律子「最近うちのバカップルがウザい」 (99)
@社長室
律子「どうにかなりませんか」
高木「そう言われてもねぇ……彼も音無君も、よく働いてくれているじゃないか」
律子「お願いします。このままだと私、多分ストレスで死にます」
高木「そ、そこまでかい!?取り敢えず、どういうことか具体的に教えてくれたまえ」
律子「はい。一番近いのだと、昨晩の――」
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@深夜の765プロ
律子「…………」
P「次これお願いします、音無さん」
小鳥「はいは~い」
P「すみません。こっちの都合でこんな時間まで残らせて……」
小鳥「良いですよ、どうせ暇でしたから♪」
律子「…………」
P「ありがとうございます。お礼にお酒でも奢りますから」
小鳥「わぁい♪それじゃあ、頑張って早く終わらせちゃいましょう!」
P「はい!」
律子「…………」
律子(なんで……)
小鳥「あ、プロデューサーさん。左手ちょっとずらしてください」
P 「こうですか?」
小鳥「きゃっ……も、もう!急に抱き締められたらビックリするじゃないですか!」
P「でもこうすれば、左手も邪魔にならないし、何より俺のやる気が倍増して仕事が捗ると思って……」
P「……ダメ、でした?」
小鳥「Pさん……嫌じゃ、ないです」
小鳥「それに、わたしのやる気も倍増ですっ////」
P「はは////」
小鳥「ふふっ////」
律子「…………」
律子(なんでこの人達は……)
小鳥「さっきの書類完成しましたよ」
P「流石です小鳥さん。あっと言う間ですね!」
小鳥「へへーん!どんなもんだい!」
P「えらいえらい」ナデナデ
小鳥「ぴよ……////」スリスリ
律子「…………」
律子(なんでこの人達は、椅子に抱き合って座ってるのかしら)
律子(え、二人が近い方が仕事がスムーズにいくから?……って近すぎるわ!!)
律子(どう考えても普通にやった方が早く終わるでしょ!?それをさっきからイチャイチャと……)
小鳥「ふぅ……」ぽてん
P「おっと」グラッ
小鳥「あ、ごめんなさい。つい……」
P「大丈夫ですよ。疲れちゃいました?」
小鳥「はい。ちょっとだけですけど」
P「なら、少しだけ休憩しましょう……こうやって」ギュッ
小鳥「ふぁ……Pさん、暖かい…////」
P「小鳥さんも暖かいですよ」
イチャイチャ
律子「…………」イラッ
律子(私の存在が完璧に忘れ去られている……)
律子(……なんか腹立ってきたわ)
律子「ん、ごほんっ!ちょっt」
小鳥「ど、どこ触ってるんですかっ、えっち!」
P「え、何のことです?小鳥さんの気のせいじゃないんですか」
小鳥「とぼけてもダメですっ、もう……いやらしい」じと~
P「はは、すみません。小鳥さんがあんまりにも可愛いから、つい」
小鳥「え……Pさん////」
P「小鳥さん……」
イチャイチャ
律子「…………」
律子「……先にあがりますね。お疲れさまでした」
律子「――そのま急いで帰ったので、後のことは知りません」
高木「ほぅ……あの二人がねぇ」
律子「多分あの後、絶対にヤってると思います」
高木「律子君!?仮にもうら若き女性がそんなことを言っては――」
律子「はい…?」
高木「いや、なんでもない」
高木(な、なんて荒んだ目をしているんだ……)
律子「大体なんですか、『抱きしめればモチベーションあがって早く終わるから』って。仕事なめてますよね」
高木「ま、まぁ、気の持ち用は人それぞれだからね」
律子「別々にやった方が早く終わるに決まってますよ。それに、それモチベーション上がってるんじゃなくて、ただ興奮してるだけでしょうって」
高木「そ、そうかもしれないね。彼も男だからね」
律子「小鳥さんも小鳥さんで、注意するどころか甘え始めるし……」
高木「恋人同士だから仕方がないのかもしれないね」
律子「くそっ!!!」ガンッ
高木「落ち着きたまえ!?」
高木「確かに同じ職場内でそういうことがあるのは大変かもしれないが、たまになら……」
律子「たまに?……まだまだこんなもんじゃないんですよ」
高木「なんだって?」
律子「まだまだ有ります、聞きますか?」
高木「……う、うむ。聞こうか」
律子「これは、3日前のお昼のことなんですけど――」
@お昼の765プロ
ガチャッ
律子「ただいま戻りましたー」
…………
律子「あれ、誰もいない?」
…………
律子「おかしいわ、小鳥さんもいないなんて」
律子「お昼ご飯でも食べに行ったのかしら……」
律子「それにしたって、事務所を無人に……そんな不用心なことしないと思うけど……」
<ガタン
律子「!!」
律子(今の音……給湯室から……?)
律子(そうか、多分またインスタントの焼きそばか何か作って食べるつもりなんだ)
律子「一応、声掛けておくべきよね」
<ピーー!!
律子(これは、お湯が沸いてヤカンが鳴ってる音……やっぱりね)
ソロリ
律子「小鳥さーん、ここにいたんですk……っ!?」
小鳥「ん、ちゅ……あむっ……////」
P「ん……ちゅ……」
小鳥「Pさん……好きです、んっ……////」
P「俺も、小鳥さんのこと好きですよ…ん」
律子「…………」
律子(恨むぞ、タイミングの神様……)
P「……っはぁ。今日はまた一段と情熱的ですね、小鳥さん」
小鳥「ぷはぁ……だって、Pさんがあんな風に抱きついてくるから……」
P「我慢出来なくなっちゃった?」
小鳥「うぅ//……Pさんのいじわるっ」ぷいっ
P「あれ、怒っちゃいました?」
小鳥「ふーんだ!」
P「参ったなぁ」
律子(なーにが『参ったなぁ』ですか、あんなだらしない顔して……)
律子(小鳥さんも口では怒ってるようなこと言って、プロデューサーの胸に顔すりつけて……なんて茶番よ!)
ヤカン<ピー!ピー!
律子(あと、ヤカンどうにかしなさいよ)
P「小鳥さん」
小鳥「つーん」
P「世界一可愛い俺の小鳥さーん」
小鳥「ふぇっ……ふ、ふーん」
P「世界一可愛くて優しい、俺が心の底から愛している小鳥さーん」
小鳥「…………////」
ギュッ
小鳥「はーい///」
P「おかえりなさい、小鳥さん」
小鳥「ただいんむっ!?……ちゅっ、あ……///」
小鳥「はぁ……あれは反則ですっ////」
P「はは、でも本心ですから」
P「それに――」
ギュッ
ナデナデ
P「拗ねた顔もメチャクチャ可愛いですけど……やっぱり小鳥さんは、笑顔が一番よく似合いますから」ニコッ
小鳥「Pさん……////」
P「小鳥さん……」
イチャイチャ
律子(砂糖吐きたい)
律子(よく、あんな歯の浮くようなセリフがポンポンと出るわよね)
律子(はぁ……私も一度で良いからあんなこと言われてみたい……)
律子「っ!!」ブンブン
律子(な、なな何考えてるのよ私は!)
律子「小鳥さんが羨ましいみたいな……そんなことは――!!」
P「どうして小鳥さんって、こんなに可愛いんですかね?」
小鳥「そ、そんな……Pさんだって、とってもカッコいいじゃないですか!////」
P「そうですか?小鳥さんにそう言ってもらえて、幸せです」ギュッ
小鳥「ぴ、ぴよぉ……////」
律子「…………」
律子(……私の思考がちょっと変な方向に行ったのは、間違いなくこの甘ったるい空気のせいだ)
律子(そうだ、そうに違いない)
小鳥「あ、そうだ。お昼ご飯……」
P「そう言えば、まだでしたね」
小鳥「いつもみたいに、たるき亭にします?それともちょっと遠出して……やだっ、それってまるでデート…///」
P「それも良いですけど。俺は、小鳥さんが食べたいです」
小鳥「あーわたしですか。それもアリとい……えぇぇ!?わ、わたし!?」
P「はい」ギュッ
小鳥「えぇ~そんなこと急に言われても困っちゃいますよ~………でへへ////」
律子(違いないッ!!)グッ
律子(取り敢えず、不粋かもしれないけど二人に声を掛けよう)
律子(こんな所にもしうちのアイドルの子達が来ちゃったら大変だし)
律子(……このまま気付かれないのも癪だしね!)
律子「こんにちわー、二人とm…」
小鳥「ひゃんっ!…Pさん?」
P「ねぇ、良いでしょう?小鳥さん」ナデナデ
小鳥「良いでしょう?って……さ、さっきの本気だったんですか!?」
P「はい。本気240%です」モミモミ
小鳥「あんっ////」
小鳥「で、でも……こんな昼間から、それも仕事場、で……」
P「興奮しませんか?」
小鳥「……ち、ちょっとだけ。えへへ///」
P「小鳥さんっ」ガバッ
小鳥「Pさんっ」ギュッ
イチャイチ……ギシギシアンアン
律子「ダメだこりゃ」
律子「で、その後は事務所の入り口に【1時まで立ち入り禁止】の張り紙して出ました」
高木「なんと……まさかそこまでとは」
律子「終わった後、二人で手繋いでお昼ご飯食べに行ったそうです」
高木「見事にベッタリだねぇ……」
律子「えぇ……本当に……」
高木(め、目が死んでる……)
律子「本当に……同僚の前でセッ○スかますとか、頭沸いてるんじゃないかと」
高木「うん。気持ちはよく分かるんだが、その、言葉遣いをちょっと……」
律子「昼は何食べますかって訊かれて『あなたが食べたい』って、上手いこと言ったつもりですか……ねぇ、社長!!」
高木「は、はい!!すみません!!」サッ
律子「あぁ……今思い出してもイライラするわ」ドサッ
高木「え……」
高木(それは、私の椅子……)
律子「ふぅ………」
高木「……因みに、いま事務所には」
律子「いますよ。二人ともデスクワーク中です」
高木「そ、そうか」
高木「…………」
高木(どんな物か見てみたいものだね)ソワソワ
律子「…社長?」
高木「なぁ、律子君」
律子「私はもうお腹いっぱいなんで、見るなら社長お一人で」
高木「!わ、分かった!」
いそいそ
高木「では、行ってくる!」
バタンッ
律子「……分かりやすい人ね」
@デスク
小鳥「はい、プロデューサーさん。お茶が入りましたよ~」
P「ありがとうございます、小鳥さん」ニコッ
小鳥「い、いえ……////」
高木「…………」コソコソ
高木(ふむ、ここならよく見える)ワクワク
P「ちょうど喉渇いてたんですよ。流石ですね」
小鳥「お茶だけで褒めすぎですよ……えへへ」
P「いやいや、可愛いだけじゃなく仕事も出来る……小鳥さんはまさにスーパー事務員ですよ」
小鳥「も、もう褒めすぎですってばぁ……でへ、でへへ////」
P「そんなすごい人が俺の彼女だなんて、幸せだなぁ」
小鳥「わたしだって、Pさんみたいなかっこよくてお仕事バリバリこなしちゃう敏腕プロデューサーが彼氏さんだなんて……幸せです♪」
P「小鳥さんっ」ギュッ
小鳥「Pさんっ」ギュッ
イチャイチャ
高木「……ふむ」
高木(なるほど。これが律子君の言っていた……確かに、見事なバカップルだ)
P「そう言えば、小鳥さん今夜空いてます?」
小鳥「んー…空いてません!」
P「あれ、何か用事でも?」
小鳥「はい。わたしにとって一番大事な用事が入ってます……」
P「一番大事な……」
小鳥「はい。ズバリ言いますと――」
小鳥「Pさんとイチャイチャする、と言う用事です!」
P「え?」
P「俺とイチャイチャ、ですか」
小鳥「そうです!1日の終わりにPさんに力いっぱいぎゅ~ってしてもらって、あんなことやこんなこと……きゃっ☆ダメよ小鳥!そんな大胆な……////」
P「…………」
小鳥「ごほん。そうやって、また明日も頑張ろう!ってパワーをPさんから分けてもらうんです……なんて♪」
P「っ………」
ギュッ
小鳥「わ、わ……Pさん?」
P「すいません……小鳥さんが愛おしすぎて」
小鳥「い、愛し……ぴよぉ////」
高木(何故だろう。未だ嘗てない胸焼けが私を襲っている)
P「……では改めて、小鳥さん」
小鳥「Pしゃん……はっ!な、なんですか」
P「今夜一緒に食事に行きませんか?」
小鳥「ふぇ……もちろん行きます!死んでも!」
P「はは、大袈裟ですよ」
小鳥「へへ……でも、食事なら毎晩一緒に食べてますよね?どうして――」
P「いや、実はレストラン予約してまして……ここです」パラッ
小鳥「!ここって……」
P「はい。前に小鳥さんが行きたいって言ってた高級レストランです」
小鳥「!!」ピヨ!?
P「それでまぁ、ちゃんと誘う所からやりたいなと……うおっ」ドサッ
小鳥「嬉しい……嬉しいですPさん…////」ギュッ スリスリ
P「そりゃ良かった」ナデナデ
高木(うむ。胃もたれも酷くなってきた)
小鳥「Pさんと高級ディナーデート~♪」
P「そんなに嬉しいですか?」
小鳥「当たり前です!だって……」
小鳥「……す、好きな人と一緒に美味しいもの食べられるんですから。嬉しいに決まってるじゃないですか!」
P「なるほど!確かに!」ギュッ
小鳥「もうっ、そういうちょこっとニブちんさんなとこは治してくださいね♪」
P「はい、頑張ります!愛する小鳥さんのために……」
小鳥「Pさん……んちゅっ…」
イチャイチャ
高木(す、すさまじいな……)
高木(って、さっきから一ミリも仕事していないんだが……)
高木(……取り敢えず、一旦社長室に戻ろう。そうしよう)
@社長室
ガチャッ
高木「た、ただいま……」
律子「おかえりなさい。はい、これ」
高木「ん?何だいこれは」
律子「太○胃散です。あと、水も」
高木「ありがたく受けとるよ」
高木「ゴクッ……はぁ。いやぁ凄かったよ」
律子「だから言ったじゃないですか」
高木「それなりに覚悟して行ったんだがねぇ……寄る年波には勝てないか」
律子「年は関係ないと思いますけど……」
高木「はは、そうだね」
高木「ところで、こういう時に太○胃散って……効くのかい?」
律子「さぁ?暗示薬みたいなもんですよ」
高木「でも気が付かなかったよ。お似合いの二人だとは思っていたんだがね」
律子「聞くのと見るのとは違いますから」
高木「いつ頃から付き合っていたんだい?」
律子「はっきりとは分かりませんけど……」
律子「二人っきりなるとイチャつくようになったのは、4ヶ月位前ですかね」
高木「そんなに!?」
律子「はい」
高木(うそーん)
高木(そんなに前から有ったのに、私は一度も気が付かなかった……)ゴーン
律子「それまでも大変でしたよ……プロデューサーが『女性は何をプレゼントされれば喜ぶのか』とか訊いてきて」
律子「どうせその女性って小鳥さんだろ、とか思いましたけど……黙ってアドバイスして」
律子「小鳥さんは小鳥さんで、『年上の女性って男性的にどうなのか』とか訊いてくるし……」
律子「私が分かるわけないやろがい!という言葉を呑み込んで……またアドバイスをし……」
律子「……何か私こんな役回りばっかり……社長聞いてます?」
高木「はぁ……」ズモーン
律子「なんで落ち込んでるんですか」
高木「いや……同じ職場の仲間としてどうなんだと思ってね……」
律子「いつもの事じゃないですか」
高木「ぐはっ」
律子「あ、すいません」
高木「は、はは……」
高木(律子君、苛立ってるせいかキッツいなぁ……)
律子「さて。いつまでもこうしている訳にはいかないですし、仕事に戻ります」
高木「あ、あぁ。頑張ってくれ」
律子「はい。社長、プロデューサーと小鳥さんの件よろしくお願いします」
高木「うん?……そ、そうだね。任せたまえ!」
律子「では」
律子「すぅ~……はぁ~……」
ガチャッ
バタンッ
高木「…………」
高木「しまった……そもそもの律子君の依頼をすっかり忘れていた……」
高木「任せてくれと言ってしまった手前、何か対処しなければならないなぁ……」
高木「…………」
P『小鳥さん……』
小鳥『Pさん……////』
高木「…………」
高木「どうすれば良いんだっ……!」
展開に困ったのか
律子にPをNTRせる!
美希、君に決めた!
ζ*'ヮ')ζ<うっうー!修羅場ですぅ!
>>62
何のオチも考えずに適当ぶっこいてたらこのザマよ
しかし、修羅場好きね皆
とりま、>>64から
高木「ううむ……」
高木「!!」ティン!
高木「閃いた!」
高木「さっそく律子君を呼び戻そう!」
ガチャ
ヒョコッ
高木「……律子くーん」
<いやん、くすぐったいですPさん!///
<そりゃ小鳥さんの可愛いお腹をくすぐってますから
高木「…………」
高木「直接行かないとダメか……」
高木(出来るだけ自然に……相手を刺激しないように……)
高木「あー、オッホン!り、律子くんいるかい?」
P「じゃあ当てて下さい、いま背中に何と書いたでしょうか!」
小鳥「えぇと……『愛してる』?」
P「正解です!さっすが俺の小鳥さん」
小鳥「Pさんの事なら全てお見通しです!なんちゃって♪」
P「それでは、正解者の音無小鳥さんには賞品が有ります」
小鳥「わぁい!何だろうなぁ♪」
P「賞品は……わたくしことPより熱いキッスが送られます!」
小鳥「よっしゃー!」
P「さぁ、小鳥さん。準備は良いですか?」
小鳥「バッチリです。いつでもいらっしゃーい☆」
P「では……ん」
小鳥「あ……ちゅっ……んむ……///」
P「ちゅ……っはぁ」
小鳥「あん、ん……ぷはぁ///」
P「愛してるよ、小鳥」
小鳥「わたしも…愛してます、Pさん///」
イチャイチャ
高木(逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃ)
高木(こうなったら、二人には気付かれないように律子君を呼ぶことにしよう)
高木(律子君は……)
律子「…………」
高木「…………」
高木(白目を向いて机に倒れ込んでいる……)
コソコソ
高木「(おい、律子君。ちょっと)」
律子「…………」
高木「(あの二人をどうするか、1つ案を思いついたんだ)」
律子「…………」
高木「(だから、また社長室に来て欲しい。そこで話そうじゃないか)」
律子「…………」
高木「……律子君?」ユサユサ
律子「…………」
高木(し、死んでる……)
ガチャッ
高木「ひぃ…ふぅ……よっこいせっと」
律子「」ドサッ
高木「何とか律子君を社長室に運び込めたが……」
高木「……結局、最後まで気が付かなかったな私に……」
律子「んん……」
高木「おぉ、生き返った」
律子「あ、あれ……ここは社長室?」
高木「良かったよ目が覚めて」
律子「はぁ……でも私確かデスクに……」
高木「呼びに行ったら気を失っていてね。私がここまで運んだんだ」
律子「そうだったんですか。ありがとうございます」
高木「いやいや、礼には及ばないよ」
律子「……ときに社長」
高木「ん?」
律子「変なところ触ったりしてませんよね?」
高木「あ、当たり前じゃないか!?」
律子「冗談です。助かりました、あのままだったら私死んでたかもしれません」
高木「んな大袈裟な……とも言えないね、うん」
律子「私が社長室を出てすぐのタイミングで、二人が体を触り合い始めて……」
律子「無視して仕事しようと思ったんですが、プロデューサーが小鳥さんの胸揉みながら愛のポエムとやらを読み始めた辺りでふっと気が遠くなって……」
高木「それはそれは……災難だったなぁ」
律子「全くですよ」
律子「社長、本当にどうにかしてください……」
高木「あぁ、その事なんだがね。1つ思いついたんだよ」
律子「本当ですか!?」
高木「むろん、本当だ」
律子「早く教えて下さい!!一体どうすればいいんです?」グイッ
高木「お、落ち着いてくれ!首が!首が絞まっている!!」
律子「す、すみません。つい……」
高木「い、いや……」
高木(死ぬかと思った)
律子「さぁ、聞かせて下さい。あの二人をどうにかする方法を!」
高木「うむ。それはだな……」
高木「ズバリ!君が彼を籠絡するんだよ律子君!!」
律子「なるほど、私が………」
律子「……はい?」
律子「……何言ってるんですか?」
高木「聞こえなかったかい?だから、君が――」
律子「聞こえてますよ!そうじゃないでしょうが!!」ブンブン
高木「あばばばばば」ガクガク
律子「私がプロデューサーを籠絡ってどうしてそうなるんですか!?頭沸いてんじゃないですか!?」
高木「う、うぷ……わ、私一応社長……」フラフラ
律子「社長に相談した私が馬鹿でした。さよなら」
高木「ま、待ちたまえ律子君!」
律子「あ?」
高木「別にふざけて言った訳ではないんだ!」
高木「ただ、あの二人に自覚を促すには何か余程のショックを与えなければならない」
高木「そこで君の出番だよ!」
高木「律子君が彼と仲睦まじくしている姿を見せつければ!」
高木「なんやかんやでこう……なるかもしれないだろう!?」
律子「最後が適当すぎます。意味がわかりません」
律子「それにですね……」スタスタ
ガチャッ
P「ふぅ……小鳥さんいい匂いがする……」
小鳥「Pさん!?だ、ダメですっ////」
P「良いじゃないですか、好きなんですよ。こう、心が落ち着くと言うか……」スリスリ
小鳥「そうなんですか?し、しょうがないなぁ……ふふ///」ナデナデ
律子「常にあんな状態の二人を刺激するような事を、私にやれと言うんですか!?」
律子「社長は私に死ねと?」
高木「そ、そんなわけないじゃないか!」
高木「それに、やってみなければ分からないだろう?」
律子「…………」
高木「日々の鬱憤を晴らす良い機会じゃないか!」
高木「頼むよ律子君!」
律子「…………」
律子「……まぁ、やれるだけやってみます」
律子「でも!無理だと思ったらすぐに止めますから!」
高木「あ、あぁ。構わないよ」
高木(結局やるのか)
高木「では、早速明日に決行しよう」
律子「明日ですか?」
高木「思い立ったが吉日だ。本当は今からでもやりたいところだが、準備があるからね」
律子「分かりました。なら明日は何時に来れば……10時には伊織達の仕事で事務所を出ないと……」
高木「問題ない。6時に社長室に来てくれ、上手くいけば一時間もせずに片がつくだろう」
律子「了解しました」
高木「では、そう言うことで…解散!」
律子「……楽しそうですね」
高木「え?いや……すいません」
高木(なんて冷たい目をしているんだ……)
律子「失礼します」ガチャッ
バタンッ
高木「…………」
高木「さて、準備を始めるとするか」
コソコソ
高木「先ずは、音無君に……」チラッ
P「ゴクッ……ほぅ、小鳥さんがいれてくれるお茶は最高ですね」
小鳥「ふふっ、わたしの『Pさん大好き!』って気持ちがたっくさん入ってますから♪」
P「あぁクソッ可愛いこと言いおって!惚れてまうやろー!」わしゃわしゃ
小鳥「きゃ~~////」
イチャイチャ
高木(ど、どのタイミングで入れば……)
P「まったく、あんまり可愛いこと言わないで下さい」
小鳥「ごめんなさい……嫌でした?」ウルウル
P「バカ!嫌な訳あるか!」ギュッ
小鳥「あん……えへへ///」ギュッ
P「小鳥さんが好きすぎてヤバい」
小鳥「Pさぁん……////」
高木「…………」
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