提督「クリスマスパーティーを開こう」蒼龍「クリスマスパーティー?」 (30)

SS初投稿です。

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蒼龍「また唐突ですね」

蒼龍「しかし何でまたそんなものを」

提督「ほらうちって戦争終わってから孤児院みたいになってるじゃん?」

提督「それに何かにつけてお祭りを開くのが和の国の心というものだろう?」

蒼龍「違う気もしますけど...」

提督「まぁ細かいこと気にしない気にしない。資材は有り余ってるようなもんだし」

蒼龍「資金は底を突きかけてますけどね」スッカラカン

蒼龍「したがってうちにクリスマスパーティーなんてものをやる余裕はありません」

蒼龍「資材は有り余ってるといったって人間である子供達に弾薬や鋼材でも食べさせるつもりですか!?」

提督「それはほら売り払うなりなんなりして資金つくれば...」

蒼龍「提督、それ横領で捕まりますよ」

提督「ですよねぇ」

提督「あぁでもなんとかならないものか」チラッ

蒼龍「なりません」

提督「...」チラッ

蒼龍「ムリです」

提督「...」チラチラッ

蒼龍「ムリなものはムリですッ!」

提督「...」チラチラチラッ

蒼龍「......」

提督「...」チラチラチラチラッ

蒼龍「あぁああもうわかりましたよ!なんとかしてやりましょうじゃないのもう!」

提督「やりィ!そうこなくっちゃ」

蒼龍「もう、なんでこうなんだろう私」ズーン

蒼龍「とりあえずいまの元金を3倍にしてきますから暫く鎮守府空けますね」

提督「まかせた」

蒼龍「提督、元金4倍にしてきましたよ」

提督「いかがわし過ぎるだろ一体なにしてきたんだ」

蒼龍「ちょっとカモを売ってきただけですよ

提督「憲兵呼ぶようなことはしないでくれよ」

蒼龍「大丈夫ですよ尻尾はきちんと切ってあるので」

提督「ものすごくいかがわしいんだが」

蒼龍「冗談です」

赤城「加賀さん、聞いてください」

加賀「なんですか赤城さん」

赤城「ここだけの話、クリスマスパーティーをやるそうです」

加賀「と言うことはつまり」

赤城「食べ放題、ということになります」

加賀「さすがに気分が高翌揚します」

赤城「加賀さん、聞いてください」

加賀「なんですか赤城さん」

赤城「提督に買出しを命じられました」

加賀「ということはつまり」

赤城「好きなもの好きなだけ買って来いということです」

加賀「さすがに気分がとても高翌揚します」

赤城「さぁ加賀さん行きますよ」

赤城「最終戦争の地《コストオコ》へ」

加賀「一抗戦、出撃します」

提督「武運を祈る」

加賀「鎧袖一触よ、心配要らないわ」

蒼龍(この人たちなんで買い物一つでこんなにもキラキラしてるんだろう。大成功の予感はするけどただならぬ気配を感じる気がする)

加賀「ん?私の顔になにかついていて?」

蒼龍「いえなにも」



~コストオコ内~

赤城「第一次索敵隊、全機発艦!」

加賀「くっ、甲板に被弾。損害軽微、まだいけます」

赤城「一抗戦の誇り...こんなところで失うわけには」

加賀「まさかこんなところでたこやきとであうとはね、思ってもいなかったわ」

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

加賀「あたまにきました」

赤城「真上...直上!?」

加賀「やりました」

sry sage忘れてました

~赤城、加賀帰投~

赤城「艦隊が帰投しました」

蒼龍「あなた達なんでそんなにズタボロなんですか?」

加賀「コストオコというのは、戦場も同じ」モキュモキュ

赤城「特にクリスマス間近のコストコは頻繁に《運命の5分間》が勃発します」ムシャムシャ

赤城「ヤる側でも、ヤられる側でも...」ムシャムシャ

赤城「いいえ、実際には5分もありません」ムシャムシャ

赤城「まさにそれは刹那の交差、たった一度のすれ違いで勝負が決ま「いいから早く入渠してきてください」はい」ムシャムシャ

長門「なるほど、クリスマス会か」

長門「それでビッグ7である私にサンタクロースの役をやってほしいと」

長門「それなら私より適任なのがそこにいるだろう」

那珂「ふぇ?」

蒼龍「たしかにそうですね」

長門「それでは私は会場の飾りつけでもしてくるとするか」

蒼龍「お願いします長門さん」

長門「なに、どうということはない」

長門(クリスマス、サンタクロースか)

長門(『サンタクロースなど存在しない』と信じ込むより『サンタクロースは存在する』と信じたほうが夢があると言うもの)

長門(尤も、『サンタクロースを信じてる』なんていう見た目ではないがな)

陸奥「長門また感傷に浸ってる」

長門「私達は戦いの為にのみ産まれ、戦いの為にのみ生きてきて、戦いにのみ価値を見出してきた」

長門「だが今はどうだ?戦いが終わり、戦いの余波で孤独となった者たちと共に歩みを進めていく」

長門「......すまない、辛気臭い話だったな。今はクリスマスを楽しもうじゃないか」

長門「そうすればいつか、サンタクロースがプレゼントを届けに来てくれるかもしれないからな」

Prrrrrrr

提督「もしもし」

鳳翔『あもしもし提督?鳳翔です』

鳳翔『明石さんが市場でいろいろ買ってきてくれたのであとでそちらに持って行きますね』

鳳翔『それではまた』チャン

提督(何も言えずに切られてしまった)

少年「クリスマスってなんだ?」

少年「さぁ、なんでもパーティーって言うやつらしいぜ」

少年「パーティー?」

少女「そういえばお祭り自体私初めてだなぁ」

少女「プレゼント......ゼロ......」

少女「戦争中はお祭りどころじゃなかったもんね」

少女「ツキガ...月ガ綺麗...」

ガヤガヤガヤガヤ

那珂「みんなぁ!艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!」

那珂「今日は那珂ちゃんとメリークリスマス!まずは一曲いっくよー!」スキダイスキ


ガヤガヤガヤガヤ


叢雲「クリスマスなんて西洋のお祭りでしょ?何で私達が」

吹雪「まぁまぁそういうわずに」ハイアーン

叢雲「むっッ!?なにこれおいひぃ!」


ガヤガヤガヤガヤ


少女「ワーイゼロ!」

少年「おう、よかったな」

少女「ウン!」


ガヤガヤガヤガヤ

高揚って引っかかるんですね。知りませんでした。




金剛「懐かしいネクリスマス」

比叡「そういえばお姉さまは戦いが始まる前までは西洋に居たのでしたっけ」

金剛「そうそう、といっても向こうのとは随分違うケド」

金剛「雰囲気は大体こんな感じネ」

榛名「いいですねぇ、こういう賑やかな雰囲気」

霧島「そうですね。最近は戦いが終わってひと段落着いた以降、あまり活気がないというか少し辛気臭い雰囲気でしたからね」

榛名「それもこれから、少しずつでも子供達から笑顔が戻ってきますよ」

霧島「そうなることを、きっと提督も望んでこのパーティーを開いたんでしょうね」

榛名「ところで霧島?」

霧島「なんでしょう?」

榛名「どうして熊の格好を?」

霧島「え?」

榛名「え?」

ガヤガヤガヤガヤ


暁「一人前のレディーとして当然よ!」

少年「なにが『一人前のレディー』だ俺たちと同じくらいの身長のクセに」

暁「なんですってぇえ」

少年「ベー」スタコラサッサ

暁「コラ待てぇぇえ」

提督「止めんか」ゴンゴン

少年&暁「あいたッ」

提督「暁、パーティー会場で走り回るようじゃあ『一人前のレディー』には程遠いなぁ」

暁「むぅぅぅ」

提督「少年、暁に気があるからってあまり意地悪するもんじゃないぞ」

少年「誰がこんなブス!」

暁「誰がブスですってぇええ!?」

少年「やーいブスブスブース、ちんちくりんのオタンコナスー」イー

暁「もう許さない泣いて誤ったってもう許さ」

少女「やめなさいバカ少年」ゴン

響「止めるんだ暁」チョップ


ガヤガヤガヤガヤ

赤城「加賀さん聞いてください」モグモグ

加賀「なんですか赤城さん」モシャモシャ

赤城「私思ったんです、緑茶は甘いものに対してはなんにでも合うって」モグモグモグ

加賀「わかります」モシャモシャモシャ

赤城「それとこの七面鳥美味しいですね」バリムシャア

瑞鶴「七面鳥、わかってはいたけどなんだかバカにされてる気分ね」

瑞鶴「いまここにおいて七面鳥はただの料理であってバカにされてることなんて何一つないのだけれど」

瑞鶴「でもここで手を出したら何かに負けた気がしなくもない」

瑞鶴「でもやっぱり食べたい気持ちはある」

瑞鶴「いやでも──」

加賀「要らないのですか?では私がもらいますね」モシャモシャモシャ

瑞鶴「加賀アアアアアアア」

蒼龍「なんだかんだありましたけど、みんな楽しそうでよかったですね提督」

提督「あぁ、コレを開くために奔走した甲斐があったというものだ」

蒼龍「提督、なにかしてましたっけ?」

提督「したさ、いろいろと。表に出てきてないだけで」

蒼龍「......」

提督「あ、信じてないね?」

蒼龍「冗談です、わかってますって」



鳳翔「はぁッ!ハッ!たぁッ!」トントントントントンストン

ワーパチパチパチパチパチ

鳳翔「鯛の活け造りなんて初めて作りましたがどうにかなるものなんですね」

提督「いや普通作れませんよ相当修行しないと、こんな手際よくは」

ビス「コレがワノクニのワビサビのチカラ」ゴク

プリ「カラテのゴクイを感じます」キラキラ

金剛「ビス!もっとアメイジングな業前、鳳翔さん見せてくれるヨ!」

鳳翔「金剛さんハードル上げないでください」

少女「艦載機発艦敵ヲ追撃!ブーーーーーンドドドドドドドゥ」

少年「振り切れブーーーーーン」

提督「なんだかんだでクリスマスパーティーももう終わりか」

長門「やれやれ、寝てしまった子たちは私たちが部屋に送り届けるとしよう」

提督「ああ、任せた。その間に俺たちはコッチを片付けるとするよ」

蒼龍「片付けまでがパーティーですからね」

蒼龍「それでも女の子なんかは自分が使った紙皿なんかはきちんと捨ててますね」

蒼龍「それに比べて男の子ときたら」チラッ

提督「なんでこっちを見た」

蒼龍「いえ、なんでもありません」

長門「提督、全員部屋へと送り届けたぞ」

提督「そうか、助かった」

長門「なに、いいさ。ここで寝かせるわけにもいかないだろう」

提督「それもそうだ」

長門「......提督は」

提督「ん?」

長門「提督はなぜ軍に入ろうと思った」

提督「辛気臭い質問だ」

提督「とくに理由なんてないよ。人々を守りたいとか、誰かの為にとかそんな大そうな理由なんてのはない」

提督「ただコレしかなかった。それだけ」

長門「...そうか」

提督「さて、二次会いくぞ長門。次弾装填だついてこれるな?」

長門「もちろんだ。私を誰だと思っている?ビッグ7の長門だぞ?」

提督「そうこなくっちゃ」

朝、目が覚める。

ガンガンと痛む頭を抱えようとして起き上がると、手に箱がぶつかった。

はて?寝る前にはなかったはずだが一体これは......

簡単に結ばれた紐をほどいて蓋を開ける。

銀色に光るリングが箱の中には入っていた。

通称《ケッコン指輪》

本来は艦娘の限定開放のための装備だったが、装備した艦娘を限りなく人に近づけるという副作用があるために最近では艦娘とその名と通り結婚する提督も増えていると聞く。

どうやら、サンタクロースは粋な計らいが好きなようだ。

~あと書き~

SSって思ってたより難しいんですね。
途中の場面がコロコロ変わるところはサッパリしすぎてる気もします。もう少し盛るのが次回以降の課題ですかね。
まぁでも今回書きたいことは書けたんで自分では満足です。

>>27の最後 おわり の一文入れるの忘れてました

~二次会での出来事~

赤城「御無礼」ムシャムシャ

扶桑「西単騎ですって!?」

赤城「西ドラ3で満貫です」ムシャムシャ

扶桑「不幸だわ、またラスで飛び」ズーン

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