絵里

絵里（うっ、便意が……ッ！？）

希「？ エリチどうしたん？」

絵里「……え？ あ、いえ、なんでもないわ……」

希「そう？ でも顔真っ青やけど、……もしかして体調悪いんやない？」

絵里「ううん、大丈夫よ……。 でもごめん、ちょっと席外すわ」

希「保健室ならウチもついて行くけど……。 今のエリチ一人にさせるの心配やから……」

エリチ「だ、だから大丈……うぐぅ……ッ！？」


エリチ（どうしよう……。 花も恥じらう乙女がお腹痛くてトイレに行くなんて言い辛いわ……。 でも他の理由だと希もついて来ちゃいそうだし……）


希「あっ、仕事のことなら気にしなくていいから、とりあえず保健室いこ？ あとのことはウチがやっておくから……ね？」


絵里（保健室になんか寄ってたら……も、もれちゃう……。 ここは気がひけるけど……）


絵里の行動
↓

絵里「……希」

希「……？」

絵里「今からすごく大事なことを言うから、聞き逃さないでね」

希「……え？ ま、まさか……っ」

絵里「うん……そうなの。 私……私ね……！」

希「ウソや……！ そんなのウソに決まっとる！」

絵里「ううん……、ウソじゃない。 これは本当のことなの」

希「そんな……。 なんで、なんでよりによってエリチが……」

絵里「……」

希「エボラに感染して……！」

絵里「違うわ希……。 エボラじゃないの……」

希「じゃあ何！？ ……もしかして花粉症！？」

絵里「なぜそこまで取り乱すのかわからないけど……希、今から言うことをちゃんと聞いて。 一度しか言わないから」

希「……うん」

絵里「そしてこれを聞いたら、絶対に私の後を追いかけて来ちゃダメ。 約束できる？」

希「……エリチがそう言うなら」

絵里「ありがとう。 それじゃあ、」

希「……！」


絵里「トイレ……行ってくるわ」


希「……あっ、待って！ エリチ……ッ！」


こうして絢瀬絵里は生徒会室に最愛の友を残し、オケアヌスへと駆けて行ったのであった。