○社長室
小鳥「どうしてまた、そんなことを……?」
P「ドッキリのオファーが来た―――と言えば、わかりますか?」
小鳥「……なるほど、そういうことですか」
P「ええ。1人でいる時に油断して、テレビ的にマズイことをしてたら問題ですから」
小鳥「うーん、うちの子たちに限って……と思いますけど」
P「万が一という事もありますからね。念のため、そして彼女たちのためです」
小鳥「これ、事務所が映ってますけど……隠しカメラの映像ですか?」
P「そうです。カメラ4つと、それから音声も拾ってますね。経費は社長持ちです」
小鳥「もう、社長ってば……」
P「今日呼んだのは、オファーのあった子たちだけです。……と、噂をすれば来ましたよ!」
>>3 事務所に現れた765プロアイドル
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1414327021
響
小鳥「響ちゃん、ですか」
P「まぁバラエティではおなじみって感じの扱いになってきた子ですからね」
小鳥「たしかに最近は、そういう方向のお仕事が多いですね……」
P「反応がいちいち可愛いですから」
小鳥「小動物的ですよねぇ」
P「ちなみに響にはさっき、あと1時間は事務所に誰も来ないと伝えてあります」
小鳥「……あっ、なにか始めましたよ?」
↓+2 事務所で1人の響は、なにをしている?
P「編み物、ですね」
小鳥「そういえば響ちゃんの趣味でしたね」
P「快活で元気っ子の響には意外な趣味ですから、忘れられがちですけどね」
小鳥「わぁ、結構なハイペースですね。かなり手慣れてますよ、あれは」
P「ん……なんか喋ってますね。音量を上げます」カチッ
響『>>9』
許さない……絶対に許さないぞ……
響『許さない……絶対に許さないぞ……』
P「えっ」
小鳥「い、今の……!?」
P「き、聞き間違いかな……?」
小鳥「でも、なんだかすごい鬼気迫る表情になってますよ!?」
P「ほんとだ……ジブリだったら髪の毛逆立ってそうな顔してる……」
小鳥「いったいなにがあったんでしょうか……?」
P「わかりませんけど、こ、こんなのが撮られたら確実に仕事が減りますよ!?」
小鳥「お茶の間には流れなくても、スタッフさんは見ちゃいますもんね……」
P「あ、なにか始めましたよ!」
↓+2 鬼気迫る表情の響は、なにを始めた?
P「なんだ? なにやってるんだ?」
小鳥「なにか探してるみたいですね。失せ物探しでしょうか?」
P「……いや……これ、カメラを探してませんか?」
小鳥「ええっ!? バレてるんですか!?」
P「そんなはずはないんですけど…………あ、諦めたみたいですね」
小鳥「よかった……あんな機嫌の悪い響ちゃんに見つかったら、なにをされるか……」
P「でも、なんで突然……」
小鳥「あれ、またなにか言ってますよ?」
響『>>17』
撮られてるにちがいないんだ
響『撮られてるに違いないんだ……』
小鳥「や、やっぱりバレてませんか!?」
P「いや……でも、バレる理由が見つかりませんよ! ハム蔵とか、動物にも見られないように気をつけたんですから!」
小鳥「けどこんなにピンポイントで……」
P「なにか追いつめられてるみたいにも見えますけど……いったいなにがあったんだ、響」
小鳥「響ちゃん、ソファに座って頭を抱えちゃいましたよ」
P「……ブツブツ呟いてるみたいですね」
小鳥「あ、今度は……」
↓+2 カメラ探しをやめた響は次に、なにを始めた?
小鳥「あのブツブツ言ってるのって、念仏じゃないですか!?」
P「バッグから数珠を取り出した! いつもそんなもの常備してるのかお前!?」
小鳥「響ちゃん、どうしちゃったんでしょう……」
P「あきらかに普通じゃありませんね……もうドッキリとかそういう問題じゃありませんよ、これ」
小鳥「あんなに必死に念仏を唱えて……響ちゃん……」
P「もう響のところに行きましょう! 見てられませんよ!」
小鳥「は、はい! ……あ、またなにか……!」
響『>>26』
結婚してくれるっていたのに、、、プロデューサー、、、
響『結婚してくれるって言ったのに……プロデューサー……』
P「えっ」
小鳥「…………」
P「え、ちょ、なんですかその目は? そんなわけないじゃないですか!」
小鳥「なんか、もう……いろんな意味でガッカリです、プロデューサーさん……早く響ちゃんのところに行ったらどうです? 泣いてますよ?」
P「この誤解を解かずに行けるわけないじゃないですか! アイドルにプロポーズなんてするはずないでしょう!?」
小鳥「……えー? ほんとですかぁ?」
P「ほんとですって! っていうか響、さっきから情緒不安定すぎるぞ!? どうしたお前!」
小鳥「とりあえず、響ちゃんに話を聞いてみましょう」
P「わ、わかりました……なんか怖いですけど、そうしましょう」
響「じゃ、じゃあ、見られてたの……? いまの、全部……!?」
P「あ、あくまで響のためを思ってだな……」
小鳥「そ、そうなの響ちゃん! もしものことがあったらいけないから……」
響「そんなこと言って、最近ずっと自分を監視してただろ!!」
P「……え?」
小鳥「い、いえ、今日が初めてだけど……そうですよね、プロデューサーさん?」
P「も、もちろんです! カメラを買ったのだって、昨日ですから! 領収書とかもありますよ!」
響「嘘だっ!! だって最近、ずっと誰かに見られてるような視線を感じるんだぞ! プロデューサーとぴよ子のせいだろ!!」
P「ち、違う! ほんとに違うって! 信じてくれ!」
響「……ほんとに? ほんとのほんとに?」
P「ああ、俺のプロデューサー生命に賭けて誓ってもいい! 今日が初めてだし、響を監視したりなんてしてない!」
小鳥「いくらなんでも、常識的に考えてそんなことはしないわ。私たちを信じて、響ちゃん」
響「……う、うん……そう、だよな……2人がそんなこと、するはずないもんな……」
小鳥「響ちゃん、よく見たら目の下にクマが……」
P「なにがあったんだ? 話してくれ、響」
響「……あ、あのね……最近、ずっと誰かに見られてるような気がして……もしかして、幽霊かもって」
小鳥「ピヨッ!?」
P「幽霊だって? そんな馬鹿な……」
響「でも、ほんとなんだ! ずっと視線を感じてて、ここのところ、もう気が気じゃなくって……」ジワッ
小鳥「もしかして、それで念仏を唱えてたの?」
P「数珠なんてどこで買ってきたんだ……」
響「数珠は実家からたまたま持ってきてて……。と、とにかく、プロデューサーたちじゃないなら、この視線はお化けのせいだぞ!」
P「そんな、お化けなんていないよ。大丈夫、大丈夫だから」
響「でも、でもぉ……」ウルウル
P「どうしても怖いなら、これから神社にでも行ってお祓いしてもらおう。そうすれば、きっと収まるはずさ」
響「ほんと……?」
P「ああ。もしなにかあっても、響は俺が、必ず守るから」ナデナデ
響「うぁ……う、うん……」///
小鳥「えっと、これで一件落着……でしょうか?」
P「ええ。とりあえずはこれで、響の奇行も無くなるでしょうし……」
小鳥「それで結局、響ちゃんへのプロポーズの件はどうなったんですか?」
P「あ、そういえば!」
響「う、うがー! そういえば、それも聞かれてたのか!!」///
小鳥「響ちゃん、ほんとにプロデューサーさんにプロポーズされたの?」
響「プロポーズされたっていうか……その……したっていうか……どっちなんだろ」///
小鳥「え?」
響「前に、その、プロデューサーとね……自分たちは、息ぴったり、相性ばっちりだねって話になって……」
響「そ、それで……つい勢いで、『これなら自分たち、“みーとぅんだ”になれるかな? なってくれる?』って、言っちゃったんだ」///
響「そしたらプロデューサーも、『ああ、なれるさ! むしろもうなってる! これからもずっと、よろしくな!』って言ってくれたんだ!」///
小鳥「え……あの、“みーとぅんだ”って、なに?」
響「“夫婦”だぞ」ニコッ
小鳥「ぴよーっ!?」///
P(ええええええええっ!? 文脈からして“相棒”とか“良いパートナー”みたいな意味だと思ってたぁぁああああ!!)
響「えへへ♪ すっごく嬉しくって、その日はぜんぜん眠れなかったぞ」/// モジモジ
小鳥「…………プロデューサーさん」
P「は、はい……」
小鳥「これはもう、責任とるしかないですよ」
P「…………」
響「自分、家族は大家族がいいなぁ♪」
響「これからずーっと、よろしくね、プロデューサー!」/// ニコッ
響編、おしまい。
今日はここまでです ありがとうございました
○社長室
P「とりあえず響は家に帰しましたが……」
小鳥「ドッキリとは違う意味で、思わぬ事態になりましたね」
P「カメラの前でアレをやられてたらと思うと、ゾッとしませんよ」
小鳥「やっぱりみんなには、近日中にドッキリがあるかもって事は伝えたほうがよさそうですね」
P「ええ、そのようです。うちは特に個性派ぞろいですし」
小鳥「……あ、誰か来たんじゃないですか?」
P「そのようですね。次は……」
↓+2 次に現れた765アイドルは……
小鳥「千早ちゃん……ですか」
P「ええ。およそパラエティとはもっとも縁遠い子と言えましょう」
小鳥「こう言ってはなんですけど……大丈夫なんでしょうか?」
P「1人での待機中に問題はなくても、ドッキリ中とか終了後に問題を起こしそうなイメージがありますね」
小鳥「……それがわかっていて、あえてのオファーなんでしょうか?」
P「千早はだんだん変わってきてますからね。期待値込みなのかもしれません」
小鳥「あ、なにか始めましたよ!」
↓+2 事務所で1人っきりの千早は、なにを始めた?
小鳥「あれ……プロデューサーさんの席に座っちゃいましたよ?」
P「なんだ? なにやってるんだ、千早のやつ?」
小鳥「なにか探してるみたいですね。あ、ひざ掛けを手に取りましたよ!」
P「俺のひざ掛けを……抱きしめてますね。いえ、むしろ体をこすりつけてるみたいだ……」
小鳥「すごくうっとりした顔してますね」
P「…………なにやってるんだ、千早?」
小鳥「あ、なにか言ってますよ!」
千早『>>56』
うえ
千早『……もう直ぐあなたは私のもの』
P「……!?」ゾワッ
小鳥「えっ……プロデューサーさん?」
P「い、いえ、覚えはありませんよ!?」
小鳥「うーん、それじゃあ千早ちゃんの個人的な野望ってことでしょうか?」
P「野望って……そもそも、あなたっていうのが、俺のこととは確定してませんし」
小鳥「そうですけど、わざわざあの席に座って、あんなうっとりしながら……」
P「あ、またなにか始めるみたいですよ!」
↓+2 千早は次に、なにを始めた?
小鳥「……プロデューサーさんの名前を、ひたすらに呟いてますけど」
P「………………。」
小鳥「もうこれは言い逃れできませんよ、プロデューサーさん! 千早ちゃんにもプロポーズしたんですね!?」
P「してませんしてません! 響のはイレギュラーなんです! 今度こそ本当にしてません!」
小鳥「でも、あの気難しい千早ちゃんが、ここまでなつくなんて」
P「なつくっていうか……あ、なにか言ってるみたいです」
千早「>>64」
嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき…
千早『嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき……』
P「本当になにがあったんだ千早!?」
小鳥「ああもう、ひざ掛けに顔をうずめちゃいましたよ……」
P「これ、どうしましょう……放送できませんよね?」
小鳥「できませんね。でも……」
P「でも?」
小鳥「原因はハッキリしてるみたいなので、千早ちゃんの悩みを取り除いてあげられれば解決するはずです」
P「……」
小鳥「あとちょっとだけ様子を見て、突撃しましょう!」
↓+2 千早は次に、なにを始めた?
小鳥「ピヨッ!?」バッ
P「うわっ、なんですか小鳥さん!? 前が見えませんよ!」
小鳥「み、見ちゃダメです! これはちょっとお見せできません!」
P「なんか千早の息苦しそうな声が聞こえませんか……?」
小鳥「聞こえません! なにも聞こえませんよ!?」ギュッ
P「うわっ、ちょ、いろいろ当たってますから!!」///
小鳥「きゃっ!? あ、いえ、そんなこと言ってられません!」/// ギュゥゥ
P「わぁーっ!?」///
小鳥(ち、千早ちゃん、早く終わってー!!)///
○事務所
千早「…………っ」/// プルプル
小鳥「千早ちゃん。いくら事務所に1人だったとしても、ああいうことは、やらないほうがいいと思うの」
千早「は、はい……すみません」
小鳥「幸いプロデューサーさんには見られてないし、データは消しておいたけど……これからは気をつけてね?」
千早「はい……ありがとうございます」
小鳥「みんなプロデューサーさんのことが大好きなのは知ってるけれど、あんまり度を過ぎたこともダメよ?」
千早「……はい」
小鳥「さっきも言った通り、今後ドッキリとかもあるから……1人でいる時も、油断しないようにね?」
千早「そう、ですね……。女子として、アイドルとして……肝に銘じておきます」
小鳥「ちなみに千早ちゃん、プロデューサーさんに、プロポーズまがいのことをされたことってある?」
P「ちょっ!?」
千早「……プロデューサー、約束してくれました」
P「え?」
小鳥「約束?」
千早「私が、プロデュースが必要ないくらい立派なアイドルになっても、ずっと、一生傍にいてくれるって」
小鳥「……言いましたか?」
P「……前に千早が、人間関係で悩んでたのを励ましてた時に……」
千早「これを言葉通りに受け止めれば、とても嬉しい意味になりますけど……プロデューサーは、そこまで深くは考えてなかったと思います」
小鳥「……それで、『嘘つき』ってことなのね」ジトッ
P「うぐっ……!?」
千早「でも、いいんです。もう内心を知られた以上は、私も開き直ります」ズイッ
P「え?」
千早「これからは、こそこそ私物で満足するのではなくて、直接……」ピトッ
P「!?」///
小鳥「ピヨッ!?」///
千早「もっと欲張りになりますから……覚悟してくださいね、プロデューサー」/// ニコッ
千早編 おしまい
○社長室
P「…………」
小鳥「…………」
小鳥「どうするんですか、このお通夜の空気」
P「すみません……本当にすみません……」
小鳥「響ちゃんと千早ちゃんに、明日からどう接するつもりですか?」
P「どうしましょう……」
小鳥「……ドッキリのオファーが来たのは、あと何人ですか?」
P「次で最後です。とりあえず、千早を家に帰して……残るは1人です」
小鳥「なんとか平和に終わればいいんですけど……あ、来ましたね」
↓+2 最後に現れた765アイドルは……?
小鳥「美希ちゃん……ですか」
P「はい……」
小鳥「美希ちゃんは最初からプロデューサーさんラブですから、ある意味で気が楽ですね」
P「……本来は、美希が問題行動を起こすかどうかって趣旨なんですけどね」
小鳥「まぁ、そうなんですけど……でも美希ちゃんは1人でいる時って寝てると思いますし」
P「そうですね。寝っぱなしだとドッキリにかけづらいですけど、ある意味で楽ですね。寝顔も寝相も問題ありませんし」
小鳥「天使の寝姿ですからね~」
P「……あっ、動き出しましたよ」
↓+2 事務所に現れた美希は、まずなにを始めた
P「あれ? ラジカセをセットして……」
小鳥「ええっ!? すごい勢いで踊りだしましたよ!? あれ、なんて言うんでしたっけ?」
P「ブレイクダンス、ですね……。しかもとんでもないレベルですよ」
小鳥「ああっ、床でそんなに回転したら服が……! まだやよいちゃんが来てないから汚いのに!」
P「いや、そこは事務員の音無さんが掃除してくださいよ」
小鳥「ぎくっ!?」///
P「あ、ダンスは終わったみたいです。タオルで軽く汗をぬぐって……」
美希『>>85』
イクッ
美希『イクッ』
P「えっ?」
小鳥「今……?」
P「う、俯いちゃいましたね」
小鳥「え、今……えっ?」
P「なにが起こったのかはわかりませんが、なんか清々しい顔してますね」
小鳥「そ、そうですね……あっ、またなにか……」
↓+2 次に、美希はなにをはじめた?
小鳥「わ、お勉強を始めましたよ!?」
P「美希が勉強!? いや、ここで驚くのもなんか失礼だけど……」
小鳥「ですけど気持ちはわかりますよ。美希ちゃんって、暇さえあれば睡眠ってイメージですから」
P「学校の授業でも寝てそうですよね」
小鳥「逆に、学校で寝てる分、家や事務所で勉強してるとか……?」
P「そ、そんな非効率的な……」
美希『>>93』
イクッ
美希『イクッ』
P「えっ」
小鳥「えっ」
P「……あ、あれ?」
小鳥「今……いや、でも……えっ?」
P「…………」
小鳥「なんなの……? なんなのなの、美希ちゃん……!?」
P「あ、またなにか始めるみたいですよ」
↓+2 続いて美希は、なにをやりだした?
小鳥「あれって……ファンレターを読んでるみたいですね」
P「返事も書いてるみたいです。なんていうか、美希って意外とすごい真面目なんでしょうか」
小鳥「そうですね。たまに気になることを呟きますけど……踊ったり勉強したり、やってること自体は……」
P「もしかしてアレでしょうか、『え、アタシまったく勉強してないよーヤバーイ』ってやつ」
小鳥「ああっ! いますいます、そういう子! 影で努力するタイプの子!」
P「美希ってわりと底知れないところがありますからね。いつも俺のこと好き好き言ってるのも、意外と……」
小鳥「あ、静かに! なにか喋ってますよ!」
美希『>>100』
ハニー大好きなの
美希『ハニー大好きなの』
P「唐突に!? すごいタイミングだな!?」
小鳥「こっちの声は聞こえてませんよね!?」
P「そのはずですけど……なんの脈絡もなくいきなりでしたね」
小鳥「ま、まぁでも、相変わらずプロデューサーさんのことは大好きみたいですね。1人きりの時にも呟くなんて」
P「え、ええ……」
小鳥「……嬉しそうですね?」
P「え? ま、まぁ、それは嬉しいですけど……」
小鳥「ふぅーん?」
P「そ、そろそろ美希のところに行きましょうか?」
小鳥「そうですね。……あ、ちょっと待ってください。またなにか……」
↓+2 美希はなにを始めた?
P「まだファンレターの返事を書いてるみたいですね」
小鳥「いえ、よく見てください。ぜんぜん手紙の気合いが違いますよ。封筒もキラキラですし」
P「そう言われれば、確かにそうですね。鼻歌まじりで楽しそうですし」
小鳥「私の考えが正しければ、これはきっと……。美希ちゃんとの面談は、あれが書き終わってからにしましょう」
P「は、はぁ……わかりました」
小鳥「……ほんと、プロデューサーさんは罪な男ですね」
P「え?」
美希「え~っ!? ずっとミキのこと見てたの!?」
P「そうなんだ、ごめんな。事情はさっき言った通りなんだが……」
小鳥「でも美希ちゃんは、今までで一番良かったわよ」
美希「そうなの? 他の人はなにやってたの?」
P「え、いや、それはまぁ、な……」
小鳥「プライバシーの、あれがあるから……ね?」
美希「むぅ、不公平なの」プクー
P「それにしても以外だったよ。美希が1人の時は、こんなに真面目だったなんて」
美希「マジメ? なんで?」
P「なんでって、ダンスしたり勉強したり……」
美希「ミキは気持ちいいからやってるだけだよ? ハニーのこと考えながらやってれば、なんでも気持ちいいの」
P「え?」
美希「でもでも、ハニーが褒めてくれるなら、すっごく嬉しいな☆」ギュッ
P「わっ、こら、アイドルが抱き付くんじゃない」///
美希「そんなこと言って、ハニーもほんとは嬉しいよね?」ニコッ
小鳥「美希ちゃん、さっき最後に書いてたお手紙って……」
美希「あっ! あれ、書いてること見えちゃってた……!?」///
小鳥「いいえ、さすがにそこまでは見えないわ。なにか書いてるなーってくらいね」
美希「なーんだ、よかったの」ホッ
小鳥「書き終わったのよね? 渡したりはしないの?」
美希「もー、そんなだから小鳥は彼氏いないの」
小鳥「ピヨッ!?」ガーン
美希「これは、今は伝えられないミキの気持ちを文字にしただけなの。だから、渡したりはしないんだよ?」
小鳥「……そ、そうなの?」
美希「それにね、美希は、そういう大事なことは、手紙なんかじゃなくって直接言葉で伝えるの!」
小鳥「うぅっ……!? な、なんて眩しいの、美希ちゃん……!!」
美希「アハッ☆ 小鳥もまだまだだね♪」
P(だめだ、まったく話について行けん……)
美希「まだミキって中学生だし、いろいろできないお年頃なの。それに……」
美希「トップアイドルになって、一番ミキがキラキラしてる時が“勝負”だから!」ギュッ
P「!」///
美希「それまでちゃーんと、待っててね、ハニー💛」
○社長室
小鳥「結局、みんなにはドッキリに備えて1人の時も油断しないよう言い含めるって結果になっちゃいましたね」
P「ええ。しかし今日はたまたま大丈夫でも、当日はどうかわかりませんし……それが正解なんだと思います」
小鳥「……こんなに機材を買って、最終的にそこへ落ち着くわけですね」
P「あはは……考えが足りてませんでした」
小鳥「ですけど、基本的にうちの子たちは裏表のない良い子たちだってことがわかりましたから、良しとしておきましょうか」
P「そうですね。じつは俺の陰口とか言われてたら、ショックで立ち直れなかったかもしれません」
小鳥「さすがに、うちにはそんな子はいないと思いますが……」
P「まぁ、なにはともあれ、音無さんもここまで付き合って下さってありがとうございました」
小鳥「ふふっ、いえいえ。私も久しぶりにプロデューサーさんと2人っきりで、楽しかったですから」
P「そう言ってもらえると俺も嬉しいです。じゃあ、よかったらこの後、2人で飲みにでも行きませんか?」
小鳥「わぁ、ほんとですか? それじゃあ、ぜひ♪」
P「よーし、それじゃあ行きましょう!」ニコッ
小鳥「はいっ!」ニコッ
これでおしまいです。ありがとうございました!
このSSまとめへのコメント
安価だしすぎ
ちょっとは自分で考えろ