幼妹「おとこくん! わたしとおままごとしよっ!」
幼姉「おとこくんはわたしとおえかきするの!」
幼妹「なんで! わたしがおとこくんとあそびたいの!」
幼姉「おねぇちゃんのいうことをききなさい!」
幼妹「ふたごなのにおねぇちゃんだとか、かんけいないもん!」
男「いや、ぼくは……ともとサッカーを」
幼s「「…………」」ギロリ
友「ひぃぃっ」
男「……とも、ごめんまたこんど」
友「たいへんだな、おまえ……」
男「……というのは今も変わらず」
幼姉「男君、週末映画を見に行きましょう」
幼妹「だめ! 週末は私が男とお買い物に行くの!」
男「週末は友とカラオケに……」
友「諦めろ」ハァ
男「悟ってんな、お前……」
友「何年この漫才やってると思ってるんだ」
幼s「「むぐぐぐぐぐぐ」」バチバチ
男「なぁ友、どっちか貰ってくれないか?」
友「命が惜しい」
幼姉「友君はかっこいいけれど気持ち悪いから嫌いよ」
幼妹「友はカッコいいけどキモいからヤダ」
友「……ほら」
男「……ごめん」
幼姉「ねぇ友君」
友「何」
幼妹「男のタイプって何?」
友「頭が良くて貧乳」
男「ちょ、おま」
幼妹「頭が良くて……」チラッ
幼姉「貧乳……」チラリ
友「いやー、物の見事に正反対」
友「幼妹ちゃんが運動得意でぺったんこ」
友「幼姉ちゃんが頭脳明晰たゆんたゆん」
幼姉「男君、ねぇ男君」ムギュ
幼妹「あ! おねぇちゃん色仕掛けはずるいよ!」
男(友助けて)
友(やなこった)
友「てか面白いよな、なんでそんな好みになったんだよ」
男(言えない、足して二で割ったらもう少し楽できると思ったからとか言えない)
幼姉「妹、この駄肉引き取りなさい」
幼妹「んなこと出来るわけないでしょうが」
幼妹「そんなことよりおねぇちゃんの学力を寄越してよ」
幼姉「学年ビリのあなたなら頑張っても不可能ね」
幼妹「……最近太ってきたくせに」ボソッ
幼姉「なっ……万年赤点の分際でっ!」ワナワナ
幼妹「運動してる女の子って可愛いよね男!」
男「いや、ま……まぁ」
友「男はうなじフェチ……」ボソッ
幼妹「…………」ゴソゴソ
幼姉「ちょっと! 何おもむろに髪くくってるのよ!」
男「友……貴様……」
友「ふぁいと!」グッ
幼妹「てゆーか何で男は頭良い子が良いのさ」
男「うーん、話ししててキチンと言いたいことが伝わるっていうか、察してくれるっていうか」
幼姉「なるほど、確かにそれならこの鳥頭には無理ね」
幼妹「鳥頭!?」
男「いや、別に幼妹と話しててつまらない訳じゃないんだぞ?」
男「ただ、いちいち言葉の説明するのが面倒なんだよね」
幼妹「」ガーン
友「で、幼sは結局週末どうすんの?」
幼姉「あ」
幼妹「忘れてた」
男「おい友、折角うやむやになりそうだったのに」
友「だからこそだろ」
男「おい」
幼姉「ねぇ脳筋」
幼妹「なにさ無駄乳」
幼姉「解決策を思いついたのだけれど、その螺子抜け頭でも分かるように説明してあげるわ」
幼妹「へぇ、なにさ……もしかしてその聡明な頭脳で減乳マッサージでも思いついたの?」
男「お前達、もう少し平和に会話しろよ」
幼姉「私が日曜に男君と映画に行く、あなたが土曜日に男君とショッピング」
幼妹「おー、なるほどそれなら……ってあぶねぇ! 私、土曜日試合だった!」
幼姉「……チッ」
男「あれ? でもそれって土曜姉で日曜妹で解決するんじゃ……」
幼姉「いや……その、それは……」
友「ん? 幼姉ちゃんもしかしてその映画ってあの恋愛映画? そういうことか」
幼姉「そういうことよ」
男「へ? どういうこと?」
友「あの映画はロードショーが日曜なんだよ」
男「んー? あーそういうことか」
幼妹「おねぇちゃん……私を嵌めようとしたな? この策士め!」
幼姉「あなたがバカなだけでしょうが」
幼妹「むぐぐぐ……はっ! いいもーんおねぇちゃんのプリン私が食べちゃうも―ん」タッタッタ
幼姉「こ、こら! 待ちなさい!」スタタタタ
幼妹「追いつきたかったらその両胸の重りを外してみたら?」ピューン
幼姉「はぁはぁ……このっ、馬鹿妹! 許すまじ!」ダダダダダ
男「……行ったな」
友「いやー、平和だな」
男「ホントに」
友「ところで男さ」
男「ん?」
友「お前結局どっちが好きなの?」
男「んー……俺はね……」
今日はおしまい
幼馴染妹かわいいよポニテぺったんこかわいいよ
男「俺が好きなのは、友……かな」
友「えっ……///」
>>19
男「友ぉ!中に出すぞ!」パンパン
友「奥にだしてぇ!」
男友「あぁぁああ(ビクンビクン」
ーーーーー完ーーーーー
男「俺が好きなのは……友、かな」キラン
友「シバくぞ」
男「じょ、じょーだんだって……ほら暴力反対!」
友「で、くだらないこと言って誤魔化そうとしてないで……さっさと言え」
男「んやー、友には敵わないな」
男「でもさ、なんていうか……どっちかって決められないって」
友「はぁ?」
男「へたれだー、とか優柔不断やろー、とか言われてもさ」
男「どっちか選べなんて……ハブられた方が可哀想だろ? あんなにも俺のこと好いてくれてるのに」
友「そりゃあな……」
男「幼姉のいいところを俺はたくさん知ってるし、幼妹のいいところもいっぱい知ってる」
男「はっきり言って、どっちも好きだと言ってもいい」
友「まったく……酷なのか、優しいのか……」
友「顔で選べ……っていっても」
男「あいつら髪型と胸以外とことん瓜二つじゃねぇか」
友「それにお前、顔で選ぶような奴じゃねぇだろ?」
男「そりゃ可愛いほうがいいけど、そこで決めたりはしないな」
友「やっぱやっさしーな、お前」
友「と言うことで、男の優しい優しい優しさを再確認したところで」
男「優しい優しさってなんだよ」
友「週末どうすんの?」
男「あ」
友「お前が決めてやらないと、あいつらまた大泣きするぞ?」
男「いい加減、ケンカした後泣くのはやめてくれないかなぁ」
友「まぁ、手遅れだったら頑張って慰めてやれよ?」
男「はいはい……」
男「ただいまー」
妹「おかえりー」
男「…………」ジー
妹「んん? どしたの兄さん、私の顔をまじまじと見て」
男「いや、あいつらがお前くらい良い子だったらなぁって」ナデナデ
妹「いやぁ、それほどでも……てゆーか頭なでないでよ気持ち悪い」ニコ
男「笑顔で毒吐くなよ」
妹「にいさん、だいすきだよー」
男「めちゃくちゃ棒読みじゃねぇか」
妹「帰ってきて早々に兄さんがそんな愚痴るってことは何かあったの?」
男「また奴らがね……」
妹「まったく、どうしてこんなどうでもいい男を好きになるかねぇ……そう思わない兄さん?」
男「いや、ひでぇよ」
妹「私には考えられないよ……まぁ、優しいけど」
男「お前って結構兄に対して酷いよね」
妹「なになに? もしかして幼馴染コンビみたいにべたべたしてほしいの?」
男「これ以上増えたら倒れる」
妹「あははは、確かに」
妹「さて、ほらほら玄関に突っ立ってないで家入って」
男「おう」
男「ふいー、疲れたー」
幼妹「おじゃましまーす」ガララ
幼姉「こんにちわー」ヨジヨジ
男「おい、なにナチュラルに窓から入ってくるんだ」
幼妹「週末の予定が決まりましたー」
男「ん? 珍しいな平和に解決するとは」
幼姉「日曜前半が私、日曜後半が妹よ」
幼妹「短い時間だけど……背に腹は代えられないよ」
幼姉「ええ」
男「ま、まぁ俺はそれでいいけど……」
幼妹「よっし、んじゃ決定ね!」
幼姉「楽しみにしているわ」
男「お、おう……」
ガラガラ ピシャ
男「なんか……いつもと違ったな……」
友「と言うことで日曜」
男「おい、何でお前がいるんだ」
友「いや、たまたま通りかかっただけだ……てか、駅前で待ち合わせてるんだから会う可能性高いだろ」
男「まぁ、そうだけど」
友「んじゃ、幼姉ちゃんに見つかったら機嫌悪くなりそうだし……ばいにー」
男「おう、じゃぁな」
幼姉「おはよう」
男「ん、おはよう……」
幼姉「さて、どこかの妹のせいで今日は時間が少ないから早く行きましょう」
男「おう、えっと……映画だっけ」
幼姉「ええ、そうよ楽しみね」
男「恋愛映画だっけ……あんまり俺そういうキャラじゃないんだけどなぁ」
幼姉「ん、……ねぇ」
男「どうした?」
幼姉「手……つないでいい?」
男「いいけど?」
幼姉「ん」ギュ
幼姉「んへへ……」
男「…………」
ガタンゴトン ガタンゴトン
男「んー、電車に乗るのも久しぶりだな」
幼姉「徒歩通学で通える高校だと結構乗らないわよね」
男「そういうことだ」
ガタンゴトン ガタンゴトン
幼姉「……ねぇ、男君」
幼姉「……その」
男「?」
幼姉「あの……ね」
男「……?」
幼姉「私たちの…………どっちが好き?」
男「……ん」
幼姉「私たち三人……と、一人」
幼姉「昔からずっと、ずっと一緒だったじゃない……」
幼姉「いままで、その関係が……心地よかったけれど」
幼姉「そろそろ……はっきりしようと思うの」
男「…………」
男「その話さ……」
幼姉「…………」
男「昨日、友とも話したんだ」
幼姉「…………、」ピク
男「すっごく不誠実だし、やなやつだと自分でも思うんだけど」
男「なんてーかな、どっちがどっちって決められないんだよ」
幼姉「…………」
男「俺は幼姉も大切だし、幼妹も大切で……どっちも幼馴染としても大好きで」
幼姉「…………」
男「ダメだよな……」
幼姉「……そう」
男「…………」
幼姉「男君らしいわね」
男「へ?」
幼姉「そういう男君だから……私たちは……ね」ニコ
男「いいのか?」
幼姉「そうね」
幼姉「ん、ほらもう着くわよ立って立って」
男「んん、おう……」
幼姉「ふぅ、面白かったわね」
男「そうだな、結構よかったな」
幼姉「ふふふっ……ってあら、もうこんな時間」
男「えっと、幼妹と交代か?」
幼姉「もう少し遊んでいたくはあるのだけど……残念ながら約束は約束なのよね」
幼姉「確か、妹とはこの映画館で待ち合わせだったわね」
男「そうだ」
幼姉「じゃあ、今言わないといけないわね」
男「え?」
幼姉「あなたのことが大好きです、私と付き合ってください」
男「な……ちょ、」
幼姉「ふふっ、分かってるわよ……男君が決められないのは」
幼姉「だから、ゆっくり考えて、それから答えてね」
男「幼、姉……」
幼姉「あら、ほらほら妹が来たわよ」
幼姉「ばいばい、また明日……学校で、ね?」
男「ちょ……」
幼妹「おーい、男ー」フリフリ
男「……おう」
幼妹「さてはて、時間は少ないんだ! 見たいものがたくさんあるからはやくいこ!」
男「……うん」
幼妹「……どしたの?」
男「…………」
幼妹「! ……ほら、いこ?」グイ
男「……ん」テクテク
幼妹「ねぇ、男ー今日はあったかいねー」
男「そうだな……」
幼妹「お買いもの楽しみだねー」
男「そうだな……」
幼妹「ちゅーしていい?」
男「そうだな……」
幼妹「…………」
男「そうだな……」ポケー
幼妹「むぅ……」
幼妹「男っ!」ガシ
男「うおっ!?」
幼妹「んー……」
男「ど、どうした……」
幼妹「男はおねぇちゃんのこと好き?」
男「っ!」
男「……う」
幼妹「おねぇちゃんは、さ……」
幼妹「言葉遣いもしっかりしてるし、頭良いし、ほんとはすっごく優しいし……」
幼妹「私よりも……おねぇちゃんの方が、って思うんだ」
男「……いや、でも」
幼妹「分かってるよ? もちろん私も諦めたりなんかしない」
幼妹「でもさ、もしおねぇちゃんの方が…………だったらすっぱり諦められるかな」
男「…………」
男「……俺はっ」
幼妹「あ、ごめんストップ」
男「……!」
幼妹「良く考えたらここで言われちゃダメじゃんか」
男「……ぬぬぬ」
幼妹「てい」ベチーン
男「へぶっ!」
幼妹「よし! これでこの話終わり! さーお買い物だ!」
男「……分かったよ」
幼妹「んー」テクテク
男「……ん」テクテク
幼妹「ごめんね、痛くなかった?」
男「だいじょーぶ」
男「今日は何が目的なんだ?」
幼妹「今日は冬服かなー、これからもっと寒くなるしコートも欲しいな……」
男「やっぱオシャレには気を使うのか?」
幼妹「うーん、流石に何万も使う気にはならないけど少しくらいなら気にするかな」
男「うへ、クラスに大金かけてる女の子とかいるの?」
幼妹「いるねー、必死にバイトして全部服とかに消えてる子とかいるねー」
男「男には分からん世界だ……」
幼妹「服のセンスはおねぇちゃんの方がいいかな? 私よりは」
男「そうか? 可愛いと思うぞ」
幼妹「んへへー、ありがと」
幼妹「! そうだっ、言い忘れてた」
男「何を?」
幼妹「試合結果!」
男「おぉ!」
幼妹「初戦は圧倒的差をつけ相手に勝利!」
男「おぉ!!」
幼妹「二回戦、手に汗握る接戦! しかし僅差で我が校の勝利!」
男「おぉぉ!!」
幼妹「でも準決勝で完敗」
男「おぉ……残念」
幼妹「でも来年がまだある!」
幼妹「来年こそは優勝だ!」
幼妹「うおおぉぉぉぉおおおぉぉっ!」ドドドドド
男「おいおい、そんな走ったら危ないぞ?」
幼妹「だいじょーーーーぶーーーーー!」ドドドドドドド
男「ったく……」
男「そう言えば、幼妹って何部だっけ」
幼妹「料理部」
男「料理ねー……料理!?」
幼妹「そう、料理部」
男「料理部ってそんな体育会系の部活だっけ」
幼妹「覚悟があるなら活動内容を教えてあげるよ?」
男「遠慮しとこう」
幼妹「ぬへー……買った買った」
男「目的達成?」
幼妹「目的達成」
男「そりゃよかった」
幼妹「ちょっと休憩しよっか、そこの喫茶店にでも入って」
男「おう」
幼妹「紅茶おいしー」
男「コーヒーうめー」
幼妹「ってなことで、今日はありがとね」
男「いやいや、別に良いって」
幼妹「…………」ゴク
幼妹「おねぇちゃんがさー」
男「ん?」
幼妹「はっきりしとこう……とか言ってたでしょ」
男「……ん」
幼妹「男ならきっと今回のことについて、いつもと違ってすんなり決まったな、とか思ってたでしょ」
男「あぁ……まぁ」
幼妹「いつもなら泣きながら男のところに駆け込んでたんだけどね」クスクス
幼妹「今回はちょっと違って……なんかもうこのうやむやな感じ終わらせようってことになって」
幼妹「で、結局どう終わらせるかってことで」
男「…………」
幼妹「告白」
幼妹「おねぇちゃんはもう、したんだよね」
男「……あぁ」
幼妹「ぬー……何となく先にやったほうが有利っぽい気もするけど」
幼妹「ま、男ならきちんと考えてくれるのは分かってるよ」
男「もちろん」
幼妹「んじゃ、シチュエーションも何もあったもんじゃないけど……」
幼妹「君のことが大好きです、私と付き合ってください」
男「…………」
幼妹「しっかり考えて、それで答えを出してね」
男「分かった」
幼妹「ん、意外と恥ずかしくて死にそうだ」カァァ
幼妹「男、まってるからね」
男「…………」
男「ダメだ……考えがまとまらない」
男「家に着くころには、せめて落ち着いていられると思ったんだけど……現在進行形でパニック」
男「…………んんんん」
男「まぁ、突っ立ってても埒があかないか」
男「ただいまー」
オカエリー
今日はここまで
幼馴染妹、料理部次期部長候補
男「……んんんんん」
『あなたのことが大好きです』
男「うううううああああああ」
『君のことが大好きです』
男「あー…………」
ガチャ
妹「うるさいっ、アホ兄さん!」
男「ごめんー」
バタン
男「…………」
『また明日……学校で、ね』
男「…………」
『ん、意外と恥ずかしくて死にそうだ』
男「く……ぁぁぁああああぁぁ」
男「決めらんないって、こんなの!」ドン
ガチャ
妹「うるさいって言ってんだろ! クズ兄さん!」
男「マジごめんー」
バタン
男「うういいいいぃ」
男「友に相談……なんて真似は出来ないし」
男「でもさー、これさー!」
男「俺はどっちも大切だし、どっちも大好きなんだよ」
男「無理だって!」
ガチャ
妹「うるさいって何度言ったらわかるんだ! 兄さん!」
妹「あうあう、ういういと……兄さん、アンタはガキか!」
妹「私は受験生なんだよ! 勉強の邪魔だバカ兄さん!」
男「ごめんー」
妹「なんか謝り方が軽い!」
男「むぬぬぬ……」
妹「ったく……一体何をそんなに悩んでるのさ、って」
妹「あぁ、ツインズのことか……」
男「察しがいいな」
妹「それはどうもありがとう」
男「いや、でも相談は出来ないんだ……しちゃいけない」
妹「ふーん……ついに告白されちゃったか」
男「察し良すぎじゃねぇか?」
妹「兄さんが分かりやす過ぎる……と言うかあの馴染みーズが分かりやすいからね」
男「なるほど」
妹「一応私だってみんなとは幼馴染の関係なんだからね」
妹「まぁ、残念なほど優しい兄さんのことだから、きっと『どっちかなんて選べないー』とか考えてるんだろうけど」
男「うぐ」
妹「気持ち悪いほど優しい兄さんとしては、どっちかを選んだとしても罪悪感でつぶれると思うよなー」
男「むぐ」
妹「となると、答えは一つ……まぁ、二つか……なんだけどなー」
男「ふぐ」
妹「またどーせ兄さん優し過ぎて酷いから、『そんな二人ともだなんて最低なことできねー』とか思ってるんだ」
男「ぐは」
妹「まったく……兄さんは」
妹「優しい事しか取り柄が無いんだから」
男「…………」
妹「泣かせたく……無いんでしょ?」
男「もちろん……」
妹「言ってみてダメだったら兄さんのただの失恋、オッケーだったらハッピーエンドの大団円」
妹「それでいいじゃん?」
男「…………ん」
男「ダメだな俺は……結局相談しちゃったな」
妹「へ? 何言ってんのさ」
男「え?」
妹「今のは私が兄さんを罵倒してただけでしょ? 口悪く、悪し様に、ドs妹として」
男「…………」
男「……ありがとな」
妹「いやいや、罵倒したのにお礼とかキモいよ兄さん」ニヤニヤ
妹「てなことで、私はべんきょーしてくるよー! ばいにー」
男「大団円、ね」
男「…………」
男「あぁ、確かに俺って気持ち悪いほど優しいのかもな」
男「泣いた顔なんて見たくないとか……どこのライトノベルだよ」
男「……答えは二つ」
男「両方と付き合うか」
男「両方振るか……」
男「まぁ、頑張ってみるか」
幼s「「で」」
幼姉「男から屋上に来てくださいと言われて」
幼妹「来てみたんだけど……なんで……」
幼s「「なんでそっちもいるの」」
幼姉「てっきり私を選んでくれたと思ったのに」
幼妹「私なんてニヤニヤしちゃって先生に注意されたのに」
幼姉「一体どういうつもり……っ、もしかして」
幼妹「え、何か分かったの?」
幼姉「いや、もしかして……でも男君なら……」
幼妹「え、なになに私全然分からないんだけど」
幼姉「私たちが好きになった人の性格をよく考えてみなさい、そしたら分かるわ」
幼姉「…………いや、まぁ……私はそれでも良いのだけれど……」
幼妹「ぬぬぬぬ……」
幼姉「……男君らしいと言えば……ね……」
ガチャ
男「……来てくれたか、二人とも」
幼妹「男!」
幼姉「……えぇ」
男「ん……それで、返事なんだけど」
幼姉「……ねぇ、男君」
男「……やっぱ、幼姉にはバレちゃうか」
幼姉「ホント、びっくりしたわよ」
幼妹「え、えっ?」オロオロ
男「二人とも、俺と付き合ってください」
幼姉「私は構わないのだけど……妹?」
幼妹「」
幼姉「……ダメかしら」
幼妹「その手があったか!」
男「え」
幼妹「そーだよねそーだよね! 私、おねぇちゃんも男も大好きだから三人一緒で良いよね!」
幼姉「らしいわよ?」
男「そうか……ははは」
男「と言うことになりました」
友「お前とんでもねぇ選択肢選びやがったな」
男「おう、自分でもそう思ってる」
友「まぁ、いちばん平和では……確かにあるな」
男「妹に優しすぎてキモいと言われた」
友「うん、最高に気持ち悪い」
男「おい」
友「が、如何にも男らしいな」
友「だけど、気をつけとけよ?」
友「お前傍から見たらただの二股クズ最悪最低の野郎だからな?」
男「もちろん分かってるさ」
友「まぁ、分かってるならいいが……お前だし」
男「なんだよその理由」
幼姉「男君のファーストキスは私の物よ、譲りなさい」
幼妹「断じて譲れないね、おねぇちゃんだろうと譲れないねそこだけは」
幼s「「ぬぐぐぐぐぐぐぐ」」
友「おい、今までと変わってねぇじゃねぇか」
男「仕方がない」
幼姉「私よ」
幼妹「私!」
友「心なしか悪化してる気もするが……」
男「……仕方ない」
妹「あ、変態二股クズ兄さんお帰り~」
男「いや、酷過ぎだろ」
友「相応の評価だ、受け入れろ」
幼姉「私!」
幼妹「私なの!」
幼s「「ぐぐぐぐぐぐぐぐっ!」」
幼馴染s「「男君! どっちなのっ!」」
これでおしまい
純愛二股の何が悪い! といった気持ちで書いた
でも男はクズだと思う
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