幼馴染「キャットファイトォ、レディー・・・ゴオォォッ!!」(79)

うむ

幼馴染「!」

幼馴染「貴様は男の膝上にたかる男の飼い猫!」

幼馴染「男の膝上の座をかけてキャットファイトを申し込むッッ!!」

幼「……」スゥ

幼「…きゃっとふぁいとぉぉー…」バッ

男「なんだ?」

幼「れでぃぃー…」ババッ

幼「ごおおぉぉぉーーっ!!!!」

男「わっ!?」ビク

幼「…ということで勝負だよ」

男「…何のだよ?」

幼「もちろん男のお膝を ふとう に せんきょ するねこちゃんにだよっ!!」

幼「そこはわたしの指定席だよっ!!」ビシッ

猫「にゃ~」スリスリ

男「…いや、勝手に決めんなよ」

男「ぼくの膝はぼくのだし」

幼「男の部屋でおコタのなかで男のお膝に座る権利は」

幼「わたしのものだよっ!!」

猫「にゃー、にゃー」スリスリ

男「よしよし♪」ナデナデ

幼「む~…ぐぬぬ…」

男・猫「♪」

幼「…我が物顔だね」プクー

幼「…四歳からのわたしのくつろぎスペースを」

幼「許せない」ブルブル

幼「とにかく勝負だよ、ねこちゃんっ!!」

幼「この男の家のリビングで最も心安らぐ」

幼「男の膝の上を賭けてねっ!!!」

幼「」フンス

猫「…にゃん?」

男「…またワケわからんことを…」

幼「わけわかんなくないもんっ!!」

幼「すっごい大事なことなのっ!!」

男「……」

男「…そんなにぼくの膝に座りたいのかい?」

幼「うんっ!!」コクコク
男「」ポンポン

幼「…なあに?」

男「座っていいよ。猫は少し脇に居てもらうから」

幼「…ありがと」グスッ

男「どんだけぼくの膝に座りたいんだよ」クス

幼「…座るね」

男「どうぞ」ニコッ

幼「」ポンッ

幼「えへへ~」

幼「ふふふ~」

男「ご機嫌だね、幼」

幼「久々の男のお膝だもん♪この座り心地…最高だよ」ニコッ

男「そいつは良かった」

幼「このポジションはわたしが小さいときから定位置だからねっ」

幼「こんなに落ち着くところないよ」

男「ふふ、そういや、小さいときから座られてるな」

男「…この姿勢、ぼくも落ち着くけどね」ボソッ

幼「今日はお休みだし、ここに1日いるよ♪」

男「…ぼくの移動は?」

幼「我慢だよ」

幼「やっと高校入試が終わったから最大限りらっくすするの~」

幼「男ったら勉強してないときは、ねこちゃんとばっかり遊んで」

幼「かまってもらえなくて、わたしすっごく寂しかったんだから」

男「…集中したかったんだよ。幼と遊び始めると止まんないから」

男「でもそのおかげで同じ高校に受かっただろ」

男「てか、幼よく受かったよな…」

幼「能あるタカはつなを隠すんだよ」エッヘン

男「普段から頑張れよ。成績あんまし良くないだろ、幼」

男「いつも勉強教えてんのぼくだよね。そのために集中して自分の勉強したかったんだよ」

男「ぼくだって頭いいわけじゃないのに。入試も幼に教えっぱなしだよ」

男「…あとつなじゃなくて爪ね、爪」

幼「えへへ、ごめんね」

幼「…でも男にはホント感謝してるからね」

幼「ありがと」ニコッ

男「……」ポッ

男「…一人で長い間、勉強してもつまんないからいいよ」

幼「…えへへ」

幼「まぁ、とにかく春から同じ高校だね…合格おめでと、男」

男「…小学校中学校もいっしょだろ…幼もおめでと」

幼「うん」

幼「ホント、入試タイヘンだったよね」

男「ああ、あんな長い期間、試験準備するの辛いよな。難しいし」

幼「うん。でも男と同じ学校行きたくてがんばったよ」

幼「…ほめて?」ニコッ
男「…自分のために頑張れよ」クスッ

男「幼はよくがんばった。えらいえらい」ナデナデ

幼「ん~♪」

男(…目を細めて気持ちよさそうにする幼、猫みたいだな)

男「よしよし」ナデナデ

幼「えへへ~」

猫「」スッ

猫「にゃん♪」ピョン

幼「あっ、ねこちゃんが男の肩に」

男「ふむ、じゃ、猫も…」ナデナデ

猫「にゃ~」スリスリ

幼「……」プクー

男「…猫は可愛いなぁー」ナデナデ

猫「にゃにゃ♪」

幼「……」ジトー

男「…幼は顔もしぐさも性格も、めちゃめちゃ可愛いなぁ…」ボソッ

男「…愛くるしい」ボソッ

見ている方ありがとう
おやすみなさい

男「…まるで猫みたい…」

幼「にゃ~!!」ダキッ
男「!?」

幼「ねこちゃんばっかりずるいっ!!」

男「…幼は膝の上があるだろ」

幼「男と密着していいのはわたしだけだもんっ!!」ニャー

幼「男はわたしのだよっ!!」ギュッ

幼「もうマーキングしちゃうからっ!!わたしのだって!!」ニャー

幼「んむぅ~」スリスリ

男「…なんだこれ…」

猫「…にゃー?」

男「…みたいじゃない。猫そのものだ」

幼「それだぁ!」

幼「男は猫好き」

男「まぁ、そうだね」

幼「こうなったらわたしが採るべき方法は一つだね」

幼「わたし自身が猫になることだよっ!!」ニャー

男「……」

猫「…にゃ」

幼「これでわたし大勝利だね!!」ニャニャー

男「…わけがわかんねー」

男「…ていうかぼくずっと、ぎゅっと抱きつかれて、頬ずりされてる…」ボソッ

男「/////」

幼「そうと決まれば、より猫らしさを求めて準備だよっ!!」フンス

幼「行って来まーす」タタッ

男「……」

男「…何する気だろ、幼?」

猫「…にゃん?」

男「とりあえずトイレ行くか…」

……

男「…幼が外に飛び出して行ったきり戻らない」

男「そろそろ1時間かぁ…お昼ご飯の時間だな。お腹すいた」

男「…幼、どこ行ったんだろうな?」

猫「にゃー」

男「早く帰ってこいよー。昼飯だぞー」

男「……」クンクン

男「…あいつがすりすりしたせいでなんか甘い匂いがする」

男「しっかりマーキングされてしまった…」

男「…まぁこの匂い、落ち着く匂いなんだけどな」ボソッ

男「ふふ」

バン

幼「ただいまー!」

男「…おかえり」

幼「見て見て男っ!!」

幼「ネコミミとしっぽだよっ!!」

男「ああ…」

幼「これでわたし、猫そのものだねっ」ニコッ

幼「…どうかな?」

幼「耳をピコピコ」ニャー

幼「しっぽふりふり」ニャー

幼「かわいいでしょ♪」ニャニャー

男「/////」コクコク

幼「ふっふっふ~」

幼「にゃん」グイ

男(…詰め寄ってきた)

幼「にゃーにゃー」グイッ

男(…くっつかれた)

幼「えへへ~」ダキッ

幼「みゃ~」スリスリ

男(さっきと違って正面からしがみつかれてる)

男(ヤバい、なんかヤバい。てか、やわらかい)

幼「♪」スリスリ

猫「……」

猫「フシャー!!」

幼「…ふふ、くやしいみたいだね、ねこちゃん?」スリスリ

男「」ナデナデ

幼「…わたしはもっと悔しかったんだよ?」

幼「…わたしにとって一番大切な場所を」

幼「あなたは奪ったんだよ?」

猫「フーッフーッ!!」

幼「…どうしてもここが欲しいのね?」

幼「絶対に譲れないものがかかっているときは、戦うしかないよね」

幼「力で奪ってみなさい…」

幼「おいで、勝負よっ!!!」バッ

猫「にゃー!!!」バッ
男「…なんだこれ?」

幼「……」ジッ

猫「……」ジッ

男「すごいにらみ合ってる…」

幼「ふー!」

猫「シャーッ!」

幼「ふーふー!!」

猫「フシャー!!」

男「…熱い戦い、ぼくは置いてきぼりだよ…」

男「幼…マジで猫なのか…」

幼「」ジリ

猫「」ジリ

男「…間合いをとってるのかな?」

幼・猫「!」

男「空気が張り詰めてる…のか」

猫「にゃにゃー!!」ババッ

幼「にゃにゃにゃっ!!」バッバッ

男「掛け声での威嚇から妙なポーズの決め合いに」

男「可愛い女の子が猫とバトルを繰り広げている…」

男「シュール過ぎる光景だ…」

幼「にゃんにゃーにゃっ!!」サッ

猫「にゃーにゃっにゃー」ササッ

幼・猫「にゃにゃにゃにゃっ!!!」バッバッ ババッ

幼「…ふぇ!」ビクン

猫「…にゃっ!!」ビクビク

男「肉体的接触がないのにダメージをうけてる…」

幼「さすが、男の猫。なかなかやるみたいだね…」

幼「…攻守共に隙がないよ」

猫「にゃん、にゃーにゃん」

幼「…ほめてもらって光栄だよ…ねこちゃんも強いね」

男「…会話してる」

幼「わたしもそろそろ本気を出さないとね…」

幼「…ちなみにここまでは、30ぱーせんとの力を出して戦ってるよ」

猫「にゃ~にゃにゃ」

幼「…ねこちゃんも同じくらいなんだね」

幼「さすが我がライバルだよ…」グッ

男「…お互い、全力に見えたんだが」

男「幼は猫がライバルなんだ…」

幼「まだまだ。ここからが本番だよ!」

幼「わたしの れべるについてこられるかな?」ニャー

猫「にゃ~~!!!」

幼「…遊びはここまでだよ」スッ

幼「これで決めるからね…」

男「…おっ、必殺技かな」

幼「にゃ…」スウ

幼「にゃぁぁぁ」

幼「にゃあっ!!!」

男「対する猫も同じような技で対抗か…」

猫「にゃ…」

猫「にゃにゃ」

猫「にゃあっ!!!」

男「ぶつかる…」

ドーン

男「…決着か」

……

幼「…憎しみは何も生まないの」

猫「にゃっにゃ」

幼「…そう愛がすべてだね…」

猫「みゃーみゃー」

幼「うん。あなたの気持ち、わたしにも届いたよ」

男「…ナチュラルに猫と会話するなよ」

幼「ねこちゃんも男が大好きなんだね」
幼「わたしも大好きなんだぁ」ニコッ

男「/////」(告られてるのか…)

幼「おんなじ、だね」

幼「…なら、わたしたちきっとわかりあえるよ」

猫「にゃーん」

幼「仲良くしようね」ニコ

猫「にゃ~」

幼・猫「」アクシュ

男「…和解したのか」

幼「じゃあ仲良しのしるしにボールと猫じゃらしで遊ぼ?」

猫「にゃ~」

幼「まず、ボールいくよー」コロコロ

猫「にゃん」コロコロ

幼「そら~」コロコロ

男「仲良く遊び始めた」

男「…うん、なんとも心癒される光景だね。楽しく遊ぶ猫とネコミミ美少女」

幼「にゃ~♪」

猫「にゃにゃ」コロコロ

男「ふふ」

幼「次は猫じゃらしだよー」フリフリ

猫「にゃんにゃん」ササッ

幼「ほらほら~、みゃ~」フリフリ

猫「にゃっ!」ピョン

男「…猫が2匹いるみたい」

幼「楽しいね」ニコッ
猫「にゃん♪」

幼「…疲れたし休もうかな」

幼「やっ」ポン

猫「にゃ」ポン

男「幼が膝に、猫が肩に乗った」

幼「もう争う必要はないんだよ」

幼「わたしたちは男のほっとすぺーすを共有します」
猫「んにゃ」コクッ

男「…ケンカしないのはいいんだけど、ぼくの意思は?」

猫「にゃ♪」スリスリ

幼「マーキングだね」
幼「わたしもわたしもっ」スリスリ

幼「これで男のからだはわたしたちのものだね♪」

猫「みゃっ」

男「…ぼくの体の所有権は?」

幼「むむむ…」グー

幼「男、男、わたしお腹がすいたよっ」

男「昼ずいぶん過ぎちゃったしな」

男「ぼくがなんか作るよ、待ってろ」

幼「わぁい♪」

幼「わたし、男のご飯だいすき」ニコニコ

へんてこりんな話ですね
見ているかた、いたらありがとう
おやすみなさい

キッチン

男「ナポリタンスパゲティ作るぞー」

幼「うん♪」

男「野菜を刻んで」トントン

幼「……」ソワソワ

幼「」ウロチョロ

幼「」ジッ

幼「わたし、アスパラニガテー」

男「…落ち着いて待っててくれ」

男「あと、アスパラもちゃんと食べなさい」

幼「むぅ~…わかった~」プクー

男「そんな顔しないの」クスッ

男「…子ども…いや、気ままな子猫ちゃんかな」ボソッ ニコッ

幼「」ソワソワ

男「下処理に野菜は茹でてと」グツグツ

男「その間にベーコンをフライパンで炒めます…一緒にタマネギも火を通すか」

男「」ジュージュー

幼「いいにお~い」スンスン

幼「ベーコンって朝ご飯時に匂ってくると、すごいお腹すくよね」

男「わかるわかる」ウンウン

男「あと、夕飯時のカレーの匂いとかな」

幼「それはやばいよぉ。自分ちもカレーにしなきゃって思うもん」

男「匂い嗅ぐと食べたくなるよな、嗅いだやつがさ」

幼「そうなんだよ~」

幼「わたし、嗅覚鋭いから、余計食べ物の匂いがつらいんだよ…」

幼「帰り道のマックが特にたいへんなの。フライドポテトが誘惑するんだもん」

男「…幼の嗅覚、猫並みだからな」

幼「猫以上だよ」エッヘン

男「…張り合うなよ、そんなこと」

男「…そういや、ウィンナーもあったか。入れようかな」

幼「わぁい、わぁい、ウィンナー♪」ピョン ピョン

男「…このぐらいではしゃぐなよ」クスッ
男「無邪気だなぁ、幼は…」

男「4歳からまるで変わんないや」ニコッ

男「…そこが一緒に居て、ほっとするところなんだけど」

……

男「できたぞー、食べるよー」

幼「やったぁ!!」

男「…さて、猫にもご飯あげないとね」

男「」カチャカチャ

男「…おいしいか?」

猫「にゃ~」パクパク

男「そうか、うまいか。それは良かった」ニコッ

男・猫「♪」

幼「……」プクー

男「ぼくも食べるか」スワリ

男「…昼ずいぶん過ぎたがら、お腹すいたな」

男「……」

幼「」チョコン

幼「さっ、早くたべよ。わたし、お腹すいちゃった」

男「…なんでぼくの膝にまた座るんだ?」

幼「えへへ~、いっしょにご飯食べようと思って」

幼「…だめ?」ジッ

男「…膝の上じゃなくても二人で食べられるよ」

男(…幼の上目づかい可愛いな)

幼「…だめ?」シュン

男「…だめじゃないよ」

幼「えへへ~」

男「いただきます」

幼「いただきま~す」

男「」モグモグ

幼「……」

幼「あ~ん」パク

男「…口を開けてどうしたんだよ?」

幼「あ~んだよー。スパゲティ食べさせて~」ニコッ

男「……」

幼「はーやーく」

男「うん…」ヒョイ

幼「♪」モグモグ

幼「ん、おいし~」

幼「ありがと、男」ニコッ

男「ふふっ」

幼「男はお料理上手だねぇ」モグモグ

幼「いつも美味しいのありがとね」
幼「わたし、ごちそうになってばっかりでなんだか悪いなぁ」

男「気にしなくていいよ。好きでやってるだけだし」
男「料理楽しいし、役に立つからさ」

男(幼に食べさせてあげたくて練習したのはナイショ)

幼「えへへ」モグモグ

男(…こんなにおいしそうに食べてくれるんだもの)

幼「…そうだ、あのね、男」

男「なんだい?」

幼「いつかわたしも練習して、男にご飯作ってあげるね」
幼「楽しみにしててね…わたし、がんばるから」

男「…うん、楽しみに待ってるよ」ニコッ

幼「男、男、もっと、もっと~」ツンツン

男「ほら」ヒョイ

幼「」パク

幼「」モグモグ

男「…ずっと あ~んで食べさせなきゃいかんのか?」

幼「もちろんそうだよ」

幼「わたしは男のペットなんだから当たり前なんだもん」

幼「ねこちゃんだって食べさせてもらってたもん」

男「…いつ人間をやめたんだよ…それになんだよ、ペットって」

幼「さっき、ネコミミとしっぽをつけてから」

幼「わたしは、男くんのペットのねこちゃんになりました」

幼「お世話してね、ご主人さまっ」ニコッ

幼「よろしくにゃん」ウィンク

男「……」ポッ

幼「…というわけで、もっと あ~んしてくださいにゃん」

幼「あ~ん」ニャー

男「…ほら」サッ

幼「」モグモグ

幼「ありがとにゃ」

幼「おれい~」スリスリ

男「/////」

男「…どうしよう、どきどきする」ボソッ
男「……」

幼「」ニャーニャー

幼「」モグモグ

男「…ん」

男「口がケチャップで汚れてるな」

男「ティッシュ、ティッシュと…」フキフキ

男「…きれいになったな」

男「口べとべとに汚して、子どもみたいだなぁ、幼は」クスッ

幼「…むむっ」プクー

幼「ぐぬぬ~」

幼「むぅ~」ガツガツ

男「あれ、急に機嫌が…」

男「…幼、幼ー?」

男「…なんで怒ってるんだよ」

幼「…男はいつもそう」

幼「わたしを妹だとか子どもだとか」

幼「そういう扱いはヤなのっ!!」

幼「わたしは年頃のれでぃなんだよっ!!失礼すぎっ!!」

男「ごめんね。傷つけちゃったなら謝るよ」ペコッ

幼「もう許さないよっ、いっつもだもんっ!!」

幼「ぜったいゆるさないんだからっ!!」プイッ

幼「……」プクー

幼「」ガツガツ

幼「ごちそーさまっ!!」


幼「もう寝るもんっ!!食後のひるねだよっ!!」

幼「」ゴロン

男「…なんかすごい怒らしちゃった」

男「…どうしよう」

猫「にゃー」

男「今日は途方に暮れてばかりだな…」

猫「にゃー」スリスリ

男「…励ましてくれてありがとな」ナデナデ

男「……」


幼「zzz」

男「…怒ったままふて寝しちゃった」

猫「にゃん」

男「いつも子ども扱いして、幼を怒らしちゃうんだよな…」

男「…ぼくはただ可愛いと思ってるだけなのに…」

幼「zzz」

男「…ホント可愛いや」

男「こたつに丸まって入ってる幼、猫みたいだな…可愛い」

男「寝顔だってすごい無邪気で気持ちよさそうで」

男「見てて和むなぁ…」

男「…癒される」ニコッ


男「…幼は小さいころから、なんにも変わってないんだよ」

男「でもそれは悪いことじゃないんだ。…少なくともぼくにとっては」

男「子どもみたいっていうと、幼は嫌がるけど」

男「その子どもみたいな、幼の変わらないところが、ぼくを安心させてくれるんだ」

男「いつものぼくの居場所だなって」

男「…幼」ナデナデ

幼「…ん」スヤスヤ


男「…ふふっ、幼が寝てるときのぼくは、よくしゃべるね」

男「…今なら素直になれるかな」ナデナデ

幼「」モゾモゾ

男「幼、寝たまま聞いていてほしい。…まぁ、聞こえないだろうけどさ…」

男「いつかちゃんと伝えるために練習させてよ」


男「…じゃ、言うよ」

男「……」スウ

男「幼ちゃんが大好きです」

男「ぼくと付き合ってください」

幼「……」モゾ


男「…ぼくが幼ちゃんに、初めて出会ったのは幼稚園でした」

男「その頃からずっと、可愛いなって思ってました」

男「いつも幼ちゃんはぼくを振り回すけど、それがすごく楽しかった」

男「楽しいことして、たくさんふたりで笑ったね」

男「幼ちゃんの無邪気な笑顔はいつもぼくを励ましてくれる」

男「おかげで受験がんばれたよ、同じ学校楽しみだね」

男「ずっとずっと、そばにいたいくらい幼ちゃんが大好きです」

男「いつまでもいっしょにいようね」ニコッ
幼「……」

男「……」

男「寝てる幼に告白してもしょうがないよな…」

男「ふふっ」

男「もっと勇気があればな……」

幼「/////」ガタッ

男「…!?」


お付き合いしてくれてるかた、ありがとう
おやすみなさい

幼「……」カアッ

男「…もしかして起きてたのか、幼?」

幼「……」

幼「…起きてないよ~」

男「…起きてるじゃん」

幼「…にゃーにゃー」
男「いまさら、そんなごまかしかたしてもムダだぞ」

幼「……」

男「…どこから聞いてた?」

幼「…全部」カアッ

男「はぁ…」

男「…聞かれちゃったなら仕方ないな」

男「今言った通りだよ」
男「ぼくは幼が好きなんだ」
男「初めて会ったときからずっとね」

男「ぼくと付き合ってほしい」

男「…ダメかな?」


幼「……」

幼「」ダキッ

男「…幼?」

幼「…このまんまね、ぎゅうってして…」

男「」ギュッ ナデナデ

幼「えへへ~」

幼「ダメじゃないよ」ニコッ

幼「わたしもだいすき♪」

幼「…てゆーかむしろ…愛してる」

幼「だから抱きしめちゃう」ギュッ

男「ぼくも愛してるよ」ギュッ

幼「えへへ」スリスリ

男「ふふふ」ナデナデ


幼「男あったかい」ピトッ

男「幼もあったかいよ」ニコッ

幼「もう男はわたしのものだよ」スリスリ

幼「まーきんぐ するまでもなく、ね」スリスリ
男「…でもやめないんだ?」ナデナデ

幼「だってきもちいいんだもん」スリスリ

幼「…男もなでなでやめないね」

男「やめないよ。幼の頭なでてると気持ちいいんだ」ナデナデ

幼「…いっしょだね」ニコッ

男「うん」ニコッ


幼「…夢みたい」

幼「男と付き合えるなんて」

幼「こうしてくっついていられるなんて」

男「…いつもくっついてるよ。それにいつか必ず付き合いたいって思ってたし」

幼「…うん。でもなんだかね、ふわふわしてて現実じゃないみたいなの」

幼「嬉しいけどこわいよぉ」ジワッ

男「…じゃあ、ぼくが夢じゃないって証明してあげる」

男「目をつぶって…」

幼「うん…」


男「」チュッ

幼「」チュッ

幼「……」

男「…証明できたかな?」ニコッ

幼「/////」コクッ

男(…幼がすごい恥ずかしがってる…)

男(いつもの元気な幼も可愛いけど)

男(この幼もいいな)

男「」ニコッ


幼「/////」モジモジ

男「ふふっ」ナデナデ

……



……

男「ん…」

男「…幼をなでなでしながら寝ちゃったのか」

男「…照れ屋な幼、可愛かったなぁ」

男「付き合いだしたから、幼もこれからデレデレに変わるのかな」

男「…楽しみだな」

男「…幼は?」キョロキョロ

男「…いないな、どこ行ったんだ?」

幼「だーめーっ!!!」
男「…!?」ビクッ

幼「男の隣で寝るのはわたしなのっ!!」

幼「ねこちゃんだめーっ!!」

猫「フシャー!!」

幼「にゃー!!」


男「……」

男「まぁ、そんなすぐ変わらないよな」

男「ありのままの幼がいちばん」ニコッ

猫「ふー!!」

幼「いくらねこちゃんでも男と添い寝して、寝顔見る権利は渡さないからっ!!」

幼「わたしは男のペットで彼女なんだからぁっ!!」

男「……」

幼「というわけで」クルッ

幼「これからもよろしくね、ご主人さまっ」ニコッ

男「ああ、よろしく」ニコッ

男(…ずっとこんなかんじでも別にいいかな)

男(ぼくらの毎日は楽しく続いてく)

猫「フシャー!!」

幼「にゃー!!」

男「」クスッ

おしまい

最後まで読んでくださったかた、ありがとうございます
それではまた

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