咲「京ちゃん!早く中出して!」和「麻雀とは一体…」 (78)



咲「ツモ。800・1600です」

穏乃「ーっ!」

淡(やられたっ!)

恭子「……適わんかったか…」


『決ぃまったぁああああっ!』

『激戦となった今年の夏のインターハイを制したのは、初出場にして無名校が起こした偉業!』

『破竹の快進撃を最後まで続けた長野代表の清澄高校だあああああっ!』


咲「ありがとうございました!」ぺっこりん

穏乃「…ありがとうございました!」

淡「ーっ。グスッ、ありがとうございました!」

恭子「…ありがとうございましたっ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419150065

咲「この決勝に来るまでの間に…色んな人と戦って…色んな角度で牌に触れて…」

咲「お姉ちゃんとの関係だったり、和ちゃんとの約束だったり…」

咲「色々あったけど、卓に付いてからはもう、何も考えられなかった」

咲「ただただ、皆さんと…ううん、みんなとの対局が楽しかったから!」

咲「みんなと一緒に打てて…とっても楽しかったよ!淡ちゃん!穏乃ちゃん!」

穏乃「…そうですねっ!楽しかったです!」

淡「むー。最後までシズノはその堅っ苦しい喋り方を続けるつもりなの?」

淡「私ら同級生だよ?来年もまたここで戦うんだから!もっと気楽に喋ろうよ!」

淡「次はサキーにもシズノにも負けないんだからね!」

穏乃「………来年いるかは別として、そうだね!」

咲「穏乃ちゃんのその能力があれば、そうそう太刀打ち出来る人はいないと思うよ~」

咲・穏乃・淡「」ワイワイ

恭子(新鋭1年生トリオの話に花が咲く、か…邪魔者のうちは退散しとこうか…)

咲「そして、末原さん!」

恭子「!」

咲「こっそり帰るだなんて酷いですよ。末原さんとも、もっともっとお話したいんですから」

恭子「せやけど…」

咲「む…。…じゃあ、また一緒に打ちましょうね!このメンツで!」

恭子「…ええんか?どう考えてもうちがこのメンツの中では一つも二つも力が劣る…」

淡「おやぁ?キョーコはもう私らには一生適わないと諦めて牌を置くの?」

恭子「それは…」

穏乃「それに、誰が劣ってるか、勝ってるかなんて二局じゃ分かりませんよ」

穏乃「麻雀は偶発性の高い競技ですからね。だからこそ、次は咲にも負けない!」

咲「ふふ。穏乃ちゃん、和ちゃんみたい。望むところだよ!」

恭子「そうやな…。凡人でも何とかなるかもしれん…。そういった夢を見せてくれたのがこの一夏のお祭りやった」

淡「お祭り…良いこと言うねキョーコ!そうそう!お祭りは楽しんだもん勝ち!麻雀も楽しんだもん勝ちだよ!」

恭子「ほんなら、次会う時のために今ここで連絡先の交換でもしとこうか?」

淡「おぉ!良いね!やろうやろう!」

穏乃「それじゃLINEで…」

咲「え、えーっと…」



咲「ごめんなさい…私、携帯持ってなくて…」

淡・穏乃・恭子「」



―全国大会全日程終了後、長野―



和「………」

咲「和ちゃん!」

和「おはようございます、咲さん。今日は迷わないで来れたんですね」

咲「もー!酷いよ和ちゃん。私だってたまには迷わないで待ち合わせ場所に来れるよ!」

和「ふふっ。すみません。でも嬉しいです。咲さんが私を頼ってくれるなんて」

咲「え?」

和「こういった相談事だったら元部長あたりにお願いするものかと…」

咲「もう部長も元部長だからね。あんまり負担掛けたくないし…それに…」

和「それに?」

咲「やっぱり私の携帯の一番目に連絡先を登録するのは、和ちゃんが良いなって!」にこっ

和「」カアアアアアアアアアッ

和「さ、咲さん…!」

咲「?」


照「さて、さっさと携帯ショップに行こうか。面倒はごめんだし」

淡「おぉ、出来る姉」


和「」


和「どっ、どうしてお姉さんと大星さんがここに!?」

照「どうしてって…私は咲の姉だし。仲直りしたし。夏休みだし。こっちに里帰りしてるの」

淡「テルーに付いてきましたー」

咲「二人とも今は私の家に泊まってるんだよ」

淡「サキーの弱点探しも兼ねてね!」

咲「ふふ。昨日私が和ちゃんと携帯買いに行くって話したら、二人とも来たいって」

咲「やっぱり買い物は大勢の方が賑やかで良いよね!」

和「そ、そうですね…」

和(さ、咲さんとの二人きりの買い物の予定が…)

和「ん?もしかして咲さんが迷わないで待ち合わせ場所に来れたのは…」

淡「私のおかげでーす」

咲・照「……」

和(なるほど、納得です)

淡「さー!ちゃっちゃとサキーの携帯買って、そしたら四人で麻雀だ!」

照「確かに。四人いる」

咲「うちではサンマしか出来なかったもんね」

和「で、では行きましょうか…」



―某携帯ショップ―


照「それにしてもお父さん、咲に携帯すら与えないとは…」

淡「今時携帯持ってない女子高生なんて見たことないよ!サキー可哀想!」

咲「えへへ…」

和「照れるところじゃありませんよ…私も春にびっくりしました」

和「ではPCのアドレスは?と尋ねてもPCが無い、と来たんですから…」

照「うちの妹が迷惑を掛けたようで…」

咲「悪いのはお父さんだ!私は悪くない!」

淡「あ、それ昨日やったゲームの台詞」

照「愚かな±0…。その償いは、代わりに私が髪を切ろう」

淡「何で!?」

咲「ふふ。二人とも面白いでしょ?」

和「そうですね。賑やかそうで何よりです」

和(私も咲さんのおうちにお泊り…出来ないものですかね…)


和「これなんかどうです?」

咲「あ、これ…元部長に借りてた奴と同じタイプのものだね!」

淡「ふむ…値段は……うわっ、高っ」

照「これくらいその辺の雀荘でちょっと差し馬を握れb」

咲「もう!お姉ちゃん!お金掛けて麻雀は良くないよ!」

和「あ、あんまり騒ぐとですね…」


<おい、あれ白糸台の宮永照じゃね?
<横にいるのは今年の夏の団体決勝で大将を務めた宮永咲と大星淡か?
<隣のピンクはインターミドルチャンプの原村和だな
<やべぇみんな可愛い
<次の対局も頑張れよー


淡「おぉ…もしかして私ら有名人?カメラ向けられてる。サキー、一緒に並ぼ?」

咲「おおぅ…。何だかちょっとドキドキしてきたよ」

和「当たり前です!皆さん夏のインハイで大暴れしたんですからもう少しおとなしく…」

照「ご声援ありがとうございます。プロに行っても頑張ります」キリリッ

淡「出たっ!テルーの営業スマイル!」

照「はっ。無意識に」

咲「うーん。人が集まって来ちゃったね」

和「……早く用を済ませて店を出ますよ」


咲「これが私の携帯…。和ちゃん、ありがとう!」にこっ

和「…っ。あ、ありがとうございます」カアアアアッ

淡「ふーん。インターミドルチャンピオンはサキーに首ったけか」

和「な"っ!?」

淡「顔が真っ赤だよん」

照「まぁ咲が誰を選んでも構わないけど…。良し、早速咲のスマホに私の連絡先を…」

咲「あ、まだダメ!」

照「!?」

照「さ…咲が反抗期に…中二病に…私を拒絶する…」

淡(テルーこそサキーのことをずっと拒絶していた…とは言わない空気の読める私)

咲「私の初めては和ちゃんって決めてるから!」

和・照・淡「!?」


咲「はい、和ちゃん」

和「え!?え!?ふ、不束者ですが今後とも…」

照「淡…妹が私を拒絶した挙句一瞬で抜き去って大人になった…」

淡「………大人の階段昇る…って感じ?」

咲「和ちゃんの連絡先を一番に登録させてね!」

和「あ、そういう…事でしたか…」

照・淡「…………」

咲「え?何この雰囲気」

照「原村さん、用も済んだしさっさと四人で麻雀しよう」

照「ちょっと世間知らずの咲にはおイタを与えないと…」

咲「え!?え!?」

淡「流石に高校100年生の私でも咲のこれはカバーしきれない」

咲「ええ!?淡ちゃんまで!?」

和「そ、それじゃまこ部長の家にでも行きましょうか…」



―roof-top―


咲「ふぅ…」

照「むぅ…やっぱり咲は強いな…なかなか凹ませられない…」

淡「化け物だよ化け物姉妹!次は私が勝つけど!」

和「なかなか偶然が多く起こる卓でした…」

まこ「あんたら全員が十分に化けもんじゃがな」

咲「まこ先輩。いや、まこ部長」

まこ「なーに。咲の呼びやすい方で呼べばええ。お疲れさん」

淡「やった!熱シボ!」

照「私はもう少し打ちたい。打ち足りない」

和「もう6半荘も打ったのにですか!?」

まこ「ノーレートでうちの店員として働くなら、そこをちょうど今一卓にするが…」

照「やるやる。ゴッ倒す」

まこ「接客業じゃからな!腕回転させるあれはNGじゃぞ!」

照「善処する」


<宜しくお願いしまーす
<インハイチャンピオンの宮永照ぅ!?


まこ「それにしても咲もスマホデビューか…。大人になったのう…」

咲「まこ先輩は私の何キャラなんですか」

淡「私の連絡先も入れておいたから、ガンガンこっちから連絡しちゃうからね!」

<ツモ

咲「うん。もう少しスマホに慣れたら、こっちからも連絡するね」

まこ「これで良しと。清澄連中の連絡先は全部入れておいたわ」

和「阿知賀の皆さんも是非教えて欲しいとの事です」

<ロン

咲「うん。ありがとう!末原さんの連絡先は紙に書いておいたから…」

淡「キョーコ字へったくそだなー」

咲「良し!これでいつでもインハイ決勝のみんなと連絡出来るよ!」

<ツモ

和「後は咲さんがスマホに慣れるだけですね…」

淡「ちょい慣れたらLINEとかやろうね!」

咲「らいん…?」

<ロン


照「ロン。ラストー」

まこ「早っ」

照「お客様が二人帰られたのでメンバー3入りになりまーす」

淡「あ、じゃあ私入る!」

咲「私も入ろうかな」


<宜しくお願いします*3
<宮永姉妹に大星淡!?藤田プロも来るしすげーなこの雀荘!
<あ、それカンです


まこ(地獄絵図じゃ…)

和「………」

まこ「ん、どうした和」

和「いえ…何かこうして一息付くと、何か疲れが…」

まこ「ははは。そうじゃろ。あの三人と一緒にいたんじゃな」

まこ「唯一の常識人である和が一番気苦労が絶えないのは道理じゃ」

和「ええ…それと…」

まこ「ん?それと?」

和「……いえ、何でもありません」

和(言える訳ないですね…咲さんのあの台詞に一喜一憂してしまったのが一番の原因だなんて…)



咲『私の初めては和ちゃんって決めてるから!』


和「」カアアアアアアッ

咲「どうしたの和ちゃん。顔が赤いよ?」

和「…っ、咲さん!?麻雀してたのではないのですか?」

咲「?もう終わったよ?お客さんも帰っちゃった」

まこ「早すぎるっちゅーに」

淡「いやー。ないわー。あそこで客の生牌の5s切りはないわー」

照「そういうのも含めてのメンバー業」

咲「具合悪いんだったら、一緒に帰る?」

和「いっ、いえ!一人で帰ります!…それでは、明日の部活で!」

咲「うーん…心配だよ…」

淡「私はサキーの天然ジゴロっぷりが心配だよ。物凄く」

照「それより客がいなくて一人足りない。入って」

まこ「え、もしかしてわしがか?」

照「もちろん。私はまだまだ打ち足りない」


まこ「い、いや~…。いつお客様が来られるか分からんし…」

照「勿論その時は卓を止めてメンバー全入りで卓を立てる」

まこ「そ、それにそろそろええ時間じゃろ?あんたら咲の家に泊まってるなら食事の準備とか…」

淡「ん」

まこ「?」

咲「あ、お父さん?えへへ。スマホで電話してるよ。って言っても淡ちゃんが打ち込んだから私は何もやってないけど」

咲「それでね?今日の晩ご飯なんだけど、私たち高校の先輩の家でご馳走になるから帰りが遅くなりそう」

咲「え?お父さんの分?ごめんね。出前とか取ってくれないかな?あ、了承書もきちんと取ってね」Pi

咲「ふぅ…。お父さんごめん。たまには良いよね?」

淡「ん」

まこ「」

照「ここは雀荘。カレーなりうどんなりラーメンなり作れるはず」

淡「って事で!今日は長居するよ!お世話になります!」

咲「それじゃ私はご飯作ってくるよ。三人でサンマでもしてて?まこ部長、台所お借りしますね」

まこ(こいつら人の話を全く聞かん…マイペース過ぎるじゃろ…こりゃ和が疲れるわけじゃ…)

まこ「ま、まぁええじゃろ…来年も清澄が優勝するためにはあんたらの高校を乗り越えないとなんじゃ…」

まこ「返り討ちにしとるけぇのう!」


咲「~♪」

咲「この冷蔵庫の中身ならカレーで良いかなぁ」

咲「えーっと…お姉ちゃんが甘口。淡ちゃんは私と一緒の中辛。まこ部長は辛さ強め」

咲「余ったら持ち帰って食べよう。どうせお父さんの事だからカップ麺で済ませてるだろうし」

咲「…………」

咲「和ちゃんとも一緒にご飯食べたかったな。せっかく今日一日付き合ってくれたのに」


<ぎゃああああああああああああああああああ


咲「和ちゃん…大丈夫かな…」



―翌日―


和「…………」

和「38.3°C…」

和「完全に風邪ですね…ゴホッゴホッ」

和「皆さんには申し訳ないですが今日の部活はお休みを頂きましょう…」

和「そうと決まればメールを…」

和「……よし、これで送信完了です…」

和「風邪と決まったからにはお医者様に行って安静にしないとですね…」

和「は、早く治さなくては…」



―清澄高校麻雀部部室―


優希「のどちゃん遅いじぇ」

京太郎「あの時間に人一倍真面目な和が遅刻とはねぇ…」

まこ「」

京太郎「染谷部長はこんなんだし」

咲「うーん…。昨日お姉ちゃんと淡ちゃんと私とで一緒に同卓してからずっとこうなんだよ…」

優希「どう考えても咲ちゃんたちが原因だじぇ」

京太郎「そんでその二人は?」

咲「家で宿題やってるよ。特に淡ちゃんが全然手を付けてないから…」

京太郎「あー…。想像出来るわ」

優希「私もほとんど終わってないけどな!」

京太郎「威張れることか!」

咲「あはは…。淡ちゃんは一緒にやらない?って言ってたけど…」

咲「断って来ちゃった。和ちゃんが心配だし…。…あれ?携帯が震えてる」

優希「おお!咲ちゃんがホントにスマホを手に入れている!」

京太郎「人間って進化するんだな…」

咲「な!酷いよ二人とも!」

咲「えーっと和ちゃんから…。『今日は風邪を引いたため、部活を欠席します…』やっぱり…」

優希「ふむ。私にも届いているということは一斉送信だな!」

咲「あ、そっか…」

咲(私にだけ送ったんじゃないんだね…)


京太郎「和の風邪の原因もまこ部長のこれと同じだったりして」

優希「あの三人と囲ったら流石ののどちゃんでも…」

咲「何か凄く失礼だよ!」

京太郎「まーとにかく、染谷部長。今日は和は来れないみたいですよ」

まこ「あー」

京太郎「でもまぁ四人いますし、部活始めません?」

まこ「あー」

京太郎「メンツは俺と優希とまこ部長と咲とで」

まこ「咲じゃと…?」

咲「!」ゾクッ

まこ「くっくっく…ええじゃろ…咲ぃ…昨日の恨みを何倍にもして返しちゃる…!!」

優希「おおう…まこ部長が凄い気迫を…!」

京太郎「お前本当昨日何やったんだよ…」

咲「いや、だから…麻雀を…」

優希「麻雀という名の何かだじぇ!」

咲「れっきとした麻雀です!」


優希「」タン

京太郎「」タン

まこ「」タン

咲「」タン

京太郎(…っと、生牌の中か)

咲(……)

京太郎(この巡目で生牌を出したら咲の思うつぼだな…回ろう…)

咲(………それを出してくれないと、まこ部長が…)

まこ「カンじゃ」ゴッ

優希「8sの暗槓…」

まこ「ツモ」

京太郎「嶺上牌は発…えー…223344666発【8888】ツモ発…」

京太郎「って緑一色じゃないですか!?」

優希「じぇえええ…16000の出費…」

咲「京ちゃんがそこで中を出してくれれば安く済んだのに…」パラッ

優希「中の明槓からの発単騎嶺上開花…ドラはなし…。確かに責任払いでも役満ツモの子の支払いより安いじょ…」

京太郎「そんなもん分かるかー!」



1戦目

1-まこ
2-咲
3-優希
4-京太郎


優希「ぐぬぬ…やはり役満親っ被りは痛かった…」

京太郎「しれっと±0にしてる咲がすげーよ」

咲「京ちゃんの手組みは素直だから点棒調整しやすいよ?」PiPiPi

京太郎「褒めてるのかそれ…」

まこ「ワシの時代じゃあああああああああああ!」

京太郎「染谷部長は依然壊れてるし」

京太郎「…しかし、ほんと咲がスマホいじってると違和感しかないな」

優希「誰にメールしてるんだじょ?」

咲「和ちゃんだよ。風邪で寝込んでて寂しくしてるかなーって…。まだ習って間もないからちょっと怪しいけど…」

京太郎「手付きが覚束無いな…。まぁでも、慣れれば楽になるか」

京太郎「そうだ、俺の連絡先教えてやろうか」

咲「べー。もう知ってますよーだ。勿論優希ちゃんのもね。よし、これで送信完了…かな?」

優希「おぉ!じゃあ咲ちゃんには代わりに、上手いタコスを売ってる店のHPを教えてやらねば…」

京太郎「誰が喜ぶんだ誰が」

まこ「次の一局行くぞおらああああああああああああああああ!」


和「やはり風邪でした…。お医者様から薬を頂いた事ですし、安静にしないと…」

<♪諦めたーらおーわーりー

和「あら、メールが…」

和「咲さんからですか。ふふっ。早速スマホを有効活用していますね。選んだ甲斐があったいうものです」

和「えーなになに…」


***************************************************************

和ちゃんが風ということで心配になってメールして見ました!

もしかしたら昨日私が振り回したせいで和ちゃんが風引いちゃったのかな!だったらごめんんなさい!

今麻雀部のみんなと麻雀しているところです!

京ちゃんが早く中出ししてくれなかったので、まこ部長にヤられちゃいました!

次は私から攻めて行くよ!

***************************************************************


和「は!?」


和「い、今部室では何が起こってるんですか!?」

和「いや、というか何やってるんですか皆さん!?」

和「まこ部長!咲さんになんてことを!羨まし…はっ!」

和「と、とにかく咲さんに返信を…」


***************************************************************

>何やってるんですか!?

***************************************************************


和「返事は…返事はまだですか!?」

和「端的に現在の状況を伝えるだけです…。咲さんでもそんなに時間は掛からないはず…!」

<♪諦めたーらおーわーりー

和「来たっ!」


***************************************************************

麻雀してるよ!

***************************************************************


和「麻雀って何なんですか!?」


優希「」タン

京太郎「」タン

まこ「」タン

咲「」タン

京太郎(…っと、またここで生牌の白か…。さっきと似たような状況だな…)

京太郎(咲は一鳴き…。さっきはこれを引っ込めて役満上がられたんだっけ…じゃあ今度は打ってみるか)

咲「そのパイパン、カン!」

京太郎「え」

優希「え」

まこ「ああぁ!?」

咲「ツモ。嶺上開花・対々・混一・役々・ドラ1。倍満だね!責任払いで16000!」

京太郎「いや、それは良いけど…」

咲「?」


京太郎「お前今何て言った?」

優希「私も聞き間違えた可能性があるからもう一回言って欲しいじぇ」

咲「ツモ。嶺上開花・対々・混一…」

京太郎「その前」

咲「パイパン、カン!」

京太郎「そうそれ」

優希「良かったー。聞き間違いじゃなかったじぇ」

京太郎「良かった良かった。あははは」

まこ「ふははははははは」

咲「あ、あはははは…?」

優希・京太郎「良くなーい!!」

咲「」ビクッ


優希「乙女が何を口走ってるんだじぇ咲ちゃん!」

咲「えぇ…?私何か間違ってるの…?」

京太郎「これは白だろ!」

咲「パイパンでしょ?」

京太郎「いや白だろ!」

咲「でもうちの家族はみんなパイパンって呼ぶけど…」

咲「あ、でも淡ちゃんにも怒られたな…」

優希「そりゃ当たり前だじぇ…。確かに白の事をそう呼ぶ人たちもいるけど…」

京太郎「咲…お前パイパンの意味知ってるのか?」

咲「いや、だからこの牌の事でしょ?」

優希・京太郎「……」

優希「良し分かった咲ちゃん。これを早めに知ることが出来て良かったと思うんだじぇ」

京太郎「これが全国ネットで放送されたらとんでもない放送事故だからな…」

優希「これからはこの牌をパイパン呼びするのは禁止だじぇ」

咲「えぇ…何で?」

京太郎「何でも!良し、続けるぞ!」

咲「納得いかないなぁ…」


和「くっ…ベッドで悶えてたら更に体温が上昇しました…!」

和「一体部室では何が起こってると言うんです…!」

和「無事でいてください…咲さん…ゆーき…まこ部長…」

<♪諦めたーらおーわーりー

和「来ましたね、咲さんからの新たなメールが…」

和「今度こそ、このメールで現状が掴めれば良いのですが…」

<♪こーわーいー

和「怖いです…。メールを見るのが…。しかし、見なければ先に進めない…」

和「ていっ!」


***************************************************************

引き続きみんなと麻雀してます!

でもゆうきちゃんと京ちゃんに指摘されてしまいました!

パイパンはおかしいって!

うちの家族はみんなそうなのに納得いきません!

和ちゃんはどう思いますか!

***************************************************************


和「宮永家えええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

和「麻雀ってなんなんですかああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

和「ゴホッゴホッ…」

語源は麻雀の方なのな



2戦目

1-咲
2-まこ
3-優希
4-京太郎


まこ「ぐああああああああああああああああああああああわしの時代があああああああああああああ」

咲「まこ部長、正気に戻ってください」

まこ「…はっ!ここは…」

咲「部室ですよ?今通して終わったところです」

まこ「そうか…化け物三人にボコボコにされていたのは…あれはわしの夢じゃったんじゃな…」

咲「そうですよ。さぁ、記録付けたら次の一局に行きましょうね」

京太郎「何か凄い不機嫌だったな咲…」

優希「お前は早く一回くらい上がれ!また焼き鳥か!早く記録付けろ!」

京太郎「へいへい…」

咲(ん、和ちゃんから返事…)


***************************************************************

>私もそうです。とても良いと思います。

***************************************************************


咲(ほらやっぱり!)

咲「~♪」

京太郎(今度はえらく上機嫌になったな…)


優希「」タン

京太郎「」タン

咲「」タン

まこ「」タン

京太郎(…今度は発かよ!しかもまた生牌!どうなってんだこれ!)

咲(京ちゃんが掴んだ)

京太郎(どうする!?降りるって言ったってまだ巡目は数巡ある…俺だって5200の聴牌だ…)

京太郎(ええい行ったれ!)パシッ

咲「…」

京太郎「こ、今度こそカンはないな?」

咲「カンはないよ。出来ないもん」

京太郎「よ、良かった…」

咲「良くはないと思うけど…。京ちゃん、河見てそれ打ったの?」

まこ「いやまぁ…京太郎じゃからな…聴牌キープしようとしてたら出るじゃろ…」

京太郎「え?え?」

咲「私はそれ三枚使いだけど、カンよりも優先されるものがあるよね?だからカン出来ないの」

優希「ふふふふふ…。京太郎貴様、見ていないな!」

優希「ローン!国士無双!48000だじぇ!」

京太郎「」



3戦目

1-優希
2-咲
3-まこ
4-京太郎


優希「良し来た初トップ!」

まこ「お前さんはもっと勉強が必要じゃのう」

京太郎「はい…反省してます…」

咲「何とかずらせればなぁ…京ちゃんのツモを私に合わせれば止められたのに」

咲「まぁどっちにしてもこの局で私の青カンは出来なかったし、しょうがないか」

優希「はいストップ!はいストーップ!」

咲「?」

京太郎「今何て言った?」

咲「この局で私の青カンは…」

まこ「止めんかそんな事言うのは!女子高生がはしたない!」

咲「えぇ…また何か問題があるんですか?」

優希「大ありだじぇ!!」

京太郎「お前…あおかんって…」

咲「青をカンするから青カンでしょ?」

まこ「確かに発の事を青という奴はおるが…」

京太郎「問題は青とカンを連続して言うことにあってだな…」

優希「でもこの反応だと、咲ちゃんはあおかんって言葉について…」

咲「??」


まこ「見当もつかないようじゃのう…」

京太郎「知ってて言ってたら怖いですよ…」

優希「まーなんだ、咲ちゃん。発をカンする時は、青って呼んでも良いけどワンテンポ遅らせるか助詞を挟んでくれ」

咲「むー。青は単体なら良いのに、パイパンはダメなの?」

まこ「ダメじゃ!」

咲「分かりました…」

京太郎「しかし色んな呼び名があるんですね…。中も赤って呼んだりするんですか?」

まこ「いやそれは聞いたことないのう…」

優希「そもそも白発中の正式名称はだなー…」

咲「…和ちゃんにも聞いてみよう」


和「ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」

和「咲さんかわいい咲さんかわいい咲さんかわいい咲さんかわいい」

和「…はっ!…落ち着け…落ち着くんです原村和…」

和「落ち着いて咲さんからの新着メールを待つんです…」

和「今部室で何が起こってるのかを把握するのはそれしかないんですから…」

<♪諦めt

和「とあっ!」


***************************************************************

本日三回目の麻雀です!

京ちゃんのあおかんしようと思ったらゆうきちゃんに邪魔されてしまいました!

みんなが言うにはあおかんも止めた方が良いそうです!

和ちゃんはどう思いますか!

***************************************************************


和「事件は部室でなく野外で起こってたあああああああああああああああああああああああああああ」

和「ゴッホゴホッゴホッ…ぜぇ…ぜぇ…」


咲(あ、和ちゃんから返事が来たよ)


***************************************************************

>私はその行為については理解がある方だと思います。
>ですがあまり無闇に行うべきではないと思います。
>わ、私なら…その…。…何でもありません…。

***************************************************************


咲(うーん、聞き方がまずかったかな?和ちゃんはデジタル派だもんね。下手に裏ドラ増やすリスクとか考えちゃうよね)

京太郎「ふーむ…。深いですね、やっぱ麻雀って…」

まこ「だからあながちパイパン呼びも間違ってはいないんじゃが…まぁ、矯正しないとな…」

優希「超注目選手になった咲ちゃんだからこそ、周りが気を付けないとなんだじぇ…」

ガチャッ

久「やっほー」

美穂子「こんにちは」

咲「あ、元部長!」

優希「風越のお姉さんもいるじぇ!」

華菜「華菜ちゃんもいるし!」

まこ「どうしたんじゃ、お客さんまで連れて」

久「んー。何でも風越が練習試合の調整を行いたいとかで。さっき校門前で」

咲「メールとかでも良かったんじゃないですか?」

久「おぉう、咲からそんな言葉が出るとは…ってマジでスマホにしたのね。驚きだわ」

美穂子「えっと!あの!その!わ、私携帯とかスマホ持ってなくて…」

華菜「キャプテンは機械音痴で有名だし!」

久「まぁ何、美穂子の顔が生で見れて役得ってところよ!」

美穂子「あ…その…ありがとうございます…久…」

京太郎(ジゴロがいる)

優希(ジゴロがいるじぇ)

まこ(ジゴロじゃのう)

華菜(ぐぬぬ~)

咲(私も方向音痴、なんとかしたいな…)


淡「ばーん!主役の大星淡、見参!サキーお待たせ!」

照「ついでに私も」

まこ「何か寒気が…」ゾクッ

咲「淡ちゃん!お姉ちゃん!宿題終わったの?」

淡「そりゃもう高校100年生の私にかかれば…」

照「いやもう余りに要領悪いから半分諦めた。清澄に行きたい行きたいうるさいから連れてきた」

淡「テルーだってサキーの高校見に行きたいって言ってたじゃん!おあいこだよ!」

淡「さーサキー、さっさと帰って一緒に宿題…」

久「あらあら、一気に大所帯になったわね」

美穂子「良かったらその宿題、見ましょうか?」

淡「……え?ほんと?マジで?」

華菜「キャプテンの教え方は分かりやすいと評判だし!」

淡「助かる。宜しくお願いします!」

まこ「そんじゃまぁ、わしらは練習試合の日程調整でも行おうか、池田」

華菜「だな!オータムもすぐやってくるし、今度こそ清澄には負けないからな!」

久「それじゃ余った人たちで麻雀でもしましょうか!」

優希「やっぱり卓を増やすべきだと思うじぇ。どうにかならないのか、元部長!」

京太郎「あと俺の買出しの回数が増え続けてるのもどうにかならないですかね…」

キャプテンは携帯以上家電未満という設定を知らない糞にわか
やっぱ不人気サイコパスリンシャンモブ不細工畜生SS書く奴って糞だわ


咲「ふふっ」

照「どうかした?咲」

咲「ううん。ちょっと嬉しく思っただけ」

咲「こうやって、麻雀と真剣に向き合えたから」

咲「今こうして色んな人と知り合いになって、色んな人と笑顔で過ごせる」

咲「お姉ちゃんとも仲直りできた」

咲「今、私すっごく幸せだな…って思って」

照「……ごめんね、咲」

咲「ううん、お姉ちゃん。そういう時は『ありがとう』だよ?」

照「…そうだね、咲。ありがとう」

咲(だからこそ、私は思う)

咲(この笑顔の輪の中に、和ちゃんがいない)

咲(麻雀する事の楽しさ、麻雀へ向ける姿勢。そのことの重要さを教えてくれた。全てのきっかけを与えてくれた大事な人)

咲(早く風邪を治して元気になって、隣で笑う姿を見たい…と)

咲(誰でもない、私の隣で…)

飯。

>>47
逆ぅ!


和「………」

和「咲さんからの連絡が途絶えて早6時間ほど…」

和「一体清澄で何が起こっているんでしょうか…」

和「もういっそこの体を引き摺ってでも確認しに行ったほうが良いのか…ゴホッゴホッ…」

和「麻雀…咲さんたちは麻雀をしているとのことですが…」

和「やはりこれは何かの隠語か何かなのではないでしょうか…?」

和「これまでのメールの内容からして、恐らく性的なアレに関わる行動であることが推測されます…」

和「………でも、それだとすると…ゴホッ」


咲『私の初めては和ちゃんって決めてるから!』


和「…ちょっと悲しいです。咲さんはもう、初めてじゃないんですね…ベテランですね…ドベテランです…」

和「私の初めてなんて…要らないんでしょうか…」

和「………」

和「ま、まだ確証は持てません。私の早とちりの可能性もあります…」

和「更なる続報を待つしかありません…」

<♪諦めたーら

和「おーわーりぃ!」


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和ちゃん、風は直りましたか!

今日は色んな人たちが来てくれて、その人たちと一緒に麻雀しました!

やっぱりお姉ちゃんもパイパンだしあおかんでした!

昨日和ちゃんが帰ってからもたくさん麻雀してたので、かなり疲れちゃいました!

でも、悲しかった事もあります。それは、和ちゃんがその中にいないこと!

だから和ちゃん、早く風を直して、一緒に麻雀しようね!

和ちゃんとの麻雀、凄く楽しみにしてるよ!

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和「」プツンッ


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>麻雀しましょう。今すぐしましょう
>咲さんが悪いんですからね。ここまで私を誘ったんですから。私は悪くありません
>もう頭がロクに回ってないですが知ったこっちゃありません

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でも和ちゃん、風治ったの!
夜遅いけど大丈夫!

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>治ります。むしろ麻雀したら治ります
>凄い汗かきますし。もし私の風邪を移したら、四六時中、いや一生涯介護しますのでご安心を
>あおかんで行きますか?

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うーん、それは実際に麻雀してみないと分からないよ!
状況によるから!
あ、昨日作ったカレーがあるから夜食でどうかな!

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>頂きます。カロリー使いますからね
>ちなみに咲さんは受けですか?攻めですか?

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それも実際に麻雀しないと分からないかな!相手次第!

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>そうですか。では私が攻めますね
>もう一生分の攻めをここで爆発させますね
>足腰が動かなくなるぐらい攻め続けますよ。覚悟しててください

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受けきってみせます!
じゃあ家で待ってるよ!

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淡「サキー。ちょっとスミレに連絡するからスマホ貸してー。電池がやばい」

咲「うん。はい、淡ちゃん」

淡「ありがと。全くスミレは逐一テルーの行動を報告せよなんてうるさいなぁ」

淡「……………」

咲「あはは。あ、そういえば和ちゃんがこれから来るって」

淡「インターミドルチャンピオンが?何でまたこんな時間に」

咲「麻雀って言ってたよ?メールのやり取りから見る限りでは」

淡「ふーん。見ていい?」

咲「良いよー」

淡「どれどれ…」

淡「…………………咲」

咲「ん?」

淡「逃げて、超逃げて」



和「咲さんはどこですかああああああああああああああ」ガシャーン

咲「!?」

淡「くっ…間に合わなかったか…」

咲「え!?え!?どういうことなの!?」

淡「要するに咲、あんたのメールは…」ごにょごにょ

咲「えええええええええええええええ!?」

和「咲さん…見つけましたよ…ふふふ…。私と楽しく麻雀しましょうねぇ…」

淡「ぐっ…咲、ここは私が時間を稼ぐ!だから逃げ…」

和「どきなさい」ゴッ


淡「か…かはっ…!」

咲「淡ちゃん!」

和「咲さん咲さん咲さん咲さん」

淡「なんて気迫…!この悪寒…!これまで出会ってきた人の中でも最大…!」

淡「もうあいつには意識はない…!ただ咲を想う本能だけで動いてる!」

淡「精神が肉体を凌駕している…!」

咲「淡ちゃん…お姉ちゃんとお父さんを連れて逃げて!」

淡「ば…馬鹿!何言ってんの!あんたを一人にして逃げられるわけないじゃん!」

咲「ううん、和ちゃんの狙いは私…。だから、私が一人になれば…」

淡「な…ダメ!行っちゃダメ!咲!」

和「咲さんかわいい咲さんかわいい咲さんかわいい」

咲「ごめんね、和ちゃん…。私が何も知らないで勘違いさせるようなメールを沢山送ったせいで…」ダキッ

和「咲さんぺろぺろ咲さんぺろぺろ咲さんぺろぺろ」

咲「だから、……あげるよ。大好きな和ちゃんになら、あげても良いから…」

和「?」

咲「………私の初めて、和ちゃんに…あげるね」

和「」


咲『私の初めては和ちゃんって決めてるから!』

咲『………私の初めて、和ちゃんに…あげるね』


和「がっ…ああああああああああああああああああああああああああああ!!」

和「」プツンッ

バタッ


咲「…和ちゃん?」

和「」

淡「気絶…してる…」

淡「そうか!もう意識がなくただ本能だけで動くインターミドルチャンピオンには、咲の初めてをあげるなんていう発言は刺激が強すぎた!」

淡「昨日の咲の勘違い発言ですら顔が真っ赤になるほど、本来ならウブなインターミドルチャンピオンには効果てきめん!」

淡「元々風邪を引いている状態でこんな薄着で動き回って肉体はとっくに限界を迎えていたんだ!そして、精神の限界!」

淡「流石咲、ここまで考えてその発言を行うとは…」

咲「いや、別にそんなつもりで言ったわけじゃなくて…何というか、本心だったというか…」

淡「………ふーん」

咲「わわわっ、凄い熱だよ!すぐに安静にしないと!」

淡「…放っとけば良いんじゃないの?自業自得だよ」

咲「ううん、それを言ったら私も自業自得だし…。何より、私が和ちゃんに看病して、そしてあげたいの」

咲・淡「「初めて看病を」」

咲「…ってハモったね」

淡「…ふふっ。咲自身の初めてからずっと安っぽくなったけど、多分そいつはそれで満足するんじゃないかな」

咲「じゃあ、氷水用意してこなきゃ…。淡ちゃん、ありがとうね?」

淡「?」

咲「必死で私の事を庇ってくれて、ありがとうって事!」

淡「あぁ、どういたしまして。サキー」

咲「さて…氷水とか冷えピタとか…どこ置いてたっけ…」


淡「…ちぇ、まだこいつには適わない、か…」

照「まだまだ、分が悪そうだね」

淡「……テルー……ずっと見てたの?」

照「んー、原村さんが倒れたあたりから」

淡「別にー。まだこいつの方が一歩か二歩リードしてるってだけだし」

淡「高校100年生はその程度でヘコタレはしない!」

照「…我が妹ながらこの天然っぷりにはほとほと呆れる」

淡「まぁ、だからこうしてサキーの家に無理やり来れるわけで…」

淡「ただ…」

照「ただ?」

淡「やっぱり、咲の大好き発言と…初めてをあげる発言は…堪えたなぁ…」

照「昨日もそれで原村さん、その後染谷さんに八つ当たりしまくってたもんね」

淡「あ、バレてた?反省してまーす」

淡「やっぱり一緒に過ごした時間が短いのが問題なのかな…」

照「…その差を埋めるためにここに来たんでしょう?」

淡「……勿論!白旗宣言にはまだまだ早いよお姉ちゃん!」

照「お姉ちゃん呼ばない」ちょっぷ


咲「お待たせ!ってお姉ちゃん…どこにいたの?」

照「下でプリン食べてた」

咲「もう!大変だったんだよ!和ちゃんが…」

照「大変だったのは咲のせい。天然小悪魔」

咲「?まぁ良いや、和ちゃん運ぶの手伝って!」

照「はいはい…」

淡「……ん、インターミドルチャンプのスマホ…」

淡「サキーのメールを何度も見てたのかな。ずっとこのメール画面…」

淡「…………」Pi

淡「………ごめんね」



翌朝、和ちゃんは目を覚ましました。

何でも昨日の記憶は殆どないみたいで、しきりにお世話になったことを私に謝っていました。

昨日の私とのやり取りは淡ちゃんが全部削除してくれました。和ちゃんのスマホのロックが掛かってなかったのが幸いだったらしいです。

だから、和ちゃんには突然夜中に押し掛けて、そのまま倒れた事しか記憶していないそうなのです。

本当に謝りたいのは私の方なのに。ごめんね、和ちゃん。

そして折角遊びに来てくれてるのに、こんな騒ぎに巻き込んでごめんなさい、淡ちゃん。


和「それでは、お世話になりました」

咲「本当にもう大丈夫なの?もっとゆっくりしていけば…」

和「ええ。かなり汗をかいたせいもあってか、体温は大分下がりましたし…」

淡「ーったく。もうこんな人騒がせな事しないでよね」

和「ええ。もう懲り懲りです」

和「結構大変だったんですよ?」

淡「何が。大変だったのはこっち…」

和「大星さんとお姉さん、二人に気付かれずにロックを解除するの」ボソ

淡「!?ど、どっから聞いてたの?」ボソボソ

和「お姉さんとの会話の少し後くらいから。でも、ありがとうございます。…今回の一件で気付かされました」

和「私は、咲さんに対して…友情と思ってましたが、違う感情がどうやら芽生えているようです…」

和「…大星さんには、負けませんからね?」

淡「…フン!私だって負けるつもりはないよ!」

照「……ふふっ」

咲「え?二人とも、何の話?」

和・淡「それは勿論…」


「麻雀の話でしょ!」


カン!

咲ちゃんが天然小悪魔スマホ使い慣れない可愛いお話を書いてたらのどのどあわあわ両天秤SSに着地。
みんな可愛いからまぁ良いよね!それにしても咲ちゃんが可愛いSSが最近多くて嬉しいです。

ちなみにパイパンの語源は>>34が仰る通りです。白板と書いてそう読みます。酉なし発想の根幹がおかしいSSは多分全部自分です。
咲ちゃんとてるてるとキャップとクロチャーと麻雀したいです。俺どこに座るんだろう。

一通り読み直したらHTML化申請致します。読んで頂いた方、ありがとうございました。

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