茨城県「日本の首都に、俺はなる!」(255)

栃木県「…なに馬鹿なこと言ってんの?」

茨城県「のわっ!なんだ栃木か。脅かすなよ」

栃木県「なんだとはなによ。折角あたしが話しかけてあげたのに」

茨城県「まぁ、いいや……ん?って、おい!馬鹿なことってどういうことだ!?」

栃木県「反応遅いわよアンタ…馬鹿なことは馬鹿なことでしょ。アンタが首都なんて100パー無理よ」

茨城県「なにをー!」

群馬県「何々ー?なんか面白いことでもあったのかー?わたしもまぜろー!」

茨城県「おぉ、群馬!聞いてくれよ。栃木の奴、俺が首都を目指すって言ったらそんなの100パー無理だって言うんだぜ」

栃木県「当たり前じゃない」

群馬県「茨城は首都になるのかー?」

茨城県「おう!俺は日本の首都になるぜ!」

群馬県「茨城はかっこいいなー!わたしも協力してやるー」

茨城県「さっすが群馬、話が分かるぜ!よし、俺が首都になったら群馬は首都圏にしてやるぞ!」

群馬県「マジでか!やったー、しゅっとけん♪しゅっとけん♪」

栃木県「……」

茨城県「そうと決まったらまずは……」

栃木県「ま、待ちなさいよ!」

茨城県「あん?なんだよ栃木?俺はこれから忙しいんだよ」

群馬県「いそがしいのだー♪」

栃木県「……そ、その、アンタが首都になるなんて到底無理だとは思うけど……」

茨城県「……だから?」

栃木県「うー……アンタ達が、えっと、えっと……そう!は、他の県たちに迷惑かけないか、この私がそばで見守る必要があるわ!うん、そうよ!」

茨城県「はぁ、なんだそれ?別に無理してついてこなくても……」

栃木県「いいから!これはもう決定事項よ!」

茨城県「お、おぅ…分かったよ…てか、顔近いよ」

栃木県「!?///」

群馬県「♪」にこにこ

茨城県民だったけど方言がわからないんです……


栃木県「で、さっき言いかけてたけど、まず何をする気なのよ?」

茨城県「ん?あぁ、まずは千葉県さんに会いに行こうかと」

栃木県「はぁ?なんであいつなんかに……」

茨城県「いやー、千葉県さんって頭いいじゃん?だからどうやったら首都になれるかもわかるかと思ってさ。それに千葉県さん首都圏だしさ」

栃木県「呆れた……自分でなんの考えもなく首都になるなんて言ってたの?」

茨城県「う、うるさいやい!いいじゃないか別に……」

栃木県「先が思いやられるわ……」

ゴンベッサ…?なにそれ俺じゃないよ


群馬県「むぅ…二人だけで話すなー!」

茨城県「おぉ、悪い悪い群馬」なでなで

群馬県「ふわぁ……ま、まぁ、なでなでに免じて許してやろー」なでられなでられ

茨城県「はいはい、ありがとさん」

栃木県「……」じー

茨城県「な、なんだよ栃木…そんなににらむなよ」

栃木県「なっ、睨んだわけじゃ……ふんっ!ばか茨城!」

茨城県「あっ、ちょっ……何なんだアイツ?」

群馬県「ふにゅぅ♪」

茨城県「おーい、栃木!はぁ、まったく、どうしたってんだ?お前ときどきこんな風に変になるよな?」

栃木県「ふんっ、アンタの馬鹿面を見たくなかっただけよ。群馬相手にデレデレしちゃって」

茨城県「はぁっ!?お、俺がいつデレデレなんてっ!」

栃木県「してじゃない。群馬が抵抗しないからって、頭撫でながら鼻の下伸ばしてさぁ」

茨城県「な、なんだとぉ!」

群馬県「はいそれまでー。二人とも、仲間内で争っても何もいいことないぞー」

茨城県「……」

栃木県「……」

群馬県「はい、お互い謝って!」

茨城県「…群馬の言うとおりだな……悪かったよ栃木」

栃木県「……わ、私こそ悪かったわ……アンタは別に…デレデレなんてしてなっかのに……」

茨城県「お、おう」

群馬県「これで一件落着ー!じゃあ茨城!早く千葉の所に行こー!」

茨城県「おっし、そうだな!栃木も行くぞ!」

栃木県「……うん!」

群馬「ごーごー♪」

茨城県「って言っても、大して時間もかからず着くんだけどな」

栃木県「お隣さんだしね」

群馬県「ちーばー!あっそびにきたぞー!」

茨城県「ちょっ、遊びにって……」

栃木県「群馬にとっては、タダの遊びなのね」

千葉県「何…?騒々しい…」

群馬県「よー千葉!一緒にあそぼー!」

千葉県「群馬…私は忙しい……遊ぶなら栃木か新潟とでも遊んでいて……」

群馬県「えー…だってよーどうする茨城?」

千葉県「えっ、茨城…?」

茨城県「どうも」

千葉県「ぁ、あ……ぐ、群馬?私、勘違いをしていたみたい……私今、すごく暇を持て余している……!」あせあせ

栃木県「……」

群馬「おー、そうなのかー。よかったな茨城!」

茨城県「えっと…千葉県さん、本当に大丈夫?無理してもらわなくても…」

千葉県「だ、大丈夫…茨城のためなら私、幾らでも遊んであげる…」

茨城県「いやー、そこまで言われると照れちゃいますね…///」

栃木県「…」げしっ

茨城県「いたっ!?な、なにすんだよ栃木!」

栃木県「べっつにー。ちょっと足が滑っちゃいましたーごめんあそばせー」

茨城県「なんなんだよ……今日のお前、やっぱちょっとおかしいぞ?」

栃木県「うっさい!」

千葉県「……」

群馬県「♪」にこにこ

ばあちゃんの作るものは美味しいよなー
なんであんなに美味いんだろうか…?


茨城県「…なんか、すごく馬鹿にされたような……」

栃木県「アンタが馬鹿なのは、事実だから安心なさい」

茨城県「なんだとぉ!」

千葉県「そんなことより……」

茨城県「そんなことなの!?」

千葉県「失礼……まぁ、それはおいておいて…一体、三人で私に何の用……?」

茨城県「日本の首都になるにはどうしたらいい!?」

群馬県「しゅとー」

千葉県「……はい?」

茨城県「聞こえなかったか?俺が日本の首都になるにはどうしたらいいのか教えてくれ!」

群馬県「くれー!」

千葉県「…前々から…もしかしたら茨城は、頭のねじが一本外れてるのでは…と、心配していたけど……何かの拍子に、十本くらい利根川に流された……?」

茨城県「ひどいっ!」

栃木県「あるいは霞ヶ浦に沈んでるとか」

茨城県「お前は相変わらずだな!」

群馬県「鹿島大明神に抜かれたかー?」

茨城県「まさかの群馬からの攻撃!一番ショック!」

俺はじいちゃんの話は思わず聞き返すなぁ…一瞬じゃ聞き取れない
茨城が関東で唯一民放がない県ってのが、いまだに納得がいかない

北関東バカにするなー

でも、しょせん東京は半分近くが他県の人間の集まりだぞー



千葉県「ごほん……ごめん、言い過ぎた……で、いきなりなんで…そんな途方もないことを聞きに……?」

茨城県「えっ、いや…その…俺だって男だしさぁ……男として生まれたからには、一生に一回くらいは大きなことをやってみたいしさ……それに、茨城を馬鹿にする奴を見返してやりたいんだ!」

栃木県「!」

群馬県「おー」

千葉県「……前半は分かった…けど……茨城を馬鹿にする人なんて…いた?」

茨城県「……少し前のお前たち」

栃木県・群馬県・千葉県「………ごめん」

茨城県「いや、まぁ、お前たちだけじゃないからいいんだけどさ……」

茨城県(26なんて、俺より栃木と群馬の方が酷いし……)

栃木県・群馬県「?」

茨城県「そんなわけだからさ…俺に千葉県さんの知恵を貸してくれないか?」

千葉県「……いいよ。茨城の為なら、いくらでも遊ぶって言ったし……私の知恵なんかが、役に立つなら…喜んで」

茨城県「本当!ありがとう千葉県さん!」あくしゅ

千葉県「あっ……///」

栃木県「……」

群馬県「おーこの像かっけー」

水戸市「私はオマケなんですか……?」うるうる

じゃあ、神奈川県はナルシストなボクっ娘か……



茨城県「俺の名前は「いばら『き』けんだ!」

栃木県「知ってるけど……何よいきなり?」

茨城県「いや、なんか言わなきゃならない気がした」

千葉県「ちょ……群馬…その像、不動明王像だから…遊ばないで……!」

群馬県「ダメなのかー……」

茨城県「それで千葉県さん、どうしたら首都になれるかな?」

千葉県「そうだった……こんなこと、前例がないから…はっきりとは言えないけど……」

茨城県「あぁ」

千葉県「…茨城が、日本の首都になるに…ふさわしい県だって、他の県たちにも認めさせれば…なれないこともない……と、思う…」

茨城県「他の県に、俺を認めさせる……か」

千葉県「少なくとも、47都道府県のなかで半数…24は欲しい……」

栃木県「24って……もっと簡単な方法はないわけ?」

千葉県「…一番簡単なのは、東京に首都の座を…明け渡してもらうことだけど……それは、たぶん無理…」

栃木県「まぁ、あの東京がおいそれと首都の座を渡すわけないわね……」

千葉県「ごめんなさい……ありきたりだけど…私には、これくらいしか…茨城が、首都になれるかもしれない方法は思いつかない……」

茨城県「いや…ありがとう千葉県さん。十分参考になったよ!」

千葉県「なら、嬉しい……!」

茨城県「……よしっ!」

栃木県「よしって…どうする気よ?」

茨城県「決まってんだろ?今から俺をみんなに認めさせに行くぜ!」

栃木県「はぁ!?アンタ、まさか諦めないつもりなの!?」

茨城県「誰が諦めるなんて言った?俺は是が非でも首都になるって決めたんだ!」

栃木県「アンタねぇ、いくら頑張ったって、それで首都になれるとは限らないのよ!?あくまで可能性があるってだけで……!」

一回に書く量か、一日に書く量のどっち?



茨城県「それでも!」

栃木県「!」びくっ

茨城県「それでも…俺は首都になるって決めたんだ!たとえ、可能性があるってだけでも、首都になれるかもしれないなら、俺はそれにかけるぜ」

栃木県「茨城……」

茨城県「だから栃木、俺に力を貸してくれ」

栃木県「…しょ、しょうがないわね…アンタがどうしてもっていうなら、あたしも手伝ってあげるわ」

茨城県「栃木!やっぱり持つべきものは幼馴染だな!」

栃木県「ふんっ、か、感謝なさいよね///」

茨城県「群馬も来てくれるよな?」

群馬県「もっちろん」

茨城県「じゃあ、千葉県さん。忙しいところすみません」

千葉県「茨城なら構わない……また、いつでも来てほしい」

茨城県「よし!行くぞ栃木!群馬!」

栃木県・群馬県「おー」

茨城県「47都道府県…全部を堕としに!」

栃木県・群馬県「おー……えっ?」

一日か……
まぁ、できる限り頑張るよ。


茨城県「痛い……」

栃木県・群馬県「……」

茨城県「何で俺は…両頬を同時にビンタされたんだ…?」

栃木県「自分の胸に聞け!」

群馬県「茨城は……わたしたちだけじゃ不満なのかー?」

茨城県「はぁ?俺は、お前たちみたいな幼馴染がいて満足してるぞ?」

栃木県「な、なに恥ずかしい事言ってんのよ!?バッカじゃないの!?」

群馬県「嬉しいけど、そういう事じゃないんだよなー」

茨城県「……よくわからん」

茨城県「……ん?なんだあの人?なんか変なの被ってるけど……」

栃木県「変なのって何よ……」

茨城県「ほら、こっちに向かってきてる和服の」

群馬県「あれは市女笠だなー」

栃木県「あら、本当ね…いまどき珍しい…」

茨城県「……すごい美人だな」

栃木県「……」むかっ

茨城県「いたたたたっ!おまっ!手の甲つねるな!地味に痛い!!」

栃木県「ふんっ」

群馬県「お?おぉ…茨城ー」

茨城県「いててー…なんだ?」

群馬県「コケるぞー」

茨城県「はっ?」

秋田県「きゃん!」ばたーん

茨城県・栃木県・群馬県「……」

秋田県「……」

茨城県「あの、大丈夫ですか……?」

秋田県「……」すく…ぱんっぱんっ

茨城県「あの……」

秋田県「見ましたね?」

茨城県「……はい?」

秋田県「ですから私が転ぶのを、貴方は見ましたね?見ちゃったんですよね?見やがったんですよね!?」ずいっ

茨城県「え、えぇ、まぁ…目の前で転ばれましたしね……///」

栃木県「……」むかむかっ

秋田県「やはり!あぁ、何という事でしょう!この完璧な私が、赤の他人にこのような失態を!」

群馬県「テンション高いなー」

茨城県「ちょ、ちょっと?いきなり何を……」

秋田県「なんですか!?はっ…ま、まさか、この美しい私の弱みを握ったことで、バラされたくなかったら……などと言って、あんなことやこんなことを要求するつもりですか!?」

茨城県「……はい?」

秋田県「あぁ!何という事でしょう!嫌と言っても、恥をさらさない為には従うしかないあわれな私……」

茨城県「……」

秋田県「しかしこれも私が、初めて会った男性をも魅了してしまうほど美しすぎるが故……私はなんて罪深い!」

栃木県「茨城……行きましょ?この人ちょっと…いや、大分変よ……」

茨城県「あ、あぁ……」

群馬県「行っちゃうのか?面白いのにー」

茨城県・栃木県・群馬県「……」すたすた

秋田県「……はっ?気が付けば誰もいない!あっ!待ってくださあああぁぁ!」よろっ

群馬県「おぉ、茨城ー、またコケるぞ」

茨城県「へっ?」

秋田県「わぷっ!」

茨城県「うおぉ!」だきっ

茨城県「とっと…大丈夫ですか?そそっかしい人ですね」ぎゅっ

秋田県「な、なな……」

茨城県「でも、今度は受け止められてよかった」にこっ

秋田県「あ……///」

栃木県「……」むかむか

群馬県「落ち着け栃木ー…グーはよせグーは」

茨城県「もっと気を付けて歩いてくださいよ?じゃあ、俺達はこれで……ん?」

秋田県「…」ぎゅっ

茨城県「あの……放してください」

秋田県「い、嫌です」ぎゅ

茨城県「……栃木、助けてくれ」

栃木県「……」わなわな

群馬県「押さえろ栃木ー!これは茨城は悪くないぞー!」

茨城県「なんか立て込んでるみたいだな……あの、嫌じゃなくて話してください」ぐいっ

秋田県「むー…貴方は、こんな美人の私に抱き着かれて、何とも思わないのですか?だとしたら相当ショックですね…」ぎゅー

茨城県「いや、むしろ意識しすぎて困るというか……///」

秋田県「そ、そうですか…!それは安心しました///」

群馬県「おー、行っていいぞ栃木ー。思いっきりグーで行けー」

茨城県「……俺はなぜ、倒れるほどの強さで殴られた?」

栃木県「……ちょっとやりすぎた感はあるわ」

茨城県「これでちょっとかい……で、あなたはなんで倒れてもなお、離れてくれないのですか?」

秋田県「……離れてほしかったら、私の頼みを聞いてください」

茨城県「頼み……?」

秋田県「そうです。この私が、恥を忍んで貴方に頼みがあるのです」

茨城県「いや、突然そんな事言われても……」

栃木県「いつまで道のど真ん中で倒れて抱き合ってのかしらぁ……?」わなわな

茨城県「ちょ、おまっ…!?分かった!どんな頼みでも聞くから、お願いだからから離れて!じゃないと俺蹴り飛ばされる!!」

秋田県「なんか、そこまで必死に言われると釈然としないものがありますが……いいでしょう。私は自分が言ったことは守ります」ぱっ

茨城県「助かった……」

栃木県「ふんっ」げしっ

茨城県「ごふっ!?け、結局蹴られるんかい……」

群馬県「愛が重いなー」

茨城県「……なんかさっきから、理不尽に殴られてる気がする」

栃木県「気のせいよ」

群馬県「気のせいだなー」

茨城県「……」

秋田県「そんな事より、私の頼みを聞いてください!」

茨城県「それもこれもあなたと関わってからのような気も……まぁ、いいや。で、なんですか頼みって?」

秋田県「いいですか!?この私の頼みはあくまで!私の友人がであって、決して私がってわけではりませんからね!」

茨城県「は、はぁ…」

秋田県「それで私はですね、友人と3人でこの関東に初めて旅行に来たのです」

茨城県「ふむふむ」

秋田県「夜行バスで東京に行き、今日は群馬の草津温泉に行く予定でした」

群馬県「おー、わたしのお風呂じゃないかー」

栃木県「って、東京から群馬に行くんでしょ?でも、ここは茨城よ?」

茨城県「方向が全然違うな……もしかしてあなた、迷子なんじゃ……」

秋田県「断じて違います!最初にも言ったように!これは私の友人がであって、決して私がってわけではありません!ですから仮に迷子だとしても、それは私の友人たちです!」ずいっ

茨城県・栃木県・群馬県(もう、自分が迷子ですって宣言してるようなものじゃ……)

秋田県「貴方に頼みとは他でもありません。私を群馬に連れて行ってください!」

茨城県「……はい」ひょい

群馬県「おぉ?」

秋田県「……なんのマネですか?」

茨城県「コイツが群馬県です」

秋田県「……何言ってんですか?」

茨城県「いや、だから、コイツが群馬県です」

群馬県「そう、わたしこそが群馬県!」ふんすっ

秋田県「え…あぁ……えぇ!?」

栃木県「ちなみにあたしは栃木県」

茨城県「俺が茨城県」

秋田県「えぇぇぇ!?」

秋田県「そ、そうでしたか……てっきりどこかの市区町村の方かと……」

茨城県「そんな風に思ってたのか……」

秋田県「あっ、私は秋田県です」

栃木県「うん、それは何となくわかってたわ」

秋田県「なぜ!?はっ…!やはり私の完璧さは、関東にも…いえ、全国に轟いているのですね!!」

群馬県「いやー、別にそんなことはー」

栃木県(そのかっこうを見れば、大体予想がつくわよ……)

秋田県「それで、私を連れてってくれるんですよね?」

群馬県「おー、草津温泉なんだろー?だったら私の家だ。任せろー」

秋田県「頼もしい限りですね!」

茨城県「まぁ、いっか…少しの寄り道くらい」

秋田県「それでは行きますよー!」たったった

群馬県「って、おーい秋田ー」

秋田県「なんですかー?早くしないとおいていきますよー!」

群馬県「そっちは千葉県だぞー」

秋田県「はえ!?」ばたーん

群馬県「またコケた……」

栃木県「…あれで、どこが完璧なのかしら?」

茨城県「……ドジッ娘な所とか?」

栃木県「あぁ……」

秋田県「もう!こういう事は先に言ってくださいよ!」

群馬県「言う前に勝手に走り出したのは秋田だろー」

秋田県「うっ……」

茨城県「はぁ…大丈夫ですか?」

秋田県「えぇ、転ぶのには慣れ……いえ!なんでもないです!大丈夫です!」

茨城県「それなら良いですけど……そうだ、あなたの友人ってどんな人なんですか?」

秋田県「友人たちですか?なぜそんな事を…?」

茨城県「いや、もしかしたらあなたの事を探しているかもしれないじゃないですか?だから、道中で見かけてもわかるようにと」

秋田県「なるほど……一理ありますね」

茨城県(この人、日常的に迷ってそうだし)

秋田県「そうですね……1人は、私と同じで和服を着た、おっとりした雰囲気の子ですね」

茨城県「ふむふむ」

秋田県「もう1人は、巫女服を着て、基本リンゴを手に持った子です」

栃木県「何そのもう1人……なんで基本リンゴ持ってんのよ……?」

秋田県「好物だからだそうです」

群馬県「よっぽど好きなんだなー」

茨城県「巫女服かぁ……」

栃木県「なに想像しての?…変態」

茨城県「なっ!?べ、別に俺は何も……」

栃木県「なら何で狼狽えるのよっ!」ぐいっ

茨城県「痛い痛い!脇腹つねるなっ!」

群馬県「なんで巫女服なんだー?」

秋田県「イタコが有名だから…って言ってましたけど」

茨城県「潮来?潮来と言えばあやめ園だな」

秋田県「その潮来じゃないです。祈祷師的なイタコです」

秋田県「では今度こそ行きますよ!こっちですね!」

栃木県「そっちは福島県ね」

秋田県「あれ?じゃあ……こっちですか?」

群馬県「太平洋だなー」

秋田県「……」うるうる

茨城県「あぁ!泣かないでくださいよ!」

秋田県「ぐすっ、泣いてなどいません…!」

茨城県「まぁ、千葉県同様、すぐにつくわけだが」

群馬県「栃木を挟んだ、一県向かいだしなー」

秋田県「こんなに早く着くなんて……私、東京から5時間彷徨ってもつかなかったのに……」ぼそっ

栃木県(どんだけ方向音痴なのよ……)

茨城県「せっかく群馬の家まで来たんだから、俺も温泉入っていこうかな」

群馬県「おー、全然オッケーだぞー」

茨城県「まぁ、先に秋田の友人を探してからだけどな」

秋田県「何を言っているのですか!」

茨城県「?」

秋田県「温泉に入るのが先に決まってます!」

茨城県「って、おいおい…友人はいいんですか?」

秋田県「5時間も歩きっぱなしで疲れました!一刻も早く、温泉で疲れを癒したいのです!」

栃木県「…マイペースねぇ」

群馬県「じゃあ、みんなでお風呂に入るとするかー」

茨城県「いやー、群馬の温泉に入るなんて久しぶりだな」

群馬県「茨城ならいつでも大歓迎だー。いっそ毎日来てもいいぞー」

茨城県「ははっ、嬉しいけど毎日はなぁ…流石に迷惑だろ」

群馬県「えー、ちっとも迷惑じゃなのにー」

栃木県「……」

秋田県「♪」わくわく

栃木県「んー」

茨城県・秋田県「……」すたすた

栃木県「待て」くいっ

秋田県「きゅぅ!?何をしますか!帯を引っ張らないでください!」

栃木県「アンタは何で茨城についていく?そっちは男湯だって言ってんでしょ」

秋田県「このままじゃ茨城さんが一人ぼっちでかわいそうです!ですからこの私が、お背中と一緒に寂しさでも流してさしあげようと」

栃木県「うまいこと言ったつもり?」

茨城県「別に俺は一人でも全然かまわないんだけど……」

栃木県「面倒くさいからさっさと行きなさい……」

茨城県「お、おう……」

秋田県「放してくださいー」じたばた

茨城県・群馬県「……」すたすた

栃木県「おりゃ!」

群馬県「はうっ!?ま、まさかの背中に蹴り……なにこの秋田との対応の差……」

栃木県「アンタとは長い付き合いだから遠慮がいらないのよ。それでなにしれっと茨城についていってんの?」

群馬県「この機会に茨城を籠絡でもしようかなーと」

栃木県「バッカじゃないの……」

群馬県「いいじゃーん。わたしも茨城も、お互い裸なんて見慣れてるんだしさー。あっ、なんなら栃木も一緒に入る?」

栃木県「な、なななななっ///」

秋田県「ずるい!私も仲間に入れてください!」

群馬県「おー。じゃあ、4人で男湯に入るかー」

秋田県「おー」

栃木県「『おー』じゃないわよ!アンタ達は痴女か!ほら、行くわよ!」ぐいっ

群馬県・秋田県「あーれー」ずるずる

茨城県「なんだったんだ……?」

茨城県「はー、いつ来ても凄いよなー……自宅にこんなデカい脱衣所があるって……」ぬぎぬぎ

茨城県「茨城にも、全国区になるくらいの温泉湧かねーかなぁ……」ぬぎぬぎ

茨城県「ってか、殴られすぎて体の節々が痛ぇ……温泉に入れて丁度よかっ……!?」がらがら

青森県「……」

茨城県「……」

茨城県「……」

青森県「……」

茨城県「……ぺったんこ」ぼそっ

青森県「ふんっ!!」げしっ

茨城県「がはっ!?」

岩手県「青森ー?凄い音したけど、どうしたのー?」

青森県「気にしないで岩手ー。ちょっとでっかい虫がいただけだからー」ぐりぐり

茨城県「もがががががっ!」(顔面蹴られた上に、超踏まれてる!?)

岩手県「えぇ!?こっちにやっちゃヤダよぉ!」

青森県「安心してー。すぐ息の根止めてやるからー」ぐりぐりっ

茨城県「ちょ!待って!ホントに死ぬから!頭蓋壊れちゃうから!!」

青森県「うっさい変態覗き魔!壊しにいってんだよ!」ぐりっ

茨城県「痛い痛い痛い!!覗き魔!?それ誤解!誤解だから!!」

青森県「女湯に素っ裸で侵入してきておいて誤解も何もあるかぁ!」ぐりぐり

茨城県「だから根本が間違ってんだよ!」

青森県「はぁ!?根本!?」ぐりぐり

茨城県「そうだよ!そもそもここは、女湯じゃなくて男湯だ!!」

青森県「……えっ?」ぐりっ

岩手県「青森?なにか、殿方の声が聞こえるようけどぉ……?」ぺたぺた

青森県「えっ、あぁ、うん。それが……って!岩手!前を隠して前を!!」

岩手県「?」たゆん

茨城県「……oh」

青森県「見んな変態!」ずぶっ

茨城県「足で目潰し!?目が、目がぁ~」ごろごろっ

足で目潰し…
想像してみたら結構エグい

ガクガク
((;´д`))っ④"

でもこれ47都道府県全部出るのかな?

結構前だけど訂正
>>92の最初に 茨城県「じゃ、俺は男湯だから」
を入れ忘れてた。

>>102
出すつもりではいる。

岩手県「まぁまぁ、青森ったらぁ……よく見たら人じゃないのぉ…駄目よ?無暗に人を蹴ったり踏んだりしては」めっ!

青森県「誰のためにやってると思ってんの?いいから前を隠して!」ずぶっ

茨城県「あうちっ!?失明するっての!!」がばっ

青森県「うわっ!」

茨城県「おー、痛ぇ……何にも見えねぇ!」

青森県「っ!?///」

岩手県「あらあらまぁまぁ///」

茨城県「あ……でも段々見えてきた……失明はしてないみたいだ…良かったぁ」ほっ

青森県「///」わなわなっ

岩手県「殿方は……そのようになっているのですね///」じーっ

茨城県「なんだろう……このまま視界が全快すると、俺はトンデモナイ目に遭う予感が……あっ、でももう遅い。ほとんど見えちゃう」

青森県「なんつーものを見せてんだよこのド変態がーっ!!!」どごぉ!

茨城県「はうあっ!?…や…やっ……ぱり………ね」ばたっ

青森県「うぅ…なんか変な感触が……」

岩手県「青森……流石に、股間を蹴り上げるのはやりすぎなんじゃぁ……?」

茨城県「ぁ……ぁ……」ぴくぴく

群馬県「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!なんか茨城がピンチな気がしたから駆けつけたぞー!」

岩手県「?」たゆん

青森県「!?」ぺたーん

茨城県「……ぁ……」ぴく

群馬県「うん…………なにこの惨状?」

栃木県『群馬ー?アンタどこ行ったのー?』

群馬県「男湯ー!」

栃木県『はぁ、男湯!?何やってんの!?』

群馬県「来たかったら、隅に扉があるぞー!」

栃木県『なっ、だ、誰が……!』

秋田県『それはいいことを聞きました!栃木さん!群馬さんに負けてはいられませんよ!』

栃木県『アンタは何と戦ってんのよぉ!?こらっ、引っ張るなぁ!』

群馬県「おーい、茨城ー?大丈夫かー?」ゆさゆさ

茨城県「あ、あぁ……辛うじて……」

群馬県「立てる?」

茨城県「な、何とか……」ぷるぷる

群馬県「生まれたての小鹿みたいだなー。ほら、わたしだけじゃないから、タオル巻いて」

茨城県「さ、さんきゅー」

群馬県「で、そちらの全裸のお2人さん」

茨城県「そう言いつつ、お前も全裸じゃないか……」

群馬県「そりゃー、茨城にわたしのタオル貸したんだからなー」

茨城県「濡れてると思ったら、お前のだったのか……」

群馬県「それで2人さん?わたし、あなた達に言いたいことがいくつかあるんだけど……」

岩手県「はい?」

青森県「なんですか……」

群馬県「とりあえず、茨城をこんな目に遭わせたのは……どっち?」ギロッ

神奈川がナルシストなのは共通なんだな



青森県「私ですよ」

群馬県「そう…じゃあ、何で茨城がこんな風になってるのか、説明してもらえるかな?」

青森県「それは…コイツがここに裸で入ってきたから……」

群馬県「うん、そもそもここは男湯だよ?男湯に裸で入った男の茨城の、どこに落ち度がるの?むしろ、男湯にいる女のあなた達の方がおかしいよね?」

青森県「それは私たちの間違いですから、素直に謝ります。すみませんでした」ぺこ

岩手県「申し訳ありません」ぺこ

群馬県「まぁ、それは分かったけど……で、どうして茨城はこんな目に?」

青森県「それは!………うぅ」

群馬県「それは?」

青森県「それは、コイツが…………こって」ぼそぼそ

群馬県「なに?聞こえないよ」

青森県「うぅ……ぺったんこって」ぼそっ

群馬県「……ぺったんこ?」

青森県「そうよ!ぺったんこ!コイツ、私の裸を見て、ぺったんこってつぶやきやがった!!」がおー

群馬県「……えぇ?」ぽかーん

群馬県「……茨城……言っちゃったの?」

茨城県「あぁ……扉を開けたらソイツがいて………何を言うべきか熟考した結果……言った」

群馬県「熟考した上で、相手の一番逆鱗に触れる事を言える茨城は凄いなー」

青森県「それに、岩手の裸を見せないために目潰しもしました……足で」

群馬県「……」

青森県「さ、最後に……蹴りを一発……その……///」

群馬県「あー、みなまで言わなくていいよ。茨城裸だったもんねぇ……」

青森県「ありがとう」

群馬県「まぁ……うん。茨城は……殴られても仕方ないなー」やれやれ

茨城県「そ、そうなのか……?」

秋田県「そんなこんなで私参上!」はらっ

栃木県「うわっ!急に止まるなぁ!滑る!滑るぅ!!」はらっ

茨城県「……えっ?」

栃木県「きゃ!?」どーん

茨城県「もがっ!?」むぎゅ

茨城県(いててー……んん?なんだ、この口の中の柔らかくもあり弾力もある、舌触りのよいほのかに甘い物は……)もぐもぐ

栃木県「んっ///」

茨城県(むむ?何やら中心に些か固い突起物が……吸ってみるか)ちゅうちゅう

栃木県「あっ、吸っちゃだめぇ///」

茨城県(ますます固くなっていく……謎は深まるばかりだ……)こりこり

栃木県「かんじゃらめぇ///」

茨城県(………そろそろ…くるなかなぁ…)ちゅうっ

栃木県「はうあっ!!……って!いい加減にしろぉ!///」すくっ!

茨城県「殴られない…だと…?」

栃木県「はぁ…はぁ…///」

群馬県「……お楽しみでしたね?」

栃木県「はぁ…うっさい///」

秋田県「大丈夫でしたか栃木さん!?」ぺったぺった

栃木県「大丈夫だから、秋田はそれ以上こっちに来ないでね」

秋田県「なぜですか?」ぴたっ

群馬県(来たら絶対コケるなー)

栃木県「いいから!」

秋田県「は、はぁ……?」はて?

茨城県(なんか、ここまで来ると……殴られないとモノ足りない気が……)ぐでー

青森県「ん…?秋田?……秋田!?どうしてここに!?」

秋田県「はい?あれ…よく見ると青森さんじゃないですか!」

岩手県「よくこんなに早くたどり着けたわねぇ」

秋田県「岩手さんまで!」

栃木県「もしかして、この2人達が秋田の友人?」

秋田県「はい!私の友人の青森さんと岩手さんです」

青森県「でも、本当に早かったじゃない?」

秋田県「ふふん♪私も成長するのです!一人で目的地に着くことなど朝飯前なのですよ!」

青森県「あぁ、良かったわねー」

秋田県「見直しましたか?見直しちゃいましたか?」

青森県「はいはい、秋田は凄いなー」

秋田県「♪」

岩手県「今回は秋田がお世話になったようで……」ふかぶか

栃木県「えぇ?あぁ、別に構わないわよ。だからそんなに頭下げないで」

岩手県「ありがとうございます…あっ、私は秋田の友人で岩手県です」

栃木県「私は栃木県よ」

群馬県「私は群馬県だー。で、そっちで、ぐでーってなってるのが茨城県」

岩手県「まぁ、そうでしたの…」

茨城県(そろそろ起きるかなぁ……)

秋田県「あれ、でも青森さんと岩手さん?どうしてお2人はここに?」

青森県「秋田が東京駅でバスから降りた途端に姿を消したから、先に行って待ってたのよ」

岩手県「なんだかんだいって秋田は、毎回迷っても夕暮れ前には目的地にたどり着くから」

栃木県(なにそのジンクス……)

秋田県「酷いです!少しは心配してくださいよぉ!」

青森県「秋田……私たちは、秋田の事を『信用』しているからこそ、先に行って待っていたのよ」

秋田県「信用……私を?」

青森県「そう、秋田なら、必ずここにたどり着けるって信用していたのよ」

秋田県「……ま、まぁ、そういう事なら仕方ありませんね!」

群馬県(扱い慣れてるなー)

茨城県「よいしょ……あぁ、体中が痛ぇ……」

群馬県「大丈夫かー?」

茨城県「あぁ、何とかな……ってか、お前まだ裸なのかよ」

群馬県「んー、もうちょっと反応してくれると嬉しいんだけどなー」

茨城県「いや、子どもの頃から見慣れてるお前の裸にどう反応しろと?」

群馬県「分かってないなー。これでもわたしも成長してるんだぞー?ほれほれー」ぷるん

茨城県「はいはい。そういうの俺じゃなくて好きな奴にでもやってやれ」

群馬県「茨城は本当に何も分かってないなー」むすっ

茨城県「大惨事?なんでそんな……」

群馬県「あっ、振り向いても……」

茨城県(振り向くと、そこには全裸の美少女が4人立っていた……)

茨城県「……」

栃木県・秋田県・青森県・岩手県「……」

茨城県「何がだよ……?ってか、タオル返すか?」

群馬県「いや、今茨城がタオルを外したら大惨事になるからー」

茨城県「大惨事?なんでそんな……」

群馬県「あっ、振り向いても……」

茨城県(振り向くと、そこには全裸の美少女が4人立っていた……)

茨城県「……」

栃木県・秋田県・青森県・岩手県「……」

>>134はミス


茨城県「……」

栃木県・秋田県・青森県・岩手県「……」

茨城県(俺は今、何を言えば正解なんだろうか……?)じー

栃木県・秋田県・青森県・岩手県「……」

茨城県(いや、むしろこのまま何も言わないのが正解なのか?)じーっ

秋田県・岩手県「///」

栃木県・青森県「……」わなわな

茨城県(……みんな綺麗な体だなー)じーっ

青森県「何時まで……」ふり

栃木県「見てんのよ……」かぶり

茨城県(あっ、これはもうダメだな。今度こそ来るなぁ……)

栃木県・青森県「この変態が!!」どごぉ!

茨城県「ダブルパンチ!!」

茨城県「……んあ?」

岩手県「あら…やっと目が覚めましたのね」

茨城県「ここは……俺は、何をしてたんだっけ……?」

岩手県「忘れてしまったのですか?無理もありませんが、茨城さんは青森と栃木さんのパンチを受けて、気絶してしまったのですよ」

茨城県「気絶……あー……うん、思い出した。宙を舞った気がする」

岩手県「無事に目が覚めてよかったですわ」

茨城県「ここは群馬の部屋か……ん?俺浴衣着てるけど……確か裸だったはずだけど…誰が着替えを?」

岩手県「群馬さんですわ」

茨城県「あぁ、群馬か…よかった。さて……痛っ」

岩手県「あら、起きては駄目ですよ?パンチもそうでしたけど、酷く体を浴室の床にぶつけたのですから、無理は禁物ですわ」

茨城県「あぁ、みたいだな……」

岩手県「ふふっ」なでなで

茨城県「……気になっていたんだけど」

岩手県「なんですか?」なでなで

茨城県「この頭の柔らかな感触と、撫でられている状況は……俺、膝枕されてる?」

岩手県「はい、膝枕していますわ。お嫌でしたか?」なでなで

茨城県「いや、スゲー気持ちいいからいいんだけど……ごめん、君は誰だっけ?」

岩手県「まぁ……私が分かりませんの?」なで…

茨城県「顔を見ればわかると思うんだけど、俺の視界には多分、君の胸しか見えてないんだよね……」

岩手県「あっ…///」


青森県「なに起きてそうそう、岩手にセクハラしてんのよ」

茨城県「……誰?」

青森県「そう…また足で目潰しされたいのね?」

茨城県「冗談です!たしか、青森だったよな…?風呂の時と髪型が違って、一瞬わかんなかったんだよ。似合ってるな、ポニーテール」

青森県「お前に言われても全然嬉しくないけどね」ぷいっ

茨城県「って事は、君は岩手県?」

岩手県「えぇ、そうですわ」

青森県「……これ、あげる」

茨城県「ん……リンゴ?」

青森県「風呂でのこと、幾らなんでもやり過ぎたわ。元はといえば、男湯と女湯を間違えた私たちが悪かったわけだから……ごめんなさい……だから、気絶させたことも含めてのお詫びの印よ」

茨城県「お、おぉ、ありがとう……」

青森県「ただ、お前が私にぺったんこっていった事とは別だから!」きっ

茨城県「それは反省します……ついとっさに出ちゃったんだ」

青森県「そのとっさにってのがむかつくのよ!とっさってことは本音って事でしょ!」

秋田県「青森さん?叫んだりしてどうしたのですかー?」

茨城県「秋田か」

秋田県「茨城さん!目が覚めたのですね!」

茨城県「おう。体中が痛いけどな」

秋田県「結構舞いましたからねー……あれ?そのリンゴは?」

茨城県「青森からのお詫びの印だってさ」

秋田県「お詫びの印ですか……青森さん、相当反省してますねぇ」

青森県「なっ!?あ、秋田、何を言おうと……!」

秋田県「青森さんは、いつもどこからともなくリンゴを取り出しますけど、絶対に人にあげたりしませんからね!と言いますか、かくいう私も、青森さんのリンゴを食べたことがありません!」

青森県「わーっ!」

岩手県「そういえば、私もありませんわねぇ」

茨城県「へぇ」

秋田県「ですから、そんな青森さんがリンゴを、しかもご丁寧に切り身であげるってことは、相当反省しているか、好意をいだかれているってことですね!」

青森県「わー!わー!」

茨城県「そうなのか?」

青森県「うう、うっさい!!そんなこと聞くな!」だっ

茨城県「あっ」

秋田県「行ってしまいました」

群馬県「青森が走って行ったけど、どうしたんだー……おぉ、起きたか茨城ー」

茨城県「流石にもう裸じゃないか」

群馬県「なんだ見たいのかー?茨城ならいつでも見せてやるぞー?」

茨城県「そうつもりで言ったんじゃねぇよ。だから浴衣をはだけさせるな…」

群馬県「ノリが悪いなー……そうそう、茨城、今日は家に泊まっていくといいぞー」

茨城県「泊る?おぉ!?気が付けば外が茜色に!?」

群馬県「結構気絶してたんだぞ」

茨城県「みたいだな……でも、いきなりで迷惑じゃないのか?」

群馬県「だから茨城なら、毎日来てもいいって言ってるだろー。むしろ家に婿に来てくれても構わないぞ」

茨城県「はいはい、冗談でも嬉しいよ」

群馬県「むぅ、冗談じゃないんだけどな………もう茨城の分の夕食も準備してるから、帰られると逆に迷惑になる」

茨城県「そういう事なら、泊っていくか…」

秋田県(群馬さんが不憫です……)

群馬県「あっ、後、動けるようになったら今度こそお風呂に入るといいぞー。なんやかんやで、結局入ってないだろー?」

茨城県「そうだな……ふっ」

岩手県「あら、もう動けるのですか?」

茨城県「なんとかな…」

岩手県「お手伝いいたしましょうか?」

秋田県「じゃあ私も!」

群馬県「おー、じゃあわたしもー」

茨城県「お前たちは俺を休ませる気がないのかあるのかどっちなんだ……」

茨城県「あぁ……確か俺は、体の痛みを癒そうと思って温泉に来たはずなのに……」ぬぎぬぎ

茨城県「なんで来る前よりボロボロになってるんだろうか……」ぬぎぬぎ

茨城県「……」ぴたっ

茨城県(扉に手を掛けたのはいいが……流石にまた裸の女の子がいる訳……ないよな?)

茨城県「……」がらがら

茨城県「……よし、無人…だな」

茨城県「……体洗うか」ぺたぺた

茨城県「さて、体も洗ったし、お待ちかねの温泉に浸かるとするかな」ぺたぺた

茨城県「……おぉ、ちょうどいい温度」ちゃぷ

茨城県「……ふぅ」ざばー

茨城県「………」

茨城県「………生き返るなぁ」

福島県「いい湯ですよねぇ……」

茨城県「あぁ、まったくだ……」

福島県「はぁ……」

茨城県「………」

福島県「………」ちゃぷ

茨城県「………?」

福島県「………」

茨城県「!!??」

筑波で竜巻だってよ

>>160 そんな茨城から今日帰ってきた。
まぁ、家の地域は風が強い程度だったけど。



茨城県「おまっ……福島…か?」

福島県「はい、福島です。お久しぶりですね先輩」

茨城県「……なぁ、女の子の間では今、男湯に入るのが流行ってるのか?」

福島県「流行ってるわけないじゃないですか。そんなことする人がいたら、それは痴女ですよ」

茨城県「あぁ、俺もまったくもって同意見だ」

福島県「先輩と同意見とは嬉しいですね。結婚しますか」

茨城県「それで…だ」

福島県「スルーですか。感じちゃうじゃないですか」

茨城県「福島……まず、ここは何処だ?」

福島県「群馬さんの家ですね」

茨城県「まぁ、確かに群馬の家なんだけども……群馬の家の何処だ?」

福島県「お風呂ですね。ちなみに男湯です」

茨城県「うん、わかってるならいいんだ。で、お前は女の子だよな」

福島県「はい、女の子です。恋する乙女ですよ」

茨城県「………」

茨城県「今しがた、お前は男湯に入る女性は痴女だって言ったよな?」

福島県「言いましたね」

茨城県「今、お前が身を置いてる状況は?」

福島県「男湯に入って、先輩という男性の前でタオルも巻かずに体を密着させているという状況に身を置いてますね」

茨城県「うん、的確な答えをありがとう」

福島県「先輩に褒められました!」

茨城県「……お前は痴女なのか!」

福島県「先輩の前だけでは痴女ですね!」

茨城県「………」

福島県「まぁまぁ、先輩と私の仲なのですから、細かい事はお気になさらずに」

茨城県「どんな仲だよ……」

福島県「そんな!忘れたのですか!?先輩、あんなに私を汚しておいて!」

茨城県「……?なんの話だ?」

福島県「私の体中に、べとべとでねばねばの熱々なモノを、あんなにぶっかけておいて……本当に忘れてしまったのですか?」

茨城県「……えぇ?」

福島県「酷いです!俺が責任取ってやるとまで言ってましたのに!」

茨城県「………あっ」

福島県「思い出しましたか?」

茨城県「あぁ、思い出したよ……」

福島県「では、責任を取って私を先輩のお嫁さんにしてください」

茨城県「確かに俺は、お前にべとべとでねばねばの熱々なモノをぶっかけたし、責任も取るって言った」

福島県「ですからこの婚姻届にサインを。大丈夫です、防水仕様ですから」

茨城県「だけどそれはな……」びりびり

福島県「あぁ!何も破かなくてもいいじゃないですかぁ…結構高いのにぃ」

茨城県「それは俺が転んで、朝飯に食べるつもりだった納豆と味噌汁を、お前にぶちまけただけだ!そのとき、味噌汁で火傷したかと思って責任もとるって言ったんだよ!」

福島県「えぇ、そうです。でも、実際に責任を取るって言いましたし……もう一枚ありますよ?」

茨城県「お前、火傷しなかっただろ」びりびり

福島県「熱々って言いましたけど、本当はぬるかったですからね。先輩が猫舌で助かりました。実はまだまだあります」

茨城県「……」びりっびりっ

福島県「あぁん!先輩の名前以外、一生懸命全部手書きで書いたのにぃ!!」

茨城県「つーかお前、そもそも何で群馬の家にいるんだよ?」

福島県「そんなの、先輩がいるからに決まってるじゃないですか」

茨城県「……いつお前に群馬の家に行くなんて言ったっけ?」

福島県「それは勿論、先輩につけた発信機及び盗聴器からの情報……もとい、群馬さんからの電話で知りました!やましい事なんてありませんよ!」

茨城県「やましい事しかねぇじゃなーか!いつの間にんなもんつけやがった!?」

福島県「夜中の先輩が寝ているすきに、先輩の部屋に忍び込んで服にこっそりと……いえ、なんでもありません」

茨城県「さっきら言い直しても隠しきれてねーよ!」

福島県「先輩には嘘をつきたくないんです!」

茨城県「嘘よりもその犯罪行為をやめろ!」

待たせて申し訳ないと思ってる。


福島県「なにやら私の容姿が気になる人がいるようですが」

茨城県「話を逸らしやがったな」

福島県「正直、先輩以外にどう思われようと知ったことではないのですが…ちなみに先輩は、私のことどう思いますか?」

茨城県「どうって?」

福島県「例えば可愛いとか綺麗とか胸が大きいとか…彼女にしたいとか婚約したいとか結婚したいとか嫁にしたいとか妻にしたいとか―――!」

茨城県「ストーップ!後半ほぼ同じ意味じゃねーか!」

福島県「てへっ♪」

茨城県「可愛く言いながら俺の股間をまさぐるなこの痴女!」ひきっ

福島県「ちっ……で、それでですけど、本当はどう思いますか?」おいかけ

茨城県「あー?」

福島県「ですから、例えば可愛いとか綺麗とか胸が大きいとか…彼女にしたいとか婚約した―――」

茨城県「止めろ!無限ループさせる気か!」

福島県「先輩といつまでも同じ空間にいられるというのなら、それもいいかもしれません!」

茨城県「お前と話すと、ホント疲れる……」げっそり

福島県「そろそろ答えてくださいよ。実際に先輩にどう見られているのかはかなり気になります!」

茨城県「はぁ……そうだなぁ」

福島県「……」わくわくどきどき

茨城県「まぁ、客観的に見れば、お前は普通に可愛い系の美少女だと思うよ」

福島県「!」

茨城県「先輩先輩って俺の事を慕ってくれて、背もいい感じに低いから、後輩キャラとしては100点じゃないか?」

茨城県(その分、見事なまでの幼児体型だがな……)

福島県「はうっ!」びくん

茨城県「な、なんだ!?」

福島県「先輩があまりにも褒めるから……イキかけちゃいました///」

茨城県「おまっ!何してんだよ!」ざっばぁ

福島県「まぁ、おっきい///」きゃー

茨城県「ばっ!見んな!!///」

福島県「目の前で立ち上がられたら、そりゃあ見ちゃいますよ!///」

茨城県「あぁ、もう!俺は上がるぞ!///」ざばぁ…ぺたぺた

福島県「あぁん!待ってくださいよぉ!はうぅ……腰が動かないぃ///」


茨城県「あぁ、結局福島のせいで、体を洗えただけで大してゆっくりできなかった……」いそいそ

茨城県「ん?アイツ…俺のかごの中にまでこの婚姻届入れやがって……からかうにしては度が過ぎてるだろ」

茨城県「…本当に俺の名前以外、アイツの直筆だな……本気にしちまうっての」

茨城県「……折角だ、一枚くらい取っておくか」ふところへ

茨城県「ん…よっし、戻るか」


茨城県「おーい、上がったぞー……ん?」がらっ

茨城県「誰もいねぇ……あぁ、多分群馬が、人数が多いから宴会場で食べるとか言って移動したのか……」

茨城県「それだと探すのが一苦労だな……この家宴会場だらけだからな……」

茨城県「んー…誰かに聞くのが一番早いか……」

茨城県「っと、ちょうどいい所に誰か来るな」


北海道「やっぱり、どうせなら2対2がいいよ!」

宮城県「あぁ?だからさっきから言ってるだろ?私が2人まとめて相手してやるって。お前ら2人の相手なんて私1人で十分だっての」

山形県「だから単細胞の貴女に、2人を同時に相手なんて無理に決まってるじゃないですか」

宮城県「んだと!?」

山形県「なんです?事実を言ったまでですよ」

宮城県「くぅ、毎度毎度むかつく奴だなぁ!」


北海道「まぁまぁ、2人とも落ち着いて!あっ、ほら、あんな所にちょうど、人がよさそうで暇そうな人がいるよ!あの人に頼んでみようよ!」

宮城県「まぁ、確かにお人よしそうな顔してっけど……そううまくいくか?」

北海道「すみませーん!」たったったっ

山形県「当たって砕けろ・考える前に行動、それが北海道の行動パターン」

宮城県「あぁ、そうだったな」


北海道「すみませーん!」

茨城県「まさかのあっちから来た……はい、なんですか?」

北海道「私達と卓球しませんか!!」

茨城県「は……卓球?」

北海道「はい!温泉と言えば温泉卓球です!しかし私たちは3人で温泉に来たもので、人数が中途半端でどうしようかと……ですので、あなたも一緒に参加して、私達と2対2で温泉卓球やりませんか?いえ、やりましょう!!」ずいっ


茨城県「お、おぉ……つまるところ、数合わせって事ですね……?」

北海道「はい!」

茨城県「いや、でも俺―――」

北海道「話は卓球場でしましょう!」ぐいっ

茨城県「うえぇっ!?」ひっぱられ


宮城県「おー、話はまとまったのか?」

北海道「うん!大筋で合意したような気がするよ!」

山形県「気がする…?」

北海道「詳しい話は卓球場で!早く行こうよ!!」

宮城県「おう!」

山形県「まぁ、分かりました」

茨城県「な、なんなんだよー!?」

バタバタバタバタッ!

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