【ガルパン】みほ「合同合宿?」 (18)
杏「そっ。今年から始まるらしいんだよ」
みほ「『次代の日本戦車道選手育成のため、技術向上を目指す合宿』ですか」
杏「まぁ要するに全国選抜ってことだよ。他のスポーツとかでもあるでしょ?」
みほ「でも、なんで私なんかが」
杏「そりゃ全国優勝チームの隊長さんだしね。当然当然」
みほ「いや、でも……」
杏「それでさ! うちって戦車道の全国優勝を理由に廃校を免れたわけでしょ?」
杏「こういうのに不参加ってのはちょっとまずいんだよねー。参加希望は自由って書いてあるんだけど」
杏「うちは強制って事で、一つよろしく」
みほ「……でもこれ、合宿の会場が」
杏「うん、黒森峰だね」
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杏「大丈夫だって。黒森峰の人たちとは和解したんでしょ」
みほ「そ、そうですけど……」
杏「それに選抜に選ばれたのは西住ちゃん一人じゃないから」
みほ「え? ……あ、ほんとだ。アンコウチームのみんなと、会長も選ばれてる」
杏「いや、あたしはちょっと忙しくていけないんだけど、代わりにウサギさんとカバさんチームを付けるから」
みほ「で、でもやっぱり……」
杏「はい、決定ね。それじゃよろしくー」
みほ「そ、そんな……」
~当日~
優花里「あの黒森峰に行けるとは、楽しみですね西住殿!」
みほ「そ、そうだね」
華「西住さん元気がありませんね。どうしたんですか?」
みほ「い、いや、そんなことないよ」
まこ「ま、一度逃げた古巣に戻るわけだからな。憂鬱にもなるだろ」
沙織「こら、まこ! 大丈夫だよみぽりん。この間の試合で仲直り出来たんだし、きっと迎え入れてくれるよ」
みほ「……うん。ありがと」
~黒森峰~
優花里「とうちゃーく! さ、早く行きましょう! 戦車戦車戦車ー♪」
沙織「ゆかりんは元気だねー」
華「そうですね。選抜チームということは色々な学校の戦車が集まるでしょうし」
沙織「テンション上がるのも無理ないか。私もちょっと楽しみだし」
まこ「テンション駄々下がりのやつもいるがな」
みほ「はぁ、着いちゃったな……」
沙織「み、みぽりん! 大丈夫だから、早くいこ」
みほ「……うん」
沙織「それで、まずどこに行けばいいんだろう?」
優花里「渡された冊子によると……こっちですね」
華「一日目は練習などは無く、今後の日程の説明と懇親会をやるようですね」
まこ「そうか、今日はないのか。良かった。寝れる」
沙織「明日からは毎朝六時起きだけどね」
まこ「!? ……き、聞いてないぞ。ていうか、その冊子貰ってない」
沙織「だって言ったら来なくなると思って教えてないし、冊子渡してないし」
まこ「くっ……なんてことだ」
優花里「あ、あそこが集合場所みたいですよ」
沙織「あれ? なんか聞こえてこない?」
華「皆さん、もうお集まりなのでしょうか?」
??「声がちいさーい」
みほ「?」
まほ「声が小さい! じゃ、もう一回行くぞ」
黒森峰一同「はいっ!」
まほ「みほたんおかえりー!」
黒森峰一同「みほたんおかえりー!」
まほ「みほたんばんざーい!」
黒森峰一同「みほたんばんざーい!」
エリカ「やめてください隊長! あなたたちも、やめなさい!」
みほ「……」
華「な、なんというか……凄いですね」
優花里「良かったですね西住殿! 歓迎されてるようですよ」
まこ「ああ、これ以上ないほど歓迎されてるだろうな。誘拐すらしそうな勢いだ」
沙織「ほ、ほらみぽりん私が言った通り、迎え入れてくれてるよ」
みほ「」
華「み、みほさん?」
まこ「立ったまま気絶してるぞ」
沙織「も、戻ってきてみぽりん!」
みほ「はっ! わ、私、今何を……」
沙織「みぽりん、大丈夫?」
みほ「う、うん……ちょっと行ってくるね」
沙織「い、行ってくるってどこに?」
みほ「お姉ちゃんの所に」
沙織「だ、大丈夫なのみぽりん。あんなところに行って」
まこ「近づいたら食べられそうな感じだな」
みほ「でもあれは止めないと……まだほかのチームが来てないうちに」
沙織「それは……その方がいいかもだけど」
華「私たちもついて行きましょうか?」
みほ「い、いいの。一人で大丈夫だから……」
まほ「みほたんおかえりー!」
黒森峰「みほたんおかえりー!」
まほ「だから、そこの「りー!」はちょっと上がる感じで」
エリカ「隊長! もういいでしょう。そろそろ他校の生徒が……」
みほ「あ、あの……」
エリカ「え? あ……」
みほ「……その」
エリカ「う、うん。隊長。大洗の隊長が来られました」
まほ「え?」
みほ「……お姉ちゃん、久しぶり」
まほ「みほ、もう来てたのか……」
まほ「もしかして、見てた?」
みほ「うん」
まほ「……見られちゃったか」
みほ「い、いや、私はその……歓迎してくれるのは嬉しいけど……」
まほ「ああ、折角サプライズでやろうと思ってたのに、見られてしまったか」
みほ「え?」
まほ「仕方ない。多少インパクトが薄まるけど、今更内容変えられないし、懇親会ではこのままやろう」
みほ「絶対にやめて!」
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