森久保乃々「ジェットコースターに乗りたいんですけど」星輝子「えっ」 (59)


アイドルマスターシンデレラガールズのssです


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乃々「一緒に遊園地行きませんか?」

輝子「ゆ、遊園地?」

乃々「はい。割と近くにあるので…」

輝子「へぇ、そうなんだ…」

輝子「でも、乃々がそんなこと言い出すなんて珍しい…」

乃々「…それはもりくぼも思いますけど」


輝子「人ごみ、嫌いじゃなかったっけ…?」

乃々「そうですけど…その、ちょっとあって…」

乃々「あっ、無理なら断ってもいいですから」

乃々「私と行っても面白くないかもしれませんし…」

輝子「い、いや…私も行くよ、フヒ」

乃々「そうですか…じゃあ次の休みにどうですか?」

輝子「わかった…準備しとく」

―――――
―――


星輝子
http://i.imgur.com/dpyLcsP.jpg
http://i.imgur.com/1ApOzJM.jpg


森久保乃々
http://i.imgur.com/cfWn8FW.jpg
http://i.imgur.com/Rolhbbx.jpg


輝子「着いた…」

乃々「着きましたね」

輝子「やっぱり人、多いな。休みだし…」

乃々「お、落ち着かないです…端っこ歩きましょう」

輝子「目立たないように…わ、私たち、一応アイドルだし…」

輝子「…あ、パンフレットあった。乃々も、はい」

乃々「ありがとうございます…」


輝子「へぇ、北側は動物園にもなってるんだ…」

輝子「そっか、それで乃々も…かわいい動物、好きだしな…」

乃々「それもいいんですけど、もう乗ろうと思ってるのがあって…」

輝子「そ、そうなんだ…何に乗りたいの?」

乃々「ジェットコースターですけど」

輝子「…えっ?」


乃々「輝子さん、絶叫マシン平気ですか?」

輝子「い、一応…へーき」

乃々「それじゃ行きましょう」

輝子「えっ、あの…」

―――――
―――


ゴォーッ キャーッ!

輝子「な、並んじゃったけど…」

乃々「…」

輝子「の、乃々…?こういうの、平気なの?」

乃々「…」ガクガク

輝子「や、やっぱりやめないか…?乃々はこういう恐いの、あんまり…」


ガタンガタンガタン

輝子「じゅ、順番きちゃった…乃々?」

乃々「だだだ大丈夫ですけど…!大丈夫…」

輝子「よいしょ…」カチャン

乃々「…」


輝子「乃々、安全バー下げて…」

乃々「うぅ…」カチャン

輝子「も、もう降りられないけど…ちょっとの我慢だから…」

ガタンガタン

乃々「ひぃ…」

輝子「け、結構登る…」


乃々「しょ、輝子さん、て、手を…!」

輝子「え?う、うん」

乃々「離し、離しちゃだめです!離したらいぢめです!」

輝子「わ、わかった…あ、そろそろ落ちる…」

ゴォォーッ! キャーッ!

―――――
―――


乃々「…」グッタリ

輝子「飲み物、買ってきたよ…」

乃々「ありがとうございます…」

輝子「に、苦手ならムリに乗らなくても…」

輝子「向こうでショーみたいの、やってる…見に行く?」

乃々「わぁ、いいですね…」


乃々「でも…実はもう次に乗りたいもの決めてて…」

輝子「そうなんだ…な、何に乗りたいんだ?」

乃々「フリーフォールですけど」

輝子「…え?」

乃々「あっちにあるみたいですね…行きましょう」

輝子「いや、でも…」

―――――
―――


グォーン ウワー!

輝子「…並んじゃった」

輝子「乃々…」

乃々「うぅ…」ブルブル

輝子「ほら、戻ろう…他の乗り物、行こう…」

乃々「こ、これくらいなんとも…」

輝子「やめといた方がいい…」


ガタンガタン…

輝子「…わ、私たちの番だ」

乃々「あぅぅ…」

輝子「乃々…ま、まだ間に合うよ…」

乃々「いいいいけますけど…!」スッ

輝子「あ…」


乃々「…」ガチャン

輝子「安全バー降ろしちゃった…」

輝子「それじゃあ、私も…」ガチャン

ウィーン! ガタンガタン

輝子「あ、上がり始めた…」

乃々「ひぃぃ…!」


乃々「輝子さん!あああの、もう一回手を…!」

輝子「うん…あれ?」

輝子「ご、ごめん、そっちまで手が届かない…」

乃々「え!?」

ガッチャン


輝子「てっぺんに着いた…」

乃々「むむむりむりむーりぃぃぃ!」

輝子「乃々、だめ…じ、じっとしてないと首痛くなる…」

ガタン!ゴォォー! イヤァー!

―――――
―――


乃々「」ゲッソリ

輝子「だ、大丈夫?」サスサス

乃々「だめです…」

輝子「連続はキツい…フヒ」

輝子「しばらく座って…ゆ、ゆっくりしよう」

輝子「楽になったら、動物園行ってみよっか…かわいいコも、きっといっぱい…」


乃々「そうですね…私も癒されたいですけど…」

乃々「あの、その前にもうひとつ行きたいところが…」

輝子「こ、今度は絶叫マシン、ダメ…」

輝子「ムリしなくていいから、穏やかな乗り物に…」

乃々「大丈夫です、乗り物ではないですから」

輝子「え、違うの…?」


乃々「お化け屋敷ですけど」

輝子「…それも大して変わってない気が」

乃々「もう、平気です…行きましょう」フラー

輝子「ま、待って…もう少し休んだ方が…」

―――――
―――


輝子「…また並んじゃった」

乃々「…」

輝子「ここ、恐くて有名…」

輝子「や、やっぱり無理じゃないか…?」

―2名様でよろしいですか?

輝子「あ、はい…」

―ラジオをどうぞ!それでは楽しんできてくださいね!


輝子「…この扉を開けたらスタートみたい」

輝子「乃々、い、今なら引き返せる…」

乃々「へ、平気です…!恐くない、恐くない…」

輝子「じゃあ、行くけど…」ギィーッ

乃々「…!」

輝子「さ、錆がそこらじゅうに…」

乃々「うぅ…」ギュゥ


輝子「血もついてる…ぶ、不気味…」

乃々「ああ、逃げ出したい…」

ザザッ ザーッ…

輝子「あ、あれ…?ラジオが鳴ってる…」

ペタンペタン…

輝子「な、なんだアレ…!?」

乃々「ひぃぃ!」


輝子「ぬ、ぬいぐるみみたいなオバケ…?」

乃々「むむむむーりぃー!」

輝子「間をぬって行かないと…乃々、こっち…」

乃々「あうぅ…」

ペタンペタン…

輝子「…よし、逃げられた」


乃々「はぁ、はぁ…」

輝子「だ、大丈夫?」

乃々「こ、恐すぎて心臓が痛いです…」

乃々「輝子さん、平気なんですか…?」

輝子「ホラーは、だいぶ慣れてるから…」


輝子「でも、わ、私も結構恐いかも…ここ、雰囲気出てる…」

乃々「最初からあんなに恐いのが出るなんて…」

ザザッ ザザァー…

乃々「ひゃあ!」

輝子「ま、また鳴った…」

カラーン カラーン…


輝子「なんか引きずる音が…」

乃々「どどどどどこですか!?」

ドガッ!

乃々「キャー!!!」

輝子「か、壁からいっぱい出てきた…!」

乃々「ににに逃げましょう早く!」

輝子「う、うん!」

ダダッ


輝子「なんか引きずる音が…」

乃々「どどどどどこですか!?」

ドガッ!

乃々「キャー!!!」

輝子「か、壁からいっぱい出てきた…!」

乃々「ににに逃げましょう早く!」

輝子「う、うん!」

ダダッ


輝子「…も、もう追ってこない」

乃々「ぜぇ、ぜぇ…」

輝子「気付いたけど、このラジオが鳴ったら襲ってくるんだな…」

乃々「うぅ、もうだめ…恐くて、もう、無理…」

ザザッ…

輝子「や、ヤバイ…」

乃々「も、もうい゛やぁ…!」


「出る前に逃げちゃおう…は、早く」

チョンチョン

乃々「え?」クルッ

輝子「フヒ?」

ニッコリ

乃々「ひッ!!!!!!!!!」

輝子「わぁっ!!う、うさぎ、のオバケ…!?」


乃々「ぁ…」ヘタン

輝子「乃々!に、逃げ…」

乃々「…」

輝子「だ、大丈夫か…!?よいしょ…」

輝子「ちょ、ちょっと待って…恐くて、腰が抜けちゃったみたいだから…」

乃々「ぁぅ…」


輝子「うんしょ…あ、歩ける?向こうまで、がんばって…」

乃々「ぅぅっ…」

テクテク

輝子「こ、ここまでくれば…もう平気」

輝子「優しいオバケでよかった…」

乃々「うぇぇぇ…ぐすっ…」


輝子「…ゴールは諦めて、非常口探そっか」

輝子「は、半分も来てないだろうし…もっと恐いの出るだろうから…」

乃々「ぐすん…」コクッ

輝子「乃々、わ、私の背中に付いて…」

乃々「ふぇぇ…」ギューッ

輝子「み、見つかるまで、目は閉じててね…」

―――――
―――


乃々「くすん…」

輝子「アイスクリーム、買ってきたよ…」

乃々「どうもです…」

輝子「お、落ち着いた…?」

乃々「はい…ちょっとだけ」


乃々「すみません、色々と…」

輝子「フヒ?き、気にしてないよ…」

乃々「…さっきから私の行きたいところばっかりですよね」

乃々「輝子さんは乗りたいもの、あるんですか?」

輝子「乗りたい…うーん…」


輝子「あ、あれとか、いいかも…」

乃々「観覧車ですか?」

輝子「うん…」

乃々「それじゃあアイス食べたら行きましょうか」

………


―足元に気を付けてご乗車ください!

輝子「よっと…」

ガチャン

乃々「一周にどのくらいかかるんでしょうか」

輝子「け、結構大きいからな、この観覧車…」

輝子「もしかして、苦手だった?」

乃々「大丈夫ですけど、高いのはちょっとだけ…」


乃々「あの…そっち座ってもいいですか?」

輝子「うん…」

スッ

輝子「お、落ち着く…?」

乃々「はい…」

輝子「これなら、のんびり乗れるから恐くない…」


乃々「…もしかして、気を遣わせましたか?」

乃々「もりくぼのことは、気にしなくてもいいのに…」

輝子「ううん…わ、私も、驚いて疲れちゃったから…」

乃々「そうですか…」

乃々「…」


乃々「今日は色々とすみません。なんだか、迷惑ばっかりかけて…」

乃々「わ、私のせいで、つまんなかったですよね…」

輝子「い、いや、そんなことは…」

輝子「でも、なんで苦手なのばっかり乗ったんだ…?それは気になる…」

乃々「それは…こないだロケで動物園行ったんですけど」

乃々「その時、私のへたれっぷりをディレクターが気に入っちゃったんです…」


乃々「本当は小動物とふれあう画を撮りたかったらしいですけど」

乃々「おっきい動物を恐がってるところもおもしろいって…」

輝子「へぇ…そんなことがあったのか…」

乃々「そしたら、今度は驚かせるのをメインで撮ってみたいって…」

乃々「Pさんも乗り気みたいですし…み、みんなでいぢめ…」


輝子「それで、恐がりを治すために…」

乃々「はい…遊園地で撮るかもって話を聞いたので、その前に慣れておこうと思って」

乃々「普通に乗れれば、面白くなくて次の仕事も無くなるんじゃないかと…」

輝子「な、なるほど…」

乃々「一人だと不安なので、輝子さんも誘って…」

乃々「輝子さんなら、緊張しないので…」

輝子「お、お隣どうしだからな…気を遣わなくて平気…」


乃々「でも結局、叫んでばっかりでした…」

乃々「おまけに迷惑ばかり…」

乃々「つまんなくしちゃって…だめだめでもう消えてしまいたいですけど…」

輝子「そ、そんなに気にしなくてもいいよ…」

輝子「それに…私この後、動物園に行きたい…」

輝子「乃々と動物園行ったら、き、きっと楽しい…フヒ」

乃々「あぅ…ありがとうございます…」


輝子「そ、それに、乃々はだめじゃない…」

輝子「最初に会ったころより、ちょっと変わった…」

乃々「私がですか?そうでしょうか…」

輝子「前の乃々なら、たぶん遊園地に行ってなかった、と思う…」

輝子「ね、ネガティブなのは変わらないけど…」

輝子「でも、ほんとにちょっと、前向きになってる…かな?」


乃々「…そう、かもしれませんね」

乃々「昔の私なら、どうにかしようとする前に逃げてるはずですから…」

ゴウンゴウン

輝子「…そろそろ一番上だ」

乃々「わぁ、すごく高い…」


輝子「じ、事務所見えるかな…?」

乃々「方角はどっちなんでしょうね?」

輝子「あの線路が来た道、なのかな?」

乃々「向こうにも線路ありますよ。どっちで来たか分かりませんね」

輝子「フヒ、そうだな…」


輝子「あそこが動物園…」

乃々「あ、牛がいますけど」

輝子「あっちは羊かな…乃々、何が見たい?」

乃々「できれば草食動物が…肉食は恐くてむーりぃ…」

輝子「う、うさぎとかいるんじゃないか?あと、ひよことか…」

乃々「ラッコも見たいです。こないだテレビで見たんですけど、すごくかわいくて…」

―――――
―――


乃々「…それで、動物園に行って癒されてきました」

美玲「ふーん、そうなんだー」

美玲「…」ジーッ

輝子「フ、フヒ?」

美玲「あーウチも行きたかったなー」


輝子「し、仕方ない…美玲仕事だったから…」

美玲「そうだけどさー」

乃々「おみやげも買ってきました…どうぞ」

美玲「わっ、ぬいぐるみ?」

乃々「二人で選んだんです。これが一番かわいいだろうって」


輝子「こ、これで機嫌なおして…」

美玲「別に機嫌悪くなってないッ!」ムニッ

輝子「ご、ごめんなふぁい…」

美玲「でも、おみやげはすごく嬉しいよ。二人ともありがとッ」

美玲「今度はウチも連れてけよなッ!また遊園地いくぞッ!」

乃々「も、もういいです遊園地は…!」



おわり

この後アンダーザデスクの三人で遊園地に行っちゃって、
はぶられて落ち込む美玲ちゃんを三人でなぐさめる話誰か書いてくれませんかね?

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