小町「お兄ちゃん、大丈夫?」 (62)
八幡「毎日頭痛が酷い・・・」ズキズキ
小町「はい、朝の分のお薬だよ?」つドグマチール
八幡「ああ、すまない・・・」ゴク
小町「お兄ちゃんは頑張りすぎなんだよ・・・こういうのは治るのに時間がかかるから、少しずつ良くしていこう? 小町も一緒についているから」ニコ
八幡「すまん・・・ (小町・・・お前はなんて良い子なんだ)」
八幡「(最近の度重なる頭痛と記憶喪失により、俺の精神は限界を迎えようとしていた)」
八幡「(医者から処方される薬の量は増え、鬱気味になっていた)」
八幡「(おまけに雪ノ下達から、妊娠報告をされる悪夢まで見るはめになった)」
八幡「(今の俺にはもう、小町しかいない・・・)」
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いろは「先輩、時間が空いている日は生徒会にも顔を出して下さいよ」
八幡「俺は奉仕部の仕事でいっぱいなんだ」
いろは「絶対暇じゃないですか」
八幡「生徒会が何とかしろよ、俺は入りたくて入ったわけじゃないんだ」
いろは「本当に私が何とかしても良いんですか?」
八幡「雪ノ下の許可を得てからな」
いろは「絶対貰えるわけないじゃないですか・・・」ボソ
八幡「あ? まぁ、その・・・何か困ったときはお互い様だ、相談でも何でもしてくれ」
いろは「じゃあ早速書類の作成を」
八幡「う! 最近頭痛が酷くてな・・・」
いろは「はい、どうぞ」つ頭痛薬
八幡「は? なんで都合良く持っているんだ?」
いろは「偶然ですよ、先輩」ニコ
八幡「あ、あぁ・・・悪い」
八幡「うーっす」ガラ
由比ヶ浜「やっはろー!」
雪ノ下「あら、来たのね」
八幡「今日は珍しく由比ヶ浜が先に来ていたのか」
由比ヶ浜「うん、今日は用事なかったからね」
八幡「そうか・・・ん? 由比ヶ浜、その手どうしたんだ?」
由比ヶ浜「あはは・・・ちょっと昨日手を切っちゃって」
八幡「大丈夫なのか?」
由比ヶ浜「うん、傷は浅いから大丈夫だよ」
八幡「そうか・・・」
雪ノ下「ところで比企谷君。これを部室で拾ったのだけれど」スッ
八幡「ん? それ、俺のリップクリームじゃねぇか」
雪ノ下「今度は落とさないように気をつけなさい?」スッ
八幡「おぉ、悪い」
由比ヶ浜「ヒッキー、リップクリームなんて使っているんだ」
八幡「最近乾燥してきているからな、いつもこの時期は使っている」
由比ヶ浜「へぇ・・・そうなんだ・・・」
雪ノ下「・・・・・・」
キター!(´∀` )
雪ノ下「・・・紅茶を淹れてくるわね」
八幡「お、すまん」
由比ヶ浜「あ、じゃあ私またクッキー焼いてきたから食べて?」
八幡「ほぅ、今度は何味だ?」
由比ヶ浜「今度はちょっと変わったのを作ってみたんだ」スッ
八幡「・・・紫芋?」
由比ヶ浜「違うし! ブルーベリージャムをちょっと入れてみたんだ」
八幡「お洒落だな」
由比ヶ浜「喜んでもらえると良いな」
雪ノ下「比企谷君、どうぞ」コト
八幡「うぃ」
雪ノ下「由比ヶ浜さんもどうぞ」コト
由比ヶ浜「ありがとー」
雪ノ下「最近、比企谷君の頭痛が酷いみたいだから、リラックス効果のあるラベンダーを選んでみたわ」
八幡「雪ノ下、お前俺のことを心配してくれているのか・・・? 明日は多分、俺の命日になるな」
雪ノ下「お望み通りにしても良いのだけれど」ニコ
八幡「おい、俺に何をする気だ」
雪ノ下「それは秘密よ?」ニコ
八幡「小町助けて、お兄ちゃん氷の女王に殺されるよ」
雪ノ下「コールド・スリープに永久保存するわよ?」
八幡「俺はラズじゃねぇぞ」
由比ヶ浜「良い香りだね」ズズ
雪ノ下「喜んでもらえて嬉しいわ」
八幡「ん・・・ (美味い・・・それに何て落ち着く香りなんだ・・・)」ズズ
八幡「(由比ヶ浜のクッキーも、この紅茶にマッチして美味い・・・)」サクサク
八幡「(異様に心地良いぞ・・・? 心が浄化されていく・・・)」ポー
八幡「(ついでに目の濁りも浄化されてくれれば良いが・・・)」ポワポワ
八幡「(あぁ、幸せだ・・・何か眠くなってきたな・・・)」ウトウト
八幡「ん・・・んぅ・・・」カクン
八幡「ℤℤℤ…」
雪ノ下「<●> <●>」
由比ヶ浜「<⦿> <⦿>」
雪ノ下「比企谷君、起きなさい?」ユサユサ
八幡「ん・・・?」
由比ヶ浜「ヒッキー、もう下校時刻だよ?」
八幡「何? 本当だ・・・すまん、寝てしまった」
雪ノ下「疲れていたみたいだから・・・」
八幡「雪ノ下、お前今日はどうしたんだ? 本当に俺は明日を生きれるのか?」
雪ノ下「明日とは限らないわ、今のことを心配しなさい?」ニコ
八幡「由比ヶ浜、俺はこの地球を愛していた・・・」
由比ヶ浜「ヒッキーキモい・・・」
八幡「俺に救いの手はないのか・・・ん?」チラ
八幡「随分ゴミ箱がいっぱいになっているが、何かしたのか?」
雪ノ下「比企谷君が寝ている間にちょっと・・・」チラ
八幡「・・・? 風邪でも引いたのか?」
由比ヶ浜「・・・・・・」チラ
雪ノ下「///」
由比ヶ浜「///」
八幡「・・・? (まぁ、良いか・・・)」
八幡「・・・というわけで、今日は非常にリラックスできたんだ」
小町「良かったじゃん! 雪乃さん達に感謝しないとね」
八幡「あぁ・・・だが、なんだってあんなことをしてくれたのか、俺には理解できないがな」
小町「どうして?」
八幡「どう考えてもメリットがないだろ、明日が怖ぇよ」
小町「好意がない相手に、こんなことしないと思うよ?」
八幡「はっ! 馬鹿馬鹿しい。俺はどう足掻いてもボッチなんだよ、妹よ」キリ
小町「・・・ま、いずれ気づくよ」ボソ
小町で気絶するか、八幡?
― 翌日 ―
八幡「(今朝は調子が良いな、昨日の雪ノ下達の気遣いが効いたのか?)」
八幡「(申し訳ないな・・・俺にできることが何もないなんて・・・)」
八幡「(俺がいなくなった方が、あいつらのためになるんじゃないか・・・?)」
八幡「(ダメだ、最近どうも鬱傾向にある。気をしっかり持たねば・・・)」
いろは「先輩、こんにちは」
八幡「おぅ、一色か」
いろは「先輩、今日ちょっと手伝ってほしいことがあるのですが」
八幡「書類作成か? それはお前と城廻先輩のやることだろ?」
いろは「そんな冷たいことを言わずに、お願いしますよ」
八幡「俺は面倒くさいことは嫌いなんだ」
いろは「本当にちょっとだけですから、ね?」
八幡「・・・少しだけな」
いろは「やった! ありがとうございます、先輩!」ニコ
八幡「(勘違いするな、こいつは人間の皮を被った悪魔なんだ)」モンモン
八幡「・・・で、なんでこの人がいるんだ?」
陽乃「そんなに嫌そうな顔しないでよ~、比企谷君! お姉さんと会えて嬉しいでしょ?」
八幡「全く」
陽乃「まったくツレないんだからぁ~」
いろは「実は書類の作成に関して聞きたいことがあったんで、私が呼んだんです」
八幡「雪ノ下さん、よく時間が空いていましたね?」
陽乃「たまにはこういうのも良いでしょ? こうやって比企谷君の顔も見れるんだし」ニヤ
八幡「うぜぇ・・・」
陽乃「およよ・・・お姉さん、義弟がこんなにツンデレになって、悲しいよ・・・」シクシク
八幡「いつから俺は雪ノ下と籍を入れたんですか」
いろは「まぁまぁ、とりあえず先輩はこれを」スッ
八幡「どれ・・・」カキカキ
八幡「そういえば城廻先輩はどうしたんだ?」
いろは「今日は体調不良で欠席みたいなんです」
八幡「そうか・・・ (大丈夫か・・・?)」
いろは「・・・・・・」
陽乃「・・・・・・」
八幡「(ずっと字ばかり書き続けていると、頭が疲れてくるな・・・)」カキカキ
いろは「先輩、チョコ食べます?」
八幡「良いのか?」
いろは「はい、どうぞ」スッ
八幡「お、すまん」モグモグ
陽乃「比企谷君、これもどうぞ」スッ
八幡「お茶ですか・・・って、これ飲みかけじゃないですか」
陽乃「喉も乾いたでしょ? 飲んで良いよ、それ」
八幡「いや、さすがにこれは・・・」
陽乃「いいから、ほら <●> <●>」
八幡「」ビク
八幡「え、えーと・・・いただきます」ゴク
八幡「(何とか一息ついたな、あともう少しだ)」カキカキ
八幡「・・・・・・」カキカキ
八幡「・・・・・・」カキカキ
八幡「(・・・なんか眠気が)」コクコク
八幡「(あれ・・・? おかしいな・・・)」ウトウト
八幡「ん・・・」カクン
八幡「ℤℤℤ…」
陽乃「<●> <●>」
いろは「<⦿> <⦿>」
いろは「先輩、起きて下さい?」ユサユサ
八幡「お・・・?」
陽乃「比企谷君、最近頭痛が酷いみたいだけど大丈夫? 疲れているんじゃない?」
八幡「んん・・・大丈夫です、すいません寝てしまって・・・」
陽乃「私は大丈夫だよ! お姉さんの寛大な心に感謝しなさい!」エッヘン
八幡「・・・っす」ペコ
陽乃「あ、あれー・・・?」アセ
いろは「私も気にしていないですよ、先輩! 元々私が無理言って手伝わせてしまったんですから・・・」
八幡「気にするな、俺の選択ミスだ」
いろは「ちょっと、それどういう意味ですか! ・・・まぁ、今日はもうゆっくり休んで下さい」
八幡「あぁ、そうするよ・・・ん?」チラ
八幡「(随分ゴミ箱にティッシュが捨ててあるな・・・紙じゃなくて?)」
いろは「あ、それは・・・」チラ
陽乃「比企谷君が寝ている間に、ちょっと私がお茶こぼしちゃって・・・」チラ
八幡「そうっすか・・・」
いろは「///」
陽乃「///」
八幡「・・・? (どうしてこの2人は顔を赤らめるんだ・・・?)」
― 自室 ―
八幡「(一応今日も勉強するか・・・)」ギィ
八幡「・・・・・・」カキカキ
八幡「・・・・・・」カキカキ
八幡「・・・・・・」カキカキ
八幡「・・・・・・」トントン
八幡「(・・・なんか集中できないな)」
八幡「(この2日間は居眠りが多いし、やはり調子が良くないみたいだ)」
八幡「(・・・そういえば)」
八幡「(なんで雪ノ下達は、俺が最近頭痛が酷いことを知っていたんだ?)」
八幡「(小町が由比ヶ浜あたりに言ったんだろうか・・・? あまり言ってほしくはなかったが・・・)」
バツンッ! フッ
八幡「!? (停電か!?)」ビク
八幡「おいおい、マジか・・・ (慣れないんだよな、暗闇)」ガタ
八幡「おーい、小町。懐中電灯持っているかー?」コンコン
シーン・・・・・・
八幡「? 小町ー?」ガチャ
八幡「(あれ? 部屋にいないぞ?)」
― キッチン ―
八幡「小町ー?」
八幡「(ここにもいない・・・コンビニにでも行ったのか?)」
八幡「(しかし、なんでいきなりブレーカーが落ちたんだ? ま、まさか・・・)」ゾワ
八幡「(怪奇現象か・・・!?)」ビクビク
八幡「(クソ! 懐中電灯どこにやったっけ? 暗くてよく見えん!)」ギィ・・・ギィ・・・
八幡「(とにかく早くブレーカーを上げに行こう・・・!)」
― 脱衣所 ―
八幡「よいしょ(よし、これで大丈夫だろ・・・)」ガタン
パチ
八幡「良し・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」クル
小町「<●> <●>」
八幡「」
八幡「」ドタン
八幡「」
八幡「」
小町「・・・んもぅ、皆さん! だから言ったじゃないですか! 同時に電気機器使うとこうなるって!」
雪ノ下「ごめんなさい、どうしても紅茶を飲みたくて・・・」
陽乃「ああー・・・良い湯だった」サッパリ
由比ヶ浜「ごめーん! 電子レンジって結構電力使うんだね!」
いろは「あーあ、クライマックスシーンだったのに・・・」シュン
小町「さて、小町はお兄ちゃんを運ぶとしますか・・・」ズリ・・・ズリ・・・
八幡「」ズリ・・・ズリ・・・
小町「お兄ちゃん、こんなにも女の子孕ませちゃって・・・」
小町「ちゃんと責任は取らないといけないよ、お兄ちゃん? <●> <●>」
八幡「」
――― 終 ―――
葉山回は考えておきます、では・・・
乙ゥ!
ヒロイン勢酷いなwww
八幡真実を知ったら復讐(子を堕ろす等)してもいいレベルだろこれwww
このSSまとめへのコメント
孕ませたんじゃない、孕まさせられたんだ