千早「我那覇さんにチューしたい」 (23)
※百合注意
※変態ちーちゃん注意
千早「我那覇さん、チューしましょう」
響「いきなりわけわかんないぞ千早」
千早「分からないのかしら」
響「わかんないぞ。自分完璧だけど、変態の言うことは理解できないんだ」
千早「では、常識の範囲内に収めて説明するわね」
響「どーぞ」
千早「私、我那覇さんとえっちな事がしたいのよ」
響「おかしい、倫理のハードルが三つくらい飛び越えられたぞ」
千早「我那覇さんとニャンニャンする為なら、ハードルなんてRPG-7で吹っ飛ばすわ」
響「ニャンニャンって死語だと思うんだけどなぁ」
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響「えっと、千早は女の子が好きなのか?」
千早「いいえ。年頃の女として、異性にも一応の関心は持ってるわ」
響「でも女の子にも関心は持ってると」
千早「我那覇さんだけは別よ」
響「嬉しいんだか嬉しくないんだか……」
千早「で、どうやったら我那覇さんに、私の子供を産んで貰うか、という話なのだけれど」
響「倫理どころか論理すら破綻し始めたぞ千早」
千早「最近えすえす掲示板って言うインターネット掲示板で調べたわ。どうやら何とか細胞という物を用いれば、同姓同士で子供が作れるとか」
響「iPS細胞だな。STAP細胞の問題で隠れちゃってるけど、立派な研究成果だぞ。実用化にはまだ程遠いって聞いたけどな」
千早「それを何とか我那覇さんに流用できないかしら」
響「どんだけ自分に子供産んで欲しいんだ……」
響「あのね、千早。子供っていうのは、そう簡単にポンポン作れるようなものじゃないんだぞ」
千早「分かってるわ。技術的に難しいという事くらい、世俗に疎い私だって」
響「そうじゃなくて……うーん、何ていうのかな」
響「たとえば、そのiPS細胞が実用化されてて、本当に同姓同士で子供が作れるとするだろ?」
千早「ええ」
響「でも子供っていうのは一つの命なんだ。家族になるんだ。家族一人を育てる為の環境作りや、そのプランを立てないといけないんだぞ」
響「自分は、動物をいっぱい飼ってるけど、寿命で死んじゃうときまでの面倒を見る算段をつけてるぞ」
響「千早は今この段階で、子供の事をそこまで考えてくれてるのか? そうだっていうなら、自分だって千早の子供を作ることはやぶさかではないぞ」
ポチッ
響『自分だって千早の子供を作ることはやぶさかではないぞ』
響「うぎゃーっ!? 人がせっかくいいこと言ってたのに何録音してるんだ千早!?」
千早「使い方、春香に習ってよかったと、本当に今感謝しているわ」
千早「これで我那覇さんの愛の告白を、名実共に頂いた事になるわね」
響「ち、ちが――は、謀ったな千早!?」
千早「でも嬉しいわ。我那覇さんがそこまで、私と私達の子供の事を考えてくれてるなんて」
響「うぎゃーっ! あれだけ熱弁した手前、否定できないぞ!!」
千早「で、我那覇さん。そこまで私を愛してくれているなら、チューの一つくらい出来ると思うの」
響「え、何で!?」
千早「だって同姓の唇と唇を合わせるだけの行為よ。倫理とかそんな難しい言葉で隠してるけど、実際はスキンシップの一つよね」
千早「悪ふざけでえっちとかニャンニャンとか子供を産んでほしいとか言ったけど、スキンシップをしたいのは本当よ」
千早「高槻さんとハイタッチするのと一緒で、チューというのは体と体が触れ合うだけよ。何ら問題無いわ」
響「…………そう言われればそうかも……?」
千早(ちょろい)
響「でも、自分ファーストキスなんだけど」
千早「大丈夫よ我那覇さん。友達同士のチューはチューにカウントしないわ」
響「そうなのか……千早は何でも知ってるな」
千早「何でもは知らないわよ。欲望の為だけ」
響「何か今不吉な言葉が聞こえた気がするけど」
千早「気のせいよ。では――いくわよ」
ちう
響「ん……」
千早「んむ……」
じゅるるるー
響「今なんか変な擬音聞こえたぞ!?」
千早「我那覇さんの唾液が吸えなかった……!!」
響「何か今日の千早怖いぞ!?」
響「な、なあ千早。友達同士のキスで、普通は唾液は貪らないと思うんだ」
千早「ああ、あれは言葉のあやよ」
響「へ?」
千早「本当は私、我那覇さんと恋人同士がやるチューをするつもりだったもの」
響「それ、言葉のあやとはいわない。詐欺って言うんだぞ」
千早「我那覇さんを私の物にする為なら、詐欺師にでも何にでもなるわ……!」
響「カッコイイ台詞な気はしたけど、やっぱり千早は変態だったぞ」
千早「違うの我那覇さん」
響「なんだ、変態千早」
千早「私は変態でもあるけど、ちゃんと我那覇さんの事を愛してるから問題ないわ」
響「で、でも自分は、変態な千早は嫌だぞ……」
千早「でもさっきはこの通り」
ぽちっ
響『自分だって千早の子供を作ることはやぶさかではないぞ』
響「うぎゃーっ!? それはもうやめろぉ!!」
千早「でも我那覇さん、よく考えて」
響「ふん。自分はもう騙されないからな」
千早「我那覇さんは私を好きよね?」
響「……まぁ、変態じゃない千早は大好きだぞ?」
千早「変態な私はともかく、私も我那覇さんが大好きよ」
千早「それに我那覇さんは、同姓同士での子供なんて、特殊なシチュエーションの話を真面目に答えてくれたわ」
千早「私との将来をきちんと考えてくれてる、そんな我那覇さんの事を、私は愛しているの」
響「な、なんか照れるぞ……」
千早「変態な私は、もう封印するわ」
千早「ねぇ我那覇さん。私と、付き合ってくれないかしら」
響「い、いや……で、でも……」
千早「お願い、我那覇さん」
響(ち、千早は真剣に自分の事を想ってくれてる……こ、ここで中途半端な答えは出せないぞ)
響「じ――自分も千早の事は、だ、大好き、だけど……」
千早「ええ」
響「女の子同士って、凄く難しいと思うんだ」
響「だからいっぱい苦労しないといけないけど、それでもいいのか……?」
千早「我那覇さんが一緒に背負ってくれるのならば、私は一生それを背負う、覚悟はあるわ」
響「ず……ズルいぞ千早……それすっごく、カッコイイじゃんか……」ポッ
千早「答えて、我那覇さん」
響「うー……わ、分かったぞ……」
響「でも……一生、幸せにしてくれなきゃ……許さないからな、千早……」
千早(我那覇さんチョロスギ今後が心配……)
響が言いくるめられEND
よく考えたら響の誕生日が明日だった。
そんな大切な日なのに自分は何をやってるんだと自問自答しながらカタカタ打ってた。
ごめんなさい、ただ純粋にひびちはが見たい and 書きたかっただけなんです。
響誕生日SSでも書けばよかった。
お目汚し失礼しました。
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