八幡のクリスマス (7)
クリスマス、聖夜、サンタクロース。
12月になると、聞きたくもないのに耳に入ってくる言葉。
街に行けばクリスマスソングが流れ、赤と緑が2割増しぐらいで目に入るようになる。
心なしか街行く人々は楽しげに見える。その中でも、ガキんちょの目の輝きは異常。
輝きというか、プレゼント欲しさに目が血走っていると言ったほうが正しいか。
きっとあの白髭ジジイに無理なお願いをしているのだろう。
しかし、俺も人のことは言えない。
比企谷八幡にも幼少期はあり、不審な宅配おじさんを信じていたのだ。
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トナカイという日本ではなじみの薄い動物を使役し、冬の超低温であろう夜の空
を駆け巡るそのジジイは、世界中の子供たちに「タダ」でプレゼント配る。
タダでここ重要。
幼稚園ぐらいのときは、なんて優しい人なんだと思っていたが、
小学生、中学生と成長するにつれて、その正体を知ってしまうとなーんだとなる。
(サンタの正体を知らない純真な読者のために、ネタばれは避ける)
夢は夢のままで、知らないほうが良かったこと。
この時期に柄にもなく、思うことがある。
もしサンタの正体を知らずに純粋に願いを祈ることができていたなら、
どこかで不思議な存在が、自分ができない奇跡を起こしていると信じられて入れたら、
それはそれで幸せなんじゃないかってことだ。
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