男「も、もう一人の僕だって?」 (12)
男「はぁ...」
男(なんだって僕はこんなに目立たないんだ...)
男(勉強や運動だって頑張ってるしか顔もそんなに悪くないはずなのに...)
男「悩んでも仕方がない...寝よう」
?「.....」
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男「ん...朝か...」
男「朝なんて二度もこなきゃいいのに...」
男「ん?あれ...?」
男「なんで...寝てから10日過ぎてる...!?」
男「なんで...?僕は10日も寝てたのか...?」
男「か、母さん!なんで10日もおこしてくれなかったの!?」
男母「なにいってんのあんた?10日も寝てたなんてなんのことよ?」
男(どういうことなんだ...?)
男母「ちょっとあんた変なこと言ってると遅刻するわよ?」
男「え、ああうん...」
男(いったいどういうことなんだよ本当に...)
男「と、とりあえず学校に行こう」
男(はぁ...それはさておき今日も学校で一人寂しく過ごすのか...)
男(憂鬱だなぁ...)ガラッ
クラス男A「おう男!おはよう!」
男「へ!?あぁ、おはよう...?」
クラス女A「あ、男くんおはよう」
男「!?お、おはよう?」
男(どういうことだ...?あの二人とは話したこともないのに...)
男(おかしい...何かがおかしい)
男(家に帰っても今だに信じられない)
男(ノートもきっちり取ってあったし何故かクラスのみんなと仲良くなってる...)
男(けど記憶がない...いったいどういう)
?(俺だよ)
男「!?だ、誰だ?」ガタッ
男「なにもない...?」
男「ははは...悩みすぎて幻聴まで聞こえてきたよ...」
?(幻聴じゃねえよ)
男「!?だから誰なんださっきから!」
?(そうかっかすんなよ...とりあえず鏡を見てみろ)
男「か、鏡...?僕の顔が映ってるだけだけど...」
?(そう、それはお前の顔だ)
?(そして俺の顔でもあるわけだ)
男「それってどういう...意味わかんないよ!」
?(よう、始めまして、俺はもう一人のお前だ)
男「も、もう一人の僕だって?」
?(そう、教えてやる)
?(お前は現状に満足してねえよなぁ?)
男「ま、まあね」
?(そんなお前は悩んで悩んで悩んだ末手首かっ切って死のうとしやがったわけだ)
男「えっ...?」
?(そん時お前を止めるためのストッパーとして、そしてお前のできないことを補うために生まれちまったのが俺ってわけよ)
男「だ、だって僕は自殺しようとした覚えなんて...」
?(そりゃ覚えてねえよ、俺がその間体を乗っ取らせてもらったからな)
?(お前が死のうとしやがったからお前のストレスが一時的に消えるまで俺がお前の代わりをしてやったってわけだ)
男「そ、そんなのありえない!しかもなんなんだよお前は!」
男「これじゃあ僕病気みたいじゃないか!」
?(ああ、そうだな)
?(お前は異常なんだよ男)
?(自分では理解できないくらい自分を追い詰めちまってたんだ)
?(俺というもう一人のお前をお前ん中に作っちまうほどにな)
男「...疲れてる、僕は疲れてるだけだ」
?(おう、そうかいそんじゃあ寝ちまえ)
?(疲れとれるぜさっさと寝ちまえ)
男「こんなのありえない...狂ってるよ」
?(あははそうだなその証拠が俺だな)
男「.....」
?(いい夢見ろよ男)
?(また死なれたらこまるからな)
男「朝だ...」
男「今日は日にちは...飛んでないな」
男「ははは...ほらやっぱりあれは夢だったんだよ」
男「ほら鏡見たってあいつなんて」
?(おっは〜)
男「」
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