでいたことは言うまでもない。

思えば、ココアがいなくて少し寂しく思っている自分に千夜なりに気を使ってくれたのかもしれない。単純にシャロを弄りたかっただけかもしれないが、その心遣いに口には出さずそっと感謝した。
でも、ココアがいないときにこれだけの大人数を招くのは初めてのこと。皆をちゃんともてなせるのだろうかと思うとラビットハウスが近づくにつれ緊張が高まっていく。




チノ「ただ今戻りました」

千夜「お邪魔しまーす。さあ毎日大変なシャロちゃんにコーヒーを飲ませてあげなくちゃ」

リゼ「あの棚の上においてある缶だろ?チノは着物で動きにくいだろうし私が淹れるよ」

チノ「いえ、わたしもすぐに着物脱いで手伝います」

リゼ「元日くらいゆっくりしてろって」

チノ「でも....」

ただでさえ落ち着かないのに、働かなくていいと言われると本当にどうすればいいのかわからなくなる。

どうにか自分が動く口実を探そうともごもごしていると、後ろで扉が開く音が聞こえた。

タカヒロ「僕が手伝おう」

チノ「お父さん!?」

突然の父の登場。予期せぬ事態に混乱する。

マヤ「はいはい!わたしあったかいココアがいいです!」

メグ「わたしもココアでお願いします」

千夜「うーん....もうお昼は過ぎたけど、シャロちゃんと同じのが飲みたいわ」

タカヒロ「チノはどうするんだ?」

チノ「えーっと、あの、その、あー、マヤさんたちと同じで」

この状況にあたふたして適当に答えてしまう

タカヒロ「ココアだな。じゃあ僕がココアを作るからリゼくん、コーヒーをお願いするよ」

リゼ「了解です!」

マヤ「チノはコーヒーじゃなくてココアか!」

チノ「働かなくていいと言われて考えている余裕がなかったんです。別にココアさんは関係ないです」


言い訳。父の登場程度で混乱してしまうほど緊張していたのはココアがいないせいだが、働かなくていいと言われて動揺したのも嘘ではない。


シャロ「そう言っている時点で意識しているんじゃ....でも動揺するのはわかるわ。働いていないと逆に不安になってくるのよね」

マヤ「ワームホールってやつだね!」

チノ「それを言うならワーカホリックです。というかワームホールって何ですか」

シャロ「ブラックホールとホワイトホールを結び付ける仮想的なトンネルのことね。応用すれば過去に戻るタイムマシンができるとか何とか」

チノ「シャロさんすごいです....というかむしろなぜマヤさんはワームホールを知っていてワーカホリックを間違えるんですか」

メグ「はいはーい!パソコンのピンボールのゲームにワームホールっていうのが出てきてたと思います!」

マヤ「あ!多分それだ!」

シャロ「本当にお互いの考えていることがよくわかるのね」

チノ「ちょっとうらやましいですね」

千夜「あら?チノちゃんはココアちゃんとの間に以心伝心の糸はないの?」

チノ「そんなのあったらココアさんがいつも唐突に抱きつきに来るわけないじゃないですか」

千夜「というのはタテマエで?」

チノ「い、言いません」

千夜「残念だわ」ニコニコ

以前ココアが「私と千夜ちゃんには魔性の相があるんだよ!」と嬉しそうに手のひらを自分に見せ付けながら叫んでいたが、あながち間違っていないのかもしれない。

リゼ「おまちどおさま、ブレンドコーヒーとココアでございます」

マヤ「ありがとう!では早速....うん、甘くておいしい!」

メグ「あったまるねー」

千夜「うん、美味しいわ。優しい苦味の中ほのかに甘みが感じられて、後味はすっきり。さながら....うーん」

シャロ「変な名前をつけようとするんじゃないわよ!」

チノ「シャロさんがコーヒーを一気飲みしました!」

リゼ「ツッコミの衝動を抑え切れなかったんだな」

チノ「あんな飲み方して大丈夫なんでしょうか」

元日からカフェイン中毒で搬送とか笑い事ではない。普通ならありえないが、シャロなら

リゼ「だ、だめなら千夜が止めるだろう....多分」

千夜「うふふ」ニコニコ

チノ(..........魔性ってなんなんでしょうか)

シャロ「^^^^^^^^^^」

千夜「あらあら幸せそう。コーヒー飲ませてあげてよかったわ」

これで本当に良かったのか少し疑問になる

リゼ「悪乗りして飲ませたけど本当に良かったのかこれで....」

チノ(同じこと考えてる)

千夜「幸せならそれでいいのよ?」

チノ「幸せかもしれないけれど....何かが違うような....」

千夜「チノちゃん。信じるものは救われるのよ」

リゼ「お前本当にシャロのことを思ってやったのか」

千夜「」ニコニコ

チノ&リゼ(やっぱり千夜(さん)はわからない(りません)!)

メグ「シャロちゃんがいい感じの間にココアちゃんに送る写真を撮ろ~」

千夜「それがいいわね。いつもと違うシャロちゃんを見られてココアちゃんきっと喜ぶわ」

マヤ「そこのカウンターの前に並べばいいかな?」

タカヒロ「それがいいね。ほら、みんな並んで」

千夜「ほら、シャロちゃん行くわよ」

シャロ「♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」

リゼ「誰も止める人がいないな」

チノ「......まあこれでいいんじゃないですか」

リゼ「....そうか」

今回はここまでです。来週中に完結させるつもりではいます

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