女「魔法、…魔法ねぇ」(8)
女「昔に流行ったらしいライトノベルとやらに書いてあるのは、やたらめったら強かったり」
女「カッコ良かったり、便利だったり」
女「で、いざ使えるようになるとそーでもないっていうね」
女「…あ、男ー、これの次の巻どこー?」
男「…勝手に俺の部屋に入ってベッドを占領すんのをやめたら渡してやんよ」
女「…けちんぼさねぇ」
男「うっせ」
女「そんなに嫌なら鍵の隠し場所変えれば良いじゃないのさー」
男「今月に入って2回も変えてんだけど」
女「隠し場所が甘いのよー」
男「小箱に入れて土に埋めても見つけられた時はびっくりしたわ、本当」
女「そら、私は男の考えてる事はお見通しだからねぇ」
女「そんか私の勘では、そろそろ私のないすばでーに男が我慢出来なくなる頃だとね」
男「せめてCカップあったら良かったのにな」
女「貧乳を馬鹿にすんなよこんにゃろう」
女「魔法つかっちゃうぞー、暴れちゃうぞー」
男「たとえ魔法が使えても、ヒトはゴリラやクマに勝てない」
男「小学校で習う知識だぞー、万年赤点女」
女「時間かければ私な口から出る水魔法でこのシーツの湿り気を、寝るとき気持ち悪くするくらいは出来るぜ」
男「お前いつまでここにいるつもりだ」
女「…朝まで?」
女「いやん、変な想像しないでよ?」
男「ベッドで脱力しながらじゃなかったらしたかもな」
女「しゃーないよ、この丁度いい柔らかさがいけない」
男「…あのなぁ」
女「てゆーかさぁ、私は男の一つ年上だぞー?」
女「敬語とか使わないとだめよー?」
男「後輩のベッドを占領する人にはらう敬意なんて無いわ」
女「しゃーない、ではこのとある魔術のい、い…」
男「インデックス」
女「おー、それそれ」
女「その7巻を私に渡したら許してやろう、ほれ」
男「そんな手を差し出しても持ってこねいからさ、今課題やってんのわかるでしょ」
女「…しゃーないのう」
男「おー、パンツ丸見え」
男「寝ながら本を取りに行こうとすりゃそーなるわな」
女「いやんえっちぃ」
男「色気皆無なパンツなんて見てもねぇ」
女「3枚で1000円」
女「コスパ重視の私からしたらそらもう即買いよ」
男「さいですか」
女「…あら、本当に興味無い感じ?」
男「…こんなのが半年続けば流石に慣れるって」
女「あら、そう」
女「…枯れてるねぇ」
女「好きな人とかいないのー?」
男「唐突だなぁ、おい」
男「…今はいないかなー」
女「私はー?」
男「どっちかと言うとだらしない姉」
女「ひっどーい、どこがだらしないのよー」
男「現状」
女「…あれ、7巻どこー?」
男「露骨に話を逸らすな」
男「後、7巻は今使ってる机にあるぞ」
女「ちょーだい」
男「はいよ」
女「…しかと、受け取った」
男「受け取られた」
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