モバP「アイドル達に机の中の危険物を見られた」【参加型】 (75)

モバマス雑談スレ68で需要の出た参加型スレです

PCゲームエロやら実印やらPの机から飛び出た何かにまつわるお話を、皆さん書いて見てください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1413012751

美紗希「ううっチョー感動した―」

保奈美「Pさんオフなのに御付き合いいただきありがとうございました」

P「2人にこの良さが分かって貰えてうれしいよ。
 おっさんの悲哀だなんて若いだけの娘さんには、つまらないかなって不安だったし」

美紗希「そんなことないよ。
    うちのお母ちゃんも父ちゃんがリストラにあったらパートに出で何とかしようとしただろうし」

保奈美「普段見ている宝塚とは違って華やかさはないですけれど、
    それでも胸を打つものがありました」

P「そうか本当に良かったよ。さすがに男一人で飛び込む勇気はなくてな」

美紗希「おじさんのすっぽんぽんショーを見ようって誘うんだもん。Pさん言葉飾らな過ぎだって」

保奈美「チラシも一緒にPさんが見せてくれなかったら、二人して石像になってましたよ」

P「個人的に山田孝之さんのファンだったからどうしても見たくてな。
 二人をダシにさせてもらった。この後俺は事務所へ顔出すけど二人はどうする?」

美紗希「これからほなみんとお泊り会の準備すんの」

保奈美「貴重なお休みですから、あと数本ミュージカルを見るつもりです」




P「それにしても見て良かったなーフルモンティ。
 そうだどうせなら原作も借りておいて今夜見よう」

P「こんにちは~ちひろさん、変わりないですか?」

ちひろ「こんにちはPさん。ボードに書くほどの変更はないですね」

P「んじゃメールチェックとアポ確認だけ済ませたら、上がります」


P「おっ、仕事依頼がぽつぽつと。トラブル報告は無し。
 優先度は……、こいつだけは今日返事しないとまずいな」

比奈「ありゃPさん。今夜はお楽しみっすか? 隅に置けないっすね~」

由里子「汗の匂い、香水の匂い、女の匂い、これはもう事案だじぇ~」

P「衛藤さん西川さんと一緒に舞台を見て来たんだよ。
 まだ気持ちが高ぶってるから―――比奈、話の途中であけるな」

比奈「な~る。アタシは何も見てないっすよ。
   確かに表ざたにはしにくい趣味っすからね」

由里子「う~ん、アタシも生ものはちょっと。
    ロマンスグレー、へたれ受け、あっやっぱしありかも」

P「わかったよ。二人を誘わなかったのは謝る。
 5時過ぎたら会議室のプロジェクターで、一緒に見るか?」

比奈「さっすが~P様は話が分かる~」

由里子「その手の凌辱は二人に任せて、会議室私的利用の申請してくるじぇ」

P「任せた、まだ手が話せなくてな」

比奈「アタシはおやつの買い出しと、追加で何本か見繕ってきますね」




比奈「丁度良い所に、服部さんも一緒に事務所でホモビ見るっすか?」

瞳子「えっ! なにかのドッキリかしら?」

比奈「当たらずとも遠からずっすね~。
   Pさんが両方いける口みたいなんで、からかってみようかと」

瞳子「そうなの。他に参加者は?」

比奈「お、お興味ある口っすね。アタシとユリユリ、後はPさんだけっす。
   皆成人なんで、ちょいとアダルティな作品をつまみに馬鹿騒ぎってのりっすかね」

瞳子「参加させてもらうわ。借りるのはイメージビデオみたいなもので良いのかしら?」

比奈「初心者向けの濡れ場程度で十分かと。これなんてどうっすかね美少年ヨシキ」

瞳子「タイトルからして10代の青春を扱った輝かしい純愛ものかしら?
   私には通り過ぎてしまった時代だけど」

比奈「アタシの10代はオタ生活でしたからね。耳を澄ませばを見て鬱になる人間っす」

瞳子「借りましょう。
   何時までも過去を振り返るのはきっと良くない事だし」

比奈「そうっすね。
   これを最後まで見ればアタシも輝きの向こう側へ行けたりするかもしれないっすね」




P「では、かんぱーい」

比奈・由里子・瞳子「かんぱーい」

瞳子「ミネラルウォーターにひまわりの種、ささやかだけど素敵ね」

比奈「夏の撮影でひまわり畑行きましたからね~。
  ちょいと炙るだけでいいつまみになるにくい奴っすよ」

由里子「はいはい注も~く。ものまねいっくじぇ~、ハムスター!」

P「はははは、似てる似てる」

瞳子「それで今日はどんな集まりだったのか聞いていないのだけど」

由里子「? 服部さんの誕生会だとおもってたじぇ。
    Pさんオフなのに事務所来てたし」

P(しまった! 今日瞳子さんに会う予定はなかったからプレゼントは自宅だ)

比奈「Pさんからの送りものはどれっすかね~」

P(今鞄にあるものでましなのは……ええいままよ!)

由里子「ハッピバースデー服部さん~」

比奈『PさんPさん、これを使うっすよ』

P『すまん比奈、恩にきる』

P「どうぞ、瞳子さん。
 今はささやかなものですが、後日も贈り物がありますので」

瞳子「開けさせてもらうわね……布、ハンカチかしら」

 瞳子が手に取ったプレゼント。
それは布と呼ぶのもおこがましい、紐条の物体であった。

 あえて表現をするならばそれは下着に分類される。
だが下着本来の用途にはまったく適さない形状である。

 一言でそれを評すれば前T。

由里子「むっはー、大人だじぇーPさん。セクシーダイナマッ」

P(ひっこみがつかねー。比奈、後で説教だ)

瞳子「ありがとうPさん。情熱的な贈り物ね。
   今夜はPさんを思ってこれを身に付けるわ」

由里子「キマシタワー。フラグが立った」

比奈(瞳子さんノリいいっすねー。打ち合わせじゃそんな台詞なかったすけど)

P「恐縮です。そこまで喜んで戴けるとは」

比奈「んじゃ、次はビデオっすね。
   Pさんが今日衛藤さん西川さんと一緒に、瞳子さんの為に下見をした一品っすよ」

P「はい、そうです。
 フルモンティでして、とても良い作品なんですよ」

由里子「プロジェクター準備OKだじぇ」


 そしてPCへとDiscは飲み込まれていった。

 フルモンティショーの始まりである。

 数秒の余白と共に銀幕へ投射される美少年ヨシキオープニング

【ヨシキすげぇ硬てぇよ】

【うん・・美味しいよ】

【どうだ気持ちいいだろう?】

【あぁ尻が裂けそうだよ で……でもやめないで……】


P「……」

比奈「……」

瞳子「……」

由里子「……」

 この間わずか20秒。


この時の衝撃を大西は後に語る。

 アタシが間違っていました。気付くのが遅かったんです。

 これに比べれば美男同士のHを妄想で楽しむヤオイなんて全然マシでした。

 ぶつかり合う肉体。流れ落ちる汗。ほとばしる体液。体液。体液。

 ほんとありえない。ほんとごめんなさい。お父さんお母さん、娘をお許しください。

 貴腐人への世界は興味本位で立ち入ってはいけない場所でした。

 現にヨシキが再生されればされるほど

 自分の中のなにか大切なモノが壊れていくのをはっきりと感じるのです。


 SOS! SOS!
 私がアイドルへの道を歩んだ時、お父さんお母さんはわが事のように喜んでくれましたね。

 お二人の深い愛情を感じます。
自分が二人に望まれてこの世へ生まれてきた事への感謝。

 ただ、感謝。他に言葉が見つかりません。


 重ねて感謝。


 だからこそ、こうして子をはぐくむ事のない交わりを好んだ愚か者をお許しください。



 一瞬の猶予も許されない状況。

 あれは20年間築きあげてきた私の人生そのものの危機でした。

 それほど、目の前で繰り広げられるヨシキと六人の男達の狂乱の宴は

 たかが20年程度の浅はかな人生観など簡単に破壊しつくすだけのパワーがあったのです。



 幸福な少女時代に縋らねばソッチの世界に精神を毒されてしまいそうになる。
これ以上は危険だ。そんな防衛本能こそが私の動きを一瞬鈍らせました。

 それが致命傷でした。

P「リモコン! リモコン! リモコンはどこだ!」

 私の人生を守るべく狂ったようにリモコンを探し求めるPさんに、悪魔が答えました。


瞳子「見ましょう」

 この日パーティーの主役はサバトの開幕を告げたのです。



瞳子「あの六人の男優の中で一人だけマスクをしてる人がいるわね」

 確かにヨシキを嬲る六名の男優の中、
茶褐色の鍛え上げられた肉体に怪しげなマスクをしている男がおりました。

瞳子「あの肉付き、あの動き……間違いなくあの人がエースよね」

 いりません。知りたくありません。
かつて私は生ものはだめだと吹聴しながら、友人には腐の布教活動を行っておりました。

 ごめんなさい。私が悪かったです。
興味のない世界への知識がこれほどの苦痛であるとは知らなかったんです。


【あぁ……あぁ……】

比奈「これはこの手のビデオにはよくあるシーンっすよね。
   本番前のインタビューとかと同じで、気持ちを盛り上げる為のジャブってとこ」

【すごい……すごいよ……】

瞳子「この会社はユーザーのことをよく理解しているのね」

比奈「あっ、自分スケッチ良いっすか。
   デッサン人形だけだと、僧帽筋が上手く想像できなくて」

 目の前ではヨシキがさらによがり狂っております。

 比奈さんは手を休める事無く、場面場面の解説を細やかに行います。

 それを受けて服部さんはぽつり、またぽつりと的確な感想を漏らします。

 前門の虎、後門の狼。二人のタッグの前に私は逆らう事がかないません。



 この後も服部さんの握りしめたリモコンが使われる事はなく、

 私とPさんが言葉を発する事も無く、

 もはや意識が朦朧とし記憶すら定かではないあの夜ですが―――




 比奈さんの満足げな笑顔と、服部さんの真剣な眼差しだけは覚えております。

 あの日私は確かにそこに居ました。ですが大西百合子は死にました。



 夏の終わりのひまわりの様に、私はあこがれ続けた太陽へと背を向けたのです。


おしまい

──CGプロ事務所

 ガサガサ ガサガサ

モバP(以後、P)「くるみ宛てのファンレターも、ずいぶん増えたなぁ」

千川ちひろ(以後、ちひろ)「大きい仕事も来て、注目度も増しましたからねっ」


P「ファンレターが増えるのは嬉しいけど、チェックに時間を取られるのが問題だなぁ」

ちひろ「誰かに頼めれば、いいんですけどね。手の空いたアイドルとか」

P「そういうわけにも行かないでしょう。……うわ。ほら、こういうのがあったりするから」

ちひろ「あら、アニメのDVDですか? ふふ、可愛い。なんだかくるみちゃんに似てますn…ぃやあぁあぁああ!?」


P「あっと、すいません。たまにいるんですよね、こういうの送ってくるファンの方。…ったく、何がくりみ13歳、恥辱レイプだよ…」

ちひろ「な、な、なんなんですかそれ!?」ガクガクブルブル

P「アダルト用の…エロゲーってやつですね。表のパッケージが割と綺麗で可愛らしいだけに、タチが悪い」

ちひろ「裏面のエグさが引き立ちますね…くるみちゃんが見ると思ってるんでしょうか…スタッフが検閲するに決まってるのに…」

P「まぁ、別に反応が見れるわけじゃないし、送ったという事実で満足してるんでしょう。…っと、いけね、ちょっと出てきますね」

ちひろ「あ、はい。……えっ、それ、しまっちゃうんですか?」

P「こういうの、見るのも嫌ですけど、そのままゴミ箱には放り込めないじゃないですか。分別もあるし、誰かが見ちゃうかもしれないし」

ちひろ「ああ…たしかに」


P「じゃ、あとお願いしちゃっていいですか? この手のは全部俺の机に入れといて、アイドルの子が触らないように注意して下さい。後でまとめて処分しますから」

ちひろ「分かりました」


────

───

──



 ガチャッ

向井拓海(以後、拓海)「ちーっす。……って、誰もいないのか。ちひろさんまで留守かよ…」

拓海「ま、いいや。アタシはインタビューの前原稿渡しに来ただけだし、変にからかわれなくてむしろラッキーだったな」


拓海「机に入れといてくれって言ってたよな。えーっと、一番でかいとこでいいか…」

 ガラガラ

拓海「ん、なんだこれ。アニメのビデオか…?」

 デン!←アニメっぽいパッケージ

拓海「アイツこういうの好きなのか……。まぁ、意外とオタくせぇとこあるしな…」

 デデン!←はにかむ巨乳幼女

拓海「…」

 デデデン!←燦然と輝く18禁マーク


拓海「ば、ば、バカヤロー!(////)」 バッ

 カラーン カラカラカラ

拓海「あ、い、いけねっ。思わず投げちまった…」

拓海「…なんてもん事務所に置いてんだ…。っつか、こんなもん見なくても、いくらでも本物が周りにいるだろが…」


拓海「…………あ、アタシ、とか…(//////)」


────

───

──


P「ふー、意外と早く済んだな。ただいま戻りましたー…うおっ!?」 ギョッ

拓海「…うす」 ジロッ


P(拓海が俺の席に座って腕組みしてる……なんか超睨んでくるんですけど…。しかも机の上には……)

P「って、それ、今朝の…」

P(エロゲーじゃねーか! やばいよやばいよ! こんなレイプ物とか、顔真っ赤にして怒っても無理ないよ…!)

P(な、なんとかして誤解をとかなきゃ…)


拓海「……おい!」

P「ひゃいっ!?」

拓海「……(//////)」 ムスーーーッ

P(呼びかけたまま黙ってしまった…よほど怒ってるんだな…)


P「あ、あのな、拓海……?」

拓海「…(巨乳)好きなのか?(////)」 クイッ

P「えっ?」


 ダァン!!


P「ひっ!?」

P(つ、机蹴った!?)


拓海「こ、こういうの、好きなのかって聞いてんだ!」

P「す、好きなわけないだろ!?」

P(なにが恥辱レイプだ!! 好きなわけないだろこんなもの!!)

拓海「え…そ、そうなのか…? い、いや、見え透いたウソつくんじゃねーよ!!」


P「う、ウソじゃねーし!」

拓海「そ、そんなもん、Pがスカウトした奴らを見りゃ丸分かりだろうが!」

P「!?!?」

P(な、なんだと…? 確かにくるみに似せたキャラが描かれてはいるが、雫に礼さん、菜帆に亜季に瑛梨華に…あらゆるジャンルを幅広くスカウトしているつもりだったのに…!)


拓海「怒らねーから…正直に言ってくれよ。ホントは好きなんだろ? なぁ」

P「な、なんでそんなに食いつくんだよ…」

拓海「アタシもさ、昔は(自分の胸が)嫌いだったよ。スケベな奴らにゃむかついたりもしたし」

P「お、おう…?」

拓海「けどさ…今はそうでもない、っつうか。好きになりつつあるんだよ」

P(えっ!? 何このカミングアウト! たくみんそうなの!? 駄目だよアイドルがこんなジャンル好きになっちゃ!)


拓海「(親から貰ったこの体を)好きになれたのは…。アンタのおかげ…っつーか、さ…(////)」

P(俺のせい!? え、何、恥ずかしい格好させられてる内にはまっちゃったとか、そういう系!?)

P「ま、マジかよ……それはなんというか…ごめんな…」

拓海「な、なんで謝るんだよ。だから、アンタには感謝してるし、好きだっていうなら、嬉しい…し……(//////)」

P「い、いや! 拓海には悪いが、好きなわけないだろ、本当なら(レイプ物とか)見たくもないよ!」

拓海「っ!? (巨乳なんか)見たくもないって……だ、だったら、なんでこんなものがPの机に入ってるんだよ!」

P「これはファンレターに入ってたんだよ。検閲したけど、処分してる時間がないから机に入れたんだ。目に触れるような場所に置いたのは悪かった。だが、それだけなんだ。本当なんだ」


拓海「そ、そんな…そんなの……」ジワッ


拓海「…………」グスッ



拓海「そうだったのかよ…それは分かった」

P「分かってくれたか…」ホッ


拓海「けど…けどさ。なぁ、P。あたしなんかスカウトしたんだよ…!」


P(えっ。なんか話題が飛んだぞ?)

P「…決まってるだろ、拓海の中に、アイドルの才能を見たからだよ。拓海がアイドルになって、最高に輝いてる姿が見えたんだ」


拓海「……Pにとってアタシらは商売道具でしかなかったわけか」

P「な、なんでそんな事言うんだ!?」


拓海「だって、アタシの事嫌いなんだろ!?」

P「なんでそうなるんだよ!むしろ好きだよ!!」

拓海「いい加減な事言うんじゃねえ!」

P「いい加減な気持ちで言えるか!」

拓海「だって、これ!」

 バン!

>>32
おっと訂正。

誤:
拓海「けど…けどさ。なぁ、P。あたしなんかスカウトしたんだよ…!」

正:
拓海「けど…けどさ。なぁ、P。それなら…なんで、あたしなんかスカウトしたんだよ…!」


P(またそのエロゲかよ! 何なんだ一体!)


拓海「巨乳なんか見たくもないんだろ!」
P「女の子を恥辱レイプとか嫌に決まってんだろ! 甘いラブラブHしか興味ねーよ!」


拓海「えっ」
P「えっ?」


 …………。


P「…あー、その、なんだ」 ポリポリ

P「…さっきも言ったけど、これはファンレターに紛れ込んでたのを検閲で抜いただけで、俺の好みとかとは全然関係ないから」

拓海「お、おう…」

P「あとその、な。……(巨乳は)好きだぞ? わりと本気で」

拓海「!? …!?!?」



────

───

──


ちひろ「ただいま戻りました…。あの、さっきそこで真っ赤になって泣いてるんだかにやけてるんだか分からない顔の拓海ちゃんとすれ違ったんですけど…って、ぷぷプロデューサーさんっ!?」

P「」

ちひろ「どうしたんですか、そんな床に倒れて……誰かに殴られたんですか!? プロデューサーさんっ! プロデューサーさーんっ!?」


 おしまい

──CGプロ事務所

モバP(以後、P)「おつかれさまでーす。……っと、誰もいないか」

P「なんか、こないだの映画の監督さんから小梅に、って預かり物してきたけど、一体なんなんだろなぁ」

 ガサガサ

P「本編で使われなかったシーンのDVDとかかと思ったら、なんか丸くて重いし……スイカとかメロンでもないっぽいしなぁ」


P(まぁ、どうせなんか怖いものだろう。中身は見ないで直接渡そうっと)

P(悪戯でもされると困るし、一番下の引き出しに入れて……と)



P「えーっと次は送迎……お、ちょうど小梅もいるな。じゃあ車に積んでって…と思ったけど、人数多いな。帰りに事務所に寄らせて貰おう」

P「じゃ、いってきまーす。…誰もいないけど」


────

───

──



 ギィィ

脇山珠美(以後、珠美)「……頼もう。P殿はいませんか…?」 コソッ


珠美「……よし、P殿は送迎でちひろさんも留守……と」 ニヤリ

珠美「フフフ、いつもからかわれてばかりの珠美ではないのです。たまにはP殿にも驚いて頂かないと…」


珠美「……卑怯? ち、違うのです!」

珠美「これはそう……えぇと、あ、仇討ち! そう、自分の仇討ち! 義の行いなのです!」



珠美「……珠美は誰に言い訳をしているのでしょう」


珠美「そんな事より、誰か戻ってくる前に仕掛けを済ませねば!」


珠美「珠美は知っているのです。P殿は一番下の引き出しを頻繁に使うという事を」

珠美「つまりそこにこれを仕掛ければP殿を脅かす事が出来るのは必定!」


珠美「フフフ、たまにはP殿もほえ面をかくといいのです」



 ゴソゴソ


珠美「ん…なんだか引き出しに荷物が…これでは珠美の仕掛けが入れられないですね」

珠美「うまくよけてどうにか……ん…っ」 ゴソッ

 ズルッ

珠美「あ、中身が……かかかか、髪の毛!?」

 ガタッ ゴロン


白坂小梅(以後、小梅)(の生首)「」デローン


珠美「……」

珠美「…………」

珠美「…………ヒ…」

珠美「ヒャァァァァァァ!!!! ななな生首! こ、小梅殿の…!!!!」ズルッ バタン!

珠美「あわわわわわわ」ガタガタブルブル


 ガチャッ

小関麗奈(以後、麗奈)「おはよー。…何騒いでんのよ、外まで聞こえたんだけど」

珠美「れ、れれれ、麗奈殿! く、く、くびっ! くびがっ! つ、つくえっ! ひきだしっ!」 ガタガタ

麗奈「はぁ? 四つんばいになって何言ってんの。全然分かんないんだけど…」

珠美「そ、そこっ! ぴ、P殿のっ、つ、つ、つくえっ!」 ガクガクブルブル


麗奈「Pの机がどうしたのよ…引き出し開いてるじゃな……」 ギョッ


小梅(の生首)「」デローン


麗奈「……」

麗奈「…………」

麗奈「…………ギ…」

麗奈「ギャァァァァァァァァァァァ!?!?」

 ドカッ バタン!

麗奈「な、な、ななななんで!? なんで小梅の頭が、Pの机に入ってるの!?」

珠美「たたた珠美も知らないのです! いい一体だだ誰がこここ、こんな事を…!?」

麗奈「だ、誰って…Pしかいないじゃない……」


珠美「と、という事は……こ、小梅殿を…」

麗奈「…」 コクリ

麗奈「こ、こ、小梅を、こ、ここ殺して……」

 ガチャッ

珠美&麗奈「ヒッ!?」 ガシッ

千川ちひろ(以後、ちひろ)「ただいま戻りました…って、珠美ちゃんに麗奈ちゃん? どうしたの、そんなところで抱き合って…」

珠美「ち、ち、ちひろさんっ! ひ、引き出しっ! P殿の…っ」

ちひろ「プロデューサーさんの引き出しがどうしたの…?」 ハッ


ちひろ(そういえば、ファンの方が送ってきたえっちなゲームが入ってたんだっけ…? いや、もう片付けたと言ってたような…?)

ちひろ(か、片付けてなかったのかしら。まずいわ! 故意ではないとはいえ、騒ぎになれば監督責任問題になっちゃうかも…!)

ちひろ「な、中身、見たの…かな?」

麗奈「ち、ちひろは、な、な、何が入ってるか…し、知って、たの?」

ちひろ「え、さ、さぁ? 詳しくは知らないかなー?」

珠美「!?」


珠美(ち、ちひろさんの反応がおかしいのです…。何か知っている様子…)ヒソヒソ

麗奈(う、ウソでしょ…? で、でも、確かにP一人でやったとは限らないわね…まさか、共犯…?)ヒソヒソ

珠美「ひぃっ!?」

ちひろ「な、何を内緒話をしてるのかなー? だ、駄目じゃない、机の中身を勝手に見たりしちゃ。大変な事になっちゃうかもしれないでしょう~?」 ニコッ

珠美&麗奈「ひいいいっ!?」 アトズサリッ

ちひろ「も、もしそうだったら、Pさんにお仕置きして貰わないといけなくなっちゃうなぁ~?」 ニコニコ


ちひろ(この慌てよう…間違いなく見ちゃったのね……。ていうか、流石に怯えすぎのような気もするけど…でも私もずいぶん取り乱したし…)


珠美「!!」ガタガタ ブルブル
麗奈「!?」ガタガタ ブルブル


ちひろ「あ、あのね…? 大した物は入ってないの。ただちょっと、仕事上ナイショの物とか、ちょっとアイドルのみんなには見られたくないものとか入ってるから…」


珠美「た、大した事ないですと!?」ズザザッ

麗奈「そりゃ、内緒だし見られたくないわよね!?」ズザザザッ


ちひろ「え、ど、どうしてそんな風に逃げるの? ま、まさか私もPさんと同じに見られてるのかな?」アセッ

珠美「と、当然ではないですか! ちひろさんも、P殿の仲間なのでしょうっ!」

ちひろ「え、それはまぁ…そうですけど……。というか、それ以上の仲だと思ってますけど…(////)」テレテレ


麗奈「それ以上…? や、やっぱりアンタが黒幕なのね! あ、アタシ達の事も小梅と同じように消すつもりなの……?」

ちひろ「え、くるみちゃんじゃなくて、小梅ちゃん…?」

珠美「く、くるみ殿にも手をかけたのですかっ!!」

ちひろ「け、消すとか手をかけるとか、一体…」


 ガチャッ


P「ただいま戻りましたー。…ん、何の騒ぎですか?」

小梅「お、おつかれさま。ど、どうした、の…?」


珠美&麗奈「!?!?!?」


麗奈(ど…どどどうして小梅がPと一緒にいるの…?)ヒソヒソ

珠美(たたた珠美に尋ねられましても……)ハッ


珠美(こ、小梅殿…P殿の腰の辺りにしがみついています。こ、これは犯人がP殿だと我らに伝えようとしているのでは…?)ヒソヒソ

麗奈(だ、だだだって、小梅は、あの中にあr…いるじゃない!)ヒソヒソ

珠美(つ、つまりあの小梅殿は……もうこの世のものではないという事です…!)ヒソヒソ

麗奈(う、うそ…! だって、生きてるようにしか…!)チラッ


小梅「……な、何…かな?」キョトン


珠美&麗奈「!?」ゾォォォォォォォ


P「あ、小梅。監督さんからのプレゼント、机の引き出しの中にあるんだ。開けてみな?」

小梅「? う、うん…わ分かっ…た」 トテテテッ

 ガラッ

小梅「…んしょ… ……わぁ!」パァァッ

P&ちひろ「ぎ…ギャアアアアアア!?!?」


小梅「ぴ、Pさん…こ、これ。わ、私のな、生首。…か、監督さん、私が、ほ欲しいって、言ったの、覚えてて…くれ、たんだ」 ギュウッ

P「…お、おう…びっくりした…。意気投合してたもんなぁ。…しっかし、よく出来てんなぁ…」

ちひろ(自分の生首を抱きしめて幸せそうに微笑む小梅ちゃん…。ていうか、珠美ちゃんと麗奈ちゃんはあれを見たのね…)


珠美&麗奈「────」 キュウ


P「二人はどうしたんだ? おい、床の上で寝たりしたら風邪引くぞ」 ペチペチ

珠美「う、うぅ…ん…?」

麗奈「ぶ、ぶたないでぇ…… ……んんっ?」

 ガバッ!

P「うわ、びっくりした。急に飛び起きるなよ」

珠美「ひっ…!」



珠美「人殺しぃぃぃぃぃぃっっ!!!!」

麗奈「ま、ま、待ちなさい! 待ってってばぁぁぁ!!!!」


 ガサガサ ドテッ ガサガサガサ ダダダダダダダッ


P「…え、何? お、俺?」



小梅「え…えへへ…本物みたい。う、嬉しい、な…。すごく、う嬉しい…」 ニコニコ

P「よ、良かったな、小梅。監督さんに後でお礼いわなきゃなー」

小梅「う、うんっ!」 トコトコ ギュッ

P「こ、小梅…! す、済まないが、俺のスーツを掴む時は、せめてその顔の部分がこっちを向かないように抱えててくれないだろうか…?」


小梅「? わ、分かった…。えへへ…し、幸せ…。えへへ…♪」 ニコニコ

ちひろ(本人的には両手に宝物を抱えて幸せいっぱいなんでしょうけど…絵柄としてシュールすぎるわ…)


 その後、Pは騒ぎを収拾するため各所を回る羽目になった。
 傍らには事情を説明する便宜の為、満面の笑みで自分の生首を抱えた小梅が常に寄り添い、二人の行く先では常に悲鳴が絶えなかったという。

 脇山珠美・小関麗奈両名のその後についてだが、事情の説明がなされ、脇山には謝罪とPからのお詫びが提案された。
 しかし脇山は、己の不徳が招いた事と謝罪のみを受け取り、全てを水に流した。
 小関の方は「日頃が日頃だからなぁー」と軽く流された。

麗奈「ちょっと!? アタシ完璧に被害者なんだけど!?」


 おしまい

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