モバマスSSです
思いついたままに書くので稚拙&遅いです
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加奈「お疲れ様でした」
瞳子「いえ、こちらこそ」
加奈「気づけばもう、シンデレラガールズも3周年なんですね」
瞳子「やっぱり最初期からいたアイドルの1人としては、感慨深いでしょうね」
加奈「何言ってるんですか、瞳子さんだってこの年の瀬でちょうど3周年ですよ」
瞳子「そうね、あの頃よりも、今の私は輝いて見えるかしら」
加奈「もちろんですよ、フラワーガーデンでの瞳子さん、すごく幸せそうでした」
瞳子「ありがとう、そういう加奈ちゃんも、あの時は本当に楽しそうに見えたわ」
加奈「えへへ、それも瞳子さんや、美羽ちゃん、琴歌ちゃん、夕美さん」
「それに、プロデューサーのおかげですよ」
瞳子「改めて、あの時は素敵なひとときをありがとう」
加奈「いえ、わたしはそれほどのことは…」
瞳子「あれからしばらく経つけど、加奈ちゃんのことはよく見かけるようになったわ」
「美優から一緒にゴルフをした話も聞いたし、新しいユニットも組んで」
「それに、あの掛け声もよかったわよ、ほら、やってよ、お得意のアレ」
加奈「は、はい、えっと、それじゃあいきますね」
「かなかなファイファイ、おーっ!」
瞳子「おー!」
加奈「…これで今年は勝負できるかなって、思ってたんですけどね」
瞳子「加奈ちゃん?」
加奈「今年も、話題になったアイドルがいっぱいいましたよね」
「志希さんや、芳乃ちゃん、個性にあふれた人たちがいっぱい入ってきました」
「前からいたアイドルの中でも、忍ちゃん、穂乃香さん、柚ちゃんにあずきちゃん」
「4人がフリルドスクエアとして活動するようになって、一気に話題も増えましたね」
「『ぐさぁーっ!』とか、新しい流行語も生み出したりして」
「私も、りるすたーとして、都ちゃん、早耶さんと頑張ってますけど」
「あの4人みたいになるには、もっと頑張らなきゃダメだなって思って」
瞳子「焦らなくても、まだまだ露出の機会はあるわ、これからよ」
加奈「はい、私もそう信じてます、信じてますよ?信じてます」
瞳子「…加奈ちゃん、余計なお世話かもしれないけど」
「私には、正直な思いを打ち明けてくれていいから」
「その様子だと、プロデューサーにも言えてないでしょう」
「もうすぐ新年だし、今年の煩悩は今年のうちに、ね」
加奈「…」
「わたし、今以上に輝くことが、本当にできるんでしょうか…」
瞳子「加奈ちゃん…」
加奈「3年もアイドルやって、いろんな人たちと出会って、いろんなことをして」
「その中で思ったんです」
「わたしって、本当に普通な子だなーって」
「卯月ちゃんみたいに、『普通』そのものが個性って感じじゃなくて」
「特別なことがない、本当の普通」
「周りはどんどん個性的なアイドルが増えて、前からいるみんなも、新しい話題を作っていって」
「そんな中でわたしは、まだまだ『いまいち加奈』だなって」
瞳子「それを言っちゃうなら、私だって今でも『パッとしない瞳子』よ」
「私もあなたと同じ思いをずっと抱えているわ」
加奈「瞳子さん…」
瞳子「でもね、私は同時に幸せも感じているの」
「こんな私でも、今はシンデレラガールズのかけがえのない一員として」
「プロデューサーさんは育ててくれる、ファンは応援してくれる」
「もちろん、私より人気も知名度もある子はいっぱいいる」
「しかも似たような雰囲気やキャラの子もいる分、目立てなくていじらしくなることもあるわ」
「それでも、私たちをアイドルの1人として見ない人はいない、そうでしょ?」
加奈「…!はい!」
瞳子「どんなに目立たなくとも、アイドルでいるかぎり、輝きが消えることはない」
「それが大きくても、小さくても」
「そして、輝き続ける限り、私たちを見てくれる人は必ずいるわ」
「今の私たちを好きな人も、これからの私たちに期待してくれる人も、ね」
加奈「わたしのこれから…どうなんでしょう」
「デビューした頃から、他の子と比べて見た目も性格も目立つところがなくて」
「趣味も、空手とかフルートとか、そんなすごいものを持ってるわけでもなくて」
「半年たって新しくついた個性が『そばつゆ』で、それもどう扱っていいかわからなくって」
「お姉さんキャラを目指そうとしてもなりきれないし、年下の子に年上と思われなかったり」
「よくいろんなものを抱えてるせいか、荷物持ちみたいなイメージついちゃうし」
「新しい掛け声を考えても、あんまり流行らなかったり」
「実は最近、プロデューサーやファンからも、無理してないか、心を病んでないかって心配されてること、知ってるんです
「何をやっても中途半端なわたしに、これからを期待してくれる人はいるんでしょうか」
「わたしは…その期待に応えられるほど、今よりもっと輝くことができるでしょうか」
瞳子「それは…」
「来年のお楽しみね」
加奈「ふぇっ!?」
瞳子「言ったでしょう、今年の煩悩今年のうちに」
「今悩んでいることは吹っ切って、来年まで持ち込まないこと」
加奈「そんなこといわれても…」
瞳子「正直ね、私からすればうらやましいくらいよ」
「さっきの加奈ちゃん、話すネタがたくさんあるんだもの」
「私は加奈ちゃんほど冒険はしてないから、それほど面白いネタは多くないのよ」
「昔は面白半分に『クール三重士』なんて呼ばれてたこともあったけれど」
「美優や留美にはもうずいぶん差をつけられちゃっているし」
「私に比べれば、加奈ちゃんはずっと恵まれているわ」
「個性にも、仲間にも、ね」
「そうでしょ、貴方たち」
加奈「…え?」
ガサゴソ
早耶「あれぇ?ばれてたのぉ?」
都「なんと!私の潜入スキルが見破られるなんて!」
加奈「都ちゃん!早耶さん!2人ともどうして?」
都「いやぁ、偶然2人が話してるのを見かけて気になって」
早耶「でもぉ、けっこう重たい雰囲気で入りづらくてぇ」
瞳子「そんな変に気を遣わなくてもいいのよ」
「貴方たちも、思うところはあるんでしょう」
都「そりゃあまぁ、今年はいかにもなペンションを見つけましたが」
「探偵らしいことはあまりできませんでしたし」
「同郷の人たちに何かと話題を持っていかれた感はありますけどね」
加奈「同郷…福井…あっ」
早耶「早耶もぉ、せっかく露出が増えてきたのに目立ってきた気がしなくてぇ」
「クリスマスにはPさんに今の早耶の気持ちいっぱい手紙に書いて送っちゃったんですからぁ」
瞳子「もしかして、それがクリスマスプレゼント?…やるわね、色んな意味で」
加奈「手紙かぁ、私も書いてみようかな」
都「いいかもしれませんね、来年やりたいことなど要望を書けば、プロデューサーさんも考えてくれるかも」
早耶「来年はぁ、早耶たちの年になるようなぁすっごいキョーレツなの考えちゃお♪」
瞳子「面白そうね、私も混ぜてもらっていいかしら、たまには冒険してみるのもいいかも」
加奈「…みなさん、今年はありがとうございました」
都「どうしました?改まって」
加奈「わたし、シンデレラガールズの1人として、みんなと一緒に頑張れてよかったなって」
「これから先、どこまで輝けるかわからないけど」
「ううん、もっとずっと、売れっ子のみんなにも負けないくらい輝きたいから」
「今井加奈のこと、今後もよろしくお願いします」
都「こちらこそですよ」
早耶「早耶たちのアイドル道は、ここからが本番なんだからぁ♪」
瞳子「みんな、気合いは充分という感じだけれど、何か足りない気がしない?」
加奈「なにか?」
瞳子「ほら、貴方たち3人もLIVEでやっていた、アレよ」
都「…テレリン♪そうか、わかりました!あの掛け声ですね!」
早耶「加奈ちゃぁん、フリはよろぴくぅ♪」
加奈「あっ、はい!それじゃあいきますよー!」
「みんなでファイファイ、おーっ!」
「「「ファイファイ、おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」」」
瞳子(みんな、3年も関わっているのならわかるでしょう)
(アイドルが200人もいる中で、いつ誰がどんなところで時の人になるかなんて)
(誰にも予想はできないわ、だからこそ面白い)
(来年、シンデレラガールズの中で話題をかっさらうのは誰なんでしょうね)
(私?加奈ちゃん?それとも…)
(…ふふっ、デビューしたての頃は最後のチャンスと張り詰めていたのに)
(今は未来を想うのもこんなにワクワクするなんて…)
(みんなや、プロデューサーがいてくれるおかげね)
(来年も良い年になりますように…)
(…来年こそ温泉行きたいわね)
これにて終了です
もっとほのぼのゆるゆるな感じで書くつもりが思いのほか重い話にしてしまいまして
許してくださいなんでもしのはらとは言いませんが
表現、キャラ、展開等の違和感、嫌悪感を抱かれた方にはお詫び申し上げます
最近加奈ちゃんがゆるやかに病んできているみたいな風潮があるようですが
一過性の
誤爆失礼
一過性のものと思いたいです
加奈ちゃんは初期のコミックアンソロで主役張るほどの逸材なので
ぜひこれからも頑張ってほしい思いを込めて書きました
今年も話題をさらったアイドル、陰に隠れたアイドルはさまざまですが
シンデレラガールズのコンテンツが続く限りはどのアイドルも何らかの形で
また輝く機会があるかと思います
拙作ですがここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました
良いお年を
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