男「俺が障害者・・・?」母「そうよ」 (80)
男「嘘だろ・・・」
母「あなたは覚えてないかもしれないけれど」
母「以前診断にも行ったことがあるのよ」
男「・・・もしかしてママの友達って言ってた人のこと?」
母「ええ」
母「あなたがまだ7歳の頃、学校の先生に勧められて」ーーーーー
男(7)「ァーwwァ-ww」
母(29)「それで・・・男はどうなんですか?」
先生「はい、男君は、同年代の子供たちと比べて感情の制御ができず、理解力が不足しています。」
男(7)「ァ-wwァ-ww」
先生「軽度の知的障害、といったところでしょう」
母(29)「そんな・・・」
ーーーーー母「病院で見てもらった訳ではないけれど、専門の施設だったわ・・・」
男「・・・・」
母「気にしすぎると良くないって、先生も言っていたわ」
男「・・・・」
母「私はちゃんと男のことを受け入れているわ」
母「今までだってそうやって接してきたもの」
男「おかしいとは思ってたよ・・・」
男「何をやっても人より出来ないし」
男「周りがわかっている事も、俺にはまるで分からない」
男「被害妄想もあって、些細なことが気になってしょうがないんだ」
母「・・・そうやって人と比べるのは良くないわ」
男「でも実際に劣ってるじゃないか」
男「俺はおかしいのに、普通の人と競い合って、一緒に生きなくちゃいけないなんて」
母「そんな言い方はやめて」
男「実際おかしいし、認めたくないの?」
母「・・・・・違う。男が傷つくと思って」
男「・・・・・ごめん」
母「・・・・・」
男「俺、部屋に戻るから・・・」
男「・・・・・ごめん」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男「ハア・・・」
男(俺は障害者だったのか・・・)
男(考えてはいたけど、悲しいな・・・)
男(これから何をしても、人生ずっと・・・)
男(今までは自分への言い訳だと、ずっと考えないようにしていたけれど・・・)
男(実際にそうだったなんてな・・・)
男(・・・ポケモンの指人形)
男(こんなので妹と遊んでいたあたり、お察しだったな・・・)
男(でも、妹は遊ばなくなっていって・・・)
男(俺は今でもたまに、一人で遊んでたんだ・・・)
男(・・・妹・・・)
男(そういえば、昔友もアスペとか言われてたっけ・・・)
男(中学に入ってから、あんまり遊ばなくなったけど)
男(あいつを馬鹿にする権利なんて、俺にはなかったんだ・・・)
男(それに、あいつは俺と違って、部活を続けてたし)
男(勉強も、理科と社会はそこそこいけてたよな)
男(部活を二年でやめて、勉強もダメダメな俺とは)
男(比べることも失礼だよな)
男(俺って、なんなんだろう)
ここからも男の心理描写がダラダラ続きます
男(・・・・・・・)
男(『大丈夫?男君?』)
男(大丈夫な訳ないだろ・・・)
男(『・・・平気?』)
男「ハア・・・(こんなことやってる時点で、本当に・・・)」
男(ああ、平気だよ)
男(『そっか・・・休んだほうがいいんじゃない?』)
男(・・・・・・)
男(これは、俺が小五くらいから始めた、俗に言う脳内会話と言うやつだ)
男(何時からか、俺はこれ・・・いや、この子のことを)
男(女、と呼ぶようになった)
女『あっ、大丈夫なら別にいいんだけど・・・』
男(いや、疲れた、休むよ)
女『うん・・・分かった、おやすみ。』
男(ああ、おやすみなさい・・・女)
男(辛いとき、もしくは暇なとき俺は女と話す)
男(もちろん全部、俺の妄想だ)
男(もう寝るか・・・)
疲れていたが、歯磨きとトイレだけは済ませて、すぐに俺は眠ったーーーーー
ーーーーー男(・・・・朝か・・・・)
男(学校、行きたくないなあ・・・)
男「フウ・・・(しょうがねーか)」
妹「あっ、おはよー」
男「・・・おはよ」
男(妹は勉強ができて、友達がたくさんいる、俺とは大違いだ)
母「できたわよー」
男「・・・はーい」
妹「はーい!
男「ムシャムシャ」
妹「モグモグ」
母「モグモグ」
男「・・・ごちそうさまでした」
男(飯も食って、俺は学校に向かっている)
男「・・・・・・」
男(今日は金曜日、これでしばらく休める・・・そんな思いが俺を学校に向かわせた)
男「付いたか・・・」
友「おー男!」
男「よwwおはよww」
友「ウエーイww」
男(友は中学からの友達で、付き合いはそう長くない)
男(優しくて面白い、大事な友達だ)
男(でも、俺は・・・)
友「よし、上まで行こうぜww」
男「そだなww」
男(意外と笑えるもんだな・・・)
女『友君のおかげだね・・・』
男(ああ、ホントにな・・・)
男「友」
友「・・・ん?」
男「いや、カバン置いてくるよww」
友「おおwwじゃあ俺もww」
男(教室・・・何か怖いな・・・)
男「・・・おはよー・・・」
男(何もない・・・か、まあ、当たり前だよな)
男(・・・あれ、何か目線がキツイぞ・・・?)
隣女「・・・男君」
男「あ、おう・・・」
隣女「日直、忘れてる」
男「あああああああああ!」
男(・・・しまった、俺の係だった・・・)
男(名簿を職員室まで取りに行くの・・・)
男(隣女は、さっき来たばっかりなのか・・・)
男(・・・俺のオーバーリアクションに、皆笑ってる)
男(今まで虐められず済んだのは、これのおかげかもな・・・)
男「・・・ごめん、ほかの仕事は、俺が全部やるよ・・・」
男(仕事を一つでも忘れたら、明日も俺たちが日直だ)
男(俺のせいだしな、こうすることにしよう)
男(一時間目・・・か。)
男(数学・・・全然わかんねー)
女『眠そうだね』
男(まあな、頭が回んねー)
女『一時間目だもんね』
男(ああ・・・まあそうだな)
女『今日は、家庭科もあったよね』
男(眠い・・・)
男「・・・」カキカキ
女『何気にノートはとってるよね』
男(まあな)
男(・・・こんなんじゃ、勉強できなくて当然か)
男(障害とか、以前の問題だな・・・)
男「」カキカキ
男「・・・」カキカキ
キーンコーンカーンコーン・・・
男(もう、授業終わりか)
男(さーて、友のとこ行くか・・・)
男「ちーっす」
友「おうww」
友「あのさww昔友さww後輩に告ったらしいぜww」
男「おお・・・マジか」
友「で、あいつさww君を守るとかww超おもしれーのwwアハハww」
男「フフッwwうん・・・」
男(昔友は・・・毎日のように級友たちのネタにされている)
男(格好付けた行動で周りから反感を買い)
男(昔はそれでいじめられた)
友「・・・男?」
男「え、あーどうかしたww」
友「いや、テンション低くね?」
男「えー・・・いやーww驚きすぎてww」
友「あ~、わかるわーww」
友「てか流石アスペだよなww」
男「・・・ホントになww」
キーンコーンカーンコーン・・・
友「あ、わりwwそんじゃww」
男「おうwwまた後でww」
男(・・・俺は、何様なんだ?)
男(友はともかく、俺にあいつを馬鹿にする権利があるのか?)
男(・・・)
女『友はともかく、ってダジャレみたいだねwww』
男(ああ、そうだな・・・)
男(・・・俺は友と一緒にいていいのか?」
女『男君・・・発想が飛躍しすぎだよ・・・』
男(・・・そうだな)
家先「はーい、じゃあやってみよー」
周「・・・」スイスイ
男「・・・」アゼーン
家先「男くんはいつも話を聞いていませんねー」
男「・・・すいません」
男(・・・皆が笑ってる)
家先「本当に何をやってるんでしょうねー」
級友1「おーい、ちゃんと話聞けよー」
男(・・・・・・)
男(話は聞いているさ)
男(聞いていても・・・意味が分からないんだ!)
男「・・・スイマセン」
女『前の時間は大変だったよねー』
男(・・・俺のせいだからいいんだよ)
女『だからって言い過ぎだよー!男君が良くても私は良くないよ!』
男(・・・あんまり他人を悪く言うのはやめてくれ)
女『・・・』
男(・・・自分が、嫌になるから)
女『・・・そっか』
キーンコーンカーンコーン
学級委員「ありがとうございましたー」
男(・・・やっと帰れるよ)
女『長かったねー』
男(ああ・・・さーて、帰るか・・・って、あれは)
男(昔友・・・!?)
昔友「・・・」
男「久しぶり・・・一緒に帰ろうぜ」
昔友「・・・別にいいけど」
男「じゃあ、行くか
一旦投下止めます、続きは明日になります
投下再開、4時までです
昔友「彼女との長続きの秘訣はな~・・・」
男「へーなるほど、それじゃあs」
昔友「でまあ俺が思うに!この学校の奴らは・・・」
男「・・・お前後輩に告ったってマジ?」
昔友「それd・・・だったらなんだよ」
男(こいつはナルシストで自慢したがりの嫌な奴だけど)
男(昔はバカでも純粋でいいやつだったんだ・・・)
男「いや、別に、うまくいくといいな」
昔友「ァ-wwァ-ww」
男「・・・・・・」
男(・・・・)
男(俺は何がしたいんだ)
男(障害者とか普通の人とかじゃなくて)
男(昔友か友、どっちが大事かってことだろ)
男(それなのに俺・・・)
男(・・・)
男(感情のコントロールができない、か)
男(昔からそうだ、やってから後悔するんだ)
男(俺がどうであれ、大事なのは友の方だ)
男(これは間違いない)
男(・・・・寝よ)
女『おやすみー』
男(・・・おやすみ)
男(あれから結局すぐ寝て)
男(朝起きて飯食って歯磨いて)
男(・・・もう授業中か)
女『朝はあっという間だね』
男(ああ)
友「男ー」
男「・・・おーう」
女『友君、クラス違うのにいつも来てくれるよね』
男(ああ、ありがたいな)
友「聞け男!マジヤバイからな!」
男「ど、どうした」
友「昔友が後輩に告ったじゃん?」
男「あ、ああ」
友「それで今日、返事するって体育館裏呼び出して、不良がボコるらしいぜ!」
男「・・・マジか」
友「後輩と不良、付き合ってるらしいしさ」
男「・・・・」
友「あ、あとお前昔友と帰ってただろ」
男「!・・・いや、告白のことについて聞こうと思っただけだよ」
友「ああー、不良に目つけられるからやめたほうがいいぞ」
男「・・・マジかよ・・・」
キーンコーンカーンコーン
家先「~で、~で・・・」
男「・・・・・・」
女『男君!手が止まってるよ!』
男(いや・・・何かだるい・・・)
女『疲れたの?』
男(違う・・・驚いて)
女『さっきの話?』
男(まあ・・・うん)
女『気の毒だけど関わらない方が・・・』
男(いや、でもさ、忠告ぐらいなら・・・)
女『また感情に流されて・・・』
男(・・・)
家先「また男君は集中できてませんね~」
男(・・・・・・)
学級委員「ありがとうございましたー」
男(・・・・・帰ろ)
昔友「ァ-wwァ-ww」
男(・・・・・・)
男「む、昔友」
昔友「ンー?」
男「後輩のところに行くのはやめとけ!(小声)」
昔友「・・・なんでだ?」
男「待ち伏せされてんだよ!後輩の彼氏に!(小声)」
昔友「・・・!?」
男「(やべ、不良がいる・・・!)そ、そんじゃあな!」
男(・・・やっちまった・・・)
男(何やってんだよ俺は・・・!)
男(またこんなこと・・・しかも見られた!)
男(あーもう、俺死ね!頭おかしい!)
男(・・・とりあえず、早く帰ろう)
女『・・・・・・』
男(・・・・・・)
男(終わった、もうだめだ)
女『ま、まあ昔友君が行かなければ・・・』
男(死にたい・・・)
本日もここまでです、続きは今週中に投下(完結)します
みなさんすいません
思いの外忙しくなってしまい、投下が遅れました
男(あれからすぐに時間が過ぎて、もう学校だ)
男(自己責任ではあるが死にたい気持ちが蘇ってきた)
男(休むわけにもいかないよな・・・)ーーーーーーーーーーーーー
男「付いてしまった・・・」
女『案ずるより産むが易しだよ、男君、頑張って!』
男(・・・だといいよな・・・)
男「・・・ん?」
友「・・・・・・」
男(あ、友か・・・話しかけてみよう)
男「友!」
友「!・・・お、おう」
男「・・・もしかして、どうかしたのか?」
友「・・・」
男「・・・」
友「いや、お前、昔友にチクったってマジ?」
男「えっ、いや・・・その・・・」
友「不良が放課後体育館裏に来いってさ」スタスタ
男「え、ちょ、友!」
男(・・・・・・)
女『案じていたより重かったね・・・』
男(・・・・・・)
女『そうだ!早退でもしちゃったら?』
男(・・・俺は自分で、自分を慰めてるのか)
女『・・・どうかした?』
男(何でもない、なんとかするよ・・・)
男(結局なんとかならず)
男(ご丁寧にも不良の奴が教室に迎えまでよこしやがったせいで)
男(俺の裏門全力逃走計画は台無しとなり)
男(現在に至る・・・)
不良「・・・・・・」
取り巻き×4「・・・」
男「・・・・・・」
男(昔友が学校を休んでいた時点で)
男(昨日のあのあとがどうなったのか大体の想像はつく)
不良「てめー何ふざけたことしてんだオイ」
男「・・・すいません」
不良「すいませんで済むかオイ!ぶっ殺すぞコノヤロー!」
男「・・・・・・」
不良「オラッ!」
男「がっ・・・!ごっごっ、げほっ!」
不良「なめてんじゃねーぞてめーコノヤロー、ああ!」
取り巻き×4「ウイーwwブハハハハハハww」
男(いてえ・・・うっ・・・うっ・・・)
不良「オラッ、オラァ!」
男「がっ!うあがあ!」
取り巻き×4「ブハハハハハww」
不良「フッ・・・ダラァ!」
男「がっはっ!カッカッ!」
取り巻き×4「ブハハハハハハハハwwwwwwwww」
男「・・・・・・くっ、うう」
不良「ハア・・・今日はこのへんにしといてやるよww」
男「うっ・・・・・・すいません・・・」
男(・・・・・)
男(誰もいない・・・)
男(あれからずっと泣いてて、どのくらいたったんだ?)
男(・・・・・・帰るか・・・)
すいません投下ここまでです水曜日1時頃から投下再開します
みなさん本当にすいません。
男「あれから1週間たった」
男「昔友は学校に来ていない」
男「一応俺は何事もなく過ごせてはいるが」
男「友が教室まで会いに来ることは、なくなった」
男(・・・・休み時間ぼっちって、毎日だときついな・・・)
女『まあまあ・・・』
男(いじめられたりしない分マシか)
女『そ、そうかもね』
男(はあ・・マシだな、本当に・・・)
男(それから何事もなくぼっち生活が続き)
男(だいぶ、一人でいることに慣れた頃)
男(母と二人で、精神科へ足を運んだ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男「・・・・・・」
母「じゃあ私は、下で待ってるから」
男「・・・うん」
先生「・・・」
男「・・・」
先生「それじゃあ、始めようか」
男「・・・はい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先生「・・・これで、診断は終わりだ、お母さんを、呼んできてくれるかい」
男「・・・・・・」
先生「それじゃあ、結果はまた後ほど」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
母「・・・・・・」
先生「男君の場合、自分には何もできない、自分は人より下だ、そう言った壁を造ってしまっています」
先生「何をしても無駄だと、無気力になっている」
先生「元々のものも勿論あるでしょうが」
先生「こちらの方が今の彼には問題だと言えます」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男「・・・・・・」
母「・・・そうゆうことだったから」
男「・・・そう」
男「・・・・・・・・」
母「・・・・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男(もう誰にも迷惑をかけたくない)
男(思い込みだと分かっても)
男(俺にはもう、どうすればいいのか分からない)
男(自信を持つなんて、今更不可能だ)
男(自分に見合った生き方を、きっと見つける)
女『・・・・・・』
母(あれから3ヶ月、男は前にもまして元気がなくなった)
母(私があんな事を言ったから?)
母(・・・・・・)
母(それにしても男、遅いわね・・・)
男「・・・・・・」
女『日本にこんな所があったなんて、驚きだね~』
男(・・・ここは某Y県のはずれの山奥)
男(ここを調べて、準備をするまでに3ヶ月もの時間がかかってしまった)
男(俺は、ここで生きていく)
女『・・・・・』
男「ァ-wwァ-ww」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ニュース「・・・警察は今後も男さんの捜索を続ける方針です」
友「男・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
母「・・・・・・」
妹「・・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昔友「・・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
女『それから男君が誰かと会う事は、1度もなかった』
女『人知れず、自然の中で生きているのか』
女『人知れず、自然の中で死んだのか』
女『私もまた、意識という混沌に埋もれ誰とも話すことはなくなった』
女『みんな、今までありがとう!>>1の次回作にご期待下さい!』
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