少女「私にそんな力があるわけないよ!学者さんの勘違いだよ!」
学者「いいや、君にはその力がある。今世界に迫っている危機…穢れを浄化する力を君は持っているのだから。まずはこれに触れてみたまえ」
少女「……え?何この黒い液体」ツンッ
少女「きゃあああああっ!!!」ドサッ
学者「少女くん、大丈夫かね!やはり『浄化』の負担は大きいか…
だが、穢れは消えた。長年の研究は無駄ではなかったんだな」
少女「はっ…はあっ、学者さん…今のはなんなの?」
学者「君は知らないか?アルシギア王国が消えたことを……その原因が、今君が消した液体なんだ。私が作り出した模造品だがね」
学者「我々は世界各地を捜して回った。液体への対抗策を見つけるために…そして今、ようやく見つけた」
学者「この世界から穢れを浄化出来る聖なる存在…『救世主』をね」
少女「それが私なの…?」
学者「その通りだ……君には、私と一緒に王様と会ってほしい。どうかついてきてはくれないだろうか。このとおりだ!」
少女「……一日だけ、考えさせて」バタン
少女「私が救世主だなんて……信じられないよ。誰かに相談してみようかな」
???「おーい、少女ー!こんな所でなにやってんだー!?もう日が暮れるっぺよ!」
少女「あ、羊飼いのおじさん……。少し話を聞いてくれない?」
羊飼い「おう、なんでも話してみるっぺ!」
少女「実はね………」カクカクシカジカ
羊飼い「ほー、村に来た学者がんなことをなぁ……。俺たちの村は世間から大きく離れてっからなぁ、なんとも言えねぇだ」
少女「そうだよね、アルシギア王国が消えたなんて、ほらばなしだよね。あーあ、馬鹿らしっ!断ってこよーっと!じゃあね羊飼いのおじさん!」
羊飼い「ちょっと待つっぺ少女!アルシギア王国が消えたってのは本当だ!
おら、ちょいと昔に都市へいったことがあるんだっぺ!その時、都市はそんな話で持ちきりだっただ!なんでも、黒い化物に飲み込まれたとかなんとか…」
少女「……え?」
少女「…羊飼いさん、ちょっともう一回学者さんのとこに行って来るから!!みんなにそう伝えといて!じゃあね!」ダッ
羊飼い「おう!分かったっぺ!なるべく早く帰っててくるだよー!」
………
少女「はぁ、はぁ…着いた。おーい、学者さーん!」ドンドン!
学者「おぉ、少女君。それで…あの話を受けてくれるか?」
少女「…………学者さん、私、行くよ!いえ、行かせてください!」
学者「少女くん…ありがとう、一週間後に王国から場所が来る。しばらくこの村には戻ってこれない。今のうちに全てやりたいことはやっておくんだ」
少女「はい、それじゃあ一週間後ににまた」バタン
見てる人がいるかわかりませんがぼちぼち更新していきます。今日はここまで
一週間後
学者「それでは、少女君。思い残しはないかね?」
少女「大丈夫です。皆にちゃんと言いたいことは言ってきました」
学者「そうか…では行こう、御者。準備をしてくれたまえ、しかし少女君、本当に別れを告げなくていいのか?」
少女「いいんです。今皆にあったら、きっと泣いちゃうから。それに…今こうしている間にも穢れは広がってるんですよね?悠長なことはしてられませんよ」ニコッ
学者 (気丈な娘だな)
御者「準備出来やしたぜ」
学者「うむ、では少女くん。乗ってくれたまえ」
少女「はい……。(バイバイ、みんな。必ず戻ってくるから」フリフリ
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