幼馴染「あっはははっははは!」 (94)
~公園~
友「……」
幼馴染「っと、言う訳なの」
友「言う訳って言われてもな…」
幼馴染「私はね、10数年間あいつと一緒だったからさ?いい加減実っても良い頃なんじゃないかな~って」
友「いや、ただ家が近かっただけだろ?」
幼馴染「だーかーらー!あいつの親友であるあんたに頼んでるの」
友「はぁ…」
幼馴染「早速始めましょ!私と男をくっ付ける無理矢理ゴールイン作戦をね」
友「……(い、言えねぇ、今更言える訳ねーよな)」
友「……(あいつに彼女が居るってことをよ)」
~街角~
幼馴染「はい、作戦その1」
幼馴染「あいつをここに誘い出して私が偶然を装い三人で遊んじゃう作戦!」
友「……」
幼馴染「さっ!早くいってきなさ~い」
友「お、おう」スタスタ
友「……(一応誘ったんだけど、来るのかねこんな急で)」
男「おっ、ここにいた!んだよ探しちまったじゃねーかよ」
友「ははは、悪い…後でなんか奢るからゆる……し……」
彼女「久しぶりだねぇ、もしかしてついてきたら不味かったかな?」
友「……(おぉおおいぃいい!メールじゃ一人で来るって言ってたじゃないですかぁああ)」
男「あはは、悪いな、一緒に居たからよぉ」
友「ちょちょちょっ、た、タンマタンマ!」
彼女「?どうしたのぉ」
友「あ、あはは!ちょっちトイレ!だ、だからここで待ってろ!ま、待ってろよ!」タッタッタッ
男「んだよあいつ」
彼女「それにトイレって、あそこのスタバにでも行って借りれば良いのにねぇ」
幼馴染「ねぇ、誰アレ」
友「……(ヤバイって、目が笑ってないって!ど、どうする…言うか?いや、ここは)」
友「ん……お、俺の…か、彼女」
幼馴染「あっ、そうなんだ。て言うか彼女居たんだね、初耳」
友「……」
男「で、なんでこいつが居るの?」
幼馴染「酷くない?私はたまたま友に会ってさ、一緒に遊ばない?って誘われたんだけど」
友「……(んなこと言ってねぇだろおうぃいぃい)」
彼女「初めましてぇ、今日はよろしくお願いしま~す」
男「っま、久しぶりなんだしたまにはいいかもな。で?何処に行くんだよ今日は」
友「と、とりあえずボーリングとか?ほ、ほら、ちょうど4人だし2人でペアくんでさ!」
彼女「あっ、それ良いかも~」
幼馴染「ふふ…(計画通り!!)」
~ボーリング場~
彼女「えへへ、頑張ろうね」
友「お、おう…」
男「おい、なんでお前が俺のかの
友「た、たまには良いだろ!?そ、そんなに一緒に組みたいのか!!ふ、ふざけっんなよ!(なに言ってんだよ俺)」
彼女「そだよぉ、ちゃんとクジで決めたんだから文句はダメ、ね?」
男「……まぁお前がそう言うなら良いんだけどさ」
友「……(すみませんすみませんクジに細工してましたすみませんすみません)」
幼馴染「じゃあ始めましょ!ね?」
男「わ、分かったからあんま近寄るなっての」
友「……(とにかくだ、俺はここまでしか言われてないんだしボーリングを楽しめば良いんだよな)」
彼女「はい、ボールだよ」
友「えっ?あ、あぁ、ありがと…」
彼女「もっと重たいのが良かったかな?変えてこようか?」
友「いや、これで良いよ、あんがと…(向こうが気になってボーリングどころじゃねーよ馬鹿やろー!)」
彼女「えへへ、どういたしまして」
男「……」
友「あ、あはは(さっきからずっと見られてんじゃねーかうわぁぁああぁあ気不味い、気不味いぃい!!)」
幼馴染「ねぇ、早くはじめよ?男が最初なんだから」
男「あ、あぁ分かった」
~トイレ~
男「で、お前なにがしたいの?」
友「えっ、いや…別に(案の定呼び出しくらっちまった…)」
男「さっきからさ、人の彼女にべたべたしてんじゃん?俺からしたら意味が分からないんだよな」
友「わ、悪い…その、ボーリング楽しんでたから……(なに意味不明な事言ってんだよぉお!答えになってねーじゃねーかよぉぉぉ)」
男「……まっ、俺の心配し過ぎなんだよな」
友「えっ?」
男「いや、別にお前なら信用出来るからさ…その、俺の彼女取ったりとかさ」
友「あ……あ、あはははは!んな心配すんなっての!お前、ちょっとは自分の彼女を信用してやれっての」
男「そうだよな、なんか呼び出しちゃってごめん。俺もボーリング楽しむわ、せっかくなんだし」
友「そ、そうだっつーの!遊んでるんだから気不味い空気とか萎えるからな~(うわぁぁああぁぁあ!!俺は最低だ最悪だぁああ!!)」
~街角~
彼女「楽しかったねぇ、それにすっごく上手いんだもん。私さ、ちょっと嬉しかったよ」
友「へ?」
彼女「だってさ、友のおかげで勝てたみたいなもんなんだよ?ありがと~」
友「あ、あぁ……う、うん」
幼馴染「男ったら私と同じくらいだもんね~。そりゃ勝てないわ」
男「まぁいいじゃん、いい勝負だったんだし。で、いまからどうすんの?」
幼馴染「もうお昼なんだしさ、その辺の喫茶店で食べてこっ」
彼女「さんせ~!私、お腹空いちゃったもん」
男「決まり、だな」
友「お、おぉ(……どうしよ、胃に穴が飽きそう)」
~喫茶店~
友「……(どうすんだよコレ…俺と彼女が隣同士で男と幼馴染が隣って)」
男「……」
彼女「幼馴染さんはこのお店によく来るんですか?」
幼馴染「たまにね、ちなみにここはナポリタンが美味しいわよ」
彼女「へぇ~、じゃあ私はそれでいっかな~」
幼馴染「それにしても久しぶりよねぇ、男と一緒に来るの」
友「ん?ここ、はじめてじゃないのか」
男「ん、まぁ、この店長いしな…中学の頃来てたんだよ」
彼女「ふ~ん、じゃあ私達は初めて同士なんだねぇ」
友「あ、あぁ、そ、そだな…(だからこいつはなんで俺に振ってくるんだよ勘弁してくれよ)」
~トイレ~
男「お前マジで何がしたいの?」
友「……(たはは、やっぱり呼び出されちまった)」
男「あのさ、さっきは別に良いよ。けどなんでお前が俺の女の隣に座ってんだ?」
友「す、すまん…」
男「すまんじゃねーだろ?別にさ、俺の隣で女2人を隣同士にすれば良かったんじゃねーのかって俺は言いたいんだよ」
友「ご、ごめん…」
男「……」スタスタ
友「……はぁ」
友「やべぇよこれ絶対キレてるだろ…俺が何したって言うんだよ……畜生、これで男との関係が壊れたらあいつ絶対許さねぇ」
~夕方~
彼女「う~ん、今日は楽しかったぁ」
友「……(結局あの後、服とか見て渡ったりしたが全く楽しくなかった…只々男の視線が痛かった)」
男「ん、じゃあそろそろ帰るか」
幼馴染「そうね、久しぶりだったからかな、すんごい楽しかったよ。また遊ぼうね、男」
男「は?あ、あぁ…分かった。じゃあな」
彼女「じゃあね~」
友「……」
幼馴染「いよっし!イエスイエスイエス!あんたのおかげで間違いなく男との距離が縮まったわよ!」
友「あ、あはは…力になれてなによりだよ」
幼馴染「さってと、男にLINE送っとか無いとね~楽しかったよって」
友「じゃ、じゃあ俺、帰るからな」
~自室~
友「……はっ」
友「疲れた……今日は疲れた…」
友「もう嫌だ、あんな思いすんのはもう嫌だ…」
友「けどなぁ、断ったら何されるかわかんねーんだよな…前に命令断ったら車の前輪パンクさせれたし」
友「………はぁ」ピローン
友「ん?LINE……あっ、男の彼女からだ」
『今日は凄く楽しかったよ、また遊べたら良いな』
友「そうだなっと…」
ガチャ
姉「ほーい、ご飯出来たから早く来なよ」
友「あ、うん」
姉「……?どしたぁ夏バテか?」
友「え?いや、別にそんなんじゃないけどさ」
姉「ふ~ん、それとも外で食べて来た?全然減ってないけど」
友「いや、なんか食欲が無くてさ」
姉「はっ、私の料理が食えないってか?可愛くない弟持っちゃったな~、姉ちゃんショックで寝込んじゃうな~」
友「き、気持ち悪い事言うなよ、ちゃんと食うわ馬鹿」
姉「うぅわっ、ほんと可愛くない!人が心配してんのにコレって」
友「はいはい」
~自室~
友「はぁ、うっさい姉ちゃん持ったもんだ」
友「……あっ、彼女から着信来てる…幼馴染からLINEも来てるな」
『今日はお疲れ、また頼むわよ』
友「無視安定……っと、電話ってなんの用なんだろ」パピプペポー
彼女「あっ、ごめんね電話なんて掛けちゃって」
友「いや、別に良いんだけどさ…で、なに?」
彼女「さっきね、帰って来たんだけど……えっとぉ、その…」
彼女「今から…あ、会えないかな」
友「今から?別にいいけど」
彼女「良かったぁ、じゃあ駅前の公園で大丈夫かな」
友「あぁ、じゃあ今からいくから」
~公園~
友「……(暑い、やっぱ電話で聞けば良かった)」
彼女「ごめーん、待たせちゃったよね」
友「ん?いや、俺も今来たとこだから気にすんなよ(嘘です13分待ちました)」
彼女「そっか……あのね、呼び出したのはさ、言いたい事があって」
友「早いとこ済ませてな」
彼女「うん………んっと、あの」
友「……(はぁ、幼馴染のやつ、明日も作戦決行とか言うんじゃねーだろうな…まぁバックレるんだけど、またなんかヤられるのは嫌だしなぁ、あぁぁあ、ほんと受けるんじゃなかったこんな事)」
彼女「す、好きです」
友「……は?」
彼女「あっ……ご、ごめん」
友「いや、あの……は?」
彼女「……今日ね、今日、ずっと一緒に居てね?あの……」
友「ちょっ、ちょうど待てって落ち着け。お前には彼氏が居るんだぞ?それなのに何言ってんだよ」
彼女「……」
友「いや、黙り決められても困るっての!な、なんで俺に告白なんだよ」
彼女「初めて会ったのが4ヶ月前だったよね…」
友「ん?あ、あぁ、付き合いはじめの頃だったよな」
彼女「それで…私が喧嘩して困った時とか……そ、相談に乗ってくれてたりして」
彼女「……今日、確信したんだよ…私、なんでこんなに一緒に居て楽しかったんだろって」
友「……」
彼女「あの……」
友「……」
彼女「や、やっぱ急過ぎたよね!あ、あはは、何言っちゃってんだろ私」
彼女「……こ、答えはさ、今聞いても悲しくなっちゃうだけだから聞かない」
彼女「だ、だからね……あ、あの……ご、ごめんなさい!」タッタッタッ
友「あっ、おい!」
友「………ど、どうすんだよコレ」
友「いや、は?は?はぁ?」
友「いや、マジでどうすんだよコレ…確かに可愛いけどさ、おっとりしてるっつーか天然馬鹿みたいな感じだし」
友「……いや、マジでどうすんだよコレ、下手したらヤバイだろ」
~自室~
友「な、何が起きたのか理解出来ねーよ」
友「なんで親友の女に告白されてんだ?いや、確かに相談とかは乗ってたけどアレは男の為を思っての事だったんだぞ?」
友「……どうすりゃ良いんだよ、断るのが一番だよな」
友「け、けどコレってチャンスなんじゃないのか?男をフリーにして幼馴染のくっ付けれは……いやいやいや、親友の女を取るって冷静に考えたらヤバイって」
友「男の奴に会いづらくなるし……あぁ、どうすりゃいいんだよ」
友「…………決めた」
友「シコって寝よ」
~ジョイフル~
友「な、なくなよ…」
男「って…お、おれ…なんで……意味わかんねぇよ…」
友「……(翌朝、俺は男の電話で起床からの呼び出しで今に至る訳なのだが…非常にまずい展開になっちゃってるよ馬鹿野郎)」
男「きのっ…か、彼女に……わかっ…ぅうぅ…」
友「……(どうやらこいつは振られるかもしれないみたいなんだよな…なんとか踏みとどまってるみたいなんだけど時間の問題っぽいし)」
男「おれ、おれ…どうしたらいいかわかんなくて……」
店員「ミックスグリル定食で~す」
友「あっ、俺のです」
店員「ごゆっくり~」
男「ぅっ、ぅぁぁ……っぐっうっ」
友「ほ、ほらっ、また別の女を探せばいいじゃねーか(励ましてやりたいが腹が減ってるからぶっちゃけどうでもいい)」モグモグ
男「嫌だぁ…別れたくっ……ねぇよ…っおっぉ」
友「……(だよなぁ、初めての彼女って言ってたもんなぁ)」
男「ぅぅっ…ど、どっすりゃ……いんだよ…」
友「とりあえずさ、ちゃんと話した方が良いんじゃないの?電話で呼び出したりなんだりすればさ…(そうなったら帰るけど)」モグモグ
男「……ぅん…」パピプペポー
『ただいま電話に出る事ができま プチッ
男「ぅぁっあっあ…ぁぁ……ぁ」
友「……」
~駐車場~
男「……」
友「ほら、んな落ち込むなよ。時間空けてまた電話すれば良いだろ?」
男「ぁぁ……そだな…」
友「だ、大丈夫か?車、ちゃんと運転出来るか?」
男「あぁ、うん…ありがと、相談乗ってくれて……」
友「また何か会ったら相談してくれ、何時でも良いからよ!だって俺たち、親友だろ」
男「はは……あんがと、じゃあ、また…」
友「……本当に大丈夫なのかあいつ、凹み方が尋常じゃなかったけど」
~幼馴染の部屋~
友「……(なんでこうなんだよ)」
幼馴染「あっはははっははっあははははは」
幼馴染「……はぁあ~、で?なんで男が泣いてたのかなぁ~」
友「いや、それは、さ…」
幼馴染「たまたまジョイフルに通りかかったら駐車場であんたと男が話してたからね~……で?なんで朝っぱらから泣いてたのかな~」
友「たまたま、ね…(彼女の事って言える訳無いしな、どうすりゃいいんだ)」
幼馴染「私の質問に答えなさいよ!どうして男が泣いてたのよ!!」
友「え、えっと……(考えろ、どうすればこの境地を抜け出せるかを…幼馴染という地雷を掻い潜って逃げ出せる上手い言い訳を)」
幼馴染「あっははあっはっ、なぁにその顔?上手い言い訳考えて早く帰ろうとしてるでしょぉ?」
友「いや、そんなんじゃなくて…」
幼馴染「大丈夫大丈夫、あんたの車の鍵、私が持ってるから…あはは、で?でぇ?」
友「……あ、あいつさ…仕事でうまく行かなくて、それで社長から色々言われ
幼馴染「はい嘘乙」グザッ
友「!?!!ぁ"あ"ぁ"!!」
幼馴染「はっ、たかがカッターで太腿刺されたくらいで何騒いでんだか」
友「ぉあ"っがっ…あ"っ……ぐっぎ…ぃ…」
幼馴染「で?なんで男が泣いてたのか言う気になった?」
友「だ、だがら"…し、仕事で…ぁ"は…」
幼馴染「……ふ~ん、言う気は無いんだぁ……はぁ、じゃあいい」
幼馴染「そっちがその気ならこっちもその気だから、覚悟しといてね……ねぇ?」
友「……(死にたい)」
~夕方~
幼馴染「……」
友「……」ピクピク
幼馴染「はぁ、あんたに死なれたら困るのは私、そうでしょ?」
友「…は、はい」
幼馴染「ここまでしたのに言い訳するって、ほんと、男の子って頑固なんだか馬鹿なんだか」
友「だ、だから仕事の事だって…い、言ってんだろ…」
幼馴染「……ほら、鍵。早く帰りなさいよ」
友「……」
幼馴染「あ~あ、なんかすっごい無駄な時間過ごしちゃった気がする」
友「じゃ、じゃあな」ガチャ
幼馴染「なに?まだ居たんだ、早く出てってよ。私は今からこの汚れた床を掃除しなくちゃいけないんだから」
~自宅~
友「た、ただいま…」
姉「お~おかえり……って、なにがあった!」
友「へ?」
姉「いや、へ?じゃないでしょうが!顔パンパンだしその腕!切り傷みたいなのがたくさん有るじゃんか馬鹿!!」
姉「なに?不良に絡まれてボコボコにされちゃったの!?ととっ、とにかく警察に」
友「いんや、大丈夫だから…警察は呼ばなくていい」
姉「良くない!弟がそんな身体してんのに大丈夫な訳ないでしょ!!」
友「……(なんか、隠すのは無理っぽいな…しゃーない、姉ちゃんに頼ってみるか)」
友「あのさ……実は」
姉「ふ~ん、幼馴染ちゃんがねぇ」
友「た、頼むから警察とかには言わないでくれよ!?ちゃんと説明しなかった俺が悪いんだし」
姉「まぁ、アンタがそこまで言うなら言わないけどさ……それにしても、事態がややこしくなってんね~」
友「うん……もうさ、どうしたら良いかわかんなくて」
姉「………で?アンタは彼女ちゃんとどうなりたい訳?」
友「えっ」
姉「周りの事は全部無視しても良いからさ、アンタはどうなりたいの?付き合いたい?」
友「んなの無理に決まってんだろ、男の女なんだし」
姉「だから、周りの事は無視って言ったでしょ?ほら、答えな」
友「……」
友「た、確かに可愛いよ…胸もデカイし愛嬌有るしさ」
姉「うんうん」
友「けど……けどさ」
友「やっぱり怖い…周りの事無視なんて出来ないし、それに男と仲悪くなりたくない」
姉「ふ~ん、なんとなく理解した」
友「ごめん…」
姉「つまりアンタはその彼女とヤりたいんだ」
友「ぶっ、な、なんでそうなんだよ」
姉「あれ~?私間違った事言ってないと思うけどな~」
友「間違いだらけだっつーの」
姉「ならさ、なんで今日でも電話で伝えなかったの?断るなら早い方が良いじゃん」
姉「だってそうでしょ?未練なんか無いならとっくに断ってる筈だと思うんだけど」
友「だ、だからなんでそうなるんだよ!」
姉「だったらさ、なんで今日の朝、男くんに言わなかったの?告白された事」
友「そりゃそうだろ!?凹んでる奴にその原因の奴に告白されたなんて言ってみろよ、下手したら自殺するかもしんねーだろ」
友「親友にそんな真似させたくねぇよ…」
姉「親友だったらちゃんと報告するもんだと姉ちゃん思うんだけどな~」
友「うぐ…」
姉「やっぱアンタ、抱きたいんでしょ」
友「………ま、まぁそれなりに」
姉「あははははは!わっかりやすぅ、やっぱアンタ可愛い弟だよ」
友「……」
姉「まぁねぇ、アンタここんとこ女の子とヤってないから溜まってんだもんね~」
姉「まっ、頑張りなさいよ。どうなるかわかんないけどさ」
友「ん、今からどっか行くの」
姉「まぁね~、ちょっと急用」ガチャ
友「そっか、帰って来なくていいからな」
姉「ははは、酷いねぇ…じゃっ、行って来まーす」バタン
友「……」
友「よし、鍵閉めよっと」ガチャリ
友「これでゆっくり出来るな!明日から仕事なんだし休みたいんだよごめんな姉ちゃん」
友「とりあえず彼女の裸想像して一発抜いて寝るかな」
友「念のために窓の鍵も閉めて…よし、じゃあ風呂はいろっと」
~翌朝~
友「ふわあぁ、よく寝たよく寝た」
友「姉ちゃん昨日どうしたんだろうなぁ、財布置いてったから野宿か知り合いの家で寝たのかね」
友「……あっ、LINE来てるし着信が…15件」
友「しかも姉ちゃん、俺の車で寝たのかぁちょっと申し訳ねーな」
友「まぁ良いや、早く仕事行かねーと!車で寝てる姉ちゃんを引っ張り出して仕事行きますかね~」
~駐車場~
友「……」
姉「今から仕事ぉ?」
友「う、うん」
姉「じゃあタクシー呼んでね、車のタイヤ、全部パンクしてるから」
友「は、ははは……分かったよ」
~仕事場~
男「……」
先輩「なぁ、お前なにか有ったのか?」
男「え?いや、何も無いですよ」
先輩「ふ~ん、なんかフラフラしてるし顔から正気が感じられないし…落ちるなよ?高所に居るんだからちゃんと安全帯使えよな」
男「……はい、心配掛けてすんませんでした」
先輩「いや、別に良いんだけどよ…じゃあ俺は持ち場に戻るかんな」スタスタ
男「結局、昨日は連絡取れなかった……もう無理なのかな」
男「別れたくねぇよ…」ガンッ
男「おうわっ!?」
グチャ
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