財前時子「下僕にしてあげる」(126)
―事務所―
P「これをここに置いてっと……ふぅ」パンパン
P「よぉし、やっと事務所が調ったぞ」
P「これで今日から俺のプロデューサー人生が始まるのか」
P「………」
P「感慨深いなぁ……。俺は一体どんな子と出会ってどんなアイドルと頑張っていくのかな」
『渋谷凛「汚してあげる」』と『渋谷凛「また汚してあげる」』の続編というかパラレルワールド的な話です。
拙い内容となりますが、どうぞお付き合いください。
――ガチャ
ちひろ「プロデューサーさん、失礼しますね」
P「あっ、ちひろさん」
ちひろ「わあ、引っ越し無事終わったんですね」
P「はい、おかげさまで」
ちひろ「良かった。それじゃあお昼に引っ越し蕎麦でも食べませんか?緑のカップ蕎麦ですけど」ガサガサ
P「えっ!?わざわざ買ってきてくれたんですか?」
ちひろ「気にしないでください。ここに来るついでに買ってきただけですから」
P「でも、そうだお金……」
ちひろ「あっ、お金のことなら心配しなくて大丈夫ですよ」
P「えっ?」
ちひろ「ちゃんと経費で出しといたので」
P「経費……」
P「さすが……ちひろさんですね」ボソッ
ちひろ「何か言いました?」
P「な、なにも!あっ、お湯沸かしてきますね」
ちひろ「はい、お願いします」ベリベリ
P「えっと、ポットポット……」
ちひろ「プロデューサーさんは天ぷら先入れですか?後入れですか?」ガサガサ
P「あっ、後入れでお願いします」
ちひろ「分かりました」
――
P ちひろ「「いただきます」」
――ズルズル
P「あちっ!」
ちひろ「プロデューサーさん、もしかして猫舌ですか?」
P「そうなんですよ。熱々のお粥とかは天敵ですね」
ちひろ「ふふっ、たしかにお粥はキツそうですね」
P「あはは。……あの、ちひろさん」
ちひろ「はい、何ですか?」
P「これから先、ちひろさんにいろいろな場面でたくさんお世話になると思います。だから、これからよろしくお願いします」
ちひろ「ふふっ、こちらこそよろしくお願いします。プロデューサーさんのこと、頑張って支えていきますから」
P「ちひろさん……」ジーン
ちひろ「そうですね……とりあえずスタドリを100本ぐらい取り寄せておきましょうか」
P「やめてくださいお願いします」
――
P「さて、じゃあ早速行ってこようかな」
ちひろ「スカウトですか?」
P「はい。事務所が調っても肝心のアイドルがいないと始まりませんからね」
ちひろ「そうですね。……いい子と出会えるといいですね」
P「出会ってみせますよ。これでもスカウトをする力は社長からお墨付きですから」
ちひろ「ふふっ、それじゃあ楽しみにしてます。スタドリはいつでも用意できてますから、ガンガン行っちゃってください」
P「は、はぁ……じゃあいってきます」
――ガチャ
ちひろ「いってらっしゃい、プロデューサーさん」
―数十分後―
P「……」
時子「ほら、もっと頭下げなさいよ」グリグリ
P「ぐぬっ!」
時子「もっとよ。その醜い顔を地面に擦り付けなさい」グリグリ
P「ふぎゃ!んんっ!」
時子「クックックッ、そうそう。はじめからそうやって地べたに這いつくばってればよかったのよ」
P(ど、どうしてこうなった!!)
―少し前―
P「……」チラッ
P「……んー」チラッ
P「……」キョロキョロ
P「……おっ?」ピタッ
「ごめん、その日店の手伝いしなくちゃならなくて。うんそう、花屋だよ」
P(あの電話してる高校生、良いかもしれない!!)
「ハナコ?元気だよ。今日も帰ったら一緒にお散歩行くし」
P「よーし……」
「ふふっ、そうだね。あっ!信号変わっちゃう。ちょっと待ってて」タッタッタ
P「ちょっ!?き、君!待っ――」タタッ
――ドン
時子「――っ」
P「うわぁっ!?」
P「す、すいませーん!」タッタッタ
時子「アァン?ちょっと待ちなさいよ」ガシッ
P「えっ、あの今急いでるので」
時子「そんなこと知らないわよ。貴方、私にぶつかっといて謝罪もせず走り去るつもり?」
P「いや、その……走り去るつもりは……(あれ?さっきの子いなくなってる!)」キョロキョロ
時子「貴方の考えなんてどうでもいいわ。トロトロしてないでさっさと謝りなさい」
P「は、はい。ぶつかってしまって本当にすみませんでした」
時子「……」
P「……あ、あのー」
時子「何チンタラしてんのよ。早く謝りなさいよ」ギロッ
P「えっ!?」
P「えっと、今謝りましたよね?」
時子「ハァ?貴方、謝り方も知らないのかしら?」
P「えっ?」
時子「土下座よ、土下座。この私に謝罪するんなら、まずは土下座をするのが当たり前でしょ」ギロッ
P「ひっ!?(この子威圧感が半端じゃない!)」
時子「早くしなさい」
P「は、はい……」
時子「……」
P「えぇっと、さっきはぶつかってしまって、そのまま走り去ろうとしてすみませんでした」
時子「……」
P(これで大丈夫、かな?)チラッ
時子「私の許可無しになに勝手に顔あげてるのかしら?」グリッ
P「んぐっ!」
時子「ほら、早く跪きなさい」グリグリ
P(ダメだった!っていうか何の躊躇いもなく頭踏んずけてきたぞこの子!?)
―そして今に至る―
時子「ほら、早く謝罪しなさい。貴方みたいなトロトロした人をチンタラ待っていられるほど暇じゃないの」
P「……ほ、本当に申し訳ありませんでした」フカブカ
時子「……」
P(何も言ってこない……。これじゃダメだったのか?でも顔あげたらまた怒られそうだし……)
時子「……」
――ヒソヒソ……、カシャッ
P(くぅっ!通行人に注目されちゃってる。そりゃあ歩道で女の子に土下座してる男がいたら目立つよな……。写真まで撮られちゃってるし……!)
時子「……フン」コツコツ
P「あ……(行っちゃった。許してくれたのか?)」
――ざわざわ、カシャッ、パシャッ
P「っ!!(とりあえず、ここから離れよう!)」タッタッタ
―事務所―
P「ふぅー……」ガチャ
ちひろ「あっ、プロデューサーさん。おかえりなさい」
P「ああ、はい……ただいま」
ちひろ「どうかしたんですか?スカウトしに行く前とずいぶん様子が違いますが……」
P「ええ……まあ、いろいろありまして、あはは」
ちひろ「いろいろ、ですか?」
P「はい……。はぁ……」
ちひろ「……スタドリ一本いっときます?」
P「……いただきます」
―――――
―P宅―
P「ふぅ、今日は疲れたな。そりゃそうか。事務所の引っ越しもあったし」
P「それに……あの土下座もあったし」
P「あの子、大学生かな?頭下げさせられてたから、ちらっとしか見れなかったけど……」
P「顔、綺麗に整ってたな。高圧的な眼差しが目立ってたけど。でも、目を離せられなくなるような……あの眼差しをマイナスじゃなくてプラスに変えてしまう雰囲気」
P「スタイルだって、きっと悪くない。足が長くてスラってしてたし……」
P「もしかしたらあの子……いけるんじゃ……ビビッときたし」
P「……うん、明日あの子のことを探してみよう」
P「また会えるといいけど……」アハハ
更新遅れてしまってすみません
―翌日―
P「じゃあちひろさん、僕ちょっと出かけてきますね」
ちひろ「今日もスカウトですか?」
P「はい、昨日会った子が気になっちゃって。今日はちゃんとスカウトしてきます!」
ちひろ「ふふっ、頑張ってくださいね」
P「もちろんです。じゃあいってきます」
ちひろ「気をつけてくださいね」
――がちゃ
ちひろ(プロデューサーさんの目にとまった子かぁ。きっと可愛くて元気な明るい子なんだろうな、楽しみ♪)
―1時間後―
P「……まあ、覚悟はしてたけど」
P「なかなか見つからないなぁ……」
P「そりゃそうだよな。昨日会ったからってあの子が今日もここに来るとは限らないし……」
P「とりあえず暗くなるまで探すか」
P「よし、次はあっちのほうを探しt――」
――ゾクッ
P「っ!?な、なんだ?この感じ」
P(まるであの子に睨まれた時みたいな……)
P「はっ!まさかっ!!」キョロキョロ
時子「……」コツコツ
P「いたっ!!あの子だ!!」
時子「……」コツコツ
P「ちょっと君ー」
時子「……」コツコツ
P「……?あのー」トントン
時子「アァン?なによ貴方」
P「ちょっと君に話があって……俺はプロデューサーをやってて、あっ、これ名刺な」スッ
時子「名刺?……アイドル事務所、プロデューサー?」
P「君さ、アイドルに興味はない?」
時子「アイドル?」
P「ああ!君は絶対、人気アイドルになれるよ!ちょっとだけでもいいんだ!よかったら俺の事務所に来てくれないかな?話を聞いてくれるだけでもいいから」
時子「……馬鹿みたい」コツコツ
P「ちょっ!?ちょっと待ってくれ!」
時子「アァン?なによ?アイドルなんてくだらないこと、この私がするわけないじゃない」
P「そう言わずにさ、話だけでも……」
時子「しつこいわね。ブーブーうるさいわよ、この豚!」ギロッ
P「ぶ、豚!?頼むよ、ちょっとだけでいいんだ。なんでもするから!」
時子「……」ピクッ
時子「……ふーん」
P「……?」
時子「貴方いま『なんでも』って言ったわよね?」
P「っ!!(なんか嫌な予感が!)」ビクッ
時子「言 っ た わ よ ね ?」ギロッ
P「い、言いました」
時子「クックックック……!」
P(まずい……勢いに任せてとんでもないことを言ってしまった気がする!)タラーッ
時子「ここだと人が多いわね。着いてきなさい」
P「えぇっと……どこへ?」
時子「うるさいわね。黙ってさっさと着いてきなさい」ギロッ
P「っ!わ、分かった」
――トコトコ
P(人の気配が全然しない。こんな路地裏に来てどうするんだ?)
時子「……」スタッ
P「……えっと」
時子「貴方、よく見たら見覚えがあるわね」
P「えっ!あ、ああ君とは昨日も会ったからな」
時子「昨日?……ああ思い出したわ。貴方、昨日ぶつかってきた豚ね」
P「ぶっ!?なあ、その豚って呼び方は失礼じゃないか?」
時子「アァン?誰に向かって言ってるのかしら、この豚は」
P「またっ!?だから――」
時子「――黙りなさい」ギロッ
P「っ!?」ビクッ
時子「まったく生意気な豚ね」ギロッ
P(なんだ!?この子に睨まれてると、体が縮こまって……)
時子「ほら、早く跪きなさい」
P「はっ?」
時子「トロトロしてないで早く昨日みたいに跪きなさいよ」
P「ちょ、ちょっと待て!どうして俺が跪かなきゃいけないんだ!?」
時子「なんでもするってさっき言ったわよね?貴方は自分の発言を忘れちゃうほど馬鹿な豚なのかしら?」
P「いや、たしかに言ったけど……」
時子「ならさっさと跪きなさい。私に話を聞いてもらいたいんでしょ?」
P「くっ……!」
――ペタッ
時子「クックックッ、無様な姿ね」
P(くそっ、どうして俺は今日も土下座させられてるんだ!)
時子「……顔をあげなさい」
P「……」グッ
時子「……」スッ
P「……?」
時子「クックックッ」
P(なんだ?片足を俺の前に突き出して……今度は何をさせるつもりなんだ?)
時子「ほら、早くしなさい」
P「えっ?早くってなにを?」
時子「自分で考えなさい。なんでもするんでしょ?なら、自分がいま何をすべきなのかも考えなさい」
P(何をすべきかって……)
時子「……」ジーッ
P(なんだ?何をするのが正解なんだ?)
時子「……」
P(この子の靴を磨けばいいのか?)
時子「……」
P(……ダメだ!分からない)
時子「……チッ」
P「っ!」
時子「早くしなさいよ、この豚」ギロッ
P「っ!?」ゾクッ
P(なん、だ……?)ゾクゾクッ
――地べたに跪かされて
P(体が、ゾクゾクして……頭が、ぼーっとして……)
――見下されて
P(すごく、睨まれてる……)
――罵られて
P(早く、しなきゃ……)ボーッ
――支配されて
P(なにを……?)ボーッ
――まるで
P(………)ボーッ
――自分が、下僕みたいに
P「……ぁー」
――彼女が
時子「フフフッ」
――女王様みたいに
――ぺろっ
P(……あれ?)ペロペロ
時子「ククッ……」
P(俺、なにして……)ペロペロ
時子「クックックック……」
P「……。う……、んっ?んんっ!?ゲホッゲホッ、うがっ……!」
時子「アーッハッハッハ!いいわ、貴方最高よ」
P(ちょっと待て!俺いま何を!この子の靴を、舐めてた!?)
時子「気に入ったわ。その奉仕に免じてなってあげる、アイドルにね」
P「ま、待ってくれ。俺、一体何してるんだ……!」
時子「アァン?貴方何言ってるの?何をすべきか考えて自分から私の靴を舐めたんじゃない」
P「いや、それが……跪かされて、睨んでる君の目を見てたら……体がゾクゾクして、頭までぼーっとしてきて……気がついたら君の靴を……」
時子「……へぇー」
P「何だったんだ……俺、どうしてあんなことを……」
時子「クックック……貴方がこんなに調教のしがいがある豚だったなんてね」ボソッ
P「えっ?」
時子「……貴方のこと、ますます気に入ったわ」ペロッ
P「っ!な、何を言っt――」
――ガシッ、グイッ
P「うぐっ!?(髪が引っ張られ……っ!)」
時子「いい?よく聞きなさい」ギロッ
P「っ!」ビクッ
時子「――貴方を私の下僕にしてあげるわ」
P「……えっ」
時子「クックック……」パッ
P「下、僕……?」
時子「さて、それじゃあ貴方の事務所に案内してもらおうかしら?」
P「ちょ、ちょっと待て!下僕ってどういう――」
時子「アァン?下僕は下僕よ。ああ、安心しなさい、普段は貴方のことをプロデューサーのように使ってあげるから」
P「いやいや!全然意味が分からないんだが!?」
時子「うるさいわね。さっさと事務所に案内しなさいよ。トロトロしてる奴は嫌いよ」
P「だ、だから――」
時子「早くしないと貴方のこと捨ててアイドルになんかならないわよ」
P「それは困る!わ、分かった、今すぐ案内するから」アセッ
時子「それでいいのよ」
P「……」トコトコ
時子「……」コツコツ
P「ところでさ、君って大学生?」
時子「――時子」
P「え?」
時子「私の名前よ。財前時子。『君』、なんて呼ばないでくれないかしら。貴方の方が目上みたいでムカつくのよ」
P「いや、実際年上なんだけど……。じゃあ、時子」
時子「アァン?呼び捨て?」
P「ん?ダメか?」
時子「……フン、まあいいわ」
P「それじゃあ時子。時子は大学生なのか?」
時子「ええ、そうよ」
P「そうかぁ。大学生か。いいなー、学生生活は楽しいだろ」
時子「……別に」
P「どうして?講義にサークル、楽しいこといっぱいあるじゃないか」
時子「あんなの全然楽しくなんかないわよ。ジジイの話なんか聞いてたってつまらないだけだし、サークルだって……ただブーブー騒ぎたいだけの豚の集まりじゃない」
P「いや、そんなことはないと思うけどな……」
時子「なによ?下僕の分際で口答えするつもり?」
P「そういうわけじゃないけど……。なあ時子」
時子「なによ」
P「時子ってさ……もしかして友達いないのか?」
時子「………」
P「………」
時子「………チッ」ゲシッ
P「痛ぁっ!?ちょ、いきなりなにすんだよ!?」
時子「黙りなさいこの豚!」ゲシッゲシッ
P「ぐっ!痛い痛い!痛いって!ま、まさか図星――」
時子「っ!!死になさい豚!」ゴツッ
P「ぐぁっ……あ……ぁ………」バタッ
なかなか更新できずすみません
これからは更新ペースをなるべく狭めていきたいと思います
それから時子様は大学生の設定でいくのでご了承ください
―その後しばらくして―
P「ただいま戻りました」ガチャ
ちひろ「あ、お帰りなさいプロデューサーさん」
P「ささっ、入ってくれ」
ちひろ「うん?あっ!もしかしてスカウト上手くいったんですか?」
P「そうなんですよ!早速事務所に連れて来ちゃいました」
ちひろ「わぁぁ!(どんな子だろう?可愛い子?それともクールな女の子かしら?)」ワクワク
――コツコツ
時子「アァン?なにこれ、小さい事務所ね。ま、貴方みたいな豚にピッタリな豚小屋ってところかしら」
ちひろ「―――え?」
P「そう言うなよ。それにこれから時子と大きくしていくんだから」
時子「チッ」
ちひろ「」
ちひろ「あ、あのぉプロデューサーさん。この子は一体?」
P「ああ、すみません紹介が遅れちゃって。この子は財前時子。僕がスカウトした未来のアイドルです」
時子「なにが未来のアイドルよ。プロデューサー、この人は誰かしら」
P(あ、豚とかじゃなくて、ちゃんとプロデューサーって呼んでくれるんだ)
ちひろ「は、はじめまして時子さん。私はちひろといいます。この事務所の雑用係をやってます」
時子「ふーん(雑用係って割りには悪魔のような黒いオーラが出てる気がするのだけど)」
ちひろ「よろしくお願いします、時子さん」スッ
時子「え、ええ」ギュッ
P(ん?時子の奴、ちひろさんにはやけに素直だな)
P「じゃあ時子。早速いろいろ話をしたいからあっちのソファーで待っててくれ」
時子「はいはい」コツコツ
P「さてと、新規アイドルの書類はっと……」
ちひろ「プロデューサーさん」コソコソ
P「はい、なんですか?」
ちひろ「時子さんのことなんですけど、すごい子をスカウトしてきましたね」
P「あ、はは……ちょっと目付きが鋭くて気は強いですけど、きっと大物アイドルになりますよ」
ちひろ「そうですね、確かにものすごい原石だとは思うんですけど……」
P「ん?どうかしたんですか?」
ちひろ「いえ、ただ……知らない事務所に連れてこられたのに、あまりにも平然とし過ぎてるというか」
ちひろ(まるで、何もかも遊びのように思ってるような……)
P「ちひろさん?」
ちひろ「……いえ、なんでもありません。ふふっ、まあプロデューサーさんがついていればきっと大丈夫ですね」
P「うん?」
時子「ちょっと、いつまで待たせるつもりなのかしら?」
P「あ、ああすまん!今いく」ガサガサ
時子「チッ」
ちひろ「私お茶淹れてきますね」
P「はい、お願いします」
時子「豚!早くしなさい」
P「分かったから豚って呼ぶのはやめろ」
――これが俺と財前時子との出会い
――プロデューサーとアイドルの出会い
――下僕と女王様という関係のはじまりだった
今さらですが時子様のキャラが崩れていないか心配です
本家と違ってもあまり気にしないでいただけると幸いです
時子「ふぅ……」
P「時子レッスンお疲れさま」
時子「あら、迎えにくるなんて豚のくせにいい心がけじゃない」
P「いやだから、俺は豚じゃないんだが……」
時子「そうね。そういえば貴方は豚じゃなくて私の下僕だったわね」
P「なあ、前から言ってるけどその下僕って一体どういう意味なんだ?」
時子「下僕は下僕よ。他の何でもないわ」
P「じゃあ俺は時子の執事みたいなもんなのか?」
時子「アァン?執事?貴方馬鹿じゃないの?」
P「だって下僕も執事も時子の命令とか世話をする役割だろ?」
時子「ハァ……。貴方、自分の立場が全然理解できてないようね。いいわ、ちょうど良い機会だし貴方のこともレッスン(調教)してあげるわ」
P「なんかレッスンの言葉の裏にとんでもない意味が隠れてるような気がするんだが……」
―P宅前―
時子「ほら、早く開けなさいよ」
P「だからダメだって!こんな夜遅くに、しかも自分のアイドルを家に入れるプロデューサーがどこにいる!」
時子「アァン?私が開けろって言ってるんだから早く開けなさい」
P「だから何度も言ってるだろ、ダメなものはダメなんだって!」
時子「うるさいわね。下僕のくせに私に逆らってるんじゃないわよ」グリグリ
P「痛い痛い!足!足踏んでるから!」
時子「黙りなさい、いいから早く開けなさい!」ギロッ
P「っ!?」ゾクッ
時子「早く開けないとこのまま外で調教するわよ」
P「調教!?いま調教って言わなかっ――わ、分かった!分かったからそんな睨むな!開けます!開けますから」ガチャ
時子「フン、はじめから素直に従っていればいいのよ。貴方は私に逆らえないんだから」
P「ど、どうぞ」
時子「あら、ちゃんと綺麗にしてるじゃない」
P「そりゃあ散らかす時間すら無いぐらい今は忙しいからな」
時子「フン……本当は女でも連れ込んでるんじゃないのかしら?」
P「なっ!?そんなわけないだろ!第一、女の子をうちに入れるのなんてそれこそ時子が初めてで――」
時子「………」
P「な、何だよ!?その普段は絶対に見せない憐れんだ眼差しは!?」
時子「……貴方もしかして、童貞?」
P「………」
時子「………フッ」
P「笑ったな!?いま笑ったな!?しかも鼻で!」
時子「フン、いつかの仕返しよ………よかった」ボソッ
P「ん?何がよかったんだ?」
時子「っ、なんでもないわ」
P「それで、俺の家で何をするんだ?」
時子「何度も言わせるんじゃないわよ。下僕の調教よ、調教」
P「調教って言われてもよく分からないんだが……」
時子「クックック、安心しなさい。いきなりキツいことはしないから」
P「キツいこと?」
時子「そうね……まずは貴方に下僕の自覚を染み込ませることにしようかしら」
P「し、染み込ませる!?」
時子「なに?今さら怖じ気づいても遅いわよ、クックック」ペロッ
P(ヤバい!よく分からないがこのままだと……!)
時子「いいわその怯えた表情。やっぱり貴方には素質があるようね」
P「ひいっ!」ビクッ
時子「大人しくしなさい」グイッ
P「ぐぇっ!(ネクタイが引っ張られて!?)」
時子「さあ、私の目を見なさい」ググッ
P「――っ!」
時子「貴方は私の下僕。私には逆らえないし、逃げられない」
P(時子の目から目が離せられない……!)
時子「言ってみなさい。貴方は私のなに?」
P「ぐっ、俺は時子のプロデュ――」
時子「今さら『プロデューサー』なんて馬鹿なことを口にしたら……貴方のことブチ壊すわよ?」ギロッ
P「っ!?」ビクッ
時子「早く言いなさい。貴方は私のなに?」
P(ここは、とりあえず時子の望む言葉を言うしかない)
時子「………」
P「……お、俺は」
時子「………」
P「時子の……下僕、だ」
時子「ククッ、いいわよ。もう一度言いなさい」
P「俺は、時子の下僕…だ」
時子「もう一度」
P「俺は時子の下僕だ」
時子「もう一度、貴方は?」
P「……時子の下僕だ」
時子「うわべだけの言葉はおしまいよ。次は心の中から言ってみなさい」
P「え?」
時子「『私は時子様の下僕です』……言いなさい」
P「……わ、私は時子様の下僕です」
時子「私の目を見て……心の底から、もう一度」ジーッ
P「私は、時子様の下僕です」
時子「もう一度」ジーッ
P「わた、しは時子様の下僕、です」ボーッ
時子「いい調子よ。そのまま自分の言葉を受け入れなさい?貴方はなに?」
P「私は、時子様の…下僕、です」ボーッ
時子「下僕、貴方は下僕……貴方は私のモノ。貴方は私に逆らえないの」
P「逆らえ、ない……」ボーッ
時子「ククッ、そうよ。私に服従するのが貴方の悦び」
P「……」ボーッ
時子「私の言うこと、きけるわよね?」
P「……はい」
時子「じゃあ、私の足に口づけをしなさい?」
P「え……?」
時子「跪いて貴方が私の下僕だという証を見せなさい」
P(……時子の、足)ペタッ
時子「そのまま身を任せて、私の下僕になるのよ」
P(時子、様の下僕に……)ボーッ
時子「クックック、これで貴方は私の――」
―――ぐうぅぅぅぅ!
P「……はっ!俺、いままで何を……っていうか今の何の音だ?」
時子「………」
――ぐうぅぅぅぅ!
P「えっ!?」
時子「………」プルプル
P(もしかしてこの音……)
時子「あと、少しだったのに……!」プルプル
P「……なあ時子」
時子「黙りなさい」ギロッ
P(……あの時子が涙目になってる)
時子「それ以上何か言ったら○すわよ」ギロッ
P「そんな○すとか言うなよ。レッスンの後だったし腹減ったんだよな。いま俺なにか作って――」
時子「フンッ!」ドゴォ
P「ぐはあっ!?」
武内Pというものすごいプロデューサーが出てきましたがこのSSでは今まで通りのプロデューサーでいきます
P「ぐっ、うぅぅ……!」モゾモゾ
時子「フン!」ゲシッ
P「ぐあっ!?」
時子「ククッ、床に這いつくばってさらに女に踏まれて、情けない姿ね」グリグリ
P(マズイ、時子を怒らせてしまったか!?)
時子「人が優しくしてたら調子に乗っちゃって。私の下僕のくせに。身の程を弁えなさい」グリグリ
P「ぐうっ!時子、やめてくれ」
時子「やめてくれですって?まだ自分の身分が分かっていないのかしら!?」ギロッ
P「っ!?う……あ、」ゾクッ
時子「貴方なんかがこの私に指図するんじゃないわよ!」グリグリ
P(なんだ?踏まれて惨めなこんな状況なのに……!時子に睨まれてると身体が……)ゾクッ
時子「このまま踏み潰してあげるわ。貴方なんかもう下僕じゃない。ただの豚よ」グリグリ
P「うあっ、ああ……!」ゾクッ
時子「このっ、豚!下僕以下の汚い豚!」グリグリ
P(時子に見下されて、踏み潰されて……罵倒されて、睨み付けられて)ゾクゾクッ
時子「貴方には失望したわ。素質がありそうだったから目をつけたけど、そんなことなかったみた――あら?」ピタッ
P「く、ぁ……」
時子「……クックック」
P(なんだ?止まった?)
時子「クックック……アーハッハッハ!」
P「時、子?」
時子「……ねえ、貴方いまどんな気持ちかしら?」
P「え?」
時子「年下の女に踏みにじられて、罵倒されて……どんな気持ち?」
P「そ、それは……く、悔しい…に決まってるだろ」
時子「ふーん」
時子「そうね、普通の男なら悔しがるでしょうね」
P「普通の男なら、って」
時子「残念だったわね。貴方は普通の男じゃない」
P「なっ!?何を言って――」
時子「貴方は私に踏みにじられて悦ぶ変態。本当はちっとも悔しくなんかないの。むしろもっと私に弄られたいと思ってる」
P「っ!?」ドキッ
時子「クックック……」
P「そ、そんなわけないだろ。俺は本当に悔しくて――」
時子「なら――」
――ギュムッ
P「くあっ!?(足がっ!)///」ビクン
時子「――貴方のチンコ、どうしてこんなに大きくなってるのかしら?」スリスリ
P「ひぃっ!ああっ!」ビクン
時子「クックック、足で踏まれたらもっと勃起してきたわね」
P「と、時子、ぐあっ!」ビクッ
時子「悶えちゃって。やっぱり貴方を豚にしておくのはもったいないわね」
P(どうして、俺はこんな状況で興奮してるんだ!?)
時子「ふふっ、戸惑ってるわね。足なんかで踏まれてどうして自分は勃起しちゃってるのか」
P「っ!?」
時子「それは貴方がドMで変態な私の下僕だからよ」ギュムッ
P「ああっ!!///」ビクッ
時子「安心しなさい。今からたっぷりレッスンしてあげるわ」
P「レッスン……!?」
時子「そうね……さっきと違うけど、まずは自分がドMな変態だってことを自覚させてあげるわ」ペロッ
P「お、俺はMなんかじゃ……!」
時子「意外に強情ね。いいわ、そのほうが堕としがいがあるし」ペロッ
P「くっ、とりあえずこの足をどかしてくれないか」
時子「……」
――グリグリ
P「ぐあっ!?」ビクン
時子「クックック、なに今の声、どうかしたのかしら?」
P「うぐっ、な、なんでもな――」
――グリグリ
P「ぐぁ……!」
時子「フフッ、また固くなってきたわよ?本当は踏まれて気持ちいいんでしょ?」
P「そんなこと、は……!」
時子「じゃあいくら踏んでも問題ないわね」
P「えっ!?」
時子「ほらほら」グリグリ
P「いっ!?あっ!」ビクン
時子「身体もココもビクビクしてるわよ?ククッ、真っ赤な顔」ジーッ
P(時子に見下されてるっ!)ゾクッ
時子「男の大事なところを足なんかで踏まれて……なのに貴方勃起してるのよ?これでもドMな変態だって認めないのかしら?」
P「あっ、くぅ……!(時子の罵倒が……!なんだ?ゾクゾク、する///)」
時子「このまま惨めに足でイかせてやるわ」グリグリ
P「そんな強く!?うあっ!?///」ビクン
P(だ、ダメだ!もうっ……!!)ビクビクッ
時子「……」ピタッ
P「っ……?」ハァハァ
時子「やーめた」
P「……え?」
時子「あらどうかしたのかしら?」
P「いや、えっと……どうして」
時子「ああ、貴方が可哀想だったからやっぱりやめてあげたのよ」
P「可哀想って……」
時子「足をどかしてくれって貴方言ってたじゃない」
P「そ、そんな、こんなの……これじゃあ……(生殺しじゃないか)」ビンビン
時子「……ククッ、何か言いたそうな顔ね」
時子「本当はあのまま私の足でイきたかったのでしょ?」
P「っ!?そ、そんなこと……!」
時子「ほーら」フリフリ
P(時子の足が目の前に!)
時子「この間貴方が舐めた足よ?」
P(時子の足……肉付きがちょうどよくて、綺麗で……。それに少し汗の匂いが)ドキッ
時子「ほらほら」ズリズリ
P「むぐっ!?(足で顔を!?)」
時子「ククッ、情けない男」
P(ヤバい!足の匂いと、この体勢、頭がふわふわして…ゾクゾクする!///)
P(時子の足……踏まれて……足の匂い……///)ボーッ
時子「ククッ、変態じゃない貴方はこんなことされて抵抗しないのかし―――ん?」
P「っ、ふっ……スン、ふぁ…///」クンクン
時子「アァン?」
P(時子の足の匂い……ぁぁ///)ゾクッ
時子「貴方、もしかして私の足の匂い嗅いでるの?」
P「ふふぁ……すぅ、はあはあ///」
時子「……クックック、アーハッハッハ。ほんとう、貴方最高だわ」ゾクゾク
P「はぁ、はぁ///」
すみません
大変長い間お待たせしました
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