ホルホースが安価で奇妙な冒険 (95)

病院で目が覚めた時は最悪の気分だったね。

アタマは割れそうな程痛てーし、隣のベッドには寄りにもよって『ボインゴ』の野郎が眠ってやがる。
もう目を瞑るしかなかった。
もうどうにでもなりやがれェ~ッ!って感じだったな、ウン。

今になって意識がハッキリしてきた。
意識がハッキリしてきた理由?
これはカンだが『たった今、DIOが死んだ』からだな。
これはただの『カン』じゃあなくて『スタンド使いとしてのカン』だ。

晴れておれは自由の身。
お医者からも退院の許可が出たし、これから何をしようとおれの勝手だ。

↓2 どうする?

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とりあえず働く

>>3
とりあえず働き口が必要だ。
金がなけりゃあこの国からも出られやしないからな。
美人のナースとの別れは辛いが、退院手続きを済ませて薬くせー病院からはおさらばだ。

なんたって俺の仕事は『殺し屋』。
人を殺したい人間なんぞこの世にはごまんといる。
おれの方から探さなくても、依頼人はおれの噂を聞きつけてふらりとやってくるってシステムだ。

相棒がいないのはちと寂しいが、四の五の言ってられる身分でもない。
とにかく依頼人を『ここで』待つ。

↓2(依頼人 ※ジョジョの三部終了時点で生存・出生しているキャラのみ)

マライヤ「ホル・ホース……ね?」

顔は見えねーが確かに女の声だった。
姿は全身包帯ぐるぐる巻きで、隙間から目と鼻と口だけが見える。

ホルホース「お前は……」

マライヤ「あなたと同じ……『元DIO様の配下のスタンド使い』。『スタンド使い』ってのも『元』の内に入るわ」

病院を出てすぐのことだ。
彼女は病院からおれを追いかけて来たのだろう。

ホルホース「それで、俺に何か用かい? 包帯のお嬢さん」

マライヤ「↓2」

DIOの子供探し

>>12
マライヤ「DIO様に子供がいるのはご存知?」

ホルホース「あ、ああ」

ホルホース「……」

ホルホース「なんだとォォォォーッ!?」

そんなこともちろん知っているワケはない。
DIOと会ったのは、たったの数回。まさかヤツに子供がいるとは……!

マライヤと名乗る女から聞いたことは2つ。
①DIOの子供は4人(全員男)。
②その全てに『スタンド』の素質がある。

ホルホース「それで俺は……何をすればいい?」

マライヤ「DIO様の息子を探して。探す『だけ』でいいの。あんたのことはそもそも信用していないから、それだけでいい」

ホルホース「↓2」

探すなら二人でやったほうが早いだろう、俺はお前の怪我の治りを待ってからにするぜ

>>15
ホルホース「探すなら2人でやった方が早いだろう。俺はお前の怪我を待ってからにするぜ?」

おれは誰かを『立てる』ことでその真価を発揮できる。
おれのことを知っている諸君はよーく分かっているよな?

マライヤ「あたしのスタンド『バステト神』は生憎使い物にならない位ヤられちゃってるの。つまり『再起不能(リタイア)』な状態……」

マライヤ「足手まといになるだけ。悪いけど……」

銃を撃つのは簡単だ。引き金を引くだけでいい。
それに比べて、女を落とすのは難しい。
押し際、引き際の見極めは重要だ。
俺の見立てでは『あと一押し』って所だな。

ホルホース「おれは『待つ』って言っただけだぜ?」

マライヤ「……!」

ホルホース「退院までどれくらいかかる?」

マライヤ「……包帯が取れるのは来週よ」

ホルホース「来週、病院前で『待つ』。『待つ』だけだ。『待つ』のはおれの勝手だろ? 来るか来ないかはあんたの勝手……」

マライヤ「……ホル・ホース」

ホルホース「じゃあな」

後ろを向いたまま手を振るおれ……なかなかカッコよくないか?

ということで一週間暇になっちまった。さて、その間何をするかな?
↓2

それにしても『DIOの息子(達)』か……。
一人一人の詳細な情報はマライヤから聞くことはなかった。
いや、知ってるのかもしれないが今さらカッコよく去ったのに戻るなんてこたぁできない。

そこで思い出したのは一人の男の名前。『オインゴ』。
おれの前の相棒ボインゴの兄貴だ。
会ったことはないが、余程のマヌケで承太郎一行が知らぬ間に自滅したと聞く。
近くにそいつが入院している病院がある。

そこへ行ってみよう。『DIOの息子』について何か分かるかもしれん。

――

病室にはマライヤと同じく体中包帯に被われたオインゴがいた。

ホルホース「――ということだ。お前、何か知っているか?」

オインゴ「↓2」

知らんが、そもそもDIOの子供って何歳くらいなんだ?

>>21
オインゴ「知らんが、そもそもDIOの子供って何歳くらいなんだ?」

すっかり腫れた顔でオインゴは、おれにそう聞き返して来やがった。
質問を質問で返すとは失礼な奴め。その顔倍にしてやろうか?

ホルホース(……それは許してやろう)

そう言われてみれば、確かに彼らの年齢については疑問だ。
そもそも配下の一部にしか『世界(ザ・ワールド)』の正体を教えない男。秘密主義が過ぎる。

ホルホース「そうだな……。DIOは肉体から見て20代(にしては達観している節があるが)。7つくらいにはなるかなァーっと」

――

収穫なし。疑問は増えるばかりだ。
今日はホテルにでも止まって一休み――

ホテルマン「あのォ~、お金が……」

ホルホース「た、足りないィ~?」

トホホ……
病み上がりに野宿はキツいぜェ……。
【マライヤに会うまで6日】

明日は何をしよう?
↓2

ホテルに泊まれないくらい手持ちがない。
殺し屋稼業も客が来なけりゃ話にならん。おれは日雇いで働ける場所を探した。

――

現場のオッサン「ホル・ホースとか言ったな。今日はお前にこの建物の取り壊しを手伝ってもらう」

ホルホース「へぇ~。これが……」

おれが請け負ったバイトは、『建物の取り壊し手伝い』。
何でも、持ち主がある日突然消えたいわく付きの物件らしい。

ホルホース「デカい館だな。見覚えのあ、る……ハッ!」

現場のオッサン「どうした?」

ホルホース「い、いやぁ何でもありやせん! ホントッ!」

ホルホース「……」

ホルホース(これ、DIOの館じゃあねェかァア~!)

取り壊されているのはなんと『DIOの館』。
おれとしたことがウッカリしていたぜッ。書類をスミからスミまでちゃあ~んと見ておくべきだった!

ホルホース(逃げ出したいのは山々だが、背に金は変えられない)

ホルホース(別に今のおれは『ここ』とは無関係だし何も起こらないよな……?)

しかし、その数時間後、おれは見つけちまったんだ。『ヤバいもの』をな……。

↓2 『ヤバいもの』とは

弓と矢

>>28
ホルホース「弓と矢……?」

俺たちがとある部屋へ立ち寄ると、そこには弓と矢が一対。床に無造作に転がっていた。
エンヤ婆が一度それを持っているのを見たことがあるが、それを何に使うのかは皆目見当がつかなかった。
あの婆さんの武器、とも違うようだ。

だが、何だか分からないがなんとなく分かることがある。

ホルホース「……あれは……ヤバい」

触れちゃあいけない何かに見える。おれはこれを……
↓2

懐に入れた

>>32
こっそりと懐に入れた。
なァーに心配ご無用よ。どうせこの場所は直壊される。バレやしないだろう。
墓荒らしのようなマネはあまりしたくはなかったが、これはきっと後々役に立つはずさ。

現場のオッサン「どうした?」

ホルホース「い、いやなーんでも!」

――

日雇いにしては払いが良い仕事だった。
これでホテル滞在がしばらくできる。病院の固いベッドと比べりゃあここは天国。
さっさと寝ちまおう。

【マライヤに会いに行くまで後5日】

時間はたっぷりある。エジプトにいる間にしておくこと、ね……
↓2

石仮面を見つける

>>37
その晩、おれは夢を見た。
巨大な石の祭壇。
横たわる女の身体から流れた血を受け、まるで生き物のように動き出す……『石仮面』。

場面は変わり、次に映し出したものは……『石仮面を被ろうとするDIOらしき青年』ッ!
そこで夢は突然終わった。

ホルホース「ハァ……ハァ……」

ホルホース「な、なんだありゃあ一体……」

ホルホース「昨日の『弓と矢』といい、『石仮面』の夢といい……DIOに関することばっかりじゃあねーか!」

ホルホース「偶然が過ぎるッ! 話が出来すぎだぜッ!」

おれが奴に一度忠誠を誓ったのは確かだ。
だが魂まで売った覚えはない。DIOは何故死んで尚、おれの心に残り続けるのか。

ホルホース「『石仮面』、これとDIOの関係が分かれば……この呪縛から解放されるのか?」

石仮面を見つけ出し、DIOとは何者なのかを知りたい。
知ることができれば、『DIOの息子達』の情報に自ずと繋がってくるってもんだ。

↓2 どこを探す?

DIO邸の跡地

>>40
おれはDIOの館があった場所へと足を運んだ。
ほとんど取り壊しは終わっていて、現場にはだれもいない。探すなら今のうちだ。

ホルホース「そうそう簡単に見つかるもんかね」

土を掘り返してみたり、瓦礫をどけて見たりしたが何も見つからない。

ホルホース「……しかたねー。帰るか」

諦めて帰ろうとしたその時。

ホルホース「な、なんだこりゃあッ!?」

↓2(何を見た?)

ジョセフとDIOの写真

>>43
『ジョセフ・ジョースター』と『DIO』の写真が落ちているのに気付いたおれはすかさず拾った。
このジョセフが映った写真は見たことがある。標的の顔は覚えとかなきゃあいけなかったからな。

ホルホース「他の奴らの写真もあったはずだが……。瓦礫に埋もれちまったみたいだな」

問題はこのDIOが映った方の写真だ。いつ撮ったのか、なんの為に撮ったのか全く分からない。
ホルホース「写真か……。『石仮面』は見つかるなんてうまい話はねーってことね……」

写真だけ持ち帰り、おれはホテルへ戻った。
ったく、ムダに疲れちまったぜ。

【マライヤに会いに行くまで後4日】

石仮面は諦めたワケじゃあないぜッ! まだまだ時間はある。
もう少し、もう少しなんだがなぁ。
明日は……

↓2

ボインゴに占ってもらう

>>46
ホルホース(なかなかウマくいかないもんだよなぁ)

ホルホース(……そうだッ!)

おれが来たのは、この間まで入院していた病院。
あそこには『ボインゴ』がまだ入院している。
ボインゴのスタンドは過信するとそれがアダになるが、あいつの言葉を借りるなら『予言は絶対』。
その結果を『参考』にして行動するなら間違いないはずだ。

ホルホース「え~と、この病室だよな……」

ボインゴ「……」

ホルホース「おいッ! ボインゴ!」

ボインゴ「……」ブツブツ

こいつ承太郎達にやられてから、さらに暗くなっちまったんだよなァ~。
何かおれに言っているみたいだが、何を言ってるかが分からねェ。

ホルホース「え? なに? 聞こえない! もっとハッキリ言えッ!」

ボインゴ「……」ボソボソ

ホルホース「あ~分かった分かった! 分かったからお前の『トト神』でおれの未来を占ってくれ!」

ボインゴ「…………ハイ」

↓2 トト神に描いてあったこと

『ホル・ホースのマヌケな大冒険』

マヌケなホルホースはマライヤに会いに出かけます。

ホルホース(彼女はおれのことを待っているに違いない。『手応え』はあったッ!)スタコラ

ホルホース「うわーッ!」コケッ

おっと危ない! 石につまづいて転んでしまいました。

ホルホース「いてて……」

「キャアアアーッ!」

悲鳴を聞いて顔を上げると……

マライヤ「ウギャアアアーッ!」

なんと転んだ拍子にホル・ホースの懐に入っていた矢が偶然飛び出して、マライヤに刺さってしまいましたとさ。

ホルホース「なんだこりゃあ……」

ボインゴ「……」

ホルホース「矢? ……『弓と矢』の『矢』のことか? おいッ、ボインゴ! 矢が刺さったマライヤは一体どうなるんだ!?」

ボインゴは首を振り続けるだけで、何も答えなかった(何か言ってたようにも見えるが聞こえなかった)。
いくら聞いたところで仕方がないのは分かっている。『トト神』の予言は絶対だが、その内容は実に曖昧。
持ち主であるボインゴさえも、起きてみなければ分からないのだ。

ホルホース「……すまん。少しとり乱した。今日は帰る」

ホルホース(おれはマライヤに会う日、彼女を『矢』で刺す……か)

ボインゴ「……あの」

ホルホース「なんだ?」

ボインゴ「…………気をつけて」

ホルホース「あぁ、ありがとよ」

【マライヤに会いに行くまで後3日】

『DIOの息子達』、『弓と矢』、『石仮面』、『写真』……。そして、『マライヤに矢を刺すおれ』。
一体何が起きようとしているんだ?

↓2 何をする?

暇なのでボインゴにお菓子を買って持っていく

>>53
ホルホース「……」

やるべき事が多すぎるとこんなに疲れるもんなんだな。
ホテルの天井を見ながら柄にもなく今までのことを思い出していた。
殺し屋として生きてきた日々、DIOに雇われスタンド使いとしてジョースター一行と戦った日々、そして今。

ホルホース「これからおれは……」

ホルホース「……いやッ! 考えるのはやめだ! おれらしくないねッ!」

今日は探し物は止めて、ボインゴでもからかいに病院へ行ってやろう。菓子でも買ってなァ~ッ!

ナース「ボインゴさァ~ん、おからだは大丈夫ですかァ~?」

ボインゴ「……あの」

ナース2「お熱はかりますねェ~ッ」

ボインゴ「……あの」

ホルホース「……」

人生には三回モテる期間があると聞いたことがある。しかし、しかしだなァ……

ホルホース「なんでオメーがモテてるんだよッ!」

ボインゴ「……」

なんでも小さくて子犬みたいにオドオドしてるのがウケてるみたいだ。
フンッ、ちょっと見る目がないぜナースさん達よォ。今時の流行りはこのホルホースのようなちょっとアブナい色男が……コラッ! 待てッ!

――

ホルホース「ま、こうやって菓子を持って、遊びに来たってだけだ。お前のことをちィ~っと『もうらやましーッ』だなんて思ってなんかないからな!」

ボインゴ「……」

ホルホース「そ、そんな目で見るなよ」

ボインゴ「…………ありがとうございます」ボソボソ

ホルホース「色々あったがおれとお前は相棒。礼なんかいるかよ」

面と向かって礼を言われると少し恥ずかしい。日陰者な仕事をやっている以上、金の絡まない感謝の経験は余りないからな。

ボインゴ「…………そ、そういえば、あ、ああの後に『トト神』の続きが出ました」

ホルホース「何だって!?」

ボインゴ「……」ボソボソ

↓2 トト神が出したホルホースの予言の続き

『ホルホースのマヌケな大冒険』

体に矢の刺さったマライヤ。
なぜか能力が超パワーアップ!

マライヤ「うほほほーッ!」

『再起不能』から『再起可能』になりました。
するとホルホースの探し人を知っている人が現れて

「教えてやろう」

いい情報を教えてくれました。ラッキィー!

ホルホース「……」

ボインゴ「……」ボソボソ

ホルホース「ホントにお前の『トト神』は支離滅裂だよなあ。『矢』が刺さってパワーアップってどういう意味だよ」

ボインゴ「……」

ホルホース「『打ち所が悪かった』とはよく聞くが『刺し所が良かった』なんて話聞いたことがねー」

ボインゴ「……」

ホルホース「ラッキーなことに変わりはない……いや、どうなるか分からない。覚えておこう」

ホルホース「邪魔したな」

ボインゴ「…………また……」ボソボソ

いつの間にやら菓子の殆どをおれが食っていたが気にしない。
ボインゴの奴が嬉しそうだったのは何でだ?

【マライヤに会いに行くまで後3日】

『マライヤに矢を刺すおれ』は避けようない未来。ああもうなるようになりやがれーッ!
明日は何を……

↓2

>>63
後2日でエジプトを発つ。その間に何かしておくことがあるか。

ホルホース「なんで土産物屋になんか来ちまったんだ……」

土産物屋のオッサン「へいらっしゃい!」

別におれはここに観光をしに来たワケではないんだが、なんとなくここへフラリと来てしまった。
買うものなんかない。
……ん?

ホルホース「『石仮面』!?」

土産物屋のオッサン「んぇ?」

土産物屋に飾られていたのは石仮面、石仮面、石仮面!?
なんでこんなにあるんだよォーッ!

ホルホース「おいオッサン! この石仮面どこで見つけた!?」

土産物屋のオッサン「へぇ、そこら辺にいっぱい落ちてたんで拾いやした」

ホルホース「拾い物ね。じゃあこれが何か分からねーか……って、テメーは拾った物を人に売ってんのかよォー!」

トンだ出会いだったが、『石仮面』は『石仮面』だ。夢に出てきたものと形はほぼ同じ。
これとDIOの関係は後で調べるとして、だ。

ホルホース「金は出す。全部くれ」

土産物屋のオッサン「全部ですかァアアーッ毎度ッ!」

ホルホース(後でポリ公にチクッとこ)

これで『石仮面』の件は解決ってことにしよう。
【マライヤに会うまで後2日】

――過去

ゴオリ……ゴオリ……

エンヤ婆「DIO様、何をしているのですじゃ?」

DIO「エンヤか……。暇つぶしに、この身体を慣らす為の少し複雑な『運動』をしていたのだ」

エンヤ婆「作っておられるのは……『石仮面』ですな。DIO様を『吸血鬼』にしたという……」

DIO「そうだ。ただ石で作っただけで、効力はないがな。見ろ、最初に作った物は雑だが、やっている内にだんだんと良くなってきているだろう?」

エンヤ婆「雑だなど滅相もございませぬ。DIO様の造ったものは全て『一級品』、我らには輝いて見えますのじゃ」

DIO「ふむ……。記憶を頼りに物を作るのも難しいものだ。これを一つ、また一つ作る度に『ディオ・ブランドー』としての記憶を蘇ってくる」

DIO「JOJO……」

エンヤ婆「この『石仮面』、どう致しましょう」

DIO「好きにしろ」

エンヤ婆「では館に飾るとしますかな。ケケケッ」

――

ホルホース「石仮面を被ってみたりしたがなンにも分からねーッ! 明日になれば……!」

↓2

オインゴを見舞う、ボインゴについて近況を教える

>>68
おれはオインゴのいる病院へ向かった。

ホルホース「よォ~、オインゴ」

オインゴ「……」

ホルホース「せっかく見舞いに来てやったのにどうしたんだよォ~そんな顔してェ~。弟は元気にしてたぜ?」

オインゴ「気持ち悪ィよ、お前。……何が知りたいんだ?」

いや、おれは別に下心が会ってここへ来たわけじゃあないんだぜ? ホント。
……ホントだってばァ~。信じてくれよォ~。

↓2

この後ボインゴとどうするか聞く

>>71
ホルホース「その、よ。退院したらお前はボインゴとどうやって生きてくつもりなんだ?」

オインゴ「おれ達は今までもこれからも2人だ。2人で生きてくさ。なんでそんなこと聞くんだ?」

ホルホース「おれぁ、お節介焼きのホルホース。ちょっと気になっただけさ」

スタンド使いは孤立しやすい。その能力を恐れ、人が寄らなくなったり、自分から世間から離れるタイプの奴をよく見る。
かくいうおれも群れるのはあまり好きじゃあない。だが、寂しいってワケでもない。
2人だけで生きてくってのもお互いイイもんなのかね……。

だけどよ、『再起不能(リタイア)』したスタンド使いはその後どうなるんだ? 能力も使い物にならなくなったそいつらが、急に世間に戻れるワケはないだろ?
おれは元々『殺し屋』だ。戻る場所も帰れる場所もない。
オインゴは『再起不能』、ボインゴは……あれじゃ無理無理。ホント、どうなっちまうんだろうな……。

ホルホース「余計なこと聞いたな。それだけだ」

オインゴ「お、おう」

変な空気に耐えられず、おれは病室から逃げるように出て行った。

【マライヤに会うまで後1日】

あの日まで後1日だ。何をしようか
↓2

入院中に鈍ったスタンドの再調整、休憩中に弄んでいた矢が刺さる

>>73
入院してから暫く『皇帝(エンペラー)』を動かしてなかったな。エジプトを離れれば何が起きるか分からん。再調整が必要だ。
メギャンとエンペラーを取り出す。
このおれにしか分からないズシリとした感覚。懐かしい。

ホルホース「おぉ~、この感じこの感じッ」

少し『試し撃ち』してみるか。
狙いはホテルに置いてあるコーラの空瓶。

ホルホース「一発!」

ホルホース「二発!」

ホルホース「三発!」

……悪くねェ。ホテルの壁を傷つけることなく弾道を操作、瓶に穴を空けることができた。
やはり銃は剣よりも強し。俺はまだまだ戦える!

ホルホース「さぁて、休憩休憩」

ホテルも明日までには出払わなければならない。片付けもしないと。

ホルホース「『写真』に『弓』に『石仮面』……『矢』か」

こんな物騒なもの空港で止められたりしないだろうか。なんてことを『矢』を弄りながら考えていたその時。

ホルホース「いてッ!」

指に矢が――

そこでおれは意識を失った。
【マライヤに会いに行くまで……0日】

ホルホース「こいつァやべーな……」

頭が痛い。風邪のような感じだ。
早めに起きてホテルをチェックアウトしたおれは覚束ない足元で、病院へと向かった。

ホルホース(彼女はおれのことを待っていてくれているに違いない。『手応え』はあったッ!)

朦朧とする意識の中、病院の前へたどり着いた。そこにはマライヤが確かに、確かに……

ホルホース「うわーッ!」

何ィ! 石が足に引っかかったァーッ! こりゃあマジで『トト神』の予言の通りに矢が……

「ウッギャアアーッ!」

ホルホース「ハッ!」

ホルホース「ま、マライヤッ!」

↓2(マライヤはどんな風に能力超パワーアップ?)

触れたものに電力をまとわせて、標的に向かって自在にコントロールすることができるようになる

>>78
マライヤ「この力は……! 力が戻って行く!?」

ホルホース「おい! 大丈夫か?」

微熱も吹っ飛んじまったぜ。『矢』が腕に突き刺さったんだ。早く止血しないと。

マライヤ「えぇ、大丈夫。大丈夫よ……」

マライヤ「『あなた無しでも』」

ホルホース「な、何だと!」

マライヤの後ろに現れたビジョン。テレビのような頭に、髪の毛のようにコードが伸びた人型のスタンド。
違う、違うぞ。確かにパワーアップはしているが……。

マライヤ「何だか分からないけど力が戻ったの。いいえ、これは『それ以上』!」

つかつかとおれに近付いて誘惑するように肩に手をかけてきた。
忘れていたが、こいつも『DIOの手下』ッ! しかも奴に心酔しているとくれば尚タチが悪い。

マライヤ「まさか、あんたがエンヤ婆の『弓と矢』を持っていたとは……。おかげで『戦線復帰』できたことは感謝しているわ」

マライヤ「でもッ!」

マライヤ「もうあんたの手を借りる必要もない。そうね……手始めに」

マライヤ「あんたで少しこの新しい『バステト神』の性能を試してみましょう」

ホルホース「ぬぁにィーッ!」

マライヤ「『DIO様がいなければ』今のわたしはいなかった……。今度はわたしが、あの方に恩を返す番ッ!」

マライヤ「『DIO様の息子』を探し出し、いつかその意志を受け継がせるッ! 私の手で、あのエンヤ婆のように!」

この女、思った以上にイかれてやがる。
ここは女を攻撃しないおれのポリシーに反するが止める為だ。『皇帝(エンペラー)』を出して足止めをしてやるぜ。

ホルホース「来いッ!」

……あれ? いつもならメギャンと出るはずなんだが、出ない。

マライヤ「調子が悪いの? 残念ね、動けないなんて」

いつの間にか身動きもとれなくなってやがる。これがマライヤの『スタンド』かッ!

マライヤ「悪いけど依頼は『無し』にするわ。じゃあ、荷物を持ってくるから。あんたはそこで見てなさい」

マライヤは病院の中へ消えていった。
クソッ、なんでこんな時にエンペラーが出ねーんだッ!
……ハッ、少し身体の自由が効きそうだ。どうする!?

↓2

大声で人を呼ぶ

>>84
大声で人を呼べば誰か来るかもしれねェ。口は動くんだ。とにかく叫べ!

ホルホース「誰か助けてくれェエエーッ!」

おい! このホルホースが呼んでるんだぜ!?
しかし、病院の窓の外から見ている奴らは全く動かない。

ホルホース「見てみぬフリなんてキッツいぜ、ホントによォー!」

――

マライヤ「ホホホホ……。叫んだって無駄だというのに……」

マライヤ「名付けるなら『バステト神 ウィズアウト・ユー』。『あなたがいなければ』わたしはここにいなかった……」

マライヤ「触れたものに電力を纏わせて、スタンドが触れたものを操る能力ッ! この病院にいる人間は全員『触らせてもらった』わ!」

――

ホルホース「チクショォォオオオ! 頼むから誰か来てくれよォオ~ンッ!」

↓2 誰が来た?(3部終了時点で生存・出生している人物)

>>87
ダービー兄「イヒヒヒヒヒ……」

ホルホース「こいつはッ!」

同じ病院の精神科隔離病棟に入れられていた『ダニエル・J・ダービー』ッ!
承太郎にポーカーで負けて精神をこれでもかという程ぶっ壊された哀れなギャンブラーじゃあねーか!
こいつどうやって逃げ出して来たんだ!?

ダービー兄「イヒヒ、キミもさぁ、マージャンやろうよォ」

ホルホース「来てくれたのはありがたいけどさァ……。お前はお呼びじゃあないんだよなぁ……」

ダービー兄「イヒヒイヒヒヒヒヒ……」

ふらふらしてて危ねーなァ。おい、ぶつかるなって……お?

ホルホース(ダービーがおれに触れている時、一瞬身体を動かすのが楽になったぞ……)

おれの身体に流れている『何か』があいつに流れて行った感じがする。
うん、大分楽だ。
暫くはダービー兄を無理やり引き連れて歩こう。

↓2 どうする?

マライヤがゲームに強いと教えて、一緒に探そうと行動する

>>92
最初はガキのようにだだをコネたダービーだが、マライヤがゲームが強いと教えてやると黙って着いてきた。

ダービー兄「ホントに強いのぉ?」

ホルホース「あーつよいつよいつよいよー」

――

病院の中は時間が止まったようだ。
医者がナースが患者が面会者がみーんな固まってやがる。こんな薄気味悪いところ早く出たいんだがよ……。

ホルホース「見つけたぜ、マライヤ」

マライヤ「何で動けるの……あんた」

ホルホース「止める義理はないんだがね。……女とは戦いたくない。ここで止まってくれないか?」

マライヤ「何で止まっているか聞いてるんだよこのビチグソがァ~!」

ホルホース「おいおい、美人が台無しだぜ?」

歯茎をひん剥いて怒り狂ってやがる。盲目的に男を信じる姿は本心でスゴいとは思うが、さすがに『やり過ぎ』だ。
荒事は避けたいんだが……

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