【ジョジョSS】不屈のシルバー・チャリオッツ【安価あり】 (115)

この物語は3部後のポルナレフを主人公とした外伝的なSSです。

敵の名前、スタンド名、能力などは安価で決め、それを元にストーリーを進めていきます。

ちなみにこのスレは不定期更新とさせていただきます。

更新日はこのスレに書きにきます。

他にも安価を求める事もあるのでご協力お願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413272248

ではいきなりですが、最初の敵の名前(性別)から安価。

>>2

ありがとうございます。

次にスタンド名を安価。

>>7

被ってたら次の番号の人

SS速報VIP

>>10

ホンキィ・トンク・ウィメン

>>10さんありがとうございます。

次に敵の能力を安価。

>>13

では布類を金属に変えるでいきます。

最後に特徴又は性格を安価。

>>17

ツインドリル
惚れっぽいけど一途

>>16
おのれポルナレフ現象が起きそうw
>>1に質問、時系列はどのくらい?

>>17
時系列は三部の戦いが終わってフランスに戻るところです。



再安価
>>19

シェリーにそっくり

>>19

シェリーとそっくりだとポルナレフが積みなので勘弁してください……

再安価
ここは>>16>>21のアイデアを組み合わせます。

必殺技が「ティロ・フィナーレ」
たまに発狂する

>>21
それマミさんの必殺技です…

再安価
>>23

よく食べる

ご協力ありがとうございました。
皆様のをまとめると……

本名:エルリーゼ=ジョシュア
スタンド名:ホンキィ・トンク・ウィメン
能力:布類を金属に変える
特徴:ツインテールで惚れやすいけど一途で、よく食べる


今からストーリーを書き上げますので、更新日はまた報告させていただきます。

再安価ばっかだな
流石にシェリーに似てるからアウトはびっくりしたわ
似てるなら似てるなりに直接攻撃はせずにポルナレフの男前凄みで倒すとか充分考えられるのに

>>27
それに関しては私の想像力不足です。
本当に申し訳ないです。

次の更新日は19日を予定しております。

ーフランス・パリー

〜1989年〜

カラーン

カラーン

教会の鐘の音がポルナレフの耳を通り抜けていく。

ポルナレフ「………………」

ポルナレフは故郷、フランスに戻っていた。

承太郎達と共にDIOとの死闘を繰り広げたポルナレフは、一旦身体を休めることにしたのだ。

ポルナレフが故郷に戻り、最初に訪れたのはシェリーの墓だった。

ポルナレフ(シェリー…元気にしてるか……お兄ちゃんはこの通りピンピンしてるぜ…)

ポルナレフ(お前を殺した犯人はちゃんと倒した…もう安心して成仏していいんだぞ…今まですまなかったな……)

ポルナレフ「…よしっ!」バッ

ザッザッ

ポルナレフはシェリーの墓を後にして、実家に帰ることにした。

ポルナレフ「それにしても…久しぶりに故郷に帰って来たが、何にも変わってねえなー! 少しは変わってると思ったけどよォ〜。心が落ち着くぜ。」

ザッザッ

ポルナレフ「ン?」

子供「スーッ…ハーッ…」

ポルナレフが路地裏を見ると、そこには必死に麻薬を吸っている子供がいた。

ポルナレフ(ガ…ガキが麻薬を吸ってやがるッ………見た目は小学生ぐらいだって言うのに。親はどんな教育をしてんだ!)

ポルナレフ「おいガキンチョッ。何やってんだ。」

ガシッ

ポルナレフ「!」

子供「離せよ! あんたには関係ねえことだ!」

子供はポルナレフの腕を振り払う。

バッ

ダッダッ

ポルナレフ「おい!」ダッダッ

ポルナレフ(あいつの腕……相当注射器を射った跡があったな………あの若さでそんなに麻薬を買えるのか? せいぜい親のをちょびっと盗むぐらいだろ…)

ダッダッ

キョロキョロ

ポルナレフ「くそッ! 見失っちまったぜ…」

ポルナレフ「…やっぱりこの街は変わっちまってるな。」

フランス・パリ。

人口約1200万人。
面積は105.40km2。

フランス最大の都市であり、政治・経済・文化などの中心でもある。

他にもテーヌ川、ルーヴル美術館などの観光名所も多く、アメリカのシンクタンクが公表した世界都市ランキングではニューヨーク、ロンドンに次ぎ、第3位にランクインしている。

パリは商業も盛んで、市場、フランス語でマルシェが非常に多く、常に活気に満ち溢れている。

タッタッ

ガチャリ

カランコロン

カルロッタ「いらっしゃあ………あらポルちゃんッ!?」

ポルナレフ「へい! オバちゃん! 久しぶりだな。相変わらず肌が若いねえ! そんな綺麗な肌を若い男がほっとかないぜェー?」

カルロッタ「久しぶりだねぇー。あんたいつの間にこっちに戻ってんたんだい? あと、そんな冗談はよしてくれ。恥ずかしいわ…」

ポルナレフがオバちゃんと呼ぶこの女性はカルロッタ・シェーター。年齢は秘密。趣味は骨董品集め(骨董屋)。若い時に夫を亡くし、一人娘も事故で亡くしてしまっている。

ポルナレフ兄妹が小さい頃から二人の面倒をよくみており、二人にとっては親同然であった。

シェリーが死んだ時はポルナレフをよく励まし、ポルナレフもまたカルロッタの事を信頼していた。

親が死んで、家族がいないポルナレフにとって、カルロッタは大切な家族の一員であった。

ポルナレフ「ついさっきこっちに着いた所だ。オバちゃんがまだここで商売してるか不安だったから来たんだ。」

カルロッタ「あんたはそんな心配しなくてもいいんだよ。あんたが元気であたしは安心したよ。それより…」

カルロッタ「ポルちゃん………この町が変わったとは思わなかったかい…?」

ポルナレフ「…あぁ。それは思った。オレがいない間に治安が悪くなってる……何かあったのか?」

カルロッタ「実はね…最近この町に変な輩らがやって来たんだよ。最初に見た時はタダのチンピラかとおもったんだがね…どうやら違ったみたいなのよ。」

ポルナレフ「違った…?」

カルロッタ「『麻薬の売人』さ。ここは商業で賑わってるだろ? それに目をつけたやつが裏路地でこっそり麻薬を売ってんのさ。最初は安い値段で売り捌いて、やめられなくなった頃に高値で売り捌く。それがやつらの手口さ。そいつらのせいで若い子たちまで薬をやり始めちまって………大人たちはピリピリしてるのよ。」

ポルナレフ「………それであのガキは………………」

カルロッタ「ポルちゃん……決して手は出しちゃあダメだよ。あいつらに手を出したら命がいくつをあっても足りやしない。あんたまで死んだらあたしゃあ悲しくて死んじまうよ…」オロオロ

ポルナレフ「大丈夫だオバちゃん。オレは死にやしない。死にそうになったことは何度もあったけどな!」

カルロッタ「ポルちゃん……」グスン

ポルナレフ「このポルナレフ様に任っせなさーいッ! そいつらと話をつけてきてやるよ。そうすりゃあこの町の皆も安心して眠れるだろ!」

カルロッタ「……あんたのその目……もう止めても遅いようだね………ここまで来たらあたしも止めやしないよ。」

カルロッタ「だけどね……一つだけ言っておくよ………やつらはタダの売人じゃあない………何か特別な力を持っとる…………大勢の警官がやつらに会いに行ったが、無事に帰ってきた者はおらん。」

カルロッタ「傷だらけで帰ってきた警官の話によると、見えない何かに攻撃されているようだったと言ってたそうじゃ………」

ポルナレフ(! …もしかしてスタンド使いか…!)

パッパッ

ポルナレフ「そろそろ行くぜ…売人のことは裏路地の連中に聞いたら何か分かるだろ。」

カルロッタ「生きて帰って来るのよポルちゃん! あたしは待ってるからね。」

ポルナレフ「もっちろん!! じゃあなオバちゃん!」

ジャリ

ポルナレフ「おっと! 忘れるとこだったぜ!!」

ポルナレフ「オバちゃん! これはインドのお土産だ!! 大事に取っときな! 売るんじゃあねーぞ。」ポイ

カルロッタ「こんな安い物売ったって儲からないよ!」ガシッ

ポルナレフが渡したのは犬が砂漠を歩いている絵が描かれたストラップだった。

ポルナレフは駆け足で店を出て行った。

カルロッタ「しばらく見ない間に色んな事があったんだねポルちゃん………あんたの顔がそれを物語ってるよ。成長したわね……………」グスン

〜裏路地〜

パリを訪れる観光客へ一つ注意事項がある。

パリの表通りは市場でとても賑わっているが、少しでも通りを外れると、人気の無い静かな裏路地に入ることがある。

そこは観光客を狙った犯罪者がわんさかといるので、絶対に入らないでいただきたい。

例えば、今、壁にもたれながら地面に座っているこの男。この男の名はマルコ。

見た目はホームレスのような風貌だが、実際はこの裏路地を牛耳っている男なのである。

だが、牛耳っているといっても悪さをしているわけではない。悪さをしている犯罪者を懲らしめ、警察に突き出して金をもらっているのだ。

しかし、最近は麻薬の売人のせいで犯罪者たちが街を移動し、稼ぎが減ってイライラを募らせている。

マルコ「………………………」

タッタッ

ポルナレフ「ちょっといいかいそこのホームレスさァ〜ん? ちょっと訪ねたい事があるんだけどさァ〜………」

マルコ「………………………」

ポルナレフ「この辺に麻薬の売人いねえかな? ちょっと麻薬が切れちまってよォ〜。」

マルコ「………ポルナレフさん。その芝居勘弁してくださいよォ………最近稼ぎが減ってイライラしてるんですから……」

ポルナレフ「そう怒るなよマルコォ〜。久しぶりの再会なんだからもっと楽しく話そうぜェ。」

マルコ「楽しくしたいのはやまやまなんですがねェ………最近はここで悪さをするヤツも減ってますから…………オレが活躍する機会がないんです。」

ポルナレフ「まあそう言うな。稼ぎならオレが少し分けてやるよ。」

ジャリジャリ

ポルナレフは手の平にコインを握っている。

マルコ「………さすがポルナレフさん。やる事がドギツイっすね。」

ポルナレフ「もちろん。それがオレだからな。」

ペラ

ポルナレフはコインではなく、紙幣を10枚ほどマルコに手渡した。

マルコ「………何を教えたらいいんですかポルナレフさん?」

ポルナレフ「麻薬の売人たちの住処を教えて欲しい。まとめて叩きたいんだ。」

マルコ「そいつはありがたいッ! あいつらのせいで犯罪者たちがどっかへ移動したんですよォッ。喜んで教えさせていただきます。」

マルコ「あいつらはペレ通りのでっかいビルを拠点にしてます。おそらくそこに敵のボスがいると思いますよ。」

ポルナレフ「そいつの名前は知らねえのか?」

マルコ「えーと………確かゴンザレス・クリケットとか言う名前のアメリカ人だったはずです。そいつが麻薬を売り捌いてる主ですね。」

マルコ「ちなみに…愛人がいるらしくてとても美人らしいっすよ………」

ポルナレフ「……ますます許せねえやつだぜ……!」グググ…

マルコ「気をつけてください………ヤツらはポルナレフさんと同じくらい強いっすから………オレの仲間もあいつらに挑んでたくさんケガしてます。」

マルコ「もし何でしたらオレもついていきますが………」

ポルナレフ「大丈夫さ。おまえはここで平和を守ってればそれで充分だ。」

マルコ「……本当……ポルナレフさんには頭が上がらないっすね。」

ポルナレフ「そんじゃあそろそろ行くわ。頑張れよ。」

マルコ「お気をつけてポルナレフさん。」

タッタッ

マルコ「………あの人なら何とかしてくれるか……………オレはこのまま一眠りさせていただきますね……………」

ーペレ通りー

タッタッ

ポルナレフ「ここか………いかにも怪しいビルだな。」

ポルナレフ「入口の外にはイカツイ男が二人…入口の中にも四人か………」

タッタッ

男1「おい! そこの男止まれッ!」

男2「それ以上中に入ると殺すぞッ。」

ポルナレフ「……ボスと話がしたいんだけど?」

男1「用件は?」

ポルナレフ「テメーを懲らしめに来たって伝えてくれ。」

バッ

ポルナレフは男の手をどけ、中に入ろうとする。

男2「テメーッ! 殴り込みかッ! おまえらこいつをやっちま………」

シバッ

ポルナレフ「それ以上喋っちまうと鼻がなくなっちまうぜェ? 気をつけねえとなァ〜。」

ポルナレフはシルバーチャリオッツで男1の鼻を突き刺した。

男2「ぐああああ。」

男1「て、テメーッ! 何しやがった………」

シュバシュバシュバッ

ポルナレフ「おまえもこれ以上喋っちまうと頭が坊主よりハゲちまうぞ………」

ポルナレフはシルバーチャリオッツで男2の髪型を坊主にカットした。

男2「う、うわああああ。」

男3「おまえらッ! これ以上中へ通すなよ! ボスに何されるか分からねえぞッ。」

男4「ぶっ殺してやるッ!!」

ポルナレフ「普通の人間相手にスタンドを使うのは気が引けるが………仕方がねえかッ。」シャキッ

ー奥の部屋ー

男4「ぐわあ………」

カチャ…

ゴンザレスはフォークを置いた。

ゴンザレス「………今のは何の音だ?」

ポルナレフが暴れている入口を進んだ先にある部屋では、ゴンザレスと愛人が食事をとっていた。

ゴンザレスはブクブクと太っていて、まるでタヌキのような身体である。

しかし、風格はマフィアのボスであるかのようであった。

愛人の方は髪をツインテールに縛っていて、とんでもないスピードで食事をしている。

その行動とは裏腹に、スタイルはよく、モデルかと思ってしまうぐらい美人であった。

ゴンザレス

男5「おそらく入口の連中が部外者を叩きのめしてるんでしょう。気にする事はないです。ボス。」

ゴンザレス「オレが気にしているのではない。エルリーゼの食事の邪魔になるから聞いているのだ。」

ゴンザレス「きさまは気遣いがなっとらんな………そうだろ?」

男5「ひ…ひいいいい! す、す、すみませんでしたッッッ!!! ど…どうか殺すのだけは………」

ゴンザレス「それもオレが決めることではない。私が愛するエルリーゼが決めることだ……」

ゴンザレス「どうするエルリーゼ?」

ガチャガチャガチャ

エルリーゼ「モグモグモグモグ!」

エルリーゼと呼ばれる女性は食べ物の置かれた皿をすごいスピードで空にしていってる。

ゴンザレス「エルリーゼ………少し手を止めて私の話を聞いたもらってもいいか? 後でキスをたっぷりとしてあげるから。」

ガチャ…

エルリーゼは皿を置いた。

エルリーゼ「なーにゴンザレス?」

ゴンザレス「この男を殺すか殺さないかを君に決めてもらいたいんだ。どうする?」

エルリーゼ「うーん………どうしよっかなァ〜………」

男5(か…神様ァ………)

エルリーゼ「あ! この人結構イケメンだから殺さないでいいよ! 私この人もろタイプだもん!」

男5「!」

男5(や…やったッ! 助かったぞッ!!)

ゴンザレス「そうか………もろタイプなのか………私はタイプではないのか……………うぅ……」

エルリーゼ「あ! でもォ〜…ゴンザレスの方がカッコ良いからやっぱ殺していいや!」

男5「え?」

ゴンザレス「分かったよエルリーゼ。」ドォン

男5「うっ。」ボゴォ

ゴンザレスが放った弾丸は男の額を貫いた。

ゴンザレス「本当に良かった……オレは君に捨てられたんじゃあないかと思ってしまったから…………」

エルリーゼ「それはないよッ。私はゴンザレスを捨てたりなんてしないよ!」

ゴンザレス「ありがとうエルリーゼ。」

バァン!

扉が勢いよく開く。

ゴンザレス・エルリーゼ「!」

ポルナレフ「ラブラブなところを邪魔して悪ィな。お熱いキスはオレの話の後でしてくれ。」

ゴンザレス「………先ほどの音は君が出したようだな。」

ポルナレフ「ご名答ッ! あんたの部下を全員やっつけた音って付け足してたらパーフェクトだったな!」

ゴンザレス「何の用だね? しょうもない用件ならば………わかっているだろうね…?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ポルナレフ「しょうもない? とんでもない! とても重要な事だぜェッ。」

ポルナレフ「この街から出て行って欲しいってだけだ………」

ポルナレフ「これ以上麻薬をこの街に売り捌くな。それがオレの用件だ。」

ゴンザレス「………なるほど。とても重要な用件だな………………」

ゴンザレス「だが………それは私が決めることではない………この街を去る事は決してないと思っていただこう。」

ポルナレフ「話が通じねえなら力尽くでも出て行かせてやるッ……!」

ポルナレフ「『シルバーチャリオッツ』ッ!!」シャキッ

ポルナレフ「手加減はしねえぞ? おまえがスタンド使いってのは分かってるからなァッ……」

ゴンザレス「………………………」

ポルナレフ「黙ってたら何も分からねえだろッ!」シバッ

ポルナレフはゴンザレスの胸めがけてシルバーチャリオッツを攻撃させた。

カキッ

ポルナレフ「!! な…なんだとッ!?」

しかし、シルバーチャリオッツの攻撃はなぜか弾かれた。

ゴンザレス「どうかしたのかね? 君?」

ポルナレフ「ど…どうもしねえよッ!」

シュバシュバッ

ポルナレフはもう一度シルバーチャリオッツで攻撃をさせた。今度は二回も。

カキッ

コキッ

しかし、その二回とも攻撃は弾かれる。

ポルナレフ(そんなバカなッ!! オレは正確にやつの胸に攻撃をしているはずだぞッ………なのになぜ弾かれるッ…………!)

ゴンザレス「私には不思議な能力があるんだ。君には私を攻撃する事は不可能だッ。」

ポルナレフ「なら………顔はどうだッ!」

シバッ

サッ

ゴンザレスはポケットからハンカチを取り出し、顔の汗を拭った。

カキッ

そして、シルバーチャリオッツの剣先をそのハンカチで防いだのだ。

ポルナレフ「マジかよッ………」

エルリーゼ「さすがゴンザレスねッ。かっこいいわ。」

ゴンザレス「照れるから止めてくれエルリーゼ。」

ポルナレフ(なんなんだあいつは………なぜタダの布切れ一枚を貫く事が出来ないッ………あいつが身に付けてる布には特別な何かがあるのか………いや………間違いなくスタンド能力のはずだが…………)

ポルナレフ(もう一度………確かめる必要があるな。)

ポルナレフ「もう一度………」

シバッ

ポルナレフはゴンザレスの胸めがけて攻撃する。

ゴンザレス「いくらやろうと無駄だよ………無駄な行動は無駄しか生まないんだから………」

ポルナレフ「だが! 無駄な行動は時として、意味のある行動になるッ!」

シュイイイン

ポルナレフは胸から頭に攻撃を変えた。

ゴンザレス「なにィッ!?」

バッ

ゴンザレスは慌てて体を仰け反らせる。

ポルナレフ(先ほどまで余裕だったのに、攻撃する箇所を変えた瞬間に焦りが見えた………そこに………突破口があるはずだッ………………)

ゴンザレス「あ…焦らせやがって………おまえには近づかない方がいいな……………拳銃でトドメを刺してやる…!」サッ…

ポルナレフ「……………………」

サッ

ゴンザレス「!」

ポルナレフは銃を前に平然と立っている。

ポルナレフ「撃てるもんなら撃ってみな………全部麻薬のように捌いてやるからよォ………」

ゴンザレス「な…舐めるのも……」

ドォン

ゴンザレス「いい加減にしろォーーーーーーーッ!!」

ドオオオオオ

ザッ

ポルナレフは突然ゴンザレスに向かって走り出した。

ゴンザレス「頭がおかしくなったのか? オレに向かってきてもオレを殺すことはできないんだぞ?」

ポルナレフ「それが服以外でもか?」

ゴンザレス「!!」

ポルナレフ「やはりな。」

ボゴォ

弾丸はポルナレフの右肩に命中する。

ポルナレフ「さっきからオレが攻撃を弾かれるのは服やハンカチなどの布類だ………その証拠に顔を狙った時、おまえは途端に焦り、オレの攻撃をかわした。」

ポルナレフ「おまえの能力の詳しいところまでは分からないが…オレが狙うのは服やハンカチなどではなく………」

ポルナレフ「おまえのクビだァーーーーーーーーッッ!!!!」

ズサリィッ

剣はゴンザレスのクビを貫通した。

ゴンザレス「ラマッ!」

ポルナレフ「例えおまえの服が硬くなろうが、生身の首の部分は柔らかいままだぜッ!!」

ゴンザレス「こ…こいつ………エ…エルリーゼ…………」

エルリーゼ「ゴンザレスッ!!!」

バタリ

ゴンザレスは倒れる。

ゴンザレス「……………………」

エルリーゼ「ゴンザレス………………」

ポルナレフ「おい、そこのレディ。早くこの場から立ち去れよ。あんたまで捕まる事になるぞ。」

エルリーゼ「………………………」

エルリーゼ「あなた…………名前はなんとおっしゃるの?」

ポルナレフ「と…突然なんだよッ。」

エルリーゼ「いいから教えて………名前を。」

ポルナレフ「ポ…ポルナレフだ……ジャン・ピエール・ポルナレフ………」

エルリーゼ「素敵な名前ね……………あなたの戦いぶりに私………惚れちゃったわ。」

ポルナレフ(な…なんだとォーーーーーーーーーーーーーーッ!!!)

ポルナレフ「そ、そうかァ〜〜〜〜〜? 何ならオレの彼女にしてやってもいいぜェ?」

エルリーゼ「私の名前はエルリーゼ=ジョシュア。エリーと呼んで………」

ポルナレフ「OKだエリー………キスは慣れてるのか?」

エルリーゼ「ええ………あなたのキスは情熱的? 私を燃えさせてね。」

エルリーゼ「手は私の後ろに回して………」

ポルナレフ(恋のキューピットがついにッ!! このオレに舞い降りたぜッ!!)

ポルナレフ「今夜は熱くなりそうだぜエリー………それじゃあ〜………先に誓いのキスを…………」

カチン!

ポルナレフ「あ…あれェ〜? か…体が動かねえぞ?」

ポルナレフ(そ…そういえば………なんでエリーはオレとゴンザレスの戦いが見えてたんだ…? スタンド使いの戦いはスタンド使いにしか………まさかッ!?)

サッ

エルリーゼはポルナレフから離れる。

エルリーゼ「でもごめんなさい………やっぱり私、ゴンザレスしか愛せないわ……………そのゴンザレスを倒したあなたは………」

エルリーゼ「憎くて憎くて殺したくなるのよォーーーーーーーッ!」

カチンコチン

ポルナレフの服が全て金属に変えられた。

ポルナレフの手にはハンカチが手錠のように絡みついており、両手を自由に動かす事が出来ないようにされている。

そのため、ポルナレフは体を動かせない。

エルリーゼ「ゴンザレスはスタンド使いでも何でもないわ………ただ………私が彼をスタンド使いのように見せてるだけよ………それでも彼は自分がスタンド使いと思ってるようだけど…………本当のスタンド使いは私………」

エルリーゼ「私のスタンドは『ホンキィ・トンク・ウィメン』ッ!! 触った布類を金属に変えられる能力よォッ!!!」

エルリーゼ「そして今ッ! あなたの服を触って体を動かせないようにしたの。動かせるかしら? スタンドもあなたが自由に動けなかったら動けないでしょ? 服を着ていない手錠のかかった腕は動かせると思うけど。」

ポルナレフ(美しいバラにはトゲがある………まさにこの事だぜ………)

シャキィーン

エルリーゼ「こんな柔らかそうなハンカチでさえ…凶器にする事ができるの………これなら完全犯罪もできるわねェ〜〜〜。」

エルリーゼ「殺すには惜しい男だわポルナレフ………こんなにイケてる男なのにッ!」

グサッ

ポルナレフ「うぐッ!」

ポルナレフ(こいつ………刺す箇所だけただの布きれにしやがって………)

エルリーゼはポルナレフの足を刺す。

グサッグサッ

さらに足を刺していく。

ポルナレフ「そ…そんじゃあオレを解放してくれッ! オレならエリーを満足させる事だってできるぞッ!!」

エルリーゼ「私を満足させるのは………ゴンザレスしかできないの……………そのゴンザレスを殺したあなたは私の満足を奪ったのよ……………!」

エルリーゼ「それじゃあねポルナレフッ!!」

グワアアア

エルリーゼはポルナレフの頭めがけて腕を振り下ろす。

ポルナレフ「それを待っていたッ!!」

バタッ

ポルナレフは前に倒れた。

その行動を予測してなかったエルリーゼは体勢を崩した。

ポルナレフ「エリーも一緒にお寝んねしようぜッ!」

ブゥン

ガン

エルリーゼ「あ!」

ポルナレフは両腕をエルリーゼのヒザ関節に振り下ろして、膝カックンのようにエルリーゼを床に寝転ばした。

その時、エルリーゼは尖ったハンカチを手放していた。

尖ったハンカチは空中を舞い…

ポルナレフ「『シルバーチャリオッツ』ッ!!」

シバッ

キィン

シルバーチャリオッツの剣で弾かれて…

ズウウウン

倒れているエルリーゼの顔面めがけて飛んでいく!

エルリーゼ「ま、マズイッ!!」

ズウウウン

エルリーゼ「か…解除ッ!!!」

ヒラァ

ヒラァ

フワリ…

ハンカチはただの布切れ一枚に戻った。

エルリーゼ「ふぅ〜…危なかった……」

シャキッ

エルリーゼ「え?」

ポルナレフ「安心するのはまだ早いぜ………エリー。」

ドドドドドドドドドドドド

ポルナレフはシルバーチャリオッツの剣先をエルリーゼに向けている。

ポルナレフ「言っとくが…こうなる事は計算してたんだぜ? あんたは目の前にハンカチのナイフが飛んできたら、能力を解除するからその隙にあんたにトドメを刺すってところまでな………」

エルリーゼ「さ…さすが私が惚れた男ね………」

ズリズリズリ

エルリーゼは壁まで這いつくばって逃げる。

エルリーゼ「ポ…ポルナレフ……さん………ご…ごめんなさい………私………どうにかしてたみたい……だ…だから……お願い………私を助けて………」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ポルナレフ「…………………………」

ポルナレフ「男は決して女に手を出してはいけない………それがフランス人としてのたしなみだぜ。」

シバッ

ザクッ

エルリーゼ「ヒィッ!!」

ポルナレフはエルリーゼではなく壁を突き刺した。

ポルナレフ「もう悪い男を好きになるんじゃあねえぞ。ちゃんとした男と付き合え。オレみてえなやつとな。」

ザッザッ

エルリーゼ「…………………」

エルリーゼ(あの男………絶対に許さない………ッ!)

ザラッ…

エルリーゼ「?」

エルリーゼの頭に何かが降ってきた。

エルリーゼは上を見た。

すると、シャンデリアを支えている天井が壊れかけていた。

エルリーゼ「あ!」

ポルナレフ「オレの一振りをしっかりと見てたかァ? オレがただ単純に壁を突き刺しただけと思ってたのか?」

ポルナレフは壁を突き刺す前に、シャンデリアを支えている天井を突き刺していたのだ。

エルリーゼ「あ…あんたッ!! 女には手を出さないって言ったじゃないッ!」

ポルナレフ「エリーには手を出してねえさ。オレは壁に手を出したんだ。これがフランス人のたしなみだ……」

ザラザラザラザラ

エルリーゼ「た…助け………」

ザポッ

ドスウウウウウウン

シャンデリアがエルリーゼの上に落ちてきた。

エルリーゼ「あ………あ…あ……」ピクッピクッ

シャンデリアはガラス製ではなく、ステンレス製であったため、エルリーゼは全身骨折だけで済んだ。

ポルナレフ「シャンデリアが布でなくてよかったな。危うく鉄が落ちるところだったぜ。」

タッタッ

本名ーエルリーゼ=ジョシュア
スタンド名ーホンキィ・トンク・ウィメン
(再起不能)

シイイイイイン

ゴンザレス「…………………………」

ゴンザレス「行ったか…………」

バッ

ゴンザレス「ジャン・ピエール・ポルナレフのスタンドには要注意が必要だな………早めに手を打っておくか………」

ゴンザレス「やつにも『悲しみ』というのを味あわせてやろう………」

ゴンザレスは立ち上がり、黒電話の受話器を取った。

ピポパ

トゥルルルル

ガチャ

ゴンザレス「私だ………今からおまえにして欲しい事がある……」

ー裏路地ー

ポルナレフはマルコに敵を倒した事を報告するため、裏路地にきていた。

ポルナレフ(おっかしいなァ〜……マルコのやつどこに行きやがった? いつもこの辺にいるはずなんだが………)

ダダダダダ

するとそこにマルコが走ってやってきた。

ポルナレフ「おう! マルコ! 警備すっぽかしてどこに行ってたんだよッ。」

マルコ「ポルナレフさんッ!! 今はそれどころじゃあないんですよッ!」

ポルナレフ「…………どういう事だ?」

マルコ「その………決して怒らずに聞いてください………実は………」

マルコ「……………………」

マルコ「カ…カルロッタさんの骨董屋が……襲われました…………」

ポルナレフ「!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ポルナレフ「………………………」

ポルナレフ「じょ…冗談………だよなマルコ……?」

マルコ「……………………」

ポルナレフ「………………………」

ダダダダダダ

ポルナレフは走り出した。

マルコ「ポルナレフさんッ!!」ダダダ

ー骨董屋前ー

ガヤガヤ…

ポルナレフ「おいおまえらそこをどけッ!!」

ポルナレフは野次馬を押しのけて店の中に入る。マルコもその後に続く。

ドドドドドドドドドドドド

ポルナレフの目に入ってきたのは、派手に割られた骨董品と………

そこに頭から血を出して倒れているカルロッタの姿であった。

ポルナレフ「オ…オバちゃんッッッ!!!!」

ポルナレフは急いでオバちゃんの元へ駆け寄った。

マルコ「ポルナレフさん! 救急車はすでに呼んでいますッ。もうすぐ来ますッ。カルロッタさんッ。もう大丈夫ですよッ!!」

カルロッタ「…ポ…ポルちゃんかい……?」

ポルナレフ「オ…オバちゃん………」

カルロッタ「それにマルコもいるね…………ちゃんと仕事はしてるのかい?」

マルコ「カ……カルロッタさ……うぐ………」

ポルナレフ(オバちゃんを襲ったのは間違いなくゴンザレスの部下だ……………オレは最後にゴンザレスの生死を確認していなかった………オレは……………甘くみていた………)

ポルナレフ(やつはオレを襲うより……オレの大切な人を奪おうとしやがった………)

ポルナレフ「すまねえ………オレのせいだ…………オレが……麻薬の売人たちを甘くみていたせいだ……………」

ポルナレフ「あいつら……………狙うんだったらオレを狙えよ……………なんでオバちゃんが………」

カルロッタ「覚悟はしていたよ………こうなる事は…………」

ポルナレフ「え。」

カルロッタ「ポルちゃんが無事ならあたしはそれでいいのよ……………あたしはそれで満足さ………」

ポルナレフ「満足…? ウソだろ? オレがオバちゃんを襲ったって言ったっておかしくないんだぜ…? オレはオバちゃんを………」

カルロッタ「だって………ポルちゃんはみんなのために戦って……この街の平和を守ろうとしたじゃあないの………それは…………誇っていいものよ………」

カルロッタ「それであたしが死ぬのなら後悔はないわよ………こうやってポルちゃんの成長を見届けられたんだから………」

ポルナレフ「…………………」

ジャラ

カルロッタはポケットからペンダントを取り出した。

カルロッタ「ポルちゃん………これはね…………あたしの宝物なの…………あたしと娘の写真………」

ポルナレフ「おいおい………それじゃあオバちゃんが死ぬみてえじゃあねえか…………」

カルロッタ「あたしはもう死ぬわよ…………死んだらそのペンダントに乗り移ってポルちゃんを守ってあげるわ……」

ポルナレフ「死なねえよッ………オバちゃんは生きるんだよッ!!」

カルロッタ「大切にしておくれ………売るんじゃあないよ………あたしの店以外の……骨董屋なんかに売ったら……しょうちしないからね………」

ポルナレフ「オバちゃん…………」

カルロッタ「最後に……約束しておくれ………ペンダントを…………大切にするって………」

マルコ「ポルナレフさん………」グス

ポルナレフ「……………………」

ポルナレフ「……当たり前だッ。売ったところで安いからな。」

カルロッタ「フフフ……さすが………あたしの大切な息子だよ……………」

シュウウウウ……

ポルナレフ「……………………」

ポルナレフは表情一つ変えず、カルロッタの死を見送った。

この後、エルリーゼを含めた麻薬の売人たちは警察に捕まった。

だが、その中にゴンザレス・クリケットの名前はなかったらしい。

この街の平和をポルナレフは守ったが、大事か人を代わりに亡くしてしまった。

ピーポーピーポー………

カルロッタが亡くなり、遺産はカルロッタの遺言書によりポルナレフへ相続された。

ポルナレフはカルロッタの遺産でカルロッタの葬式を行った。

葬式にはたくさんの人々が集まり、カルロッタの死を悲しんだ。

それは…カルロッタがどれだけの人々に愛されていたかを表していた。

ポルナレフは葬式では平然とした顔でカルロッタを見送ったが………

葬式が終わった後…彼は誰にも見られない場所で…………いつの間にか泣いていた…

ポルナレフは残った財産を、カルロッタの墓と市場、骨董屋の維持費に寄付し、旅に出ることにした。

フランスを汚し、カルロッタを死に追いやった元凶の『麻薬』の出処を探すために………

ガチャリ

カランコロン

ポルナレフ「ヘイッ! オバちゃんいるかァ〜? ポルナレフ様が来てやったぜェ〜。」

………………

ポルナレフ「………………………」

ポルナレフ「オバちゃん………オレさ……また旅に出ることにしたんだ。またおばちゃんに心配かけちまうな……」

ポルナレフ「オレが帰ってくるまでこの場所は無くならねえから安心しくれよ? この場所がなくなっちまったらオレの帰る場所がなくなっちまうからさ。」

ポルナレフ「あと……」

ジャラ

ポルナレフ「オバちゃんが最期に残してくれたこのペンダント………オレのお守りとして…大切に持っていくぜッ………!」

ポルナレフ「たとえなくなったとしても………死ぬまでこのペンダントを探してやるから………な。」

グググ…

ポルナレフ「………………………」

ポルナレフ「ADIEU.……MADAME………………」

ガチャリ

カランコロン

〜to be continued〜

今回はここまで。

一眠りしてから安価を行います。

敵の名前を安価
>>71

※ふざけた内容などはもう一度安価させていただきます。

ラタ・トゥーィユ

>>71
安価ありがとうございます!

続きましてスタンド名を安価
できれば音楽関係でお願いします!!
>>73

ベルファスト・チャイルド

>>73
安価ありがとうございます!

スタンド能力は今回はこちらで考えさせていただきたいです。

特徴又は性格を安価お願いします!
>>75

冷血

>>75さん安価ありがとうございます!

まとめると…
本名:ラタ・トゥーィユ
スタンド名:ベルファスト・チャイルド
能力:???
性格:冷血

皆さん安価ありがとうございます。
次回更新はまた報告します。

スタンド名:ホンキィ・トンク・ウィメン

破壊力:D
スピード:E
射程距離:C
持続力:B
精密動作性:E
成長性:E

土曜日に更新します。

ポルナレフは情報を探るために、とある情報屋の元へ向かっていた。

ガタンゴトン

ポルナレフ「こんなに派手に車両に揺られちゃあ吐いちゃいそうだぜ………オェッ。」

乗客「………………………」ジィーーー

ポルナレフは乗客の視線を集めた。

ポルナレフ「ン? あ……ゴホゴホ………」

ドサッ

ポルナレフは荷物を下ろして、イスに座った

ポルナレフ(今回は1人の旅路か………最初の頃は何とも思ってなかったが、承太郎達と旅をしたら寂しいと感じるようになっちまったぜェ………)

ポルナレフ(承太郎とジョースターさん………元気にしてっかなァ〜〜〜………)

ジャリ

ポルナレフ「? 何か今音がしたような……」

?「あの…………」

ポルナレフ「へ?」

クルン

ポルナレフは後ろを振り返った。

そこには絶世の美女と言うに相応しい女性が立っていた。

髪型はショートヘア、肌は白色で透き通るぐらいの透明さで、唇はセクシーで、スタイルも言うことなしッ。

ポルナレフの好みの女性とドンピシャであった。

ポルナレフ(ワオッ! な…なんて綺麗な女性なんだッ。)

バッ

ポルナレフ「どうしたんだいマドモアゼル? オレに何か用か?」

?「隣に…座らせてもらってもいいですか? 席が空いてないもので………」

ポルナレフ(ノッホォーーーーー! ついにオレに恋のキューピットが来たぜェッ!!)

ポルナレフ「どうぞどうぞ! 何でしたらお茶でもどうだ? これはオレの特製のお茶でとても美味しいんだぜ?」

?「結構です。」

ポルナレフ「あらそう…」

ポルナレフ「……お一人で旅行かいマドモアゼル?」

?「いえ……ある人の旅にお供するためにこの汽車に乗ってるんです。」

ポルナレフ「な…なんだとーーーーーッ!!?」バッ

乗客「……………………」ジィーーー

ポルナレフが大声で立ち上がると、再び乗客の視線を集めた。

ポルナレフ「……ゴホゴホ…」

ドサッ

ポルナレフ「そ…そいつはもしかして…………お…お……」

?「男です。」

ポルナレフ「!!」

ポルナレフ(か、彼氏持ちだったのねェ〜〜………)ガクッ…

ポルナレフ(ジャン・ピエール・ポルナレフの恋の物語は一旦終わり………悲しい物語だなァ………)

?「名前は……………『ジャン・ピエール・ポルナレフ』………あなたの事よ。」

ポルナレフ「!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

ポルナレフ(な、なんでオレの名を知っているんだこの女性はッ!? ま…まさかッ!)

バッ

ポルナレフ「新手のスタンド使いかッ!」

?「スタンド? どこかに電気スタンドでもあるの?」

ポルナレフ「トボけてもムダだッ。オレの知り合いにあんたの様な美人がいたらオレの脳みそがあんたを覚えているはずだ。覚えていないということは………」

ポルナレフ「オレの事を狙う敵……ってことだぜ……!」

?「…………………………」

?「ハァ〜〜〜〜〜〜〜…」

?「あなた……そうとう無茶な旅をしてきたのね………見ず知らずの女性を敵と疑うだなんて………」

ポルナレフ「! な、なんでオレが旅してたのを知っているッ!? やはり怪しいぜッ!」

?「……………カルロッタ・シェーター。」

ポルナレフ「!!」

?「この名前を聞いてもまだあなたは私を疑うの?」

ドドドドドドドドドドドド

ポルナレフ「なぜあんたがオバちゃんの名前を……!」

?「……よく知ってるわよ………何てったって『娘』なんだもの………」

ポルナレフ「む、む、むす………」

ガバッ

?「大きな声を出さないでッ。どこで誰に聞かれてるか分からないのよ?」

ポルナレフ「ンー! ンンーーッ!!」

?「あ、ごめんなさい。鼻と口全部塞いでたわ。」

ポルナレフ「はぁ…はぁ…あ、あんたがオバちゃんの娘だとォ〜? そいつはウソだねッ。オバちゃんの一人娘はもう既に亡くなっているはずだ。」

?「…今までお母さんは黙っていたけど、実はお母さんは双子を出産していたの。」

ポルナレフ「双子だと…?」

?「少し話が長くなるけどいい?」

ポルナレフ「……どうぞご自由にィ…」

?「私のお母さんは出産当時、私たち双子を養えるほどのお金をもっていなかったの。」

?「今では骨董屋を開いてるけど、当時はボロい小屋で暮らしていたらしいわ。」

ポルナレフ「で、いつになったらあんたの話が出てくるんだ?」

?「……まだ話し始めたばかりでしょ? 話は最後まで聞きなさい。」

ポルナレフ「…………………」

?「そんなお母さんは、双子のどちらかを誰かに育ててもらおうとしたの。金がなかったのだから当然よね。死なすよりは賢明な判断だわ。」

ポルナレフ「そんでもってあんたは違う家族に引き取られたってオチか?」

?「そうよ。私は遠い遠い家族の元へ引き取られたわ。でも、悲しくなかった………私はいつでも会おうと思えば会えたもの……」

ポルナレフ「どういう意味だ?」

?「……別に話すほどの事でもないわよ。」

ポルナレフ「………そんなあんたがオレに何の用だァ〜………オバちゃんの葬式にも来なかったあんたがだッ。」

?「オバちゃんから頼まれたのよ………あなたをサポートしてあげてってね………」

ポルナレフ「!?」

?「お母さんはどうやら自分が死ぬ事が分かってたみたいなの。だから私にポルナレフの事を助けてあげてって頼んだ………これが今回の経緯よ。」

ポルナレフ「オバちゃんが…………」

?「どう? これでもまだ私を疑うのかしら………旅人さん。」

ポルナレフ「オレの名前はポルナレフだッ!! それより………おまえまだ名前を名乗ってねえだろッ。名前は何て言うんだ?」

?「…………………………」

?「カルロッタ・ココットよ。」

ポルナレフ「ココットか………なかなか良い名前をオバちゃんからもらってるじゃあないの。」

ココット「私がお母さんの娘だとわかった瞬間に態度が変わったわね………褒めてもあなたとは付き合う気はないわよ。100%付き合う可能性はないから。」

ポルナレフ「そんなどストレートに言わなくてもいいじゃあねーか………」

ポルナレフ「……………………」

ポルナレフ「何でオレをサポートする気になったんだ? ココットにとってオレは赤の他人だろ? いくら母親の頼みでもおかしくねえか?」

ココット「…………………」

ココット「お母さんが………世話になったから……」

ポルナレフ「え?」

ココット「本当は妹が死んだ時に私がお母さんの所へ向かうべきだったのよ。でも……私にはそれが無理だった……」

ココット「それからしばらく経ってお母さんはポルナレフ……あなたたち兄妹を子供のように育ててたって聞いたの。」

ココット「心の中でホッとしたわ。これでお母さんは悲しむことはないんだって………本当に心の底からね……………」

ポルナレフ(……まるで自分は赤の他人だから会う事は出来なかったって言い方だな………ま…そこまでオレが詳しく聞く事はねえか………)

ココット「だからその恩返しよ。断るなら断ってもいいのよ?」

ポルナレフ「…………………………」

ポルナレフ(……ダメだ……ココットをこの旅には連れてはいけない…………もし、ココットがオバちゃんの娘だとしたらなおさらだ…………ココットまで死なせてしまったらオバちゃんに申し訳がつかないぜ……………)

ポルナレフ「…………………残念だが、ココット………この旅にあんたは………」

ココット「でも、私がいたら良い事はイッパイあるわよ? 例えば…………」

ココット「『麻薬のルート』とか………ね。」

ポルナレフ「!」

ポルナレフ「な、なんだと……?」

ポルナレフ「………じょ、冗談を言うのはよせ………そんな事あるはずが………」

ココット「もし、私が死んだらお母さんに悪いとか思ってるんなら大丈夫よ。私は死なないから。」

ココット「私は『不死身のココット』………みんなからはそう呼ばれてるわ。」

ポルナレフ「『不死身のココット』ォ?」

ココット「ウソだけど。」

ズコォ

ポルナレフはズッコケた。

ココット「とりあえず…私は麻薬のルートを知っているの………別にその情報屋のところへついて行ってもいいけど果たして有意義な時間になるかしら………」

ポルナレフ「………そこまで言うなら来な。ただし…この旅は危険だ。ココットを助けに行けばオレが殺られる可能性もある。いくらオバちゃんの娘でも助けはないと思っていてくれ。」

ココット「当然よ。それじゃあその情報屋に会いに行きましょ? ………二人で麻薬をなくすのッ。」

ココットはドヤ顔でポルナレフの顔を見ている。

ポルナレフ「へいへい………仰せのままにお嬢様……………」

ポルナレフ(トホホ………とんだじゃじゃ馬をオバちゃんに掴まされちまったな………)

ポルナレフたちはパリから少し離れた田舎町へとやってきた。

駅の周辺には人がいず、道を聞くこともできない。

ポルナレフ「………………………」

ココット「で…どこにその情報屋はいるの…?」

ポルナレフ「……オレに聞くなよ…………」

ココット「!! あ…あなたが場所を知っているんじゃあないの!?」

ポルナレフ「オレはここに来たらその情報屋に会えるって聞いただけだ………そう……それだけ………」

シィイイイイン

ココット「………下調べぐらいしときなさいよ。」

ポルナレフ「オレの旅は行き当たりバッタリなのさァ〜。ハハハ………」

ココット「……………………」

ブウウウウウウン

ポルナレフ・ココット「!!」

キキィッ

突然ポルナレフたちの目の前に車が止まった。

パカッ

ポルナレフたちが呆然としていると、車の後部のドアが開いた。

運転手「………あなたがジャン・ピエール・ポルナレフ様ですか…? 『ラタ様』の所まであなたをお送りいたします………」

ポルナレフ「ラ…ラタ様ァ〜?」

ココット「……………………」

ココット「これって………私たちを送迎してくれるって事かしら…?」

ポルナレフ「なんだそういう事かよッ! 警戒して損したぜェ。きっとラタ様ってのは情報屋の名前だ。。」

ポルナレフ「な? 行き当たりバッタリでもなんとかなるもんだろ?」

ココット「でも用心しないと………」

ポルナレフ「よっこらせッ!」

ボフッ

ポルナレフは座席に座る。

ポルナレフ「この座席フカフカだぜッ。なんとまーくつろぎやすいことッ!」

ココット「………乗るしかないようね。」

ポルナレフたちは車に乗り、情報屋の元へ向かう事となった。

この車が向かう先に待つラタとはどんな人物なのか。それをポルナレフたちは知るはずもなかった。

〜to be continued〜

今回はここまで。

ここで再び安価しますが、今回は3つの選択肢の中から選んでいただき、一番希望が多かった選択肢で話を進めます。

①ハンサムなポルナレフのピンチをココットが救う。
②新たな仲間が助けてくれる。
③誰もこない。現実は非情である。

皆様の意見をお待ちしております。

締め切りは今日までにします。

同じ人が複数回投票するのはなしだよな?

>>104
同じ人が複数回答するのはご遠慮いただきたいです。

集計の結果、②の新たな仲間が助けに来るに決まりました。

いろんなご意見がございましたが、この新たな仲間は皆様の安価で決めさせていただきたいと思います。

安価は今日の午前9時ごろにします。

こんな拙劣な私ですが、御付き合いください。

1レスに二個回答があるものは安価しないの方を優先しました。
今スレで慣れていない安価方式をとったのは不味かったようですね…申し訳ない。

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