P「不思議の後日譚」 (42)
P「アイドル達の不思議な話」
P「アイドル達の不思議な話」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1418906579/)
等のスレの設定?を流用した、全編おまけの短編です
上記のスレ等を読んでいないと分かりずらいと思われます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419180765
P「律子との会話」
おはようございます、プロデューサー。
ちょうどいいところに。
私、今日は朝から外回りしなくちゃいけないのに、今朝は小鳥さんもみんなもまだでしたからどうしようかと思ってたんです。
そういうわけで、留守番お願いしますね。
……あ、そうそう。
プロデューサーに訊いてもあんまり意味はないと思うんですけど……まあ一応。
なんか最近、やけに事務所が綺麗なんですよ。何か知りませんか?
いえ、物理的な話ではなくて……はい、そっちの方なんですけど。
やっぱり知りませんか。
なんなんですかね?
いえ、まあ、歓迎すべきなんでしょうけど……。
ただ、あまりに急だったので、ちょっと気になりまして。
……誰かが。
いえ、ナニカが……食べた、とか?
……まさかね。
そんなこと、ありませんよね。
それじゃ、行ってきます。
P「春香の出社」
おはようございまーすっ!
あれ? プロデューサーさん、一人なんですか?
へえ、そうなんですか。
じゃあえっと、クッキー作ってきたんですけど……いかがですか?
はい! どうぞ!
……どうですか?
ほ、本当に?
えへへ……ありがとうございます。
え? 最近、事務所について何か気づいたことはないか……ですか?
うーん……そうですねぇ。
強いて言うなら、見通しがよくなった……ですかね?
ぐちゃぐちゃした人達が、いなくなりましたから。
理由は知りませんけど。
それじゃ、私そろそろレッスン行ってきますね。
P「千早の前進」
おはようございます。
プロデューサー。
……えっと、その……。
すみませんでした。
……いえ、私のせいです。
今回のことは、私がいつまでも過去を引きずっていたことが原因だったんですから。
でも、もう平気です。
え?
……ふふっ、大丈夫ですよ。
心配しなくても、忘れたりなんかはしませんよ。
というより、できません。
でも、それでも、私は前に進みたいと思います。
ですからこれからも、よろしくお願いしますね。プロデューサー。
それでは、これからレッスンなので……行ってきます。
P「真の発見」
おはようございまーす!
あ、プロデューサー! 聞いてくださいよ!
この間、ボクの学校に転校生が来たんです。
それで、クラスのみんなで学校を案内してたんですけど……。
校舎から出て外を案内してた時、気づいたんです!
その子の声、あの話し声と同じ声だったんですよ!
しかも、それに気づいたのがちょうど音楽室の近くだったんです!
これってあれですよね! そういうことだったんですよね!?
いやあ、ボク、なんかすっきりしちゃいました!
え? 肝心なところが解決してない?
いいんですよ、そんなことは。
この世の中には、不思議なことってものがあるんです。
そしてそれは、そのままでいいんですよ。
だって、その方が楽しいじゃないですか!
へへっ、それじゃ、レッスン行ってきますねー!
P「落ち込む雪歩」
あ、おはようございます……。
……元気、ですか。
すいません、ちょっと今は、なくしちゃってますぅ……。
いえ、大したことじゃないんです……。
ただ、昨日、穴を掘ってたら虫が出てきたってだけで……。
でも私、なんかそれを見たら、一気に引いちゃって……。
あんなのがいっぱい蠢いてる土の中で、安らぎなんて、得られるわけないですよね……。
はぁ……。
なんか、なんか……。
あのねずみさんの中に人が入ってるのを知った時の気分ですぅ……。
あ……もうこんな時間。
レッスン行ってきますね……。
P「元気なやよい」
おはようございまーす!
はい! 私は今日も元気ですよ!
え?
……はい、分かりました! 後で雪歩さんにも元気を分けてあげればいいんですね?
それじゃ、さっそく行ってきま──
ふぇ?
近頃変わったことはないか……ですか?
うーん……とくに思いつかないかなーって。
昨日も、今日も、きっと明日も。
私と私の家族は、変わらず明るく元気ですよ!
それじゃ、行ってきまーす!
P「伊織の帰還」
ただいま。
……ふぅ。
あら、あんた一人なのね。
ん? 現場が近くだったから、歩いて帰ってきたのよ。悪い?
……ああ、そのことね。
色々あってね、もう大丈夫よ。
なんだか、足枷がとれた気分だわ。
ただ、一応もう一つの方も解決したはしたんだけど──
って! ちょっと! オレンジジュース切れてるじゃない!
はぁ? 解決したんじゃないのか……ですって?
馬鹿ね。長い間ずっと飲み続けてたんだもの、嫌でも好きになっちゃうに決まってるでしょ。
て言うか、元々味が嫌いだったわけじゃないし……。
ああもう……つべこべ言わないで、とっとと買いに行ってきなさい!
P「真美とばったり」
あ……兄ちゃん。
…………。
ど、どったの? こんなとこで。買い物……?
ふ、ふぅん、そっかぁ。
…………。
……ね、ねえ。
やっぱり、兄ちゃんも知ってるん……だよね?
……そっか。
……ごめんね、兄ちゃん。
真美、みんなにいっぱい迷惑かけちゃったよね……。
……うん。ありがと。
でも、やっぱり真美はまだ戻れないよ……。
いつか……。
いつかそのうち、亜美が治ったら。
その時は、亜美と一緒に事務所に行くよ。
だから、今はごめんね。
ばいばい、兄ちゃん。
P「不思議なあずささん」
あ、プロデューサーさん。お帰りなさい。
え? 伊織ちゃんですか?
伊織ちゃんなら、仮眠室で寝てますよ?
へえ、そうだったんですか。
うふふ、お疲れ様です。
……あら……?
…………。
いえ、別に顔に何かついてるわけじゃないですよ。
ただ……うーん、何かしら……。
まあ、何かは分かりませんけど……とりあえず、これをどうぞ。
さっき、また道に迷っちゃったんですけど、その時貰ったお土産です。
いえ、いいんですよ。是非受け取ってください。
そうです。人間、素直が一番ですよ?
それじゃ、私はお仕事に行きますね~。
あ、大丈夫ですよ?
ちゃんと、タクシー呼んでありますから~。
P「幸せな音無さん」
ぷ、プロデューサーさん!
見てくださいよこれ!
昨日、たまたま神社に立ち寄ったんでおみくじ引いたんですけど……ほら! ここ!
『恋愛 時期を待つべし』
どうですか!? 少し進歩しましたよ!
え? 仕事しろ?
ひどいっ! プロデューサーさん冷たい!
…………はい?
すいません、ちょっと聞こえませんでした。
もう一回言ってもらえますか?
これ以上待ってたら……何ですって?
…………。
……ふんだ! プロデューサーなんかとは挨拶しないぞ!
絶対許してあげないからね!
助けてって言ったのに見捨てるなんて……最低さー!
アイドルとプロデューサー? そういう問題じゃないでしょ!?
い・の・ち!
自分の! 命が! かかってたでしょっ!
まったく……もし自分が助かってなかったら、化けて出てやるところだったぞ。
誰に助けてもらったかって?
秘密! へたれプロデューサーなんかに教えてやんないぞ!
それじゃ、自分、仕事行ってくるから!
P「美希の目覚め」
ふあ……。
あふぅ。
……あれ? プロデューサー、小鳥は?
買い出し? ふぅん。
……ねえ。
ミキは、星井美希だよ。
……えへへ。
なんか、言いたくなっちゃったの。
じゃあミキ、そろそろ帰るね?
……あ、そうだ。
ねえ、ハニー。
この前、撫でてくれたの、ありがとうなの。
ミキ、すっごく嬉しかったよ。
P「貴音と散歩」
プロデューサー。
今宵は、月の綺麗な夜だと……そう、思いませんか?
ええ。
やはり、満月は美しいものですね。
……少し、外を歩きませんか?
いえ、ほんの少しでいいのです。
ほんの、数分で……。
ふふっ、ありがとうございます。
夜風が心地よいですね……。
……あなた様。
わたくしは、あなた様にお礼を言わねばなりません。
四条貴音というアイドルを、ここまで育てあげてくださったことについては、感謝の一言につきます。
いえ、一人では、とてもここまでは来れなかったでしょう。
あなた様の助けがあればこそ、今のわたくしがあるのです。
ええ。これからも、よろしくお願いします。
…………。
……プロデューサー。
月が、綺麗ですね。
おまけのおまけ
P「○○○○○○○○」
……時にあなた様、一つ、お願いしたいことがあるのですが……。
今まで、話したことはありませんでしたが……実は、私には弟がいるのです。
是非とも、あなた様に会っていただきたいのですが……いかがでしょうか?
理由ですか?
そうですね……。
実は、私の弟は今まで人前に出たことがないのです。
ですから、人とうまく接するために、あなた様にお手伝いをしていただきたいと思いまして。
……ありがとうございます。
日時ですか?
今からでは、いけませんか?
いえ、大丈夫です。
もう、すぐそこですから。
……おや、今頃気づいたのですか?
ええ、ここは、山の中です。
どこの?
そんなことは、どうでもよいではないですか。
ふふっ、逃がしませんよ。
ほら……大人しくしていれば、命までは取りません。
……無駄です。
ここはもう、人里離れた山の奥……。
いくら叫ぼうとも、あなたの声は誰にも届きません。誰も助けには来ません。
さあ……こっちへ来なさい。
もう、すぐ、そこに、私の弟──いや、息子がいる……。
私の息子が、人の世に混じるためにも……。
何より、私が高みへ昇るためにも……。
そなたの姿を、頂きたいのじゃ。
ほれ、着いたぞ。
見てみよ……どうじゃ? 妾の息子は?
立派じゃろう?
何をしておる、はようこっちに来い。
心配するな、命までは取らん……ふふふ。
ほれ、はよ──っ、
……なんじゃこれは。
犬の牙……か。
まさかそなた……妾に気づいておったのか?
いや……その様子を見るに、どうやら誰かに渡された物らしいな。
ま、所詮は気休め程度……ほんの数秒寿命が延びたにすぎぬわ。
……五月蝿いのう、喚くな。
先も言うたであろう?
そなたの叫びは届かんと。
助けに来る者など、誰もおらん……とな。
「いるさ、ここに一人な」
貴音の姿をしたナニカが俺の首を掴もうとしたその時、背後から何者かの声がした。
「な、なんじゃお主は!」
「お前を倒す者だ!」
いや、待てよ。
俺は、この声に聞き覚えがある。
そう思った瞬間、背後の人物が
「破ぁーーーーー!!」
と叫んだ。
すると背後から青白い光弾が飛びだし、貴音の姿をしたナニカと、その後ろにいた大狐を吹き飛ばした。
「危ないところだったな……」
「 Tさん!」
振り返るとそこに立っていたのは、久しぶりに会う、遠い親戚の寺生まれのTさんだった。
「これでようやく三分の二か……いや、もしかすると他の奴にも子供がいるかもしれないな……」
Tさんは何やらぶつぶつと呟いていたが、しばらくすると、こちらを向いた。
「まあいい。それよりP、厄介な奴に目をつけられてたな。俺の助けがあと数秒遅かったら、お前は殺されていたところだ」
「そうだったのか……ありがとうTさん。でも、なんでここに?」
「なあに、他ならぬお前のピンチならいつだって駆けつけるさ。だからお前んとこのアイドルのサインくれ」
そう言ってTさんは、照れたように笑いながら春香達のCDを取り出した。
寺生まれってスゲェ・・・俺は久しぶりにそう思った。
終わり
あくまでおまけなので細かいことは気にしないでください
過去作に関して質問があれば一応答えるかも
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