p「百歩譲って犬猫ならまだ許せるがな…」
拓海「な、なんだよ…」
p「良い年の男性を拾って来るってどういう事だよッ!!」
拓海「だから…その…仕方ないんだって…」
拾われた男「騒がしいな」
ちひろ「お茶どうぞー」
拾われた男「ありがとよ」ズズ
拾われた男「なぁ茶菓子か何かないか?」
ちひろ「ありますよ?今お出ししますね」
拾われた男「気を使わせて悪いな」ズズ
拓海「だーかーらッ!さっきから説明してんだろうが」
p「だーかーらッ!その借りってヤツを説明しろって」
拓海「言ったらまたガミガミガミガミガミ言うじゃねぇかよ」
p「言わんから言えってば!じゃないと納得できないぞ」
拓海「だから…その…こういう事があったんだよッ!」
《一時間くらい前》
dqn「たっくぅみぃちゅわぁーん待ってよー」
拓海「チッ…カタギになったってのに敵対グループのヤツラが野郎を使って襲うなんてよ…」タッタッタッ
ヤンキー「おーい拓海ちゃんよーこれ以上どこに逃げようっての?」
dqn「ひぇひぇひぇひぇヤっちゃっても良いんでしょ?」
ヤンキー「ああ…好きにしろ!そのかわり俺が最初だからな?」
拓海「おめぇら調子くれてんじゃねぇぞッ!」
dqn「あれぇ?二人だけだと思ってるぅ~?ずぅわんねぇぇんでぇぇしたぁぁぁ!」
ゾロゾロゾロゾロ
拓海「はじめからここに誘い込むつもりだったのかよッ!」
ヤンキー「そうだよ!安心しろや…風俗直行コースで止めてやんよ」
拓海「くそッ!おらッ!!」
ヤンキー「おうおう!怖い女だねぇ」
dqn「まぁ時間の問題ですよ♪それに…ああいう女をヤるから興奮するんでしょ?」
ヤンキー「確かに」ニヤニヤ
拓海「クソッ…30人近くも嫌がる…きりがねぇ…」
?「いやいや…それ以上にお前じゃ到底無理だろ」
拓海「あぁん!?まだそこにいやがんのかッ!」
?「女だが腕っぷしは良い…が無駄な動きが多くていけないな」
拓海「て、テメェ何が言いてぇんだッ!」
?「まぁ、情けは人のためならずと」
ヤンキー「あぁ?なんだアイツは?」
dqn「本当だーあんなヤツ見たことねー」
拓海「お、お前なにする気だよ!」
?「恩売って飯でも食わせて貰おうと思ってな」ニィ
《回想終了》
p「30人近く居た不良を全員のして助けて貰った…と?」
拓海「そうだよ…ケンカしたって言ったら怒るから言いたくなかったんだよ…」
p「はんッ!つまらん言い訳をつくようになったな!!だいたいこんな着物みたいなボロい服着てる様な人が強いとかテンプレ過ぎるだろうが」
拓海「嘘は言ってねぇよ!」
ちひろ「騒がしいですね…あ、お茶受けどうですか?」
拾われた男「もう食っちまった」ズズ
ちひろ「あらら…もっと出しますか?」
拾われた男「良いのか?」
ちひろ「ええ、かわりにプロデューサーさんのお給料からお茶菓子代引いときますから大丈夫です」
拾われた男「すまねぇな」
ちひろ「拓海ちゃんの貞操の恩人ですからね」
p「これ以上は埒が明かない…とにかく素性を明らかにして帰って貰おう」
拓海「はぁ!?恩人だぞ!それじゃ筋が通らねぇだろうが」
p「ここはアイドル事務所だぞ?不審な男を置いとくわけにはいかんだろう」
拾われた男「お?終わったか」
p「あの…お名前を聞いてもよろしいですか?」
拾われた男「兵衛…陸奥兵衛だ」ニィ
p「陸奥さんですか…何か身分を証明出来るものはありませんか?」
兵衛「んー…そんなこと言われてもなぁ…この国に来たのは初めてだしな」
拓海「え!?お前日本人じゃねぇのか?」
兵衛「可笑しなことを言うヤツだな?俺は日本人だろ」
拓海「はぁ!?」
兵衛「俺からしたら変な服を着てるお前らの方が異人に見えるが…バテレンか?」
p「……おい!この人なに言ってんだ?」
拓海「し、知らねぇよッ!」
p「とにかく!すいません…ここは芸能事務所なので一般人の方は…」
兵衛「芸能?お前女歌舞伎だったのか?」
拓海「ちげぇよ!ア、アイドルだよ…」
兵衛「あいどる?」
p「すいません…出て行ってもらえませんか?」
兵衛「ん?あぁ…まぁ茶菓子も食わせて貰ったし良しとするか…」
ちひろ「あれ?秘蔵のお茶菓子用意したのに行っちゃうんですか?」
兵衛「ああ…美味かったよ!じゃあな」
拓海「ちょっと待てよ!」
バタン
p「拓海ッ!…ったく」
ちひろ「なんで追い返しちゃったんですか?」
p「だって素知らぬ男の人をアイドル事務所に置いとくわけには行かないでしょ!?」
ちひろ「でもプロデューサーさんよりも落ち着いてるしなかなかのイケメンでしたし」
p「……あのねぇ」
ちひろ「と言うかなんで素直に拓海ちゃんを信じてあげなかったんですか?」
p「あんな嘘を信じる方がどうにかしてますよ!どうせ口説かれて良い気になってたんですよ」
ちひろ「いやいや…あながち無い話でもないと思いますよー?だって陸奥さん背はそんなに大きくなかったですけどけっこう鍛えてたみたいですし」
p「……あの人に凄い入れ込みますね」
ちひろ「だって…さっきのプロデューサーさん凄い感じ悪かったですよ?余裕ない感じでしたし頭ごなしに怒って挙句、素知らぬ人とは言え名前言って帰れって」
p「……そう見えました?」
ちひろ「見えました」
p「……すいません」
ちひろ「私に謝られてもねぇ?」
p「……なんであんなに嫌なことばっかりやっちゃったんだろ」
ちひろ「……鈍感ですねぇ」
拓海「ちょっと待てよ!」
兵衛「ん?なんだ着いて来たのか?」
拓海「あ、いや…礼もしないのは筋が通らねぇからよ…」
兵衛「ふーん…あ」
兵衛「しまったなぁ…落としたか」
拓海「どうした?」
兵衛「いや…家宝と言うか…まぁ落とし物だ」
拓海「さっきのとこじゃねぇのか?」
兵衛「そうかもしれん…探しに行くか」
拓海「家宝って大事なものだろ!?随分のんびりしてんな…仕方ねぇな…ほら行くぞ」
兵衛「ん?なんでお前も着いてくるんだ?」
拓海「礼代わりじゃねぇけど…探すの手伝うよ」
兵衛「そうか…ありがとな」
拓海「お、おう…」
兵衛「あったあった」
拓海「大事な物ならちゃんと持っとけよな!」
兵衛「助かった!そういえば名を訊いてなかったな?」
拓海「向井拓海だ」
兵衛「ふーん…変な名前だな」
拓海「テメェ!人に名前訊いておいて失礼な野郎だな!!」
兵衛「ま、覚えとくよ」
拓海「ちょっと待てよ!どこ行く気だよ」
兵衛「ま、適当に」
拓海「ま、まだ礼をしてねぇだろ」
兵衛「探し物手伝ってもらったろう」
拓海「それじゃ割りに合わねぇよ…な、なんか困ってることねぇのか?できる範囲なら力になるから…よ」
兵衛「うーん…そうだなぁ…そういや腹へったな」
拓海「じゃあ飯でも食いに行くか!」
兵衛「へぇー…随分デカイ屋敷だな…お前大名の娘だったのか」
拓海「はぁ!?お前ファミレスに来たことねぇのかよ」
兵衛「ふぁみれす?なんだそれは」
拓海「…良いからさっさと入れよ」
ウィーン
店員「いらっしゃいませー」
兵衛「いま戸が勝手に開いたぞ!どんな仕掛けだ!?」
拓海「は、恥ずかしいからやめろ!早く行けよ」
兵衛「はぁ…なにやら面妖な場所だな…本当にこんなところで飯が食えんのか?」
拓海「お前本当にファミレス来たことねぇのか?変な服と良いお前どこから来たんだよ」
兵衛「おーいこっちに座れだとよ」
拓海「馬鹿ッ!そんな大きい声だすんじゃねぇよ!!迷惑かかんだろうがよ」
ダメだ…「素知らぬ」人が気になってssどころじゃない
頼むから辞書引いてくれ
ついでに「見知らぬ」も引いてみてくれ
>>12すまぬ…完全に意味を間違えてた…
恥ずかしい限りですハイ
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