咲「一体どうしたら許してくれるの、お姉ちゃん!?」
照「…私の怒りは根深く、激しい。これを鎮めたければ、それなりの覚悟を示してもらう必要がある」ゴゴゴ
咲「か、覚悟って?」
照「このチェックリストのすべての項目を達成して、証拠画像を提出してもらう」
咲「どんなリストなの…ひうっ!?こ、これ…!?」
照「怖気づいたか?なら、やはり私には妹は…」
咲「ま、待って、やるよ!私、やってみせる!」
照「…期限は一週間だ。それ以上は待たない」
咲「う…うん!待っててね、お姉ちゃん!」
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咲「というわけで、これがそのリストだよ」
和「どんな無理難題が書いてあるんですか?」
咲「…とても困難な課題ばっかりだよ…見てもらった方が早いかな?」
ピラッ
和「こ、これは…!?」
久「…これ、本気なの?」
まこ「…どうリアクションすればいいか迷うの」
京太郎「…これは…なんというか…」
優希「…一つだけ恐ろしいのが混ざってるじぇ」
――――――――
・暴君ハ○ネロを一袋完食
・カラ○ーチョを一袋完食
・シゲ○ックスを一袋一気食い
・食べ放題に行ってどれか一品を独り占めする
・コ○コーラ500MLを一気飲み
・ピーマンを生で食べる
・麻雀で私に勝つ
――――――――
和「何という恐ろしい課題…」
久「照に勝つ以外の項目楽過ぎでしょ…」
和「えっ?」
久「えっ?」
咲「ぶ、部長…これが簡単って、今までどんな壮絶な人生を生きて来たんですか!?」
優希「しかし、麻雀でおねーさんに勝つってのが鬼畜すぎるじぇ…」
咲「それは簡単だよ!どう見ても一番楽だよ!」
優希「えっ?」
咲「えっ?」
まこ(和と久が交互に喋ると縦に読んでしまって「和久(かずひさ:人名)」に見えるのう)
京太郎(その情報、今必要ですか?)
まこ(あまりにどうでもよすぎる課題でやる気が無くなってしもうての)
京太郎(気持ちは分かりますけど…)
咲「優希ちゃんと部長が壮絶な修羅場をくぐって来てることが判明したけど、とにかく、私はこの難題をクリアしなきゃいけないんだよ!」
和「しかし、一体どこから手をつけたものか…」
久「とりあえず指定されたお菓子を買うところからじゃない?」
咲「修羅場をくぐってる人は覚悟が違うね…頼もしいよ」
和「敵に回したらと考えると恐ろしくなりますね…今は味方なのでとても心強いです」
優希「コンビニに行くじぇ!」
咲「」ゾワッ
和「ううっ!?」ビクッ
咲「…この感覚…県予選の時の衣ちゃん以上…」ビクビク
和「こ、こんなオカルト、あり得ません…」ガタガタ
久「なんであの子たちは怯えてるのかしら?」
優希「とりあえず会計済ますじょ」
アリガトウゴザイマシター
咲「部長たちが居てくれて本当に助かったよ…」
和「ええ、しかし、これほどの恐怖の中でも表情一つ変えないとは、あの二人はどんな戦場を潜り抜けて来たのでしょうか?」
久「普通の日常だと思うけど…」
優希「中学からずっと一緒なんだから私が普通の生活をしてるのは知ってるはずだじぇ、のどちゃん」
和「…優希…ということは、私が出会う以前に修羅場を…?そんな…まだ私がランドセルを背負っていた頃から銃弾の雨の中を潜り抜けていたというのですか!?」
久「…誤解が悪化したわね」
京太郎「あ、お帰りなさい」
まこ「お疲れー」
久「ただいま、何やってるの?」
まこ「一人人生ゲーム(プレイヤー数4)」
久「せめて二人でやりなさいよ!?なんでそんな悲しい遊びしてんのよ!?」
京太郎「あ、俺は一人桃鉄(プレイヤー四人)してるんで」
久「須賀君まで!?」
京太郎「99年でやってるんで、終わるまで話しかけないでください」
まこ「わしはこいつらの人生を見届ける義務があるんじゃ…」
久「あ、う、うん…分かったわ」
咲「…買って来たはいいものの…震えが止まらないよ…」
和「お姉さんも、本気のようですね…」
久「さて、じゃあ、さっさと食べなさい」
咲「へ?」
優希「とりあえず一番楽なシゲ○ックス一気から行くといいじぇ」
咲「む、無理無理無理!そんなの水の中で目を開けるぐらいの苦行だよ!?無理に決まってるよ!」
久「楽と言ってるようにしか聞こえないのだけど…これはやれってことかしら?」
咲「ひ、ひいいいいいっ!?」
久「和、咲を抑えてて」
和「み、水の中で目を開けるのを楽そう…ですって!?さ、逆らったら何をされるか分かりません!咲さんごめんなさい!」ガシッ
咲「嫌!いやああああああ!モゴモゴ!もごー!」ジタバタ
久「はい、食べたわねー。証拠写真撮るわよ、はい、チーズ」パシャ
まこ「お、久がホストになったわい」
京太郎「部員の名前で人生ゲームやらないでくださいよ…他は…咲と和と優希ですか」
咲「…」レイプ目【参考画像:8巻77ページ】
和「」ガタガタガタ
久「んじゃ次はハ○ネロいこっか。こっち食べとけばカラム○チョは余裕でしょ」
優希「だじぇ」
和「さ、咲さん、大丈夫ですか?」
咲「お父さん…お母さん…お姉ちゃん…最後に一度だけ、お話ししたかったな…」ガクッ
和「咲さああああああん!!!!?」
久「」ポイッ
咲「はむっ」パクッ
久「…」
咲「…」
咲「辛いいいいいいいい!!!!?」
和「咲さん!咲さん!?」
咲「水!水うううう!!!」
和「は、はい、どうぞ!」
咲「」ゴクゴクゴクゴク
まこ「おい、京太郎。優希の子供の名前なんにする?」
京太郎「俺に聞かないでくださいよ…優太郎か希太郎でいいんじゃないですか?」
咲「ひい、ひい…何するんですか部長!?」
久「いや、開けちゃったから早いとこハバネ○片づけようかと思って」
咲「へ?」
久「大丈夫大丈夫、あんたが悶えてる間に細かく砕いたから、水で流し込むだけよ」
咲「そ、その大量の破片は…?」
優希「砕くところもバッチリ動画で撮ったから大丈夫だじぇ、さ、一気にいくじぇ」
咲「…い、いや…いやあ…」
久「どうせなら○ラムーチョも砕いて混ぜましょうか。一回で済んだ方がいいでしょ」
咲「う、うそ…冗談ですよね部長?」
久「(無言で袋を開ける)」バリッ
咲「ぶ、部長!?何してるんですか!?」
久「(黙々とカラ○ーチョを砕く)」パキッ、パキッ
咲「あ、ああ…」カタカタ
優希「準備オーケー、さあ、一気に飲むんだ咲ちゃん」
咲「いやあああああああああああああ!!!!!!!」
まこ「咲が失業してフリーターになってしもうた…」
京太郎「あ、須賀D社長がボンビラス星に飛んだ…ボンビー邪魔だし一生そこに居てもらおう」
咲「」レイプ目
久「さて、後は…生ピーマンと炭酸一気と…食べ放題で一品独り占め?楽勝じゃない」
和「こんな…酷い…」
久「一気に飲むのが一番辛さを感じないんだから、むしろ優しいわよ。ほら、へばってないで次行くわよ」
咲「も、もう、いやあ…」グスッ
久「大丈夫大丈夫、もう辛い系はないから」
和「し、しかし、ピーマンですよ!?苦いじゃないですか!」
優希「だからどうした、だじぇ」
和「ひいいいいいっ!?」ガタガタ
咲「悪魔だ…この人たちは悪魔だよぉ…」
まこ「咲が就職して麻雀選手になったぞ」
京太郎「ステルスモモスラとか勘弁してくれ…そんなの考慮出来ねえよ…」
久「ここにコーラのついでに買ったチリペッパー缶があります」
優希「じぇ」
咲「チリペッパー?」
和「…」ガタガタ
久「まあ、ちょっと舐めてみて」
咲「はい…」
咲「☆◆〒*#$%&R)>?+‘!!!?」
和「さ、咲さああああああん!?」
久「さあ、咲、選びなさい。これを無理やり口に詰め込まれるか、ピーマンを生でかじるかを!」
咲「”#$%&*+>?*_{‘”3!!!!!」
優希「人語を喋れてないじぇ」
まこ「にしても、優希と和は特にトラブルもなく普通の人生じゃのう…」
京太郎「部長どうなりました?」
まこ「ホストのまま40才過ぎた」
咲「…やらなきゃ殺される…」ガタガタ
久「殺したりしないわよ。ちょっと幸せになれる粉を舐めてもらうだけ」
和「に、人間の所業じゃありません…」
久「あなた達は平和な国で生まれ育ったから知らないでしょうけど、こんなのは序の口よ?」
優希「部長が悪ノリしてきたじぇ…」
咲「序の口って…これ以上どんなことをする気ですか…」
久「…えっと…タバコを吸わせたり、とか?」
咲・和「ひいいいいいっ!?喫煙者!喫煙者あああああ!!!!!」ガタガタブルブル
優希「『喫煙者』を『人殺し』と同じようなテンションで叫ばれても困るじぇ…」
久「嫌ならさっさと飲みなさい。ピーマンの口直しにちょうどいいでしょ?」
咲「ひっく…えっぐ…なんでこんなことに…私はおねーちゃんと仲直りしたかっただけなのに…」グスン
まこ「四人ともそこそこ幸せな人生じゃったな」
京太郎「流石に一人プレイで99年は飽きてきた…」
照「…随分早かったな、咲」
咲「…後はお姉ちゃんを倒すだけだよ、覚悟して」
照「一週間でも厳しいと思ってた、どうやって一日で課題をクリアした?」
咲「普通にクリアしたよ。言われた通り、証拠画像も撮ったし」
照「…それはいらない」
和「どういうことですか!?証拠が必要ないなんて…」
照「そんなもの、いくらでもねつ造できる。この前、菫が加工した画像でケーキ100個食べたって言って騙して来た」
久(何やってんのよ白糸台)
照「課題に麻雀勝負を入れたのは、咲が不正をしていないか、照魔鏡で確認するため」
咲「そう、別にいいよ。早く打とうか」
照(動揺しない…だと?まさか、本当にあの難題を一日でクリアしたのか?いや、幼いころから武器を手にして生きてきた修羅である菫や誠子じゃあるまいし、そんなことできるはずが…)
東一局
咲「…ツモ、4000オール」
久(…なんで私が入ってるのかしら?)
和(なんで私まで卓についているのでしょうか?)
照(…さあ、咲、見せてもらうぞ、貴様の不正の証拠を!!!!)
ゴオオオオオ!!!
――鏡に映ったもの一覧――
・和に抑えられながら久と優希によって無理やり口にシゲキッ○スをねじ込まれる咲
・レイプ目で放心してるところでハバネ○を口に放り込まれるまれる咲
・(照視点で)尋常じゃない闇のオーラを纏った赤い粉を舐めさせられる咲
・地獄絵図を横目に「我関せず」の態度で一人パーティーゲームに興じる二人の修羅
・久が悪ノリして課題以外に色々やらされる咲
・ダークサイドに堕ちて自らの意志でバイキングのメニューを独り占めする咲
・(照視点で)底知れない闇
―――――――――――――
照「…」ガタガタガタ
咲「見えたかな、お姉ちゃん?」
照「ひいいいいいいいっ!?」
咲「お姉ちゃん、仲直りしたら、晩御飯はカレーがいいな…バーモン○カレーの辛口にしようね」
照「さ、咲…冗談でしょ?」
咲「あ、ジャ○カレーの甘口の方が良いかな?大丈夫だよ、わたし、もう辛いのへっちゃらだから。甘口ならギリギリ行ける」
和「咲さん…咲さんが闇の世界の住人になってしまいました…」
照「さ、咲…冗談はやめて…ジャワ○レーなんて、そんなの食べたら…辛くて死んじゃう…」
咲「そう?じゃあ、一緒におやつ食べようね。柿○種、たくさん買っておくから」
照「ひいいいいいいいっ!?」
照「」ガタガタ
咲「ツモ、8200オール…トビだねお姉ちゃん」
照「」ビクッ
咲「これで、仲直りしてもらえるんだよね?」ニコッ
照「」コクコク
久「一件落着ね」
こうして、私はお姉ちゃんと仲直り出来た。
普通の人間なら一生かけてようやくクリアできるかどうかの課題を一日でこなした私は、代償として何か大切なものを失ってしまったけど。
それでも、家族の絆という一番大切なものを取り戻すことが出来た。
だから、これはきっとハッピーエンド。
仲間を失いながらも魔王を倒した勇者の物語がハッピーエンドとして語られるように、私のこの物語もハッピーエンドなんだ。
【後日 原村家】
和「…うう、何とかして咲さんを元の心優しい咲さんに戻さなければ…咲さんは○ャワカレーを食べるような闇の世界に居てはいけない人なんです」
コンコン
和「お父さんでしょうか?こんな時間になんでしょう?どうぞ」
原村恵「和、急な話ですまないが、やはりお前には転校してもらおうと思う」
和「なっ!?」
恵「と言っても、それではあまりに一方的過ぎるからな。チャンスを与える」
和「…チャンス?」
恵「このリストの難題を年度内に達成したら、我々はもう何も言わない。お前の好きな進路を選ばせる」
和「…」ゴクリ
恵「そのリストは…これだ」
和「こ、これは…!?」
和「…」
優希「どうしたのどちゃん、暗い顔してるじぇ?」
和「あ、優希…実は、両親からまた転校を迫られていまして…」
優希「なんだと!?それは一大事だじぇ!」
咲「そんな…何とかならないの和ちゃん!?」
和「…父から、年度内に達成せよと言って7つの課題を出されています、これが達成できたら、もう何も言わないと…しかし…」
咲「こ、これっ!?」
優希「…既視感があるじぇ…」
―――
・パイナップルの入った酢豚を完食
・黒くてカサカサ動く、口に出すのもおぞましいアレを一人で退治(殺虫剤使用不可)
・ロシアンルーレットたこ焼き(アタリは激辛)を一人で全部食べる
・ゴーグルなしで水中で目を開ける
・駅のホームで線の外側を歩く(10歩以上!!)
・エトペンなしで一日過ごす
・全国模試で100位以内に入る
―――
咲「な、なにこれ…こんなの、出来るはずが…」
優希「最後の項目だけ異常に…」
和「はい、最後の項目はともかく、他の項目が難しすぎて…」
咲「うう…和ちゃん、転校しちゃうの?」ウルウル
優希「もう付き合ってらんないじょ…」
この後、話を聞きつけた部長が速やかに解決してくれました。
槓
二巻の合宿のあたり見てたらポンコツのどっちが書きたくなった。
依頼出してきます。
乙ありがとうございます。
ポンコツ姫様とかも筆が進みそうだなーとか思ってます。
今書いてる別スレの合間にちょこちょことこれ系書けたらいいなあ…
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