女「いやあ! 私のパンツちゃんが!」
男「はあ、はあ! いいぞパンツ。その調子で俺のビッグベンを締め付けてくれ」
男「くっ、はあ……もう我慢できない! たっぷり時間を進めてやる!!」ドピュ
女「そんな、もうっ!? パンツちゃんダメ! 返事して!」
女パンツ クテー
男「ふん……もういいだろう、女に返してやる」
女「ぐすっ、うう……ひどいよ男! どうして私のパンツちゃんを!」
男「言わなければわからないか? それはなあーーーーお前が俺のパンツ君を食べたからだよ!」
女「だってあれは……!」
◇一時間前
女「るんるんるー♪ あ、男ってばまたエッチな本買ってる。ここに乗ってる女の写真、ぜんぶ私の顔に合成しちゃおーっと」
ルンルン
女「ん?」
男パンツ ルンルン
女「なんて――――なんて躍動感あるパンツ!」
女(食べたい……)
女「でも男に黙ってそんな……でも、でも、うぅ~……もう耐えられないよぉ!」
男パンツ ビクッ
女「ごめんね! ごめんね! ちゃんと味わって食べるから許してね!」
女「ああ――男のパンツが口の中で踊ってるよぉ。男のお汁の味が口の中に広がって、幸せになっちゃう……」
女「おいひいよぉ、おいひいよぉ」
男「るんるんるー♪ 昨日買ってきたエロ本、男の写真を全部俺にして女の部屋に置いてこなきゃなー」
女「!?」
男「あれ、女? 俺の部屋で何して……パンツ君!?」
◇現在
男「これに懲りたら、もう俺のパンツを食べないんだな」
女「ぐすっ、ひっく」
男「…………ちっ。パンツの飛ばされそうな、イヤな風が吹いてやがる」
バタン
女「パンツちゃん、ごめんね、私のせいで」
女「……確かに私が悪かったよ? 男のパンツ君を食べちゃったのは私だもん」
女「けど! だからってパンツちゃんを襲ったことは許せない!」
女パンツ ビクンビクン
女「見ててねパンツちゃん。私、絶対に負けないから――!」
◆庭
男「見ててくれたかパンツ君。――――仇は、取ったぞ」
男(あとは正露丸とリボンをお供えすれば、パンツ君とはお別れだ)
男「短い間だったけど、楽しかったよ。今度は天国で、男のパンチラについて語り合おうな」
男「俺はやっぱり、否定派だと思うけどさ」
男(…………女、もう帰ったかな。少し強く言い過ぎたかもしれない。後で謝るか)
ホラ、モットクッツイテ――
男「ん?」
オトコノカオリヲ、モットワタシニコスリツケテ――
男「この声……まさか!」
◇男の部屋
男「女! いったい何をしてっ」
女「いいよ、いいよワイシャツ! ぴったりと張り付いてきもちいいよぉ」
ワイシャツ ///
男「わ、ワイシャツ!?」
女「お、男、戻ったんだぁ……/// わ、わたしを怒らせたらどうなるか、んんぅ……思い知らせて、やるんだからぁ……」クチュクチュ
男「あ、ああ……ワイシャツの裾が、女の花園にはりついて……」
男「やめろ! それ以上は、ワイシャツがカピカピになるっ!」
女「やめないよ!」
女「私はパンツちゃんと約束したもん! パンツちゃんを傷つけた男を、絶対に許さないって!」
男「自分のしたことは棚に上げて……! こうなったら力ずくでも、ワイシャツを解放させてもらう!」
女「きゃっ! そんな、取らないで!」
男「羽織っているだけなのが失敗だったな! 裸ワイシャツでワイシャツを誘惑しようとするからだ!」
女「ダメ、返して! 私はワイシャツを淫らな子に調教するんだから!」
男「女、お前ってやつは……! もう許さない!」
女「うぁ……/// 男の手が私の花園を荒らして……っ」クチャァ
男「なんだ、ここはイヤか? ならこっちだ」モミ
女「やぁ……んっ、天界の果実を揉んじゃだめぇ……」
男「これだけたわわに実ってるんだ、味見しなきゃならないだろ」ペロ
女「んんっ」ビクッ
男「甘い……これはすごいな、癖になる味だ」モミモミ
女「やっ、ああっ、はあ……っ」フルフル
男「おい女、果実を揺らしてどうしたんだ? そんなに俺に食べてもらいたいか?」
女「違う、もん……! それは、禁断の果実、なんだから~……んぁぁっ」ピクッ
男「なるほど、確かにな。この熟れ具合なら、オスが愚かになっても仕方ない」ペロペロ、モミン
女「うっ、いゃぁ……///」
女「お、男にばっかり、好き勝手させない……っ」
男「うおっ!? くっ……はぁ!?」
男(こいつ、いきなり俺のビッグベンを握って……!)
女「ふふ、どうしたの? 男のビッグベン、さっきからずっと鐘の音を鳴らしてるよ?」ゴシゴシ
男「っ!」ビクンビクン
女「ほら、ゴーン、ゴーンって」ゴシゴシ
男(ま、まずい……このままでは、鐘を鳴らしすぎて時間がたくさん進んでしまう)
男「……へっ、余裕そうじゃないか。ならそろそろ、こっちを荒らしていいんだな?」ショリ……
女「ふぁ……っ」
女(男、また花園を触って……!)
男「おお、さすがは花園だ。かぐわしい花の蜜が溢れてくるぞ」クチュクチュ
女「んんっ……/// ……男、花園を手入れしてくれるの? なら私は……」カプッ
男「くはぁっ!」
女「おほこのぉ、チュッチュッ、ビッグエンをー、チュプ、綺麗にしてあげるね♪」ペロペロ
男(ダメだ、鐘の音が止まない……っ。こうなったら俺も、花園を綺麗に掃除してやる!)
男「んむっ」ペロペロ
女「ひぁぁっ!」
女(そんな、いきなり私の花園をなめて……)
男「はぁ、さすがは花園、いい香りだ。蜜の味もとろけるほど甘い。もっとよく手入れしてやるよ」
女「はぅっ……お、男のビッグベンこそ、レロッ、こんなにつやつやと輝いてるよ? 私、もっと綺麗にしてあげるね?」チュプチュプ
男「くっ、うぁ」
男(ダメだ、俺の腰が……時計塔の土台が揺れてしまう!)
男「…………っ!」ペロペロペロ
女「んあぁぁ! そ、そんなに花園を荒らしちゃ、だめぇ~。花が、咲き乱れちゃう、よぉ……っ」ゴシゴシ
男(ぐっ、くはっ! そんなに激しく、磨かれたら……!)
女(もうだめぇ……ミツバチが集まってくるよお……!)
男(ビッグベンの……時間が、速まる!)ドピュッ
女「ああ、あああっ、ひあぁぁ……!」ビクッビクッ
女「ミツバチ、がぁ……元気に飛び回ってるよぅ」
男「俺の時計塔も、時間を早くお知らせしてるよ……」フゥ
女「なら――――まだ、勝負はついてない、よね?」
男「ああ。次こそ決着をつけてやる」
女「負けないよ。今度は……私の女神でお相手してあげる」
男「ならば俺は、イギリス全土で立ち向かってやる」
女「じゃあ、始めるよ……私の女神で、んくっ……男のビッグベンを、飲み込むんだから……っ」クチュ
男「くっ、かはっ……」
男(これが、女神……? 天国のように温かく、戦乙女のように柔らかく、そしてパンツのように、赤い……)
女「ふふ……どうしたの、おとこぉ? びっぐべん、女神に抱きしめられてるだけで、さっきよりずっと鐘を鳴らしてるよぉ?」
男「はぁ、はぁ……さすがは女神、といったところか。相手にとって、不足なし」モミッ
女「ふぁ/// また、天界の果実をもぎろうとしてっ」
男(女神の抱擁におぼれたら、俺の時計塔はすぐに崩れてしまう)
男(それを防ぐためにも、天界の果実に意識を向けるんだっ)モムモム
女「いゃ、あぁ、果肉の熟れ具合を確かめられちゃってるよぅ……そんなことされたら……女神が、暴れ回っちゃうよぉ?」キュッ
男「!?」
女「ふあ、はあ、んんっ///」
男「ぐあっ、ああっっ」
男(こんな、ことって……! こいつの、女神は……ビッグベンの鐘を奪うつもりだっ)
女「もう、だめぇ……私の女神は、止まらないんだからぁ……」
男「ふっ、はっ……あぁ」
男(まずい、こうなったら!)
男「さすがは女神、だなっ……くっ」
女「んんっ……いい、のぉ? 余裕ぶってて……? もうすぐ、男のビッグベン、倒壊しちゃうよぉ?」グッチュグッチュ
男「させない、さ……」
男「女の花園にある、小さな果実を食してでもなっ」クリッ
女「ふぁぁっ……///」ビクビク
女(その果実はぁ……/// まだ青いのにぃ……っっ)ビクンビクン
男「うぉ……っ」キュンキュン
男(女神の抱擁が強まった……っ。もう、後戻りはできない!)
女「だ、だめぇ……/// その果実を、食べたらぁ……堕天しちゃうのぉ……っ///」
男「俺も、もう我慢できない……っ。ビッグベンが、崩れるっ!」
男・女「…………っ///」ビクッ、ドピュッ
◇枕話
女「男、ごめんね? パンツ君を食べちゃって」
男「もういいよ。けど、あとでパンツ君の墓に葉っぱをあげてくれないか?」
男「そうすれば、パンツ君も安心して天国にいけると思うんだ」
女「うん、わかった」
女「…………ねえ、男///」
男「ん?」
女「時計塔、もう修復できた?///」
男「ふっ、見くびるなよ女」
男「今はもう時計塔じゃない。ピサの斜塔さ」
◇翌日
女「るんるんるー♪ パンツは頭にかぶるものー♪」
ガチャ
女「男! 私のパンツちゃん知らない?」
男「お、女……? 俺を、俺の占領されたイタリアを、見ないでくれ……っ」ビクビク、ドピュッ
女パンツ「オトコクン/// モット、モットシテェ///」グチュグチュ
女「い、いやあっっ!」
女「やめてパンツちゃん! 男にひどいことしないで!」
以上です
みんな、パンツを大切にね?
◇数日後
男「なんだよ、大事な話って」
女「実はね……」
女「出てきて」
男パンツ ヤア
男「ぱ、パンツ君!?」
男「どういうことだよ! パンツ君は女が食べちゃっただろ?」
女「産まれたの」
男「へ?」
女「あたしが、産んだの」
◇昨晩
女「ん~……」zzz
女「男の水筒、持ち運びに便利だよぉ……」Zzz
―――ツ モゾッ
女「……」zz、、、
――ンツ モゾモゾ
女「んぁ……? 花園に、見慣れない人がいる……?」
男パンツ プハァ
女「…………」
女「な、なんか産まれちゃった!?」
女「というわけなの」
男「そうか……パンツ君が、俺たちの子供として、新しい命を得たんだな」
男パンツ エ?
女「あたしたちの子供だね。名前はどうする?」
男「子パンツとかどうだ?」
女「子供用パンツみたい」
男「じゃあ他に名前を思いつくか?」
女「パン子ちゃん」
男「男物のパンツにその名前はどうなんだよ?」
女「そうだ、パンツ君に決めてもらおうよ」
男「それもそうだな、パンツ君の一生に関わることだし」
女「ほーらパン子ちゃーんっ。ここまでおいでー」
男「こっちに飛び込んでこいよ、子パンツ!」
男パンツ …ドッチモヤダ
男パンツ ドウシヨウ
男「こっちに来ればアップリケをつけてやるぞっ」
女「あっ、ずるい! パン子ちゃん、私はビッグベンの部分をシースルー化してあげる!」
男パンツ ニゲヨウ
男「こら子パンツ! どこにいくんだ!?」
女「外に出ちゃダメだよっ。危ないよっ!」
ここ綿町では、野生のパンツが大量に繁殖している。
隣の縞町との縄張り争いも激しくなり、今、パンツが一人歩きできる情勢ではなかった。
男パンツはそんな世界に、ハラマキもせず踏み出してしまった。
※綿パンツと縞パンツ、どちらが優勢かはわかりません。皆さんの想像にお任せします。
男パンツ ルンルン
ローライズ「見かけない顔じゃないか」
男パンツ ?
ローライズ「この地区の顔役であるアタシに挨拶もせず出歩くたあいい度胸じゃないか」
男パンツ フムフム
男パンツ オイッス!
ローライズ オイッス!
男パンツ ノシ
ローライズ ノシ
◆
女「男、私のどが乾いちゃった」
男「もうかよ。ほら、水筒」ボロン
女「ありがと。んちゅっ」
女「ぺろっ、ちゅむっ……おほこぉ、れへこはひよ?」
男「くっ……なんて言ってるかわからないって。水筒をくわえたまま喋るな」
女「ちゅぽんっ、ぷはっ。男、水筒からお水が出てこないよ?」
男「逆さまにすれば出てくるだろ?」
女「わかった。じゃあ男、逆立ちして」
男「ほらよ」
女「ありがと。んっ……ぺろっ、ちゅっ、ちゅっ」
男「っぁ、ふっ」ビクッ
女「やっとお水でてきたぁ……/// ぺろっ、ちゅるるっ」
男「み、水は貴重なんだからな? 大切に飲めよ?」
女「大丈夫だよぉ? 奥にね、まだ残ってる……ぜんぶ飲み干してあげるからっ///」
◇町 境目
男パンツ ??
かぼちゃ「今日こそは決着をつけてやるのだわっ」
ブーメラン「望むところだ! 返り討ちにしてやるよ!?」
プリント「ふぇぇ、みんなを血祭りだよぉ」
男パンツ クルッテヤガル…
ヒック、ヒック
男パンツ ?
女パンツ グスッ
男パンツ !!
男パンツ タッタッタ
女パンツ ……?
男パンツ ヤア
女パンツ ヤア
男パンツ マイゴ?
女パンツ オトコクンヲオソッタカラ、オシオキサレテルノ
男パンツ ソッカ
男パンツ ノシ
女パンツ ノシ
女パンツ ……ハッ
女パンツ マッテ!
男パンツ ?
女パンツ オイテカナイデ
男パンツ ウンウン
スケスケ「お前ら! あんなところにイチャイチャしたパンツどもがいるよ!」
スケスケ「スパイかもしれないっ、潰しておやりっ!!」
◆
女「ちゅるるるっ、じゅぽ、んぢゅるっ」
男「くあっ、ああっ」ビクビクッ
女「もう、おほこぉ……ぴちゃっ、ぺろっ……水筒、揺らさないでよぉ///」
男「悪い、腕がそろそろ限界なんだ」
男「水筒も底が抜けちゃいそうでな」ビンビン
女「んふふ、大丈夫だよ男」
女「水筒の内蓋を取ってね……ぺろっ、じゅるるっ……んむっ、れろぉ……すぐ飲み干してあげるから」チュパッ
女「ちゅぱっ、ちゅっ、んっ、あむっ」
男「くっ……ひっくり返したかいが、あったな……そろそろ、最後の一滴だ!」
女「飲ませてぇ……私もう、のどカラカラだよぉ……///」チュルル
男「くっ、あっ、ああっ!?」ビクンッ
女「じゅづづづっ!? んっ、んぐっ!?」ドピュッ
女「……んっ……こくっ、こく」
女「――――ふはぁ……男の水筒の中身って、いつも不思議な味がする」
男「そうか?」
女「飲んでみる? ちょっと口の中に残ってるし」
男「ごめんこうむる」
◇
スケスケ「これは聖戦だよ! 戦わないやつには死あるのみなのさ!」
男パンツ フムフム
男パンツ テーイ
スケスケ「なっ!? ばかっ、どこを触って」
男パンツ コスコス
スケスケ ハウン///
男パンツ コスコス
スケスケ イヤンイヤン///
男パンツ キランッ
男パンツ コスコスコスッ
スケスケ ビクビクンッ
スケスケ クテー
男パンツ ブイ
かぼちゃ「し、信じられないのだわ。あたいたちのリーダーが」
プリント「ふぇぇ、おまたがぬれてきちゃったよぉ」
ブーメラン「この気持ち……これが、恋?」
女パンツ カエル?
男パンツ ウンウン
男女パンツ ルンルン♪
レース「そんな。わたしたちには何もせず、堂々と帰っていくなんて」
ニット「いったいどうして……彼ならここにいるパンツすべてをムレさせるくらい簡単なはずだ」
オムツ「はっ! ウチ、わかっちゃった!」
ふんどし「ほう、異端者のくせにわかったか」
葉っぱ「あんた、人のこと言えるのか?」
オムツ「あの方はウチらの争いより大事なものがあるのさ」
オムツ「隣を歩く女パンツと、ゴムを合わせて歩くってことがね」
穴あき「なるほど……一理ある」
かぼちゃ「…………」
かぼちゃ「ボクサー」
ボクサー「なんだいプリチィ」
かぼちゃ「今日は、あんたの家で一緒に洗濯されたいな///」
ボクサー ///
かぼちゃ ///
パンツちゃんたち ア、アノ
パンツちゃんたち ジツハワタシラモ
パンツくんたち オレモオレモ
パンツくんたち キョウハタンスノナカデヤスマセナイゾ
パンツども ///
こうして、綿町と縞町の間で起こった争いはパンツを下ろした。
その夜、多くのパンツが愛し合い、糸をほつれさせたという。
自身が導いた平和を、男パンツはまだ知らない。
◆
男「そんな……子パンツもパン子ちゃんもいやなのか?」
男パンツ ウンウン
男「なら、俺たちはお前のことをどう呼べば……」
男パンツ ←
女「でも、パンツ君は生まれ変わったんだよ!? いつまでも同じ名前じゃダメだよっ」
男パンツ ウーン
男パンツ ヘーイ
女パンツ ハーイ
男パンツ ゴニョゴニョ
女パンツ ガッテンダー
男パンツ コスコス
女「っ!?///」
女パンツ コスコス
男「ぬぁっ!?///」
男女パンツ コスコスッ!
男「あうっ、はあっ!? 水筒が、壊れるっ!」ビュクビュクッ
女「いやあ! パンツ君もパンツちゃんも、私たちにひどいことしないで!」
以上です。
パンツの野生化を防ぐため、室内干しが鉄則ですよ?
◇さらに数日後
女「パンツちゃーん。もうすぐお風呂あがるから、こっち来てー」
女パンツ テッテッテ
女「えーと……ムダ毛なし、お肌ばっちり、いやらしいことこの上なし。よし、大丈夫ね」
女「ふふ――待ってなさいよ男! 今日こそは私の圧勝で終わらせてあげるわっ」
女パンツ ///
女「言っておくけど、男を襲ったりしたらパンツちゃんをキッチンハイター漬けしちゃうからね?」
女パンツ ガクブル
◆男宅
男「おーいパンツくーん! バスタオル持ってきてくれー!」
男パンツ ヨイセ、ホラセ
男「さんきゅ。よし、がしがしっと拭いて」
男「そしてパンツをはく」
男パンツ モッコリ
男「ふふん、やはりパンツくんが一番しっくりくるな」
男パンツ ヤッパリ
男「待ってろよ女。今日の俺は一味違うぜ」
男「この宇宙戦艦ヤマトに勝てると思うなよ!」
◇女の部屋
男「お邪魔するぞー」
女「いらっしゃい」
男「お、メガネかけてるとこ初めて見た。女って視力低かったっけ?」
女「ううん、両目とも0,6よ」
男「びみょー……」
女「というかメガネだけを見ないでよ。どう、この湯上りの女社長風は」
男「むっちりした太ももとかそれっぽいよな。もっと足を組み替えたりしようぜ」
女「……こう?」ムチッ
男「うおお!!」
男パンツ ///
女「ふふん。男とパンツくんの視線を釘づけね」
女パンツ オオキイ///
女「パンツちゃん、今どこを見たのかしら?」
男「どうやら俺の戦艦を見たようだな。女に負けず劣らず、目を奪う大きさだろう?」
女「そうね、たくましい武装に目移りしちゃうわ」
男女「…………」
男女「…………」チュ
男女パンツ チュッ
男女パンツ ///
女「ほらパンツちゃん、パンツくんと手を繋いでみて?」
女パンツ エイ
男パンツ ヘイ
男「くっ……相変わらず仲良しだな」
男パンツ クチュクチュ
女パンツ ゴシゴシ
女「んっ、はぁ……」
女パンツ モットユビヲカラメテ?
男パンツ イヤ、ウデヲクモウ
男女パンツ ルンルン
男「くっ、序盤からそんなに強く……」
女「あぁ、だめぇ……パンツちゃん、パンツくんと仲良くしすぎだよぉ」
女パンツ キュッ
男パンツ クイクイッ
女「んっ、んっ、んんっ///」
男「あふぅ……」
女パンツ コスコス?
男パンツ コスコス
男女パンツ コスコス!
女「はうッ」ビクビクッ
男「くぅっ」ガクガクッ
男女「はあ、はあ……」
男(危うく主砲を発射するところだった)
女(男の哨戒機に発見されちゃうとこだったよぉ)
女パンツ アメダ! タイヒー!
女パンツ ズラシ
男パンツ アブラノロウエイ! ニゲロー!
男パンツ ズラシ
女「お、男ってば、主砲を出してもう戦闘準備なの?」
男「女こそ、その無防備な領土は占領してほしいってことか?」
女「……ふふ。やれるものならやってみなさいよ」
男「望むところだ。悪天候だろうと進軍してやるさ」
クチュッ
女「ふぁぁ……歩兵が降下してくるよぉ///」
男「くっ、まるで洪水のようだ。だがそれでも、俺は進んでみせるっ!」
ズブズブ
女「あんっ……女神の大地が踏み荒らされちゃうよぉ」
男「だ、だめだ、これ以上は進めない……いったん退がれっ」
ヌルヌル
男「――――なあんてな。突撃ぃ!」
ズブッ
女「ふぁぁ!/// 強行軍だよぉ……っ」
女パンツ ハッ、オンナチャンノピンチ
女パンツ エイ、エイ
男「ぬあぁ!? 歩兵が押し返されていく!?」
男パンツ テキナガラアッパレ
女パンツ ブイ
男「くっ、まだ上陸作戦には早かったか」
男「この先は艦隊戦で女神を攻略するっ」ズチュッ
女「んんっ/// 女神、はぁ……そう簡単に、降伏しないんだからぁ///」
女「ちゅっ……れろっ、ぺろぺろ、ちゅるっ」
男「んっ、んんっ!?」チュッチュッ
男(女のやつ、兵糧攻めする気だな!?)レロレロ
男(ふっ、こちらの兵站を甘く見るな!)チューッ
女「んぁ……はむ……ちゅっ、れろれろ」
女(主砲はこっちに向けられているけど、まだ攻撃してこないみたい)
女(今のうちに、男のここを……)クリクリッ
男「くはっ!?」ビクンッ
男(女のやつ、俺の胸に弾幕を張ってくるだと……!?)ビクビクッ
男パンツ カンソウキノナカッテオチツク
女パンツ フワフワシチャウヨネ
男パンツ ウンウン
女パンツ フダンハシツナイボシ、、、
男パンツ ソトボシダ
女パンツ イイナア
男パンツ イッショニホサレル?
女パンツ ヌスマレチャウ
男パンツ コマッタモノダ
女パンツ マッタクダ
男(くっ……ここはいちかばちか、波動砲のエネルギーを充填する!)クチュ
女「あんっ///」
男「ふっ、ふっ……」クニュクニュ
女「やぁ……牽制されちゃってるよぉ///」
男「いいや、違うさ」グチュグチュ
男「主砲の、発射準備だ」ズチュッ
女「んぁ、はぅっ……そんな、どぉしてぇ……?/// 私の女神、はぁ……んっ///」キュンッ
女「まだまだ、受け止められちゃうよぉ?」チュクッ
男「足りないなら、二発三発と打ち込むまで!」パンパン
男「まず一発目!」ドピュッ
女「んあぁ///」ビクンッ
男「まだまだァ!」パンパンパン
男「続けて、撃ぇ!」ドピュッ
女「早すぎる、よぉ///」グチュグチュ
男「くっ、はぁ、あぁ!?」ギシギシ
男「波動砲……発射ァ!」ドパァッ
女「ら、らめぇ……///」ビクビクッ
男「くっ……連射しすぎた……! エンジンの、出力が……!」ヘナヘナ
女パンツ ネエネエ
男パンツ ン?
女パンツ ガンバッテモイイ?
男パンツ オk
女パンツ「オトコクン、スキッ、スキィ///」キュッ
男「ぬあっ!?」ビクンッ
男(壊れかけた砲門が、むりやり補強された……!?)ビンッ
女パンツ「コスコス、シテアゲル」コスコス
男「ぐあぁ! ま、また女神に波動砲が……!」ドピュッ
女「はうっ///」
女パンツ「マダマダデルヨネ?」
男「む、無理だっ!」
女パンツ「マタマター///」キュキュッ
女「パンツちゃんやめて! これ以上気持ちよくしないで!?」
男パンツ ヤレヤレ
男パンツ ……オオキクナッタナ、ムスコヨ
男パンツ ソロソロノラパンツニナルベキカモナ
女パンツ「モット、モットォ///」クチュクチュ
男パンツ …………
男パンツ モゾモゾ
男パンツ ピーッ!!
パンツくんが男の砲門を利用して笛を鳴らす。
それはパンツ大革命を始める合図だった。
かぼちゃ「呼ばれたのだわ!」
プリント「ふぇぇ、この部屋なまぐさいよぉ」
ボクサー「この僕にかかれば事後の臭いだってフレグランスさ!」
かぼちゃ「ボクサー……///」
ローライズ「照れる要素がどこにあったんだい?」
女「!? お、男! パンツがぞろぞろと集まってきてる!」
男「な、何が起きてるんだ!?」
女パンツ「マダタリナイヨォ///」
オムツ「どんだけ盛ってるんだい、あんた」
男パンツ「皆の者、聞けっ!」
男女「パンツくんが喋った!?」
ローライズ「あたいらだって喋ってるじゃないのさ」
男「あ、どうもどうも」
女「ところであなた、誰にはかれてるの?」
ローライズ「男の母ちゃんさ」
男「年齢考えろババア!」
男パンツ「その、我の話を聞いて?」
女「あ、どうぞうどうぞ」
男パンツ「うむ……」
男パンツ「皆の者、聞け!」
男パンツ「これより我々は、人類の良きパンツとして、共に歩まねばならない!」
男パンツ「そのためにも、パンツとしてはかれるのではなく、散歩で一緒に歩くような関係を目指すのだ!」
男パンツ「我々は、下着という立場に甘んじてはいけないっ」
男「パンツなのに?」
女「パンツのプライドなのかしらね」
かぼちゃ「素晴らしい演説なのだわっ」
プリント「ふぇぇ……抱かれたいパンツNo,1だよぉ」
ブーメラン「もう迷わない……この気持ちが、愛だ!」
男「つまりどういうことなんだ?」
女「ノーパンで過ごせってことかな?」
男「すーすーする!」
女「ミニスカが危険!」
男女「…………」
男「それ、いいかもな」
女「ドキドキするもんね」
男パンツ「男」
男「パンツくん……」
男「我はもう、男の戦艦を守ることはできない」
男「ああ……」
男パンツ「だが、戦艦と一緒にイスカンダルまで行くことはできる」
男「パンツくん! 一緒に行こう!」
男パンツ「もちろんだ! 我はパンツとして、新たな一歩を踏み出したばかり!」
男パンツ「進もう! その肩に乗って!」
女パンツ「…………」
女「寂しい? 男をパンツくんに取られちゃって」
女パンツ「ソッチコソ」
女「ふんだ、私は寂しくないもんね」
女「いい女は、男が帰るのを待っているものよ?」
女パンツ「……ウラヤマシイナ」
女「ところで、パンツちゃんはどうしてカタコトなの?」
女パンツ「メイドインチャイニーズ。ニホンゴ、ガンバッテオボエタ」
女「大丈夫? 爆発しない?」
女パンツ「コウフンシタラスルヨ?」
女「危なっ! パンツちゃん、男とくっつくの禁止!」
女パンツ「!?」ガーン
男は成長し、もうパンツくんの守護を必要としない。
そのことを知ったパンツくんは、友人として共に歩む道を選んだ。
それに感化されたパンツたちもまた、人間と語らいながら生きることを決める。
肩に乗せたパンツに声をかける人間たちは、みな一様に幸せそうで、みんながみんな変態だった。
こうして、女に食べられることから始まったパンツくんの物語はパンツを下す。
次に語り部になるパンツは、この文章を読んでいるパンツくん、君かもしれない。
以上で完結です。
皆さんも、自分のパンツの声に耳を傾けてみませんか?
このSSまとめへのコメント
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