螺旋階段【オリジナル&百合要素あり】 (7)

できれば一日一レスだけでも更新したいです(願望)
最近モチベーションが低下してSSが書けていません。低下したモチベーションを上げるためだけのSSです。

タイトルにもありますが、オリジナル&百合要素があるので見る人は注意してください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416150094

【ゴミ捨て場の話】


 ある所に一人の旅人がいました。
 長い黒髪に、緑色の瞳が綺麗な長身の女性です。旅人としては少々心もとない軽めの衣服に身を包み、大した荷物も持たず、歩いていました。

 女性は今、見渡す限りゴミが広がっている世界にいます。
 普通の人ならば嘔吐してもおかしくないぐらいの異臭が、世界を包んでいました。ですが、女性は平気そうです。

 薄暗く、ゴミの山のせいで足場も悪いですが、女性はめげずに歩き続けました。
 空を覆う灰色の雲からは、絶え間なくゴミが降り注ぎます。それはまるで滝のようでした。

 ゴミの滝の近くを通らないように気を付けながら、女性はまっすぐ歩き続けます。女性の目には、一つの巨大な螺旋階段が映っていました。

 螺旋階段に向かう途中、女性は一人の人間が倒れているのを見つけました。体の半分以上がゴミの山に埋まり、見えているのは左肩と頭だけです。

 群青色の長い髪を持つ、整った顔立ちの少女でした。

「…………」

 女性はゴミに埋まっている少女を見て、頬を桜色に染めました。その少女があまりに美しくて、情欲を掻き立てられたからです。

 意識を失っているのか、はたまた死んでいるのか、どちらにせよ、美しい少女です。女性は思わず見惚れてしまいました。

 女性は我に返ると、ゴミを少しばかりどかし、少女のか細い左腕を掴みました。そのまま、力強く少女を引きずりだします。

 身長は女性よりもやや低めですが、女性自身が長身なので、客観的には少し身長の高い少女です。
 青と白の清楚でセンスのいい、可愛らしい洋服を着ていましたが、ゴミ塗れで見る影もありません。

 女性はすぐさま、少女が生きているかどうか確認します。

 結果、少女は意識を失っているだけでした。女性は、少女の端麗な顔立ちがいたく気に入ったので、勝手に連れていくことにしました。

 そこそこ背の高い女の子を背負っているというのに、女性の足取りはとても軽やかでした。
 


 ある所に一人の旅人がいました。
 長い黒髪に、緑色の瞳が綺麗な長身の女性です。旅人としては少々心もとない軽めの衣服に身を包み、大した荷物も持たず、歩いていました。

 女は今、見渡す限りゴミが広がっている世界にいます。
 普通の人ならば嘔吐してもおかしくないぐらいの異臭が、世界を包んでいました。ですが、女は平気そうです。

 薄暗く、ゴミの山のせいで足場も悪いですが、女はめげずに歩き続けました。
 空を覆う灰色の雲からは、絶え間なくゴミが降り注ぎます。それはまるで滝のようでした。

 ゴミの滝の近くを通らないように気を付けながら、女はまっすぐ歩き続けます。女の目には、一つの巨大な螺旋階段が映っていました。

 螺旋階段に向かう途中、女は一人の人間が倒れているのを見つけました。体の半分以上がゴミの山に埋まり、見えているのは左肩と頭だけです。

 群青色の長い髪を持つ、整った顔立ちの少女でした。

「…………」

 女はゴミに埋まっている少女を見て、頬を桜色に染めました。

 意識を失っているのか、はたまた死んでいるのか、どちらにせよ、美しい少女です。女は思わず見惚れてしまいました。

 女は我に返るとゴミを少しどかし、左腕を掴み、力強く少女を引きずりだします。

 死んでいるか、意識を失っているだけなのか、判断が付かないほど青白く、不健康な肌をしている少女でした。女はすぐさま、少女に脈があるかどうかを確認します。

 結果、少女は意識を失っているだけでした。女は、少女の顔が好みだったので、なんとなく連れていくことにしました。

 いくら少女といえど、歳は十六歳くらいの女の子です。そんな女の子を背負いながらも、女の足取りは非常に軽やかでした。


 少女を抱えた女は、螺旋階段に向かって黙々と歩き続けています。

 時々、大小関わらず雨のようにゴミが降ってくる時があるので、苦い顔をして女は辟易しました。
 挙句の果てに、唐突に地面のゴミが陥没して大穴を開けたりするので大変です。

「ん…………」

 女はゴミ捨て場に苦戦しているのにも関わらず、呑気に眠りこけていました。

「私も少し休むことにしますか……」

 流石に夜通し歩きっぱなしだった女は、少しばかり疲れてしまいました。
 一旦背負っている少女をおろして寝かせ、女はすぐそばに落ちていた木造の机に座ります。

「……まったく、この子はいつまで寝ているのでしょうか」

 呆れたように女は呟きました。
 そのまま、じっと少女の顔を見つめます。

「キスをしたら、目が覚めるのでしょうか」

 言ってすぐさま、流れるような動きで寝ている少女の上に覆いかぶさりました。

 そのまま躊躇なく、少女の唇に自分の唇を押し当てました。

「……んっ、ふ……」

 少女は唇が塞がれたので、鼻から小さく息を吐き漏らします。

 たまに息継ぎをはさみながら、何回も何回も軽いキスを繰り返しました。

「んっ……ふぅ……」

 触れるだけのキスで、女は既に発情していましたが、必死で欲望を抑えます。

 女は美しい少女の善がる顔を見るのが好きなので、寝ている少女に対して何かをするのはあまり趣味ではありません。

「最後に、もう一度だけ」

 少女に対し、甘えるようにそう言って、女はもう一度キスをしました。

 唇が触れたまま女が目を開くと、目の前には少女の、青色の澄んだ瞳がありました。
 

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