咲「ねぇ、今日は何の日か知ってる?」 (34)

京太郎「良い夫婦の日か?」

咲「そう、良い夫婦の日…私ね、小さい頃からこの日に良い思い出がないんだ」

京太郎「咲…」

咲「でもね、今年はなんだか変われそうな気がするの」



京太郎「言っとくけど今日は奢らねーからな」

咲「えぇー!そこをなんとか、京ちゃんお願いだよぉ!」

京太郎「お前これで何回目だと思ってんだよ」

咲「今月に入って8回目、中学からの累計だと143回目だよ!」エッヘン

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京太郎「偉そうに言うんじゃねぇ!つか俺そんなに咲に奢ってたのか!?」

咲「うん、多分間違いは無いはずだよ。京ちゃんに奢ってもらったらちゃんと日記に書いてるから」

京太郎「へぇ日記なんてつけてんのか、咲は偉いな」

咲「えへへ、でしょでしょー?//」

京太郎「でも奢らない」

咲「…なら私にも考えがあるよ」

京太郎「?」

(数分後)

<アリャーシター

咲「寒い日に京ちゃんに奢ってもらった餡まんは格別だよ〜」

京太郎「お前さぁ、いくらなんでも寝そべってヤダヤダ連呼は無いだろ?あーもうあのコンビニ使えねーよ…」

咲「京ちゃんが素直に奢ってくれないのがいけないんだよ」

京太郎「なんでそーなる…咲ってさ、小遣い貰ってねーの?」

咲「ううん、月に一回貰ってる」

京太郎「じゃあなんで自分の小遣いで買わないんだよ」

咲「ほら、私って文学少女だから」

京太郎「わけわかんねー」

咲「本って結構高いんだよ?」

京太郎「あぁそういう…古本屋で買えばいいじゃんか」

咲「えー、あーゆうとこの本ってなんかばっちぃ感じがするんだもん」

京太郎「わからんでもないけどさ、それなら図書館の本も同じじゃねーの」

咲「図書館は清潔な感じがするから大丈夫だよ」

京太郎「そうかい」

京太郎「そんで溜まってるツケはいつ返してくれんだよ咲さんや」

咲「え?」

京太郎「なにを『どうして返さなきゃいけないの?』って顔をしてやがりますかねこの娘っ子は」

咲「だって京ちゃんのものは私のものだし」

京太郎「どこのガキ大将だよ」

咲「んもー仕方ないなぁ、じゃあ京ちゃんと結婚してあげるよ」

京太郎「は?」

咲「結婚したら夫婦間の借金はチャラになるんだって、テレビで言ってたよ」

京太郎「なんつー恐ろしいこと考えてるんだよ…つか借金無くすために結婚って」

咲「まぁ私もあまり乗り気じゃないんだけど、京ちゃんこの先良い人見つからなそうだから私が結婚してあげるよ」

京太郎「いくらなんでも失礼すぎんだろ」

咲「良かったね京ちゃん、あと3年奢り続けるだけでこーんな可愛いお嫁さんが貰えちゃうんだから」

京太郎「結構です」

咲「即答!?」

京太郎「つか働き出してからでいいからちゃんと返せよマジで。100回越えとか一回100円で計算しても一万越えてるじゃねーか」

咲「えー?そのくらいで私を貰えるんだからむしろお得だよぉ」

京太郎「俺はちんちくりんにゃ興味はねぇ」

咲「」ムカッ

京太郎「ちょっ痛ぇっ!スネはやめっ!やめろってば!!」

京太郎「マジで痛ぇ…尋常じゃなく痛ぇよぉ…」

咲「ふんだ、乙女心を踏みにじった京ちゃんが悪いんだもん」

咲「そういえばさ」

京太郎「ん?」

咲「京ちゃんってホモなの?」

京太郎「…………えっ」

咲「京ちゃんって男の子が好きなの?」

京太郎「待った、いきなりなにを言い出すんだお前は」

咲「だって京ちゃん彼女いないじゃん」

京太郎「そんなこと言ってたら全国の男子学生の大半はホモってことになるぞ」

咲「いやそうじゃなくて、京ちゃんって背大っきいし運動も出来るし頭はちょっと残念だけど、顔も悪く無いのに今までそーゆーの聞いたことないなって」

京太郎「頭が残念は余計だ。実を言うと今まで何度かはあった」

咲「そうなの?でも付き合ってないのはやっぱり」キュフフ

京太郎「ちげーよ。これまで何人かにアプローチされたり俺から告ったりしたんだけどさ」

咲「へぇー」

京太郎「全員に同じ台詞で断られた」

咲「なんて?」

京太郎「宮永さんには敵わない、って」

咲「私?」

京太郎「どうも周りには、俺と咲はそーゆー仲だと認識されてるらしいんだよ」

咲「えー京ちゃんとぉ?」ウゲェ

京太郎「お前さっき俺と結婚してやるって言ってたよな?」

咲「ふぅん そっか、じゃあ京ちゃんがホモになっちゃったのは私のせいなんだね」

京太郎「だからホモ違う、それに咲のせいってわけじゃねーよ。結局その子達よりも咲といた方が楽しいって思っただけだ」

咲「それって告白?」

京太郎「ばーか」

訂正

胃の中身と共に砂糖が吐き出ます。

咲「あ、今日はお買い物して帰る日だったんだ。私スーパー寄って帰るから」

京太郎「なら俺もついてくよ」

咲「ううん、ありがと。でも京ちゃん家とは反対方向だから、それに今日のは量も多くないし」

京太郎「そか、じゃあまた明日な」

咲「うん!また明日」

トテトテトテトテ

京太郎「………」

京太郎「さてと、俺も帰りますか」

京太郎(咲が嫁さんか…)

京太郎「……もう少し、奢ってやってもいいかもな」

甘い砂糖を吐きそうだ
だがそれがいい

翌日

キーンコーンカーンコーン

京太郎「さてと、今日の昼飯はどうすっかね」

咲「京ちゃーん、お弁当作ってきたから一緒に食べよー」

京太郎「お、またか。悪いな」

咲「いいっていいって、奢って貰ってるお礼だから。さ、和ちゃん達と屋上で食べる約束してるから早く早く」

京太郎「分かったから押すなって」

嫁田「おー、お前ら相変わらず夫婦やってんな」

咲「違うよ嫁田くん」




咲「まだ、嫁さん違います!」


カンッ!

>>12
何のことかと一瞬焦った
>>14どもども


んじゃ依頼出してきます

咲「まだ、嫁さん違います!」

咲「まだ嫁さん違います。許婚です」


これ書いた人かな

こんなにコメント貰えるとか久しぶりで凄く嬉しいです…(涙)
本当にありがとうございます

>>22
いえ、それは違う方の作品ですね

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