トニー「……あぁ…」

トニー（落ちていく……）

トニー（ここは……宇宙？いや、どこでもいいか）

トニー「ジャービス」

ジャービス『―――――』

トニー「……」

トニー（……これで地球の皆は……救われた、のか？）

トニー（……キャプテン……ハルク……ソー……フューリー……ホークアイ……ウィドウ……）

トニー「ペッパー……！」

トニー「………」ｶﾞｸ

～1,945　7/20 扶桑上空 飛行艇～


ﾓﾌﾞA「まもなく、目的地ロマーニャ空軍基地へ到着いたします」

坂本「……うむ」

芳佳「ふぁあ……やっと降りられる……」

芳佳（でもやっと……リーネちゃんを助けに行ける……！）

坂本「鈍っているぞ宮藤。軍にいた頃はもうちょっと根気があったはずだが？」

芳佳「はひっすみませ……ふぁぁ～……」

ﾓﾌﾞA「……ﾌﾟﾌｯ」

芳佳「！あーっ笑わないでくださいよお！」

ﾓﾌﾞA「っす、すみません！」

坂本「全く……」

ﾄﾞｯｽﾞｩｩｩｩｩｩｩﾝ!! ﾄﾞｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫﾝ!!!

一同「!?!?!?!??!?!」

芳佳「！？っえへっごほっ」ﾓｸﾓｸ

坂本「くそっ敵襲か……飛行艇の中だぞ！！？」ﾓｸﾓｸ

ﾓﾌﾞA「い、いえっ、こいつは……！？」ﾓｸﾓｸ

？「―――――」

一同（なんだこれ……！？）

？「―――――」

芳佳「赤い……て、鉄……人？」

坂本「……」

ﾓﾌﾞA「……」

誰か「…………………なんだこれ」ﾎﾞｿｯ

一同「なんだこれ！！！」

？『ビコ－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ン！！』

芳佳「ひっ！？ま、まんまるのとこが！？」

モブA「光った……！？」

坂本「人型の鉄の塊……ネウロイか……！？」

？『システム再起動。J.A.R.V.I.S.再構築まで、所要時間、12分』

？『セットアップの間、トニー様のプレイリストから、ミュージックをランダム再生いたします』

デデデデ♪ デデデデン♪ デデデン♪

芳佳「わぁぁ！お、音楽が！？」

モブA「なんて良い曲なんだ！」

坂本「ふざけるなお前たち！それでも軍人か！」

坂本「いいか！飛行艇の！屋根を！突き破って！鉄の塊が！降ってきたんだぞ！！」

芳佳「ひい……すみませぇん……」

ﾓﾌﾞA「私としたことが……」

芳佳「で、でもいい曲ですね！」

坂本「貴様ー！！」

？『あと、9分30秒で完了。クリーンチェックを実行します』

？『――――――』ｳｫｫｫｫｰｰｰｰﾝ……

坂本「……」

芳佳「結局どうするんですか、これ？」

モブA「なにやら人型をしていますが」

坂本「はぁ、わかってる……」

芳佳「坂本さん？」

坂本（まぁ……悪くない曲だった……）

芳佳「坂本さぁん！」

坂本「んっ？あ、あぁ……爆発物の危険性もある……だがしかしこの飛行艇の上空から落ちてきたとなると……」

芳佳「ま、まさかネウロイ！？」

坂本「いやネウロイの可能性はない。さっき私の眼で確かめた」

坂本（確かめた、はいいんだが……）

芳佳「ほっ」

モブA「では」

坂本「あぁ。想定外だがこのままロマーニャ空軍まで移送し報告しよう。未知の物質の可能性もある」

坂本「だが、危害を加えそうであれば即座に海へ突き落とすぞ」

？『あと、5分30秒で完了。パワーシンクロを実行します』

坂本（……なにが完了すると言うのだ）

飛行士「…………！？敵襲！！敵襲です！！ネウロイです！ネウロイです！！！」

芳佳「えっ！？」

坂本「な、何！？どこからだ！！」

飛行士「目標真正面！！中型飛行タイプです！！」

？『次の曲を再生します』

ﾋﾞﾘｯﾋﾞﾘｯﾋﾞﾋﾞﾋﾞﾊﾞﾃﾞｨｰｽﾞ♪

坂本「くそっ呑気なもんだな！」

モブA（随分と雰囲気が違うな……）

芳佳「次の曲にしてください！」

坂本「こらああああああああああああああああ！！」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ！」

芳佳「ひぃぃっすみませええん！」

モブA「ゆ、ユニット用意！坂本少佐！」

坂本「うむ」

芳佳「だ、だめですよ坂本さん！坂本さんはもうシールドが」

？「」ﾋﾟｸｯ

？（シー……ルド……）

坂本「それくらい承知の上だ。覚悟している」

芳佳「ダメです！」

坂本「黙れ！」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ！！」ﾋﾞｼｭｯﾄﾞｫﾝ

坂本「うわっ！」

飛行士「ぐっ……左舷微損！坂本少佐！」

坂本「わかっている！宮藤、お前はこの鉄塊のお守りをしていろ！」ﾋｭｯ

芳佳「坂本さん！」

坂本「坂本美緒、出る！」ｷﾞｭﾝ

芳佳「……坂本さん」

？『――――――』

？『あと、3分で完了。身体チェックを実行します』

・・・・・・・・
・・・・

坂本「……」チラッ

坂本（……左舷の損傷は思ったより少ない。まずは目を引く！）ｷﾞｭﾝ

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ!!」ｷﾞｭﾝ

坂本「ビームかッシールド！！」バッ

坂本「……やはり出ないか、だが！」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴ」

坂本「貴様の目を引く位はできるぞ！！」

芳佳「……坂本さん…！」

？『パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』

芳佳「……」

芳佳「え……？」

モブA「何……？」

？『パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』

？『パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』

？『緊急。パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰ

？『緊急。パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰ

芳佳「え、え、え」

芳佳「こ、リ、リアクター！？リアクターってなんですか！？」

？『緊急。パルス異常。原因リアクター不良データ№20334。急ぎ修復、及び交換が必要です』ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰ

？『緊急。緊急。原因リアクター不良データ№20334。緊急。緊急。原因リアクター不良データ№20334。緊急。緊急。原因リアクター不良データ№20334。』ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰ

モブA「くっ、まずいですね、リアクターと言ってもどこの……」

芳佳「……！」ﾎﾟｩｩｩ…

モブA「宮藤さん！？何してるんすか！？まずいですよ！」

芳佳「……やっぱり人ですよ。機械の声で、鉄の塊みたいだけど、こんなにはっきり人の形してるし」

芳佳「リアクターはわからないけど、もしかしたら私の魔法で直せるかも」

モブA「……危険です」

芳佳「わかってます、でも」

芳佳「……っ」

？「――――う――」ﾋﾟｸｯ

芳佳「！」

？『該当データなし。不良解消。前回想定外の電波障害が起きたため一部バックアップを利用して再起動します』

？『お疲れ様でした、トニー様』ﾋｭｰﾝ

？「……ああ……」

芳佳「！」

モブA（トニー……リベリアンの名か？）

？『――――ｶﾞｶﾞｶﾞ―』

？「……お、おい、はは、君は……うっ」

芳佳「！こっ声が違う！人の声だ！！」

？「……は？声？」

モブA「お、うっううう動くな！」ｼﾞｬｷｯ

？「おっおいおい待て……あんだけ戦ったあとなんだ、グッ、はは、あぁ良かった……戻って来れたんだな」

？「ハハァ……良かった！っはぁー……おい君……まだあどけないのにパンツを丸出しにするんじゃあない、風邪引くぞ」

芳佳「へぇ！？な、なななっパンツじゃないですよ！」

？「……そうかい？それはそれは、大層なご家庭で育ったんだな」

ドオオオオオオオオオオン

？「ぬお！？」ｸﾞﾗｸﾞﾗ ｶﾞｼｯ

芳佳「ひゃっ、あっ？ありがとう、ございます……」

？「いいさ。素直な子供は嫌いじゃあない」

芳佳「へ」

トニー「と言うよりここはどこだ？軍用ジェットか？えらく安っぽいというか古い内装だな」

トニー「……ああここに落ちたのか。僕が」

飛行士「くっ、皆さん！脱出の用意をしてください！長くは……」

？「脱出。はぁクソ、立て続けに。まだいるのかい？ボロボロだぞ僕は。ジャービス、ソーやハルクは何してる」

ジャービス『――――――』

？「……ジャービス？」

>>15修正です

？「おっおいおい待て……あんだけ戦ったあとなんだ、グッ、はは、あぁ良かった……戻って来れたんだな」

？「ハハァ……良かった！っはぁー……おい君……まだあどけないのにパンツを丸出しにするんじゃあない、風邪引くぞ」

芳佳「へぇ！？な、なななっパンツじゃないですよ！」

？「……そうかい？それはそれは、大層なご家庭で育ったんだな」

ドオオオオオオオオオオン

？「ぬお！？」ｸﾞﾗｸﾞﾗ ｶﾞｼｯ

芳佳「ひゃっ、あっ？ありがとう、ございます……」

？「いいさ。素直な子供は嫌いじゃあない」

芳佳「へ」

？「と言うよりここはどこだ？軍用ジェットか？えらく安っぽいというか古い内装だな」

？「……ああここに落ちたのか。僕が」

飛行士「くっ、皆さん！脱出の用意をしてください！長くは……」

？「脱出。はぁクソ、立て続けに。まだいるのかい？ボロボロだぞ僕は。ジャービス、ソーやハルクは何してる」

ジャービス『――――――』

？「……ジャービス？」

ジャービス『トニー様。大変ショッキングなニュースをお知らせ致します』

芳佳「わ……！？さっきの機械の声……？」

？「フライト途中でもいいかな？」

ジャービス『スーツの状態が万全ではありません』

？「帰ったら目一杯かまってやるさ。どれ……」ﾁﾗｯ

坂本「やぁあああああああ！」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ!!」

？「……あれだな。さっきまでいたか？あんな奴」

ジャービス『該当データはありません。トニー様、その件ですが』

？「ジャービス。万全でないのはスーツだけではないようだな」

芳佳「ちょ、ちょっと待って下さい！どこに行く気ですか！？」

？「立て続けに質問ばかりだな君は」

？「……加勢さ。すまないがさっさと終わらせてみんなと一緒にシャワルマってやつを食いにいく予定なんでね」

芳佳「シャ、シャワ……？とにかく危ないので、ここに……！」ｸﾞｲ

？「うおっ積極的……いやいや待て。じゃあ終わったら戻る、君は待ってろ」

芳佳「駄目です！！！」

？「君の強情さは夜の繁華街で立ちんぼの外人に似てるな。……うーん。じゃあチップ代わりにこれをやる。君もだ」ヒョイ

芳佳「……？」

モブA「なぁにこれぇ」

？「あぁすまない、最後に２つだけ。君、名前は」

芳佳「え……あっ宮藤芳佳です」

？「そうか。ヨシカ、僕のリアクターを直してくれたのは？」

芳佳「え？」

？「リアクターの修復履歴が残ってる、それも会社一つ興せる程の技術力でね。僕でもわからない。完璧だ。是非ともエンジニアとしてスカウトしたい」

芳佳「……えと、多分、私が」おずおず

？「ヨシカ、君がそのエンジニアのマネージャーかい？徹底した秘密主義だ。ジョークがうまい」

芳佳「あのっほんとに私が」

？『トニー様。彼女の言っていることは事実です』

？「何？」

トニー「……わかった。僕はスターク。トニー・スターク。その気になったら今度僕のビルに訪れるといい。お礼をする。じゃ」

芳佳「ス、スタークさん！」

トニー「おい！悪いが急いでるんだ。でないとあっちの飛んで……いやトンでるパンティウーマンもやられちゃうんでね」

ジャービス『トニー様。お言葉ですがあれは白いスクール水着、通称白スクです』

トニー「そうか。詳しいな」

芳佳「あ、あの、スタークさんと……ジャービス？さん、その、あの……！」

トニー「あぁ」

トニー（ジャービス。これ以降はインカムに切り替えろ）

ジャービス（かしこまりました、トニー様）ブツッ

トニー「……私の名前はアイアンマン」

トニー「そう呼んでくれ。また会おう」

第一話　「初めまして、また会おう」　完



今日の投下終わりです。
読んでいただいた方ありがとうございました。

>>1です
一気にドバー↑っと投下すると長いんでちょいちょい透過することにしますた

これ過去に投下したんですが今回リメイクして完結させようと思います
エタってごめんね！そして同一作者です

～7/27 ５０１JFW支部接見室～


マロニー「……さて、今日もここらでお開きとしようかな」

ミーナ「待ってください！話はまだ！」

マロニー「もう結構だよミーナ中佐。君は再び501部隊を取りまとめてる。大変だろうな。精一杯のハズだ。よくがんばった」

ミーナ「いえ従来の戦力や装備のままではやがてこの世界は……！ですが彼がいれば501は……！」

マロニー「どこも同じだそんなことは。……私もいつまでも支部の視察に来れるわけではないぞ？」ﾆﾔ

ミーナ「そ、そんな……くっ……」

？「…………。」

？「さ、行こうかミスター」

ミーナ「！！？」

マロニー「ふん。そう来るか。ふざけた口を利くなよ鉄の男。「私に」ついてこい」ｽﾀｽﾀ

トニー「ハーハァ鉄の男！懐かしい響きだ。ジャービス聞いたかい、なぜだか僕はイギリスに行ってみたくなったよ！どっかの女とアイアンコンビを組もうじゃないか」ｽﾀｽﾀ

ジャービス『トニー様。口が過ぎます』

ミーナ「………ぇ？」

トニー「ミス・ミーナ。僕は幸せだ。君の支配からやっと逃れられる」

ミーナ「………………っ……あ…」

ミーナ「あなた……！！あなた何言ってるの？！ふっ……！！！」

トニー「なんとでも言うが良いさ。君はもう釜の中のピッツァ。トッピングはさしずめ隊員の彼女達か」

ミーナ「何、言って……」

トニー「……君という軟弱なピザ生地に乗せられたトッピングの彼女たちは、まんまと釜で強火に焼かれてイートイン」ｽﾀｽﾀ

トニー「無能な奴ほど上席が悪い社会が悪いと決まって批判する」

トニー「冗談も分からない君の固い頭じゃ、大将のお考えはずっとわからんよ。ねぇ大将？」

マロニー「……クク」ｽﾀｽﾀ

トニー「……さようなら。中佐！」ｽﾀｽﾀ

ミーナ「…………くっ……！」

ミーナ「あああああああああああああああああああああああああああ……………！！！！」



………

…

～遡ること１周間前　7/20 ５０１JFW～


ミーナ「動かないで！！」ｼﾞｬｷﾝ

トニー「おいおいだから言っただろう、そのネウロイってエイリアンは僕が倒したって」

ミーナ「ふざけないで！皆銃は降ろさず！……美緒、大丈夫！？」ﾋﾟﾋﾟｯ

坂本『あ、あぁ。援軍助かったぞ』ｶﾞｶﾞｰｯ

ミーナ「……え、援軍？」

坂本『？あぁ、一瞬でネウロイを破壊したと思ったらすっ飛んでいってしまったから……きっと別の場所にも援軍に行ったんだろ？』

トニー「あぁそれが僕さ。白パン少女は美緒というのかい？」

ミーナ「！！」

エーリカ「おーーーい！宮藤がピンチなんだろー？はやく増援に行かないとー」

バルクホルン「ミーナ、何かあったのか！？」

坂本『……強かった。もう一度直接会ってお礼をさせて頂きたいな』

ミーナ「ッ」

坂本『ミーナ？おいミー……』ﾌﾞﾂﾝ

ミーナ「……あなたを不審者として拘束します。トゥルーデ！」

バルクホルン「え？ミヤフ…」

ミーナ「とりあえず、もうネウロイは消えた……みたい。トゥルーデ早く！」

ミーナ（信じられない。この鉄の塊が？ネウロイを？しかも単騎で！？どうやったら倒せるっていうの……！）

リーネ「え……消えたの…なんで……？」

バルクホルン「う、うむ。じゃあ……動くなよ」ガシ

トニー「待て。私もこの世界の事情がよくわからない、拘束されては困る。君たちは何者だ？軍人か？教官に怒られたのかい？みんなズボンを履いてないけど」

ミーナ「な、何言って……」

トニー「……オッ、君。君はこんなところで燻ってちゃいけない、そんな綺麗な目をしている」

バルクホルン「なんの冗談だ？」

トニー「冗談？おいおいこの眼が嘘をついてる眼に見えるかい？」

バルクホルン「不気味な蛍光色しか見えん」ｶﾞｼｯ

トニー「ははは、お固いな……ん？すまない、手錠か何かで拘束するんじゃないのかい？」

シャーリー「はは、掴まれてるその両手は手錠よりおっかないんだぜ～？」

トニー「おっしゃる意味がわからないな。僕にはただただ琥珀よりも白くて美し……ワオ押さないでくれよ」

バルクホルン「きびきび歩け！鉄の男め！」

～５０１JFW 捕虜室～


トニー「ふうやれやれ。よもやこんな硬いベッドに座ることになろうとはね」ﾄﾞｻ

ジャービス『トニー様。一刻も早くこの状況を受け止めることが最善です。』

トニー「あのエイリアンを倒した後のフライト中に聞いただろ。もう十分さ。ペッパーに会えないのは寂しいがな」

ジャービス『トニー様』

トニー「確かにこれはファンタジーだ。パンツ丸出しが日常とはね。こんな変態世界ジャパンのアニメにしか存在しない」

ジャービス『トニー様』

トニー「思えばエイリアンが空から降ってきた時点でファンタジーだったんだ。そこまで驚くことじゃない」

ジャービス『しかし今回はトニー様ご自身がエイリアンの立場です』

トニー「……いいんだよ。帰ったら武勇伝にでもする」

ジャービス『再び元の世界に戻れる保証はどこにもありません』

トニー「君は自我を持つといけないよう設計した筈なんだがね」

ジャービス『お気に障りましたか、トニー様』

トニー「いい」

ジャービス『この世界の通信機能はアナログタイプです。通信の暗号化技術も革新台頭期のまま進んでおらずほぼ全ての電波を傍受できますが、クラウド機能はもちろん、バックアップやフィードバックが十分に行えません』

トニー「……ハァ。じゃあ君は充電できる重たい鎧兜か」

ジャービス『J.A.R.V.I.Sシステムの大半がオンライン前提の設計です。そのご質問には現状はっきりNOとは申し上げられません』

トニー「……スタンドアローンで君が動いているのは不幸中の幸いだな」

ジャービス『はい。続きます。戦闘技術に関する点はオーバーテクノロジーと呼べるほど栄えています』

ジャービス『その理由というのが……』

トニー「いやもういい」

ジャービス『トニー様』

トニー「……黙れ」

ジャービス『――――――――――』

トニー「………」

トニー「………………」

トニー「…………………………フゥーーーー……」

トニー「キャストオフ」

ガシャッガシャガシャ バラバラ

トニー「少し横になる……誰か来るようならブレスレットを介してスーツを自動装着しろ」

ジャービス『――――――』

トニー「……喋っていい」

ジャービス『かしこまりました、トニー様』

トニー「…………」ゴロン



………

…

今日の投下終了です。
ありがとうございました。

シビルウォー楽しみすな～
時代的にはキャップですね確かに
絡ませられたらこのスレでも絡ませてみたいすね無理そうなら有志が書いてくれるでしょう。いや書け
始めます

………

…



ｶﾞｼｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶｼｬﾝ

トニー「……ん…！？」

ジャービス『トニー様、ご来客です』

トニー（スーツが……誰か来たんだな）

芳佳「スタークさん！」

トニー「お？ああ……ふぁぁ………ミス・ヨシカじゃないか」

芳佳「えへへ、スタークさんがここにいるって聞いて！」

トニー「そうか。ゆっくりしていってくれたまえ、生憎何もないんだがね」

芳佳「あーう……あはは」

トニー「…………君はどっちだ？」

芳佳「え！？」ビク

トニー「？いや、君もこの基地の人間なのか？それとも僕と同じ捕虜？」

芳佳「へ？あっはい、えと、ここ所属です！」

トニー「ここ？」

芳佳「はい！第501統合戦闘航空団、ストライクウィッチーズです！」

トニー（嘘は無いようだな）

ジャービス（第501統合戦闘航空団。ストライクウィッチーズ。いずれもデータ該当項目はございません）

芳佳「心配したんですよ、もう……飛び降りたと思ったら、あのネウロイを一発でやっつけちゃって」

トニー「ネウロイ、あのエイリアンかい？」

芳佳「はい！あの時、坂本さんを助けてくれてありがとうございます！」ペコ

トニー「いいんだ、君たちが無事で何より。その子も無事かい？」

芳佳「はい！あ、でも着艦した時足をくじいてしまったみたいで……だから無事じゃないのかな？」

トニー「ははは、おいおい。君は本当に軍人か？さっきの軍人よりよっぽど幼く見えるが」

芳佳「あっバルクホルンさんですか？それともシャーリーさん？」

トニー「さてな。長い赤髪をしていた」

芳佳「ミーナ中佐ですね！」

トニー「ブハッッッッ、中佐！？！！？」ガタッ

芳佳「えっは、はい……あとこの部隊の隊長さんでもあります」

トニー「…………………………………………」

芳佳「……あ、あの、スタークさん？」

トニー「僕の友達にも中佐がいてね。名をローディと言う」

芳佳「へぇ～！偶然ですね！」

トニー「うむ…………カルチャーと言うか。ワールドショックだ……（ローディ。君が築いた地位は軍や世界は違えどあんなに幼い少女が就ているそうだ。もう我々は休んでいいのかもしれないな）」

芳佳（すごく悩んでるみたい。マスクで見えないけど）

トニー「……すまない。ヨシカはちなみにどうしてここへ？」

芳佳「！」

芳佳「……、あ、えと。顔が見たくて！スタークさんの……」

トニー「ぼくは恥ずかしがり屋でね。MBAのグラウンドカメラが回ってる時もこのマスクをしないと恥ずかしくておちおち観戦も出来ないほどなのさ」

芳佳「？」

トニー「でもまぁ……君だけなら見せてあげてもいい」

芳佳「ほんとですか！？」

トニー「レアだよ僕の顔は。マスクの裏にはお腹が空いた時用のクッキーもある」

トニー「ほら。こっちに来て」

芳佳「？わぁ！ほんとにクッキー！」トタトタ

？「……！」

トニー「よっ……と」ヒョイ

芳佳「………………あれ？」トサ

？「…………（やられた……）」

トニー「ヨシカ。硬い鉄の上ですまないがゆっくりしてくれ」

芳佳「あいたた！すっスタークさん、なんか固いとこがお尻に……！」

？「！！！？」ﾋﾞｸｰﾝ

トニー「！？チッ違、何言ってる！？」

芳佳「あっ直りました……はふ」

トニー（なんだ座り心地が悪かっただけか……冷やっとしたよ）

トニー「アーー。姿を見せたらどうだい？ミーナ中佐」

？「！」

ミーナ「……」ｽｯ

トニー「やはり君か。直接聞いてくれれば私はなんだって答える。見ての通りオープンな性格なんでね」

ミーナ「どうだか。その全身鎧を見るに信ぴょう性がないわ。宮藤さんを離しなさい」

芳佳「あ、私は別に」

ミーナ「ッ」キッ

芳佳「！？あ、すっすみません」ペコ

トニー「ははは。こわいこわい」

ミーナ「…………」

芳佳「あ……く、クッキー、いただきます……」

トニー「………………。」

ミーナ「………………。」

芳佳「……はむ……（うぅ何言ってるの……私のバカ……）」

トニー「ククク。いただけないなミス！ヨシカは粉砂糖のように純粋な一少女であり優秀な頭脳を持つスーパーエンジニアだ。諜報にはあまりにも向いてないんじゃないか？一度キャンディでも舐めて落ち着くといい」

ミーナ「会って間もない貴方が宮藤さんの何が分かるというの。貴方というのも、そもそも人間であるかも怪しいけれど」

トニー「ごもっとも」

ミーナ「単刀直入に聞きます。あなたは何者ですか」

トニー「ワールドトリッパー。異次元からの来訪者。特異点。エイリアン。多分ね」

芳佳「！」

ミーナ「……冗談ではないんですね？」

トニー「手の後ろに銃を持たれていちゃあ、怖くて嘘がつけないよ」

ミーナ「！」

ミーナ「ご、ごめんなさい、捨てるわ」ｶﾗﾝ

トニー「………」

ミーナ「………」

芳佳「………」ﾓｸﾞ…ﾓｸﾞ…ｺﾞｸﾝ

トニー「多分驚くと思うんだけど聞いてくれないか」

トニー「僕を、軍に置いてくれ」

ミーナ「え？」ﾋﾟｸﾝ

トニー「冗談じゃない。この世界の情報が圧倒的に足りない。元の世界に戻る手助けをしてほしい」

ミーナ「あなた……！」

トニー「だが！！まあ聞け。それに見返るだけのことはするつもりだ」

ミーナ「……何？」

トニー「あのエイリアンを倒す」

トニー「他にもなんでもやろうじゃないか。僕はこう見えてテクノロジーには君の何万倍も詳しい」

ミーナ（……唾涎ものね）

ミーナ（見た所武装らしい武装はしていない……ただの金属の鎧なのかしら。光っている仮面と胸がひたすら不気味ね……）ジロリ

トニー「はは、美女に品定めされるのも悪くないな。ポーズでも取った方が良いかい？」

ミーナ（……じゃあ美緒の報告は？どうやってネウロイを倒したの？）

ミーナ「扶桑上空に現れたネウロイを倒したのは、あなたに間違いはないですね？」

トニー「間違いないな」

ミーナ「それを証明できる？」

トニー「ここが吹っ飛んでもいいなら」

ミーナ「…………」

トニー「冗談だよそう睨まないでくれ。君の頭は窒化ホウ素級だな。ヨシカ、機内で僕があげたものはまだ持ってるかい？」

芳佳「はっはい。あります」ゴソゴソ

トニー「これは一見コンパクトなペンライトのように見える。が、このボタンを押して少し待つと……」ポチ

トニー「ほら」ネリネリネリネリ

芳佳「！？わ、わっななななんですこれぇ！！？」

ミーナ「……！？（あんなに小さな容器から……紫色の…何！？気持ち悪い！）」

トニー「自動ガム製造機。今命名した。材料を入れておけば僕の好きなガムメーカーのグレープ味が出てくる」

芳佳「………」　　ﾈﾘﾈﾘﾈﾘﾈﾘ…＞

ミーナ「………」　　ﾈﾘﾈﾘﾈﾘ……＞

トニー「材料は……もうない。それに入ってる分だけ。ま、少し腹を壊す者もいるかもな？」ポチ

芳佳「あ、止まった……」

トニー「代わりと言っちゃなんだがこんなんでどうだい？僕のスーツを見ただけで驚く君だ、証拠としては十分だろ？まあ倒したのはミサイ……おっとミス。口からチーズが垂れてるよ」

ミーナ「……はっ！（ゴシゴシ）」

ミーナ（なん、という、オーバーテクノロジー……）

ミーナ（信じるしかないわ。この技術力はまさしく別世界……いや別次元ね）

ミーナ（…………なんとしても……ほしい）

ミーナ「なるほど。その技術力を見るに……仮に本当だとしてさっきの話……戦力的にも全面的にも力を貸してくれる、ってこと？そんな虫の良い」

トニー「いや。その通りだ」

ミーナ「……は、な」

ミーナ（………………）

トニー「百人力だろ？」

ミーナ「うそぉ……？」

ちょっと用事が出来たので少し区切りが悪いですが今日はここまでにします
みんなもガムを食べよう。顎が強くなるよ

>>59の酉が間違ってますが私です
確かに言われてみれば社長元ネタ知ってそうですね汗
芳佳かわいいですよね
しかしマッハ８とか出したら摩擦やら温度関係とかどうなってんだろ（無知）
始めます

マーク7
『アベンジャーズ』に登場。
戦闘に特化したアーマーで、胸部は従来の丸形に戻っている(丸型に戻したのは監督のジョス・ウィードンの趣味らしい)。
普段は飛行ユニットとなっており、トニーが両腕にはめたブレスレットを認識して装着される。
マーク6と比べて肩部・胸部・背部がよりマッシブな形状になっている。
背部にスラスターが装備され飛行機能が更に上がった(このスラスターは終盤エネルギーが切れた際に外れている)。
膝部分にもマイクロミサイルが追加されている他、レーザー・カッターはカートリッジ式でなく本体から直接エネルギーを得ているため、一度しか使用できないという上記の欠点は解消されたようだ。

ミーナ「なるほど。その技術力を見るに……仮に本当だとしてさっきの話……戦力的にも全面的にも力を貸してくれる、ってこと？そんな虫の良い」

トニー「いや。その通りだ」

ミーナ「……は、な」

ミーナ（………………）

トニー「百人力だろ？」

ミーナ「うそぉ……？」

芳佳「……あの、スタークさん」

トニー「なんだい」

芳佳「さっきは……騙そうとしてごめんなさい！」ペコ

トニー「！」

>>81
ありがとうございます。
これが社長が着てるスーツの設定です。
搭載されている武器なんかはwikiに詳しく書いてあった……気がします。ので気が向いたら見てみてください

トニー「……ミス・ミーナの命令だったんだろ？なら」

芳佳「……そ、それでも……、ごめんなさい！」

トニー「頭を上げろヨシカ。気にするな」

芳佳「…………っ」ペコリ

トニー「さてミス・ミーナ。君の采配した諜報官が作戦を僕にバラしてしまった上、頭を垂れているぞ」

ミーナ「……だ、だから何？」

トニー「戦場での全責任は上官が負う。部下に頭を下げさせるな」

ミーナ「ここは戦場ではないわ」

トニー「……そうだな。私がいた世界の中佐はどんな時でもそういう男だったもんだから。ついね」

ミーナ「あなたに説教なんてされたくない！！！」

トニー「………」

芳佳「………あ、あの…ごめんなさい…」ｼｭﾝ

ミーナ「………」

ジャービス（トニー様。彼女は幼すぎます）

トニー（黙れ。言われなくてもわかっている）

ミーナ「……わか」　ｯﾊﾞｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧﾝｯ!!!!!

一同「わあああああああああああああああああああああああああああああ！？」ﾄﾞｻﾄﾞｻﾄﾞﾀｯ

バルクホルン・シャーリー・エーリカ・ルッキーニ・坂本「…………」

ミーナ「…ッ！？……ッ！？……っ！！」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

トニー（……自分で捨てた銃を踏んづけて暴発したのか）

ジャービス（トニー様。銃弾が足首に）

トニー（クソ。なーんてこった、めりこんでやがる）ｸﾞﾘｸﾞﾘ

あばばばば色々とありがとうございます。
ストパンしか知らないよ～って方には最適な動画かもしれません。気になる人は覗いてみてくださいね

ミーナ「あっあなたたち、いつからそこに！？」

坂本「い、いや……助けてくれた人が捕虜って、納得出来ないだろう…」

バルクホルン「いやっ私は止めたんだがこのバカが」

エーリカ「だってぇ！なんか空室なのに明かりがついてたからさー？」

シャーリー「なあなあ！アンタそんなかはやっぱ人が入ってんのか！？そうなんだよな！」

ルッキーニ「ｳｼﾞｬｰｰｰﾒﾀﾙｶｯｺｲｰｰｰｰ!!」

ｷﾞｬｱｷﾞｬｱ ﾜｲﾜｲ

トニー「………はぁ」

ジャービス（トニー様）

トニー「いや。驚いているのさ。こんな光景あっちの世界にあったか」

ジャービス（はい。男性が見受けられません）

トニー「違う。確信した。ここは軍の名を借りたストリップバーだ」

ジャービス（………はい）

ミーナ「スタークさん」

トニー「何だい」

ミーナ「……さっきの話は本当ですか」

トニー「あぁ。僕はウソはつかない。あんまりね」

ミーナ「……この基地にいる以上、あまり勝手な行動はせず全て私の指示に従ってくれますね」

トニー「もちろんだ、中佐」

ミーナ「……あなたのことはバルクホルン大尉に一任することにする。全部彼女に聞いて…」ｸﾙｯ

トニー「……お疲れ様。ゆっくり休め」

ミーナ「………」ｽﾀｽﾀｽﾀ…

ミーナ「宮藤さん」ピタ

芳佳「はっ、はい」

ミーナ「…………ごめんなさい」スタスタ……

芳佳「……！」

坂本「ミ、ミーナ！本当だ！本当に助けて……」ﾀﾀﾀﾀ

トニー「やれやれ」

ルッキーニ「ねぇ！！」ｶﾞﾊﾞｯ！

トニー「ぬおっ！急に抱きつくな」

シャーリー「こらルッキーニ。お客さんに迷惑だろ？」

ルッキーニ「かたーい、つめたーい！むしみたーい！」

トニー「虫ィ！？硬くて冷たいと虫か？虫ならいる君の頭の中にな。僕はトニー・スタークだ」

バルクホルン「トニー？リベリアンの名だな」

シャーリー「おー！同郷……じゃないんだよな。信じられないけど……私はシャーリー。よろしくなトニー？」

トニー「よろしくシャーリー。そのスタイルの秘訣を後でじっくりご教授願おうか」

シャーリー「たはは……」

エーリカ「ねーねー。ミーナがイライラしてたけど、けっきょく軍に入るのー？」

トニー「ん？そうだ。よろしく。歓迎パーティの準備は出来てるかい？」

バルクホルン「なんてずうずうしい奴だ……」

シャーリー「パーティとか久しぶりだな！宮藤の復帰祝いも兼ねてパーッとやるか！」

芳佳「わー！」

ルッキーニ「うじゃー！」

バルクホルン「ミーナが怒るぞ。ただでさえ空軍上官の視察が迫ってイライラしてる中この鉄の男の一件だからな」

トニー「……鉄の男か」

芳佳「スタークさんですよ！」

バルクホルン「ふ、ふん！鉄の男で十分だ」

トニー「確かに。こんな暑苦しいメタルフェースでは失礼だ。まず僕がこの花園に立ち入ることをお許し頂きたい」

芳佳（は、花園……？）ｺﾞﾆｮ

エーリカ（きっと……私たちのことだね～女の子だけって）ｺﾞﾆｮ

芳佳（……て、照れますね）ﾎﾞｿ

エーリカ「わー芳佳顔まっかだーい！」

芳佳「そっそういうハルトマンさんも！」

エーリカ「そっそんなわけないだろ！」

トニー「……あー。警戒するのは無理もない。だが安心してくれ高等戦術から恋の悩みまでなんでも相談に乗ろうじゃないか」

トニー「是非とも皆さんと仲良くなりたい。話を聞いているのなら、ついでに私が元の世界に戻る方法を一緒に考えてほしい」

トニー（……そして、あまり私を信頼してはいけない。私は―――）

トニー「ハハ、ということでみなさん。あっジャービス、マスクを外すぞ」

ジャービス（かしこまりました、トニー様）ﾌﾟｯｼｭｰｰｰ

一同「あ！」

トニー「……ふう。改めまして。トニー・スタークだ。よろしく！ハハ」ｶﾞｺｯ

一同「っわぁあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ！！！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

トニー（―――鉄のように冷たい男。アイアンマンだ）

第二話　「アイアンマスク」　完


本日の投下終わりです。アイアンマン４はよ
ストパンOVAは来年１月１０日劇場公開されます！みんな、見よう！

私もマーク５の装着シーンかっこよくて好きです
アイアンマン知らない人に面白いって思ってもらえることは、それはとっても嬉しいなって
いろんなレスありがとうございます
始めます

～7/21　 06:00　５０１JFW～



トニー「……おはよう…」

エイラ「おはようなんダナ」

トニー「ああ……ウーン……クソ……起きてから一時間は……小鳥とだけ話を…する主義…」

エイラ「早起きはサーモンの得だゾ」

エイラ「私だって好きでお前なんか起こしに来てるんじゃないんだからな。ミヤフジに感謝しろよ」ｽﾀｽﾀ

トニー「…………まいった。何を言ってるのかさっぱりなんだが……」

ﾊﾟﾀﾝ　ｽﾀｽﾀｽﾀｽﾀ……ﾊｧ…ｻｰﾆｬ-……

トニー「……。彼女は何がしたいんだ。僕が嫌いなのか。え？それともおしりが冷えて八つ当たりか？まったく」

ジャービス『おはようございますトニー様。起床にはまだ３０分早いようですが』

トニー「…………」



………

…

トニー（昨日になる。私は此処、ネウロイというエイリアンを主に殲滅するために創設された空軍である……）

トニー（第501統合戦闘航空団、ストライクウィッチーズにエンジニアとして所属することになった）

トニー（この501部隊だが……解散したのちつい先日同じメンバーで再結成したらしい）

トニー（なんでもここベネチアに最近ネウロイが頻繁に現れるようになったそうで、現に私が来るまでに何度か被害を受けていたらしい）

トニー（そんな部隊での私の役割は……エンジニア。この五文字。とのこと。どこの会社に役職を割り振って具体的な指示を出さない長がいるだろう）

トニー（もっとも……彼女と私は少し歯車が噛み合わない。本気で取り組む気も無い）

トニー（私のミッションは、とにかく情報収集だ。元の世界に帰る情報を集め帰還する。その一点だ）

トニー（急く必要は無い。心配することはない）

トニー「……ここは、司令室か」ｽﾀｽﾀ

トニー（……昨日の歓迎パーティは色んな話が聞けて楽しかった。おかげでこの世界の大体のことが分かったと思う）

トニー（ヨシカの他１０人の少女たちが此処501には所属している。どれも全員凄腕、らしい）

トニー（支部長のミーナ。ミーナには甘いミスブシドー・サカモト。私の監視役でハルクのようなパワーを持つバルクホルン。イモが大好きなエーリカ）

トニー（未来が見えるというイタイ女のエイラ。夜行性のサーニャ。ビッグアメリカンドリーマーシャーリー。虫が好きという可愛らしい少女ルッキーニ）

トニー（パリの巨塔リーネ。ピカチュウペリーヌ。そしてマジックヒールエンジニアヨシカ）

トニー（そうだマジックだ。この世界には魔法が存在するらしい。いや存在なくては生きていけないほど人々の生活に癒着している）

トニー（魔法の形は使える者の数だけあり様々な形で彼女達に力を貸していた）

トニー（例えば雷の力を操るという少女ペリーヌ。ちょうど私のいた世界の自称神も静電気程度の雷を操っていたかもしれないな）

トニー（そしてスーパーパワーを持つという少女バルクホルン。ボディタッチは控えたほうがいいだろう。困ったことはなんでも聞くようにと言われたが、まずは鉄の男と呼ぶのを止めてもらいたいね）

トニー（極めつけがミスブシドー・サカモト。なんでも敵の弱点が目視できるスーパーアイの持ち主らしい。ちなみにミオと呼ぶと恥ずかしいからやめてだそうだ。凛々しくも可愛い少女だった）

トニー（……私が知っているヒーロー達ももしかしたら魔法使いだったのかもしれないな）

トニー（まあそんな便利な魔法の力だ。僕だって脱皮してでも欲しい。当然だが格差が生まれる）

トニー（魔法が使える使えないで如実に貧富の差が生まれ、魔法が使えないものは職に就く事も一苦労……ということはだ）

トニー（直接聞いてはいないが、つまりある意味私のいた世界よりも、様々な意味でチカラのカーストが根付いているのだろう）

トニー（そしてその魔法の力は、女性にしか宿らないということも納得した）

トニー（彼女たちは恵まれた存在でありつつ、軍に就き力のない人々のために戦っている……）

トニー（そう。あのネウロイというエイリアンから守るために……）

トニー「………」ｽﾀｽﾀ

トニー「ジャービス食堂はどこだ。」

ジャービス『ここから前方3番目の突き当りを右に、直進したのち2番めの突き当りを左です』

トニー「………」ｽﾀｽﾀ

トニー（魔法。少し耳障りが悪いのは私に心あたりがあるからだろう）

トニー（元の世界に戻ったら、あのドクターの話を少しは真剣に聞いてみるとするか）

～　06：15　食堂～


シャーリー「お、おふぁふぉうふたーふー！」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

芳佳「おはようございますスタークさん！」

トニー「おはよう諸君。とてもいいにおいだが」

芳佳「あ、朝ごはんですね。温めなおしますからちょっと待っててくださいねー？」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

トニー「ありがとう。ヨシカは今日給仕のお手伝いか？偉いな」

芳佳「えへへそうです！ありがとーございまーす！座っててくださいね」ﾀﾀﾀ

トニー「ありがとう」

シャーリー「……スターク。その体は脱げないのかあ？暑苦しいぞ」

トニー「……。あぁ。脱いだらこの世界の因果が崩壊する」

シャーリー「ハハハっまた大げさな。顔のマスクは外してOKで体はNGってわけわかんねえよ！」

シャーリー「っとゆっくりしてる場合じゃないっまたなスターク。新入りなんだからしおらしくしとけよ～？」

トニー「ム、どこに行くんだい。もっと食べなきゃ育たないぞ。いやもう育ってるか。発育の秘訣は？睡眠？シリコン？」ﾄﾞｻｯ

シャーリー「あいにく仕事なんだ、じゃなー」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

トニー「ああ。気をつけて」

トニー（……昨日あれだけ夜遅くまで芳佳と僕の歓迎パーティを開いてくれた翌日だっていうのに）

トニー（もうみんな起きているのだろうか？まあ軍人らしいし当たり前、なのか）ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

エイラ「ふん。起きたみたいダナ」ﾓｸﾞﾘﾓｸﾞﾘ

トニー「目覚まし時計もモノを食べるようになったんだねエイラ。おはよう」

エイラ「何言ってんだ？意味わかんないゾ」

トニー「……悪かった。美味しそうなものを食べているね、なんだいそれは」

エイラ「わっわたしのだぞ……」

トニー「わかってるよ。おいしいかい？」

エイラ「…………」

エイラ「……おい、しい、…かもな？」

トニー「ふ」ﾆﾔｯ

エイラ「！な、なんだよ、バカにしてんのか！」

トニー「いやいや可愛いところもあると思ってね。このミルクは飲んでもいいのかい？」

エイラ「っか……かっか！？」

トニー「はっはっは！ばかみたいに顔が赤いじゃないか！ははぁ！」ﾄｸﾄｸ ｸﾞﾋﾞｯ

トニー「オアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！！」ｹﾞﾎﾞｧｯ

エイラ「ス、スターク！」

トニー「オエッウォエッエエエッゲオッガハッ！！！」ﾌﾞﾙﾝﾌﾞﾙﾝﾌﾞﾙﾙﾝ

エイラ「これは肝油だぞ！どうミルクと勘違いするんだよ！」ﾕｻﾕｻ

トニー「ジャービス……！フルシンクロケアを……」

ジャービス『マスクを含めスーツを全て着て頂かないと不可能です。クイックケアであればすでに実行しました。異常なしです。』

トニー「こんなにマズイもんがあってたまるか！」

トニー「……うぶ！」

芳佳「ひゃっ！？え、ス、スタークさん！？」

エイラ「おいスターク！応答しろ、返事しろスターク！」

エイラ「スタァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーク！」

トニー「うるさい！耳元で叫ぶな！」

芳佳「わあああああああああああああああああずだあぐざあああああああああああああああああああん！！！」

トニー「君も！！！」



………

…

短いですが今日の透過分終了です
スマホを持っている方はアプリでマーベルオールスターズという我らが社長が出演する格ゲーがリリースされましたよ。興味がある人は遊んでみてくださいね
ストパンのスマホアプリ化計画は結局どうなったのか……
ありがとうございました

………

…



トニー「朝からこんなハイになってたら疲れちゃうよ」

エイラ「最後にハイになったのはお前が勝手になったんじゃないか」

トニー「……………。おおヨシカ！ジャパンのミソスープじゃないか、うーんいいにおいだ」

芳佳「ありがとうございま～す！」

エイラ「う～～～～」ﾑｽｰ

トニー「ゴホン。ところでエイラ。僕はお前じゃないぞ。トニーだ。トニー・スターク。さっきみたいに名前で呼んでくれ」

エイラ「フン」

トニー「やれやれ」

芳佳「フフ、すっかり仲良しになってますね。エイラさんとスタークさん！」

トニー「だろう」

エイラ「は、はああああ！？どこがだどこが」

芳佳「知ってるんですよ私。エイラさんが昨日の歓迎会の後ー」

エイラ「余計な事を言うなミヤフジーー！」ドサドサドスン

芳佳「ううっ重いですよエイラさんーー！」

エイラ「お、重ぅっ！？なんてこと言うんだよお前！お、重くない！おもくないからナ！？」

トニー「わかったから静かにしたまえ。食事中だぞ僕は。いただきます」

トニー（ジャービス。さっきの……）

ジャービス（安全です。トニー様）

トニー「よし。……おお、美味いな。ミソスープ」ｽﾞｽﾞｽﾞ

エイラ「お前のズボンの方が変じゃないか！このー！」ﾋﾞﾖｰｰｰｰﾝ

芳佳「ｷｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ！！やめてください！！ほんとに！！ひゃあああ引っ張らないで！！」ﾋﾞﾖｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰﾝ

トニー「埃が舞う……」

トニー「なっ！ヨシカが僕のために別途で作ってくれたであろうポーチドエッグが勝手に涙を！？」ﾄﾛｰﾘ

芳佳「ひゃああああああああ」

エイラ「アハハハハハハ！」

ミーナ「ちょっとうるさい！スタークさんまたあなた！？」ｶﾞﾗｯ

トニー「君もうるさいよミス・ミーナ。あっちを見ろ。ヨシカのヨシカがはみ出るぞ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ミーナ「どうせこうなった原因はあなたなんでしょ！」

トニー「……君たちの頭も目覚ましのように叩いてやれば少しはまともになるのかな。どう思うジャービス」

ジャービス『私も機械です』

トニー「面白い答えだ。ウッ揺らすなよヨシカ。君だけはヌケてないと思ってたのに」

芳佳「ひ～ん助けてください～！」

ミーナ「宮藤さん！あなたの叫び声が執務室まで聞こえてきたわ！」

芳佳「エイラさんがーーーっ！」

エイラ「いやミヤフジが！」

ミーナ「もううるさーーーーーーい！！」

ﾌﾞｨｨｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲﾝ!!!

ﾌﾞﾘｨｨｨｨｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲ！！！

ﾁｮｹﾞﾌﾟﾘｨｨｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲｲ！！！！！

一同「…………」

トニー「……もう。なんなんだ。今日は一日中耳栓をつけて過ごせって言うのか」

芳佳「ネ……」

ミーナ「ネッ………！」

トニー「？」

エイラ「ネウロイだ！」ﾀﾞﾀﾞｯ

芳佳「スタークさん！避難しててください！」ﾀﾀｯ

トニー「……え」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｲ」ﾌﾜｰ

トニー「………。ワオ。」

ミーナ「ッ……（嘘……管制班は何をしていたの！？基地から敵が目視出来るなんて……！）」ﾀｯ

トニー「…………。あれがネウロイ？僕が倒したのは……」 ﾄﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ！……＞

トニー「………」

トニー「行ってしまった」ﾎﾟﾂﾝ

トニー「………」

トニー「………」

トニー「ジャービス。僕には休む暇がないらしい。激動だよ。激動」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ジャービス『はい』

トニー「……ん、そう言えばミス・ミーナはどうした」

ジャービス『ミーナ様の生体反応はたった今此処を離れ現在海上です。芳佳様、エイラ様も同様です』

トニー（彼女は司令塔のはずだが前線に出るのか？どういう事だ？）

トニー「………」

トニー（まあ、いいか。もう彼女の頭をフル解剖しても僕にはきっと理解できない）ﾓｸﾞﾓｸﾞ

トニー「パーティにいた他の少女は」

ジャービス『同様です。計１１名、彼女達全員海上に生体反応があります』

トニー「……基地には今？」ﾓｸﾞ

ジャービス『疎らですが、離れに反応が少しあるのみです。周辺には誰もいません』

トニー「………」ﾓｸﾞ…

トニー「………」

トニー「！？！？　ムググガッ……！？」ｶﾞﾂｶﾞﾂ　ｺﾞｸｺﾞｸ…

トニー（どういう事だそれは……！！…！！！）

ジャービス『トニー様。お言葉かもしれませんが申し上げます』

ジャービス『現在の海上の敵は、先日トニー様が殲滅した敵の………』


………………

………

～海上～


エイラ「クソッ限界だぞこのままじゃ！」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

ミーナ「くっ……（押されてる……）」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

芳佳「基地にはスタークさんがいます！絶対食い止めないと！！」

ネウロイ「ｷｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ」ﾊﾞｼｭｯ

シャーリー「くっシールド！！……も、長くは持たないぞ…！」ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘ

芳佳「シャーリーさん！」

エイラ「しっかりシロ！くっ……」

エイラ（なんて装甲だ……少佐の烈風斬でなんとか斬れるくらいの硬さ。デモ……）

坂本「くっ……！」ﾌﾗﾌﾗ

エイラ（連発で魔法力が底を尽きてる）

エイラ（そして30分以上の継戦状態。……まずいナ）

芳佳「シャーリーさーーーーーーん！！！」

シャーリー「くっ………、くぁぁぁ……！？」ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ、―――――

シャーリー「……っあ、あれ」

芳佳「！」

エイラ「攻撃が……」

？『――諸君。まだこんなアナログなインカムを使っているのか？』ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ…

ミーナ「！？誰！？軍の専用回線よ！？」ﾊﾞｯ

芳佳「！（こ、この声……）」

？『諸君。まだそんなアナログな火器を使っているのか！？』ｶｼﾝｶｼﾝ

？『諸君見よ。これが本物の火器だ！！』ﾊﾞｼｭｯ

ネウロイ「ｷﾞｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ！！！！！！！！！！！！！」ﾊﾞｺｫｫｵｵｵｵﾝ

バルクホルン「なっ……！？（こっちまで吹き飛びそうだ……なんて爆風！大口径ミサイルか！？）」

エイラ「サーニャのフリーガーハマーだ！やったなサーニャ！」

サーニャ「わ、私じゃ……」

シャーリー「うぐぐっミサイルじゃ……ない！もっとスゴい……戦車砲の焼夷弾だ！」

芳佳「でっでも戦車なんて……！」

？『諸君。だが戦争はいけない。むやみやたらに力を振り回すことはやがて自分の首を締めることになる！』ﾊﾟｼｭｯ…

ネウロイ「ｱｲｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ！！？！？！？！？！？！？」ﾊﾞｶﾞﾝ ﾊﾞｶﾞｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱﾝ ﾎﾞｺｯ

一同「！？！？！？！？！？！？！」

エーリカ「あへ……すっご……」

ミーナ「……なっ、な……！？！？」

エイラ「ネ、ネウロイが……あんなに苦戦してた……ネウロイが！！？」

芳佳「」ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ

エイラ「ど、どこだよ！どこにいんだ！？」

？『エネルギー装填が完了しました。ペタレーザー使用可能です。』

？『よし。みんな敵から離れてね。出来る限り離れてね。……ハイハイ良い子達だ』

？『……ゴホン、スターク社が送る全世界へ！戦争のない牙なき人々のための……』

？『……まぁ、あれだ！！』

？『ふん！！』ﾋﾞｰ-----------------------------ｰｰｰｰｫｵｵﾝ

ネウロイ「ﾋｪｯ…」ｽﾊﾟｯ……

ネウロイコア「ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ！！！！！！」ﾊﾟﾘｰﾝ ﾄﾞｽﾞｰｰｰｰｰﾝ

一同「………」

一同「………」

一同「…………………」

一同「……ん、なぁっ…………！！！？！？！？」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

？（倒した……かな）

？『どうだったろうか諸君！』ﾋﾟｶｯ

エーリカ「……！海！なんか光ってる！！」ﾋﾟｯ

一同「………」

？『…………イエエエエエエエエエエエエエイ！！！！』ざっばぁぁぁあああん

一同（海からダブルピースした人がすごい速さで出てきたーーーーーーーーーーーー！！！）ﾋﾞｸｰｰｰﾝ!!

？『ハハ、なんだその顔は。血抜きの河豚のような顔を引っさげて！阿呆丸出しだぞ。ハハ』

？『いやしかし海は寒いな。Mark３だったら寒くて風邪引いてたかもしれないな』

？『ああ約束通り。ちょちょいと倒してしまったよミス・ミーナ。ちょーっとお待たせしちゃったけどな』

？『ジャービスが言ってたんだ。僕がこの前倒した敵の５分の１くらいのパワーだって。少し油断した』

？『お、ハハ。シャーリーずいぶん疲れた顔をしてる。大丈夫かい？』

シャーリー「あ……ハハ、ハ…」ﾌﾗ

？『ハハハハハハ。安心したか。ハハ、よし帰ろうか？まだ何かやることは？』

一同「……っ…」ﾌﾗｯ

？『……？』

？『しかし慣れない事はすることじゃないな。これじゃびっくりショーだ』

？『……ところで君たち、どうやって浮いているんだい？まさかその頼りなさすぎるプロペラで？』

一同「………」ﾜﾅﾜﾅ

？『ん？』

ミーナ「………んなの……」

？『ん？なんだって？』

ミーナ「………あ」

ミーナ「あ、あなた……、ほんとにいったい！」

一同「「「何者なの！！？？？！？！？」」」

？『っ……？？』

？『……私か…？だから何度も言ってるだろう。アイアンマン、またの名を』

トニー『トニー・スタークだって』

第３話　「海からのプレゼン」　完

今日の文の透過終了です。
多分前スレでも見たことがある方はここまでがデジャヴ部分かと思います
次からは社長だけでなくストパン勢も映えるようにしようかと思います

～7/22 14:20 501JFW　食堂～



エーリカ「……第一回、あいつなにもんだ会議～」

芳佳「わー！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

エイラ「……もっとどーにかならないのかよ、その会議名～」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

エーリカ「別にイーじゃんわかればさ。てことでなにもんだ！？」ﾊﾞｯ

エイラ「………」

芳佳「……と、言いますか、なんで私が呼ばれたんでしょう」

エイラ「そうだゾ。なんで私まで」

エーリカ「だってその辺歩いてたじゃん……？」

エイラ「帰る」ｽｸｯ

エーリカ「あーん待ってよーう！！気になるじゃーんあいつのことー！！」ｶﾞｼ

エイラ「ずわあああズボンを引っ張るんじゃねー！そんなに気になるなら直接話しにいけよー！」ｽﾞﾘｽﾞﾘ

エーリカ「だっ、なんかそれは嫌じゃーん！」

エイラ「ぜぇぜぇ……もうわかったよ。聞いてやるよもう」

芳佳「あはは……」

エーリカ「いしし。でね、ホントは呼んだのは理由があんだよね」

芳佳「へ？」

エイラ「どーせくだんねー理由だゾこいつの場合」

芳佳「またイモ系ですかぁ？」

エーリカ「イモ系ってなんだし。そうじゃなくて。お前らあいつと仲良いだろ」

エーリカ「……だから、あいつの好きな食べものって、なんだかわかる…？」



………………

………

～捕虜室前～


エーリカ「…………」ﾃｸﾃｸﾃｸ

エーリカ（ここか……あいつの部屋。相変わらず捕虜室に住んでんのかー？）

エーリカ（ここ埃っぽくてヤなんだよなー）ｹﾞﾎ

ﾎﾜﾝ↑ﾎﾜﾝ↑ﾎﾜｰﾝ↑

芳佳『いいですか？スタークさんは朝ごはんの時ぜーったいパンとハンバーグで一つハンバーガーを作るんです！』

芳佳『ハンバーガーとチーズ、と適当に部屋に持って帰っておやつにしてるみたいですよ！』

芳佳『あとは……ワインは無いのかーってよく聞かれますね。お酒が好きなのかな、と思います』

エイラ『あいつは酒すきだゾ、歓迎パーティーの時ずっとワインを話さなかったからな』ニヤニヤ

芳佳『あとはですねー！んーなんだろ！えへへ』

エーリカ『……おまえら、なんで嬉しそうなんだ？』

芳佳『え～！？そんなことないですよぉ！』

エイラ『なぁ～ミヤフジ～？』ニヤニヤ

芳佳『ねーっエイラさーん！』ニヤニヤ

エーリカ『なんだそれ……』

ﾎﾜﾝ↓ﾎﾜﾝ↓ﾎﾜｰﾝ↓

エーリカ「……いちおう、ハンバーガーつくってみたけど」ｽﾝｽﾝ

エーリカ（うげ。なーんか……すっぱい匂いがする）

エーリカ「あっやばっお酒とチーズか。忘れてた～……」

エーリカ「……なんで私、こんなめんどくさいことやってんだろ…」

エーリカ「………」

エーリカ「やーめたっ！寝よ寝よーっと……」ﾀﾀﾀ


………………

………

～その一時間後　15：30　再び捕虜室前～



エーリカ「結局持ってきてしまった」

エーリカ（重いなあ。わたしイモより重いの持ちたくないのに）

エーリカ「はあ。えと……ハンバーガーでしょ」ﾋｮｲ

エーリカ「チーズ……なんかブロックだけど、んしょ…」ﾉｼｯ

エーリカ「あとお酒。もーこれ重いんだよおお………！！！」ﾐｼｨ…ｯ

エーリカ「……あとポテチと、ポテトフライと、じゃがバター……」

エーリカ「トランプとーチェスとすごろくにタロットカードも……よし」

エーリカ「………よ、よし」

エーリカ「……」ｽｩ…ﾊｧ…

エーリカ「………」ｽｩ……ﾊｧ…

エーリカ「……」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

エーリカ（うぅ……なんでドキドキすんだよぉ）ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

エーリカ「おさまれー……！」

エーリカ「……………っ」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

エーリカ「っ………～～～～～」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

エーリカ「」ｾﾞﾋｭｯｺﾋｭｳｳｳｶﾌｯｴﾌｯｹﾞﾎｹﾞﾎｯﾌﾞﾛｵﾍﾞﾎﾞｵｵﾛﾋｬｺﾌﾟﾍﾊﾋﾋﾊﾊﾋﾛﾎﾞｴｶﾞｺﾞﾌｴﾊﾌﾋｬｯﾌﾌﾟﾌﾌ

ジャービス『トニー様。扉の前で倒れている方がいます。過呼吸かと思われます』

トニー『君も冗談が上手くなったな。僕が汗を流して君の破損箇所を診てる最中そんな口が聞けるとは』ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

トニー『塩水に浸し続けてやればその口も………。ん？いや待て』ﾋﾟﾀ…

トニー『………なんだと』ﾄﾞﾀﾀ



………………

………

～17：00　医務室～



エーリカ「………ｩ…」ﾊﾟﾁ

医者「気が付きました？」

エーリカ「……。………あれ？なんで私寝てるの？」

医者「なんでも過呼吸で倒れてしまったようですよ。優しい男性の方が運んでくれましたね」

エーリカ「……んぁ、そっか」

医者「安静にして、落ち着いたら服を着て、自分の部屋に戻っても結構ですよ」

エーリカ「うんー……そうする…」ﾓｿﾞ

エーリカ「っ！！」ﾋﾞｸﾝ

エーリカ「……い、今何時」

医者「今？夕方の5時…」

エーリカ「たいへんだぁぁああああああーーーーーーーーーーー！！！！！」ﾊﾞﾋﾞｭｰｰｰｰｰﾝ

医者「あっふっ服っ服！服着てー！！」

～再々度捕虜室前～


エーリカ「～～～っ」ｼﾞﾀｼﾞﾀ

エーリカ（うぅ……部屋の前まで来たのはいいけど……なんて言おう）

エーリカ（なんかおみやげもどっか行っちゃってるし……どうしよう？）ｵﾛｵﾛ

エーリカ（ていうか私なんでこんなにオロオロしてんだ？）

トニー「なあ」ｶﾞﾁｬ

エーリカ「ひょえええええええええええ！！！」ﾋﾞｸｰｰｰﾝ

エーリカ「ッゥ……、ひ、久しぶりだな？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

トニー「なんだそれは。今日の昼も会っただろう。いや会ったというか僕だけ会ったんだが」

エーリカ「……な、何いってんの？」

トニー「君が倒れてたんじゃないか。しかも僕の部屋の前で！サスペンスドラマでも今どきあんな安っぽい演出はしないだろうけどね」

エーリカ「あ……にゃはは、その節は……ごめんなさい」ﾃﾚﾃﾚ

トニー「………？？」

トニー「まあいいさ。入るか？なんにもないけど」

エーリカ「ぁ……」

エーリカ「……っお、おっじゃまーーーいっ！！？」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｰ

トニー「やれやれ……」ﾊﾟﾀﾝ

～捕虜室（トニーの部屋）～



トニー「ここに来てまだ数日だからな。本当になにもないだろう？」

エーリカ「あ……う～ん、そう？、ですね？」

エーリカ「あっ！わぁー！マスクだー！でっかいマスクー……って重っ…」ｽﾞｼ

トニー「単体では重いけど、スーツに接合すると重心が安定して気にならなくなるんだ。それでもかなり軽量化できたんだけどね」

エーリカ「へー……はふ…」ｽｰﾊｰ

トニー「………」

トニー（しかし……なんで下着姿なんだ。曰くパンツはパンツでないらしいが、同じくスポーツブラもブラではないのか）

トニー（まあともかく下着姿の少女がぶかぶかのアイアンマンマスクを被っている。面白い風景だ。ジャービス写真を）

ジャービス（トニー様。ポルノ法に抵触する可能性があります）

トニー（あぁそうか。そりゃそうだ。僕は頭がおかしくなったのかもしれないな）

ちょっとキリ悪いんですがここまでで

？？？「まず、『パンツだから恥ずかしい』という言葉を思い浮かべるんだ」

？？？「そして、ゆっくり、こう唱えるんだ」

？？？「『存在しない』と」

客「あの、ゲーム買いたいんですけど・・・」
店員「あ、はい、タイトルは・・・？」
客「ぱ、パンツ・・・」
店員「え？なんですか？」
客「パンツを見せること」
店員「それが！」
客＆店員「大宇宙の誇り！！！」
店員「それなら、売り切れました」

エーリカ「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

エーリカ「………」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

トニー「………？さっきから何をやってるんだ」

エーリカ「……う、うん……」

ジャービス（トニー様。エーリカ様の身体パルスに異常が見られます。極度の緊張状態にあるようです）

トニー（見れば分かる。……が、何故だ。それが知りたいんだよ私は。ジャービス）

ジャービス（――――――）

トニー「このポンコツロボットめ……」ボソ

トニー「ああー……そうだ。君がこれを持ってきてくれたのか？」ﾋｮｲ

エーリカ「！あ、そのハンバーガー！……んしょ」ﾏｽｸｶﾞﾎﾟｯ

エーリカ「こっちがお酒で、この包みがチーズ！あとイモもあるよ！」ｶﾞｻｶﾞｻ

トニー「やっぱり君のか。ずいぶんと美味しそうなにおいがしてた。何度も誘惑に負けそうになったよ。ほら」ﾋｮｲ

エーリカ「……あ！その、違くて……それは」

トニー「ん？どうした？君のだろ」

エーリカ「そ、そうだけど………」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

トニー「……？もしかして、僕がよくハンバーガーを食べてるから……？」

エーリカ「！そ、そう……うん」ｺｸｺｸ

トニー「そうか」

エーリカ「えへ……」ﾌﾟｲ

トニー「なぜ顔を背ける」

エーリカ「そ、背けてなんかないけど」

トニー「………」ｼﾞｯ…

エーリカ「………」

エーリカ「………っ」ﾌﾟｲ

トニー「あぁ？今日の君はなんか変だな。しゃべり方がぎこちなかったり、マスクをかぶってごまかして顔を見せたがらなかったり」

トニー「場末のスナックのママが常連客にだけしちゃう特別サービスのネタを警察から突き出されたみたいだ。ん？そうだろ」

エーリカ「いっいいから、気にすんなよ」

トニー「そうかい？じゃあ頂くか。アーーーーーン」ｶﾞﾌﾞﾘ

エーリカ（食べ……た？）

トニー「オオッ……！」

エーリカ「！」

トニー「まっずいな！！ウハハハハハハ！すっぱい！！誰が作った今どき……」ｷﾞｸｯ

エーリカ「う………」ｼｮﾝﾎﾞﾘ

トニー「………………イギリス、でも…………」

トニー（なんてこった……だから子供は嫌いなんだ）

トニー「……、お、ｺﾞﾌｯ、うまいな、こ、れ」ﾓｼ…ﾓｼｬ

エーリカ「」ﾊﾟｧｧ！

エーリカ「良かった……料理なんてしたことなかったから」ﾎｯ

トニー「……そうか。玉ねぎが、美味しいね。旨すぎて……ﾝｯﾌ、涙が……」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

エーリカ「そっそんな大げさな……泣くなよー！」ﾕｻﾕｻ

トニー「ははは……君が作ってくれたとあらば、そりゃ嬉しくて泣きもするさ、うん」

エーリカ「！」

エーリカ「それが……強さの秘密なのか？」

トニー「え」

エーリカ「その、相手のために泣く、とか。よく言うじゃん……強い人が」

エーリカ「…………」

トニー「……そ、どうした、いきなり」

エーリカ「や、やっぱいい！言わないでいい……はい、お酒」ﾋｮｲ

トニー「あ、あぁ」

エーリカ「…………」トクトクトク

トニー「…………ありがとう」

エーリカ「……」

トニー「……」

トニー「……。強さってのは色々な形がある。技術やテクノロジーの先駆、民衆を先導する魅力、他者を圧倒する力そのものの強さもある。色々。色々な」

トニー「君はどんな風になりたい」

エーリカ「…………」

トニー「…………」

エーリカ「最近……ミーナが大変なんだ。イライラしてていつものミーナじゃないんだよ」

エーリカ「今度空軍の偉い人が来て、ここで会議するんだって。それからずっと調子が悪くて」

トニー「……」

エーリカ「それで……聞いちゃったんだけど、また解散することになりそうなんだよ。ここ」

トニー「何？エイリアンの侵攻がここベネチアまで広がってきたから、ヨシカ（あと成り行きで僕も）を迎えての再結成をしたんだろ？ついこの前」

エーリカ「でも……ネウロイが予想以上に強くて、それに数もすごく多いんだ」

エーリカ「3日で二体なんていくらなんでも多すぎるってさ」

トニー「……」

トニー（先日のエイリアンの侵攻、あの程度の敵なら十分撃退可能ではないのか。いやそれは私だから出来たことか。いやだとしても撃退したはずだ、その結果は本部にも報告してあるハズ）

トニー（私がこの世界に来る前から決定していたとしたらまだ納得はできるが、エーリカの話から3日で2体の出現頻度に解散理由がすり替わっている……）

トニー（なんだこの違和感は……だとしてもあのミーナの態度は真実の裏付け……か）

トニー（事情が事情な分、軍の内部事情や世界情勢について無知な自分が恨めしいな）

エーリカ「んーちょっとー。聞いてんのか～？」

トニー「あぁすまない。今日のディナーが気になってね」

エーリカ「う」ｶﾞｸｯ

トニー「で、予想外の侵攻に押され、このベネチアを放棄すると」

エーリカ「……うん」

トニー「私もこの世界の情勢は知らない。ベネチアが重要な戦略拠点なのか分からないが少なくとも気軽に見捨てられる土地とは思えない」

トニー「君は……ここを守りたいのか」

エーリカ「………………それも、あるよ」

エーリカ「でも……皆と離れ離れになる方がもっとイヤなんだ」

トニー「……」

トニー「離れ離れ……ベネチアを放棄した分、他のベネチア以上に重要な領地に君達魔法使いを派遣し死守する……というところか」

トニー「君もやはり軍人には向いていないな」

エーリカ「知ってるよ……それでもいいさ。もっと強くなって、それでネウロイをみんな倒して……解散を無しにしてもらうんだ」

エーリカ「わたし面倒くさがりだから、皆にいっぱい迷惑かけてたんだ……だから……」

トニー「…………そうか……」

トニー（なんだそれは……聞く限りもう決定してるようなもんじゃないか）

トニー「…………まあ、でも、そのな」

トニー「いや……気休めは抜きにして正直に言おう。エーリカ。君も本当は分かってるんだろう」

エーリカ「わかんない」

トニー「君は本当は利口なはずだ。人の動向や仕草に敏感な君だ、ミーナからもう間接的に教えられているはずだぞ」

トニー「もう解散はほぼほぼ決定事項だ、ってな」

エーリカ「……」

トニー「それに、君はもう十分強い」

エーリカ「え……」

トニー「君はもう十分強い。と思う」

エーリカ「……気休めは言わないって言ったじゃんか」

トニー「気休めじゃない。本気で言ってる。う～ん我ながら素晴らしい台詞」

エーリカ「ふざけんな、こっちは真剣に相談してんだぞ！」

エーリカ「…………ふざけんなっ」ガツンッ

エーリカ「あいっだぁ～～～～～っっっ……！」ヒリヒリ

トニー「……僕の体は鉄だぞ。殴ってどうする」はぁ

エーリカ「いったァ……！！」ジタバタ

トニー「その君の実直さは、欲したとしても決して得られない強さだ」

トニー（……そう、僕にはない強さだ）

エーリカ「……？？…」フーフー

トニー「強くなって偉い人を見返して？ミーナの負担を減らしてやるって言いたいんだろ？わかるさ。愛されてるな彼女は」

トニー「ああいや……そう。僕は強い。もうそれはとんでもなくな。頭だってある。ついでにダンディな顔だってある。それでも強い君には釣り合わない男。それがトニー・スタークだ」

トニー「きっと君は、強い僕に興味を持ったから訪ねてきたんだろ？」

エーリカ「…………」こく

トニー「そんな僕に相談したのに、茶化され煙に巻かれたように感じた。気に食わずに右ストレート。いいね。実に結構。単純。いい子供だ」

エーリカ「……」

トニー「取り繕ってたさっきの君より、今の君の方が満点の星空よりも魅力的だよ」

エーリカ「また茶化して……」

トニー「言ったろ？本気で言ってるって。そうじゃなければ僕は君を羨む必要がない。僕は完璧だからな」

エーリカ「う～～～……」

トニー「そのままの君でいてくれ。変に取り繕うとまたクソガキに元通りだぞ」

エーリカ「…………ふん、クソガキでいーもん」

トニー「はは……よし！解散については私も考えてみよう。君はもう十分よくやった。今日は動物のようによく寝るといい。なにせ僕に打ち明けてくれたんだから。何も心配する必要はない」

エーリカ「……えへ。たよりなーい」

トニー「……君の調子の良さは世界一だな。どうすればそこまで何も考えずにいられる？教えて欲しいよ」

エーリカ「あはは。怒ってやんのー！やーいやーい」

トニー「さっきのしおらしい君に戻ってくれてもいいぞ。なんだっけ？あ？うーん？そうです？ね？だっけか？」

エーリカ「そんなの忘れちゃったよーっと」タタタ

エーリカ「……。またね、トニー？」

トニー「！」

トニー「……またな。エーリカ」

エーリカ「……」ニコ

エーリカ「にゃははははーーー……」バタン タタタタタ

トニー「…………」

トニー「………………………………ふぅ」

トニー（解散……とはな）

トニー（彼女が憧れているのは……強い私だ……大丈夫。何も心配いらない……いらない……私が）

トニー「くそ……」ボリボリ

トニー（エーリカにもらった酒でも飲むか……）グビ

ジャービス『トニー様。それは』

トニー「ぶおおおおおおおおおおおおおおあああああああおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおああああおおおおおおおおおおおおあ！！！！！！！」ブバッ！

ジャービス『……それは肝油です』


………………

………

～ハルトマン・バルクホルンの部屋～


エーリカ「ぶえーーーっくし」

エーリカ「なんか寒い……風邪かなぁ」

バルクホルン「まったく、下着でうろちょろするからだ。それでもカールスラント軍人か貴様は」

エーリカ「………………へへ」

エーリカ「えへへへへ！」

バルクホルン「まったく……そういえば、食料庫にて盗み食いがいたらしいなあ？チーズ、イモ、果てには肝油まで……」

バルクホルン「その散らかった部屋の中を探せば、みんなのおやつが見つかるかもしれないなあ？」

エーリカ「ぎくっ。しらないけど」

バルクホルン「ギクッとはなんだギクッとはー！」

エーリカ「わああああああああ逃げろー！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

バルクホルン「待てーーー！！」ﾉｯｼﾉｯｼﾉｯｼ



結局、最後まで下着姿である事に気付かないエーリカであった。

第４話 「ありのままの姿見せるのよ」 完


メタルマンは強烈な映画でしたね。初期仮面ライダーのアクションを思い出しました。もっともそれ以下なのはもちろんですけども
エーリカはかわいいのできっとお酒のラベルなどをよく確認しないでそれっぽいのを持って来ちゃったんですよ

さて皆さん同様私もスーパーリア充なので年明けまで少し忙しくなりそうです。
今までは２日ごとに更新でしたが、落ち着くまで少しお休みしますね。
よいお年を！

>>初期仮面ライダーのアクション
ヒーロー黎明期にあって時代劇の殺陣に工夫を凝らして子供にも見やすいアクションを目指した東映、大野剣友会の努力とTOM CAT FILMSのクソCGが同列と申したか

～7月23日　10:10　501JFW　基地周辺海岸～



坂本「そら宮藤！こんなもんじゃなかったはずだぞ！走れ走れ走れ！！」

芳佳「……っ……っ！……ｯｱｲ………！！」ｾﾞｴｾﾞｴﾊｱﾊｱﾊｱ

坂本「リーネェェ！！ペリーヌ！！貴様ら宮藤よりも先に復帰したはずだろう！！ペースが落ちてるぞ！」

リーネ「ﾊﾋ………ﾊﾋｲ……！！」ﾊﾋｭﾊﾋｭｹﾞﾎｹﾞﾎ

ペリーヌ「………ァ……ｨ……！！！」ﾄﾞﾁｬﾄﾞﾁｬﾍﾞﾁｬﾍﾞﾀ

坂本「三人並んで走って何がしたいんだ！？なかよしごっこじゃないんだぞ！！！」

トニー「ミス・サカモト。さっきから1時間は走ってるぞ。もう十分なんじゃないのか？」

坂本「いえ。これくらいは出来てもらわねば困ります」

トニー「非効率的だ。長時間の負荷がかかる運動は逆効果とスポーツ科学の裏付けがいくつあると……」

芳佳「……！（すっスタークさぁん……！）」ｷﾗｷﾗ　ｾﾞｴｾﾞｴﾊｱﾊｱﾊｱ

坂本「スタークさん。いくらスタークさんといえどあまりあいつらを甘やかさないで頂きたい」

トニー「しかしだな……―――ッ！！？」

坂本「っ」ｷｯ

トニー「ウウブルブル………、了解だ。少佐」

芳佳「あぅ………」ｶﾞｯｸｼ

坂本「こらああああああああああ！ペース！！ペースを落とすなあああああああああああああ！！」

3人「はっ、はああああああい！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ



………………

………

でも正直ウィッチは精神力と魔法力繋がってそうだよね
もっさんのやり方もあながち間違ってないのかも

～12：30　５０１JFW　大食堂～


坂本「……というわけで、あの後あいつらは特訓に向かわせました。腕のある先人の下です、すぐに成長して戻ってくるでしょう」

トニー「君は本当に行動派だな。思ったことは実行しないと気がすまないってタイプ？」

坂本「はっはっは。そうですね。思い立ったら即実行！これが一番ですよ」納豆ねりねり

トニー「すごいね。ロックヘッドだ」

坂本「ロックヘッド？すまない、横文字は嫌いでね」

トニー「ハッハッハッハ！！！！こりゃホンモノだ！！ケッサクだ！ハッハッハッハ」

坂本「まあ早く召し上がってください。せっかくの飯が冷める」

トニー「あぁすまない。ハハ、頂こう。イタダキ＝マス。うーん！日本食は好きだ。特ににおいがいいね」

坂本「それはよかった。たくさん食べてください」

バルクホルン「失礼する。隣、いいか」

トニー「………うーん！ゴハン、オサカナ、タマゴヤキ、ミソスープ、そしてふしぎな野菜！あぁこれは君にやろう」ｽｯ

坂本「それはしば漬けで……納豆はお嫌いで？」

トニー「あぁ。子供の頃あの大嫌いな友人の家で食べたベジスープの味とにおいそのまんまだ。僕の胃袋が言ってる。やめとけってね」ﾊﾞｸﾊﾞｸ

バルクホルン「お、おい」

坂本「う～ん……好き嫌いは駄目ですよ。それに納豆は健康に良い。やはり自分で召し上がってください」

トニー「君はハナクソを食べたことがあるかい？」

バルクホルン「おい！！鉄の男！！隣に座るぞ」ｶﾞﾀﾀｯ

坂本「おい！！！バルクホルン大尉！！スタークさんに鉄の男とはなんたる言い草だ！！！」

バルクホルン「えぇっ！？で、ですがコイツが」

坂本「大尉。どうやら大尉も特訓に興味があるそうじゃないか」

バルクホルン「はい！？」

トニー「僕も聞いたことがある。どうやら後輩の事をよく思いやるそうじゃないか。3人の監視役にぴったりだ」ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ

バルクホルン「くっ……そ、す、すまなかった……くそっなんで私が！」

トニー「ははは！すまないなバルクホルン大尉。反応が可愛くて、ついな」

バルクホルン「か、からかうな」ﾄﾞｻｯ

トニー「すまないすまない」

トニー「おっ君も和食にしたのか。交換しようじゃないか。君のタマゴヤキをくれ。僕のハナクソビーンズをやる」ｽｩ

バルクホルン「なぜだ！あっこらやめろ！私もこれは苦手で」

坂本「大尉いいいい！！ふざけた口調をするな！！しっかり目上の方を敬え！！！！」

バルクホルン「……」

トニー「アーーーハッハッハ！！！ミス・サカモト！！キミ最高だ」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ

バルクホルン「このぉぉ……っ！！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

トニー「ヒーヒー。まぁこれ以上いじめると泣いちゃうからな。バルクホルンにミス・サカモト。堅苦しくする必要はない。僕たちは友達だ」

坂本「しかし……」

バルクホルン「フン……鉄の男め」ﾎﾞｿ

坂本「こら！」

トニー「ハハハ。で？わざわざ僕の隣に座るなんてどういうつもりだ我が友人バルクホルン」ｽｯ

バルクホルン「納豆をさりげなくこっちによこすな！……食事の後、少し付き合え」

トニー「嫌だと言ったら」

バルクホルン「ミーナの命令だぞ。逆らえば言いつける」

坂本「小学生か……」ﾊｧ

トニー「何をするつもりなんだ？走ったりトレーニングしたりは御免被るぞ」

バルクホルン「……………」

トニー（この沈黙。まさかそのつもりだったのか？聞いておいてよかった）

バルクホルン「貴様は確か技術者なんだろう」

トニー「あぁ。君がワンツースリーを学んでいた歳ではもう物理学の本を執筆していた」

ジャービス（トニー様。嘘はいけません）

バルクホルン「……わかった。じゃあ今日はあるものを見てもらうことにする」

トニー「ほう。なんだい」

バルクホルン「私達の最大の武器、ストライカーユニットだ」



………………

………

～13：25　５０１JFW　格納庫～



トニー「大丈夫か？無理して食うからそうなる。自分をセーブするのも大切だぞ」ﾃｸﾃｸ

バルクホルン「ｹﾞﾌ……ふん。カールスラント軍人たるもの、ｯﾌﾟ、好き嫌いなく……残さず食べるなど朝飯前、だ」ﾉﾛﾉﾛ

トニー「……まぁ、何も言わんよ。しかしキミは純粋だな。純粋すぎてなかなか毒づく事が出来ない」

バルクホルン「褒め言葉か……？どうせ冗談なんだろうが」

トニー「…………。」

トニー「……―――――――ワッッ！！！」ﾄﾞﾝｯ

バルクホルン「ぶッ！！？ｩﾌﾟﾟ……！！………！！……ｸﾞ、あ、危ない、何するんだ！」

トニー「……いやすまない。まさかホントにえづいて吐きそうになるとは思わなかった。すまん。許せ」

バルクホルン「くっ勝手にやって勝手に引くな！！クソ！腹が立つ！」ﾄﾞｽﾄﾞｽﾄﾞｽ

バルクホルン「……ホラ、ここだ」ｶﾞﾗﾗﾗ…

トニー「どれどれ」ﾋｮｺ

トニー「………。ワオ」

トニー（何十機だろうか。見たことのある機械がソックスのように並べて置いてある）

トニー（色、形、大きさどれも様々だな。壮観だ。見たことのないものが堂々と並べてあるのを見るのは何年ぶりのことだろう）

トニー「…………」ﾃｸﾃｸﾃｸﾃｸ

トニー「………………ﾌﾑ」

トニー「これが君たちの武装していた」

バルクホルン「あぁ。ストライカーユニットだ」

トニー「あぁストライカー・ユニット。直接足に、か。エンジンやそれらしきものが見当たらないが」

バルクホルン「内蔵エンジンなんてものはない。あるとしてもそれは回路、動力源は私達の魔法力だ」

トニー「何。これもマジックパワーか。なんにでも使えるんだな。なんて理不尽な」

ジャービス（トニー様。我々も人のことは言えないかと思われます）

トニー（バカを言え。アークリアクターは科学の結晶だ。トンデモパワーとは違う）

ジャービス（………）

トニー「……魔法の力。気になるな」

トニー「バルクホルン。魔法の力が及んでいるのはこのストライカー・ユニットだけか。他にもまだあるはずだ」

バルクホルン（バ、バルクホルン……か。ふん）

バルクホルン「他は……ネウロイの攻撃を防ぐシールド、空気摩擦を防ぐ保護魔法、そして人によって様々な形で変幻する固有魔法。色々だ」

トニー「なるほどな」

トニー（ジャービス聞いたか。これは科学に対する冒涜だ）

ジャービス（おに～様。我々の所持する技術もこの世界ではトンデモパワーかと思われます）

トニー（言ってくれる。君をやるから魔法が欲しいよ僕は）

ジャービス（私にもし感情があるとしたら、きっとそれは悲しいという感情でしょう）

トニー（また作ってやる。嬉しいだろ）

ジャービス（ありがとうございます。トニー様）

トニー「固有魔法ね。歓迎パーティの時に聞いたな。君は確か」

バルクホルン「あぁ。私の固有魔法は【怪力】だ。この力があれば、お前のような鉄の塊でも―――」ﾌﾞﾝｯ　ﾋｮｺﾋｮｺ

トニー（！？な、なんだ。動物の耳が……）

バルクホルン【怪力】「―――木っ端微塵だぞ」

トニー「……オオ。すごいな」

トニー（青白い燐光……バイオルミネスに似ている。なんてことだ、こいつは本当に人間か！？）

トニー（細胞が単位毎に進化を繰り返し発光している……？だとしたら何か変化があるはず。それもない！）

トニー「…………」

バルクホルン【怪力】「……フフ、怖いか？さすがの貴様もおそれを成しただろう」ﾌﾌﾝ

トニー（なんてこった……頭から生えてきやがった耳まで。これではまるで本当に）

トニー「動物じゃないか」ﾎﾞｿｯ

バルクホルン【怪力】「ッ」ｶﾁﾝ

バルクホルン【怪力】「貴様には一度常識というものを叩き込んでやらねば気が済まない」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

トニー「……おいおいやめておけ。話せるうちはまだ人間だぞ」

バルクホルン【怪力】「ムカァッ！！」

バルクホルン【怪力】「鉄は熱いうちに………！」ｷﾞｭｯ

バルクホルン【怪力】「穿てってなァーーーーーーーーーーーーーー！！！！！」ﾎﾞｺﾞｫｫｵｵｵｵｵ!!

トニー「グォオオオオオオオオオオオオオオオ………ッ！？」ﾋｭｰｰ……

トニー「ォォォォオオオオオオオオ…………！」ﾋｭｰ………

トニー「ァァァァァアアアアア………！」ﾋｭﾙﾙﾙﾙ…

トニー「うがっ！っっててて」ﾄﾞｼｬｯ！

ジャービス（今の攻撃は、想定の3200％以上です。アーマー損傷9％）ﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰﾋﾞｰ

トニー（つまり……本当に普通の少女では無くなるってことだな。ハルクガール恐るべしだ）ﾑｸ…

バルクホルン【怪力】「はっ！す、すまない！大丈夫か！」ﾀﾀﾀﾀ

トニー「いや大丈夫だ。こちらこそ失礼なことを言ったな。すまない」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

バルクホルン【怪力】「！？だ、え！？」

トニー「……どうした？まだ謝罪が足りないか？僕の世界のどこかの国を思い出す」

バルクホルン【怪力】（バカな。手加減したとはいえ拳を振りぬいてしまったはずなのに……どうして飄々としていられる！？）

雷神の一撃に耐えるからな
腕つかまれた時はひしゃげたけど

トニー「君の力はもういい。ドッグイヤーをしまえ、次は本当に死んでしまう」

トニー「それよか他のストライカー・ユニットはないのか。案内してくれ」ｽﾀｽﾀｽﾀ

バルクホルン「………っあ、あぁ。すまな、かった」ｽﾀｽﾀ

バルクホルン（あ、あいつ、本当に一体……）

バルクホルン（何物なんだ………！！？）ｺﾞｸﾘ


………………

………

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 . -‐‐-ミ
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　　 rーﾑ/ ⌒Y⌒ヽ_〉ー┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 / ／.:::/.:::/∧::::::.
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　　 　 ムﾌ|____∧____ﾄ､_ゝ　 ゝﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}ﾆﾆ{ r-─┐|ﾆﾆ|ﾆﾆ|〃ﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ)‐┐　　　 　 r‐┐　　　 　 〃ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ)|ﾆﾆ|　 　 ｀´｀´　 《-‐-‐-‐- 》
　　　　　 / /　ｌ　ｌ　ｌ ヽ 　 　 　 　 　 　 /ﾆﾆ/ﾆﾆ| |ﾆロﾆ| |ﾆﾆ|ﾆﾆ|ﾆﾆロﾆﾆ厂￣{ﾆﾆ{　　 　 r‐┐={　　 　 r ┤ニロﾆﾆ厂￣　!ﾆﾆ!　　　　　　 《-‐-‐-‐-ｰ-》
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今回つーか今日はここまで（AA）

>>222仮面ライダーにそんな背景があったんすね・・・同列じゃないです！関係ないけどわたくしツイッター始めました
>>238原作では精神面の成長を遂げた末ほうき飛行できたと解釈してるので私もそう思います。真意はどうなんでしょうね～
>>254アベンジャーズですね。比重が重いであろうハンマーで直殴りされてたらどうなってたんだろうか考えただけでもこえーっすね

乙なんです

乙、待ってた

>>250でジャービスがおに～様と言ってるのに一瞬吹いた

？？？「大尉の怪力に耐えるなんて、凄いじゃないですか！後、他には何が出来るんです？」


？？？「私にも、分からん」

………………

………

トニー「ではユニット数機分の資材を頼む。それから私の言うものを……」

整備兵「わかりました。ではこれは2機分で、こっちは……」

バルクホルン「………」

バルクホルン（あれから1時間……私をほっぽり出してユニットの研究を始め座り込んでしまった）

バルクホルン（途中でミーナが進捗を確認しに来たが……）

………

ミーナ『……………………』

バルクホルン『……ミ、ミーナ？』

ミーナ『何？』

バルクホルン『（ﾋﾞｸｯ）あ、いや。何でもない』

ミーナ『………いいじゃない、改良してくれれば本当に御の字なんだけれど』

バルクホルン『ミーナ、少し休んだほうが』

ミーナ『私だって休みたいわよ』

バルクホルン『なら』

ミーナ『……あなたはいいわね、他人事で』

バルクホルン『え？』

ミーナ『…………………この調子であとはお願いね、トゥルーデ』

バルクホルン『あ、ああ……』

………

バルクホルン（完全に私に押し付けられてしまった）

バルクホルン（だがミーナも今は大変な時期で……ううむ）

トニー「ハハなるほど……」ｶﾁｶﾁｷﾘｷﾘｷﾘｷﾘ

バルクホルン「……」

トニー「何？なんでもありだなこれは」ｺﾞｷﾍﾞｷｷｷﾒﾘ

バルクホルン「……」

トニー「おほーーーーっおいジャービス手伝え。録画だ！記録に残せ！これは使える！！」

ジャービス『はい。トニー様』ｼﾞｰ

バルクホルン「……おい鉄の男、私はなにか手伝うことはあるか」

トニー「あぁ？食堂にでも行ってケーキでも摘んでこい。ついでにそのまま夕飯も食べてきたらいい」

バルクホルン「んなっ！」

( ´･ω･｀)おほーっ

整備兵「スタークさーんもってきましたああ………！！！」ｽﾞﾘｽﾞﾘ

トニー「出番だバルクホルン。ついでにこのストライカーユニットや魔法の力についての蔵書をいくつか持ってきてくれ」

バルクホルン「なぜ私が！！」

トニー「手持ち無沙汰だったんだろうに……さみしそうな顔をしてたのは誰だ」

バルクホルン「……さみしくなんかない！」

トニー「恋人のような問答をするのは嫌いじゃないがね。そろそろ手伝ってやらないと」

整備兵「ｱｱｱｲｲｲｲｲｲｲｴｴ……！！」ｶﾞｸｶﾞｸｽﾞﾘｽﾞﾘｽﾞﾘ

バルクホルン「……くっ覚えてろ」ﾀﾀﾀﾀ

バルクホルン（あいつの……あいつなんかのどこにあんな力が……！）ﾀﾀﾀﾀﾀ

トニー「………」

エーリカ「トゥルーデは相変わらずだね～？」ﾋｮｺ

トニー「エーリカ」

エーリカ「トニィ～。何やってんの」

トニー「昼寝だよ」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

エーリカ「んじゃ私も～！今日は間違えないで持ってきたし」ﾄﾞｻｯ

トニー「ん？おいまたあのジュースか？冗談じゃないぞ」

エーリカ「ぶどうジュースにした。こないだはやっちゃった。今日のは肝油じゃないよっと」ﾄﾞｽﾝ

トニー「こぼすなよ。君がおしりに敷いてるラフはハンカチよりずっと価値あるものだ」

エーリカ「あーい……」ﾄｸﾄｸﾄｸ

バルクホルン【怪力】「どっこいしょおおおおおおおおおおおお！軽い軽い！！」ﾋｮｲｯ

整備兵「えぇ……（困惑）」

バルクホルン【怪力】（ん……！？あれ、は……ハルトマン？）ﾉｼﾉｼ

トニー「同じぶどうならワインの方が好きなんだがな」

エーリカ「私も飲みたいんだよ。ほい」

トニー「……ありがとう」

バルクホルン【怪力】「ほらぁ！！持ってきたぞ！」ｽﾞｩｳﾝ！

トニー「だあああゆっくり置け！脳みそまで筋肉がいっぱいだな君は」

トニー「はぁ。それにしてもこのペン少し書きにくくないか？それに臭う。手脂のにおいだ」ｶﾘｶﾘ

バルクホルン「ハルトマン。こんな所で何やってる」

エーリカ「休憩」

バルクホルン「お前は今日待機室で待機だろう！？」

トニー「バルクホルン！！本当に君は喧しいな、少しはエーリカを見習え」

バルクホルン「エ、エーリカァ！？」

しえん

バルクホルン「貴様……私にはともかく、少し馴れ馴れしすぎやしないか？すぐにファーストネームで呼ぶなど不愉快な奴も」

エーリカ「私はべつにいーよ」

バルクホルン「ふん。それ見ろ」

トニー「………」

エーリカ「………」

バルクホルン「……そっえぇ！？しかしだな！？」

エーリカ「もートゥルーデ、トニーの邪魔しないで」

トニー「もっと言ってやれ」ｶｷｶｷｶｷ

バルクホルン「な、ハ、はぁあああああああああああああああ！？」

トニー（煩いな本当に）ｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘｶﾘ

バルクホルン（なん……なぜハルトマンまで……！）

バルクホルン（こいつは……こいつは……！！）

バルクホルン「や、でも」

バルクホルン「………、っくそ！！」ﾀﾀﾀ

エーリカ「あ、行っちゃった」

トニー「………」ｶｷｶｷ

エーリカ「………」

エーリカ「………まぁ、いっか」



………………

………

～16：15　エーリカ・バルクホルンの部屋～


バルクホルン「………」

バルクホルン（くそ……後味が悪い！）

バルクホルン（そもそもあいつは何者なんだ！？なぜこの部隊に所属している！別の世界から来た？バカな）

バルクホルン（私の力を……私の力をあんなにやすやすと受け止めて…）

バルクホルン（気に食わない）

バルクホルン「気に食わない！！」ﾊﾞﾝｯ

バルクホルン（………）

バルクホルン（ハルトマンの奴。あんなにべったりして）

バルクホルン（そんなにあいつが気に入ったのか？名前と名前で呼び合うなど……やはり軽率だっ）

バルクホルン（何が良いんだ？あんな奴……）

バルクホルン（……確かに、すごく、強かったし……掴めない不思議なやつだが）

バルクホルン（私より……私といるよりあいつと居たほうが居心地がいいというのか？ハルトマン）

バルクホルン（………）

バルクホルン（………）

バルクホルン（………―――）


………………

………

～21：20～



バルクホルン「……」ﾋｮｺ

トニー『……』ｶﾁｬｶﾁｬｶﾘｶﾘ

エーリカ『……ｚｚ…』ｽﾔｽﾔ

バルクホルン「………」

バルクホルン（ハンバーガーの包み紙？）

バルクホルン（あいつら……夕飯の際顔を見せないと思ったら、なんて勝手な）

バルクホルン「おい！」

トニー「！」ﾋﾟﾀ

トニー「……君か。バルクホルン大尉」

バルクホルン「……」

トニー「……」

バルクホルン「……」ﾁﾗ

エーリカ「ｸﾞｩ……ﾝｶﾞｰ……」

バルクホルン「……」

バルクホルン（こんなに安心しきった顔で眠っている）

バルクホルン（……そうか。そうなんだな、ハルトマン）

トニー「また直接来てもらって悪いな。今日の報告でもすればいいのかい？」

バルクホルン「いや、いい。もうわかった」

バルクホルン「こいつはいつも地べたで寝るから尻が冷えてな。よく起きがけに腹をこわすんだ」

バルクホルン「……だから、毛布をかけてやれるんなら今度から全身を包むようにしてくれると助かる」

バルクホルン「ふっ」ｸﾞﾙﾝ

エーリカ「ｳｷﾞｬｧ……！？……」ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛﾝ

トニー「はは。よく起きないな。わかった今度から気をつける」

バルクホルン「……」

トニー「……」

バルクホルン「それは？」

すんません寝てました続けます

トニー「ユニットの構造を理解するためのラフだ」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

バルクホルン「フッ。そのペラ紙を見るに、どうやら貴様でもストライカーユニットまでは解析することは出来なかったようだな」

トニー「ん？逆に聞くが君たちはこの構造を理解していないのか？」

バルクホルン「当たり前だ。そんなものは我がカールスラントの技術局しかわからない」

バルクホルン「まあ、それでも分からないことは多いらしいがな」

トニー「アカシックレコードって知ってるかい？この世界で言う僕がそれだと今確信した。今ならなんだってやれそうだ」

バルクホルン「知らん。難しい言葉を使って博識ぶるな」

トニー「わかった。ただ……ひとつ引っかかる点があってね。ああいやよそう。その技術局ってのはどこに？」

バルクホルン「カールスラント一大きい建物、といえばだれでも知ってる。そこだ。それがどうした」

トニー「……いや、いい。ありがとう」ｶﾘｶﾘ

バルクホルン「……」

トニー「……」

バルクホルン「飯は食ったのか」

トニー「ああ」

バルクホルン「嘘……このハンバーガーは貴様のものだったんだろう」

バルクホルン「包み紙はひとつ。なぜハルトマンにやった。こいつはここにいるだけだろう、食堂で食べろとも言えたはずだ」

トニー「ちゃんと2つあった。それに僕は包み紙も一緒に食べる派なんだ。君には関係ない」

バルクホルン「な」

トニー「……」

………

………

エーリカ『……ねートニー。そんなこれ難しいの？』

トニー『あぁ。機械工学は得意なんだが、マジックが原動力として設計されてるとなると少しな』

エーリカ『ふーん』

エーリカ『じゃー私が魔法力を使って手伝えばわかるか？』

トニー『そりゃあそうだが。君はこういう面倒なことは好きじゃないんじゃ』

エーリカ【疾風】『きまぐれってだけだっての。ほら行くぞお、シュトゥルム！！』ﾌﾞｫｫｫｱｧｱｱｧｧｧｧｧ!!!!!!

トニー『ヌォァアア何だこれはああああ！！』

………

………

エーリカ『トニーおなかへったねー』

トニー『食堂に行って食べてこい。そろそろ夜だ、夏とはいえ少し冷えるぞ』

エーリカ『へん。いーの！ほい！』ｶﾞｻ

トニー『お？ハンバーガーじゃないか。うまそうだ』

エーリカ『前回はトニーがすっっごぉーーくまっずそうに食べてたからね。修行してきた』

トニー『ゥ……バレてたのか』

エーリカ『今度は美味しいから。はい』

トニー『君のは』

エーリカ『私はいいよ』

トニー『わかったぞ。今回はあのジュースをこいつに混ぜ込んだな』

エーリカ『もーしてないって！……んじゃ、はんぶんこしていい？』

トニー『うむ』

………

………

トニー『昨日今日と言い、僕にべったりだな君は』

エーリカ『言ったろ。トニーの強さを盗んでやるんだ。ネウロイがいなくなるまではね』

トニー『……頼もしいな。純粋で、気鋭で、ユーモラスだ』

トニー『僕は、君が憧れるような男じゃない。本当はね』

エーリカ『ん？』

トニー『そう見えるだけだ。万人が未知の力の前に平伏すように、僕の力もまた君にそう映っているだけなんだよ』

エーリカ『そーかもね……』ｺﾞﾛﾝ

トニー『そうかもねって……』

トニー『…………』

トニー『寝ている……』

トニー『…………』

トニー『君になら、話してもいいかもな』

エーリカ『………』

トニー『私は―――――』


………

AOUの予告を見た後、このSSを見ると心の汗が…

………


バルクホルン「……何だ？人の顔をじっと見て」

トニー「………」

トニー「フフ。いや………………エーリカはいつもこんな調子なのかい」

バルクホルン「まぁな。……ただ随分とお前のことを気に入ってるようだが」

トニー「救われるよ。一人ぼっちの私にとってはね。とてもいい子だ」

バルクホルン「……貴様まさか」

トニー「誤解だよ。なぜ君はそう穿って考える。もしかして円錐を上から見て球だとか言っちゃうタイプ？」

バルクホルン「ええい煩いわかっている！……じょ、冗談だ」

トニー「！」

バルクホルン「………ぅ」ｶｧｧ…

トニー「嬉しいよバルクホルン。ベルリンの壁は君のナイスダンク、いやクラッシュで粒子単位まで砕けた。ちょっと僕がブロックしかけてしまったけどね」

バルクホルン「あぁ……はは。冗談は苦手でな、貴様ほど饒舌ではないが」

トニー「ハハハ。関係ないさ。相手に楽しんでもらおうという心があればね！よっと」ｺﾞﾛﾝ

トニー「……ふう。今日はいい日だ。ここで寝るよ。エーリカを寝室まで運んでやってくれ」

バルクホルン「は？」

トニー「頼むぞ。今また瞼を開けると……ふぁ、眠れなくなりそうなんだ……あー」

バルクホルン「そ、そんな」

トニー（あぁ今日は………）

トニー（酒が、なくても……寝られそう、だ………）

トニー（…安……心……―――――）

バルクホルン「…………」

エーリカ「…………」

トニー「…………」

バルクホルン「………ほんとうに、なんて勝手な……」

バルクホルン（勝手だ……この2人は。くそ。寝息まで息ぴったりか）

トニー「………」

エーリカ「……ﾝｸﾞ…」ｽﾔｽﾔ

バルクホルン【怪力】「……ふんんんん！」ｽﾞｯｼﾝ

バルクホルン【怪力】（…………２人くらい背負うのは、ワケないが……）ﾖﾛｯ

バルクホルン【怪力】（鉄の鎧は想定外だな）ﾖﾛﾛﾛ

トニー「………」（ﾖﾀﾞﾚ）ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

エーリカ「んぁー、とぅるーで、いもー……」（ﾖﾀﾞﾚ）ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

バルクホルン「あ゛！！こいつらーっ！！」

第５話　　「バルクホルン（前編）」　完

>>271出荷だ（無情）
>>276ありがとうございます、嬉しいです！
>>291ギャップすごいですよね。まあこれも二次創作の世界線派生ということでここはひとつ

>>258お恥ずかCです>>250のおに～様はもちろん誤字でございます
ジャービスがいけないゲームを知らぬ間にインストールしてたようですね

エーリカ「特別なスープーをあーなたーに！あーげる」
社長「あったか……ヴォエ！！！」

～7月24日　?～


――――・・―――

―・――――――


――・―――――




―――・――――……―――



トニー「………」ｚｚｚ



―――――・


すtaaarクさ09ん！

―――――・


すtaaarクさ09ん！



スiタークさん！









――――SSuyayuutdhkaaaaarrk


トニー「ｩ…………！」ｚｚｚｚ

―――――TuuuoﾄﾄNNYNNiniiinﾆyﾆﾆﾆﾆiiiiiiiiiiiiiiiiiiSSSTSUuuuTTSTAAaaaaaaaaaｱｱｱｱKK

・・　　・―

DDD

Dou

sie




トニー「ｸﾞｩ……」



―――・―


トニー「うぅ！？」ｶﾞﾊﾞｯ

トニー「………ッ」ｷｮﾛｷｮﾛｷｮﾛ



トニー「……ッはぁ、はぁ、………はぁ……！！」


トニー「クソ。ひどい寝汗だ……！！」ﾊｧﾊｧ


バルクホルン「ｽﾔｽﾔ……」ｚｚｚ

エーリカ「ﾑﾆｬ……」ｚｚｚｚ


トニー「2人の……寝室か？なぜこんな所で寝てるんだ私は」ﾑｸｯ

トニー「格納庫で作業してて、眠れそうになって、起きたら続きをやろうと思ってたんだが……夢遊病か？私はボケるには早いと思うんだがな」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

トニー（それにしても……気分が悪い）ｽﾀｽﾀｽﾀ

～格納庫～


トニー（私のラフが確かここらへんに）ｺﾞｿｺﾞｿ

トニー（……ない。どこに行った）

トニー「ジャービス。CAD記憶してるか」

ジャービス『断片的ではありますが、エンジン機構の部分は未着手です』

トニー「まさにそれを探してるんだがな」

トニー「おっと！」ｶﾞﾂﾝｯ

トニー「？………これは…」

………………

………

～07：10～


ミーナ「……すごいわね」

バルクホルン「あぁ。名称はもう決まっているのか」

ミーナ「これ？もちろん」ﾍﾟｼﾍﾟｼ

ミーナは、格納庫にあるストライカーの中でもひときわ目立つ真紅のストライカーをうっとりした眼で叩いた。

ミーナ「うふふ。ジェットストライカー。昨日の深夜に運ばれてきたみたいね」

バルクホルン「みたい？」

ミーナ「連絡は受けていたけど、視察前に届くとは思わなかったわ」

バルクホルン「ほう……」

シャーリー「おほーーーーーっ届いたのかー！？ウワサの新型！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

シャーリー「あひょーーーすげぇなこれ！あははこれは速そうだ！！」ｽﾘｽﾘ

バルクホルン「こ、こらシャーロットイェーガー大尉！！はしたない事をするな」

シャーリー「なーなー？これ最高速で何キロ出んだ？テストは！？」ｷﾗｷﾗｷﾗ

ミーナ「テストも兼ねて501で初めて運用するの」

シャーリー「じゃあ私がテストパイロットしてやるよ！テスパイテスパイ！」

バルクホルン「何を言ってる。我がカールスラントで開発した兵器だぞ。祖国の軍人が使って当たり前だ」

シャーリー「かてーこというなよ～」

バルクホルン「お前のアタマが柔らかすぎるんだ」

ミーナ「……あぁもう……！」ﾎﾞｿｯ

ミーナ「どっちでもいいから、それで戦果を死んでも死ぬほどあげてちょうだい」ｶﾂｶﾂｶﾂ

バルクホルン「どっちでもいい！？それはちょっと」

シャーリー「ハハハァ！ちょっとやばいかもしれないけど、スピードのロマンの前には軍規なんて関係な～し！」

バルクホルン「こ、こら！私のだって！やめろーーーー！」


………

ミーナ「…………はぁ」ｶﾂｶﾂｶﾂ

ミーナ（空軍上層部の視察は3日後。それまでここを新型テストを兼ねて守ってろってこと？）

ミーナ（もはやモルモットね私達は。必死に動いてる自分が馬鹿らしい）

ミーナ（……でも、可能性が少しでもあるなら動かなくちゃ。ここを、みんなを見捨てることなんて出来ない。出来るはずがない）

ミーナ（そのために私がやらなきゃいけないことは―――）ｽｯ

トニー「やあ」

ミーナ「わ゛っ！！？」ﾄﾞﾃｰﾝｯ

トニー「おいおい大丈夫か。尻が割れるぞ」

ミーナ「……ありがとう、大丈夫。どうしたのスタークさん」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

トニー「朝食でも？」

ミーナ「結構。それで進捗はどう？」

トニー「………。んまぼちぼちだ」

ミーナ「3日以内に戦力になるものは作れそう？」

トニー「君は3日以内に軍倉庫に備蓄されているものだけを使ってレーザー兵器を作れるか？」

ミーナ「冗談って時と場合を考えないとまったく通じないってご存知？」

トニー「僕なら作れる。というか今日ちょうど」

ミーナ「あなたねええええええええええええええええ！！！！」ｲﾗｧｯ

トニー「わっお、おいヒスを起こすな！」

ミーナ「ふざけないでッ！！！」ﾂｶﾂｶﾂｶﾂｶﾂｶﾂｶﾂｶﾂｶ

トニー「…………」

トニー「こわ…………」

トニー（僕が知ってる彼女はいつもヒスを起こしているが、他の皆から見たらやはり異常なのだろう）

トニー（……なんとかしてやらなければな。小皺が一層目立ってしまう）

トニー「おーい。何を喧嘩してるんだ」

シャーリー「あっ聞いてくれよトニー！こいつが」

バルクホルン「祖国の兵器を祖国の者が使って何が悪いんだ！！」

シャーリー「古いってんだよ！化石かっ」

バルクホルン「きさーまーーーーーー！！！！！」



………………

………

～10：25　501滑走路～


芳佳「えっとと。ではこれより『ジェッパイは誰！？ウワサのストライカーの視線をばっちり釘付けガチンコバトル』をはじめまーす！わーー！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

バルクホルン「ふんっす！」

シャーリー「やったるぜー！」

リーネ「…………」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ペリーヌ「…………」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

坂本「…………」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

トニー「フフ」ﾆｺﾆｺ

リーネ『あ、あの題字って』ﾎﾞｿﾎﾞｿ

ペリーヌ『ええ。絶対スタークさんですわ』ﾎﾞｿ

坂本「横文字が多いな。しかし昨日今日の到着で早速テストとは」

トニー「いいじゃないかテスト。私も見たかったし丁度いい」

坂本「？」

芳佳「えーっとと。『文句なしのガチンコバトルッ！！はるか遠くの海上にあるフラッグをダッシュで奪取だ！いぇい！』あ、『取ったらさっさとカムホーム！』です！」

トニー「違うYHEAAAAAAAAAAAAA!!!!だ」

芳佳「いぇああ！」

トニー「YHEEAAAAAAAA!!」

芳佳「いぇぇあああああ！」

ペリーヌ「はぁ……」

シャーリー「YHEEAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

バルクホルン「ypaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!」

トニー「ハッハッハッハッッハ！！！」ｹﾞﾗｹﾞﾗ

坂本「要するに？」

ペリーヌ「多分、どこかの海上に浮いてる旗を取って戻ってきたら勝ち、でしょうか」

トニー「それで時間を競う」

ペリーヌ「なんてややこしい説明ですの……」

坂本「まあわかりやすいな。さすがはスタークさんだ」

トニー「おっと」ｷｭｲｰﾝﾊﾞｯｼｭｩｩｩｩｩｩｩ―――――――――――――――――――――ｳｩｳｳｳｳｳｳｳﾝ！！！！！！！！

一同「うわっ！！？」ﾋﾞｸｰﾝ

トニー「すまない。昆虫図鑑でしかみないようなデカいハエがいてな。駆除した」

リーネ「て、手からビームがぁ……」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

芳佳「び、びっくりした」ﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸﾊﾞｸ

坂本「はっはっは。おっおどかさないで頂きたい」ﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝﾊﾞｯｸﾝ

トニー「すまない。でも僕もびっくりしたんだ。ほんとにデカかったんだぞ。ゾウのアレみたいに」

ペリーヌ「～～～～～」

間が空きましてスンマセン今日はここまでで
できればアベンジャーズ２公開までこのスレ保って公開から１月経ったくらいで完結できればいいなとか思って書いてます

ありがとうございます優しさが身に染みます
長くなってしまうと思いますが多分パート化まではしないと思います

ロシアとドイツを最近よく間違える

>>345
スタン・リーマルチブルマン説

芳佳「ゾウのアレって？」

リーネ「あはは……なんだろうね？」

坂本「ウンコだな」

ペリーヌ（えっ！？）ビクッ

芳佳「なるほどー！」

トニー「そういえば君達いつの間に戻ってきたんだ。チキンのようにこってり煮込まれてると聞いていたが」

芳佳「あ。昨日のうちにもう特訓のコツを掴めて、一日で合格しちゃったんですよ～！」

トニー「ほう。即日で……それはそれで問題がありそうだが」

坂本「いえ私も本当に即日で返されるとは思ってもなくて……」

芳佳「？？……えへへ」

シャーリー「おーーーーい早く始めようぜー！待ちくたびれちまうよーー！」

バルクホルン「賛成だ」

トニー「そうだな。始めよう。ジャービス録画だ」

ジャービス（はい。トニー様）

トニー「このテストはバルクホルン、シャーリーのいずれかにこのス……ジェットユニット？に適正があるかを図るテストだ。決して熱くなりすぎてはダメだぞ」

シャーリー「ほいほーい」

バルクホルン「……フン」

トニー「それじゃ始めようか。ヨシカ」

芳佳「はい！整備兵長さーん！ジェットストライカーをお願いしまーす」

整備兵長「あいよっと……おい」

整備兵「はっ！！……おい」

モブA「…………はい」タタタ

芳佳「わー！モブAさんお久しぶりです！」

モブA「はは。宮藤さん、それにスタークさん。あの時以来ですね」

トニー「ああ。久しぶりだ、もう会うことはないと思ってたよ」

モブA「僕もです。この流れをやりたかったがために僕ぁ呼ばれたかと思うと悔しくて」

トニー「……私はいつまでも忘れないからな」

モブA「ぐふぅぅぅっ！！」（泣）

整備兵長「はやくしろーーーーーー！！」


…………

……

バルクホルン、シャーリー「二機あったのか！？」

芳佳「そうみたいです。一つは真っ赤のストライカー、もう一つは……無塗装でごつごつしてるやつですね」

坂本「2タイプあったのか。しかも形状も似て非なるものだが……確かにジェットエンジンらしきものが搭載されている」

トニー「知らないのも無理はない。ミス・ミーナも知らなかったらしいからな」

坂本「そうですか。まぁ今は忙しい時期なのでそういうこともあるのでしょう」

トニー「私と違って物分りが良いな」

坂本「ご謙遜を」

シャーリー「よし。せっかくだから私はこの赤いのを……」

シャーリー「ふんっ！」ズボッ

バルクホルン「あーーーー！お前はゴツいのを履けーーーー！」

シャーリー「赤が好きなんだよー。しかもこっちのほっそりとしたデザインがまた私好みなんだ」

バルクホルン「少女か！……まったく」ズボッ

坂本「なぜいつも口を開けば喧嘩が始まるんだ」

芳佳「あはは……」

トニー「かしましいな。さぁテストだテスト、私が案内しよう」バシュッ

トニー「こっちだ。よしいいな。バルクホルン、シャーリー。履き心地はどうだ」スイーー……

シャーリー「……なんだか息苦しいな。でも移動してみてわかる、こいつは凄いぞ」

バルクホルン「ん……これは本当に最新鋭なのか？いつものストライカーと同じ履き心地のような気がするが」

トニー「女の子だからな、そういう日なんだろう。さぁ位置に付け」ﾋﾞｰｰｰｰｰｰｰﾑ

バルクホルン「うわあああああいきなり海に向かってビームを撃つな！！」ドキドキ

シャーリー「ははは。バルクホルンは怖がりさんだなぁ！でももうやめろ？な？」ドキドキ

トニー「だがレースの始まりは濃霧と決まっているだろう。高熱で海を焼き霧が出る、なんともイカした演出じゃないか」

二人「アホーーーーーーーーーー！！！」

芳佳「始まりますね～！」

リーネ「うん……でもちょっと心配だね」

坂本「……（何事もなければいいんだが）」

トニー「ああそうだ。バルクホルン、これを渡しておく」ﾎﾟｲ

バルクホルン「？」

トニー「適当に海の上で放ってくれればいい」

バルクホルン「……？あぁ（なんだこれは。黒い飴？）」

トニー「さぁ行くぞ！！！STANDBY！！！」

二人「…………」

トニー「…………………………」

トニー「……ゴーと言ったらスタートな」

二人（ぶん殴るぞ）

トニー「………………」（手のひらを頭上に上げる）ｷｭｲｰｰｰｰｰﾝ…

トニー「GOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!」ﾄﾞﾊﾟｧｧｯｧｧｱｧｯｧｧｧﾝ！！！！


ｷﾞｭｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰﾝ……

>シャーリー「よし。せっかくだから私はこの赤いのを……」
こういうさりげなさのあるネタ好き

………………――――


芳佳「……すっごい早さで行っちゃいましたね」

坂本「正確にはシャーリーが先行、バルクホルンが後を追う形でスタートしたな」

リーネ「わかるんですか！？」

坂本「私の眼は伊達ではない」

ペリーヌ「さすがですわぁ坂本少佐っ！」

坂本「で、スタークさん。目標はだいたいどのあたりに？」

トニー「うーん。適当に構えたから正確には言えないが……ここから200kmほど離れた海上、てところか」

坂本「……に」

一同「200kmォ！！！？」ﾋﾞｸ-----ﾝ



………………

………

シャーリー「………」


シャーリー（出発からずっと風を切っている気がする……）

シャーリー（こんなに清々しい気分は久しぶりだ。アマチュアレース時代に初優勝した時もこんな気分だったっけ）

シャーリー（あれからずっと速さばかりを求めてきた。この速さは、たしかに私が追い求めていたものだ）

シャーリー（だが……なんだろうな。レシプロストライカーと一緒に積み重ねてきた今までの改造や試行錯誤じゃ、最新鋭の技術ってのは一瞬で追い抜いちまうんだな。それこそ凄い速さで）

シャーリー（技術者にとってはそれがきっと誉れなんだろうが……なんだか、少しさみしいな）

シャーリー（そういやこの前スタークが格納庫でストライカーを弄ってたな……集中してたから声かけなかったけど。スタークはどっち側なんだろ）

シャーリー（使う側か……作る側か）


シャーリー「う～～」ﾋﾞｭｵｵｵｵｵ…


シャーリー（しかし。風切り音が凄いな……ほんと、私のレシプストライカーの最高速を余裕でぶっちぎってやがる。すっげえ推進力だ）

シャーリー（あいつは今どの辺なんだろう。スタートダッシュでかなり差をつけて以来、5分位か？全く目視できない）


シャーリー「………」


シャーリー（インカムで話しかけてみるか）ピッ

シャーリー「ハロー！ごきげんいかがだい？」

バルクホルン『………。フン、もう勝った気でいるのかリベリアン。余裕ぶってるのも今のうちだけだぞ』

シャーリー「ははは。帰ったらシャンパンでも開けようかな」

バルクホルン『………』

シャーリー「じょ、冗談だよ。悪い悪い……でもほんとに死ぬほど腹が減ったなぁ。帰ったら何か食おうぜ」

バルクホルン『いい。腹など減っていない』

シャーリー「相変わらずかってー奴だなぁ。はは、しかし同じジェットストライカーなのにここまで差が出るもんなんだな。あいや煽ってるわけじゃなくて」

バルクホルン『……それなんだがな。妙に気になることがあって』ﾋﾟｶﾞｶﾞ

バルクホルン『…………おや』

シャーリー「ん？あんだー？」

バルクホルン『いや……なんだ？どこからかノイズ音が………』ｶﾞﾋﾟ…

バルクホルン『…………？？？』ﾋﾟｷﾞｭ…

シャーリー「腹の音だろ。やっぱ腹減ってんじゃねーのかー？」

バルクホルン『違う！……あ、収まった……』

シャーリー「なんなんだあ？まあいいや、お前今どこらへんだ？」

バルクホルン『……貴様はほんっとうに意地が悪いな』

シャーリー「ち、ちがっ純粋に」




トニー『ボンジュールヒーロー！御機嫌如何だ？』ピッ

二人「うわっ！？』


坂本『驚いている暇はない！！ネウロイだ。海中で潜行する潜水タイプらしい！』ピッ

坂本『とにかく戻ってこい！！テストは中止だ！』

トニー『だそうだ。おそらく君たちはネウロイの真上を通り過ぎてる。早く戻ってこい』


シャーリー「あいよ……っと？」ｸﾞｯ…

バルクホルン『了解だ、すぐ戻る！』ｷﾞｭﾝｯ

シャーリー「……あ？ありゃ」………

バルクホルン『？どうしたシャーロットイェーガー大尉？』

シャーリー「ふ、ふんっ！！」ｸﾞｲｯ！

シャーリー「なっ……！？」


トニー『なんだ？どうした』


シャーリー「………………ま、曲がれない」

バルクホルン『………』

坂本『………』

バルクホルン『はぁ！？』

坂本『冗談言ってる場合じゃないぞ！』


シャーリー「いや……ほんとに冗談じゃ……」ｿﾞｸｯ……

シャーリー「え……と、止まんない！加速も止まらないんだ！！旋回も……全然上手く出来ねえ！！」

シャーリー「……ぁわッ！！？」ｺﾞｯ!!!

シャーリー「うわあああああああああああああああ！！！」ｺﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ……！！


トニー『ジャービス補足できるか』

ジャービス（はい。右方向へ秒速約1.01度旋回継続、時速約900km依然加速中です）

坂本『おい！シャーロットイェーガー大尉！！聞こえるか！』

シャーリー「ああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！？？？」

シャーリー「かッ……加速、してるッ………！！なん、で……！」ｺﾞｵｵｵｵｵｵｵ

坂本『加速……まずい。ジェットストライカーは魔法力とエンジン回路を直結している！このままでは』

芳佳『え、えぇっ！？』

ペリーヌ『魔法力が……尽きる！？』

坂本『なぜ暴走している！？最新鋭のストライカーじゃないのか！』

トニー『待て。一旦落ち着』

バルクホルン『くっ……あいつはいつも世話が焼ける！シャーロットイェーガー大尉の救出に向かう！！』ｷﾞｭﾝｯ

坂本『待てバルクホルン大尉！！接近しているネウロイの索敵と迎撃を……』

芳佳『わっ私達はどうすれば！？』

リーネ『ま、まずは待機の人たちを呼びに！』

ペリーヌ『それでは遅いですわ！！私達もストライカーを』

芳佳『でもそれだとシャーリーさんは！？止まらないって』

ペリーヌ『基地にいるのにどうやって追いつけと！？』

シャーリー「とっ……止めて…とめてくれえええええええええええええええええええ！！！！！」ｺﾞｫｵｵｵｵ

ミーナ『……たち！いったい何事！?』ﾀﾀﾀ

坂本『バルクホルン大尉！！貴様は戻れ！！迎撃しろ！！』

バルクホルン『私が行かずにいつ止める！！』

坂本『大尉イイイイイ！！！言うことを聞け！！！』

芳佳『さ、坂本さん！』

リーネ『芳佳ちゃんはやく！！』ｸﾞｲｯ

芳佳『リーネちゃん……』

シャーリー「あ……ｳｸﾞ………ﾊｧﾊｧ……んああああああ……………！！！」ｺﾞｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ

ミーナ『いったい何が起こってるのか説明を……！』

エーリカ『……デ！！トゥルーデ！！何！？大丈夫！？』ｶﾞｶﾞｯ

ミーナ『フラウ！あなたは待機！！』

坂本『大尉！とにかく今は言うことを聞け！！シャーロット大尉は必ず……』

ミーナ『美緒！！状況を早く説明しなさい！！』

ペリーヌ『ああ宮藤さん！坂本少佐！宮藤さんが……』

『……えｄ…！！』


『っ……！！！…！？……』




『―――っ！！…ｆｗｗｈｊ６７…！？』


『……っｓｄ？…………』

『………！』


『……ｄｑｗｗｓく…～～～～～……！…！…！？？？………？』

『……えこｄｆｓ…！』

トニー『――――バルクホルン』


　

バルクホルン「それは出来ない！！迎撃は………、……」



バルクホルン「――――スターク」


トニー『バルクホルン』

バルクホルン「……スターク」

トニー『聞いてるな』

バルクホルン「……………あ、あぁ、でもっ、アイツが」

トニー『ああ。君が何とかするんだ。全速力でダッシュしろ』

バルクホルン「………！あぁ！」ｷﾞｭﾝｯ！！

バルクホルン「―――――ッッ、ｸﾞｷﾞｷﾞｷﾞ………！」ｷﾞｭｰｰｰﾝ

トニー『………ネウロイの件はこちらに任せろ。彼女のお尻は見えるか？』

バルクホルン「見えない！！あいつのストライカーが早すぎて、これじゃ……！」

トニー『…………右に30度の方向だ』

バルクホルン「は！？」

トニー『そっちじゃない。曲がれ。君を導く』

バルクホルン「あぁ……！」ｸﾞｸﾞｯ


バルクホルン（！　そうだ、この黒い飴玉……海上に落とすと言っていたな）

バルクホルン（これでよし、か）ﾎﾟｲｯ　ﾎﾟｼｬﾝ


トニー『よし旋回したな。そのまま直進しろ』

バルクホルン「…………ッで、でも……」

トニー『弱音を吐くな。絶対に角度をずらすなよ』

トニー『私はもうそちらに助けに行けない。基地は混乱状態だ、ネウロイは私が処理しなければならない』

バルクホルン「………」

トニー『………』


トニー『心に、未来にふさわしい景色を思い描け』

バルクホルン「な、何？」

トニー『偉人の言葉だ。君はシャーリーを救う。後は心配するな、なんとかする』

バルクホルン「……で、でも」

トニー『心配するなと言った。君の後ろにいるのは誰だ？』



『～～！！………ッ！！』


『っ……！！！…！？……』


『―――っ！！…うぇｇ；ｖんｋｘｃ？』




『……ｓｖｄ？…asfd………』





バルクホルン「…………バカ共だ」

トニー『嬉しいね』

ジャービス（海中、エイリアン接近中。距離6000。補足しました）

トニー『……さぁバルクホルン。そろそろその機体、最高速になったんじゃないか』


トニー『右足についてる赤いレバーを手前に』

バルクホルン「………」ｶﾞﾁｬ

バルクホルン「ッ！！」ｶﾞｯｸﾝ……

バルクホルン（く……制御が。反応が……敏感に……！！）ｸﾞﾗｸﾞﾗｸﾞﾗ


トニー『左足部分に手が届く所にボタンがある』

バルクホルン「………」ｻﾜｻﾜ　ﾎﾟﾁｯ

バルクホルン「わっ！？」ｶﾞｼｬﾝｯ！


トニー『無骨なレバーが出たな。だが待て。まだ引』

バルクホルン「ぐぉぁああああ！！！あああああああああああああああ！！！ああああああああああああああああああ！！！！！？？」ﾌﾞｫｯ……ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ！！！！！！！！



ﾌﾞｫｫｵｵｵｵｵｵｵｺﾞｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ………

トニー『……追加のエン……ｶﾞｶﾞ機構が…動する』ｶﾞｶﾞｯ

　

トニー「あぁ。遅かったか。さて、どう思うジャービス」


ジャービス（出力が強すぎます。常人であれば背骨が風圧で真っ二つに折れるでしょう）

トニー「魔法の力で空気摩擦の無視、そして彼女はハルクだ」

ジャービス（もしあのトニー様が作られた物をシャーロット様がお使いになられていたらどうするおつもりで？）

トニー「彼女はあれを選ばない。なぜなら……」


ネウロイ「ｷﾞｪｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ」ｻﾞｯﾊﾟｧｰｰｰｰｰﾝ！！！

一同「ッッ！！？」

ｷｭｲｰ--------ｰｰｰｰﾝ　ﾊﾞｼｭｯｯｯ！！！





ネウロイ「ﾋｪｯ………？」

ネウロイ「!!?????!?!?!??!?!?!???!??!?!」ﾄﾞｶｰｱｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰﾝ！！



ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ……





トニー「アメリカ人は赤が好きだからな」



………………

………

バルクホルン「ﾝｸﾞｯ……ﾝｸﾞｯ…ぷはっ。美味いな」

シャーリー「…………」

バルクホルン「大尉はやく注げ。ん？もう無いのか？もう一本開けようか」

シャーリー「もうかんべんしてくれよォ……とっておきなんだよーー！」


芳佳「シャーリーさん、助かった良かったです！」

リーネ「バルクホルンさんが魔法力を全開にして、なんとか追いついたみたいだよ」

芳佳「さすがバルクホルンさん！」

坂本「しかし……本当にスタークさんには頭が下がる。副指揮官失格だ、申し訳ない」

トニー「僕は君たちの中で唯一男だからね。彼女も声が拾いやすかったんだろう」

エーリカ「なんか大変だったみたいだね」

ミーナ「本当にね……待機のはずのあなたがなぜ気づくのが遅れたの？執務室にいる私が先に気づくってどういうこと？？」

エーリカ「…………。ごめんちゃい」

エイラ「コイツ確か食堂の長椅子で大の字で寝てたぞ。夜間哨戒明けのトイレで起きた時に見たからな……ふぁぁ」

ミーナ「……」ﾆｺ

エーリカ「」ﾀﾞｯ！！！！！

ミーナ「待ちなさい！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ


トニー「……やぁ。隣座るぞ」ｽﾀｽﾀ

バルクホルン「………さあ注げ大尉。そのボトルで生け花をするんだからな」

シャーリー「うぅ……泣けるぜ……」ｼｸｼｸ

トニー「おい？」

バルクホルン「………ｺﾞｸ……ｺﾞｸ」

トニー「………」

トニー（じゃ、いつもの私の部屋でな）ﾎﾞｿｯ

バルクホルン「ブッ！！ばっ何言ってる！！！？？」ﾊﾞｯ

バルクホルン「……いつだかの仕返しだ」

トニー「オオ。すごいな、日本のモエで見たよそれ」

バルクホルン「モエ？何言ってる……」

バルクホルン「………」

バルクホルン（こいつの声だけは、あの雑音の中からはっきりと汲み取れた……）

バルクホルン（あの声がなければ……私はきっと）


トニー「そういえば」


バルクホルン「？」

トニー「初めて名前で呼んでくれたな」

バルクホルン「………」

バルクホルン「～～～～～～～っっ……」ｶｧｧ

トニー「おお……これがジャパンのカオ・マッカーという奴か？さすがはアニメ大国の血を引くだけはある、私には真似できない」

バルクホルン「私の故郷はカールスラントっだアアアアアアアアアアア！！！」ｶｧｧｧｧｧ

トニー「オオオわかったわかった。おいとまするとしよう……はは。怖いな」ｽﾀｽﾀ

バルクホルン「………フン」ﾄﾞｻｯ

シャーリー「……アーー、随分とお熱い雰囲気だったようで」

バルクホルン「フゥン！！」ｶﾞｯ

シャーリー「あ゛ーーーーーーーーー！！ラッパ飲みなんてもったいねーってーーーー！！！！」

バルクホルン（…………）ｺﾞｸｺﾞｸｺﾞｸ

バルクホルン（………）ｷｭﾎﾟｯ

バルクホルン「ぷは……。ありがとう、トニー・スターク」



………………

………

～深夜　？？？～


？「………聞こえますか？こんばんわ」




『――――――――』



？「……あぁ申し訳ない、どうもノイズが激しい。無事そちらに届いたようですね」



『―――……fh』

『………・―――・』

『――――――――――――――――』




『・・』




？「こうしてお話するのは初めてです。何からお話すればいいか。なんてお呼びすればいいか」



『・・・・・・』



？「……可能であれば是非、共に元の世界へ帰りましょう」

『―――　お　ま　え　は　な　に　も　の　―――』









？「私はトニー・スターク」


トニー「あなたの……、新たな同志です。ネウロイ」







『―――――TuuuoﾄﾄNNYNNiniiinﾆyﾆﾆﾆﾆiiiiiiiiiiiiiiiiiiSSSTSUuuuTTSTAAaaaaaaaaaｱｱｱｱKK』




『―――　わ　た　し　と　お　な　じ　ほ　し　の　も　の　―――』

第６話　　「バルクホルン（後編）」　完



また投稿遅れました申し訳ナス。

>>342　ベラルーシ！（意味不明）
>>346　ジャパンのHENTAIに触れすぎたみたいだ。そっとしておこう・・・
>>370　ありがとうございます！

トニー「―――あなたの、新たな同志です。ネウロイ」

トニー「では……また交信いたします。良い夜を」

トニー「…………………。」

トニー「？」ｸﾙｯ

トニー「…………？？」



ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ……

？「っ………」ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

？（き、聞いちゃった………）




………………

………

～7/26　09:35～



ルッキーニ「やったー！勝った勝ったかったー！」ﾊﾟｰ

トニー「…………」ｸﾞｰ

坂本「ふむ。ではルッキーニ、ロマーニャへの買い出しよろしく頼むぞ」

ルッキーニ「あいあーーーい！」


シャーリー「よかったなぁルッキーニ。久しぶりの故郷帰りができて」

シャーリー（なー？言っただろ。リベリアンはさいしょはロック（石）って決まってんだ！）ﾎﾞｿ

ルッキーニ「にひ！うんっ！」

坂本「引率のシャーリーの指示に従って、くれぐれもトラブルは起こさないように。宮藤もだぞ」

芳佳「はいっ」

シャーリー「んじゃ早速行くかー？必要なもんメモったかー？」

芳佳「はい！さっき聞いてきましたー」

シャーリー「うっし。んじゃロマーニャに向けてレッツァゴーウだ！」ﾃｸﾃｸﾃｸ

芳佳＆ルッキーニ「わーい！！」ﾄﾞﾀﾀﾀ…

坂本「まったくはしゃいであいつらは……」

エイラ「大丈夫かなあいつら……オーイミヤフジー！ちゃんと私の言ったやつ買ってこいよーー！！」

芳佳『はーーーーーい！！』ﾀﾀﾀﾀﾀ…

エイラ「………」ﾁﾗ

トニー「！」

エイラ「ﾌﾟｯ」ﾀﾀﾀﾀ…

トニー「～～～～～～～」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

坂本「スタークさん、残念でしたね」

トニー「ハサミを石で欠けさせる、わかる。紙をハサミで切る、わかる」

トニー「いちゃもんをつけているわけじゃない。勝敗に関して今更どうこう言うつもりは無いが、紙で石を包んでも石はどうともならない。君はどう思う」

トニー「……散歩に行って来る」ｷｭｲｰﾝ…

坂本「ははは。まぁ……ええ。ってえぇ！？スタークさん！？」　　　ﾄﾞｩｩｩｳｳｳｳｳｳｳ……＞


………

…

シャーリー「イエーイ！陸はー広いぜ空は青いぜー♪」ﾌﾞﾛﾛﾛﾛ…

芳佳「基地からロマーニャまでどれくらいかかるんですかー？」

シャーリー「んーまぁそんなかからんさ。昼までには……」

シャーリー「んぁ？」　　　ﾋﾞｭｰｰｰｰﾝ…＞

ルッキーニ「にゃ？」　　　ｫｫｵｵｵｵｵｵｫｫｫｫ………＞

芳佳「へ？」　　　　　　　…………＞

「……………」

「スターク（さん）ーーーーーーー！！？？！？」




………………

………

～程なく　カールスラント国　カールスラント空軍総合開発研究所前広場～


ざわ・・・

　ざわ・・・　　ざわ・・・



カールスラント兵「これ以上抵抗するのであれば、こちらとしても武力行使せざるを得ない！」

民間人「ふざけるな！！俺たちから巻き上げた金で整えた兵器で俺たちを殺そうってのか！！」

兵「……そうせざるをえない事態を作ったのは、貴様らだろうが！！！！」


「すみませんッス、そういうわけでどうか怒りを沈めて」

「そういうわけにはいかねえだろ！！！」

「こっちは明日生きる金も食料も全部全部貴様ら軍に巻き上げられてんだってんだよ！！」

兵「我々にはネウロイ討伐という使命がある！それを放棄しろと叫んでいるのも同じだぞ貴様ら！！」

「てめーらは糞の役にも立ってねえじゃねえか！！！！！」

「ネウロイをぶっ倒してんのはウィッチであってテメーらじゃねえええ！！！」

「い、いや我々も少しは役に立ってるッスし……」

民「戦果を上げているウィッチへの税収であるならまだしも！トイレ掃除しか仕事がねえ軍属共にくれてやる金はねえってんだよ！！」

「そうだそうだーーーー！！」

「ふざけんなーーーー！」

「うんこ当番野郎がーーーーーーー！」

兵「………ッ」ｷﾞﾘ…

兵「確かに、確かに大きな戦果を上げているのは空軍所属ウィッチの活躍による物が大きい。しかし我々がいなくてはそのウィッチへの逃走経路や支援、物資運搬……」

「結局は雑用じゃねえかーーーーー！！！」

「俺達にだってできるだろうがーーーーーーー！！」

「えぇっ！？そりゃ無理ッスって！」

兵「そんな貴様らを敵国から守り続けるのは昔から同じ！そして貴様らのような阿呆を諌める事もしかり！！立派な我々の責務である！」

「ネウロイが出てきてから、人間同士の戦争なんて全然起きてねえじゃねえかーーー！」

「おめえらホントにいる意味ねえんだよーーーーっ！！」

兵「黙れッ！！！貴様らに我々の何がわかる！！！表面しかみえていない貴様らなぞに！！！」

民「……だったら何してんのか説明してみろってんだ下っ端がーーーー！！」

「ハハハハハハ！！消えろうんこ野郎ーーー！！」

「金返せウィッチの犬がーーーーーーー！！」

兵「……」

「なんか言えよオラーーーーーーーー！！！！！！」

「レスポンスおせーーーーぞオラオラどうしたーーーーーー―！！！」

「金返せーーーーーー！！！」

兵「……………。」

「た、隊長……どうしましょう！このままじゃ収拾つかねッスよ！」

兵「………」

「た、隊長～～～っ！」

兵「……ｲだ」ﾎﾞｿ

「へ？」

――――――――ｯﾊﾟｧｧﾝ……………！！


　

「…………………」





民「……え？」

民「……う、そ―――――」ﾊﾞﾀｯ

「………ひっ」




「うわああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！」

「え？え？え？？」

「あいつ……撃ったぞおおおおおおおおおおお！！！」

「に、逃げろっ、にげ、がっ！！！！」ﾊﾟｧｧﾝ！

「きゃああああああああああああああああああああ！！！」


「た、たたた隊長ッまずいッスよ！！！？？」ｶﾞｼｯ

兵「ネウロイだーーーーーー！ネウロイを発見した！！敵は……」

兵「敵はッッ憑依型であるッ！我々が守るべき民間人に憑依した！発泡を許可するーーーー！！！」ﾊﾟｧｧﾝ！

「憑依なんてされてねええええええええええ！！」

「あいつ、あいつ狂ってるああああああああああああああああああああ」

兵「撃て…・・・・撃て撃て撃て！」ﾊﾟｧﾝﾊﾟﾝﾊﾟﾝ……





兵「撃て――――――――――――――――――――――ッッ！！！！！！！」



………

…

民間人A「……そこから先は俺が話すよ」

A「最前列でうんこだとか犬だとか言ってたAってもんだ……うん」

A「あいつ、そんでトチ狂いやがって……完全に俺達を殺そうと銃を構わずバンバン撃ちまくった……」

A「何十人も死んだ……！！あいつら、ホント、ひでえ奴らだよ……！とにかく俺は……逃げた……」

A「でも俺、そんとき、生まれつきよ、足がよええから……コケちまってな。ほんとにやべえって、何も考えられなくなって」

A「死んだ、って思ったら……」

兵『――――――――エ゛ンッ！！？』ﾎﾞﾋﾞｭｯ　ｸﾞﾙﾝｸﾞﾙﾝｸﾞﾙﾝ……


　

A「ああ………！神よ……」

A「見たんだよ俺は。一瞬だったが見えた。タコみてえに手足４本ぐにゅぐにゃになって、あいつ、体ごと、野球ボールみてえに回転して吹っ飛んでいっちまったんだ」

A「俺は知ってる……人の手足はあんなグニャングニャンに動かねえ」

A「動くとしたら。とんでもねえ力で一点をブチ抜く、それしか想像できねえ」

A「助かったってよ……思ってよ。ウッ……良かったァ……！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

A「でよぉ……研究所の方にぶっ飛ばされてって」


民間人B「イヤ！待て。そこから先は俺が話す。多分……目の前にいた」

B「ゴホン。研究所前でデモをしていたBだ。いや挨拶はいい。こっちもAがいた広場からほどなく、虐殺行為が始まった」

B「こっちはひどかった。俺達はそれまで冷静に交渉していたんだからな。あいつら、広場の銃声を聞いた途端、もう俺達を見る目が銃の的にでも変わったんだろう」

B「毎日、軍事維持税についてデモを起こしてた俺たちにうっぷんがたまっていたんだろうな、奴らの銃口が俺たちへ向くスピードは早かった。こっちとしてはそれこそダブルでたまったもんじゃないがな」

B「町長や村長、医者など影響力がある奴から、なんて言葉が聞こえた。実際彼らから順に殺された。おかしい奴らだ。多分計画を練ってたんだ、俺達を[ﾋﾟｰｰｰ]計画をね」

B「……実際全世界でこうした俺達みたいなデモ隊の返り討ちは問題になってるワケだし、デモをした奴らが殺されるのもおかしなことじゃない……おかしくないなんて、それこそおかしいけどね。はは」

B「それで……逃げる最中ほどなく研究所の窓が勢い良くぶち破れる音がした。それが多分さっきの兵士だったんだろう、それなら合点がいく」

B「もちろんそんなこと気にしてられない。でも逃げ遅れた女性がいてね。銃口がカッチリ頭に付けられて」






女『いやぁ……やめて……！！』ｶﾞｸｶﾞｸ


兵『貴様ら……貴様らの為なんぞに……！！』






B「兵士は若い男だった。２０代、見方によっちゃ１０代にも見える。そんな男だった」

B「さっきまで俺たちの交渉相手の後ろでニッコリ笑ってたくせにだぜ。正直今でも信じられねえ」

B「もう今にも発砲して、あいつは死んだ、次は俺かもなんて脳裏によぎった。そんな時」

兵『[ﾋﾟｰｰｰ]えええええええええええええ――――――』

兵『え―――――ほッ！！？』ｺﾞｯ…


兵『～～～っっ！！？？？？！？！？！？』ﾄﾞｺﾞｰｰｰﾝ…


　

B「ひしゃげちまったんだよ。……何が？いや銃口がさ」

B「そいつがいきなり現れて、いや本当に、テレポートかって思うくらいにな。右手でこう……銃口を、クニッと」

B「んで……シュッ……と、パンチしたらさ。研究所の窓をまたぶち破って、いや信じられねえけど……俺も」

B「とにかく助かった。ヒーローだよ、『コイツ』は」


研究所員「………」


A「え？コイツ……？」

B「は？お前見てなかったのか？」

研究所員「それが、あなたというわけですか」

A「え……えええええええええええええええええええええええええ！？」


？「………」

？「大いなる力には、大いなる責任が伴う」

研究所員「……ノブレス・オブリージュ。イギリス人の方ですか」


？「……あー。リベリアン出身だ。生まれも平凡。鉄のお面はそこの舞踏会帰りだからたまたま」

研究所員「？」

A（ぶ、舞踏会なんて）

B（なかったはずだが……）


？「麗しのお嬢さん、初対面とは思えない。ここであったも何かの縁だ。円錐グラスで乾杯といこうじゃないか」

研究所員「……お名前は？」

トニー「トニー・スターク。またの名をアイアンマン」


研究所員（トニー・スターク……どこかで……）

研究所員「！」


研究所員「……今回の一部の兵の不始末を片付けてからであれば、お話だけ」

トニー「待つよ。お名前は？」


ウルスラ「………。ウルスラ。ウルスラ・ハルトマンです」